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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】優勝・青山学院大学インタビュー

「思い切り打てと言われて、吹っ切れた」
値千金のシュートで勝利へ導いたエース

◆#56比江島 慎(青山学院大学・4年・SF)
120513hiejima_1.jpg3Qに決まった3Pは絶大な影響力を持って東海大の勢いを削いだ。前半は本調子とはいかなかったものの、徐々に調子を上げると持ち味であるペネトレイトも次々決まり、結局チームハイの23得点。チームのエースとして十分な活躍でMVPを受賞した。
今年は最終学年となったが、チームの大型化につれ年々中でプレーできるスペースは狭まっている。狭いスペースではドライブで突破し難く、試合中首をひねっている様子もはしばしに見えるが、逆に言えばプレーの幅を広げるチャンスでもある。本人も「自信を持って3Pも打てるようになりたい」とアウトサイドの課題克服に前向きな姿勢。将来日本を代表する選手になるためにも、今後の成長を楽しみにしたい。


―今日のゲームを振り返っていかがですか? 
「前半、ケビン(#7晴山)やらザック(#10)やらにリバウンドを取られて、セカンドショットで流れを持っていかれてしまいました。でも後半に入る時にミーティングでリバウンドをやられたらダメだという話があって、後半は全員がリバウンドを頑張っていたと思います。あと、点差を離された時にゾーンを仕掛けてそれがはまりましたね。それは長谷川さんの采配のお蔭かなと思います」

―東海大は去年からややチームが若返りましたが、対戦してみて印象はどうでしたか?
「やっぱり相手は中がザックとかケビンで下級生になったので、去年よりはダブルチームも無しでインサイドを守れていたかなと思います。でもその分、向こうはトランジションがあったかなと。またリーグ戦に向けて向こうも変わってくると思うんですが、今回はインサイドの強さで勝った感じですね」

―比江島選手のマッチアップは#33狩野選手でしたが。
「非常にやりづらかったです(苦笑)。長年、小学生の頃からやってるので癖とか全部知られてて、一回もきれいに抜けなかったですね…。田中大貴(#24)とはまた違ったやりづらさがあって、どっちがディフェンスについても大変は大変です。狩野を抜いても寄りがすごく速いし、ターンをしたらもうそこに人がいるし、ポストに入っても寄ってくるし…、試合中、今日はもう無理かなと思いました(苦笑)」

―そこから3Q後半あたりでスイッチが入ったような印象を受けますが、『もう無理かな』から切り替えるきっかけがあったんでしょうか。
「長谷川さんから、思い切り打てと言われていたので、吹っ切れたというか…。お前は全部ドリブルでちょこちょこやって結局タフショットになってると言われたんです。まずはリング見ろ、ステップ踏め、と言われていたので、空いたら打とうと思ってました。それで10点差くらい離されたところでたまたま外のシュートが1本決まって。それで自分としても乗ることができて、良かったなと思います」

―『たまたま』と言いますが、意識的に“自分がやらなきゃ”という思いはありませんでしたか?
「今までの試合はそういう意識もあったんですけど、今日は正直全く無かったですね。前半マークが厳しくて何もやらせてもらえなかったし、ノーマークのジャンプシュートもポロポロ落としていたので…。それに自分がやらなくても、後輩がやってくれてたので。それは助かりましたね。得点を取ると自分は乗っていけるタイプなんですけど、たまたま1本運よく入って、そこから乗っていけた感じです。自分でスイッチを入れようとか意識したわけじゃないですね」

―それでも陸川監督や#33狩野選手は比江島選手の3Pが一番痛かったと言っていました。『たまたま』とは言っても、やはり勝負強い、“持っている”選手ですね。
「そうですね……確実に持ってますね(笑)。まぁそれは冗談ですけど。こういう決勝とかを小学生の頃から何回も経験してるから、経験の部分が生きたのかな?と思います」

―青山学院大は辻選手(11年度卒・現JBL東芝)が卒業して、アウトサイドが課題だと思いますが。
「そうですね。対戦したチームからも『外が全然ないよね』と言われて…。僕らのポジションからすればすごく悔しいことですよね。外から打てれば自分のプレーの幅も広がるし、ドライブもしやすくなると思います。今日は本当にたまたま入っただけなので、リーグ戦ではたまたまじゃなく自信を持って3Pも打てるようにしたいです」

※小林選手、張本選手、永吉選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】準優勝・東海大インタビュー

「全員が戦って全員が喜ぶ」
理想の東海大の姿を目指して

◆#33狩野祐介(東海大・4年・SG・主将)
120513karino_20120523053714.jpg狩野と田中以外は下級生という今年の東海大。この大会は一戦一戦チームとして経験を積んだと言えるだろう。その中でも狩野と田中が積極的にプレーでチームを引っ張った。本人は大事なフリースローを落としたことを悔やんだが、それでも要所で決めたシュートがチームを盛り上げた。
泥臭く、全員でやった充実感を得たいと言う狩野。若いチームなりの元気の良さが良い方向に出ていくよう、秋の仕上がり具合を楽しみに待ちたい。


ー青学相手には簡単にはいかないというのはあったと思いますが、作戦などはあったのでしょうか?
「作戦という作戦はなかったですが、やられたのはゾーンですね。マンツーマンだったらぜんぜん戦えたと思いますが、後半のマンツーマンのゾーンを崩せなかったですね。そこがリーグ戦で克服しなければいけないところになると思います。あとは去年からの課題ですが、自分が接戦の部分でフリースローをもう少し決めないとこのような戦いを勝つことはできないと思います」

ー青学はプレシーズンから3-2のゾーンをしてきていたのは確認していたんですよね?
「わかっていたし、対応も練習していたんですができなかったですね。やはり大きいのでパスもなかなかつなげません。もっと積極的にいくしかないと思いますが今日はセンター陣も中に入らせてもらえませんでした。まだ若いのでこれからだと思いますが」

ー今年はキャプテンということですが、シューターの選手が主将になるのはあまり多くはないと思うんですが、自分のプレーに影響したりはしませんか?
「自分はしないと思いますね。これまでと同じ事をやっているだけだし、後のプレーは任せているので」

ーでもこれまで以上にマークも厳しくなるし、打ちにくい状況にはなるのではないでしょうか?
「そうですね。だからこれまで以上に確率を上げていかなければというのはありますね」

ーこの大会では田中選手(#24)もチームを引っ張るようなプレーが見えてきて、秋以降も大きな助けになるのではないですか?
「大貴(田中)のあのプレーにもっと合わせができてくればと思っています。大貴がもしシュートが入らなくても周囲が合わせていけば得点が取れると思いますし。もうそこは練習するしかないですが、伸び代はあると思うのでもっとそこを伸ばしていきたいですね。大貴も今は自分でやらなくてはいけないことが多くて大変だと感じていると思うんですが、下級生の成長を期待したいと思います。やるだけですね」

ー今年は例年より個性の強いメンバーが揃っているように思いますが。少し明るい雰囲気もプラスされていますね。
「橋本(#21)にしろ、礼生(#0ベンドラメ)にしろそういう個性的な選手が多いので、若いチームは若いチームなりに元気よく頑張っていきたいと思います」

ー去年はリーグ戦で取りこぼしもあって、原田コーチなどは「戦う気持ちになれてない」と厳しくおっしゃっていましたが。
「去年の負けた試合は今日のような気持ちでやれていなかったと思います。『どうにかなるだろう』みたいなところがあって。そこを今日の決勝のように一人ずつ気持ちを出せば、去年リーグ戦で落としたような試合はなくせるはずです。どんなチームが相手だろうと気持ちを出していきたいです。自分も去年からそういうことを言っていましたが、最上級生になってもっと言いやすくなったし、自分の背中を見せてそこについてきてくれたらいいと思いますね」

ーそこは秋に向けて期待したいですね。
「誰かが活躍するとかではなく、全員が戦って全員が喜ぶというのがやはり東海だと思います。それをここぞという時に発揮できれば。スマートにプレーするんじゃなくて泥臭くあるべきだと思うし、そういうチームを作っていきたいと思います」


※飯島選手、橋本選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】5/13青山学院大学vs東海大(決勝)

勝負どころの確実性で上回り青学大がまずは一冠目
東海大は最大10点のリードを守れず悔しい逆転負け


120513aogaku_20120518165123.jpg 新年度最初の公式戦タイトルをかけた春のトーナメント。決勝戦は、青山学院大東海大の黄金カードとなった。昨年のインカレ決勝戦以来の対戦となる両者だが、ともにキーマンが卒業し、戦いのスタイルや布陣はがらりと変容した。

 アウトサイドの要であった辻(現・JBL東芝)が抜けた青山学院大は特にそれが顕著となっている。199cmの#7野本(2年・F)がスタートに名を連ねて大きくサイズアップ。高さは絶対的だが、アウトサイドの手数が減りバランスは良くない。また、本来のスタメンガードである#32畠山(3年・PG)が離脱中で、コントロールは#3小林(3年・PG)ひとりが担う。ベンチメンバーも試合に絡むにはまだ安定度が足らず、高さを強調し押し切って決勝まで駒を進めてきた。

 逆に東海大は例年よりもインサイドが小さくなり、下級生の比率が高まった。エースである#24田中(3年・SF)やキャプテンの#33狩野(4年・SG)のプレーは安定しているが、その他の選手は1、2年ということもあり、陸川監督がそれを見極めつつ采配を行いながらトーナメント初優勝まであと一勝までこぎつけた。

 ともにチームが完成していない中迎えた決勝戦は、それでも、今の大学界を代表する両チームの対戦とあって、代々木には多くの観客が詰めかけ、試合の流れも互いに二転三転し、最終盤までどちらに転ぶか分からない接戦となった。勝負を制したのは青学大。ポイントとなったのは、今年のチームの課題であるオフェンスでのバランスだった。

写真:優勝し、抱きあう青山学院大・野本と張本。

※詳しいゲームレポートと試合の写真は「続きを読む」へ。インタビューは別途掲載します。

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EDIT  |  23:55  |  2012トーナメント  |  Top↑

2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】5/13 筑波大VS拓殖大(3位決定戦)

【筑波大が拓殖大の勢いを削ぎ、快勝で3位獲得】
120513muto.jpg 3位決定戦、筑波大拓殖大の試合は112-90のハイスコアリングゲームで筑波大が拓殖大を抑えて勝利した。

 ここまで苦しみながら外のシュートを決めていた拓殖大。しかし出足で#94長谷川(4年・SG)の3Pがきれいに決まり、まずまずの出足。筑波大は#6西村(3年・PG)が前日の試合で足にダメージを受けて欠場。ここまで温存してきた#21笹山(2年・PG)を初めてスタメンに据えゲームの出足をコントロールした。オフェンス面では#32武藤(3年・C)、#14坂東(2年・SG)に加え、#76星野(4年・4年・SF)の3Pも決まり、22-19と筑波大がリードで1Qを終了した。

 やや遅れを取った拓殖大は2Qに#94長谷川が2本、#51大宮(4年・PG)が1本と立て続けに3Pが入り、ようやく拓殖大らしい攻撃を見せて形成を逆転。しかし筑波大も交代したガードの#42坂口(3年・G)が積極的に攻め、#14坂東も安定してアウトサイドを決めていく。拓殖大は#40藤井(3年・G)がバスケットカウントを取るものの次第に外のシュートの確率が落ち、2Q終盤で失速。前半を終了して50-40の筑波大10点リードとなった。

 後半、リードを得た筑波大が気持よく得点を重ねていくのに対し、拓殖大はターンオーバーが続く。3Qで一気に80-56と差を広げられてしまうと4Qもこの点差を詰められない。結局、最後までアグレッシブに攻めつづけた筑波大が112-90と100点ゲームで勝利した。

 筑波大は最終日に集中力を切らすことなく力を発揮して2年ぶりの3位。怪我人がいる中でもなんとか大会を戦いきり、控えがつなぐ場面も多々あった。主将の星野も23点のチームハイを記録し、盛り上げに一役買った。この試合のような勢いを持続し続けていくことがリーグ戦でも求められるだろう。高さはないが、武藤、砂川、坂東といった選手は安定して得点でき、チームとしてディフェンスも素地がある。秋の飛躍を見たい所だ。

 拓殖大はここまでチームを引っ張る活躍だった藤井が10点に終わった。長谷川が意地を見せて9本の3Pを沈めたが、それ以外ではチームで3本しか決まっていない。攻撃が外に頼りがちなチームだけに全体的に確率が悪い時は苦しい戦いになる。また、拓殖大らしい運動量豊富なプレーがこの日は見られず、点数は取ったものの単発のオフェンスも多く苦しい場面が続いた。長谷川 技、上杉といった選手が卒業し、これまで分散していた相手ディフェンスも長谷川智伸、藤井といった選手に焦点が絞りやすくなっている。不調の日にどう克服していくか秋に向けて気になるところだ。

写真:筑波大・武藤は21得点。年々存在感は大きくなっている。

※筑波大・星野選手、坂東選手、拓殖大・池内監督のインタビューは「続きを読む」へ。

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EDIT  |  23:50  |  2012トーナメント  |  Top↑

2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】5/13専修大学vs法政大学(5位決定戦)

終始リードの専修大が貫禄の勝利
法政大は収穫と課題を得て秋シーズンへ


120513tateyama.jpg 専修大法政大による5位決定戦は、競り合いとなるものの終始リードを保った専修大が勝利。1部の貫禄を見せた。

 立ち上がりこそ法政大のミドルシュートが小気味良く決まるが、専修大はこの日も#11宇都(2年・G)が好調。ペイントエリアに侵入して易々と得点を重ねていくと、#33館山(4年・G)も3Pを沈めてリードを広げる。法政大は、専修大ディフェンスを前にオフェンスの手数が少なくなり苦しい展開。2Qに入り、専修大がベンチメンバーで戦う時間帯になると#27岩崎(4年・SG)や#0高田(3年・G)の3Pが決まり始めて追いつくが、専修大はタイムアウトを挟んで修正。前半は41―38と、専修大リードで折り返す。

 後半も、専修大は#11宇都のランプレイや#33館山のアウトサイドが好調。メインメンバーを下げた状態では法政大に徐々に差を詰められるが、その都度コートに戻した#11宇都や#33館山が仕事をこなしてリードを保つ。法政大は追い上げる度に、専修大の好ディフェンスを前に勢いを削がれてしまう。最後はファウルゲーム気味に当たりにいくものの、パスミスもあって得点できず、そのまま試合終了。72―66で勝利した専修大が、5位の座を確保した。

 専修大は、昨年よりも一つ順位を上げた。キャプテンの高橋のゲームメイクが安定しており、力を入れているディフェンスには成熟が感じられる。一方で、ベンチメンバーがメインとなる時間帯は相手にペースを握られるケースが多く、秋以降のジャンプアップのためにはメンバー全員の力の底上げが求められる。

 一方、久々のベスト8となった法政大。得点面ではポイントガードである高田に依存する比重が大きいが、大会終盤は岩崎の活躍が光った。また、もともと賑やかなチームだが今年はベンチに一体感があり、メンバー全員のベクトルが同じ方向を向いていることも好材料。この雰囲気を、長丁場のリーグ戦でも維持できれば、1部復帰が見えてくるはずだ。

写真:外のシュートもさすがだが、ペイントエリアへのアタックも時折見せた専修大・館山。

※ 専修大・高橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】5/13大東文化大VS関東学院大(7位決定戦)

勝負強い大東文化大が接戦を抜け出す
関東学院大は惜しくも勝ち星を上げられず8位に

120513kisimoto.jpg 関東学院大大東文化大の7位決定戦。試合は終始接戦となったが、大東文化大が最後に突き放し68-58で勝利した。

 今大会、これまでの試合は立ち上がりがやや硬かった両者だが、この試合は一転して開始からシュートの入れあいとなった。大東大#14岸本(4年・PG)が3Pを決めれば関東学院大#30村田(3年・F)が決め返す。#81横瀬(3年・GF)らが速攻を決めて関東学院大がややリードしたが、大東大は#41小山(4年・F)が奮起し連続得点。19-19と同点で1Qを終えた。

 2Qに入ると、#75和田(4年・G)の3Pが開始早々決まって大東大が流れを掴み、そのまま28-20まで突き放す。だが関東学院大はオフェンスリバウンドに粘ると、シックスマンの#7荒木(3年・F)が3Pを決めて相手に傾きかけた流れを断ち切った。大東大はシュートがこぼれて関東学院大に追い上げを許し、結局34-32と点差の無いまま試合を試合を折り返す。3Q、関東学院大はもったいないミスが増えるが、大東大も関東学院大のゾーンディフェンスにアウトサイドが決まらない。互いに流れを掴むような決め手に欠け、47-49と関東学院大の2点リードで勝負の4Qへ。

 4Qに入ってもシーソーゲームが続く。大東大は#19藤井(4年・SG)が3Pや速攻を決めるが、関東学院大もタイムアウトを挟んで#3前川(2年・GF)がドライブを決めて再び同点に戻すなど試合は動かない。均衡が破られたのは残り3分を切ってから。大東大#41小山の3Pで逆転すると、#8戸ヶ崎(3年・F)のジャンプシュート、#14岸本の3Pで大東大が残り1分6点のリードを奪った。関東学院大はイージーショットがこぼれ、リバウンドでファウルを吹かれるなど焦りが見える。反撃を狙ったアウトサイドも再三リングに弾かれ万事休す。68-58でタイムアップとなり、大東大が勝利した。

 関東学院大は8位でトーナメントを終えた。ベスト8に残ってからは拓殖大戦・専修大戦と1部校を打ち破ることはできなかったが、昨年のベスト16から一歩前進。貴重な経験を手にし、シーズンの始まりとして幸先の良い大会となっただろう。2部リーグでの戦いぶりに注目だ。

 大東文化大は7位。昨年の主力が抜けた穴は大きいが、#14岸本や#41鎌田(4年・C)ら、昨年から経験を積んできた選手も頼もしさが増し、抜群の勝負強さがあった。またこの試合ではシックスマンの#41小山がチームハイの22得点など、新しく試合に絡む選手も出てきた。ここから秋に向けてどうチームが成長するのかが楽しみだ。

写真:チームを引っ張った大東文化大の主将・岸本は得点王、3P王の2冠。

※大東文化大・小山選手、関東学院大・前川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】最終結果

優勝  青山学院大学
準優勝 東海大学
3位  筑波大学
4位  拓殖大学
5位  専修大学
6位  法政大学
7位  大東文化大学
8位  関東学院大学

120513aogaku.jpg
優勝 青山学院大学


120513tokai.jpg
準優勝 東海大学


120513tukuba.jpg
3位 筑波大学


【最優秀選手賞(MVP)】比江島 慎(青山学院大学)
120513mvp.jpg


【敢闘賞】田中大貴(東海大学)
120513kantou.jpg


【優秀選手賞】※写真右から
藤井祐眞(拓殖大学)
張本天傑(青山学院大学)
永吉佑也(青山学院大学)
狩野祐介(東海大学)
武藤修平(筑波大学)
120513yusyu.jpg


【得点王】岸本隆一(大東文化大学)97点
120513_tokuten.jpg


【3P王】
長谷川 智伸(拓殖大学)19本
岸本隆一(大東文化大学)19本
120513_3p.jpg


【アシスト王】高田歳也(法政大学)19本
120513assist.jpg


【リバウンド王】プィ・エリマン(関東学院大学)OR17/ DR43/TO60
120513rebound.jpg

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2012.05.13 (Sun)

【2012トーナメント】5/13結果

大東文化大学68(19-19,15-13,14-17,21-9)58関東学院大学
法政大学66(16-27,22-14,11-15,17-16)72専修大学
筑波大学112(22-19,28-21,30-16,32-34)90拓殖大学
青山学院大学79(21-11,11-25,19-14,28-20)70東海大学

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2012.05.12 (Sat)

【2012トーナメント】5/12 準決勝 東海大VS拓殖大

エースを筆頭にチームが奮闘した東海大
拓殖大はアグレッシブに攻め続けるも及ばず


120512tanaka.jpg 準決勝第一試合、機動力を誇る第2シード拓殖大と攻守バランスに長けた第3シード東海大の試合は、東海大が優位な部分を生かしてリードを続ける展開となるが、拓殖大が気迫で再三追い上げる白熱の展開となった。

 ミスマッチの差は大きかった。177cmの#40藤井(3年。SG)には191cmの#24田中(3年・SF)、184cmの#14大垣(2年・SF)には191cmの#晴山(2年・PF)といったようにサイズでは東海大の方が上。#94長谷川(4年・SG)には#33狩野(4年・SG)がマッチアップする。攻撃起点のひとつ、#40藤井は1Qには田中の前に全くシュートを打つ形にはならず、#14大垣、#94長谷川がアウトサイドを打っていく。東海大は内外バランスよく得点し、1Q終盤には#31高山(4年・SF)のミドルシュートも決まってチームが沸く。しかし拓殖大も#94長谷川がこの日1本目の3Pを沈めて差を詰めると17-14と東海大の3点リードで1Qを終了。

 東海大の守りに思うような攻撃ができない拓殖大は2Qに#51大宮(4年・PG)、#29岩田(1年・SG・延岡学園)を投入。互いにファウルが続く状況になるが、拓殖大は#40藤井が3P、東海大は#24田中がバスケットカウントで流れを作る。拓殖大はファウルやターンオーバーが続いて引き離されそうになるが、#40藤井が4連続得点で追いすがると、コートに戻った#94長谷川の3Pで流れを作り、#1鈴木(4年・G)、#14大垣の得点なども続いて10点差から逆転。東海大はルーズボールに飛び込んだ#33狩野が3ファウル目を吹かれ嫌なムードになるが、交代した#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)のシュートで41-40と逆転して前半を終了した。

120512hasegawa.jpg 3Q、#33狩野をベンチに置く東海大はここで#24田中が奮起。内外から得点し、3Pを2本含む14得点を稼ぎだし、コート内で声を出して鼓舞、チームを引っ張る活躍を見せる。拓殖大は相変わらず簡単にはオフェンスさせてもらえないが、#94長谷川が意地のミドルシュートを決め、#14大垣や#40藤井、#11佐々木の3Pもあって離されない。東海大は8点のリードをこうした3Pで同点に戻されるが、最後に#24田中の3Pで63-60と3点リードで3Qを終了する。

 4Qの立ち上がりはシーソーゲームとなった。東海大は#0ベンドラメ、#7晴山が連続ファウル。拓殖大#94長谷川の3Pが2本決まり逆転するが、#33狩野が3Pを決め返し譲らない。ここで勝負の流れを東海大に引き寄せたのが#0ベンドラメと#24田中。ベンドラメのドライブできっかけを作ると、田中の3Pが続き、ベンドラメが#94長谷川のシュートを狙い定めてブロック、拓殖大の勢いを断ち切った。拓殖大は苦しい中でシュートを打っていくが、追い上げはかなわず91-82で試合終了。東海大が2度目の決勝進出を決めた。

120512tt.jpg 田中が37点10リバウンド、ベンドラメは18分の出場で12点2スティールと、エースが貫禄を見せ、ルーキーがセンセーショナルな活躍でチームの勝利に貢献した。特にここまで周囲から「もっと自分を出していい」と言われてきた田中の今大会の働きは光っている。コート上でチームを鼓舞する姿も上級生として頼もしい。また、ベンドラメ、#21橋本(1年・C・宇都宮工)といったルーキーは求められた仕事を確実にこなし、#22飯島(2年・PG)や#8藤永(2年・PG)、#7晴山(2年・PF)も次第に試合に馴染んできている。このまま東海大初となる春の栄冠に向かってチームの力を出しきるだけだろう。青学大の#56比江島は「田中と自分が五分なら勝てる」と分析。常に比べられる両者だが昨年のチーム対戦成績は青学大の2勝1敗。それぞれの活躍の度合いが勝負の一つの鍵になるだろう。

 拓殖大は奮闘及ばずとなった。しかし劣勢と思われる展開から追いつき、逆転を可能にした藤井の機動力と長谷川の意地は大いに会場を沸かせ、拓殖大が持つ破壊力を十分印象づけた。ここまで3Pが決まっていなかった長谷川もこの試合では6本。これまで以上に激しいプレッシャーを受けながらシュートを打ち続けた。インサイドの選手が卒業し、ガード陣にかかる負担はこれまで以上に大きい。池内監督「もう少し彼らの負担を減らして軽くオフェンスできるようにしなければ」と課題を口にする。しかし必死に食らいつき、アグレッシブに攻め続ける姿は拓殖大の大きな魅力だ。昨年同様決勝進出とはならなかったが、最後まで拓殖大らしいバスケットを展開して欲しい。

写真上:白鴎大戦に続き、素晴らしい活躍を見せた東海大・田中。
写真中:電鉄杯の絶好調とは裏腹に苦しいシュートが多かったが、それでも決めてきた拓殖大・長谷川。
写真下:両者激しいディフェンスで、ルーズボールで度々床に転がるシーンもあった。

※東海大・ベンドラメ選手、拓殖大・藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.12 (Sat)

【2012トーナメント】5/12レポート

東海大対拓殖大の一戦は白熱した好ゲームに
青山学院大は筑波大を一蹴して決勝進出


 2部校が2チームベスト8入りした春の大一番。順位決定戦では2部の法政大が大東文化大を下して5位決定戦に進んだ。また、注目の準決勝、東海大対拓殖大は拓殖大が何度も追い上げを見せ、盛り上がる一戦となった。


【終始リードした専修大が5位決定戦へ】
120512eriman.jpg 順位決定戦、専修大関東学院大の対戦は、73-62で専修大が勝利した。互角の立ち上がりとなるも、専修大が相手のミスから速攻を連続で成功させて一歩抜け出し、じわじわ差を広げて3Qにはリードを2桁に乗せた。だが関東学院大も3Q終盤に#30村田(3年・F)がバスケットカウント獲得、その直後に難しいブザービーターを決めて6点差で4Qに入ると、勢いづいて4Q開始から専修大を苦しめた。だが速攻のシュートがこぼれるなど詰めの甘さもあり、逆転の1本が出ない。反対に#22樋口(4年・F)らの得点で専修大が盛り返し、73-62で試合終了。専修大は5位決定戦に、関東学院大は7位決定戦に回ることとなった。

写真:この試合では21点、16リバウンドとダブル・ダブルの関東学院大・エリマン。

※関東学院大・村田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【大東大の猛追も及ばず法政大が逃げ切り5位決定戦へ】
120512iwasaki.jpg 順位決定戦、法政大大東文化大の対戦は、一時20点ビハインドとなった大東大が終了間際に2点差まで追い上げる展開となったが、法政大が押し切って勝利した。

 序盤は競り合いとなり、法政大は#27岩崎(4年・SG)が積極的に仕掛けて得たフリースローを決めていく。対する大東大は、得意のアウトサイドシュートが好調で、#14岸本(4年・PG)はもちろん、#41小山(4年・F)や#19藤井(4年・SG)が高確率で3Pを沈めていく。しかし、2Qからは法政大ペースに。#5松澤(2年・C)が内外で多彩なプレーを見せ、#16大塚(3年・G)の3Pでリズムを掌握し、43―33で前半を終える。

 3Qもペースは法政大。好調の#27岩崎が次々とシュートを決め、#0高田(3年・PG)もディフェンスの僅かな隙を狙って得点していく。大東大は60―40と、20点ビハインドの場面でタイムアウトを使うと、#19藤井が3Pを2本決めて重たい状況を打開する。しかし法政大も#0高田を中心に加点してリードを維持。3Q終わって66―51となり、このまま法政大が難なく勝利すると思われた。

 ところが4Qに入ると、大東大が猛攻を仕掛ける。#14岸本が外のシュートを高確率で沈めていき、#41小山は積極的にドライブで得点。ファールされてもフリースローで一点ずつ稼ぎ、徐々に差を詰める。法政大はこの大事な場面で得点が単発となり、スコアが伸びない。残り1分半を切り、大東大は#14岸本がダブルクラッチを決めてついに2点差までこぎ着けた。だが、法政大は落ち着いて対処。#21加藤(4年・CF)がフリースローを2本揃えると、#0高田が残り12.7秒で貴重なジャンプシュートを決めて勝負あり。大東大は最後の1分間にフィールドゴールを決められず、83―79で法政大に軍配が上がった。

 法政大は、前日の準々決勝で青学大相手に喫した大敗から切り替えた。時折見せるゾーンディフェンスはまだ効果にムラが見られるが、#0高田が落ち着いてオフェンスをコントロールし、25得点6アシストと奮闘すれば、この日は#27岩崎が24得点で気を吐いた。リーグ戦の一部復帰が至上命題となる法政大にとっては、大敗から一晩で切り替えて一部の大東大から勝利できたのは大きい。また、ベンチのかけ声からはチームの一体感の高まりが伝わってくる。最後まで集中を切らさずに今大会を終えたいところだ。

 大東大は、前日の筑波大戦同様、大量ビハインドからあと一歩まで相手を追いつめたが、勝ちきれなかった。最後の7位決定戦の相手は関東学院大。二日続けて二部のチームとの対戦となる。遠藤や小原の抜けた穴は大きいが、昨年のリーグ戦4位のチームとしては、勝たなければならない相手である。一部のプライド見せられるか、注目したい。

写真:シュートでチームを引っ張った法政大・岩崎。

※法政大・高田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【序盤から青学大が筑波大を圧倒し、決勝進出】
120512tenketsu.jpg 準決勝第二試合、青山学院大筑波大の対戦は、1Qから青山学院大が引き離す形となった。立ち上がりこそもどかしいところを見せた青山学院大だが、筑波大は#47砂川(4年・PF)が序盤に2ファウル。#14坂東(2年・SG)の3Pが決まりチームを盛り上げるが、#32武藤(3年・C)も開始6分で痛恨の2ファウルとなってしまう。武藤と砂川を欠いたことで苦しくなった筑波大。青学大は強みであるインサイドを生かして得点し、1Qで29-20とリードした。2Q、筑波大は#14坂東の3P、#32武藤のシュートなども出るが、ファウルトラブルを恐れて激しいディフェンスに行けないこともあり、青学大にあっさり返される状態が続く。2Qは43-33の青学大が10点リードで終わった。

 3Q、追いあげたい筑波大だが、ファウルが続いてリズムが作れない。このQで11点にとどまり、ほぼ勝負は決まった形となった。青山学院大はその後も得点を続け最終スコアは99-68。3年連続決勝へと進んだ。

 青山学院大はここまで余裕の勝利だが、3Pの少なさについてはチームでも自覚している。「でも大きくて走れるのはうちの強み。今はそこを生かして、できないことは今は求めない」長谷川監督。現状、新たなシューターはチーム内に出てきていないが、今は大きくて走れるというところに到達した段階であり、秋に向けてシュートを改善し、もっとバリエーションをつけたオフェンスをできるように作っていく構えだ。決勝に向けては東海のアグレッシブな部分を受けないように気をつけたいと言う。こうした部分で気持ち負けしない#32畠山(3年・G)が欠場しているのは痛いが、ベンチに入り終始声を出してチームを鼓舞しているのは心強い。拓殖大を倒し波に乗る東海大に対し、持ち味を活かしきれるかが注目だ。

 筑波大はベスト4越えとはならなかった。毎年春はいいところまで行くがそこから上が難しい。日筑戦ではけが人を多数出しながらも逆転勝利し、チームとして良い流れを作ったはずだが、それを生かしきれなかった。序盤のファウルトラブルも響いた。しかしここで消沈せずにしっかりを3位を狙って最終日を戦いたい。

写真:ダンクにいく青学大・張本。昨年から比べても大きく成長している選手。

※青山学院大・野本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※東海大対拓殖大は別途掲載します。


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2012.05.12 (Sat)

【2012トーナメント】5/13試合予定(最終日)

■国立代々木競技場第二体育館

11:00 大東文化大学 vs 関東学院大学(7位決定戦)
12:40 法政大学 vs 専修大学(5位決定戦)
14:40 筑波大学 vs 拓殖大学(3位決定戦)
16:40 青山学院大学 vs 東海大学(決勝)

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2012.05.12 (Sat)

【2012トーナメント】5/12結果

専修大学73(22-17,12-11,22-22,17-12)62関東学院大学
法政大学83(22-20,21-13,23-18,17-28)79大東文化大学
東海大学91(17-14,24-28,22-18,28-22)82拓殖大学
青山学院大学99(29-20,14-13,26-11,30-24)68筑波大学

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2012.05.11 (Fri)

【2012トーナメント】5/11レポート

大東文化大は延長戦に持ち込むが筑波大が逃げ切る
青山学院大、拓殖大、東海大は余裕を持ってベスト4へ


 大会も終盤戦、この日はベスト8で話題をさらった2部校がベスト4に挑んだが、1部上位の壁を越えるのはそう簡単ではなかった。関東学院大、法政大は破れて順位決定戦へ。しかしベスト8に残り大会最終日まで試合ができるのはチームには大きな経験になる。大東文化大は劣勢から追い上げ延長に突入するが惜しくも敗れた。


【それぞれのチームの差が出たベスト4決定戦】
120511SUZUKI.jpg 東海大専修大の対戦は、堅いディフェンスを仕掛けた東海大が1Qから専修大を圧倒し、78-61で勝利した。東海大は#33狩野(4年・SG)のシュートが安定しており、#21橋本(1年・C・宇都宮工)や#0ベンドラメ(1年・SG・延岡学園)ら控えの1年生も仕事を果たした。一方の専修大は得点源の#11宇都(3年・G)が徹底マークに遭いベンチに下がる時間帯も多かった。#22樋口(4年・F)がシックスマンとしての出場ながら22得点で存在感を示したが、常に東海大に10点前後のリードを奪われ、追いつくまでには至らず。順位決定戦に進むこととなった。

 日本大を倒した関東学院大拓殖大と対戦。関東学院大は#81横瀬(3年・GF)が1Qでファウルトラブルの苦しい展開。拓殖大は#94長谷川(4年・SG)の3Pが上がってこないが、#1鈴木(4年・G)の連続3Pもあって1Qで13-27と差をつけた。2Q以降10点前後の点数でゲームが推移するが、関東学院大はコンスタントに得点も続くが劇的に追い上げる状態にはならず、75-87で拓殖大が準決勝に進んだ。次の相手は東海大。#94長谷川の決定率が気にかかるが、ここからは落とせば負けを意味するレベルでの戦いになる。シューターの本領発揮となるかに注目したい。

 早稲田大を倒した法政大青山学院大に挑んだが、こちらも大きな差を見せつけられ、114-56で青山学院大が勝利。法政大は#0高田(3年・G)が21得点とするが、ほかはミスマッチの差も大きく簡単にはプレーできない状態だった。

写真:連続で3Pを決めてガッツポーズの拓殖大・鈴木。


【大東大が延長に持ち込むも、立て直した筑波大が勝利】
120511WADA.jpg この日一番の盛り上がりとなったのは、大東文化大筑波大のベスト4を懸けた準々決勝。大東大が怒涛の追い上げを見せて延長戦にもつれ込んだが、最後に再び流れを好転させた筑波大が78-87で逃げ切り、準決勝に進出した。

 互いにシュートの落ちる重い立ち上がりとなるが、速攻や#32武藤(3年・C)のジャンプシュートで徐々に筑波大が得点を重ねはじめる。対する大東大はトーナメントのこれまでの試合同様アウトサイドが落ちて勢いに乗れず、1Q6点と苦しい展開に。続く2Qでもファーストブレイクを出した筑波大が依然としてゲームの主導権を握り、27-41と筑波大の14点リードで前半を終えた。

 だが後半に入り、流れが一転する。#14岸本(4年・PG)・#75和田(4年・G)の3Pが決まって追撃態勢を整えた大東大。その後#14岸本が、速攻を決めた直後にスローインをカットし、そのまま3Pを決めるというビッグプレーをやってのける。「3Qの中盤辺りから自分たちの足が止まってしまった」(#32武藤)という筑波大は攻撃が重くなり、我慢の時間帯に。その間大東大は#41小山(4年・F)の連続得点がチームをさらに盛り上げ、4Qに入ると3P攻勢で2点差に詰め寄った。筑波大も#34池田(3年・SF)の活躍で簡単には逆転を許さないが、大東大は#14岸本が次々にフリースローを得、#43鎌田もリバウンドをタップでねじ込みこれを後押し。残り32.5秒で#14岸本が値千金の3Pを決めて同点に持ち込み、試合は延長戦にもつれ込んだ。

 だが延長戦では筑波大が流れを掴んだ。#32武藤・#14坂東(2年・SG)の3Pが開始早々決まり、リードを奪って優位に立つと、大東大は再びシュートが落ちはじめフリースローでしか得点できない。結局延長戦だけ見れば7-16となり、筑波大が大東大の追撃をかわした。

 #32武藤「相手のペースに合わせてしまった」と振り返るよう追い上げを許し反省点も見えた筑波大だが、これで無事にベスト4進出。怪我人も復帰し、メンバーは豊富で攻守にバリエーションもある。次は王者・青山学院大学との対戦。久々の決勝進出を狙い、意地を見せたい。

 大東文化大学はあと一歩のところまで筑波大を苦しめたが、勝利を手にするまでには至らず。ベスト4に入るという悲願の“昨年越え”はならなかった。だが点差を跳ね返す粘りと爆発力は、見ていたものに非常にインパクトを与えた。残り2日間、切り替えて戦いたいところだろう。

写真:3Pを4/5で沈めるなど、怒涛の追い上げに一役買った大東文化大・和田。

※筑波大・武藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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2012.05.11 (Fri)

【2012トーナメント】5/12試合予定(準決勝)

■国立代々木競技場第二体育館

11:00 専修大学 vs 関東学院大学(5~7位決定戦)
12:40 法政大学 vs 大東文化大学(5~7位決定戦)
14:40 東海大学 vs 拓殖大学(準決勝)
16:40 青山学院大学 vs 筑波大学(準決勝)

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EDIT  |  21:46  |  2012トーナメント  |  Top↑

2012.05.11 (Fri)

【2012トーナメント】5/11結果

大東文化大学78(6-16,21-25,21-14,23-16,7-16*)87筑波大学 *OT
東海大学78(20-10,17-17,20-17,21-17)61専修大学
関東学院大学75(13-27,18-13,24-23,20-24)87拓殖大学
青山学院大学114(26-16,24-13,27-10,38-17)56法政大学

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