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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】東海大インタビュー

チーム一丸となったプレーを見せて
5度目の大学日本一に
第70回目の記念大会となったインカレ、第一シードの東海大は5年ぶりにその頂点に輝き、リーグ・インカレの2冠を達成。短期決戦での勢い、長期戦における安定感のどちらも持ち合わせたチームだと証明した形になった。
今年のチームはいくつかの重要なパズルがうまく組み合わさったことが、良い方向に進んだ一因だった。昨年、東海大は2005年の1部昇格以後初めて、リーグ戦で9位という下位低迷を経験。当時2年生だった平岩や笹倉、寺嶋はスタメンの出場していたが勝つことの難しさを感じ、また3年生だった内田らはベンチを温める時間が長くなり、チームにどう貢献するべきか悩んだ1年でもあった。上級生たちが学びを得た昨シーズンが、今年のチーム作りにおいて大事な鍵になったことは間違いない。そして今年、彼らが一回り成長し、そこに加えて頼もしいルーキーの加入がチームをより前に進ませることになった。大倉颯太は春のトーナメントで既に出番を獲得し、怪我で出遅れた八村も新人戦、リーグ戦を経てその非凡なリバウンド能力を発揮。チームはリーグ半ばよりこの2人をスタメンに入れることを選択したが、それがチームにこれまで以上の勢いを生んだのも間違いない。
インカレは危なげないプレーで個々の良さが光った。ファースト、セカンドともオフェンス、ディフェンスでそれぞれの持ち味を出して1回戦から安定感を発揮。ベスト8以降は明治大、そしてここ数年は大学界の中心であった筑波大を準決勝で倒すと、選手層の厚い専修大に決勝で対戦すると、相手の持ち味を攻守で封じた。コートに出たすべての選手が随所で1年間築き上げてきたものを確実に発揮しての見事な優勝。そしてそれはまだこの先の進化を感じさせられる、端緒の勝利でもあった。
※内田選手、鶴田選手、秋山選手、大倉颯太選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】専修大インタビュー

着実に成長を遂げてきたチームは
ここからのさらなる成長にも期待
大学界では近年はどのチームもタイムシェアをしながらチーム全体の強化をはかる戦い方が主流になっている。専修大もここ数年でその傾向はより強まり、今年は昨年よりさらに力がついてきたと言える1年だった。佐々木監督は「コートに立った選手がすべて活躍できるようなプレータイムシェアをずっと目標にしてきた」と言い、「リーグ戦でも一発勝負方式のインカレでも、プレータイムシェアしながら、かつ成績を出しながらやることがでた」と言う。リーグ3位、インカレ2位という結果は、目指してきたことが目安とできる成果で現れた年だったと言える。
今季は盛實、アブが3年生となり内外を支える2人の安定感が増すと、重冨兄弟、西野といった2年生も成長。身体能力の高いキングや、泥臭く身体を張れる寺澤といったルーキーも持ち味を発揮してきた。4年生は常に熱い気持ちの見える主将の塚本を筆頭に、ディフェンス力の高い幸崎、3Pも上手い大澤など、サイズもありつつ内外のバランスの良さも光るメンツが揃ったことも大きい。リーグ戦ではコツコツと白星を積み重ね、後半にかけて調子を上げていったことも良い面だった。
チームとしては久しぶりの決勝の舞台は、少なからず緊張もあったはず。だがこの経験を来年の糧とできるか否かが今度は問われる。「来年もう1度決勝の場に辿り着いて、てっぺんを目指せるように頑張りたい」という佐々木監督。来季、さらなる躍進をぜひ見せてもらいたい。
※塚本選手、大澤選手、盛實選手、アブ選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】3位・日本大インタビュー

1年間で大きな成長を見せて
9年ぶりにベスト4の壁を突破
日本大は3位で大会を終えた。ここ数年シュート力に定評のある選手が続々と加入。今年は春から好調でトーナメントは5位、リーグ戦は怪我で長期欠場者を出しつつも序盤は首位を走る時期もあり、インカレは3位で終えた。
青木、松脇、杉本らオフェンス力のある選手に加え、今年はインサイドの成長が大きかった。シェイクは波の少ないプレイヤーで、サイズを活かしてリバウンドを黙々と奪取。リーグは欠場したジャワラは今大会3Pを次々と沈めて会場の度肝を抜いた。また、リーグ中には島尻が欠場選手の穴を埋め、原の出番も増えてきている。ガード陣は今季3☓3の日本代表を経験した杉本が多彩なオフェンスパターンを見せるようになり、松脇はディフェンス力でエースキラーとして存分に働いた。司令塔の青木は城間HCが「彼の良さを失わせないように」とあまり制限をもうけなかったといい、コントロールだけではなく、のびのびとプレーして得点面でも大きく貢献した。
日本大の選手も代表活動、夏には国体もあり、さらに怪我で人数が揃いにくいシーズンだった。しかし選手が欠けた時期はそこで出番を得た選手が頑張り、4年生の比嘉が最上級生として存在感を見せるようになったように、個々が自覚を持ち、成長を遂げたことが躍進の理由の一つだったと言えそうだ。
※本村選手、比嘉選手、青木選手、松脇選手、杉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】4位・筑波大インタビュー

万全というチーム状況ではない中で
激戦ブロックを勝ち上がり4位
2014年から2016年まで3連覇、昨年も準優勝の筑波大は、ここ数年大学界を牽引する立場として存在してきた。ビッグマンを多数揃えた屈指の高さに強固なディフェンス力を持ち、またここ一発の強さもある。一方で、代表へと選手を多数送り出すようになり、限られた時間でどうチームを作るのかという課題も抱えるようになっている。近年は学生もリーグ戦の長期化や代表への招集など、年間スケジュールの過密度が増しているだけに、今後継続して乗り越えていかなければならないハードルでもある。ただ、今インカレで苦しかったのは、主将の波多がリーグ戦中盤に怪我で離脱していたことに加え、リーグ戦終盤にガードの控えである野本が負傷、インカレ前の練習ではインサイドの三森もまた出場が不可となり、戦力的には本来の想定よりもかなり少ないメンバーで戦わなければならなかったことだろう。今大会はさらに激戦ブロックに位置し、全試合楽に勝てる状況ではなかった。1回戦では九州代表の福岡大に全力で挑まれ、次は1部昇格を決めて伸び盛りの日本体育大、準々決勝では強豪の青山学院大と対戦し、準決勝はリーグ1位の東海大が相手だった。疲労も少なからずあっただろう。
4年間で初めてインカレ決勝に進めなかったが、地力はあるチーム。今はどこも下級生が主力に食い込み、パフォーマンスを見せなければ勝てない時代になっている。そういう意味では途中から主将の任にあたった牧以下、多くの選手が経験を積んだ年であり、来季に生きてくることを期待したい。
※仲澤選手、牧選手、増田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】12/16 決勝 東海大VS専修大

ディフェンスで専修大を封じた東海大が
大学日本一の王座へ5年ぶりに返り咲く
70回目の大学王座を決める全日本大学選手権の決勝は、5年ぶりの頂点を目指す第1シード東海大と、勝って16年ぶりの栄冠となるかが注目の第3シード専修大の対決となった。

後半3Qの立ち上がり、専修大は東海大のターンオーバーから#34盛實が決め、さらに#30アブがこの日3本目のブロックを披露。#12西野のポストアップ、さらにはオフェンスリバウンド、3Pなどで追い上げをはかり差を10点に。東海大は開始から5分弱は守勢にまわり思うように点数が伸びないが、#19西田の3Pが重苦しい空気を破ると、#11大倉颯太のバスケットカウントが会場をわかせた。専修大は#34盛實からのアシストで#12西野、また#10大澤の3Pで食い下がるが、東海大は#25平岩(3年・C)へのゴール下へのボールが通り、さらには#25平岩が3Pを沈めて内外のバランスの良さを見せる。専修大は#30アブがゴール下で奮闘し、連続ゴールとなるが、東海大は#11大倉颯太が中に切れ込み、またQの終わりにブザービーターで3Pを沈めて65-49と10点まで詰められた差を16と開いて4Qへ。

2013年に4度目の優勝を果たして以来、2014年から決勝に進むこと3度、最後の山を越えることができなかった東海大が、5年ぶりにインカレの頂上にたどり着いた。昨シーズン、リーグ戦で勝てずに苦労をした3年生たちが心身ともに一回り成長してプレーでは中心を成し、4年生はそれをバックアップする役割を全う。そしてチームを前に進ませた大倉颯太と八村阿蓮のルーキーコンビが新風を吹き込んだ。チーム全員の勝利といってしまうのは簡単だが、そこに至るまでには個々人の努力やチームとしての意識改革なくしてはありえない。土台を固めた4年生ら上級生の存在もまた勝利の重要なファクターだった。今回の優勝を再び東海大の黄金期の始まりとできるのか否か、その行方も楽しみだ。
専修大は後半の点数こそ4点差だったが、前半の遅れが響いた。2004年の決勝以降、ベスト4へは何度も入ったが、その先がなかなか突破しきれなかった。今年は佐々木監督が意識してきたタイムシェアがいい意味でバランスよく定着し、誰がコートに出てもほとんど印象の変わらないチームは安定感が増してきた。今大会は盛實が他チームに警戒され、かなり激しいマークを受けたが、その分他のメンバーが負担を分散し、危なげない試合運びで決勝まで到達した。ディフェンス巧者である東海大という最後の関門の突破はならなかったが、下級生が多いチームであり伸びしろは大きい。こちらもここから専修大の時代を作っていけるかどうか先の楽しみがあるチームとして来季も期待したい。
写真上:地道にゴール下を支え、リーグに続きMVPを獲得した東海大・平岩。
写真下:専修大・アブは20得点12リバウンド3ブロックショット。奮闘が見えた。
※記者会見の内容は「続きを読む」へ。インタビューは別途掲載します。












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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】大会結果
準優勝 専修大学
3位 日本大学
4位 筑波大学
5位 青山学院大学
6位 早稲田大学
7位 白鴎大学
8位 明治大学

優勝 東海大学

東海大学4年生

2位 専修大学

3位 日本大学

4位 筑波大学
【個人賞】
■MIP賞 長谷川 暢(早稲田大学・4年)

■リバウンド王 シェイク ケイタ(日本大学)OF20/DE59/TO59

■アシスト王 盛實海翔(専修大学)24本

■3ポイント王 盛實海翔(専修大学)13本

■得点王 杉本天昇(日本大学)85点

■優秀選手賞 牧 隼利(筑波大学)

■優秀選手賞 杉本天昇(日本大学)

■優秀選手賞 西野 曜(専修大学)

■優秀選手賞 八村阿蓮(東海大学)

■優秀選手賞 西田優大(東海大学)


■敢闘賞 盛實海翔(専修大学)

■最優秀選手賞 平岩 玄(東海大学)

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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】12/16 3位決定戦 筑波大VS日本大

攻守バランスよく機能した日本大が4Qに逆転
筑波大を下して見事3位の座に輝く
3位決定戦は昨年準優勝の筑波大と、9年ぶりにベスト4入りを果たした日本大がその座をかけて戦うことになった。
立ち上がりからゲームを引っ張ったのは日本大となった。#14松脇(3年・SG)が1Qから3本の3Pを沈めて勢いに乗り、昨日クロスゲームを落としたところから切り替えた姿を見せる。対する筑波大は、単発なオフェンスが続いて重たいゲームの入りとなった。しかし、投入した#7青木(4年・SG)のプレーが光って勢いが出て沸き立つと、エンジンがかかり始める。#88牧(3年・PG)の3P、#15森下(3年・C)のゴール下で詰め寄り、反面日本大はファウルもかさんで序盤の勢いが失速。#7青木のバスケットカウント、3Pも飛び出して筑波大は逆転に成功。3点リードでハーフタイムを迎えた。

迎えた4Q、まず#15森下のゴール下で筑波大がスコアを動かす。しかし、208cmという#0シェイクの高さがなおも強力な日本大。その#0シェイクがバスケットカウントを決め、直後には筑波大のターンオーバーを起点にゴール下シュートで逆転に成功した。完全に優位に立った日本大は、#21青木(4年・PG)の3Pに、#8ジャワラ(3年・PF)の豪快なダンクがバスケットカウントに。一方、#8菅原(2年・PG)が自ら決めていく筑波大だが、それを尻目に#10杉本も2本の3Pを決めるなど、最後まで日本大の勢いにストップをかけられずに勝負が決まった。最後は引退する4年生をコートに送り合った試合は76−63。日本大が勝利し、3位の座を掴んだ。

筑波大はリーグ終盤からインカレにかけて怪我人が相次ぎ、計算できる戦力がぐっと減った状態で戦った大会になった。苦しい台所事情の中でも勝ち上がってきたのがさすがというべきだが、大一番になるとどうしても一部の選手に負担がかかる形になってしまった。ただ、その中でも山口や菅原といった2年生に積極性が見え、3年の森下はインサイドプレーの幅もさらに広がりを見せるなど、着実な成長が見えた部分もある。3年生ながらチームを率いた牧のリーダーシップもさすがだった。代表選手を抱えながらのチーム作りは今後も続く課題だが、そこを乗り越えた筑波大の形を見せてもらいたい。
写真上:日本大・シェイクは24点19リバウンド。リーグ戦に続きインカレでもリバウンド王に輝いた。
写真下:3P3本を含む13点の牧。3年生でキャプテンを務めたが、その重圧の中で自らのパフォーマンスを見せていった。
※筑波大・吉田監督の記者会見コメントは「続きを読む」へ。インタビューは別途掲載します。









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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】12/17結果(決勝・順位決定戦)
明治大学60(15-15,11-16,14-21,10-19)71白鴎大学(7位決定戦)
青山学院大学75(16-12,17-17,22-16,20-14)59早稲田大学(5位決定戦)
■大田区総合体育館
筑波大学63(13-18,23-15,15-16,12-27)76日本大学(3位決定戦)
東海大学88(22-12,20-16,23-21,23-21)70専修大学(決勝)
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2018.12.16 (Sun)
【2018インカレ】決勝のみどころ

大学界を引っ張り続ける東海大
屈指の高さと能力を誇る専修大
第70回の記念開催となった全日本大学バスケットボール選手権大会の決勝の組み合わせは、第1シード・東海大と第3シード・専修大の対決となった。互いに多くの選手を場面で使い分け、ディフェンスを武器とするが、タイプは真逆。
今季、関東リーグの優勝を果たした東海大は2年ぶりの決勝進出。近年の関東、ひいては大学界を代表する強豪は、昨年リーグで9位という、1部リーグに昇格して初めての下位低迷を経験した。しかし、そこから多くの学びを得た#25平岩、#22笹倉ら2年生以上と、今年加入した強力なルーキー#11大倉颯太、#86八村らが噛み合い、今年はメンタルもプレーも一回り大きくなった。サイズは対戦する専修大よりも小さいが、40分間続けることができるディフェンスの強度を絶対の武器に、5度目のインカレ制覇に挑む。
対する専修大は能力の高い選手をタイムシェアしながら戦い、14年ぶりの決勝進出。勝てば16年ぶりの優勝となる。主力は昨年と大きく変わらないが、その選手たちが1年間で大きく成長を遂げた。サイズは関東屈指。高さがあっても内外でもプレーでき、攻撃力は高い。またこちらもディフェンス力は武器で、高さを活かして狙うブロックショットも見どころだ。#34盛實を筆頭にさまざまな選手が揃うが、選手交代してもほとんどチームの印象が変わらない。昨年のインカレは東海大に3点差で敗北し、ベスト16に終わった。その雪辱を果たせるか。
【3位決定戦】

ディフェンスと高さが見どころの筑波大
ポイントゲッターを揃える日本大
3位決定戦は9年ぶりにベスト4進出を果たした日本大と、昨年準優勝の筑波大が対戦する。日本大は#10杉本、#14松脇、#23本村といったこの世代を代表する点取り屋を揃えるが、#21青木、#8ジャワラ、#33比嘉らスタメンの全員得点が計算できる選手。この大会は非常にディフェンスも締っており、そこから速い攻撃で畳み掛けて得点を重ねる。インサイドには208cmの#0シェイクがそびえ、リバウンドは強い。噛み合えば崩すのは困難だ。
また、一方の筑波大は大きさ、ディフェンス、戦術らのトータルバランスに優れている。チームを引っ張ってきた#88牧、#11増田の3年コンビがチームの要だが、この大会は2年生の#8菅原、#27山口の貢献度が大きい。また、インサイドでは#15森下が春よりもさらにプレーのバリエーションを広げ、的を絞り辛くなっている。大会前に怪我人が出て完璧なチーム状況ではないが、それでもここぞというときの勝負強さは圧巻だ。
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2018.12.15 (Sat)
【2018インカレ】12/15 準決勝

前半は筑波大のゲームとなるが
見事な逆襲を見せた東海大が決勝へ
第1シード・東海大は第4シード・筑波大との準決勝を迎えた。近年のトーナメント大会では筑波大の勝率が上。東海大にとっては負けられない相手だった。

ところが3Q、早々に東海大が反撃に出る。#86八村が果敢に攻めてワンスローを沈め、リズム良く#11大倉颯太(1年・PG・北陸学院)、#25平岩(3年・C)、#86八村が決めて一気に逆転に成功。筑波大はたまらずタイムアウトを請求するも、その直後にもターンオーバーを犯し、#19西田(2年・SG)と#86八村に相次いでリバウンドシュートを決められる悪循環に。#11増田の3Pでようやく停滞を打破したように見えたが、東海大は#11大倉颯太の3Pが決まり、奪った流れを渡さない。この後は双方ファウルが増えてフリースローを決め合う時間帯ともなったが、集中してこれを落とさない東海大に対し、筑波大は今ひとつの確率に。それでも終了間際に#8菅原が3Pを決め、何とか4点差に追い上げたところでこのQが終了した。

記者会見で陸川監督は「流れはどちらになるかわからないペースで、前半は筑波さんの持ち味が出て、なんとかついていく展開でした。でも我々のアイデンティティであるディフェンスを崩さなかった結果で、こうなったと思います。あとは選手たちが自分でビデオを見て反省したり、常に次を考えています。選手たちの勝利です。専修さんはオフェンス能力が高く、大きさも能力もある素晴らしいチーム。我々はそこでオフェンスで勝負するのではなく、ディフェンスでそれを止められるかだと思います。ディフェンスで勝負したいと思います」。この試合、筑波大を60点以内に押さえたディフェンス力が、決勝でも鍵になる。
写真上:筑波大・森下はこの1年でも飛躍的に成長。難しい体勢からでもシュートが決まるようになり、ターンのパターンも増えた。
写真下:25点13リバウンドの東海大・八村。後半になって彼らしいオフェンスリバウンドが出た。
※東海大・笹倉選手、寺嶋選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.15 (Sat)
【2018インカレ】準決勝 専修大VS日本大

激しい点の取り合いを制したのは専修大
14年ぶりの決勝の舞台へ
準決勝第1試合目の専修大と日本大の一戦は、終始点の取り合いとなり、最後までどちらが勝つかわからない熱戦となった。
専修大が#12西野(2年・PF)のシュートで先制すると、すぐに#10大澤(4年・SF)が3Pで続く。日本大は#21青木(4年・PG)がスティールを連続し速攻を連発すると、大会を通して調子を上げてきた#8ジャワラ(3年・PF)が得点源となり点を重ねる。ゴール下では#0シェイク(2年・C)が#30アブ(3年・C)とやり合うが、リバウンドを押さえ、終了間際には#14松脇(3年・SG)が3Pを沈めると、日本大が25-28で一歩リード。

3Qの入りが良いのは日本大で、#8ジャワラ、#21青木の3Pを筆頭に得点するが、前半は大人しかった専修大の#34盛實が3本連続3Pを決め、4分半で逆転する。日本大はタイムアウト後、#33比嘉(4年・SG)のドライブ、#14松脇の3Pで再び逆転し、シーソーゲームとなった。両チーム全員でゴールにアタックしていき、どちらも負けず劣らずの得点力を見せ67-69と日本大が2点リードで最終Qへ。

専修大の決勝進出は佐々木監督が大学4年生で主将を務めた2004年以来。当時は惜しくも準優勝で涙を飲んだ。優勝すれば2002年以来、16年ぶりとなる。佐々木監督は「ディフェンスで我慢してきた大会でしたが、この試合は失点が多かったです。日本大は爆発力のあるチームなので、得点源を押さえ、合わせていけるかがポイントでした。上で戦っていくためには、より組織的なディフェンスが絶対に必要になることは選手たちに伝えていました。プラス一人ひとりがコートに上がった時に、何をしなくてはいけないのかという役割をしっかり認識させていけることで、そんな状況でもそれぞれの仕事をしてくれていると思います」と話した。得点面では#12西野と#34盛實を合わせ47点。取るべく選手が取り、全員でディフェンスやリバウンドに絡んだことが勝利につながった。
第2シードで出場した昨インカレは、ノーシードだった東海大に3点差で敗北し、ベスト16に終わった。あの借りを決勝で返すことができるか否か、注目が集まる。
日本大は#8ジャワラ、#10杉本、#14松脇で点を量産し、勢いも十分だった。また#21青木と#14松脇はディフェンス力も十分発揮。試合を通してゴールにアタックする姿勢は日本大らしかったがあと一歩及ばなかった。
写真上:日本大・松脇は今大会ことごとく相手エースをディフェンス。盛實を前半は押さえた。
写真下:専修大・盛實は23点。後半のスリーは圧巻だった。
※専修大・重富周希選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.15 (Sat)
【2018インカレ】12/16試合予定(決勝・順位決定戦)
10:00 明治大学 vs 白鴎大学(7位決定戦)
11:40 青山学院大学 vs 早稲田大学(5位決定戦)
■大田区総合体育館
11:50 筑波大学 vs 日本大学(3位決定戦)
14:00 東海大学 vs 専修大学(決勝)
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2018.12.15 (Sat)
【2018インカレ】12/15結果(準決勝・順位決定戦)
専修大学86(25-28,15-17,27-24,19-11)80日本大学
東海大学75(13-20,1108,26-18,25-13)59筑波大学
■駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場
白鴎大学64(15-17,16-16,17-25,16-16)74早稲田大学
明治大学52(12-18,7-24,13-12,20-16)70青山学院大学
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2018.12.14 (Fri)
【2018インカレ】準々決勝 青山学院大VS筑波大

筑波大が集中力を見せベスト4
青山学院大は4年の全力で最後まで戦う
第4試合、激戦のBブロックの頂点は青山学院大か筑波大に絞られ、予想通り熱戦で流れがある試合展開となった。

2Qに青学大はメンバーを入れ替えたが、勢いよく飛び出したのは筑波大。#10村岸に合わせた#15森下(3年・C)がシュートを決め先制すると、#8菅原(2年・PG)がジャンパー、#88牧の3Pと続き、青学大は止むを得ずタイムアウト。#15石井、#13前田をコートに戻すが、筑波大の勢いは止まらない。#27山口が3Pのバスケットカウント、さらにドライブで加点。10分を通してスティールも得点も止まらず28-44と14点差をつけ後半へ。
3Qの始まりは青学大の#31戸田貫太がディフェンスリバウンドから速攻で勢いをつける。筑波大はイージーシュートが落ち、#11増田がファウル3つでベンチへ。青学大はじわじわと迫り、#52赤穂(2年・F)のタップ、#15石井がスティールで点差は1桁に。ここで約5分間無得点だった筑波大は#8菅原が3P、続いて#11増田がジャンパーを沈め、簡単に追いつかせない。ミスが続いていた青学大だが、#52赤穂がジャンパーを決め食らいつく。最後は筑波大の#8菅原がブザー間際の3Pで43-54と11点差で最終Qへ。

青学大は4年生の意地が発揮された。怪我人が相次ぎ、苦しい台所事情で戦っているため、欲しいポジションに十分な人がいない。また、終盤の#52赤穂の離脱に一層苦しくなった。しかし4年目にして初のスタメンとなった#31戸田貫太は得意のハッスルでチームの勢い付け、主将の#15石井やエースの#13前田は果敢にリングへアタックした。#10高橋は出場時間こそ短いが、リーグ戦期間中から仕事を果たした。退場の際、笑顔でベンチに戻った#15石井。「まだ終わっていないのに泣きたくないなと。任せたぞと言う気持ちでいました」とその理由を話した。
筑波大は2Qのような勢いと、硬くなったと時の差が激しく、追い上げられた場面ではたびたび受け身になってしまいがちだ。それをここまでたびたび突破してきたのは#8菅原と#27山口の2年生。また#15森下がポストプレーで青学大のファウルを誘ったことも大きかった。
写真上:筑波大・森下は今大会終始筑波大の苦しいところを打開する力になっている。
写真下:青学大は前田が最後まで前へと挑みつづけた。
※筑波大・菅原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2018.12.14 (Fri)
【2018インカレ】準々決勝 東海大VS明治大

東海大が開始から強固なディフェンスを見せ
明治大をシャットアウトしてベスト4へ
準々決勝第4試合、第1シードの東海大は、勝ち上がり的には余裕がある。ベスト4がかかった試合でその実力をようやく披露した。

2Q、東海大は#10鶴田(4年・C)のリバウンド、#37秋山(4年・F)の3Pと4年生が奮闘。トランジションディフェンスが機能して機動力があり、かつ高い強度のディフェンスは明治大の攻撃をシャットアウト。開始3分、#28今川のシュートでようやく初ゴールを決めるが、そこからも東海大のディフェンスは厳しく、簡単にボールも持てない状況で点差は開いた。明治大は開始5分にようやく#10須藤(3年・SF)の3Pが入るが。東海大もこれを#23佐土原(1年・PF・東海大相模)がスリーで返す。明治大は#15渡辺も譲らずタフショットを決めていくが、東海大が40―27と13点のリードで前半終了。

大差ができての最終Q、しかし東海大のディフェンスはまったく緩まない。明治大は序盤に2点を取ったあとは完全にシャットダウンされ、残り6分には#28今川が4つ目のファウルに。しかし今季、チームを支えつづけた大黒柱は引かず、そのままコートに立ち続けた。ベンチメンバーも含めて終始強固なディフェンスを見せつづけた東海大は84-51でタイムアップ。ベスト4へと進んだ。
「明治さんがインカレに向けて相当練習を積んできたのはわかった」という陸川監督。トランジションとオフェンスリバウンドと3Pと絶対にやらせてはいけない、と伝えたという。渡辺の速さにこそやられた部分はあるが、その指示をほとんど完璧にこなした勝利。初戦から非常に高い集中力で好プレーを見せてきた明治大を、ディフェンスで圧倒した。次の相手はサイズがあって、しかもトランジションでも勝負できる筑波大。サイズ、能力、勝負強さが揃ったチームにもそれを発揮できるかが勝負のポイントになる。
明治大はディフェンスの圧力の前にやりたいことをやらせてもらえない40分間となった。順位決定戦にまわり、まずは青山学院大と対戦する。
写真上:抜群のスピードでコートを駆け回った渡辺。今年急激に伸びた選手の一人。
写真下:ダンクに行く大倉颯太。豪快にワンハンドダンクを決めたあと、雄叫びをあげた。
※陸川監督、平岩選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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