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2011.10.16 (Sun)

【2011リーグ2部】10/16レポート

国士舘大が中央大から大きな勝ち星
順天堂大・関東学院大は上位校に勝利


111016mimura.jpg この日の2部は接戦が相次ぎ、5試合中4試合が1桁の点差となった。下部との入れ替え戦回避の為、一つでも順位を上げたい順天堂大、関東学院大はそれぞれ上位校から嬉しい勝利。これで神奈川大が6位のまま、駒澤大が5位と一つ順位を下げ、今のところ日本体育大・白鴎大・国士舘大・中央大の4チームが4強という形になった。入れ替え戦・インカレに進めるのは3チーム。この中のどのチームが振り落とされるのか、はたまた中位のチームが上がってくるのか、まだ予測はつかない。実力が拮抗している分勝負の決め手はわずかな差だが、その些細な差を制することができるかどうかが、真の実力が試される部分でもある。終盤に向け、ますます戦いはヒートアップしそうだ。

写真上:勝利にガッツポーズの国士舘大・三村。主将の西片(写真左)も#11平田らの奮闘をねぎらった。


【東京成徳大が食らい付くも日体大が逃切り勝利】
111016kino.jpg 現在1位の日本体育大と9位の東京成徳大の対戦は、東京成徳大が何度も食らい付いて接戦を演じたが、94-91で日体大が勝利した。

 1Qは26-16と日体大が東京成徳大を圧倒。だが2Qで東京成徳大は#39木野(3年・SF)の連続3P、#21西谷(2年・SG)のバスケットカウント獲得や速攻で反撃を見せ、前半残り3分同点に追いついた。日体大は得点が停滞し、#21熊谷(3年・F)のゴール下で何とかついて行く形に。47-48で試合を折り返すと、3Qになっても点の取り合いが続く。だが残り2分で日体大は#11北川(2年・F)、#9出羽(1年・F・市立船橋)の得点で一歩抜け出した。東京成徳大はフリースローが決まらず、75-65と10点ビハインドで3Qを終える。

 4Qに入り、10点前後の点差が動かない。しかし東京成徳大は#39木野や#77田中(4年・F)の得点で残り2分半で5点差に詰め寄った。その後東京成徳大は#77田中のシュートが決まったのち、すぐにスローインをカットして#16西田(4年・PG)が得点に繋げる。そして#21西谷の3点プレーまで飛び出し、残り1分10秒86-86と遂に日体大をとらえた。だがこの大事な場面で#23横江(4年・G)が1on1を仕掛けて逆転を阻止。その後東京成徳大も食らい付くが、なかなかリードを奪えない。すると残り14秒、東京成徳大が2点ビハインドの場面で痛恨のアンスポーツマンライクファウル。日体大が逃げ切った。

同点になってからのあと1本が出なくて苦しい」と#21西谷。東京成徳大はリーグ戦を通してあと一歩及ばない試合が多い。だが日体大に対して何度も食らいつき、良さも随所で出た。残りの試合もチャレンジャーとして立ち向かい、結果を出したい。日体大は接戦を勝ち切ったとはいえ、相手に合わせる部分が多々見られ、ピリッとしない部分もあった。残り4試合、上位3枠を確定したいがまだ油断は出来ない。残りの2週はここまでのような強い日体大を披露したい。

写真:3P6本を含む23得点の東京成徳大・木野。

日本体育大:11勝3敗
東京成徳大:3勝11敗

※東京成徳大・西谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【粘る神奈川大を順天堂大が振り切る】
111016kosonoi.jpg 神奈川大順天堂大の対戦は、#10趙(4年・C)の29得点16リバウンドの活躍もあって73-80で順天堂大が勝利した。序盤から互角の戦いが続いた。順天堂大は大黒柱#10趙がゴール下で強さを発揮するが、対する神奈川大も#7古橋(2年・F)や#0佐藤(4年・G)がシュートを落とさない。ハイスコアな展開はやや順天堂大ペースと言えるものの、神奈川大も好調なオフェンスでついていき21-25で1Qを終えた。その後、2Qも3Qも順天堂大がリードし続けるも、神奈川大も#0佐藤や#21増子(3年・G)が要所で活躍し、点差を一桁に抑えて食らい付く。そのまま54-58で4Qへ。

 最終Q序盤でリズムを掴んだのは順天堂大。#6田代(3年・F)のドライブで先制すると、#9大下内(3年・F)、#7飯田(3年・F)のシュートも高確率で決まる。神奈川大のタイムアウト後も#18小薗井(1年・G・美濃加茂)がドライブやスティールなど思い切りの良さを見せて流れを切らさず、最大10点差をつけた。追い上げを図る神奈川大は順天堂大の24秒オーバータイムを誘うなど好守で3点差まで縮めたが、その先の1本が出ない。残り35秒、3点リードし時間を使って攻める順天堂大のオフェンスで、#10趙が価値あるオフェンスリバウンドをもぎ取った。#10趙がシュートに繋げて残り11秒5点差としたところで勝負あり。結局73-80で順天堂大が勝利した。

 神奈川大は#9大山(4年・G)が欠場した分、得点源の#21増子、#7古橋に加えて特に#0佐藤の奮闘も光ったが、順天堂大の#10趙明、#9大下内を前にインサイド陣の得点が伸びず、粘りのバスケットを見せるも追いつくまでには至らなかった。この手痛い敗戦で勝敗をタイに戻し、上位争いからは遠ざかった。順天堂大は#10趙明がゴール下で体を張り、周りも息の合った合わせで神奈川大のディフェンスを翻弄。5人が2桁得点と、的を絞らせないオフェンス力を発揮した。下部との入れ替え戦ライン付近に位置する順天堂大は、関東学院大と同率だが得失点差で現在7位。セーフティゾーンに入れるかどうかは残りの試合にかかる。

写真:10得点の順天堂大・小薗井。このリーグ戦では1年生ながら堂々とメインガードを務めている。

神奈川大:7勝7敗
順天堂大:6勝8敗

※順天堂大・田代選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【関東学院大が駒澤大との接戦を制す】
111016maeda.jpg 下位3枠を抜け出したい関東学院大と、前日の試合で国士舘大に勝利したことで上位3枠入りも見えてきた駒澤大の対戦。ファウルがかさみ重い立ち上がりとなった関東学院大とは対照的に、駒澤大は#6北(4年・SG)、#13近藤(3年・PG)らがテンポ良く3Pを決めて18-24と一歩抜け出して1Qを終えた。2Qに入っても#17槇坂(3年・F)が2本の3Pを決めてリードを保つ。だが関東学院大もここから#32前田(4年・SF)が3P、バスケットカウント獲得で一気に6点稼ぐと、#33前川(1年・SG・京北)が速攻に走って残り7分半、30-30と同点に追いついた。そこから駒澤大はシュートの確率が悪くなり、そのまま一進一退が続いて42-42と同点のまま後半へ。
 
 3Qは流れの奪い合いとなった。駒澤大が#17槇坂や#7馬場(3年・PF)のシュートでリードするも、関東学院大も#37坂本(3年・SF)の速攻で同点にし、#1エリマン(1年・C・延岡学園)のインサイドで逆転。だが#1エリマンは残り1分で4ファウルとなって下がり、最後に#6北がシュートを決めて56-59と駒澤大がわずかに3点リードして3Qを終える。4Qが始まると、駒澤大のシュートに対して、関東学院大は#32前田が互角に渡り合ってアウトサイドの決め合いになった。中盤に両者シュートが落ち始めると、この大事な場面で#28河野が2本のミドルシュートを沈めて3点差をつけ、これに#32前田も3Pを2本決める勝負強さを見せる。しかし駒澤大も関東学院大の24秒オーバータイムを誘うなどディフェンスで粘り、#6北の3Pで残り1分40秒3点差に。しかしそこから3Pを打つもことごとく外れ、ファウルゲームも関東学院大が確実にフリースローを決めて79-70で逃げ切った。

 駒澤大にとっては手痛い一敗となった。昨日の国士舘大戦では50%以上の確率で決まった3Pが、今日は7/30と不調。ここ数試合シュートが落ちる時間帯でどう踏ん張るかが課題となっているが、今日はリバウンドに奮闘していた#5成瀬がファウルトラブルに陥り、インサイドで上手く起点を作れなかった事も大きかった。一つ順位を下げて5位と、上位争いから一歩後退した。対する関東学院大はホーム会場で嬉しい一勝を手にした。ここ10試合中勝ち星を上げられたのは法政大戦、東京成徳大戦の2勝のみと負けが込んでいる状況だったため、弾みにしたいところ。この日は#37坂本らベンチメンバーの活躍が光ったこともチームの好材料と言える。残りの4試合も注目だ。

写真:勝負強さが光る関東学院大・前田はチームハイの23得点。

関東学院大:6勝8敗
駒澤大:8勝6敗

※関東学院大・河野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【#7三村の3Pで国士舘大が中央大に劇的勝利!】
111016sato2.jpg 中央大国士舘大の対戦は終始熱気を帯びたゲームになった。上位3枠を争う両校にとって、この対戦は一つの山場。勝負は最後までもつれたが、国士舘大が接戦を制して歓喜に沸いた。

「昨日の反省があったし、崖っぷちで絶対に負けられないということで試合前からみんな気持ちが入っていた」(#7三村)(4年・F)と言う国士舘大は立ち上がりから好調だった。だが中央大も慌てず、#22山田(2年・PF)が攻め気を見せて流れを掴むとそこから#20小野(3年・F)、#31流田(1年・G・東山)らが活躍して逆転。守りでも国士舘大の#13曹(3年・C)を囲んで抑え、2Qに入っても主導権を握り続けた。残り7分で35-21と最大14点差がつき、国士舘大はたまらずタイムアウトを請求。だが国士舘大はここから勢いを取戻し、#11平田(3年・G)のシュートで互角について行くと、シックスマンの#18松島(2年・G)や#12永野(2年・F)も奮起して7点差で試合を折り返した。

 点差の動かない展開が続いた3Q中盤、中央大は4連続でファウルを吹かれて悪い流れになり、その間国士舘大が点差を縮めた。しかし中央大も#16佐藤(3年・PG)が得点し続け逆転はさせない。64-63で3Qを終えると、4Qに入って中央大が再び点差を引き離しにかかった。だが国士舘大も堅いディフェンスで粘りを見せる。ここで中央大は審判への抗議でコーチのテクニカルファウルに。このフリースローを#11平田が2本決めると、#17高橋(2年・F)、#13曹の得点が続き、残り5分44秒には#11平田のスティールから速攻が決まって遂に国士舘大が73-75と1Qぶりにリードを奪った。

 ここから点差が1~2点差のまま動かない緊張感ある展開が続くが、残り2分に試合が動く。#11平田の得点で国士舘大が3点リードとした後、すぐに中央大#14渡邉(3年・SG)が速攻に走るがこれを#13曹が豪快にブロック。次の攻めで#13曹がゴール下を決め、76-81と国士舘大が5点差をつけて一歩抜け出した。だが中央大も#14渡邉が3Pを決めて2点差にした後、ディフェンスで粘り国士舘大#12永野のオフェンスファウルを誘う。そして残り50秒でまたもや#14渡邉が価値ある3Pを決め、中央大が82-81と遂に逆転。中央大サイドは大歓声に包まれた。だが、勝負はまだ終わっていなかった。5点ビハインドから一気に逆転した中央大に流れは来ていたが、次の攻撃で国士舘大は#7三村が3Pを放つ。これが見事にリングに吸い込まれ、残り30秒で82-84と再逆転。これが決め手となり、ファウルゲームを逃げ切って82-88で国士舘大が激戦を制した。

「決めた瞬間、泣きそうになりました(笑)」と目を潤ませて喜ぶ#7三村。チームを救った最後の3Pで、“これぞ4年生”という意地を見せてくれた。国士舘大は昨日の駒澤大戦の敗北で一つ順位を下げていたが、これで再び同率3位に浮上。最大14点差を引っくり返し、大きな一勝を手にした。中央大は主力の3年生だけでなく、下級生の#22山田や#31流田ら全員が奮闘を見せたが、惜しいミスや笛にも悩まされてあと一歩のところで勝利を逃した。これで9勝5敗となり国士舘大と同率3位に並ぶが、直接対決の結果では4位となる。入れ替え戦・インカレ出場権をかけ、次週の白鴎大戦がますます重要な一戦となった。

写真:鬼気迫る気迫でチームを引っ張った中央大・佐藤だが、勝利には一歩届かなかった。終了直前5ファウルでベンチに下がると、タオルを頭からかぶり悔しさを滲ませた。

中央大:9勝5敗
国士舘大:9勝5敗

※国士舘大・永野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 その他、法政大白鴎大の対戦は、白鴎大が69-84で勝利した。白鴎大は前半強みのインサイドを徹底的に攻め、2Q終了時点で26-46と大きく差をつける。後半に入って法政大も#21加藤(3年・CF)のドライブや#11長谷川(4年・G)のアウトサイドシュートで持ち直すが、白鴎大も#15白濱(2年・F)がダンクや3Pで盛り上げ、流れを渡さなかった。そのまま15点前後の点差を保ち、法政大を下した。白鴎大は#30アビブ(3年・C)が29得点26リバウンドという大黒柱に相応しい活躍を見せ、法政大はやはりインサイドの部分で苦戦した。これで法政大は3部との入れ替え戦が確定した。

法政大:1勝13敗/白鴎大:10勝4敗

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2011.10.15 (Sat)

【2011リーグ2部】10/15レポート

駒澤大が国士舘大を下し同率4位に浮上
中央大は首位日本体育大に快勝して実力発揮


111015kangaku.jpg 2部も6週を過ぎた時点で全日程の2/3を消化した。残りはあと3週となりここからは終盤戦になるが、この時点でもまだなお混戦は続いたままだ。特にこの日駒澤大が国士舘大に勝利したことで、国士舘大は一つ順位を落として駒澤大と並んだ。日本体育大も中央大に負けたことで2位の中央大・白鴎大と1勝差に。「トーナメントのように戦う」と白鴎大#30アビブが言う様に、今後は1敗が運命を左右しそうだ。3部との入れ替え戦ラインである8位争いも、今日の結果で関東学院大と順天堂大が並んだ。2部は上位も下位も白熱した週が続く。

写真:ホーム会場の試合で沸く関東学院大のベンチ


【テンポ良くシュートを沈めた駒澤大が国士舘大を下す】
111015watanabetakumi.jpg 8勝4敗の国士舘大と、7勝5敗の駒澤大の対戦は、1Qからハイスコアを叩きだした駒澤大が65-107で快勝を収めた。

 1Qから駒澤大は全開だった。#6北(4年・SG)や#17槇坂(3年・F)ら全員が積極的にリングを狙い、序盤から怒涛の得点ラッシュ。ディフェンスでは大黒柱の#5成瀬(4年・PF)が今日は不在だったが、その穴を#11伊藤(3年・C)が見事に埋めた。国士舘大は駒澤大の的を絞らせないオフェンスにディフェンスが機能せず、後手に回って得点も伸びない。強みのインサイドで攻めようとボールを中に集めるも、#13曹(3年・C)のシュートは惜しくもこぼれる場面が目立った。そのまま流れを引き戻すことが出来ずに、1Qで18-31と予想外に大きなビハインドを負う。続く2Qに入っても駒澤大はシュートが落ちない。国士舘大はディフェンスも良く足が動くようにはなったが、無駄なファウルがかさんで勢いに乗れず、さらに点差を引き離された。

 3Qに入ると、駒澤大は好調だったシュートが落ちはじめ、その間国士舘大が積極的にドライブを仕掛けて20点以上あった点差を40-55と15点差に縮める。だが前からディフェンスにあたるも駒澤大は落ち着いて対処し、ロングパスを繋げてやすやすとシュートに繋げる場面も見られた。4Qには調子を取り戻した駒澤大がテンポよく内外から攻めて32得点を稼ぎ、最後はベンチメンバーも出して65-107でタイムアップ。40点差をつけて大勝した。

 これで駒澤大は国士舘大と並んで同率4位となり、上位進出も見えてきた。国士舘大は手痛い1敗。上位3枠に入るためにも、明日の中央大戦はますます負けられない戦いとなるだろう。

写真:駒澤大の主将・渡邊も要所で活躍。

国士舘大:8勝4敗
駒澤大:8勝4敗

※駒澤大・北選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【流れの奪い合いになるも神奈川大が接戦を勝ち切る】
111015sato.jpg 神奈川大東京成徳大の対戦は追い上げを見せた東京成徳大が残り2分を切って1点差にまで詰め寄ったが、神奈川大が逃切り75-65で勝利した。

 立ち上がりでリズムを掴んだのは東京成徳大。#11斉藤(4年・SG)の3P2本、#51ビャンバナラン(3年・C)のミドルシュート2本で0-10と幸先の良いスタートを切る。神奈川大は何とか#21増子(3年・G)のシュートで食らい付く状況となり、14-22とビハインドを負って1Qを終えた。だが続く2Qで、本来の激しいディフェンスが上手く機能。リバウンドから速い展開でシュートまで持ち込み、#29田村(2年・F)の速攻が決まって24-24の同点に追いつくと、その後もじわじわと点差を離した。東京成徳大はこのQで8点しか取れず、34-30で前半終了となる。

 しかし3Q、東京成徳大は#11斉藤の連続得点で流れを掴み、#32高橋(3年・F)のリバウンドシュートで40-39と1点差に。しかし神奈川大も粘って逆転はさせず、噛み合った連係プレーで再び流れを引き戻す。#0佐藤(4年・G)がバスケットカウント獲得やスティールで活躍し、53-43の10点リードで最終Qへ。すると4Q、#21西谷(2年・SG)の連続得点で東京成徳大がまたもや盛り返し追い上げを図る。神奈川大は#9大山(4年・G)が負傷し交代となると、得点が伸び悩んで追い上げを許した。果敢に攻めるも惜しくも笛が鳴らず、反対に東京成徳大の#32高橋、#51ビャンバナランがそれぞれバスケットカウント獲得の3点プレーを見せ、残り1分50秒で63-62。勝負は分からなくなる。だがこの神奈川大にとっての危機的状況を打開したのは、好調の#21増子。攻め気を見せて連続得点に成功し、再び点差を広げた。ファウルゲームで#29田村らがフリースローを決め、75-65と最後は10点差で神奈川大が試合を制した。

 互いに激しい流れの奪い合いとなったが、神奈川大は堅守で粘って逆転はさせなかったところで力の差を示した。また、#9大山の退場もあって東京成徳大に流れを掴まれていたところで、#21増子の勝負強さが光った。東京成徳大はまたもや追い上げても勝ち切れない悔しい試合に。毎試合追い上げは見せているだけに、こうした試合の勝負どころを掴みたいところだ。

写真:バスケットカウント獲得でチームを沸かせた神奈川大・佐藤。

神奈川大:7勝6敗
東京成徳大:3勝10敗

※神奈川大・増子選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【中央大が会心の試合運びで日体大に勝利】
111015taniguchi.jpg 中央大日本体育大の上位校争いは、レベルの高い好ゲームが繰り広げられた。特に中央大は高い完成度を発揮し、単独首位に立つ日体大に102-87で快勝した。
 
 立ち上がりは日体大が#11北川のバスケットカウントで先制し、#22水沼(2年・PF)らが3Pを沈めて日体大がリードしたが、中央大も#14渡邉の3P、#20小野(3年・F)のドライブで立て直して20-22とほぼ互角の1Qとなった。だが2Qに入り流れを掴んだのは中央大。#31流田(1年・G・東山)が高いジャンプ力でリバウンドをタップでねじ込み、続けて#5谷口(1年・F・洛南)がドライブを決めるなど、二人の1年生が攻め気を見せる。これに#20小野、#14渡邉が3Pで続き、逆転から一気に8点のリードを奪った。日体大はタイムアウトを挟むもその後#12周率(1年・C・大分明豊)が3ファウルになるなど悪い流れを払拭できない。しかし#14竹中(3年・C)が高さのアドバンテージを活かして得点し、中央大はターンオーバーが続いてやや追い上げられ、47-43で試合を折り返すこととなった。

 すると3Q、#16佐藤(3年・PG)の連続得点で中央大が先制。だが負けじと日体大も#21熊谷(3年・F)の3Pや#23横江(4年・G)のバスケットカウントで1点差に詰め寄る。すると中央大はここから#20小野が奮闘。攻め気を見せてファウルを勝ち取ると、日体大はファウルトラブルに陥ってこのQで#12周率や#23横江が4ファウルに。75-66と中央大が10点近くリードを奪って4Qに入ると、その後も主導権を渡さなかった。#22山田(2年・PF)がオフェンスリバウンドに奮闘し、「高校生の時に国体でも一緒にやっていたからやりやすい」という様に#31流田と#5谷口も1年生らしからぬ息の合ったコンビプレーを見せる。そのまま102-87でタイムアップ。中央大が100点ゲームで大きな勝利を上げた。

 日体大はこれで法政大戦に引き続き2連敗。中央大に1戦目の借りを返すことは出来なかった。依然として単独首位に立つが、まだ課題も見られる。残り5試合で修正していきたい。中央大は#20小野が31得点10リバウンドのダブルダブルで、大事な時間帯でチームを牽引した。さらにルーキーの#31流田が17得点11リバウンド、#5谷口が16得点8リバウンドと存在感を見せ、高さのある日体大に対しリバウンドで14本の差をつけたことも大きい。スタメン起用となった#31流田「特に気負いもなくプレー出来ているし、初めてのリーグ戦は楽しい。うちは小さいチームなので、自分がリバウンドに飛び込むことは意識している」とコメント。物おじしない堂々としたプレーを見せた。中央大はこのリーグ戦で1・2年生の活躍が見られる。3年生のカルテットの負担が減った事はチームにとって好材料だろう。明日の国士舘大戦では1戦目のリベンジなるか注目だ。

中央大:9勝4敗
日本体育大:10勝3敗

写真:中央大のルーキー・谷口は速攻でダンクも決めた。

※中央大・渡邉選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 関東学院大白鴎大の戦いは、4Qで白鴎大が逆転し79-86で勝利した。1Qで関東学院大が10点近くビハインドを負うも、2Q終盤#32前田(4年・SF)の3Pが高確率で決まって逆転。3Qに入っても#28河野(4年・PG)や#51細谷(4年・PG)が活躍を見せて関東学院大の13点のリードで最終Qに入る。だが4Q序盤で白鴎大は#10田中(2年・G)、#15白濱(2年・F)が高確率でシュートを沈め、#30アビブ(3年・C)も#1エリマン(1年・C・延岡学園)相手に積極的に攻めて残り5分に遂に追い付いた。その後も中・外バランスよく攻め、逆転を許した関東学院大は焦りからシュートやフリースローがこぼれた。そのまま白鴎大が勝利し、関東学院大はホーム会場での勝利とはならなかった。 

関東学院大:5勝8敗/白鴎大:9勝4敗

※白鴎大・アビブ選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 法政大順天堂大の対戦は、終始接戦になるも順天堂大が74-81で法政大を下した。立ち上がりこそ法政大のゾーンディフェンスが上手く機能し14-2と大量リードを奪うも、順天堂大も#18小薗井(1年・G・美濃加茂)や#6田代(3年・F)のアウトサイドで18-14まで追い上げ、1Q終盤には#10趙明(4年・C)が3連続得点と気を吐いて逆転に成功する。そこからは両者一進一退が続いて全く点差が離れず4Q終盤までシーソーゲームが続くが、法政大は惜しくも笛を吹かれる場面が多く、好調だった#6陳(4年・F)が残り3分でファウルアウト。残り40秒、順天堂大が4点をリードしていた場面で、#9大下内(3年・F)が#21加藤(3年・CF)が取ったオフェンスリバウンドからのパスをカットし万事休す。法政大は惜しくも2勝目を逃し、順天堂大が5勝目を手にして関東学院大と勝敗で並んだ。

法政大:1勝12敗/順天堂大:5勝8敗

※順天堂大・趙明選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2011.10.10 (Mon)

【2011リーグ2部】総括VOL.1(9/4~10/9)

実力が拮抗した2部もいよいよ大詰め
混戦模様の6週間を振り返る

111006chuo.jpg 今年の2部リーグは1部から降格した中央大・法政大、3部から昇格した駒澤大・東京成徳大の計4チームが昨年と異なる顔ぶれとして加わりスタートした。昨年の2部リーグは上位と下位が大きく分かれる展開となったが、今年は新顔の実力が未知数なことに加え、神奈川大や白鴎大、日本体育大など春のトーナメントや新人戦で存在感を発揮したチームも多く、どこが抜け出すか全く予想がつかない状況だった。開幕前からリーグの成り行きが注目となったが、それを証明するように開幕2週目にして全勝チームが消え、混戦模様に。しかし全日程の2/3を消化し、ようやく形が見えつつある。現在単独首位は日本体育大。接戦を勝ち抜いて10勝2敗と、2位に2勝差をつけて一歩抜け出した所にいる。8勝4敗でこれを追うのが国士舘大、白鴎大、中央大の3チーム。次いで7勝の駒澤大、6勝の神奈川大、5勝の関東学院大、4勝の順天堂大、3勝の東京成徳大と1勝差で5チームが順々に並び、法政大が1勝で最下位に甘んじている。リーグ戦もいよいよ残り3週というところで、ここまでの2部6週間を振り返る。

写真:2部の高さに戸惑いながらも中央大は同率2位をキープ。

※2部リーグ第6週までの総括は「続きを読む」へ。

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2011.10.09 (Sun)

【2011リーグ2部】10/9レポート

法政大が日本体育大との激戦を制し初勝利
駒澤大・神奈川大は上位対決に敗れ一歩後退

111009chin.jpg この日の2部は5試合中4試合で1巡目に負けたチームがその借りを返して勝ち星を上げた。2部にあまり実力差の無いことを物語っている結果と言えるだろう。白鴎大・国士舘大が上位校との対戦に勝ち、中央大と共に2位の位置をキープ。1位の日本体育大を3チームが追う形となった。関東学院大と東京成徳大の下位対決は、4Qで猛追を見せた関東学院大が逆転勝利を納めた。

 また、長く苦しい戦いが続いていた法政大に、この日ようやく光が差し込んだ。単独首位に立つ日本体育大相手に、延長戦にもつれ込む大接戦の末勝利。タイムアップの瞬間、選手や応援団は飛びあがって喜びを爆発させ、涙する選手もいた。その光景は、法政大のこれまでの苦しく、また勝ち星を渇望していた状況を象徴するものだった。

写真:法政大・陳のハッスルプレーはチームに活力を与えた。


【1Qでリズムを掴んだ国士舘大が神奈川大に勝利】
111009hirata.jpg ここまで6勝5敗の神奈川大と、7勝4敗の国士舘大の対戦。両者実力あるチームだけに試合の成り行きが注目だったが、1Qで神奈川大が大きく水をあけられる展開になると、国士舘大が53-73で逃げ切り勝利を収めた。

 1Q、開始直後に#9大山(4年・G)の3Pが決まって神奈川大が先制するが、国士舘大が仕掛けたゾーンディフェンスにその後得点がぴたりと止まる。フリースローも2本落とすなど、神奈川大はシュートがことごとく外れた。その間ディフェンスからリズムを掴んだ国士舘大は#7三村(4年・F)が3Pを次々沈め、神奈川大の堅い守りを物ともせず周りの選手も好調。神奈川大は1Qの得点がなんと最初の3P1本のみに終わり、3-23と1Qだけで20点もの差をつけられた。

 2Qは13-13の同点となり、20点差のまま迎えた3Q、神奈川大は持ち前の堅い守りで追い上げを図る。前からディフェンスを仕掛けて国士舘大の運びを止め、8秒オーバータイムに二度追い込むなどしてじわじわ差を縮めた。#8五十嵐(4年・F)のバスケットカウント獲得で、残り2分40秒には44-34と遂に10点差。そこから4Qに入っても一進一退が続くが、#21増子(3年・G)、#0佐藤(4年・G)の活躍で残り7分6点差とし、勝負は分からなくなる。

 だがここでインサイドの要#8五十嵐が2連続で笛を吹かれ、4ファウルでベンチに下がる。するとこれを好機に国士舘大は再び息を吹き返し、#11平田(3年・G)、#7三村がシュートを決めて点差をまた二桁に広げた。その後も神奈川大は流れを引き戻すことが出来ず、53-73でタイムアップ。国士舘大が2位の位置を保ち、神奈川大は勝敗がタイになって上位争いから一歩後退した。

 神奈川大は国士舘大の大黒柱#13曹(3年・C)を上手く囲んで8得点に抑え、一時25点開いた差を6点差まで縮める粘りを見せたのはさすがだが、そこで力尽きた。得点源の#7古橋(2年・F)も万全のコンディションとは言えず、プレータイムは短く終わった。一方の国士舘大は序盤から気持ちのこもったプレーを見せ、試合の主導権を握ることに成功。リバウンド数で20の差をつけたことも大きい。一順目で大敗を喫した神奈川大相手に大きな一勝を挙げた。

写真:勝負強い国士舘大・平田は28得点・8リバウンドの活躍。

神奈川大:6勝6敗
国士舘大:8勝4敗

※国士舘大・三村選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【関東学院大が東京成徳大を逆転で下す】
111009hosoya.jpg 関東学院大東京成徳大の対戦は、4Qで42得点と猛攻を見せた関東学院大が勝利した。

 序盤から点差のつかない互角の戦いが続き、37-34と関東学院大がわずか3点リードして前半を終える。3Qに入っても競り合いが続くが、関東学院大は3メンでのきれいな速攻を最後に、東京成徳大の激しいプレッシャーに対して得点が止まった。その間#37松本(4年・PF)が交代後すぐさま3Pを決め、#32高橋(3年・F)の活躍もあって東京成徳大が流れを掴む。加えて#32高橋のドライブが#1エリマン(1年・C・延岡学園)の4つ目のファウルを誘い、そのまま49-56と東京成徳大が一歩抜け出して最終Qへ。

 すると4Q、関東学院大は怒涛の3P攻勢に出る。ここまで好調だった#51細谷(4年・PG)がまず決めると、それに#81横瀬(2年・SG)、#28河野(4年・PG)、#32前田(4年・SG)が続いた。東京成徳大も#32高橋がバスケットカウント獲得に加えて3Pを沈める意地を見せるが、関東学院大はフリースローも含めてシュートが落ちず、一気に形勢逆転となった。ファウルゲームでさらに点差を引き離すと、関東学院大が91-78で東京成徳大を下した。

 関東学院大は、この日4年生が大事な場面でチームを引っ張った。#30村田(2年・PF)がリーグの第3週で離脱するなど怪我人も相次いで連敗が続いていたが、この負けられない対戦で逆転勝利を収めたことは大きい。東京成徳大は#32高橋が29得点、#77田中(4年・F)が19得点10リバウンドと奮闘したが、終盤の勝負所で流れを持って行かれる悔しい結果となった。

写真:今年関東学院大はリーグ戦を通して細谷の活躍が光る。

関東学院大:5勝7敗
東京成徳大:3勝9敗

※関東学院大・前田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【白熱した延長戦の末、法政大が日体大を下す!】
111009hosei2.jpg 法政大は、復帰後初めて#11長谷川(4年・G)をスタメン起用。合わせて#6陳(4年・F)、#27岩崎(3年・G)といったいつもとは違う布陣で試合に臨んだ。立ち上がりこそ速い展開で日本体育大がリードするも、日体大はシュートがこぼれ、パスも噛み合わずにリズムを崩す。その間法政大が追い上げて2Qで逆転すると、その後も#6陳が攻め気を見せて法政大が主導権を握り、#0高田(2年・G)の速攻もあって3Qには一時45-35と点差を二桁にまで広げた。

 だが日体大もここから#11北川(2年・F)が奮起し、2本の3Pと#12周率(1年・C・大分明豊)への2アシスト、そして速攻で#21熊谷(3年・F)のダンクを演出して12得点に貢献。この逆転劇に#12周率も調子を上げ、法政大のタイムアウト後も連続得点に成功する。10点ビハインドだった日体大が、逆に51-59と8点のリードを奪い返した。だが法政大も負けてはいない。#21加藤(3年・CF)の価値あるバスケットカウントで日体大の勢いを断ち切ると、そこから#27岩崎が2本の3Pを沈めて差を縮める。61-65と、食らい付いて3Qを終えた。

 法政大の追い上げに日体大は焦りも見えてミスが増えた。加えて4Q残り8分で#23横江(4年・G)が4つ目のファウルを吹かれて一旦ベンチへ下がり、その後も法政大のゾーンに対して3Pが再三外れる。法政大は交代してきた#41谷口(4年・PF)が必死にオフェンスリバウンドをはじいてチャンスを作り出し、残り1分半には好調#27岩崎が3Pを沈めて遂に71-71と日体大をとらえた。しかしこれにすぐさま日体大は#22水沼(3年・G)がバスケットカウントで返す意地を見せ、3点差が動かないまま試合は進む。だが残り30秒、法政大は#0高田が値千金の3Pを決めて74-74とし、勝負は延長戦へと持ち越された。

111009hosei.jpg 延長戦に入り、日体大は#23横江のスティールから#21熊谷がダンクを決めるなど、大いに盛り上がって勢いを掴む。だが対する法政大も、1Qから4Qで2得点と調子を上げられなかった#11長谷川が遂に覚醒。ドライブや3Pでチームを盛り上げ、試合は互いに一歩も譲らない白熱した展開になった。すると残り16秒、85-87と法政大が2点を追う場面で、ボールは#11長谷川の手に渡った。迷いなく放たれた3Pは、見事にリングへと吸い込まれて88-87と逆転。その後の日体大のオフェンスを守り切り、法政大が悲願のリーグ戦初勝利を挙げて歓喜に沸いた。

 まさに、意地と意地とのぶつかり合いだった。日体大も確かにミスは多かったが、勢いが無かったというわけではない。何度も流れを掴み、試合の主導権を握る場面も多々あった。しかしそれ以上に、法政大は全員が渾身のプレーを見せ、逆境を何度も跳ね返す粘り強さを見せた。わずか1点上回って欲しかった1勝を手にしたことは、選手たちにとって大きな自信になったに違いない。ここからチームが変わってくることを期待したい。

写真上:気迫が伝わってきた法政大。長谷川の呼びかけでハドルを何度も組んだ。
写真下:勝利に喜ぶ法政大ベンチ。

法政大:1勝11敗
日本体育大:10勝2敗

※法政大・長谷川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 その他、白鴎大駒澤大の対戦は、白鴎大が103-83で快勝した。白鴎大は1Qだけで#65高橋(4年・PG)が3本の3Pを含む13得点を稼ぎ、#15白濱(2年・F)も積極的にドライブを仕掛けて序盤から全開だった。1Qで11点差をつけられ後手に回った駒澤大は、#7馬場(3年・PF)や#6北(4年・SG)の得点で食らい付くものの、#30アビブ(3年・C)の高さに阻まれインサイドが思うように攻められない。その後もアウトサイド中心の攻撃となった。3Qで一時7点差に追い上げたが、その後内外からバランスよく攻める白鴎大に再び引き離され、勝率で並ぶチーム同士の対戦は白鴎大に軍配が上がった。

白鴎大:8勝4敗/駒澤大:7勝5敗

※白鴎大・横塚選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 中央大順天堂大の対戦は、同点で試合を折り返すも3Qで30-7と中央大が攻守に渡って順天堂大を圧倒し、105-79で勝利した。中央大は#11入戸野(3年・PG)が前半で負傷し交代となるも、#31流田(1年・G・G)らシックスマンも仕事を果たした。順天堂大は#6田代(3年・F)、#9大下内(3年・F)が得点を稼ぎ#10趙明(4年・C)も21リバウンドという数字を残したが、後半に失速した。

中央大:8勝4敗/順天堂大:4勝8敗

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2011.10.08 (Sat)

【2011リーグ2部】10/8レポート

駒澤大が中央大との白熱した試合を制す
法政大は東京成徳大に敗れ初勝利ならず


 先週の日曜日から2部も2巡目に突入。この日は国士舘大、駒澤大がそれぞれ1巡目の借りを返しての勝利となった。特に神奈川大対日本体育大、中央大対駒澤大は上位校同士の戦いとあって白熱した好ゲームとなった。これで7勝4敗の同率2位に4チームが並ぶ。ここからどこが抜け出すか、2部リーグはまだまだ未知数だ。

 また、法政大と東京成徳大の下位争いは東京成徳大に軍配が上がった。法政大はなおリーグ戦全敗。切り替えて立て直したい。


【日体大が接戦で神奈川大を下し1敗を守る】
111008igarashi.jpg 互いに主導権を奪い合い接戦となった神奈川大日本体育大の戦いは、3Qが試合のポイントとなり日本体育大が4Qでも点差を保って10勝目をあげた。

 1Q、神奈川大も日体大のゾーンに攻めあぐねるが、日体大もミスがかさんで重い展開に。しかし終盤日体大が速攻を出し、10-15と一歩抜け出して2Qに入る。しかし2Q、神奈川大はオフェンスリバウンドに粘ると、#8五十嵐(4年・F)が3連続得点と気を吐いて2Q残り2分には22-21と逆転。交代で入った主将#6高野(4年・G)の3Pもチームを大いに盛り上げ、29-27とリードして前半を終えた。

 すると3Q、神奈川大が堅い守りで日体大のターンオーバーを誘い、#98大石(1年・G・東海大相模)のフリースローや#21増子(3年・G)のシュートによって開始3分で38-31と7点のリードを奪う。しかし日体大も気持ちを切らさず、ここからガード陣が激しくディフェンスを仕掛けて速攻を連発。#11北川(2年・F)のアシストで#21熊谷(3年・F)の豪快なダンクも飛び出し、38-39と一気に追いついた。神奈川大は何とかオフェンスリバウンドに絡むが、シュートがこぼれて流れに乗りきれない。神奈川大は6分間でわずか2得点とオフェンスが沈黙。その間日体大にさらにリードを広げられ、40-45で3Qを終えた。

 4Q、日体大はファウルがかさむも、神奈川大はせっかく得たフリースローを決めきれない。そこから一進一退が続き、#7古橋(2年・F)の3Pで残り5分49-51と神奈川大が2点差に詰め寄るも、日体大は#23横江(4年・G)が勝負強さを見せて攻め込み、簡単には逆転させない。残り2分20秒、この大事な場面で#23横江がバスケットカウントを獲得し、5点差を8点差に広げたことも大きかった。その後もリードを保ち、58-62でタイムアップ。神奈川大も堅い守りとオフェンスリバウンドで粘ったが、気持ちを切らさず流れを引き戻した日体大が接戦をものにした。

写真:リバウンドや得点面で奮闘した神奈川大・五十嵐。

日本体育大:10勝1敗
神奈川大:6勝5敗

※日本体育大・横江選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【4Qで流れを掴んだ東京成徳大が法政大を下す】
111008tanaka.jpg 現在9位の東京成徳大と10位の法政大は、互いになかなか勝ち星が上げられない状況とあって、この一戦は絶対に勝っておきたい対戦。試合は3Q途中まで法政大のやや優位で進んだが、3Q終盤で東京成徳大が追い上げると4Qに入っても流れを離さず、法政大を置き去りにして3勝目を挙げた。
 
 法政大はファウルがかさむものの、確率良くシュートが決まって勢いに乗った。2Qでフリースローから東京成徳大に食らい付かれるも、#21加藤(3年・CF)がインサイドで踏ん張り34-31で前半を終える。すると3Q、法政大は#27岩崎(3年・G)の3Pを皮切りに、#11長谷川(4年・G)のドライブや#41谷口(4年・PF)の速攻で連続得点。約3分間で一気に13得点をあげ、3Q残り6分47-37と2桁のリードを奪った。

 しかしここで東京成徳大は#77田中(4年・F)、#37松本(4年・PF)が奮闘。シュートの落ちない法政大に食らい付いて点の取り合いを演じると、その勢いに乗って#77田中がバスケットカウントを獲得。これに#37松本の3P、16西田(4年・PG)のミドルシュートが続いて残り2分一気に3点差まで詰め寄った。法政大はここから#6陳(4年・F)が4つ目のファウル、#21加藤が3つめのファウルを吹かれ、不安要素を残したまま57-55で3Qを終える。すると4Q、開始早々#77田中がスティールから法政大#24神津(4年・F)のアンスポーツマンライクファウルを誘い、2本のフリースローに加えて与えられたオフェンスチャンスで#11斉藤(4年・SG)が得点。逆転からリードを奪うこのビッグプレーで、東京成徳大は勢いに乗った。#51ビャンバナラン(3年・C)や#77田中が積極的に攻めてフリースローを確実に決め、徐々に点差を開いていく。法政大は#21加藤が奮起するもシュートまで決めきれない。結局このQで7得点しか上げられず、64-76でタイムアップ。逆転負けを喫し、この日も初勝利とはならなかった。

写真:31得点の東京成徳大・田中。法政大は田中の一対一をなかなか止められなかった。

法政大:0勝11敗
東京成徳大:3勝8敗

<東京成徳大・#16西田将選手のコメント>
「僅差でしたけど勝てて嬉しいです。連敗が続いていたので、今日は絶対勝つぞという気持ちでした。ここまでのリーグ戦は接戦で負ける試合が多かったんですが、今日は競り勝つことが出来たので良かったですね。田中(#77)も頑張ってくれたし、みんな気合いが入っていたと思います。接戦で負けるのはやっぱり気持ちとかメンタル的な問題が大きいと思うので、そこはこれからも課題です。2部は、去年までの3部とは実力的にも全然違うし身体の当たりとかフィジカルの部分も違いますね。気持ち的にも、今年はチャレンジャーという気持ちなので全然違います。やってやろう、足元すくってやろうって気持ちで今年は戦っています。今年でラストなので、出来るだけ勝って、良いシーズンにして引退したいです。頑張ります」


【ハイスピードな展開を制したのは駒澤大】
111008suzuki.jpg ここまでのリーグ戦でも速い展開からハイスコアな展開に持ち込み、共に攻撃力抜群の中央大駒澤大の対戦。上位校対決とあって開始からレベルの高い戦いが繰り広げられたが、勢いを切らさなかった駒澤大が中央大を下し、同率2位に並んだ。
 
 試合開始直後から互いに決め合うハイスコアな展開が続いた。序盤はブレイクを出した中央大がやや主導権を握っていたが、駒澤大も#5成瀬(4年・PF)、#7馬場(3年・PF)の得点で盛り返し、24-24と1Qは同点となった。すると2Qに入り、駒澤大は#7馬場のシュートが高確率で決まる。だが対する中央大も#16佐藤(3年・PG)や#11入戸野(3年・PG)が安定感のあるプレーで得点を重ね、ルーキー#5谷口(1年・F・洛南)も攻め気を見せて、試合は白熱した盛り上がりを見せた。ここで駒澤大は#14鈴木(3年・SG)の連続3Pで一歩抜け出し、44-48で前半を終える。

 3Q、開始直後に#5成瀬、#7馬場に得点を許した中央大は、焦りも見えてシュートがこぼれる。#4渡邊(4年・PG)のスティールからの得点で駒澤大が45-59としたところで、中央大はたまらずタイムアウト。するとここから#22山田が奮闘して連続得点でチームを引っ張る。しかし駒澤大も慌てずシュートが落ちない。10点前後の点差が変わらないまま試合が進み、59-72と駒澤大が3Q序盤につけたリードを保ったまま最終Qへ。

 すると最終Q、駒澤大は中央大の堅い守りもあって#7馬場や#6北(4年・SG)のシュートが落ちる。その間中央大は速攻を決め、#11入戸野の3点プレーで68-74と開始3分も立たないうちに猛追を見せた。しかしここからの1本がなかなか繋がらず、両者点数があまり動かないまま時間が進む。すると中央大の7点ビハインド、残り3分半の言わば“ここから”という場面で、中央大は#20小野(3年・F)がファウルアウト。このファウルで得たスローインから駒澤大#4渡邊が決めて差を9点に広げると、ここから勢いに乗ってリードを守った。82-93で駒澤大が中央大に1順目のリベンジを果たし、大きな一勝を上げた。

写真:7分間の出場で3本の3Pを含む11得点の駒澤大・鈴木。応援席にいる#15竹本(3年・F)と共にチームの盛り上げ役。

中央大:7勝4敗
駒澤大:7勝4敗

※駒澤大・渡邊選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 その他、白鴎大順天堂大の戦いは、91-70で白鴎大が勝利した。順天堂大は素早いトランジションや、#30アビブに対するディフェンスなど良い部分も随所で出たが、白鴎大がチーム全体で13/19と高確率で3Pを沈め、#44小山(4年・G)を始めベンチメンバーがよく繋いで逆転はさせなかった。これで7勝目を上げた白鴎大は明日同じく7勝の駒澤大と対戦。一周目では敗北を喫したが、リベンジなるか。順天堂大は勢いに乗った時の強さは発揮しているものの勝ち切れずに7敗目。早めに立て直しを図りたい。

白鴎大:7勝4敗
順天堂大:4勝7敗

※白鴎大・高橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。
 

 関東学院大国士舘大は、国士舘大が序盤からペースを掴み74-48で快勝、7勝目をあげた。国士舘大はインサイドの要・#13曹(2年・C)が関東学院大の#1エリマン(1年・C・延岡学園)を序盤から圧倒し、ほとんど仕事をさせなかった。関東学院大はインサイドが機能せず、前半はチーム全体で僅か20得点しかあげられないなど決定力不足を露呈。7敗目を喫して苦しい戦いが続いている。

国士舘大:7勝4敗
関東学院大:4勝7敗

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2011.10.01 (Sat)

【2011リーグ2部】10/1レポート

混戦の2部リーグも前半戦が終了
国士館大が白鴎大に勝利し同率2位は3チームに


111001hosei.jpg 2部リーグもこの日、前半戦が最終日となって折り返し地点に来た。日本体育大が順天堂大を100点ゲームで下し、依然として単独首位をキープ。また、勝率で並んでいた白鴎大と国士舘大の対戦は国士舘大が勝利して6勝目を上げ、同率2位は国士舘大・中央大・神奈川大の3チームとなった。しかし白鴎大・駒澤大も5勝でこれを追い、まだまだ上位3枠は予想がつかない。2部リーグも徐々に形が見え始めては来ているが、入れ替え戦を懸けた熾烈な戦いが後半戦も続く。

写真:法政大は#11長谷川、#0高田が復帰。インカレへの道は途絶えたが、最後に巻き返しを見せて欲しい。



【駒澤大が東京成徳大の追撃を逃げ切る】
111001tanaka.jpg 3部からの昇格組で、互いに良く知った相手である駒澤大東京成徳大。昨年の3部リーグでも1勝1敗だったライバル校同士の対決とあって、終盤は逃げる駒澤大に東京成徳大がよく食らい付いて接戦となったが、最後は駒澤大が逃げ切って勝利した。

 立ち上がり、好調だったのは東京成徳大。#51ビャンバナラン(3年・C)や#32高橋(3年・F)が確率良くシュートを決めて勢いに乗った。一方の駒澤大はミスも多く後手に回る。しかし1Q終盤フリースローから、22-22と同点にして2Qに入った。東京成徳大は#77田中(4年・F)が1on1で強さを発揮するものの、駒澤大も#7馬場(3年・PF)のシュートや#5成瀬(4年・PF)の速攻で譲らず、そこから拮抗した展開に。最後に駒澤大がブレイクを出して一歩抜け出し、39-43で試合を折り返す。

 3Q、駒澤大は#5成瀬と#7馬場のハイローがよく決まり、加えて#13近藤(3年・PG)のシュートも当たって点差を広げる。だが3Q後半、東京成徳大は#32高橋がシュートを次々に沈め、猛追を見せて残り1分66-62とリードを奪い返した。しかしここから駒澤大は落ち着いて#4渡邊(4年・PG)が3Pを決め、最後に#13近藤が速攻からバスケットカウント獲得の3点プレーで逆転。これで東京成徳大の司令塔#16西田(4年・PG)が4ファウルとなり、駒澤大の2点リードで最終Qへ。すると勝負所の4Q、駒澤大が3Q終わりの勢いそのままに猛攻を見せる。#7馬場や#6北(4年・SG)といったスコアラーが内外からシュートを決め、開始3分で一気に10点差をつけた。東京成徳大はタイムアウトを挟むも立て直せず、その後もリードを広げられて4Q残り5分には71-88と17点差がついた。

 だがここから駒澤大はターンオーバーが増えて得点が停滞。その間に東京成徳大が#32高橋、#16西田の活躍で追い上げ、残り30秒5点差に詰め寄る。すると前からディフェンスをしかけてスローインをカットし、#51ビャンバナランが決めて残り18秒3点差。続いて駒澤大は東京成徳大の激しい守りにスローインで痛恨の5秒オーバータイムを犯し、東京成徳大は最後の攻撃チャンスを得る。しかし#11斉藤の3Pは惜しくも外れて万事休す。最後に#6北がシュートを決めて駒澤大が87-92で何とか逃げ切り、東京成徳大を下した。

写真:一対一を仕掛け次々にフリースローを得た東京成徳大・田中。

駒澤大:5勝4敗
東京成徳大:2勝7敗

※東京成徳大・高橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【日本体育大が順天堂大に快勝】
111001kumagae.jpg 立ち上がりは順天堂大がリードするも、日本体育大がリバウンドを要所で抑えて順天堂大を引き離す展開に。4Qには40得点と順天堂大が驚異の追い上げを見せたが、大きく開いた点差を追いつくまでにはいたらず、102-86で日本体育大が1敗を守り切った。

 1Qは#10趙(4年・C)、#9大下内(3年・F)が積極的にリングに向かい、リードを奪った順天堂大。だが対する日本体育大は、#21熊谷(3年・F)の連続得点もあり、#11北川(2年・F)の速攻で1Q残り5分を切って逆転。その後も#16横山(3年・F)の3Pなどでリードを広げ、23-15で2Qに入ると、2Q以降もバランスよく攻めて主導権を握る。3Q終了時点で76-46と大きく30点差をつけた。しかし4Q、順天堂大は激しい守りから#6田代(3年・F)らが走って速攻を連発。前から当たって日本体育大のターンオーバーを誘う。日本体育大はベンチメンバーを積極的に起用したが、30点差あった点差をみるみる縮められ、残り2分には12点差に。しかし追い付くまでには残り時間が足りず、102-86で日本体育大が逃げ切った。

 順天堂大は#6田代、#9大下内がそれぞれ23得点、#10趙が16得点19リバウンドと気を吐いて終盤の追い上げは光ったが、その分前半でミスが重なり早い段階で点差をつけられてしまったのが惜しい。#5大竹(4年・G)の欠場でガードが#18小薗井(1年・G・美濃加茂)や#20千葉(1年・G・八王子)といった1年生に任せられているが、奮闘は見られるとはいえまだゲームメイクという点では経験も浅い。それを上級生がいかにカバーするかも勝敗のポイントになるだろう。日本体育大は5人が30分以下の出場時間で二ケタ得点と、出ている5人が積極性を見せた。しかし「チームで浮き足立っている部分があった」#16横山は反省。単独1位でリーグを折り返すが、課題も見えた試合でさらに気を引き締めた様子だ。

写真:一試合で3本のダンクを決めた日本体育大・#21熊谷。

日本体育大:8勝1敗
順天堂大:3勝6敗

※日本体育大・横山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大がディフェンスで白鴎大を圧倒】
111001takahashiyuji.jpg 5勝3敗で並び、同率2位同士の対決となった白鴎大国士舘大の対戦。勢いに乗っているチーム同士の対決とあって接戦が予想されたが、蓋を開けてみれば62-100と国士舘大が大きく差を開いて快勝で白鴎大を下した。

 1Q前半は互角の戦い。#7三村(4年・F)や#11平田(3年・G)といったアウトサイド中心に攻める国士舘大とは対照的に、白鴎大は#30アビブ(3年・C)のインサイドプレーで得点を伸ばし、残り5分11-11と点差が開かない。しかしここから国士舘大はディフェンスが機能。ガードフォワード陣も足が動き、インサイドも#13曹(3年・C)や#9新田(1年・C・春日部)が高さを活かした堅い守りでゴールを死守する。白鴎大はオフェンスが散漫になり、得点チャンスを得られない。その間ディフェンスからリズムを掴んだ国士舘大は、オフェンスでも持ち前のテンポの良さが出て、14-21で1Qを終える。すると2Qに入っても、白鴎大はオフェンスが噛み合わず、崩れたリズムを立て直せない。国士舘大の堅守の前にいつものような総攻撃でのオフェンスは鳴りを潜め、#65高橋健太郎(4年・PG)らの1対1で単発に終わってしまった。その間国士舘大は2Q終盤に#18松島(2年・G)や#11平田の活躍で差を引き離し、26-43と17点差をつけて前半を終える。

 すると3Q、国士舘大はさらに猛攻をしかけ、#17高橋祐二(2年・F)や#12永野(2年・F)が積極的にプレー。#13曹も#30アビブ相手に無理には攻めず、#11平田らが曹に合わせて得点を伸ばすと、このQで30点差がついた。白鴎大は#5柳川(2年・F)のシュートなどで何とか反撃の糸口を作りたいところだが、焦りからかシュートもこぼれて思うように勢いに乗れない。そのまま4Qも国士舘大の優位で試合は進み、62-100でタイムアップ。国士舘大が気持ちのこもったディフェンスを見せ、白鴎大を圧倒して2位の地位を守った。

写真:国士舘大・高橋は積極性を見せて16得点

国士舘大:6勝3敗
白鴎大:5勝4敗

※国士舘大・平田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 関東学院大神奈川大の対戦は、立ち上がりこそ#81横瀬(2年・F)のバスケットカウント獲得などで関東学院大がリードしたが、神奈川大が徐々に追い上げて1Qを15-15の同点で終える。すると続く2Qで関東学院大を9得点に抑える好守を見せ、神奈川大が差を引き離した。最終スコアは57-73と、神奈川大が関東学院大を50点台に抑える好守を見せて快勝。特に留学生の守りには自信を持っている神奈川大は#1エリマン(1年・C・延岡学園)を、#8五十嵐(4年・F)らが囲んでよく守った。これで6勝目を上げ、国士舘大・中央大と共に2位の座を守った。

神奈川大:6勝3敗
関東学院大:4勝5敗

※神奈川大・大山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 中央大法政大の対戦は、中央大が小気味良いバスケットで法政大のディフェンスを翻弄。法政大は1Qまでは食らい付いたものの2Qでオフェンスが単発となり、中央大がブレイクを出して前半は46-26と中央大の20点リード。後半に入っても中央大が試合の主導権を握り、終盤にはベンチメンバーも出番を得て96-69で快勝した。法政大はこれで全敗でリーグ戦を折り返すこととなり、苦しい戦いが続いている。だがこの試合では司令塔#0高田(2年・G)と共にエース#11長谷川(4年・G)も復帰。やはり#11長谷川がコートに入ると、#6陳(4年・F)ら周りの4年生も動きも良くなる。まだ本調子ではないが、後半戦での活躍に期待したい。

中央大:6勝3敗
法政大:0勝9敗
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2011.09.30 (Fri)

【2011リーグ2部】9/25レポート

日体大が白鴎大に勝利し単独首位をキープ
同率2位に4チームが並び負けられない戦いが続く


 2部の注目対決、日本体育大と白鴎大の戦いは日本体育大が白鴎大を下し、1敗で首位を守った。あと一試合で一巡目が終わるこの段階での首位キープは大きい。2位以下はまだ同率のチームが多く、二巡目の戦いが正念場となる。ここからは勝敗、得失点等すべての要素が大きなポイントになる。勝ち方、負け方もチームの運命を分ける大きな要素となっていくだろう。


【序盤は競り合いになるも駒澤大が順天堂大を引き離す】
110925kita.jpg ここまで3勝4敗と勝率で並ぶもの同士の戦いとなった順天堂大駒澤大は、出だしから両者気持ちのこもったプレーを見せた。立ち上がりは互いにシュートを決め合い点差の開かない展開に。ここで順天堂大は#10趙(4年・C)がファウルを吹かれてベンチに下がるも、#9大下内(3年・F)らの活躍でリードを奪った。しかし駒澤大も1Q終盤#5成瀬(4年・PF)のオフェンスリバウンドで勢いづき、20-22と逆転して1Qを終える。すると2Q、順天堂大は3連続でファウルを吹かれ、出ばなをくじかれた。しばらく無得点が続き、#20千葉(1年・G・八王子)のドライブでようやく22-28。しかしその後も駒澤大は#6北(4年・SG)のシュートや#4渡邊(4年・PG)のディフェンスが光って勢いを切らさず、後半に入ってさらに点差を広げた。3Q残り4分には35-59と駒澤大が大きく24点リード。しかしここから順天堂大は#6田代(3年・F)が2本連続で3Pを決め、前半ベンチを温めていた#10趙もバスケットカウント獲得やリバウンドで存在感を発揮する。そのまま50-65と点差を縮めて4Qへ。

 だが最終Q、流れを掴んだのは駒澤大だった。駒澤大は#5成瀬の2連続得点でまず先制。この成瀬が4ファウルでベンチに下がるも、順天堂大は得られたフリースローを決められずに、反撃の糸口をつかめない。駒澤大は代わりに出てきた#11伊藤(3年・C)もマッチアップした#10趙をよく抑えてチームを沸かせ、#6北や#7馬場(3年・PF)も安定して得点し続け20点以上のリードを奪った。終盤はベンチメンバーを送り出す余裕も見せ、そのまま63-91で駒澤大が順天堂大を下した。

 駒澤大は#5成瀬「気を抜かずにずっと集中が持続した」と言うように、終始勢いを切らすことなく快勝で4勝目を勝ち取った。リーグ戦ももうすぐ折り返しとなるが、3部からの昇格組ながら2部でも十分戦える実力を発揮している。勢いに乗れば上位進出も見えてくるだろう。順天堂大はファウルやフリースローミスなどが響き、反撃の流れを絶ってしまった。自分たちのミスは今後修正していきたい。しかし#18小薗井(1年・G・美濃加茂)ら経験の浅い1年生の奮闘も見えた。チーム一丸となって勝ち星を上げていきたい。

写真:安定した得点力を誇る駒澤大・北。

※駒澤大・成瀬選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【インサイドを制した国士舘大が成徳大を下し5連勝】
110925so.jpg 国士舘大東京成徳大の対戦は、東京成徳大が食らい付くも最後は地力の差で国士舘大が突き放し、74-67で勝利した。

 序盤、国士舘大は#9新田(1年・C・春日部)が2ファウルとなりベンチに下がるも、#13曹(3年・C)らがゴール下を攻めて試合の主導権を握る。しかし東京成徳大も#32高橋(3年・F)の活躍で食らい付き、交代してきた#37松本(4年・PF)も#13曹を抑える良い働きを見せる。#77田中(4年・F)の2本のバスケットカウント獲得もあって、1Qは23-23と同点になった。2Q以降も競り合いが続き、東京成徳大は#51ビャンバナラン(3年・C)が国士舘大の#13曹相手に攻めあぐねるも、国士舘大も東京成徳大のゾーンディフェンスに点が伸び悩んで引き離せない。しかし3Q終盤、国士舘大は#13曹がゴール下で粘り、ファウルをもらってインサイドの強さを発揮。#7三村(4年・F)の3Pも決まり、58-52と国士舘大がリードして4Qへ。

 4Q、東京成徳大が#51ビャンバナランの活躍で2点差に詰め寄る場面も見られたが、国士舘大も慌てずに逆転させず、囲まれた#13曹に上手く合わせて周りも得点を伸ばす。東京成徳大はルーズボールに粘るも決定力に欠き、残り2分の時点で61-74と13点差をつけられた。ここから国士舘大は集中が切れたか東京成徳大#77田中に3連続得点を許すも、67-74でタイムアップ。国士館大が東京成徳大の追い上げをかわし、5連勝とさらに勢いに乗った。

写真:国士舘大・曹。東京成徳大のビャンバナラン相手に強気に攻めてファウルを得た。


【白熱したシーソーゲームを制したのは日本体育大!】
110925yokotsuka.jpg この日一番の注目試合となった白鴎大日本体育大の対戦。白鴎大が勝てば日体大と並び同率1位に浮上、日体大が勝てば単独首位を守ることが出来るとあって、試合は白熱した展開となった。

 幸先の良い立ち上がりとなったのは白鴎大。#5横塚(3年・PG)のドライブで先制すると#5柳川(2年・F)も攻め気を見せてそれに続き、#30アビブ(3年・C)や#22森田(4年・C)もリバウンドに粘って主導権を握った。2Q序盤には速い展開に持ち込み27-17と10点差をつける。だがここから日体大はダブルチームで#30アビブを抑え、#23横江(4年・G)を起点として得点を量産。#21熊谷(3年・F)の連続得点もあり、38-39と逆転して前半を終えた。続く3Q、開始直後に#23横江が速攻から3Pを決める勝負強さを見せたが、白鴎大もすぐさま#30アビブがバスケットカウントを獲得して譲らない。すると残り6分半、日体大はここまで飛び込みリバウンドに奮闘していた#16横山(3年・F)が4ファウルでベンチに下がり、その後もファウルがかさんで白鴎大にフリースローからの得点を許す。しかしここで日体大を引っ張ったのは、エース#23横江。#30アビブのブロックをスクープショットでかわすなど抜群の上手さを見せ、その後もリードを保ち続ける。60-66と日体大がリードして最終Qへ。

 4Q、白鴎大は#5柳川、#10田中(2年・G)の3Pがよく決まり開始5分で逆転に成功。しかし日体大も#23横江が3Pを返し、残り4分で73-73。試合はふりだしに戻った。ここからシーソーゲームが続くが、試合が動いたのは残り1分20秒、79-79の同点の場面。日体大#11北川(2年・F)が速攻に走り、アンスポーツマンライクファウルをされながらバスケットカウントを獲得。このビッグプレーで日体大は勢いに乗り、フリースロー後の攻撃も#23横江が確実に決めて79-84と一気に5点のリードを奪った。その後もフリースローを全く落とさず、最後に#11北川のスティールから#21熊谷が派手なダンクを決めたところでタイムアップ。83-92で、日体大が首位を守る大きな一勝を手にした。

 2部上位校同士の対決とあって、レベルの高い白熱した試合となった。日体大は#23横江が圧巻の33得点。ここぞという時にシュートを沈め、見事チームを勝利に導いた。また、#11北川「横江さんだけでは勝てないというのは去年のシーズンで痛感した」と言う通り、昨年の反省を活かして周りの選手も要所で活躍。チームで勝ち取った一勝となり、7勝1敗で首位を守った。対する白鴎大も、試合の中で何度もリードを奪い日体大とほぼ互角の実力を見せた。留学生の#30アビブに固執することなく、“全員バスケ”という点ではこちらも引けを取らない。今日は特に#5柳川が25得点と、下級生ながらチームを引っ張る頼もしさを見せた。2順目ではリベンジを狙う。

写真:リーグ戦からスターターに名を連ねている白鴎大・横塚。16得点と攻める姿勢を見せた。

※日本体育大・北川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【3Qで好守を見せた中央大が関東学院大を下す】
110925yokose.jpg 中央大関東学院大の対戦は、開始すぐに中央大#22山田(2年・PF)がバスケットカウントを獲得。そこからリズムを掴み、中央大が開始4分で12-6とリードを奪う。しかし関東学院大も#1エリマン(1年・C・延岡学園)のリバウンドシュート、#81横瀬(2年・SG)のドライブで徐々に追い上げ、1Qは同点で終えた。2Qに入ると、中央大は#1エリマンにディフェンスが寄ることで周りが空いてしまい、#13尾野(3年・SF)や#81横瀬に得点を許す。また中央大はオフェンスでもシュートがこぼれ、33-41と関東学院大にリードを奪われて前半を終えた。

 3Qが始まると、中央大は#31流田(1年・G・東山)がブロックやアシストで活躍。ルーキーながら、身体能力の高さを見せる。すると#16佐藤(3年・PG)がバスケットカウントを得て#1エリマンを3ファウルに追い込み、その後#14渡邉(3年・SG)の3Pもよく決まって流れを掴んだ。#11入戸野(3年・PG)も身長のハンデを気にさせない豪快なリバウンドでチームに貢献し、逆転からリードを奪う。後手に回った関東学院大はなかなかシュートまで行けずに、このQは7得点に終わってしまった。55-48と中央大が7点リードして4Qへ。

 すると4Q、中央大のシュートが落ちる間に関東学院大が#1エリマンのフリースローや#81横瀬の3Pで追い上げ、55-54と1点差に詰め寄る。だがこの勝負所で中央大は#20小野(3年・F)、#14渡邉が3Pを沈めて追い上げムードを断ち切り、逆転はさせなかった。その後も中央大は積極的に攻めてフリースローから得点を伸ばし、ディフェンスも足が動いて関東学院大の得点を停滞させた。結局75-62で試合終了。中央大は5勝目を上げ、同率2位の立場に再び戻った。

 関東学院大は怪我人も多く万全の状態とは言えないが、その中でも#81横瀬や#13尾野らの奮闘が光り、粘りも見えた。今後の巻き返しに期待だ。一方の中央大は先週の2連敗から上手く切り替え、今週は上位校から2連勝。「中央大の歴史を背負ってプレッシャーもある」#20小野がいうように、緊張感のある負けられない試合がこの先も続く。

写真:#28河野や#30村田が欠場するなか積極性を見せる関東学院大・横瀬。

※中央大・小野選手のインタビューは「続きを読む」へ。

 法政大神奈川大の対戦は、神奈川大が64-84で勝利した。法政大は、司令塔#0高田(2年・G)が欠場し、入れ替わりで#7崎濱が復帰。1Qは#24神津(4年・F)や#14大塚(2年・G)の得点で食らい付くも、2Q以降は神奈川大の堅い守りにミスが増え、差を広げられた。ターンオーバー数が30と、シュートまで簡単に行けずに苦しい展開となった。対する神奈川大は#21増子(3年・G)が27得点と活躍し、その他のベンチメンバーもしっかりと仕事を果たしての勝利。5勝目を上げ、同率2位に浮上した。

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2011.09.24 (Sat)

【2011リーグ2部】9/24レポート

首位の日体大は好調の駒澤大を振り切る
法政大はあとわずかが届かず無念の敗戦


 混迷の2部も次第に勝敗の差が出始めているが、いまだ混沌とした戦いが毎週続いている。日体大はこの日首位を堅持、白鴎大も2敗を守った。3位圏内を目指す神奈川大対中央大は、中央大が勝利して踏みとどまり、国士舘大も勝って4勝。中央大、関東学院大、神奈川大、国士舘大が並び3位以下はまだどのようにも転びそうだ。もちろん上位とて安泰ではない今年の2部は、まだまだ目が離せない。


【注目の対決は高さで勝った日体大の勝利】
110925SYU_20110925080730.jpg 2部首位を走る日本体育大は今期昇格組ながら、次々上位を崩している駒澤大との対戦となった。1Qは互いに点を取り合い、2Qになると勢いのある駒澤大の良さが出た。日体大も得点を決めてはいるが、乗った時の駒澤大はシュートが落ちない。ディフェンスリバウンドにもよく絡んで#7馬場(3年・PF)が内外から、#6北(4年・SG)が3Pで貢献すると#5成瀬(4年・PF)が速攻に走るなど、バランスよく加点していく。日体大は#21熊谷(3年・F)や#11北川(2年・F)のシュートで応戦するが、駒澤大のシュートが全くといっていいほど落ちず、前半は42-51で駒澤大リードとなった。

 このまま押したい駒澤大だが、3Qに流れが変わる。前半あれだけ好調だったシュートが次第に落ち始めると、高さ負けが如実になってくる。ルーズボールのリバウンドをモノにしていた前半と異なり、日体大の#12周(1年・C・大分明豊)が高さを活かしてリバウンドを取り始めると、駒澤大は苦しくなった。アウトサイドが決まらなくなり、リバウンドを日体大に奪われて一気に追い上げから逆転される形となってしまう。3Q終了時には71-58と日体大が立場を逆転。駒澤大はそれでも4Qに#6北が2本の3Pを決めるなどして追いすがり、最後は3点を追う形となるが、日体大は簡単に逆転はさせず83-80で勝利。首位を守った。

 駒澤大はシュートの上手な選手が多く、選手の役割バランスもいい。乗せるとその勢いは上位を十分に脅かすことができる。しかし高さがない分、流れが停滞した時にどう戦うかは課題だ。それでもここまで見事な戦いぶりを見せており、後半戦にも期待したい。日体大は高さ、早さ等2部の中でもバランスよく充実している。まだ油断はできないが、混戦の2部で首位を守っている事実は大きく、入れ替え戦に向けて今後も注目だ。

写真:周率はまだブレーの幅は限られているが、リバウンドを取ることでチームに大きく貢献している。

日本体育大:6勝1敗
駒澤大:3勝4敗

【関東学院大が延長を制し、あとわずかで法政大が涙を飲む】
110924taniguchi.jpg この日一番の接戦になったのは法政大関東学院大。互いの勝利にかける執念が、今シーズンの2部リーグ初となるオーバータイムの熱戦となった。スタートに成功したのは開幕6連敗中の法政大。#21加藤(3年・CF)が積極的にゴール下で得点を重ね、#24神津(4年・F)はミドルシュートを沈めていく。関東学院大は大黒柱の#1エリマン(1年・C)が#41谷口(4年・PF)の好ディフェンスを前に、なかなか自由な動きをさせてもらえない。法政大は、谷口が2ファールとなってベンチに下がるものの、交代出場の#6陳(4年・F)もエリマン相手に引かず、1Qは5点のリードを奪う。対する関東学院大はエリマンで加点出来ない代わりに、#13尾野(3年・SF)が内外で得点を重ねてリードを徐々に詰める。そして#32前田(4年・SF)のレイアップで逆転に成功。さらには#1エリマンのポストプレイも徐々に決まり始め、このまま関東学院大がリードを保つかと思われた。

 しかし、この日の法政大はベンチメンバーを含めた選手の表情から集中力が伝わってきた。コートに戻った#41谷口は必死のディフェンスでエリマンのシュートをブロック。3Qにはメインガードの#0高田(2年・G)が負傷退場するものの、代わって入った#32明田(2年・PG)が高田と遜色ない活躍を見せる。4Q開始早々に#13三角(2年・F)のゴール下で50―50と、ゲームを振り出しに戻してみせた。もちろん関東学院大もこれに呑み込まれず、ファールで得たフリースローを確実に決めて応戦していく。

 試合は法政大が2点ビハインドの試合時間残り20秒、#21加藤のミドルシュートで同点とし、オーバータイムへ。法政大は既に4ファールの#41谷口が#1エリマンをかいくぐってペイントエリアで得点を重ね、初勝利への執念を見せる。だが、勝利の女神が微笑んだのは関東学院大。残り35秒で、皮肉にも奮闘する#41谷口から#1エリマンがバスカンを獲得。もちろんこのプレーで谷口はファールアウト。ワンスローも決められると、もう法政大に追いつくだけの力は残されていなかった。法政大は72―76と関東学院大に4点及ばず、今日も初勝利を逃した。

 法政大はこれで屈辱の7連敗となったが、今日はあと一歩で勝利を手に出来たゲームだった。試合前にアップを行う選手の表情も明るく、ゲームの切れ間にはコート上の5人が頻繁に集まってプレーの確認を行っていた。リーグ戦序盤はあまり見られなかった光景だけに、負けが込む中でもチーム状態が上向いていることを感じさせる。これまでなら#41谷口のファールがかさみ、#0高田が負傷交代した時点で、ずるずると離される展開になったはずだ。今日の試合で見せた粘りをきっかけに、明日の初勝利を目指して欲しい。

写真:エリマンのシュートブロックに行く谷口。高さでは10cm近くの差がある。

関東学院大:4勝3敗
法政大:0勝7敗


 同率対決の国士舘大順天堂大は、前半からじわじわ引き離した国士舘大が4Qに追い上げを食らうも逃げきり勝利を決めた。前半終了時に8点のリードを奪った国士舘大だが、3Qには順天堂大#7飯田(3年・F)の3Pなどで追い上げられる。しかし4Q、一時は同点にまで追いついたものの、勝負どころで順天堂大はフリースローを4本続けて落とす弱さも出て77-73でタイムアップ。国士舘大が1歩リードを奪った。

国士舘大:4勝3敗/順天堂大:3勝4敗


 白鴎大東京成徳大は、序盤から白鴎大のペースとなった。#30アビブ(3年・C)がゴール下を制し、#65高橋(4年・PG)は高確率での3Pを連続して決めていく。東京成徳大は左膝にサポーターをつけた#77田中(4年・F)を後半から出場させるが、ベンチメンバー中心となった相手にも点差を詰めることが出来ない。結局89―56の大差で白鴎大が勝利。明日の日本体育大との上位対決に向け、内容の伴ったゲームとなった。

白鴎大:5勝2敗/東京成徳大:2勝5敗


 この日最後のカードは中央大神奈川大。2Q終わって16点リードの中央大が早々に試合を決したかに見えたが、神奈川大が3Qに猛ラッシュ。エース#7古橋(2年・F)の得点はもちろん、#8五十嵐(4年・F)も速攻でバスカンを獲得し、点差を3点にまで詰める。だが、最後は3年生カルテット擁する中央大が地力で勝った。最終スコアは96-81と結局15点差がついた。

 ライバルの日本体育大や白鴎大が先を走る状況となり、中央大にはもう取りこぼしは許されない。「2部は留学生がいて、体の当たりも違うし、ジャッジにも違いを感じる。まだその違いに対応出来ていない」と話すのは中央大#11入戸野(3年・G)。1部に在籍したチームが降格して2部を戦うとき、多くは1部とのこうした「違い」に戸惑いを見せる。本来であれば、所属リーグの違いだけで差があってはいけないのだが、ある程度の違いは仕方がないものとした上でアジャストを試みるのも、チームが勝っていくためには必要なことかもしれない。中央大としては早く2部の環境に慣れ、明日以降も順調に勝ち星を重ねていきたいところだ。

中央大:4勝3敗/神奈川大:3勝4敗
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2011.09.19 (Mon)

【2011リーグ戦3部】9/19レポート

厳しい3連戦を終えた3部リーグ
全勝対決は立教大に軍配が上がる


110919toyo.jpg 3部だけが唯一、9/17~9/19の3連休を利用しての連戦となり、9/19時点で1次ステージの7日目を終えた。3部はまず12チーム総当たりとなる1次ステージを戦い、その順位で各6チームの上位・下位に分かれ2次ステージを行う。2次ステージでは6チーム総当たり戦を行い、1次ステージも含めた全16試合の合計勝敗数により順位を決定。上位3チームが2部との入れ替え戦、9・10位チームが4部との入れ替え戦にそれぞれ進み、下位2チームは4部に自動降格となる。

 第3週を終え、3部は徐々に勢力図が見えつつある。19日終了時点の首位は東洋大との全勝対決に勝利した立教大。3部1位からリーグ戦をスタートさせ、7勝0敗と取りこぼしなくリーグ戦を勝ち進んでいる。そして6勝1敗で後を追うのが國學院大江戸川大玉川大東洋大の4チーム。中でも東洋大は江戸川大、玉川大と力ある相手に勝利し、3部の中でも存在感を見せている。次いで4勝3敗で東京経済大、2勝5敗で埼玉大成城大が続き、1勝6敗が国際武道大東京大東京農業大の3チーム、そして横浜国立大が未だ勝ち星を上げられず0勝7敗で12位となっている。1次ステージはあと2週間の計4日間だが、その先の上位リーグと下位リーグとでは手に入る道筋が大きく違う。なんとか1~6位に入り、2部との入れ替え戦に繋げたいところだ。また、下位リーグは自動降格となってしまう11位・12位は何としても避けたい。3部でも、まだまだ熱い戦いが繰り広げられそうだ。
 
 3連戦の最終日9/19に、上位6チーム(立教大・國學院大・江戸川大・玉川大・東洋大・東京経済大)の主将にインタビューを行った。

写真:立教大に負けてうなだれる東洋大の選手達。2次ステージでのリベンジを誓う。

※試合のレポートと、上位6チームの各主将のインタビューは「続きを読む」へ。

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2011.09.18 (Sun)

【2011リーグ2部】9/18レポート

白鴎大が中央大に逆転勝利
首位の日体大を白鴎大、神奈川大が追う


 2部は第3週を終え、ダンゴ状態で並んでいた順位にも少し変化があった。

 神奈川大、白鴎大がそれぞれ勝敗で並んでいた駒澤大、中央大を下し、1歩抜け出して2位をキープ。また日本体育大は関東学院大を下して1敗のまま首位を保った。だが5チームが3勝3敗で並んでいるなど、まだまだ混戦模様。これからも一戦一戦、重要な戦いが繰り広げられるだろう。


【成徳大が猛追を見せるも順天堂大が逃げ切る】
110918cho.jpg 順天堂大東京成徳大の対戦は、4Qで東京成徳大が追い上げ勝負は最後まで分からない接戦となったものの、順天堂大が68-63で勝利した。
 
 序盤は東京成徳大が速攻を連続で成功させてリードを奪ったが、徐々にエンジンのかかった順天堂大が逆転に成功。余計なファウルがかさみ思うように突き放せないものの、2Qに入っても順天堂大が主導権を握った。東京成徳大も要所で#51ビャンバナラン(3年・C)らがシュートを決めて食らい付くが、順天堂大は#10趙(4年・C)や#9大下内(3年・F)がゴール下を攻めてリズムを掴み、周りも上手く噛み合った連携で得点を重ねた。東京成徳大は決定力に欠いて3Q開始約4分間無得点。その間順天堂大は#13泉(2年・F)の活躍もあり、54-32と一気に22点差をつけた。しかしやっと残り6分、東京成徳大にとって3Q初得点を#77田中(4年・F)が決めると、今度は反対に順天堂大が約5分間無得点に。3Q終了間際に#6田代(3年・F)の連続得点もあって順天堂大がやや持ち直すも、58-44と東京成徳大が差を縮めて最終Qへ。

 すると4Q、開始直後から東京成徳大が素早いカバーディフェンスを見せ、順天堂大を圧倒。#21西谷(2年・SG)の3Pや#77田中の得点で追い上げ、一気に7点差に迫る。順天堂大も#7飯田(3年・F)の3Pや#9大下内のバスケットカウント獲得で流れを引き戻そうとするが、#51ビャンバナランがインサイドで踏ん張り、残り1分20秒には遂に65-63の2点差まで詰め寄った。だが東京成徳大はその後の1本が繋がらない。時間が刻々と過ぎてファウルゲームになると、順天堂大は得たフリースローを着実に沈め、68-65で東京成徳大を下した。
 試合の中で波はあったが、接戦をものにして順天堂大はこれで3勝3敗。東京成徳大は終盤の堅い守りと追い上げが光ったものの、2勝4敗となって一歩後退した。 

写真:順天堂大・趙は10得点12リバウンドのダブル・ダブル。


【白熱した接戦を制したのは終盤突き放した神奈川大
110918oyama.jpg 神奈川大駒澤大の対戦は終始競り続ける熱戦が繰り広げられたが、4Qで33得点と猛攻を見せた神奈川大が92-77で駒澤大を下した。
 
 序盤はロースコアな展開となるが、1Q終盤に神奈川大が速攻を出して一歩抜け出す。2Qに入り、駒澤大は#7馬場(3年・PF)のシュートで食らい付いたが、神奈川大も持ち前の堅い守りと#21増子(3年・G)の得点で差を広げた。しかしここで駒澤大は#14鈴木(3年・SG)が2本の3Pを沈めて流れを掴み、守りでは連続でオフェンスファウルを奪うなど良いリズムに。2Q残り2分半には、#5成瀬(4年・PF)のバスケットカウント獲得で31-31と遂に同点に追いついた。3Qに入ってもシーソーゲームが続き、駒澤大は#17槇坂(3年・F)の連続3Pがチームを勢いづけるが、神奈川大も#9大山(4年・G)、#8五十嵐(4年・F)が息の合ったプレーで引っ張り譲らない。59-57と神奈川大の2点リードで最終Qへ。

 互いに激しい守り合いとなるも、試合が動いたのは4Q残り6分。63-62の場面から神奈川大が#0佐藤(4年・G)の3Pを皮切りに、#9大山、#21増子、#8五十嵐、#98大石(1年・G・東海大相模)と続き、出ている5人全員で総攻撃。残り3分を切って77-64と、一気に駒澤大を置き去りにした。終盤駒澤大は#14鈴木、#17槇坂らが3Pを決めるも追いつくまでには至らず、92-77でタイムアップとなった。  

 神奈川大は春は接戦を勝ちきれない精神的弱さを課題にしていたが、ここ数試合で勝負強さを見せている。万全の状態ではないポイントゲッター#7古橋(2年・F)の穴も、周りが上手くカバー。4勝目を上げて同率2位の立場を保った。一方の駒澤大は確率良くシュートを決めたが、「上手く守れてても最後にファウルしてしまったら意味がなくなってしまう」#7馬場が言うように、勢いに乗れそうなところでファウルがかさんでしまったのが惜しい。3勝3敗となり、またもや土日で連勝とはならなかった。

写真:神奈川大・大山がチームを牽引。

※駒澤大・馬場選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【リバウンドを制し白鴎大が中央大を下す】
110918watanabe.jpg 3勝2敗で並ぶ白鴎大中央大の対戦は、レベルの高い戦いが繰り広げられた。

 立ち上がり、#14渡邉(3年・SG)が2本の3Pを決めて開始5分で18-8と中央大が白鴎大を圧倒。ここで白鴎大は#10田中(2年・G)がコートイン。するとその#10田中を起点に#65高橋(4年・PG)や#30アビブ(3年・C)が得点を重ね、一気に18-15と3点差まで追い上げた。そこから2Qに入っても一進一退が続き、激しいディフェンスの中で両者お互いにファウルがかさむ。中央大は1Qで3ファウルとなった#14上田(4年・F)に続き、交代した#22山田(2年・PF)も2Q序盤で2ファウルと、インサイド陣がファウルトラブルに悩まされ、白鴎大#30アビブに好きなようにリバウンドを取られてしまう。しかし中央大も一度は逆転を許すが、後半に入って再び#20小野(3年・F)、#14渡邉の活躍でリードを奪い、3Q残り6分には51-42まで差を開いた。しかしそこから白鴎大はフリースローで追い上げ、#10田中のミドル、#5柳川(2年・F)の3Pも決まって56-58と逆転して3Qを終える。

 最終Q、開始から#30アビブ、#22森田(4年・F)が積極的にリバウンドに絡み白鴎大が中央大を圧倒。同時に開始4分も経たないうちに中央大はすでにチームファウルが4つとなる。#22森田の活躍もあって、残り6分61-71と白鴎大が10点のリードを奪った。しかしここで#14渡邉、#11入戸野(3年・PG)が勝負強さを見せて残り5分5点差にし、中央大の追い上げムードとなる。だがこの流れを変えたのが、66-71の場面で#30アビブが得たバスケットカウント。やや際どい判定で中央大も抗議するが認められず、これで白鴎大は勢いに乗った。#32黒川(4年・G)の3Pに続き、#5柳川、#2石川(3年・F)と全員が積極的にドライブを仕掛け、大きく差を引き離す。そのまま71-84で白鴎大が中央大を下し、白鴎大が4勝2敗、中央大が3勝3敗となった。
 
 白鴎大#10田中「みんなのリバウンドの意識がすごく高かったのが良かった」というように、白鴎大は要所でリバウンドを抑えてチャンスを掴んだと言える。中央大から大きな一勝を上げ、歓喜に沸いた。中央大も#14渡邉が24得点、#20小野が17得点と奮闘したが、一歩及ばず悔しい敗戦。1部にはいないセネガル人センター相手に、インサイド陣のファウルがかさんだことも勝敗を左右したと言える。第3週は2連敗となった。

写真:中央大・渡邉は3P4本を含む24得点の活躍。

※白鴎大・田中選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 その他、関東学院大日本体育大の対戦は、日本体育大が後半差を広げて59-70で勝利した。序盤で関東学院大は#20村田(2年・PF)が負傷退場し、#1エリマン(1年・C・延岡学園)も3ファウルとなってベンチに下がるなど悪い流れになるも、2Qで#51細谷(4年・PG)、#81横瀬(2年・SG)が奮闘して同点に追い付く。しかし後半に入ると日本体育大は#23横江(4年・G)が3Pにバスケットカウント獲得とチームを牽引し、関東学院大の追撃を許さなかった。日本体育大はこれで5勝1敗と単独首位をキープ。しかしこの日は相手に合わせてしまう場面も見られた。修正を図りたい。


 法政大国士舘大の一戦は、前半まで接戦が繰り広げられるも3Qでインサイドを徹底して攻める国士舘大が徐々に点差を広げ、61-77で勝利した。国士舘大は#13曹(3年・C)が24得点11リバウンドと存在感を示し、チームとしてもリバウンド数で法政大を16本上回った。法政大は#13三角(2年・F)や#27岩崎(3年・G)の3P、#41谷口(4年・PF)の活躍が光ったが、ケガ人も多くまだ0勝。苦しいリーグが続いている。しかしこの第3週からは大学の関係でチームを留守にしていた#5松澤(1年・C・明成)も戻ってきてインサイドに加わった。ここからの巻き返しを図りたい。

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2011.09.17 (Sat)

【2011リーグ2部】9/17レポート

先の読めない2部リーグは
国士舘大、駒澤大が勝利し更に混戦に


 第3週の初日も、2部リーグは混戦模様を呈したままだ。

 1敗の3チームは明暗が分かれた。日本体育大は東京成徳大を下し4勝1敗としたが、中央大は国士舘大を相手に不覚。関東学院大も駒沢大に足下をすくわれ2敗目を喫した。一方、団子レースから出遅れた法政大は、この日もいいところなく敗れ開幕5連敗となった。


【1点を争う好ゲームを制したのは神奈川大】
110917ooishi.jpg 神奈川大順天堂大は、戦前からの予想通り接戦となった。神奈川大はコート上の5人全員がまんべんなく得点するのに対し、順天堂大は法政大戦勝利の立役者#9大下内(3年・F)が積極的にゴール下を攻め、序盤から一進一退の攻防が続いた。ゲームがまず動いたのは2Q3分、順天堂大#10趙(4年・C)が2つ目のファールをコールされてから。インサイドでの大黒柱を失った順天堂大はオフェンスが単発になってしまう。神奈川大はこのチャンスを逃さず、#0佐藤(4年・G)や#98大石(1年・G・東海大相模)が小気味良く得点を重ねていく。

 だが、順天堂大も黙ってはいない。#6田代(3年・F)の3Pや#10趙のゴール下で着実に得点していくと、神奈川大のシュートミスにも助けられ徐々に点差を詰める。3Q4分半過ぎに#10趙が4ファールとなってしまうが、代わりに出場した#13泉(2年・F)がミドルシュートで連続得点し、逆転に成功した。神奈川大はこの時間帯を乗り切るとシュートが再び入り始め、試合はもつれる展開へ変わった。神奈川大は負傷を押して出場する#7古橋(2年・F)や#9大山耕治(4年・G)のアウトサイドで攻め、順天堂大は#9大下内や#13泉がインサイドで得点を決める。

 緊迫の展開を制したのは神奈川大だった。神奈川大が1点リードで4Q残り30秒のオフェンスの場面。緩慢なパスを順天堂大にカットされ逆転のチャンスを与えてしまう。しかし順天堂大は、神奈川大の痛恨のファールで獲得したラッキーなフリースローを、#10趙が2本とも失敗。神奈川大は#98大石が残り時間を見ながらボールをキープし、#8五十嵐(4年・F)のゴール下にアシスト。ボールがネットを通過すると同時にタイムアップのブザーが鳴り神奈川大が72-69で接戦をものにした。

写真:1年生ながらプレータイムを得ている#98大石。出場29分、14得点はこのリーグ戦で自身最多。

神奈川大:3勝2敗
順天堂大:2勝3敗

※神奈川大・五十嵐選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【駒澤大が関東学院大に競り勝つ】
119817baba.jpg 関東学院大有利と見られた試合は、序盤駒澤大がペースを握る。フルコートのプレスディフェンスから次々スティールを奪うと#5成瀬(4年・PF)や#6北(4年・SG)がゴールを決めていく。#17槇坂(3年・F)の3Pが鮮やかに決まって4-16とされたところで関東学院大はタイムアウトを請求する。出ばなをくじかれた関東学院大は、すぐに#81横瀬(2年・SG)のバスカンや#32前田(4年・SF)の3Pなどで点差を詰める。しかし、ペイントエリアを制すべき#1エリマン(1年・C・延岡学園)には、まだパプほどの絶対性が無い。もちろん決めるべきシュートは決めていくが、駒澤大の必死のディフェンスを前にそのシュートまで持っていくことが簡単ではない。一方駒澤大は#7馬場が果敢に攻めて相手のファールを誘い、フリースローも丁寧に決めていく。

 接戦のまま迎えた終盤の4Q残り2分72-72の場面から、最後の流れを呼び込んだのは駒澤大だった。#5成瀬がオフェンスリバウンドをそのままゴール下シュートにつなげると、ディフェンスでは関東学院大に自由な動きを許さず、#7馬場が連続得点をあげ、残り1分を切り駒澤大が大きな6点リードを奪った。関東学院大はファールゲームを仕掛けるが、駒澤大は獲得したフリースローで着実に加点。食い下がる関東学院大を81-78で撃破した。

 2部を予想しにくくしている原因の一つである駒澤大は、これで3勝目。2部復帰となる初年度のリーグでいいスタートを切っている。この勢いをどこまで持続していくか、注目のチームだ。

写真:両チーム通じて最多となる30得点をあげた駒澤大#7馬場。

駒澤大:3勝2敗
関東学院大:3勝2敗


【インサイドを制した国士舘大が中央大に勝利】
110917niitono.jpg 盤石の3年生カルテットを擁する1敗中央大は、ここまで1勝3敗と調子の悪い国士舘大に翻弄された。1Qこそリードして終えたが、2Qに入ると#20小野大貴(3年・F)のシュートを最後にぴたりと得点が止まる。対象的に国士舘大は202cm105kgと迫力充分の#13曹(3年・C)を中心にオフェンスのリズムを掴む。タイムアウトも使って修正を図る中央大だが、24秒オーバータイムのミスが出るなど、オフェンスが活性化しない。インサイドやミドルシュートを中心に攻める国士舘大が、結局8点のリードを奪って2Qが終了。

 3Qに入ると中央大の停滞していたオフェンスが活性化し始める。#20小野大貴や#22山田(2年・PF)らのジャンプシュートが決まり、#14渡邉(3年・SG)は3Pを沈めた。だが、対する国士舘大はあくまでもインサイドを有効に使って攻める。#13曹の得点は減ったが、#12永野(2年・F)や#7三村が果敢にドライブを仕掛け、リードを保つ。そして4Q、開始直後に#11平田(3年・G)のミドルシュートが決まると、#17高橋が再び3Pを決めて、この試合最大の15点差をつけた。中央大は4Q開始から#91宮澤(2年・C)を投入してインサイドの攻略を図ったが、国士舘大に翻弄され立て続けにファールを犯してしまった。国士舘大は最後まで手を緩めずに活発なオフェンスを展開し、82―70で勝利。2勝目をあげて、明日以降へとつなげた。

写真:#13曹の陰に隠れがちだが、#9新田の高さも対戦相手には脅威となる。

国士舘大:2勝3敗
中央大:3勝2敗

※国士舘大・三村選手のインタビューは「続きを読む」へ。


 日本体育大東京成徳大は、日本体育大が終始リードを保った。前半を9点リードで終え、3Q序盤に東京成徳大の3Pラッシュなどで1点差に詰め寄られるが、#23横江(4年・F)の4点プレーで東京成徳大の勢いを断ち切った。すると#11北川(2年・F)も3Pを決めて流れを呼び戻し、#21熊谷(3年・F)が豪快なダンクを決めて勝負を決定づけた。97-85で勝利した日本体育大は唯一1敗を守り、5試合目を終えて2部単独首位に立った。

日本体育大:4勝1敗 / 東京成徳大:2勝3敗

 まだ勝ち星の無い法政大はこの日も白鴎大68-91と、大差で敗れた。ゴール下に#30アビブ(3年・C)を擁する相手ディフェンスを前に連続性のある攻撃が出来なかった。アビブ対策として#5松澤(1年・C・明成)を投入したものの、ゴール下での攻防は少なく積極性に欠けた。2部リーグ全体が混戦に沸く中、法政大が1校だけ取り残されたまま苦しい状態が続く。ここからきっかけをつかんで巻き返したい。

白鴎大:3勝2敗 / 法政大:0勝5敗

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2011.09.17 (Sat)

【2011リーグ2部】~各主将に聞くチームの見所~vol.2

2部で頭角を現すのはどのチームか
後半5チームを紹介


110903kokushikan.jpg 2週目で早くも全勝のチームが姿を消すなど、ここ数年で稀に見る混戦状態にある2部。中央大・関東学院大・日本体育大が3勝1敗でトップを争い、3部から昇格したばかりの駒澤大・東京成徳大を含む5チームがその後に続くなど、力は非常に拮抗している。今年から土日で対戦相手が変わる方式になったこともあって、まだまだ先の展開が読めない状況が続くことが予想される。まだ序盤戦であり、先は読めない2部。残りの5チームの情報を掲載する。

 各チームのキャプテンに以下の5項目について聞いた。

1・夏の間の練習について
2・春と比べて成長したところ
3・現時点での課題
4・自分のチームの“ここを見てほしい!”
5・キャプテンとして臨む最後のリーグ戦への意気込み

※Vol.2は法政大・関東学院大・神奈川大・国士舘大・順天堂大を掲載します。
中央大・白鴎大・日本体育大・駒澤大・東京成徳大はVol.1をご覧ください。

~各主将に聞くチームの見所~Vol.1

写真:各チームのにぎやかな応援も見所あり。写真は国士舘大の応援席。

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2011.09.11 (Sun)

【2011リーグ2部】9/11レポート

2週目にして全勝チームが消えた2部
混戦の様相を呈す


110911hakuoh.jpg 第2週、2部から全勝チームが消えた。

 関東学院大は白鴎大に、日本体育大は中央大に、中央大はここまで勝ち星がなかった順天堂大に敗北。これで全チームに黒星がつき、混戦の様相を呈す。
「今年は力の差がない」
様々な選手からこうした声が聞かれ、今年の2部は昨年以上に1戦1戦の集中力が問われ、また試合中にどれだけ我慢できるかの重要性を肌で感じているコメントが出てきている。拮抗しているからこそ、どのチームにもチャンスはある。それと同時に、1敗が重くのしかかるということも忘れてはならない。

 今後、どのチームが勝ち星を伸ばしていくのか。全く先が読めない2部から目が離せない。

写真:全員バスケットで勝ち星を掴んだ白鴎大。試合前のハドルは気合十分だった。


【粘る駒澤大を振り切り、国士舘大が初勝利!】
110911takahashi.jpg 1Q、駒澤大はファウルラッシュとなって次々と笛を吹かれ、あっという間にチームファウル5。国士舘大にフリースローを与えてしまう。国士舘大にとってはチャンスの時間帯となったが、もらったフリースローを全員が決めきれない。悪い流れは2Qに入っても続き、駒澤大に連続でパスカットを許し、そのまま5分間無得点。その間に駒澤大は、#7馬場(3年・PF)や#17槇坂(3年・F)のシュートで得点を重ね、逆転に成功する。残り5分、国士舘大はベンチに下がっていた#11平田(3年・G)をコートへ戻すと、流れが変わる。これまでシュートさえ打てていなかった状況で、平田が半ば強引にゴール下まで切れ込んだ。シュートは外れたが、これを皮切りに国士舘大は#14板垣(3年・G)、#17高橋(2年・F)のシュートが決まり出し、駒澤大を逆転。36-34の2点リードで前半を終える。

 後半は一進一退の攻防が続くが、駒澤大は国士舘大#13曹(3年・C)の高さに阻まれ、徐々にシュート成功率が落ちていく。また、セカンドチャンスを曹に奪われ、得点に伸び悩む。それでも、#5成田(4年・PF)や#14鈴木(3年・SG)が内外角で粘りを見せ、試合終盤まで接戦に持ち込む。残り18.4秒、国士舘大が2点リードで駒澤大のタイムアウト。ハーフスローインから逆転のチャンスを掴みたい駒澤大だが、パスが通らず万事休す。そのまま国士舘大がリーグ戦初勝利をあげた。

<国士舘大・平田選手のコメント>
「インサイドはミスマッチだったので、後半はそこがうまく機能したと思います。高橋(#17)や板垣(#14)は今まであまり試合に出ていなかったので、そういう選手が活躍するのはうれしいです。先週2連敗して、正直どうなるかと思っていました。でも、今日勝ったことで自信がつきました。今年の2部は力の差はないと思っています。最後は気持ちのぶつかり合いだと思うので、これからも気持ちでは負けないようにしたいです」

写真:国士舘大に流れを呼び込んだ#17高橋。

駒澤大学:2勝2敗 / 国士舘大学:1勝3敗


【#9大下内の活躍が光り、順天堂大が逆転勝利を飾る】
110911kouzu.jpg 開始6分で13-2と最悪のスタートとなってしまった順天堂大。だが、タイムアウト後は#18小薗井(1年・G・美濃加茂)、#6田代(3年・F)のジャンプシュートで徐々にリズムを掴んでいく。2Q、決定力に欠ける法政大に対し、順天堂大は残り3分27秒、#6田代の速攻で28-25の3点差とする。そのまま逆転したいところだが、法政大は#6陳(4年・F)のゴール下、#24神津(4年・F)の3Pなどで押し戻し、37-31で前半を終える。

 後半、順天堂大は開始3分半で39-39と同点に持ち込む。しかし、法政大は#24神津のジャンプシュートで再びリードを奪うと、堅いディフェンスでミスを誘い、そのまま12点を開く。順天堂大はタイムアウトで立て直しを図り、#10趙(4年・C)のプレーで1点差まで追い上げる。4Q、法政大#41谷口(4年・PF)、#6陳のインサイド陣が次々とファウルトラブルに陥る中、順天堂大は#9大下内(3年・F)の活躍が光る。ゴール下でバスケットカウントを奪ったかと思えば、#6田代に鮮やかなアシストを送るなど、攻守で要となる。また、体を張ったプレーでリバウンドを増産。法政大に流れを掴ませない。点差は徐々に広がっていき、残り1分で点差は7。法政大はファウルゲームを仕掛けるが、順天堂大はもらったフリースローを全て沈め、中央大戦に引き続き勝利を飾った。

<順天堂大・大下内選手のコメント>
「今日は、自分のところにこぼれ球が落ちてきたりしてラッキーだったと思います。でも、それを勝ちに繋げることができて良かったです。1週目に連敗した後、最初に戻ってがむしゃらにやった結果、中央に競り勝つことができました。それをこの試合でも出すことができたと思います。今はベンチも盛り上げてくれて、一致団結してやれています。今週勝たないと次に繋げられなかったので、連勝できて自信になりました。本当に1部に行きたいと思っているので、来週も頑張ります!」

写真:順天堂大の追い上げをことごとく断ち切ったのは法政大#24神津。勝利に結びつかなかったのが悔しい。

順天堂大学:2勝2敗 / 法政大学:0勝4敗


 東京成徳大神奈川大は、序盤から東京成徳大が勢いのあるプレーで神奈川大を圧倒した。2Q序盤は東京成徳大が3Pラッシュで一気に10点を開く。それでも神奈川大は#7古橋(2年・F)、#9大山(4年・G)らが落ち着いてプレーし、10点以上の点差はつけさせない。後半に入り、神奈川大は#8五十嵐(4年・F)、#21益子(3年・G)のアグレッシブなプレーで3Q終了時には逆転に成功。神奈川大の積極的なプレーに焦りを隠しきれない東京成徳大だが、4Qに入ると#77田中(4年・F)、#37松本(4年・PF)のオフェンスリバウンドが光り、残り6分21秒で再びリードを奪う。その後は神奈川大を24秒オーバータイムに追い込み、ディフェンスでもリズムを掴む。何とか食らいついていきたい神奈川大だが、終盤にかけてはミスが増え、オフェンスも単発に。そんな神奈川大を尻目に東京成徳大は、終始安定したプレーで試合終了のブザーを待った。

神奈川大学:2勝2敗 / 東京成徳大学:2勝2敗


 白鴎大関東学院大は、白鴎大が全員バスケットで全勝の関東学院大から白星をあげた。中でも、#30アビブ(3年・C)は攻守で要となった。この日は26点16リバウンドとダブルダブルの活躍を見せ、勝利に大きく貢献。関東学院大#1エリマン(1年・C・延岡学園)とのマッチアップについては、「相手は1年生だから、絶対に負けたくないと思った」という言葉通り、力強いプレーで存在感を見せつけた。関東学院大は勢いに乗るアビブ、#10田中(2年・G)らアウトサイド陣を止めようと様々な策を投じるも、好転の材料とはならなかった。ゲーム序盤に開けられた点差を詰めることができぬまま試合終了となり、初黒星を喫した。

<白鴎大・アビブ選手のコメント>
「今日は自分も、チームも持っているものを全て出せたと思います。これからも負けられないから、100%の力を出していきたいです。今年は、相手は気にせず自分のバスケットをするだけだと思っています。相手には合わせない。自分のバスケットをしたいです」

関東学院大学:3勝1敗 / 白鴎大学:2勝2敗


 中央大日本体育大は、終始中央大ペースで試合が進んだ。序盤から主導権を握った中央大は、ルーキー#31流田(1年・G・東山)の活躍、#14渡邉(3年・SG)の3P6本を含む21得点が光った。対する日本体育大は、#23横江(4年・G)、#11北川(2年・F)以外の得点が伸びず、苦しい展開となった。横江が中央大ディフェンスを割ってシュートを決める等、何度か反撃の機会を伺うが、中央大も堅い守りで得点を許さなかった。ここまで無敗だった日本体育大にも1敗がついた瞬間、2部から全勝チームが消えた。

日本体育大学:3勝1敗 / 中央大学:3勝1敗

※2部のレポートは不定期で掲載します。

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2011.09.09 (Fri)

【2011リーグ2部】~各主将に聞くチームの見所~vol.1

見逃せない2部リーグも激戦必至
各チーム主将に見どころを聞く


 今期、1部から中央大と法政大が降格し、3部から駒澤大と東京成徳大が昇格、4チームが入れ替わることになった2部。1部と同様に、10チームで2ヶ月間に渡る長丁場のリーグ戦を戦っていく。

 2部の上位3チームは1部との入れ替え戦、そして冬のインカレへ出場、下位3チームは3部との入れ替え戦に進むことになる。またそれ以外の4~7位の4チームはリーグ戦でシーズンが終了、4年生が引退になる。2部の上位と下位とは順位によって運命が天と地ほども違う。それゆえに選手のリーグに懸ける想いも大きい。特に今年は混戦が予想され、上位3つの切符はどこが手にするか分からない。「優勝を狙う反面、一歩間違えれば3部に落ちるという危機感を持っている」(神奈川大・幸嶋監督)というようなチームも多いだろう。2部もまた、大学バスケットの面白さが味わえる見逃せないリーグだ。

 各チームのキャプテンに以下の5項目について聞いた。

1・夏の間の練習について
2・春と比べて成長したところ
3・現時点での課題
4・自分のチームの“ここを見てほしい!”
5・キャプテンとして臨む最後のリーグ戦への意気込み


※Vol.1は中央大・白鴎大・日本体育大・駒澤大・東京成徳大を掲載します。
法政大・関東学院大・神奈川大・国士舘大・順天堂大はVol.2にて掲載予定です。

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2011.09.04 (Sun)

【2011リーグ2部】9/4レポート

開幕週の連勝は中央大・関東学院大・日本体育大
法政大は2敗スタートで2部リーグは読めず


110904seitoku.jpg 2部リーグ2日目にして、既にリーグ戦は読めない展開が始まろうとしている。長い強化の末にようやく力がついてきている神奈川大は初戦で白鴎大に競り勝ったものの、2日目は日体大に敗戦、法政大は3部からの昇格組にまさかの2連敗を喫するなど、簡単に予測ができない勝負が続いた。日体大は復活の兆しを見せつつあり、開幕2連勝。関東学院大も初週は連勝で終え、主力の成長してきた中央大も取りこぼしはない。しかしこの先の戦いがどうなるか、次週以降も目の離せない状態が続きそうだ。

写真:勝利に沸いた東京成徳大の応援席。


【2Q以降突き放した白鴎大が100点ゲームで快勝】
110904chou.jpg 1Qは勢いに乗った順天堂大が主導権を握る時間帯も多かったが、その後白鴎大が盛り返して快勝した。#71大野(3年・C)のゴール下シュート、#5柳川(2年・F)の3Pで0-5とまずは白鴎大が先制。しかしターンオーバーからの速攻で#9大下内(3年・F)が速攻を決めると、そこから順天堂大が勢いに乗る。#9大下内が白鴎大#30アビブ(3年・C)を上手くかわしてスクープショットを決め、続いて#10趙(4年・C)も果敢に1on1を仕掛けてファウルを獲得。またディフェンスも上手く機能し、リバウンドをしっかり抑えてリードを奪った。しかし1Q残り3分を切って白鴎大は#30アビブが2本のブロックショットをお見舞い。リズムを掴んだ白鴎大はブレイクを出して逆転し、最後に#65高橋(4年・PG)がリバウンドをタップでねじ込んで14-19として1Qを終えた。
 
 続く2Q、#5大竹(4年・G)が3Pを決めて順天堂大が2点差につめ寄る。だが白鴎大も#30アビブと#71大野がきれいにハイローを決めて簡単には追い付かせない。そこから一進一退の展開が続くが、2Q終盤は白鴎大ペースになった。激しいディフェンスからルーズボールに飛び込んで白鴎大が流れを呼び込むと、#10田中(2年・G)や#2石川(3年・F)の活躍で点差を一気に引き離す。前半残り2分#3横塚(3年・PG)の速攻で26-40とされた順天堂大はタイムアウトで立て直しを図るが、その後もターンオーバーが続き、逆に#36パプロブヒナス(2年・C)に連続得点を許してしまった。前半終了時点でスコアは28-46。2Q終盤に白鴎大が猛攻を見せ、20点近いリードを奪った。

後半は、順天堂大もルーズボールやオフェンスリバウンドで粘りを見せるが決めきれないミスが続き、白鴎大がさらにリードを広げた。白鴎大はベンチメンバーも活躍し、そのまま65-105でタイムアップ。快勝でリーグ戦1勝目をあげた。

 順天堂大は速い展開を出そうとするも白鴎大の堅守に阻まれ、ターンオーバー数が32とミスがかさんだ。#9大下内や#6田代(3年・F)が奮闘するも、大黒柱#10趙明が4得点に抑えられたこともリズムを掴めなかった要因だろう。来週は立て直したい。白鴎大は主将#44小山(4年・G)が「全勝を目標にしていたから昨日の負けはすごく応えた。でもだからこそ今日はみんな気合いの入りとかが違ったと思う。昨日の神大戦では出せなかったブレイクとかチームプレーが出来たのは良かった」と、昨日の敗戦から上手く修正してきた。得点も分散し、まさに白鴎大が目指している“全員バスケ”で勝ち取った1勝となった。

写真:順天堂大は大黒柱・趙がどこまでチームに貢献できるかも注目。


【白熱した試合を制したのは日体大!】
110904kitagawa.jpg 日本体育大神奈川大は主導権を奪い合う白熱した戦いが繰り広げられたが、4Qで突き放した日体大が見事勝利を収めた。序盤から日体大は2-3のゾーンディフェンスを仕掛け、そこから#11北川(2年・F)の速攻や#12周率(1年・C・大分明豊)のゴール下で得点を伸ばす。しかし神奈川大も#7古橋(2年・F)の3Pなどで追い上げ、#21増子(3年・G)のバスケットカウント獲得もあってリードを奪った。18-24と神奈川大の6点リードで1Qを終える。
 2Qは、序盤は互いに我慢の時間帯となったが、2Q後半に日体大#11北川のスティールが神奈川大のアンスポーツマンライクファウルを誘うと、その後#21熊谷(3年・F)のミドルシュートやリバウンドからの速攻が決まり、ついに逆転。神奈川大はタイムアウトを挟むが、その後も得点を伸ばせない。日体大がリバウンドをきっちり抑え、神奈川大にセカンドチャンスを与えなかったことも大きかった。#22水沼(3年・G)の3Pもチームを後押しし、最後にブザービーターで#12周率がシュートを決めると、日体大の応援席が大きく沸く。40-33と前半が終わって日体大が7点のリードを奪った。

 続く3Q、点を取り合う激しい攻防が繰り広げられるが、日体大のターンオーバーが増える間に#0佐藤(4年・G)や#7古橋の得点で少しずつ神奈川大が差を縮め、残り2分半49-49の同点にした。この勝負どころで日体大#23横江(4年・G)がパスカットから3Pを沈めるも、神奈川大も#7古橋が負けじと3Pを決め返し、両チームのエースが火花を散らす。58-54と、わずかに日体大がリードして最終Qへ。4Q、ルーズボールから#23横江がシュートに持って行きフリースローで日体大が先制。その後も#12周率のシュートミスを#21熊谷がタップでカバーするなど日体大が得点を重ねる。神奈川大も#9大山(4年・G)のドライブなどでついて行くが、どうしても4点以上差が縮まらない。神奈川大はセンターにダブルチームを仕掛けてボールを奪うなど持ち前のディフェンス力を見せるが、オフェンスでは日体大のゾーンを攻略できず単発となった。終盤には日体大#22水沼のドライブで10点差。最後に#23横江がきっちり決めて試合を締め、75-63で試合終了となった。

 神奈川大は激しいディフェンスを見せ、得点源の#7古橋も28得点と奮闘したが、試合の中で波があった。2Qと4Qは日体大の守りを前にそれぞれ9得点しか取れていない。1Qと3Qでは流れを掴んでいただけに、それを持続させたいところだ。一方の日体大は5人が2ケタ得点と、チーム一丸となっての勝利。エース#23横江がベンチにいる時間帯でも流れを掴むなど、周りの選手も力をつけている。初週の2連勝を弾みにして、来週は法政大、中央大が相手。昨年1部だったチームとどんな勝負を行うか、この先のリーグ戦にも影響しそうだ。

写真:日体大ポイントゲッターの一人、北川の働きも大きい。

※日体大・熊谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【国士舘大が食らい付くも関東学院大が逃切り勝利】
0904eriman.jpg 国士舘大関東学院大の対戦は、1Qで大きくビハインドを負った国士舘大がその後追い上げに成功。しかし関東学院大が接戦を逃げ切り、リーグ2連勝を収めた。1Q、国士舘大が#13曹(3年・C)のバスケットカウント獲得や#11平田(3年・G)のミドルシュートで流れを掴もうとするが、負けじと関東学院大も#30村田(2年・PF)の3Pや#1エリマン(1年・C・延岡学園)の得点で対抗。すると#30村田の速攻を皮切りに関東学院大が速い展開を作り、怒涛の4連続得点。終盤には#1エリマンのダンクもあり、13-26とダブルスコアで幸先の良い立ち上がりとなった。しかし2Qに入ると、今度は国士舘大が4連続得点。#18松島(2年・G)が3Pを決めた後ディフェンスでは相手のチャージングを誘うなど、攻守に渡りチームを盛り上げて一気に点差を縮めた。走り合いを制した国士舘大は、#12永野(2年・F)、#18松島の速攻で前半残り3分ついに逆転。関東学院大も終盤に#32前田(4年・SF)が3P、#51細谷(4年・PG)がゴール下を決めるなど再びリードして前半を終えるが、3Qに入ってまたしても国士舘大が追い上げを見せた。積極的に攻めてフリースローから得点を重ね、51-52と国士舘大が1点を追う形で4Qへ。

 4Q、互いに一歩も譲らない激しいせめぎ合いが続く。関東学院大は残り8分に#1エリマンが4つめのファウルを吹かれ、その後も国士舘大の#13曹にインサイドを攻められて苦しくなるが、#32前田や#30村田の得点で逆転はさせない。残り4分国士舘大の#7三村(4年・F)に3Pを決められ1点差となるも、#1エリマンの1on1や#30村田のバスケットカウント獲得で持ち直し、その後も5点前後の点差をキープしたまま試合を進めた。国士舘大はオフェンスリバウンドに粘るがなかなかシュートを決めきれない。終盤ファウルゲームとなったが、関東学院大はきっちりとフリースローを沈め、付け入る隙を与えなかった。最後に#7三村が3Pを連続で沈めるも時すでに遅く、80-84で関東学院大が逃げ切った。

 国士舘大は、「やっぱり出だし。接戦には持って行けてるんだから、出だしが良ければもっと楽に戦えたはず。もったいない」と主将の#4西片(4年・F)が2試合共につまづいた1Qを課題にあげた。しかし「あれだけ追い上げる力があるということは、勢いだけのチームじゃないということ」とチームの底力も感じている。修正し、来週は白星を勝ち取りたい。対する関東学院大は#30村田が31得点、#32前田が19得点と2人の得点源がしっかりと仕事を果たし、国士舘大の猛追にも耐え抜いた。2連勝を上げ、リーグ戦を好調な滑り出しでスタートさせている。今後の戦いにも注目したい。

写真:昨年度主将・パプの後を継ぐエリマンはどこまでチームに貢献できるか。


【勝負所で勢いを掴んだ東京成徳大が法政大を下す!】
110904takahashi.jpg 初の2部を戦う東京成徳大が序盤から勢いに乗り、法政大を下して嬉しい1勝目をあげた。1Q開始早々、スタートダッシュを切ったのは東京成徳大。#77田中(4年・F)のドライブ、#51ビャンバナラン(3年・C)の合わせ、#32高橋(3年・F)の3Pと、畳み掛けるように得点を伸ばして法政大から大量リードを奪った。法政大は速い展開を意識した攻撃を見せるが、昨日に引き続きファウルトラブルに見舞われて勢いを掴めない。その間東京成徳大は#11斉藤(4年・SG)が立て続けに3Pを沈め、27-12とリードを広げて1Qを終えた。続く2Q、スピードのある#0高田(2年・G)を起点に、徐々に追い上げる法政大。#21加藤(3年・CF)が上手く合わせて得点を伸ばし、点差を詰める。東京成徳大の#32高橋が3Pを決めてもすぐに#11長谷川(4年・G)が3Pを決め返し、流れを引き渡さなかった。しかし勢いに乗れそうなところでファウルを吹かれ、追いつくまでにはいたらない。42-36で前半終了となった。

 3Q、序盤は法政大ペースだった。速い展開から開始すぐに3連続得点で42-42の同点に追いつくと、#41谷口(4年・PF)の外したフリースローを#21加藤がタップでフォローし残り8分ついに逆転。その後も#21加藤が堅い守りで東京成徳大のエース#77田中を抑え、#0高田の連続得点もあって42-52と法政大が10点のリードを奪った。東京成徳大は#16西田(4年・PG)のアシストを起点に何とかついて行くが、24秒オーバータイムになるなど気持ちよくシュートまで持って行けない。このまま地力の差で法政大が点差を広げるかと思われた。しかし残り1分半を切って、東京成徳大はここから反撃に出る。#16西田がバスケットカウントを獲得し、これで法政大は#41谷口に引き続き#6陳(4年・F)までも4ファウルに。その間東京成徳大はリバウンドを粘って追い上げ、3Q終了のブザーギリギリに#32高橋が3Pを沈めて56-59と差を縮めて3Qを終えた。

 4Q開始直後、東京成徳大は好調の#32高橋が2本連続で3Pを決め、62-59と形勢逆転。ベンチも応援席も大盛り上がりで、コートの選手を後押しする。#16西田がバスケットカウント獲得の3点プレーでこれに続き、完全に勢いに乗った。だがここで法政大の#0高田が奮闘。2本の3Pで同点に追いつき、大きなガッツポーズも出て東京成徳大にタイムアウトを取らせる。ここからは互いにシーソーゲームに。しかし残り2分、ここで#51ビャンバナランが2連続でのバスケットカウント獲得。この値千金のプレーで東京成徳大が一歩抜け出し、94-81でそのまま嬉しい初勝利を収めた。

 東京成徳大#77田中「昨日は初めての2部ということで相手を見過ぎてしまった。でも昨日で2部がどういうものかある程度分かったから、今日は吹っ切れていつも通り思い切りよくやれた」とコメント。昨日とは見違えるほどの勢いが序盤からあった。また3Qに法政大に逆転されても、「リードしていた時も、このまま行けるだろうとは全く思っていなかった。むしろ逆転されても10点差くらいでついていけば、4Qで勝機があると思っていた」と、気持ちを切らさなかったことが勝利を呼び寄せたと言えるだろう。この1勝は選手たちにとって大きな自信になったに違いない。

 法政大は昨日の駒澤戦に引き続き、手痛い2敗目。1部在籍時にもリーグ初週では勝利をあげたことはないが、2部リーグでも最悪の出足となってしまった。コートの中で終始笑顔でチームを鼓舞していた#0高田も、試合終了後には悔しさに涙を浮かべた。#0高田の奮闘や#21加藤の20得点10リバウンドの活躍は光ったが、やはり法政大の柱である4年生が実力を発揮できるかどうかが、チームの行く末を左右するだろう。今年は4年生が上手くまとまっていて、夏の間の厳しい練習では「去年の倍以上走った」(#11長谷川)と言うだけに、その成果が結果に表れないのがもどかしい。長く1部で戦ってきて、2部のバスケットに少し戸惑っている様子もある。早めに立て直し、実力を発揮して欲しい。

写真:3Pで見せた東京成徳大・高橋。


【息の合ったオフェンスを見せた中央大が逃げ切り勝利】
110904yamada.jpg 中央大が息の合ったプレーで駒澤大を翻弄、最後はベンチメンバーの1年生らも送り出して2連勝を決めた。出だしは互いに主導権を奪い合う互角の戦いになった。序盤から駒澤大は#6北(4年・SG)、#4渡邊(4年・PG)らがテンポよくシュートを沈めるが、中央大も#16佐藤(3年・PG)、#22山田(2年・PF)らの得点でついて行く。すると1Q終盤、中央大は#11入戸野(3年・PG)を起点に#14渡邉(3年・SG)、#16佐藤が3Pを沈め、外しても#20小野(3年・F)がリバウンドシュートでフォローするなど3年生カルテットが駒澤大を圧倒。21-29と接戦から一歩抜け出して1Qを終えた。続く2Q、中央大のディフェンスが機能して駒澤大は得点が停滞。その間中央大はオフェンスリバウンドでセカンドチャンスを得て点差を広げる。駒澤大も#7馬場(3年・PF)のシュートや#4渡邊のスティールで何とか盛り返そうとするも、36-52と16点差がついて後半へ。

 3Qでも引き続き中央大が攻守に渡って主導権を握る。#16佐藤が切れ込み、パスアウトからまわりの選手が確実にシュートを沈めて一時30点近い点差がついた。駒澤大もオールコートでミスを誘うなど良さも出るが、59-81と前半のについた差を縮められないまま3Qを終える。だが4Qには、駒澤大も速い展開から追い上げを図った。中央大の戻りが遅くなった隙を狙い、速攻を出して食らい付き、両者点の取り合いとなってハイスコアなゲームになった。だが終盤駒澤大はルーズボールやリバウンドに奮闘するも、肝心のシュートが決まらない。差をキープした中央大は控えの選手をコートに送り出し、94-112でタイムアップとなった。

 駒澤大は思い切りの良いシュートと速い展開で94点とハイスコアを上げたが、持ち前のディフェンスが中央大の息の合った攻撃に対し上手く機能しなかった。しかし中央大#16佐藤「体力的にキツかった」と言わせるほど、4Q最後まで走り合いを演じる体力も見せた。今後どのような戦いができるかに注目したい。中央大は意思疎通の取れた小気味よいバスケットで駒澤大を下した。主力も下級生の頃から試合経験を積んで3年目、今に活きているといえるだろう。初週は取りこぼしなく2連勝。幸先の良いスタートを切ったが、来週は順天堂大、日本体育大とインサイドの強いチームとの対戦となる。この2試合はある程度点差がついたため、まだ本来の力は未知数。ここからの戦いに注目したい。

写真:中央大は山田の成長もチームに大きな意味合いをもたらす。

※中央大・佐藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:40  |  2011リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑
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