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2013.11.03 (Sun)
【2013リーグ1部】10/27 青山学院大VS東海大
宿敵・青学大を下して前年の借りを返す

今季3度目の対戦となったこのカードは、ここまでの2度の対戦同様立ち上がりは両者固さも見えた。しかし#24田中大貴(4年・SF)がアイソレーションで1on1による得点を決めると、東海大ペースに。#10バランスキー(3年・PF)、#7晴山(3年・PF)の両名がインサイドで得点を重ねて徐々にリードを拡大。青学大は、東海大の厳しいディフェンスによってターンオーバーが頻発し、シュートにまで持っていけないシーンも目立った。「相手が個々の良い部分を出させないようにディフェンスしてきていて、やりづらかった」と#7野本(3年・CF)。1Qの得点は、そう話す野本の3Pと#25永吉(4年・C)の4得点のみの、僅か7点にとどまった。2Qも流れはこのまま東海大。#10バランスキーの得点で早々に二桁点差、さらに#7晴山もペイント内で得点を重ね、素早い展開でフリーの#0ベンドラメ(2年・PG)の3Pが出ると青学大はタイムアウト。#13鵤(2年・PG)が得点しディフェンスでは24秒オーバーも誘うが、#18和田(4年・PG)がアリウープを決めて東海大は落ち着きを取り戻した。青学大は苦しい流れで#7野本が得点を重ねるものの、その都度得点を返されて反撃の糸口を掴めないまま14点ビハインドで前半を終える。
3Q、東海大はいきなり#0ベンドラメがスティールからレイアップに走り、青学大の出ばなをくじく。活躍を見せる#7野本もアンスポーツマンライクファウルを吹かれ、この間にも東海大は着々と得点を続け、激しいディフェンスで青学大を苦しめた。半ばから終盤にかけての3分間に#7野本や#9安藤(1年・SF・四日市工)の3Pなどで10点差にまで迫るが、青学大の反撃はここまで。#51須田(4年・SG)の3Pで再び東海大が流れを呼び込んだ。青学大は、4Qには#25永吉のバスケットカウントも出るが、#24田中大貴が積極的にインサイドを狙った東海大が早々に20点近いリードに持ち込み、時間を大量に残して勝利を確定的なものにした。最後はコート上のメンバーを全て4年生とし、72−53で青学大を寄せ付けなかった。

青学大はアウトサイドが決まり始めた3Qにやや打開を見せ、課題のひとつであるリバウンド面では若干ながら優位に立ったが、ターンオーバー23本はあまりにも多い。「東海大との違いはチーム力の差。自分の至らなさを感じた。一旦チームを白紙に戻し、長谷川監督と話し合いながらインカレに挑みたい」と廣瀬コーチは話す。連敗を喫した前週からは幾分持ち直したが、現在の状態はベストではない。廣瀬コーチ曰く、インカレでは張本の復帰が確実だが、一方でどこまでの出場となるのかは未知数でもあるという。まずは現状のメンバーでの建て直しが急務だ。
写真上:控えガードとして和田の安定した活躍も、東海大に必要不可欠な部分だった。23分間の出場で5本のアシストを通した。
写真下:リーグ終盤の失速が響いた青学大だが、このリーグ戦は自身で「状況判断の使い分けが良くなった。落ち着いてプレーできている」と話す野本が常に顕著な活躍を示していた。
※東海大・田中大貴選手、須田選手、晴山選手、ベンドラメ選手、青山学院大・畠山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.29 (Tue)
【2013リーグ】第9週(最終週)のPICK UP PLAYER
ベンドラメ礼生選手&伊藤良太選手

【1部】◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・G)
全勝優勝を成し遂げた東海大。今年は日本代表の田中を筆頭に、U-24の選手も何人も抱えるスター軍団へと確かな成長と遂げている。その中でも司令塔でありながら抜群の瞬発力で軽やかなプレーを見せるベンドラメは、さまざまな場面で起点となる選手だ。攻撃ではアウトサイドやビッグマンそびえるインサイドへのドライブ、守っては鮮やかなスティールはもちろん、抜群のタイミングで飛び込んでくるリバウンド力も侮れない。攻守に優れ、相対する選手にとってこれほど厄介な相手もないだろう。2年生とは思えない落ち着きも見事だ。
最終戦では26得点のチームハイを記録し、スティールは5。青山学院大の虚を突くプレーを連発し、全勝優勝に貢献した。続くインカレでもどういったパフォーマンスを見せるのか楽しみなプレイヤーだ。
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【2部】◆#16伊藤良太(慶應義塾大・3年・G)
チーム一丸で戦い2部優勝を達成した慶應義塾大の中でも、存在感を発揮し続けた2カ月だった。スタメンガードとしてチームを引っ張りつつ、スティール1位、3P3位、そして最終戦で長らく首位を走っていた日本大のルーキー高橋を抜き去り、得点王の座へと上り詰めた。昨年は孤軍奮闘せざるを得ない状況で負け続けたが、今年は上級生の復帰や下級生の成長を得て自分の持ち味をより発揮したリーグ戦となった。それでも常に上を見て「まだまだ上手くなりたい」と自分を律する強さを持った選手だ。
チームは悲願の1部復帰を目指し、入れ替え戦へと進んだ。伊藤にとっては一昨年は降格に泣き、昨年は2部残留で踏みとどまった忘れられない空間でもある。三度目となるこの絶対に負けられない場で過去2年の自分自分を乗り越え、成長の証を見せられるか。彼にも、チームにとっても真の勝負はここからだ。
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2013.10.27 (Sun)
【2013リーグ1部】10/27 筑波大VS拓殖大
30点差の快勝で最終戦を締める

先行したのは筑波大だったが、開始3分過ぎに苦境に陥る。#14坂東(3年・SG)が#40藤井(4年・G)に対し立て続けにバスケットカウントを献上し、2ファウルに。さらにはインサイドでは#32武藤(4年・C)、#92村越(2年・PF)もファウルが続き、約3分で3人の選手が2ファウルずつとなってしまう。拓殖大は逆転するが1Q終盤には#39成田(1年・G・藤枝明誠)のアンスポーツマンライクファウルも出てしまい、15-17で1Qを終了した。2Qも競り合いが続いた。筑波大は#32武藤、#10山田(3年・SF)がゴール下、#21笹山(3年・PG)がスティールからのシュートを決めていく。拓殖大は#40藤井の3P、アシストを出していくのを始め、#14大垣(3年・F)が残り4分で5連続で得点し、3P2本を含む10得点と奮闘。最後は#17高倉(3年・G)もいい形で3Pを沈めて31-41と引き離した。筑波大は終盤の得点が伸びず、置いていかれた格好となってしまった。
後半に入ると、拓殖大はファウルが続いて重苦しい状態もあるが、10点のリードを得た状態が続く。筑波大は#35池田(4年・SF)、#92村越で返し、#14坂東が3Pファウルをもらう場面もあるが、点差が縮まらない。拓殖大は#23バンバ(1年・C・延岡学園)のタップシュートやフックシュートで差を広げていき、3Qで20点のリードを奪うことに成功。4Qも修正できない筑波大に対してその差を広げていき、52-82の30点差をつけて最終戦を快勝した。

筑波大は勝てば3位だったが、この負けで5位に後退してリーグ戦を終えた。立ち上がりのファウルトラブルも2Qでは大きく影響しなかったように見えたが、拓殖大のオフェンスを阻止できず後半一気に引き離されてしまった。こちらも良い試合も課題のある試合もあったリーグ戦。1カ月後のインカレまでにどう修正してくるかが見ものだ。
写真上:両チーム通じて最高の24得点をあげた拓殖大・大垣。藤井、バンバとともに拓殖大の要だ。
写真下:10得点10リバウンドの筑波大・池田。奮闘は見えたが水を開けられてしまう戦いとなった。
拓殖大学:12勝6敗(4位)
筑波大学:11勝7敗(5位)
※拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.27 (Sun)
【2013リーグ1部】10/27 明治大VS早稲田大
早稲田大は復調ムードで国士舘大との入れ替え戦へ

序盤は一進一退。明治大はリバウンド面でやや苦しむが、#22西川(4年・PF)、#12中東(3年・SG)が内外で得点を重ねて順調な立ち上がり。一方の早稲田大も黙らず、#16山本(2年・F)のリバウンドシュートや#34池田(2年・G)、#21河上(4年・F)のドライブも出て拮抗した1Qは2点差で明治大リード。しかし、2Qからは地力の差が出た。交代出場の#50伊澤(2年・PF)、#5森山(4年・G)両名の得点が決まり優位な状況に。早稲田大は#21河上が孤軍奮闘するも、他の選手のスコアが伸びない。頻繁にメンバーを変える明治大はやや停滞する時間帯もあったが、#12中東の3Pで無得点を打破。前半は、明治大が6点差をつけた。
悪い試合ではこのままずるずる離されることの多かった早稲田大。この日はここから盛り返してみせた。#16山本が相次いで得点を重ね、#21河上も攻め気を見せて逆転し、そのままの流れで勢いに乗った。#16山本や#2木澤(2年・G)が速攻に走り5分過ぎに7点リードとして、相手にタイムアウトを取らせる。しかし、明治大は勝負巧者ぶりを発揮。#16安藤(3年・PG)の3P、#50伊澤がブロックショットを決めて流れを引き戻した。早稲田大は#24田中(4年・SG)に3Pを浴びて追いつかれると、フリースローのチャンスも確率を上げられず。しばらく点の取り合いが続き、互いにリードを奪い合うが、4Qに入って#12中東が得点を続け、#5森山のミドルシュートもあって、再び明治大が点差を拡大。早稲田大はファウルが込んで苦しくなった。要所で#16安藤も得点を重ねた明治大が、最終的には78−70とした。

前日の時点で9位が決まっていた早稲田大は、前日快勝した勢いがこの日も持続していた。結果は黒星だったものの、後半には一時リードを奪うなどして明治大をおびやかした。絶対的な存在であった大塚(現NBDL・豊田通商)が卒業し、今季は下級生ガードがオフェンスを組み立てる不安定さが懸念材料ではあったが、ここに来て雰囲気が上がっている。国士舘大相手の入れ替え戦は2年連続となる。昨年は3戦目にまでもつれ込む激闘の末、なんとか残留を果たした。因縁の対決は、今回はどう転ぶか。
写真上:得点が欲しい場面での明治大・安藤の1on1は、分かっていても止めることが難しい。
写真下:この試合、河上は29得点を挙げた。エースが好調を持続させられるかどうかも、早稲田大にとって入れ替え戦の勝敗のポイントになりそうだ。
明治大学:12勝6敗(3位)
早稲田大学:3勝15敗(9位)
※明治大・西川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.27 (Sun)
【2013リーグ1部】10/27 専修大VS白鴎大
入れ替え戦の回避を決める

立ち上がりは#11宇都(4年・G)が#6渡辺(1年・F)へアシストパスを出し、#14藤岡(4年・F)のバスケットカウントも飛び出した専修大が流れを掴んだように見えた。しかし白鴎大も#5柳川(4年・SF)が早い展開からのバスケットカウント、さらには速攻が続き互いに競り合う形になる。専修大はパスミスからのターンオーバーやファウルも続いて得点が続かない。白鴎大もベンチスタートの#1大釜が積極的なオフェンスを仕掛けるがロースコア気味なところからは抜け出せず、13-16の白鴎大3点リードの1Qとなった。
2Qも僅差のゲームが続いた。白鴎大は#1大釜、#15白濱(4年・F)が仕掛け、#14星野(3年・SG)もドライブを決めるが、3ファウルで#8米村(2年・SG)に交代。専修大は#6渡辺がオフェンスリバウンドで良い働きを見せる。#11宇都はミドルだけではなくアシストでまわりを活かし、自らはじわじわとフリースローで稼いでいく形になった。白鴎大はこの#11宇都を止めるのに苦労し、ファウルトラブルが厳しくなっていく。残り3分半までリードしていたものの、終盤にフリースローや速攻で返され、2Qは37-33と専修大リードで終わった。
3Q、専修大は変わらず#11宇都が起点となっていく。白鴎大は開始1分で#10田中(4年・G)が得点したのを最後に、5分までノーゴールに。専修大は#6渡辺のポストアップ、タップシュートといった部分も光り、#0大澤(4年・PG)のアウトサイド、#14藤岡が#23イッサ(1年・C・八王子)の裏をかくゴール下へのドライブなどもあって57-46と11点のリードを奪った。

春は専修大が最終Qで逆転負けを喫したカードだが、今度はやり返した。宇都が起点であることは違いがないが、相手の裏をかくアシスト、インサイドの高さを回避するアウトサイドといった面で相手に的を絞らせず、周囲を動かすやり方が効いた。また、大澤、渡辺、藤岡、藤田、田代らもそれぞれの仕事を果たして、チームとして機能した部分が勝因になった一戦だった。
白鴎大は前半からファウルトラブルが痛かった。特にガード陣は豊富とはいえ、田中、星野がファウルアウト。宇都を守るのに苦労した。途中、白濱の奮闘も見えたが5点が足らず。初年度で1部残留したまずまずの結果ではあったが、尻すぼみのリーグ戦に齋藤監督もインカレまでの再度の鍛え直しを誓う。1部の中でもハードな練習量ではトップクラスにあるだけに、あと1カ月でレベルアップしてインカレに挑んでもらいたい。
写真上:大事なところでリバウンドを抑えていったのが印象的だった専修大・渡辺。
写真下:白鴎大・白濱は終盤に2本のダンクで意地を見せたが届かず。
専修大学:6勝12敗(7位)
白鴎大学:7勝11敗(6位)
※専修大・宇都選手、白鴎大・柳川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.27 (Sun)
【2013リーグ1部】10/27 大東文化大VS中央大
2勝止まりの中央大とともに入れ替え戦での残留を期す

大東大はこの日#28兒玉(3年・PG)が絶好調。ミドルシュートや積極的なペネトレイト、3Pも狙い、全て沈めてチームを盛り上げる。中央大はターンオーバーが頻発し、タフショットも増える傾向に。#28兒玉は2ファウルとなってベンチに下がるが、代わった#55永井(4年・PG)が、終了のブザー間際に得点し、1Qに早くも16点ものリードを得て主導権を握る。2Qは#7渡部(2年・F)が好調。インサイドで得点を重ね、中央大を黙らせる。#30鈴木友貴(4年・SG)の3Pや#55永井のランニングショットも出てたまらず中央大はタイムアウト。#5谷口が3Pや、速攻でダンクを沈めるも、14点差で前半終了となる。
しかし、3Qから中央大は切り替えた。#21大野(4年・PF)の合わせ、#27宍倉(2年・C)のセカンドショットなどでコツコツと追い上げる。大東大は#99山崎(2年・SG)が早い段階で4ファウル目となり、不穏な空気に。ターンオーバーから失点するシーンも出て、7分には4点差にまで詰められてしまう。だが、#8戸ヶ崎(4年・F)の3Pで厳しい状況に一息つくと、スティールを続けて速攻につなげ、二桁の点差に戻した。4Qも序盤は互いにノーゴールとなるが、#7渡部の活躍で大東大が徐々に引き離していった。結局83−60とした大東大が、中央大を振り切って勝負を制した。

中央大は、1部復帰初年度で2勝に終わった。山田というインサイドの要を欠いてリーグ戦に入り、途中からスタメンガードを変えるなど、試行錯誤を繰り返しながらの戦いとなったが、思うように結果が出せなかった。入れ替え戦で対戦する慶應大は、昨年の2部リーグでは2勝したチームだが、1年前からは格段に進歩を遂げている。「ディフェンスが機能する時間を長く続けたい」と主将の大野。雰囲気の良さを更に高め、同時に緊張感を持って入れ替え戦に臨みたい。
写真上:1Qの最後に得点した大東大・永井を、戸ヶ崎と渡部が笑顔で出迎える。3名とも、この試合では存分に良さを見せた。
写真下:ダンクに行く谷口。個性豊かなカルテットの卒業した中央大にあって、エースと呼ぶべき存在に成長を遂げた。
大東文化大学:5勝13敗(8位)
中央大学:2勝16敗(10位)
※大東文化大・兒玉選手、中央大・大野選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.26 (Sat)
【2013リーグ1部】10/26レポート
3位、8位争いは最終日へ

1部リーグにとってはリーグ戦はインカレに向けた強化段階ともいえる部分がある。ここで得たものをどう活かし、または修正するか、順位は決まったとしても最終戦までしっかりと戦い、追求して欲しい。
3位に望みをつなぐ明治大はエースの#11宇都(4年・G)が復帰で入れ替え戦回避に全力で向かう専修大と対戦し、さすがのディフェンス力を発揮した。1Qこそ明治大は思うようにシュートが決まらず12-15と僅差の出足となるが、1Q終盤から入り出したシュートが2Qになると#50伊澤(2年・PF)を中心に気持ちよく決まっていき、ディフェンスでは#11宇都に仕事をさせずに一気に突き放す形に。専修大は明治大の高さの前に決めきれない部分が目立った。後半になって#11宇都の速攻も何本か出てらしさも見えたが、ゲームの大勢を動かすには至らない。しかしほぼ明治大の勝利も決まったという終盤になり、粋な場面も見られた。#11宇都とマッチアップする#12中東(3年・SG)が互いに一対一を仕掛け合う形となり、周囲もそれを笑顔で見守る形に。互いに数回ずつのそのプレーは、互いに決め合い、または落としながら本人たちも笑顔でやりあい、ブザーが鳴るまでのわずかな時間、ひとつの見せ場を作ってくれた。試合は86-72で明治大が勝利し、3位への可能性を残した。
写真:満面の笑みで専修大・宇都に相対する明治大・中東。試合終了後に宇都は明治大の塚本HCとも抱き合い、感謝していた。
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【我慢比べの展開を最後に抜け出した大東大が連敗脱出】

先手を打ったのは大東大。#28兒玉(3年・PG)、#30鈴木(4年・SG)が相次いで得点して3分足らずで8−0と先行する。白鴎大はここから好ディフェンスで簡単に得点させず、#15白濱(4年・F)の得点から徐々に差を詰めるが、リバウンド争いで劣勢となるなどでオフェンスは単発に終始。大東大はベンチスタートの#55永井(4年・PG)と#1高橋(3年・SG)の両名も気を吐き、ディフェンスも機能して1Qで9点リード。試合はここからロースコアの得点経過で一進一退の攻防に。#36パプロブヒナス(4年・C)や#1大釜(3年・G)の得点が出る白鴎大に対し、その都度#55永井や#99山崎(2年・F)の得点で返した大東大が、29−21というロースコアの中、リードで前半を終える。
後半に入り、ここから活躍を見せたのが白鴎大・#23イッサ(1年・C・八王子)。ジャンプシュートやペイントエリアを制してスコアを稼ぐ。大東大はアウトサイドのシュートが単発に入るオフェンスの時間帯が長く続くが、好ディフェンスは持続して相手にもリズムを与えない。次第に球際の攻防が激しくなる中、ドライブや速攻で#5柳川(4年・F)が決め始めた白鴎大に流れが移る。4Q出だしに#10田中(4年・G)の3P、#5柳川のバスケットカウントで勢いづき、速攻で#15白濱が決め逆転に成功。しかしここから白鴎大はぴたりと得点が止む。大東大は#30鈴木のジャンパーで再逆転すると、#99山崎も続く。さらに#55永井にバスケットカウントが飛び出して点差を拡大。白鴎大はおよそ4分半の沈黙を経て#5柳川が得点を重ねるものの、大東大は#1高橋の活躍が出てリードを維持。ロースコアの消耗戦を59−51で制し、ようやく連敗を脱出した。
互いにシュート率が上がらずにフラストレーションのたまる戦いとなったが、リバウンド面で勝った大東大が勝利を引き寄せた。ベンチスタートの#1高橋と#55永井がともに二桁得点を稼いだのも勝因のひとつと言えよう。この勝利、そして専修大の敗戦で、入れ替え戦回避へ望みがつながった。前週二試合で連勝の白鴎大は、序盤の出遅れなど停滞する時間が多かった上、白濱、柳川の両名がファウルアウトという結果に。最後の相手である専修大は、入れ替え戦の可能性が残るチーム。必死でぶつかってくることが予想される厄介な相手だが、一発勝負のインカレを見据えると試金石となる試合と言える。
写真:永井とともに、ベンチスタートで結果を出した大東大・高橋。得点面だけでなく、リバウンドも8本記録して大きな役割を示した。
大東文化大学:4勝13敗
白鴎大学:10勝6敗
※大東文化大・永井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【一貫してシュート好調の早稲田大が勝利し、9位確定】

立ち上がりは中央大ペース。#5谷口(3年・F)のシュートが次々と決まってチームを勢いに乗せる。しかし、#34池田(2年・G)を中心に得点を重ねていた早稲田大は、6点ビハインドでのタイムアウトから一挙に修正。時折ゾーンで守る相手に、#34池田はもちろん#16山本(2年・F)、#21河上(4年・F)らもシュートラッシュで畳み掛けて劣勢を跳ね返し、23−22で1Qを終える。2Qは早稲田大が優位にゲームを進めた。#10渡部(2年・SG)の得点などで若干出遅れるも、#16山本のバスケットカウントで嫌な雰囲気を払拭。トラベリングなどのミスが出る相手を尻目に、#34池田の3Pや速攻、#15木村(3年・F)のジャンプシュートなどが続いて二桁のリードに乗せる。#21河上がアクシデントで一時交代するも、勢いに乗った早稲田大の猛攻は続き、#2木澤(2年・G)が最後に3Pを沈め、12点のリードで後半へ。
3Q、早稲田大は#21河上がコートに復帰。中央大は#5谷口や#22山田(4年・PF)が得点を重ねるが、早稲田大の勢いがここでも上回った。#16山本のシュートは高確率で決まり、速攻で#15木村が決めるなどして息つく暇を与えず。#21河上も得点していった早稲田大のリードはそのままじわじわと拡大。終盤は連続速攻などで良い雰囲気を保った早稲田大が、91−69で勝利を決めた。
入れ替え戦行きの可能性のある大東大の勝利の結果もあり、最終日を待たずして9位が確定した早稲田大。苦しんだリーグ戦だったが、入れ替え戦が決まったことでかえって開き直れたと主将の河上が語るように、この試合は今大会最高の内容と言っていいだろう。一方これで10位が決まった中央大は谷口が29得点を挙げるも、他の選手が思うように得点を伸ばせず。1部復帰の初年度で最下位となってしまった。どちらのチームも入れ替え戦が控えるが、まずは最後に残る試合を良い内容で締めくくりたいところ。
写真:河上と並んでチームハイの22得点を挙げた早稲田大・池田。5人が二桁得点に乗せるバランスの良さを見せた。
早稲田大学:3勝15敗
中央大学:2勝16敗
※早稲田大・河上選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【東海大が3Qに勝負をつけ、全勝優勝にリーチ】

前節ホームで青学大を撃破した筑波大がまずは先行した。#32武藤(4年・C)がインサイドで攻め気を見せ、#21笹山(3年・PG)も2本の3Pを沈めて10−2とする。しかし、これでも東海大は慌てた様子は見せなかった。得意のディフェンスで筑波大の勢いを削ぎ、#0ベンドラメ(2年・PG)の速攻、#7晴山(3年・PF)のミドルシュートなどでコツコツと返していく。筑波大は#32武藤が早い段階で2ファウルとなって苦しい雰囲気に。東海大はなおも追い上げていき、2Q頭に#12梅林(4年・C)のミドルシュートで逆転に成功。#23佐藤(4年・PF)もペイント内にうまく侵入してリードを拡大する。筑波大は#14坂東(3年・SG)の3Pで一時同点とするも、東海大のディフェンスを容易には崩せず、得点は単発に。#24田中(4年・SF)の2連続3Pも出た東海大は、7点差として前半終了。
筑波大は3Q以降も東海大ディフェンスを前に思うようなオフェンスが展開できない。序盤のポイントだったインサイドでの得点が止まり、外寄りのシュートが中心となってしまう。この間にも東海大は着実に加点。#7晴山、#24田中といった代表帰りの面々が多彩な形でネットを揺らす。最後はベンチメンバーもコートに入れ、83−52で余裕の勝利を果たした。
東海大は、これで開幕からの連勝を17にまで伸ばした。最終日は宿敵・青学大戦。昨年青学大が果たした全勝優勝という偉業を成し遂げられるか。最終試合は多くの注目を集めるカードだ。筑波大は後半の失速が響いて6敗目。しかし、最終戦の拓殖大を下せば3位となり、インカレでのシードが手に入る。このカードにも、注目が集まりそうだ。
写真:堅実なプレーぶりを見せている東海大・バランスキー。泥臭さが売りである一方で外のシュートの確率も高く、対戦相手には厄介な存在だ。
東海大学:17勝0敗
筑波大学:11勝6敗
【連敗を立て直した青山学院大が拓殖大を下す】

1Qの立ち上がりは互いになかなか得点できない重さがあったが、拓殖大のファウルが続いたのをきっかけに#25永吉(4年・C)のミドルシュートや#7野本(3年・F)のバスケットカウントなどでリードを得ていく。拓殖大は#40藤井(4年・G)、#23バンバ(1年・C・延岡学園)、#14大垣(3年・F)のスコアラーがゲームを牽引。しかし1Qは17-14とわずかに青山学院大のリードに。2Qになるとゲームが動き、#5高橋(3年・PG)や#7野本の3Pもあって青学大が差を開き始める。拓殖大はインサイドの#23バンバへ浮かせたボールは入るが、全体的には攻め手を欠いて2Qはわずかに9得点。その後もリードを保った青学大はさまざまな選手を投入しながら後半には速攻の足も出るプレーで、91-61と30点差の完勝を収めた。
終始アグレッシブで3Pも7本、リバウンドは拓殖大に15本の差をつけた青学大。2Q以降は余裕があったが、ベンチから出てくる選手も攻め気が見える試合だった。最終戦は東海大戦。盤石の王者に今のチームでどこまで戦えるか、すべてを出し切って欲しいところだ。拓殖大は得点源が限られてしまった場合に苦しい状況がどうしてもある。これで3位争いが分からなくなったが、最終戦の筑波大戦でどういった試合を見せるか、こちらも注目だ。
写真:ベンチスタートでコンスタントな働きを見せる青山学院大・高橋。
青山学院大学:14勝3敗
拓殖大学:11勝6敗
※青山学院大・船生選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.23 (Wed)
【2013リーグ】第9週(最終週)の見どころ
青学大は連敗を立て直せるか、最終戦の東海大戦に注目

優勝が決まった今、残ったチームはひとつでも良い結果を残すために戦うのみだ。青山学院大は8週目に2連敗を喫した。相次いでケガ人を出し、長期戦を闘いぬくには不利な状況が続いた2カ月だったが、それをいかに乗り越えるかが問われる。3位とは星ふたつの差があるが、26日(土)は3位拓殖大、そして最終日の27日(日)は宿敵東海大との再戦がある。崩れたものを1週間で修正できるかどうかが見どころだ。例え差がついたといっても東海大戦が注目なのは変わりない。また、現在同率3位の筑波大と拓殖大は明治大が絡んだ3位争いが焦点となりそうだ。最終日には筑波大と拓殖大の直接対決があり、並んでいる場合はそこで順位が決着する。また、明治大が1敗差で後を追っており、この3チームによる3位争いも最終週のポイントになるだろう。
下位は中央大と早稲田大の入れ替え戦行きが決まっている。残りひとつは7週目までは専修大か大東大が候補だったが、専修大は8週目の2連勝で星ふたつリードとなった。このまま逃げきれるか。
写真:青山学院大は苦しい状況の中、どういったゲームを展開するだろうか。
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【2部リーグ】
3位を手にするのはどのチームか、2部の最終週も白熱

下位は8位の日体大が抜け出すか否かが注目だ。残りの2試合は江戸川大、駒澤大の下位が相手。2勝すれば星ひとつ差の東洋大、神奈川大も自らが勝ちきらなければ危なくなるため、気を抜けない。順位争いは気になるが、2部の4〜7位はこれがシーズン最終戦、4年生はここで引退となる。4年間の集大成となるような、思い残すところのないバスケットをして欲しい。
写真:16戦目にしてひとつの結果を出した国士舘大。これに続くのはどのチームか。
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2013.10.22 (Tue)
【2013リーグ】第8週のPICK UP PLAYER
笹山貴哉選手&出羽崚一選手

【1部】◆#21笹山貴哉(筑波大・3年・PG)
周囲を活かすアシストのセンスはもちろん、スピード感あふれるドライブや、確率の高い3Pシュートで自ら得点も重ねる大学を代表するガードのひとり。故障で欠場しつつもアシストランキングでは現在2位に位置する。ホーム開催となったこの週の筑波大は、日曜日の試合で近年苦しめられていた青学大を撃破。足がつりかけながらも最後はコートに戻った笹山は、オフェンスを司る存在としてこの試合13得点6アシストと申し分のない活躍を見せた。
東海大の優勝や、入れ替え戦に回るチームがある程度固まった中で迎える最終週は、インカレシードのかかる3位争いの動向が注目点のひとつ。筑波大を含めて3チームに可能性がある。自力ではないが2位の可能性もわずかに残る。筑波大は東海大や拓殖大という難敵との対戦となるが、笹山のパフォーマンスが筑波大の最終順位を左右する要素のひとつになりそうだ。
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【2部】◆#9出羽崚一(日本体育大・3年・F)
昨年はケガに泣いたが、今リーグではその得点能力を遺憾なく発揮し、日本体育大の攻撃の要となっている。特にガードの北川とのコンビネーションは絶妙で、「これまでで一番やりやすくて息が合う」と、北川も絶賛。出羽自身も相性の良さを語っていた。両ウイングが機能したときの日本体育大は強く、日曜に日本大を破った16戦ではふたりで20点ずつを稼ぐ大車輪の働きを見せた。
チームは8位の入れ替え戦圏内にとどまっているが、きっかけ足らずの印象が残るゲームも多い。しかし日本大を破った目の覚めるような内容も可能なだけに、残りの2試合を勝ちきり、入れ替え戦回避となるかどうかが注目だ。
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2013.10.20 (Sun)
【2013リーグ1部】10/20レポート
中央大・早稲田大が入れ替え戦へ、大東大も危険な状況に

専修大対中央大は、立ち上がりから#24田代(2年・F)の3Pが高確率で決まった専修大が早々にリード。エース#11宇都も積極的に攻めていった。中央大は#22山田(4年・PF)の奮闘が光るも、専修大の勢いを止められず。96-71とした専修大が5勝目。入れ替え戦回避に、また一歩接近した。中央大は、この敗戦により入れ替え戦に回ることが決まった。
3位の可能性がまだ残っている明治大も、大東文化大相手に地力の差を誇示。好ディフェンスで大東大を3Q終了まで35点に抑え込み、攻めては5人が二桁得点を挙げるバランスの良さで圧倒した。77-53の勝利で10勝に到達し、3位の可能性を残した。敗れた大東大は、これで10連敗。入れ替え戦が目前となった。
白鴎大は、この時点で既に入れ替え戦行きの決まっていた早稲田大と対戦。序盤から#15白濱(4年・F)、#5柳川(4年・F)の両輪が活躍し、1Qはふたりで10点ずつを稼いで好スタート。出遅れた早稲田大は何度か追い上げるが、#23イッサ(1年・C・八王子)の活躍も光った白鴎大が終始リードを保った。81-66で7勝目。勝率5割も射程内だ。
写真:専修大は、田代の3Pラッシュでスタートダッシュに成功。
※専修大・藤岡選手、白鴎大・星野選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【終始競り合うが勝負強さを発揮した東海大が16連勝】

立ち上がりから拓殖大は思い切りの良さが出た。#14大垣(3年・SF)と#40藤井(4年・G)が積極的に攻め、それに刺激されたのか徐々に#23バンバ(1年・C・延岡学園)も得点する。後手を踏んだ東海大はエース#24田中(4年・SF)のシュートがことごとく外れて出遅れ、6点を追いかける状況で1Qを終える。試合全体を通じ、互いにハーフコートでじっくり攻める展開が続いたこの試合は、2Qもじりじりしたロースコアゲーム。その中でも拓殖大#40藤井に3Pを許し、東海大はビハインドを12点に広げられた。だが、ここで嫌な流れを#18和田(4年・PG)の得点で断ち切る。持ち前の強力なディフェンスが機能して拓殖大を沈黙させ、外が落ちていた#24田中にも得点が出るなどして挽回。5点差にまで詰め寄り、試合は後半に入る。

息詰まる接戦となったこの試合。東海大にとっては田中のアウトサイドが入らず思うように得点を伸ばせなかったのは誤算だった。拓殖大のオフェンスは乗せずに50点台に抑え、自分たちの試合ができたとも言える。低調だったオフェンスは、最終週までに修正しておきたいポイントだ。これでリーグ戦は無傷の16連勝となり、直後の青学大の試合結果を待つ状況となった。
写真上:「(東アジア大会期間中の)練習では藤井の代わりを担ってくれていた」(池内監督)という拓殖大・高倉。ロースコアゲームで9得点を挙げ、スタメン起用に応えた。
写真下:ルーズボールを争う東海大・ベンドラメと拓殖大・藤井。代表チームで共闘した両者のマッチアップも、この試合の見所だった。
※東海大・ベンドラメ選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【勢いで上回った筑波大がホームで青学大を下す】

序盤から、主導権はホームの声援に奮起した筑波大が握った。#92村越(2年・PF)と#32武藤(4年・C)はインサイド、#14坂東(3年・SG)は外のシュートと担うべき役割をしっかりと示す。青学大は連携不足が懸念にあってか、なかなかインサイドにボールを入れずに単発なアウトサイドが中心の攻めに終始。1Qでいきなり筑波大が10点のリードを得る。出遅れた青学大は、ここからアウトサイド中心だったパターンをやや修正。#9安藤(1年・SF・四日市工)が果敢にアタックして得点し、#0船生(2年・SG)も決めて一時は同点に。だが、筑波大はタイムアウトも使ってここから落ち着きを取り戻し、#35池田(4年・SF)のレイアップや#21笹山(3年・PG)の3Pでリードを再度広げる。#32畠山(4年・PG)の3Pで青学大も追走するが、ここから得点が止まる。筑波大は#21笹山の得点に続いて#10山田(3年・PF)のセカンドショットも決まって勢いを継続。リード7点で前半終了となった。

何度も青学大に迫られた筑波大だったが、ホームの声援をバックにその都度相手を押し返す力強さを発揮。武藤がインサイドで積極的に得点を量産し、池田や坂東の外のシュートも効果的だった。また司令塔の笹山は、一度は足を痛めながらもコートに戻る気合いを見せ、全員で勝ち取った勝利となった。これで筑波大には自力での3位を掴める可能性が残った。残りの2試合で、この試合に見せた勢いの良さを持続させられるか。
青学大は噛み合わなかった前日の反省点を踏まえ、早めに状態の良い選手を揃えた布陣に。船生や笠井、代表チームの活動でチームを離れていた鵤といった2年生の面々が活躍を見せたが、連携の甘さも出て連敗。思わぬ形で東海大の優勝を許した。東アジア大会に参加していた3選手がチームに戻ってすぐのリーグ戦では難しさもあったはずだが、廣瀬コーチは「それは言い訳。チームがまとまって戦えなかった。自分が(チームを良い方向に)仕向けられなかった」と潔く話した。昨年は早々にリーグ優勝を確定させたが、今年は東海大と逆の立場となってしまった。「東海さんに勝って終わりたい」と廣瀬コーチ。一週間で修正を期す。
写真上:勝利を手にし、池田らが笑顔をはじけさせた筑波大。
写真下:マークが厳しい中、積極的に攻めた青学大・船生はチーム最多の20得点。
※筑波大・笹山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
青学大が敗れたことで優勝が決まった東海大。リーグ優勝は、竹内譲次(現NBL・日立)らを擁した2006年以来の優勝である。陸川監督は「私たちの武器はディフェンス。今日は苦しんだけど、うちらしいゲームだったかな」とコメント。リーグ戦は、ここまでの16試合のうち12試合が60失点以下という抜群のディフェンスで、コツコツと勝ち星を積み重ねてきた。「このあとの2試合をしっかり勝ってインカレにつなげる。この先もあるので気を引き締めていく」(陸川監督)。無敗を最後まで維持し、全勝での優勝を果たせるか。
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2013.10.20 (Sun)
【2013リーグ1部】10/19,20 筑波大ホームゲームレポート
被災からの復興を象徴する意義深い開催に

筑波大の通常の練習で使用しているこの体育館。公式戦を開催するとなると手狭感はあるが、コートと観客の距離感はここ数年使用してきたつくばカピオ開催時よりも圧倒的に近い。筑波大学スポーツアソシエーションの神林秀彰さんは「1戦目は観客の歓声がすごく、選手も緊張でいつものプレーができなかったかもしれない」と口にしつつ、「盛り上がったことはすごく良かったです」と一定の収穫を感じた様子。来年以降、どのような開催形式、内容になるのか着目したい。

「今のチームで震災を経験したのは、1年生の終わり頃に被災した僕たち4年生だけ。チーム成績は、震災以降上がっているので、震災が僕たちに団結するきっかけを与えてくれたのかなと思う。3年生以下は震災前にAチームとBチームが一緒に練習していたことを知らない。新しい体育館でまた一緒に練習を重ねることで、より新しい意味で団結して欲しいです」と続けた。筑波大は、初戦は落としたものの、2戦目は強豪・青学大を相手に見事な勝利。またここから、筑波大の新たな歩みがスタートしていく。
写真上:筑波大のベンチの真後ろに、応援団がずらりと並んだ。
写真下:掲示板には、震災後A・Bチームで練習がバラバラになった中でも「団結」をスローガンに掲げ戦ってきたこれまでの歩みが記されている。
※会場の様子は「続きを読む」へ。
つくばスポーツOnline
筑波大学バスケットボール部
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2013.10.19 (Sat)
【2013リーグ1部】10/19レポート
上位チームに揺らぎも見えた再開初戦

ここまで全勝街道をひた走る東海大は、早稲田大と対戦した。東海大が開始から10−3と先手を打つが、早稲田大も#11河合(1年・G・洛南)や#34池田(2年・G)のアグレッシブなプレーで息を吹き返し、一桁の点差で食らいつく。東海大はイージーミスも出てなかなか突き放せないもどかしい展開が続くが、要所で#7晴山(3年・PF)や#24田中(4年・F)がシュートを決めて相手を黙らせ、じわじわと3Qには20点近いリードに広げた。4Qは大味な展開となり早稲田大の反撃に遭ったが、逆転はさせず、そのまま76−68で15勝目を手にした。
写真:19得点で15連勝に貢献した東海大・晴山。年々プレーの幅が広がり、今季は3Pも問題なく決めている。
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【競り合う展開を専修大が終盤に抜け出す】

スタートダッシュを切ったのは専修大。長く欠場していたエース#11宇都(4年・G)が開始から速攻の起点となってリズムを作り、#24田代(2年・F)、#6渡辺(1年・F・福岡第一)もスティールから速攻を決めてベンチを沸かせる。だが大東大も#99山崎(2年・SG)が速攻に走ってフリースローを得たのをきっかけに落ち着き、#7渡部(2年・F)や#28兒玉(3年・PG)が高い決定率でミドルシュートを決めて追い上げを図った。専修大は、オフェンスリバウンドは取れているものの肝心のシュートが決まらず、2Q開始3分で同点に追いつかれた。大東大は徹底的に#86小野寺(4年・C)にボールを集めてインサイドで確実に加点し、逆転から5点リード。だが専修大も前からプレスを仕掛けてミスを誘い、#0大澤(4年・G)がバスケットカウントや3Pを決めて我慢の時間帯をなんとかつないだ。2Q終盤には#11宇都のタフショット、#0大澤のスティールからの速攻が決まり、34−35とほぼ追いついて前半を終える。
3Q、専修大は#11宇都が速攻やターンシュートで魅せるが、大東大も#30鈴木が強気にドライブを仕掛けて譲らず、#99山崎の3Pも出て残り5分半には7点リードに広げた。しかしここで得点が止まり、その間に#11宇都の連続得点で専修大が追いつく。#99山崎がスローインを片手でタップして難しいシュートを決めたが、すぐさま#11宇都がバスケットカウントを獲得するなど専修大は相手を乗せない。素早いカバーで大東大の24秒オーバータイムを誘うなどディフェンスでも勢いを増し、4点リードで4Qに入ると、その後も#11宇都と#47藤田(3年・C)の連係プレーが次々決まって10点前後のリードを保持した。追い上げたい大東大だが攻めが単発となって勢いに乗れず、83−71でタイムアップ。専修大が4勝目を上げた。
怪我から復帰した#11宇都は中盤でミスも見られたが40分間の出場で39得点と期待を裏切らない活躍。チームとしても、大東大にリードされる場面も「こっちのシュートが落ちていただけ」(#0大澤)と非常に落ち着いており、持ち味のディフェンスは崩さず良い流れを作った。得失点差では上回れなかったものの、大東大に星ひとつリードした。
対する大東大は、22得点の#99山崎を筆頭に内外でバランス良く攻め4人が二桁得点となったが、#11宇都に対するディフェンスでファウルが込み、ターンオーバーも重なった。これで8位に順位を下げ、残りの3試合がますます負けられない状況となった。
写真:ブランクを感じさせない強気なプレーが光った宇都。
専修大学:4勝11敗
大東文化大学:3勝12敗
※専修大・大澤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【延長戦に持ち込んだ拓殖大が中央大から逆転勝利】

前半は拓殖大の展開だった。#14大垣(3年・SF)の3Pを口火に#39成田(1年・SG・藤枝明誠)や#99赤石(2年・C)も得点。停滞する時間帯もあり、中央大#24塩谷(4年・PF)の3Pに苦しむ場面も出たが、1Qは2点のリードとする。2Qからゾーンを敷いた中央大を尻目に、この10分間は拓殖大が主導権を制圧。#17高倉(3年・G)や#24満島(2年・G)といったベンチメンバーも得点を重ね、シュートがこぼれても#23バンバ(1年・C・延岡学園)が押し込むなどで、じわじわと点差を拡大。12点差で前半を終了した。

中央大はほぼ勝利に手が届いていた。しかし、ターンオーバーなどから残り4分半で無得点に終わったのが大きく響き、金星を逸した。入れ替え戦の可能性がまたも高まったが、ディフェンスを試合中に立て直した内容面は大きい。残り3戦でできる限り白星を拾い、少しでも高い順位でリーグ戦を終えたい。一方、拓殖大は悪い内容となったが、延長戦突入を決めた藤井の勝負強さがモノを言った。この日同率だった筑波大が敗れたことで、単独3位に浮上。東海大、青学大といった上位2校との対戦が続くが、これは「インカレに繋がる試合」(#40藤井)である。順位はやや度外視されるが、注目の集まる対戦カードとなる。
写真上:中央大・塩谷は1Qだけで3本の3Pを沈めた。一貫してシュートが好調だった。
写真下:速攻からレイアップに行く拓殖大・大垣。大垣をどう活かしていくかが拓殖大の鍵を握る。
拓殖大学:11勝4敗
中央大学:2勝13敗
※拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【好ディフェンスの明治大が快勝、青学大は痛恨の2敗目】

序盤のペースはイーブンだった。ともに無得点の時間帯が多く拮抗した試合展開に。#9安藤周人(1年・SF・四日市工)と#7野本(3年・CF)に得点が出れば、明治大は好ディフェンスで青学大を黙らせ、#2目が連続3Pを決めて逆転。一進一退の攻防だった1Qは同点で終わる。だが2Qにゲームが動く。代表活動でチームを離れていた期間のあった#25永吉(4年・C)と#7野本を一旦下げた青学大を尻目に、明治大は#16安藤誓哉(3年・PG)が3Pとスティールから速攻に走り得点を重ねる。青学大は#5高橋(3年・G)のシュートこそ決まるが、ゾーンも織り交ぜた明治大ディフェンスの術中に完全にはまってしまう。明治大もオフェンスは重た目だが、#16安藤誓哉の攻め気が他のメンバーにも波及したか、バランス良く得点が決まる。結局ミスもある中で明治大がリードを9点として後半を迎えることとなった。

明治大は、中断前にも拓殖大相手に快勝する試合を見せていたが、この日もディフェンスが機能。得点こそあまり伸びなかったものの、同点となった1Q以外は全てのQで5点以上リードする事実上の完勝だった。長期にわたって力を入れているディフェンスがここに来て完成形に近づいていると言っていいだろう。どの程度順位を上げられるかは不透明だが、シーズン終盤に向けて大きな自信となる一勝となった。
青学大は、インサイド陣が中断期間に代表活動でチームを離れたことも響いたか、高橋が気を吐いたものの、どこかちぐはぐなオフェンスに終始。インサイドでの得点が伸びず、中断前は効果的だったプレスも機能不全となった。そして、この日の黒星で何より痛いのは自力優勝の消滅。これで次節にも東海大の優勝が決まる可能性も出てきた。次戦の筑波大戦はアウェーの空気での試合となる。リーグ戦では久しぶりに追いかける立場に置かれ、真価が問われるゲームとなりそうだ。
写真上:東アジアでチームを離れていた中東にかわってスタメン起用となった明治大・森山。積極性が光った。
写真下:中断期間を挟んだものの、ベンチスタートの高橋がこの日も良い仕事をこなした青学大。
明治大学:9勝6敗
青山学院大学:13勝2敗
※明治大・安藤誓哉選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【白鴎大が出だしからリードを保ち筑波大を撃破】

前半は白鴎大ペースで進んだ。立ち上がりから#23イッサ(1年・C・八王子)を前にシュートがこぼれる筑波大を尻目に、白鴎大は2本の3Pで勢いに乗り、#15白濱(4年・F)のドライブや#23イッサのゴール下が決まって開始5分で1−12と先行する。筑波大もフリースローで我慢の時間帯をつなぎ2Qには#21笹山(3年・PG)のバスケットカウント、#14坂東(3年・SG)の3Pで点差を縮めたが、白鴎大は#28川邉(1年・F・高岡工芸)の2本の3P、#15白濱のダンクでリードを渡さず、30−39で前半を終えた。

筑波大は何度も粘ったが、その都度白鴎大に要所で決められ逆転はならず。立ち上がりが最後まで響く結果となった。ホーム開催で、なんとしても1勝はあげたいところ。次戦の対戦相手となる青学戦もこの日2敗目を喫し必死で勝ちにくるだろう。注目の一戦となりそうだ。
我慢の時間帯をうまく乗り切り、試合中一度もリードを渡さず逃げ切った白鴎大。ここまでのリーグ戦、上位と善戦しながらも勝負所で崩れて悔しい思いもしてきたが、「初めて上位チームに勝てたので嬉しい」(#15白濱)とようやく結果がついてきた。残り3試合も取りこぼしなく勝ち進めるか。
写真上:白鴎大・大釜の勝負強さに筑波大はてこずった。
写真下:大歓声の後押しで筑波大は最後まで粘るが、勝利とはならなかった。
白鴎大学:6勝9敗
筑波大学:10勝5敗
※白鴎大学・白濱選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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2013.10.15 (Tue)
【2013リーグ】第8週の見どころ
筑波大学の新しいアリーナで1部リーグ再開

残り2週、上位は2強の東海大と青山学院大が3位以下に星ふたつ以上の差があり、この週末で順位が動くがどうかは微妙だが、注目は下位争いだ。19日(土)は専修大と大東文化大、20日(日)は専修大と中央大の対戦があり、同率で並ぶ専修大と大東文化大は入れ替え戦回避のためには互いに負けられない。専修大と大東大を星ひとつの差で追う中央大もここは是が非でも勝ちたいところだろう。専修大は3週目以降欠場していたエース宇都の復活も噂されており、見逃せない試合となりそうだ。筑波大はホームで19日に白鴎大、20日に青山学院大を相手に迎える。特に青山学院大は強敵となるが、この壁を越えれば2位浮上の可能性が見える。ここは地元でぜひとも勝利を見せたいだろう。
再開した1部で注目したいのは、2週間の休止がそれぞれのチームにどう働いたかだ。疲労を癒やすには良い時間だったに違いないが、ゲーム感はどうか、東アジア大会に出場した選手たちは逆に疲労を溜め、チームのバスケから離れた分鈍っていないか、下位チームは悪かった部分を立て直す良い時間となったのかどうか、それぞれ見るべきポイントが多い再開初週となりそうだ。
写真:筑波のホームゲームはBチームも縁の下の力持ちとして活動している。
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【2部リーグ】
2位以下のチームは背水の陣、慶應大は挑戦にどう応えるか

19日(土)は3位転落となってしまった日本大が慶應大に挑む。インカレに出場するためにはどうしても2位の座を取り戻す必要のある日本大。けが人が増えており苦しい状態だが、起死回生の勝利なるか。また、20日(日)は2位浮上の国士舘大が慶應大と対戦する。2位の座を固めるためには、日本大ともども残りの試合はひとつも落としたくないはず。チームの調子も気持ちも高まっているだけに、勢いで押し切る可能性もある。この両日挑戦を受ける側となる慶應大は自らの道を進むだけだが、甘くはない試合になるだろう。
また、4〜8位まではまだまったく分からない。どのチームも残り試合をすべて勝てばガラリと順位が変わる状態にあり、3位圏内も見えなくはない。どのチームにとってもひとつの勝ち星が結果を大きく左右する8週目。緊迫した状態はまだまだ続きそうだ。
写真:日本大は#1坂田、#14高橋、#24刘がチームの中心。ふたたび2位に返り咲けるかそれとも国士舘大が2位を守るか、ここが正念場だ。
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2013.10.15 (Tue)
【2013リーグ1部】休止開けは筑波大学のホームゲームで新しい体育館をお披露目
筑波大学では新装の体育館でホームゲームを開催
第89回関東大学リーグ戦 第15,16節(10月19,20日)
筑波大学ホームゲーム2013
「震災復興・新体育館完成記念大会」
関東大学1部リーグ、2週間の休止開けは、筑波大学中央体育館における筑波大のホームゲーム開催となる。2013年3月11の東日本大震災により、長年使用していた筑波大学総合体育館は倒壊。以降2年半に渡り、チームは周辺の体育館を転々としながら多くの支援を得ながら練習を続けてきた。今回のホームゲームは、総合体育館の跡地に新設された「筑波大学中央体育館」での開催となる。
チームでは新しい体育館のお披露目と、支援をいただいたすべての人に“ありがとう”を伝えるホームゲームを目指している。
当日は会場内に、「復興支援募金箱」を設置し、さらにホームゲーム収益の一部を復興支援団体への寄付金とする。例年会場を「フューチャーブルー」一色に染めるオリジナルTシャツの販売、応援タオルのほか、ビニールバッグの無料配布も予定されており、多くのグッズを用意し華やかなホームゲームになるよう、総力を挙げて準備が進められている。また、準備や事前情報などは筑波大学ホームゲーム2013のツイッターアカウント@tkbhomegameにて確認できる。
筑波大学ホームゲームの特徴は、すべての企画や運営をBチームを主とした部員が行うところにある。「筑波大学の団結力で、今年も皆さんに楽しんでいただけるよう精一杯頑張りますので、筑波大学バスケットボール部が作り上げるホームゲーム2013にぜひご期待ください」。チームからのメッセージを当日会場で感じてもらいたい。

【組み合わせ】
◆10月19日
11:00 専修大学 vs 大東文化大学
12:40 拓殖大学 vs 中央大学
14:20 東海大学 vs 早稲田大学
16:00 青山学院大学 vs 明治大学
17:40 筑波大学 vs 白鴎大学
◆10月20日
11:00 専修大学 vs 中央大学
12:40 明治大学 vs 大東文化大学
14:20 早稲田大学 vs 白鴎大学
16:00 東海大学 vs 拓殖大学
17:40 青山学院大学 vs 筑波大学
筑波大学HP
※アクセスマップの施設一覧の中にある「総合体育館」が新しく完成した「中央体育館」になります。
関東学生バスケットボール連盟のホームページにも当日の案内が出ています。
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2013.10.03 (Thu)
【2013リーグ1部】9/29レポート
声援にも後押しされて明治大を下す

ここから1部リーグは学生代表を送り込む、東アジア大会開催に伴う中断期間に入る。残った選手にとっては1カ月の過密日程の疲れを調整できる時間にもなり、けが人のいるチームにはその回復を待てる貴重な中断になるだろう。

青山学院大と早稲田大の試合は1Qで青山学院大が30得点を取る猛攻を仕掛け、一気に勝負をつけた。早稲田大は#11河合(1年・G・洛南)が外をまずまずの確率決めるが、全体的にチームを牽引するような流れを作れず。ここ数試合復調の様子を見せていた#21河上(4年・F)も6分の出場にとどまり、87-59で青山学院大が圧勝した。
写真上:満席の観客席。Bチームもビブスを着て応援を盛り上げた。
写真下:マークの厳しい中でも得点を重ねる筑波大・武藤はチーム最多の19得点。
※筑波大・池田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【徐々に劣勢を押し戻した白鴎大が逆転勝利】

この展開から、3Qから白鴎大がペースをつかむ。きっかけは#10田中(4年・PG)の3P。#28川邉(1年・F・高岡工芸)のペネトレイト、#10田中の2本目の3P、#15白濱のレイアップと続いて逆転に成功。中央大は、#23イッサ(1年・C・八王子)がそびえるインサイドで勝負できず、外のシュート率が悪化して手詰まりに。白鴎大は、ここからオフェンスでも#23イッサのインサイドが効いた。速攻からのゴール下、こぼれ球を押し込み、更にはジャンパーも決めて好循環を維持。10点リードで迎えた4Qはオフェンスが単発となるが、シュートを打ち急ぐ中央大もリズムを掴めず。中央大が早い段階でチームファウルが5つに達してしまったのにつけ込む形で、白鴎大はこの場面でフリースローを得ていった#1大釜がこれをほとんど落とさず、隙を与えなかった。結局74−62のスコアとした白鴎大が試合を制した。
初めての1部を戦う白鴎大は、ここまでリーグ戦を通じて白濱が好調を維持。ここ数試合は川邉とイッサの両ルーキーがオフェンスリバウンドを得点に繋げる活躍を見せ、相手にダメージを与えている。柳川の調子が今ひとつの感もあるが、残留に向けて頭ひとつリードした形となった。一方の中央大は、過酷な14試合で僅か2勝に止まった。それでも、前日に復帰した山田が期待通りの活躍を見せている。中断明けの残り4試合で、入れ替え戦回避にかける。
写真:大釜がフリースローで12/13の数字を残したのも、白鴎大勝利の要因だ。
白鴎大学:5勝9敗
中央大学:2勝12敗
※白鴎大・田中選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【終始大東大が追いすがるが拓殖大に追いつけず】

後半、大東文化大は#55永井、#86小野寺(4年・C)らの得点で追い上げる。拓殖大は単発になりかけるがリードは保っていく。大東文化大は#30鈴木(4年・SG)のシュートで残り1分4点差にすると、最後は#55永井のタップシュートも出て、望みをつないで4Qへ。拓殖大はターンオーバー、大東大はファウルが続く形で大東大が3点差を追って激しくやりあう時間が続くが、拓殖大は残り5分に#40藤井のシュートと#23バンバへのアリウープパスが出て流れを呼びこむ。大東大は#86小野寺のオフェンスリバウンドからの得点で粘るが、終盤の攻撃をうまく組み立てられず、最後は引き離されて60-73で試合終了。終始粘りは見せたものの、勝負どころで拓殖大に軍配が上がった。
大東文化大は8連敗。苦しい状況だがこの試合では主将の永井が活躍。今はひとりでもチームに良い流れを与えられる選手が欲しい。残り4試合を全勝しても入れ替え戦回避は団子状態でどうなるか分からない。3週間弱の休止期間にチームの雰囲気を立て直せるかが課題だ。
拓殖大は勝負どころを制しての勝利。特定の選手に点数が偏りがちになってしまう面は気になるが、勝って休止期間に入る。藤井が東アジア大会に招集されており、チームを離れるのがやや気になるところだが、このままの流れで残りのリーグを乗りきれるか。
写真:存在感を見せた大東文化大・永井。この苦しい状況の今こそが主将として頑張りどきでもある。
拓殖大学:10勝4敗
大東文化大学:3勝11敗
【4年生の活躍が光った東海大がホームゲーム2連勝】

互いにシュートが落ちて固い立ち上がりとなったこのゲーム。最初の得点は明治大#22西川(4年・PF)のゴール下。だが、この後は東海大の展開だった。#51須田(4年・SG)のレイアップ、#10バランスキー(3年・PF)の3Pでリードし、ここから#24田中大貴(4年・SF)が本領を発揮。明治大のゾーンディフェンスを全く問題にせず、連続3P、ダンクも決めて観衆を沸かせる。最後は#18和田(4年・PG)がハーフライン付近から放ったボールがブザービーターで決まり、盛り上がりは早くも最高潮、点差も二桁となる。しかし、明治大も黙ってはいない。#0川内(3年・G)が3Pで起用に応え、#2目(4年・SG)も2本の3Pを沈め、主力を一旦下げた東海大に詰め寄る。東海大は好調だったオフェンスが沈黙し、このQは8点とブレーキ。#12中東(3年・SG)のペネトレイト、#50伊澤(2年・PF)のジャンプシュート、最後は#22西川に3Pも出た明治大が、32—33とし、最初の出遅れをほぼ解消するに至った。
勝負どころの3Q、ここで魅せたのが東海大#51須田だった。3Pに、レイアップやミドルシュートなどで、このQひとりで9得点。このほか、#24田中大貴の速攻や#0ベンドラメの3Pで攻め立てる。明治大は#16安藤(3年・PG)が自ら得点するも、後手を踏んでしまった。15点ビハインドで迎えた4Qも#16安藤が孤軍奮闘。すると、再度東海大はオフェンスが重くなり俄に明治大のリズムに。単発な3Pでしのぐ東海大に対し、明治大は#24田中成也(4年・SG)もドライブで呼応する。残り3分45秒、#2目の3Pで7点差となったところで東海大タイムアウト。直後に#10バランスキーのゴール下で一息つくも、#16安藤にスクープショット、#2目に2本のフリースローを決められ点差は5点となる。ここで仕事をしたのが東海大#18和田と#10バランスキーだった。それぞれ3Pを決め、再び点差を二桁として勝負を決めた。終盤までもつれた試合は、78—68で東海大が貫禄勝ちとなった。

写真上:気合いの入ったプレーを随所に示した東海大・田中大貴。
写真下:何度も食い下がった明治大。安藤は、終盤には自らアタックする姿勢を示し続けた。
東海大学:14勝0敗
明治大学:8勝6敗
※東海大・須田選手、明治大・目選手、ホームゲームの様子、東海大4年生の挨拶などは「続きを読む」へ。
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