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2012.06.29 (Fri)

【2012新人戦】6/17決勝 東海大vs筑波大

前半まで主導権を握ったのは筑波大
だが3Qで爆発した東海大が優勝を果たす


120617sasayama.jpg 新人戦のファイナリストは東海大筑波大。春のトーナメントに続いて決勝進出となった東海大は、全体チームでも主力となる豪華なメンバーを擁し、強豪ひしめく左側ブロックを勝ち抜いてきた。だが対する筑波大も、小兵ながら安定感あるアウトサイドシュートとトランジションバスケットで勝ちあがり、久しぶりの決勝進出。互いに異なるスタイルを持ち、昨年の新人戦準々決勝で1点差の末筑波大が東海大を下した因縁もある。筑波大は2004年、東海大は2008年以来の優勝を目指し、負けられない一戦が幕を切った。

 先制は筑波大。#21笹山(2年・PG)がパスカットから自らレイアップを決める。さらにエース#14坂東(2年・SG)がミドルシュートを沈め、#92村越(1年・PF・福大大濠)も外に出て3Pで続いた。「前半は浮き足立っていて、チームで戦えていなかった」(陸川監督)という東海大は#10バランスキー(2年・PF)がゴール下で得点していくが、ターンオーバーが多く手数が少ない。#22飯島(2年・PG)が積極的に3Pを狙うが全て落してしまい、追いかける展開を余儀なくされた。筑波大も#10山田(2年・PF)が2ファウルで退き、ダブルドリブルのミスもあって思うようにスコアを伸ばせないが、終盤の#58船橋(1年・SF・千種)の得点が効いて12-16とリードして1Qを終える。

 2Qに入り、東海大は優位に立つインサイドで再三オフェンスリバウンドを拾うが、#7晴山(2年・PF)のシュートがことごとくこぼれる。波に乗れない東海大をよそに、筑波大は#21笹山から#92村越へアリウープが決まり、#14坂東の3Pもあってリードを9点に広げた。東海大は堪らずタイムアウト。するとこの大事な場面で、#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)が2本の3Pを決めて反撃の狼煙を上げる。#10バランスキーから#21橋本(1年・C・宇都宮工)へ合わせが決まり、#22飯島がスティールからワンマン速攻に走って遂に同点に追いついた。しかし筑波大も、#21笹山が相手のゾーンディフェンスに2本の3Pで対抗し再びのリード。ロースコアの1Qから一転して2Qは追いつ追われつの展開となり、35-40と筑波大リードで後半へ。
 
120617tokai_20120710182035.jpg 勝負のポイントとなった3Q、東海大が開始から猛チャージ。#0ベンドラメが3Pあり、ドライブありの今大会ベストともいえるパフォーマンスを披露し、前半は不調だった#7晴山もパワープレーやリバウンドシュートで奮闘。東海大が畳み掛ける様に11得点を積み上げ、開始3分で46-40と形勢逆転となった。逆に得点がぴたりと止まってしまった筑波大。その後もオフェンスが#14坂東の3P頼みとなり、単発に終わる苦しい展開が続く。完全に自分たちのペースに持ち込んだ東海大は、10分間に渡り一度も良い流れを切らさず、この3Qは35-11。一気に19点差をつけて試合を大きく動かした。

 4Q、東海大は激しくディフェンスを仕掛けて速攻に走り、20点差をつけても手を緩めない。だがここで筑波大は#14坂東がチームを鼓舞する2連続3Pを決め、#21笹山が中に切れ込み得点を奪う。決死のダブルチームからボールを奪うなど東海大の得点を止め、#14坂東がきっちり3Pを決めて残り5分77-64まで点差を縮めた。しかし東海大も慌てず、#10バランスキーがリバウンドシュートを決め、#21橋本へのアシストも上手く通ってそれ以上は詰めさせない。残りの時間もそのまま押しきると、結局94-82でタイムアップ。春のトーナメントで苦汁をなめた東海大は、今シーズン2度目の決勝の舞台で悲願の優勝を果たした。

 準優勝となった筑波大。高さでは分が悪くリバウンド数で35本もの大差をつけられたが、#14坂東の8本の3Pを含めチームで計14本の3Pを決めるなど、自分たちの持ち味を出して立ち向かった。3Qで引き離される展開にはなったが、前半可能性を見せた戦いぶりや、点差がついてからも諦めない姿勢は光った。少数精鋭で勝ち抜き、1年生が経験を積んだことも大きな収穫だ。昨年から一つ順位を上げ、準優勝で今大会を終えた。

 嬉しい優勝を果たした東海大。特に3Q、チームが一つになったときの爆発力はすさまじかった。タイムアップと共に全員笑顔がはじけ、主将の#8藤永は溢れ出る涙に両手で顔を覆った。リバウンドやディフェンスで粘り、オフェンスでも積極性を見せて素晴らしいプレーを見せたコートの5人はもちろん、ベンチから気丈に声を掛け続けた藤永や、1プレー1プレーを大歓声で盛り上げた仲間の存在も優勝には欠かせなかっただろう。東海大は下級生がスタメンに名を連ねる今期、春から試合を重ねるたび確実にレベルアップしている。チーム一丸となり、リーグ戦でさらなる進化を遂げたい。

写真上:筑波大の笹山はアシスト王を獲得。坂東とともにチームの要だった。
写真下:この面子が東海大を更なる上に押し上げられるか。成長が楽しみでもある。

※東海大・橋本選手、飯島選手、ベンドラメ選手、筑波大・坂東選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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2012.06.28 (Thu)

【2012新人戦】6/17 3位決定戦 青山学院大vs拓殖大

接戦を抜けだした青山学院大が3位に
拓殖大はらしさを見せて大会終了

120617tanaka.jpg 3位決定戦は青山学院大拓殖大という一昨年の決勝と同じ顔合わせとなった。

 立ち上がりは拓殖大がリードする。開始早々#14大垣(2年・F)が3P1本を含む3連続得点とすると、#29岩田(1年・F・延岡学園)もスティールや3Pでそれに続いた。青山学院大は#17満山(2年・SG)がこのQ積極的に攻め、6点を稼ぐ。しかし#7野本(2年・C)が拓殖大ディフェンスに阻まれ、簡単には得点できない。1Qは23-17と拓殖大リードで終了した。

 2Qも拓殖大が逃げる。しかし#0岡本(1年・PG・延岡学園)のミスから#0船生(1年・SF・前橋育英)が速攻を決めると、続けてドライブからバスケットカウントを獲得。ここから青学大が早い展開で一気に畳み掛けて追い上げると、前半は42-41の青学1点のリード。ここから3Q終盤までシーソーゲームが続いた。青学大は#11田中(1年・SG・福岡第一)が健闘。オフェンスリバウンドからの得点や3Pなどで何度もチームを救う。拓殖大は#14大垣のペースが落ちてくるものの、#29岩田や#99明石(1年・PF・太田東)の得点でつなぎ、一時は6点のリードを得た。しかし3Q終盤になるとシュートが落ち始め、青学大がディフェンスリバウンドから#7野本のバスケットカウントにつなげるのに対し、得点が止まってしまう。リードをしていたものの、最後に勢いを持っていかれて3Qは65-59と青学大がリードで終えた。

 4Qが青学大が苦しい中でもこのリードを守った。ゾーンも織り交ぜて拓殖大のアウトサイドにプレッシャーをかけ、拓殖大は外を打っていくも効果的には決まらず最後は84-71。試合途中で#11田中が負傷退場し、ひやりとさせたが、青学大が3位を確定して大会を終えた。

 青学大は久しぶりに人材面で苦しい新人戦だった。有田が怪我から復帰したばかりでほとんど出番はなく、鵤も欠場となり、ほぼ6人で戦い通した。その中にあって野本の存在感は大きく、また成長を感じさせたが、他の選手も大会を通して出番を得たことで得るものは大きかっただろう。上級生にきらびやかなスターを抱えるチームにあって、ここからそれに割って入る気迫を秋以降も見せて欲しい。

 拓殖大はサイズのないチームながら執拗なディフェンスで相手を消耗させるなど、ガッツある戦いを展開した。エース大垣は見事な得点力を発揮したが、一試合を通してパフォーマンスを披露するには体力面や相手のマークもあって苦しかった。しかし総合的に判断して4位は大きな収穫のはず。こちらも盤石の上級生が多い中、下級生から台頭していく姿を見たい。

写真:田中は11点9リバウンド。大会終盤に存在感を見せた。

※青山学院大・高橋選手、拓殖大・満島選手、岩田選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  13:42  |  2012新人戦  |  Top↑

2012.06.17 (Sun)

【2012新人戦】6/17レポート(7位決定戦・5位決定戦)

最終日を勝利で締めくくった日本体育大と明治大
東洋大・国士舘大は経験値を得て秋シーズンへ


 最終日、7位と5位の順位決定戦は共に1部校に軍配が上がり、2部の東洋大・国士舘大は相手を追い詰める時間帯を作るも惜しくも下剋上とはならなかった。これで5位~8位の順位は上から明治大、国士舘大、日本体育大、東洋大という並びに。明治大は、準々決勝で敗れたのち主将#16安藤も「土日は切り替えて戦って絶対勝たないといけない」と誓っていたが、2連勝で有言実行を果たした。逆に東洋大はベスト8入りを果たしてからは勝ち星を上げられない悔しい結果に。しかしベスト8に入って各チーム共に貴重な経験を得たことは確かだろう。


【勝負所を制し日本体育大が東洋大を下す】
120617iboshi.jpg 日本体育大東洋大の7位決定戦は、勝負強さを見せて接戦を一歩抜け出した日体大が91-83で東洋大を下し、7位入賞を果たした。

 今大会スロースタート気味な展開の多かった両チームだが、この日は出だしから互いに積極的だった。東洋大が#55井上(1年・SF・昌平)、#7筑波(2年・F)のバスケットカウントで勢いに乗るのに対し、日体大も#88万(1年・C・中部第一)が早々に2ファウルとなるピンチも交代した#12周(2年・C)がインサイドを支配し上手くフォロー。点の取り合いとなって25-21と日体大がわずかにリードして1Qを終えると、2Qも依然として拮抗した展開が続いた。日体大はミスも出るが、#18井星(2年・SF)の3連続3Pがチームを鼓舞。だが東洋大も#2皿井(2年・G)、#24遠山(2年・F)の積極的な1on1が流れを変え、#7筑波のバスケットカウント獲得もあって40-41と1点リードで前半を終える。

 3Q、序盤で東洋大はシュートが落ちて得点が停滞。その間日体大はの合った連携プレーでリードを9点に広げた。しかし東洋大もタイムアウトを挟んでディフェンスを引き締め直し、前から当たって活路を見出す。日体大は#7筑波のドライブに手を焼くが、3Qラストに#1本間(2年・PG)がブザービーターで3Pを沈め、64-62となんとかリードして最終Qへ。 

 4Qは目の離せない流れの奪い合いとなった。早い時間で逆転した東洋大が連続得点で勢いに乗るが、ここで日体大は強みのインサイドを徹底的に攻め立て、#88万が2連続でバスケットカウントを獲得。東洋大はアンスポーツマンライクファウルを取られるなど完全に流れを切らし、残り6分には一気に7点のビハインドを負った。だが東洋大はゾーンディフェンスが機能し、日体大の攻撃をシャットアウト。その間じりじりと追い上げ、#24遠山が合わせに飛び込み残り2分同点に。だが日体大も勝負所に強い#1本間がミドルシュートを決めて一歩も引かない。すると東洋大は「迷ってしまった」という#24遠山のドライブがこぼれ、反対に日体大#9出羽がゴール下で返して85-81。時間が刻々と迫り焦った東洋大は、逆サイドに大きく振ったパスを#39松田(1年・SF・金沢)にカットされて勝負あり。日体大がファウルゲームを逃げ切り91-83で勝利した。

 東洋大は何とか上位校から1勝を上げたいところだったが、惜しくも敗戦して8位で大会を終えた。しかし190cmオーバーが一人もいない布陣ながら、ディフェンスを徹底することで勝機を見出してきた戦いぶりには拍手を送りたい。1位と5点差で得点ランキング2位につけた#7筑波をはじめ、全体チームでも出番を得る下級生は多い。価値ある大会となったことだろう。

 日体大は、強みのインサイド陣を上手く生かし、勝負所の強さも相手を上回った。昨年の4位からは順位を下げて7位となったが、「スーパースターはいない」#1本間)というメンバーの中、これまで試合経験の少なかった選手たちが経験を積んだことは自分たちの自信になったはず。ここでの経験を糧にリーグ戦に向けて夏の厳しい練習を乗り越え、全体チームでも出番を得ていきたい。

写真:連続3Pで見せ場を作った日本体育大・井星。

※日本体育大・出羽選手、東洋大・遠山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【安藤を中心にリードを保った明治大が5位に】
120617akiba.jpg 5位決定戦は明治大国士舘大の顔合わせとなった。明治大は、フリースローを貰っても2投とも落とすなど、重い立ち上がりに。国士舘大は#5伊集(2年・G)を中心に攻め立て、開始10分で5点のリードを得る。しかし、2Qに入ると明治大はギアチェンジ。#16安藤(2年・G)が積極的にシュートを決めていき逆転。この日は#20秋葉(1年・G・能代工)も好調で、連続得点で続いた。前半は、26―22と明治大リードで折り返した。

 後半もじりじりとしたロースコアのせめぎ合いが続く。国士舘大も速い展開や思い切りの良いミドルシュートで同点に持ち込むが、明治大も勝負強い#16安藤が連続得点して譲らない。加えて#92水口(2年・SF)らが要所で3Pを決めた明治大が手数で上回り、10点前後リードを奪ったまま試合は進んだ。国士館大は4Q終盤に3連続得点で3点差に詰め寄ったが、追い上げもそこまで。最後に再び明治大が引き離し、最終スコアは60―50。明治大が5位の座についた。

 昨年8位の明治大は順位を3つ上げた。立ち上がりに不安定さはあるが、安藤を中心にしたオフェンスは、順位決定戦では他チームより一枚上手だった。最終日はベンチメンバーも要所で活躍し、成長を見せた。全体チームでも核となる選手が多いだけに、秋に向けて確度を高めたい。

 国士舘大は昨年に続いての6位。今年の新人戦チームは勢いに乗った時の爆発力があり、サイズが小さいチームだがベスト8に食い込んだ。小さい布陣ながら点の獲れる選手は多く、それぞれの能力の高さも窺える。上級生との融合を図っていきたい。

写真:要所で効果的なシュートを決めた明治大・秋葉。

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2012.06.17 (Sun)

【2012新人戦】最終結果

優 勝 東海大学(4年ぶり3回目)
準優勝 筑波大学
第3位 青山学院大学
第4位 拓殖大学
第5位 明治大学
第6位 国士舘大学
第7位 日本体育大学
第8位 東洋大学

120617tokai.jpg
優勝 東海大学


120617tukuba.jpg
準優勝 筑波大学


120617takushoku.jpg
4位 拓殖大学


◆個人賞

【新人賞】 ベンドラメ礼生(東海大学)
120617shinjino.jpg


【優秀選手賞】
大垣 慎之介(拓殖大学)
晴山ケビン(東海大学)
バランスキー・ザック(東海大学)
野本建吾(青山学院大学)
笹山貴哉(筑波大学)
※写真奥より
120617yusyu.jpg


【得点王】大垣 慎之介(拓殖大学)119得点
120617oogaki_p.jpg


【3ポイント王】坂東 拓(筑波大学)16本
120617bando_3p.jpg


【リバウンド王】バランスキー・ザック(東海大学)67本(OF/26 DF/41)
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【アシスト王】笹山貴哉(筑波大学)36本
120617sasayama_a.jpg

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2012.06.17 (Sun)

【2012新人戦】6/17結果

■日本体育大学世田谷キャンパス
日本体育大学91(25-21,15-20,24-21,27-21)83東洋大学
明治大学60(10-15,16-7,17-12,17-16)50国士舘大学
青山学院大学84(17-23,25-18,23-18,19-12)71拓殖大学
東海大学94(12-16,23-24,35-11,24-31)82筑波大学

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2012.06.16 (Sat)

【2012新人戦】6/16レポート

筑波大が準決勝の壁を破り決勝進出
注目のライバル対決は東海大が青学大を圧倒


 新人戦も残す所あと2日。この日から場所を日本体育大世田谷キャンパスに場所を移しての開催となった。順位決定戦2試合はそれぞれチームの層が上回った明治大、国士舘大が勝利した。準決勝2試合もやはりサイズ、層で上回った東海大、筑波大が勝利。通常チームの半分しかいない戦力で戦う新人戦はやはり有用な選手がどれだけいるかが勝敗を大きく左右する。いずれもそれがよく見えた試合だった。


【国士舘大の攻撃力が東洋大のディフェンスを翻弄】
120616hara.jpg 第一試合、順位決定戦の国士館大東洋大の対戦は、序盤から好調だった国士舘大が試合をリードし、逆転を許さず83-64で快勝した。

 国士舘大もサイズが大きくはないチームだが、それ以上に小さい東洋大相手に序盤から#12新田(2年・C)がインサイドで奮闘。幸先の良い立ち上がりを見せると、国士舘大は各々積極的にドライブを仕掛けて次々得点を奪っていった。東洋大もリバウンドに粘るが、肝心のシュートが決まらず決定力に欠く。2Qは両者ミスもあって我慢の時間帯にはなるが、国士館大が1Qでつけた点差を守って40-31で前半を終えた。

 今大会、ほとんどの試合で後半盛り返してきた東洋大。その流れがこの試合でも生まれ、3Qはゾーンディフェンスが奏功して点差を縮める。攻撃ではこの日は#6村上(2年・G)が積極的に点を取りに行き、バスケットカウントや速攻に走って連続得点。国士館大のアウトサイドが鳴りを潜める間に、3点差まで詰め寄った。

 だがここで流れを変えたのが、#21大河原(2年・F)のバスケットカウント。このプレーに#23中島(2年・G)が3Pで続くと、再び国士舘大が主導権を握った。自慢のアウトサイドも確率良く決まりだし、的を絞らせない攻撃で東洋大のディフェンスを翻弄。東洋大は「ディフェンスが崩壊してしまった」#6村上が振り返るよう守りが機能せず、再び反撃を図ることはできなかった。国士舘大が20点前後の点差を守り切って試合終了。国士舘大は5位決定戦へ、東洋大は7位決定戦へ進むこととなった。

 東洋大は3Qで3点差まで詰め寄る粘りを見せたが、あと一歩及ばず。組織的なディフェンスで流れを掴む爆発力はあるが、試合の中で波もある。修正し、最終日を良い形で締めくくりたい。対する国士舘大は6人が2桁得点と、万遍なく得点を分散。どこからでも点の取れる持ち前の攻撃力を発揮した。5位決定戦は高さのある明治大との対戦。小さい布陣でどのような戦い方を見せるか注目したい。

写真:国士館大・原はシュートが好調でチームハイの16得点。

※東洋大・村上選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【地力の差を見せた明治大が日本体育大に快勝】
120616minagawa.jpg 順位決定戦の2試合目、明治大日本体育大の試合は、地力に勝る明治大が貫禄を見せ、5位決定戦への切符を掴んだ。序盤はじりじりしたロースコアの展開で得点が推移した。順位決定戦のモチベーションの難しさも相まってか、なかなかシュートが決まらずに1Qは14―14の同点。しかし、2Qに入ると全体チームでもプレー機会の多い選手が活躍を見せ始める。#16安藤(2年・PG)がミドルシュートを決めると、速攻から#51皆川(2年・PF)や#12中東(2年・PG)が確実に決めていき、一挙に2桁の点差に。ただ、日体大は#88万(1年・C・中部第一)が得点を重ねて前半は35―25と、10点ビハインドで抑えた。

 後半も、開始直後は我慢比べとなるが、#55吉本(1年・SG・藤枝明誠)がファウルトラブルに陥りながらも連続得点を重ねていった明治大が、主導権を握った。日体大はオフェンスが単発となり、相手ファウルで得たフリースローの確率が上がらなかった。結局ベンチメンバー全員がプレータイムを得た明治大が、76―51で勝利した。

写真:チームハイ19得点の明治大・皆川。ミドルレンジからのシュートも目立ち、成長を感じさせた。


【拓殖大の勢いを筑波大が何とか凌ぎ、決勝へ】
120616FUNABASHI.jpg 準決勝の拓殖大筑波大の対戦は、筑波大に拓殖大が終始ついていく形になったが、そのまま筑波大が逃げ切り久しぶりの決勝進出となった。

 筑波大は立ち上がり好調。#10山田(2年・PF)の連続得点に加え、#21笹山(2年・PG)がオフェンスリバウンドを拾って得点をつなげた。対する拓殖大も#14大垣(2年・F)の一対一で対抗するが、アウトサイドに当たりが来ず、逆に筑波大#14坂東(2年・SG)に3Pをお見舞いされてしまう。22-16と筑波大リードで2Qへ。
 
 2Q、筑波大がターンオーバーから試合に入ると、拓殖大が怒涛の反撃。#14大垣が3Pに速攻にと連続で11得点稼ぐ大車輪の活躍を見せ、22-27と開始4分経たずに一気に逆転に成功した。後手に回る恰好となった筑波大。だがここでシックスマンの#58船橋(1年・SF・千種)がオフェンスリバウンドに粘ってバスケットカウントを獲得と、覇気あるプレーで流れを呼び込む。拓殖大も負けじとプレッシャーを仕掛け、#14大垣がベンチに下がった時間帯を#29岩田(1年・F・延岡学園)が得点で引っ張ると、両者流れの奪い合いとなった。だが2Q終盤、#16小松(1年・SG・福岡第一)が速攻と3Pで仕事を果たし、再度筑波大が逆転して39-41で試合を折り返す。

120616STUKUBA.jpg 3Qに入り、#16小松の2本の3Pで点差を引き離しにかかる筑波大。だが拓殖大もやはり#14大垣が得点を引っ張り、前からプレッシャーをかけて#21笹山のオフェンスファウルを誘うなど、流れを切らさなかった。しかしなかなかあと1本が出ず、追う展開を覆せない。4Qに入っても拓殖大は#0岡本(1年・PG・延岡学園)らが執拗なディフェンスを仕掛けて筑波大の運びのミスを誘うが、それが得点に結びつかず、反対に筑波大は大事な場面で#16小松・#10山田がシュートを沈め、決定力の差を見せつけた。結局筑波大が74-63で逃切り、準決勝の壁を破って嬉しい決勝進出を決めた。

 拓殖大は激しいディフェンスで猛追を見せたが、決定打の部分で#14大垣、#29岩田に頼りがちになる部分が苦しかった。しかし小さい布陣ながら足を動かし続けた平面バスケットを徹底し、気持ちやチーム力では決して劣らない戦いぶりを見せた。明日の3位決定戦は青学大との対戦。こちらもライバル対決だけに、見逃せない一戦となるだろう。筑波大は相手のプレッシャーにひるみターンオーバーがかさんだが、大事なところで決めきる勝負強さはさすが。この日はルーキー3人が二桁得点と成長も見られた。決勝の舞台を「チャレンジャーとして、全員で気持ちでまとまって戦いたい」#21笹山。悲願の優勝を狙い、全力で立ち向かうだけだろう。

写真上:積極性が光った筑波大・船橋。
写真下:決勝進出に笑顔の筑波大。

※筑波大・笹山選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東海大が2007年以来の決勝進出】
120616HASHIMOTO.jpg 2006年以来、新人戦のタイトルを独占してきた青山学院大東海大。この両者が今年は準決勝でぶつかることになった。今年の青学大はもともと人数が少ない上に怪我人もおり、使える人材はせいぜい6人程度。その反対に東海大は全体チームでも主力として出場するメンバーが多数おり、有力視されていた。

 試合は互いのチーム状況を表すように東海大優位で進んだ。1Q、#21橋本(1年・C・宇都宮工)、#10バランスキー(2年・PF)、#7晴山(2年・PF)と立て続けに得点した東海大。青山学院大は外が入らず、ターンオーバーを食らう形となった。オフェンスで互角に戦えるのはインサイドの#7野本(2年・CF)のみ。この日スタメンに入った#11田中(2年・SG)、#18笠井(1年・PG・尽誠学園)のシュートも出てスタートで0-6と離されたところをじわじわと追い上げ、#5高橋(2年・PG)のドライブで逆転。しかしその後が続かず東海大が#10バランスキー、#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)のシュートで16-21とリードして1Qを終えた。

 2Qも青学大の苦戦は続く。アウトサイドの当たりが来ない分、どうしても得点が偏ってしまう。東海大も外の確率はさほど良くないQだったが、#7晴山のダンク、#0ベンドラメのドライブやスティールなど、見せ場をつくり、リードを広げる。青学大はこのQ7点に終わり、そのうちの6点を#7野本が得点するという苦しい状況だった。

120616TANAKA.jpg 12点を追う形で3Qに入った青学大。東海大はファウルがかさむがそこは交代がいる分問題は小さい。#7野本意外にも#5高橋や#18笠井が積極性を見せるが東海大も余裕を見せて内外から決めていき、点差は10程度で推移した。結局このQも12点差で終えた青学大。4Qになるとファウルも増え、次第に差を広げられてしまう。東海大は全員がまんべんなく得点に絡み、10点近いリードを得る余裕を見せる。青学大はようやく終盤に2本の3Pが出て点差を縮めるが、追いつくには至らず58-74で試合終了。東海大が充実した戦力を存分に発揮し、決勝進出を決めた。

 青山学院大は野本が27点だが全体の得点力では東海大の方が上だった。また、チームのリバウンドで東海大に10本の差をつけられた。ファウルをできない状況で積極的にリバウンドに絡めなかったのは痛い。#17満山が0点だったのも惜しまれる。東海大のプレッシャーの前では打つのはそう簡単ではないが、やはり外の援護射撃がもう少し必要だろう。

 東海大は余裕の勝利となった。晴山が30点と得点面で牽引した。しかし3Pは1本とやや物足りない部分もある。決勝の相手筑波大はサイズ、層の厚さでやはり東海大の方が優位だが、アウトサイドは強いだけに注目のポイントとなりそうだ。

写真上:青学大・野本とのインサイド勝負が見どころだった東海大・橋本。
写真下:青学大・田中はリバウンドで貢献。

※東海大・晴山選手、バランスキー選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.06.16 (Sat)

【2012新人戦】6/17試合予定(最終日)

試合時間の変更がありました。ご注意ください関東大学バスケットボール連盟

■日本体育大学世田谷キャンパス 日本体育大学

11:00 日本体育大学 vs 東洋大学(7位決定戦)
13:00 明治大学 vs 国士舘大学(5位決定戦)
15:00 青山学院大学 vs 拓殖大学(3位決定戦)
17:00 東海大学 vs 筑波大学(決勝)

[アクセス]
東京都世田谷区深沢7-1-1
東急田園都市線「桜新町」より徒歩15分/バス5分
東急大井町線「等々力」より徒歩25分/バス10分
※詳しくは日本体育大学サイト内、交通アクセスのページをご確認ください。
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2012.06.16 (Sat)

【2012新人戦】6/16結果

■日本体育大学世田谷キャンパス
国士舘大学83(25-14,15-17,23-14,20-19)64東洋大学
明治大学76(14-14,21-11,18-12,23-14)51日本体育大学
筑波大学74(22-16,19-23,18-14,15-10)63拓殖大学
青山学院大学58(16-21,7-14,20-20,15-19)74東海大学

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2012.06.14 (Thu)

【2012新人戦】6/14レポート

明治大は追い上げるも青山学院大には及ばず
注目の一戦を制し、青山学院大がベスト4へ


 準々決勝で最も注目されたのは第一シード青山学院大と明治大の対戦。連覇を続ける青山学院大だが今年は人数が少なく、層の厚みには欠ける。対する明治大はサイズもあり、昨年から試合に出続けているメンバーがそのまま新人戦のメンバーということもあって、上位進出も狙える格好であり、衆目が集まった。

 その他の対戦は上位校がやや追い上げられる場面もあったが拓殖大、東海大、筑波大の1部校が順当にベスト4へと進出した。


【日体大は追い上げるも届かず東海大が勝利】
120614NT.jpg 第一試合、1Qで20-9と東海大に対し遅れをとった日本体育大。東海大のインサイド陣の強さ、ディフェンスの厳しさに苦しいシュートを強いられた。2Qは日体大もやや持ち直すが、東海大の勢いは衰えず前半41-26と東海大が15点のリードとなった。

 後半3Q、日体大は#88万(1年・C・中部第一)のポストプレー、#39松田の3Pなどで追い上げ9点差に迫るが、攻撃起点のひとつ、#15濱田(2年・F)がファウル4となりベンチへ。それでも#18井星(2年・SF)、#39松田の3Pが連続し、5点差にまで詰め寄った。しかし東海大のタイムアウトを挟んでその後が続かず、再び東海大に差を広げられてしまう。13点差で入った4Q、日体大はうまく攻撃を繋げられず点差が開いていく。東海大は#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)のスティールや#8藤永(2年・PG)、#22飯島(2年・PG)の3Pも出てチームを盛り上げ、最後は#21橋本(1年・C・宇都宮工)のバスケットカウントも出て77-57の20点差で東海大が勝利した。

写真:周、万といった中国人インサイド陣がそびえる日体大。さすがの橋本もこれまでのように簡単には攻められない部分もあった。


【筑波大が終始優位を保ってベスト4へ】

120614BANDO.jpg 第二試合、筑波大国士舘大は1Qこそ互いに得点が決まって17-15と僅差となったが、2Qに筑波大が#14坂東(2年・SG)で集中的に得点していったのとは反対に、国士舘大はアウトサイドが決まらない。#5伊集(2年・G)の得点はあるが筑波大にじわじわ引き離され、開始4分で10点の差がついた。3Pが決まらない国士舘大は#5伊集の連続3Pなどでなんとか6点差で後半に入る。筑波大は#92村越(1年・PF・福大大濠)のりバウンド、カバーで貢献するが国士舘大は外頼みでインサイドで勝負ができない。筑波大は#14坂東も好調で次々に得点していくと3Qで62-44と再び大きくリードを奪い返し、4Qも逃げ切って78-61で試合終了。昨年3位の筑波大がベスト4へと進んだ。

 国士舘大は#23中島(2年・G)の3Pがもう少し決まればまだいい勝負ができただろうが、この日は0/12に終わった。シュートは日によって水ものだが、インサイド勝負で苦しいチームだけに、外の出来が勝負を分ける。筑波大は#14坂東のシュートが際立った。この確率の差が明暗を分けたと言えるだろう。

写真:19得点の筑波大・坂東。チーム全員で得点は分散しているが、ここぞというシュートを決めた点でやはり存在感は大きい。


【東洋大ディフェンスに苦戦するも拓殖大が勝利】
120614OOGAKI.jpg 白鴎大を逆転で下した東洋大拓殖大と対戦。1Qは互いにシュートが好調、拓殖大は#14大垣(2年・F)、東洋大は#7筑波(2年・F)を中心に得点していく。ただし東洋大よりさらにサイズのない拓殖大はここまでの試合より得点するのが容易ではなく、攻めあぐねるシーンも見えた。1Qは24-22と拓殖大2点リード。2Qになると東洋大はゾーンで対抗。拓殖大も序盤で攻めあぐねて得点が止まるが、#29岩田(1年・F・延岡学園)の3Pや#14大垣の速攻、3Pなどで終盤に一気に抜け出し、50-38で前半を終えた。

 後半3Qは拓殖大がリードしたまま進むが東洋大も付かず離れずで推移。このQでは15-16とロースコアとなり、東洋大が1点上回った。4Q、拓殖大はオールコートで当っていくが東洋大も#7筑波を中心に得点を重ね、じわじわと追い上げていく。しかし東洋大は6点差まで追い上げるが追いつくには至らず。79-72で試合終了。拓殖大が勝利した。

写真:先頭を切って得点する拓殖大・大垣。この先強い相手に対してどこまでオフェンスで見せられるかが勝負を分けそうだ。


【明治大の反撃に耐えた青学大がベスト4進出】
120614TAKAHASHI.jpg この日の最終試合は、昨年度の覇者青山学院大と、全体チームでの主力がメンバーとなっている明治大の注目のカード。青学大が序盤からリードを奪うと、3Qの明治大の怒涛の反撃をかわし78-61で勝利した。

 青学大は序盤から#7野本(2年・CF)が積極的にドライブを仕掛けてフリースローを獲得。明治大は1Qでファウルトラブルに見舞われ、思うようなプレーができない。#12中東(2年・SG)は開始5分でファウル3となり、ベンチへ下がらざるを得なくなってしまう。青学大はスピーディーな展開から#5高橋(2年・PG)らが得点して更に点差を広げ、24-14で1Qを終えた。明治大のファウルは1Qで9つ。#16安藤(2年・G)も2ファウルと苦しい立ち上がりだった。

 続く2Q、開始早々#21岩淵(2年・PG)の3P、#51皆川(2年・PF)のブロックショットで明治大が流れを掴み、#16安藤(2年・G)のジャンプシュートも決まって点差を縮める。しかしキャッチミスやダブルドリブルなどもったいないミスも出て追い上げムードを継続できない。青学大は相手のミスを確実に得点に結び付け、#0船生(1年・SF・前橋育英)や#7野本もよくリバウンドに絡んで苦しい時間帯を凌いだ。終盤に3連続得点に成功し、青学大が再びリードを2桁に乗せて試合を折り返す。

 しかし「3Qは気持ちが前に前に向かっていた」(#16安藤)明治大が、ここから一気呵成に攻めたてる。#16安藤のアシストから#51皆川がゴール下シュートで先手を打つと、前半は沈黙した#14中東の豪快なダンクまで飛び出した。#92水口(2年・SF)の得意の0度からの3Pも追い風となり、残り4分半には47-46と1点差に。慌てる青学大は足が止まって攻撃が散漫となり、キャッチミスや速攻のイージーショットを落とすなど重苦しい空気に。#7野本の勝負強い2連続3Pで何とか再び差を広げるも、明治大は勢いを切らさずに追い上げ、#12中東のバスケットカウントで締めて57-55で3Qを終えた。

120614MINAGAWA.jpg だが、3Qの我慢の時間帯を逆転させずに乗り切った試合巧者の青学大は、4Qで再び立て直す。#0船生が開始すぐに負傷退場となるも、堅い守りから相手のターンオーバーを誘い、速攻に走って自分たちのペースに持ち込んだ。対する明治大は3Qの勢いを失い、淡白な攻めが続いてしまった。結局明治大はこのQで6点しか奪えず。終盤は時間を使いながら#18笠井(1年・PG・尽誠学園)が落ち着いて1on1をものにし、青学大が78-61で明治大を下した。
 
 1Qで主力にファウルが続き、出遅れた明治大。3Qでの追い上げは光ったものの、噛み合わずに苦しい時間帯も長かった。塚本HCも大事な時間帯で得点が止まったことについて「アグレッシブに攻撃できなかった」と振り返る。だが「これも彼らにとっては勉強。2年後を見据えて貴重なゲームになったし、60点から70点はあげてもいい」と評価。土日の順位決定戦では切り替えて戦いたい。

 対する青学大は「選手が少ないのが厳しい。しかしみんなが頑張った」長谷川監督。注意していたのはリバウンドとターンオーバー。特にターンオーバーからのブレイクをさせないことを意識し、自分たちのオフェンスでは1対1の仕掛けどころをうまくすることで、相手のファウルを誘えたことを勝利のポイントに上げた。後半の出来に関してはまだ反省材料も多いが、勝負の出だしで主導権を握ったことは大きかった。「今の2年生が4年になった時、サイズが小さくなる分、今よりもっとずる賢いスタイルで戦っていく。それをこの新人戦チームで今から求めている」と、こちらも2年後を見据えている。次は東海大との対戦。充実した戦力に対し、少数精鋭の青学がどう戦うかが見どころだ。

写真上:積極的なプレーを見せた青学大・高橋。
写真下:最後に豪快なダンクを見せた明治大・皆川。

※青山学院大・野本選手、明治大・安藤選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

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2012.06.14 (Thu)

【2012新人戦】6/16試合予定

試合時間の変更がありました。ご注意ください関東大学バスケットボール連盟

■日本体育大学世田谷キャンパス 日本体育大学

12:30 国士舘大学 vs 東洋大学
14:30 明治大学 vs 日本体育大学
16:30 筑波大学 vs 拓殖大学
18:30 青山学院大学 vs 東海大学
※金曜日は試合はありません。ご注意ください。

[アクセス]
東京都世田谷区深沢7-1-1
東急田園都市線「桜新町」より徒歩15分/バス5分
東急大井町線「等々力」より徒歩25分/バス10分
※詳しくは日本体育大学サイト内、交通アクセスのページをご確認ください。
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2012.06.14 (Thu)

【2012新人戦】6/14結果

■国立代々木競技場第二体育館
東海大学77(20-9,21-17,18-20,18-11)57日本体育大学
筑波大学78(17-15,19-15,26-14,16-18)62国士舘大学
拓殖大学79(24-22,26-16,15-16,14-18)72東洋大学
青山学院大学78(24-14,18-15,15-26,21-6)61明治大学

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2012.06.13 (Wed)

【2012新人戦】6/13レポート(代々木第二体育館)

1部校は冷静な試合運びでベスト8進出
東洋大は白鴎大を逆転で下す


120613takahashi.jpg ベスト8をかけた本戦3日目、代々木第2体育館では日本体育大・筑波大・青山学院大といった1部校が2部校の勢いに落ち着いて対処して勝利。また、東洋大と白鴎大の2部校同士の対戦は東洋大が3Q終盤から追い上げ逆転勝利となった。


 筑波大関東学院大の対戦は、関東学院大の仕掛けたディレイドオフェンスに筑波大の足が止まり、終始接戦となった。関東学院大は#10エリマン(2年・C)を起点に時間を使いながら攻撃し、リバウンドもエリマンに加え#24高橋(1年・FC・桐光学園)が果敢に飛び込みチームに貢献。一方の筑波大は相手に合わせてしまって思うようなバスケットが展開できない。だが#21笹山(2年・PG)が攻守共に奮起。大事な場面を3Pやアシストで引っ張り、ディフェンスも積極的に仕掛けて次々スティールに成功した。4Q終盤に関東学院大が#45大熊(1年・F・湘南工科大附)の活躍で同点に追いつきシーソーゲームとなったものの、筑波大はここぞという場面で#14坂東(2年・SG)、#21笹山の3Pが決まり、関東学院大の反撃をかわして84-75で勝利した。次はベスト4入りをかけ国士舘大と戦う。

 法政大青山学院大相手にブレイクを出すなどして立ち上がりは食らい付いて行くが、2Qでミスにつけ込まれると点差が大きく開いた。その後も法政大は反撃の糸口を掴めず、内外バランスよく攻めた青学大が88-51で勝利。青学大は誰か一人に偏ることなく得点を分散させ、この日は4人が15点オーバー。ここまで快勝で勝ち上がっているが、次は全体チームと布陣の変わらない明治大との対戦だ。一つの山場になるだろう。

写真:関東学院大・高橋はリバウンドをよく弾いて良い働きを見せた。


【3Qで爆発した日本体育大が順天堂大に逆転勝利】
120613kikuyama.jpg 第一試合、順天堂大日本体育大の対戦は、前半順天堂大が長く主導権を握るも我慢して後半に流れを掴んだ日体大が67-88で勝利した。

 1Q、順天堂大は#33喜久山(2年・F)が絶好調。1Qだけで4本の3Pを含む17得点を稼ぎ、順天堂大の得点を引っ張った。日体大も#88万(1年・C・中部第一)のインサイド、#15濱田(2年・F)のカットインで対抗し、23-20の3点差で食らい付いて1Qを終えるも、続く2Qも素早いトランジションを展開した順天堂大ペースで試合は進む。順天堂大は、#37千葉(2年・G)がドンピシャなタイミングでパスをさばき、まわりの選手がそのパスからタップシュートで得点して魅せる。一方の日体大は#15濱田が4ファウルになるなど勢いに乗れない。順天堂大の堅守に24秒ギリギリになって打たされる形が続き、前半残り2分10点ビハインドとなったところでタイムアウトを請求した。するとここから#1本間(2年・PG)が奮闘。タイムアウト明けすぐに3Pを決め、2Qのラストプレーでも相手のターンオーバーから走ってブザーと共に3Pのフリースローを獲得。これをきっちり3本沈め、後半に向けて最高の終わり方を演出してみせる。

 3Q、ここから日体大の猛攻が始まる。開始早々#1本間が3Pを決める頼もしさを見せ、#88万もリバウンドを掌握。出鼻を挫かれた順天堂大は#96佐藤(2年・F)の得点で食らい付くも、開始2分で逆転される展開となった。#3小薗井(2年・G)のシュートもこの日はことごとくリングに嫌われ、流れを変えるきっかけを掴めない。さらに日体大は#1本間のシュートが追い打ちをかける。本間はこのQだけで3本の3Pを含む17得点。前半の借りを返すような形で、日体大が3Q終了時点で19点差をつけると、その後4Qもリバウンドを抑えてリードを守り切り、67-88で快勝した。後半だけの点数を見ると、25-52と一方的。勝負所を抑えた日体大がベスト8に進んだ。

 順天堂大は前半、息のあった質の高いバスケットを展開したが、やはり高さのない部分で苦しみ、リバウンドで18本の差をつけられた。後半「足が止まってしまった」(#55最上)ことが惜しい。勝ちきれる強さをリーグ戦では得たい。

 日本体育大は#1本間が28得点、#88万が21得点の活躍で、後半の爆発力は凄まじかった。次は優勝候補のうちの一つ、東海大との対戦。昨年に引き続きベスト4入りを果たすことができるか。

写真:31得点の喜久山。ここで得た経験と自信を全体チームに戻ってからに生かしたい。

※日本体育大・本間選手、順天堂大・最上選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【勢いを掴んだ東洋大が白鴎大を3点差で下しベスト8へ】
120613toyo.jpg 第3試合、東洋大白鴎大の一戦は、後半波に乗って追い上げた東洋大が白鴎大を捕え、73-70で見事な逆転勝利を収めた。

 開始早々#21八木(2年・C)のバスケットカウントが決まり、リズムを掴む白鴎大。オフェンスリバウンドにも次々飛び込み試合の主導権を握った。対する東洋大は激しくディフェンスを仕掛けるものの、オフェンスが単発なアウトサイドで終わり追う展開となる。そのまま2Q序盤には白鴎大のリードは15点に広がった。東洋大もタイムアウトで仕切り直してからオフェンスの流れが良くなり点数が動くが、その度白鴎大に決め返され、なかなか点差が縮まらない。白鴎大の12点リードで後半へ。

 すると後半、東洋大はすぐさま3連続得点で点差を一桁に。白鴎大もブレイクを出して再び点差を押し戻すが、東洋大も変則的なディフェンスで相手のミスを誘い、一歩も引かない。#6村上のドライブも3Q最後に決まって東洋大が4点に差を縮めて4Qに入ると、その後も勢いは衰えず、開始2分#7筑波(2年・F)のバスケットカウントで逆転に成功した。

 そこからはシーソーゲームとなって試合はさらに白熱。速攻で白鴎大#1大釜(2年・G)がバスケットカウントを獲得しても、#24遠山(2年・F)が再びバスケットカウントを獲り返して譲らない。するとこの勝負所で#7筑波が決めて4点差。相手にフリースローを決められるも、残り1分#6村上(2年・G)がドライブを決めて5点差とすると、白鴎大は苦しくなった。東洋大が最後まで勢いを切らすことなく攻め気を見せ、接戦の末嬉しいベスト8入りを果たした。

 白鴎大は3Q残り4分で15点のリードを奪っていたものの、まさかの逆転負けとなった。アウトサイドに当たりが来なくなった時に焦りも見え、東洋大のディフェンスに大事な時間帯で得点が止まってしまった。勝敗の差はわずかな部分だっただけに悔しい結果だ。昨年準優勝を果たしたが今年はそこまで上り詰めることができずに新人戦を終えた。

 東洋大は#6村上、#7筑波、#14遠山といった全体チームでも出番を得ている選手が多い。高さはないが、頭を使った組織的なディフェンスと、入替戦など昨年から経験を積んできた主力の勝負強さが逆転勝利を生み出した。次はスピードある拓殖大との対戦となる。

写真:逆転勝利を収め笑顔がはじけた東洋大。

※東洋大・筑波選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.06.13 (Wed)

【2012新人戦】6/13レポート(駒沢屋内競技場)

国士舘大は再度の接戦からベスト8入り
東海大、拓殖大、明治大は強さを発揮し勝利


120613NAKAHIGASHI.jpg 新人戦のベスト8をかけた試合が2会場で行われた。上位校同士の対戦となり、初戦でなかなか調子が上がらなくてもここからようやくエンジンがかかるチームも少なくない。明治大、拓殖大、東海大は大きな差をつけて勝利。国士舘大は初戦同様シーソーゲームが続くが、終盤の勝負どころを制して4年連続ベスト8入りを果たした。

 第一試合、サイズ、得点力ともに上回る明治大早稲田大を下した。1Qこそ互いにロースコアな立ち上がりとなったが、2Qで早稲田大がターンオーバーを連発し、このQで10-21と失速。3Qに入り#15木村(2年・F)のシュートや、#34池田(1年・G・京北)のシュートで波に乗りかけるが、明治大はそれ以上の反撃を許さない。#16山本(1年・F・福岡第一)が機能せず、#15木村もゴール下で明治大の高さに苦戦してシュートを決めることができない。明治大も後半は大きく点差を伸ばすことはなかったが、リードを保ったまま試合終了。77-58で勝利した。

 第二試合、拓殖大日本大の対戦は終始拓殖大が押す形となった。拓殖大は出足から#14大垣(2年・F)が好調。ミドルシュート、スティールでチームを引っ張ると#29岩田(1年・F・延岡学園)、#17高倉(2年・PG)も一戦目に続き得点で続いた。日本大は拓殖大の執拗なディフェンスに、高さを生かしてインサイドを攻めることができず、外頼み。しかしシュートが入らず1Qで21-11と出遅れてしまった。2Q以降も拓殖大が優位に試合を運び、日本大は反撃のきっかけが掴めない。拓殖大はベンチメンバーも激しい守りや勢いある攻撃を見せ、83-64で勝利。ベスト8へ駒を進めた。
※拓殖大・大垣選手のインタビューは「続きを読む」へ。

写真:明治大・中東もこの先の勝利の鍵を握る。


【連日の接戦を国士舘大が制す】
120613NAKAJIMA.jpg 第三試合、中央大と対戦した国士舘大。この日の立ち上がりは前日の埼玉工業大戦とは違ってしっかりしていた。#4本多(2年・G)がオフェンスリバウンドから、#12新田(2年・C)も連続れミドルシュートを決めて序盤からリード。対する中央大はアウトサイドの当たりが来ず出遅れるが、#5谷口(2年・F)の連続シュートなどで流れを掴むと#31流田(2年・G)のスティールも出て1Qは20-21と国士舘大1点リード。2Qは中央大が#67鈴木(1年・CF・実践学園)のバスケットカウントなどもあってリードを奪うが、国士舘大はベンチスタートの#23中島(2年・G)のアウトサイドも確率が高く追いついて再び接戦に。40-40で前半を折り返した。

 3Qも互いに譲らない。中央大は#18國政(1年・SF・洛南)の得点や#31流田のスティールが光る。国士舘大は出足でもたついたが、ディフェンスで激しく中央大にプレッシャーをかけ、簡単には得点を許さない。さらにはQの最後には#5伊集(2年・G)がきれいな3Pを沈め、56-59で4Qへ。

 4Q、中央大はアウトサイドがリズムよく決まる。国士舘大は#5伊集からゴール下へのアシストがよく決まり、こちらも譲らない。勝負は残り2分半からだった。中央大は2回のフリースローを1本ずつしか決められず、#31流田がアンスポーツマンライクファウルを取られてしまい、拮抗していた勝負が崩れる。ここで4点のリードを得た国士舘大は#5伊集の3Pが決まりダメ押し。中央大は反撃ならず76-89で国士舘大が勝利した。

 点差こそ拮抗していたが、中央大はオフェンスがバラバラでまとまりがなかった。国士舘大は勝負強いアウトサイドが光り、連携も良くなった。外が中心にはなるが、全員が得点に絡めるチームなだけに、この先の戦いも楽しみだ。

写真:25得点の国士舘大・中島。途中スタートでも確実に仕事を果たした。

※国士舘大・伊集選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東海大が2Qで慶應大を一蹴し、ベスト8へ】
120613IIJIMA.jpg 第四試合、東海大慶應義塾大の試合は、1Qこそ20-17と互角の立ち上がりとなったが、2Q以降に東海大が大きく引き離し、96-64で勝利した。

 東海大は序盤から#10バランスキー(2年・PF)、#21橋本(1年・C・宇都宮工)といったインサイドが得点。慶應大はパスを回して#13大元(1年・G・洛南)、#7黒木(1年・PF・延岡学園)らが点を取っていく。慶應大は東海大からパスミスや24秒を奪う部分を見せ、#13大元の3Pや#19福元(1年・G・福大大濠)の速攻も出て1Qは3点を追う形で20-17とした。しかし2Qで東海大が抜け出す。慶應大のシュートが決まらず、リバウンドを取って連続得点すると、開始4分で一気に10点以上の差がついた。東海大は#22飯島(2年・G)のアウトサイドも当たり始め、内外から優位に得点していく。前半終了時に50-27とリードすると、後半もその勢いを保った。慶應大は3Qにようやく#6権田(2年・G)の当たりが来るが前半につけられた差を追い上げるには至らず、試合終了。東海大が強さを見せつけてベスト8を確定した。

「バスケットにおいて30点以上は実力の差」と慶應大・佐々木HC。チームの中心となるべき選手が責任を持って決めなければ勝負にならないと言う。良い部分があってもそれを40分間持続できなければ求めるHCのバスケットは完成しない。良い選手もいるし、素直で頑張りもするが、その「慶應らしい良さ」に嵌まりすぎて突き抜けられない部分は今の課題でもある。7月末には韓国・延世大との定期戦も控える。きっかけを得ることはできるか、まだ戦いは続く。

 東海大は大量リードを得た後も、ハーフタイムには原田AC「慶應は絶対にあきらめないチームだから油断するな」と念には念を押す確認で、終始相手を圧倒した。高さ、速さ、上手さのバランス、5人全員が得点できる力を持ち、この新人戦ではやはり一段階格上の力を見せる。ここ数年組み合わせの悪いスパイラルにはまり、何度もベスト8で涙を飲んできた。2007年以来の頂点を狙えるか、ここからが要注目になる。

写真:アウトサイドでいい流れを作った東海大・飯島。攻撃型のガードだ。

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2012.06.13 (Wed)

【2012新人戦】6/14試合予定

■国立代々木競技場第二体育館
13:00 東海大学 vs 日本体育大学
14:40 筑波大学 vs 国士舘大学
16:20 拓殖大学 vs 東洋大学
18:00 青山学院大学 vs 明治大学

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2012.06.13 (Wed)

【2012新人戦】6/13結果

■国立代々木競技場第二体育館
順天堂大学67(23-20,19-16,11-36,14-16)88日本体育大学
筑波大学84(18-18,20-18,24-19,22-20)75関東学院大学
東洋大学77(10-20,19-21,26-18,22-14)73白鴎大学
青山学院大学88(20-14,24-10,27-11,17-16)51法政大学

■駒沢屋内球技場
早稲田大学58(12-19,10-21,15-14,21-23)77明治大学
拓殖大学83(23-11,11-9,20-11,29-23)54日本大学
中央大学76(20-21,20-19,16-19,20-30)89国士舘大学
東海大学96(20-17,30-10,26-22,20-15)64慶應義塾大学

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