サイトを移行しました。現サイトはアーカイブとして継続してご覧いただけます。 http://bojweb.com |
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12 青山学院大VS東海大(決勝)
ロースコアの勝負を制して4連覇達成

青山学院大はターンオーバー、東海大は外角が入らなかった立ち上がり、先制したのは青山学院大#25永吉(4年・C)のフック。青山学院大は#0船生(2年・F)がベースライン際のドライブから得点するも、その後ターンオーバーが続く展開となる。東海大は#21橋本(2年・C)の3Pで最初の得点を取ると、#10バランスキー(3年・PF)、#51須田(4年・SG)、#0ベンドラメ(2年・G)と続き、#10バランスキーの3Pが出て青山学院大を開始5分で4-12と引き離す。互いにディフェンスが固く簡単に中で攻め込めないため、中長距離のシュートが多くなるが、青山学院大は1Qで外の当たりが来ずそのリバウンドも取れずに苦労した。残り3分で交代した#7野本(3年・CF)の3Pがようやく1本決まるが、1Qは12-19と東海大が先行する。
巻き返したい青山学院大は2Qに3-2のゾーンを展開。中央に#8張本(4年・SF)を据え、2m級3人で構成するこのゾーンは攻略が難しい。東海大はボールが回らず、外を打っても次々にリングに弾かれた。しかし青山学院大もオフェンスでは東海大のディフェンスの前にタフショットが続く。東海大は開始から約3分、青山学院大は約4分間ノーゴール。東海大は#8藤永(3年・G)を投入して打開を図るが、好転せず。しかし#24田中(4年・SF)の5点がこのQの総得点であった東海大に対し、青山学院大は#25永吉、#8張本(4年・SF)の3Pで持ち直し、最後に交代でコートに入っていた#3小林(4年・G)のレイアップで24-24と青山学院大が同点にして前半を終えた。
3Qに入っても東海大の外が入らない。青山学院大は#8張本の3P、#25永吉のオフェンスリバウンド、#3小林も3Pを決めると、#32畠山(4年・G)の速攻も出て、4年生がゲームをリード。そこに#7野本もフリースローを獲得するなどして貢献し、点差を開く。東海大はゾーン攻略ができずこのQ8点に終わり、43-32と10点のビハインドを背負うことになった。
東海大のエンジンがかかったのはようやく4Qになってから。#21橋本から#24田中へのパスが通り、続いてこの日唯一となった#24田中の3Pが開始2分でやっと決まった。さらに#10バランスキーが青山学院大のリスタートのスローインをカットして得点し、点差を詰める。続いて#51須田が2本目の3Pを決め、3点差にまで戻した。青山学院大は#7野本のシュートと3P、東海大は#0ベンドラメの3Pがそれぞれ決まり互いに入れ合う状態に。しかし残り3分を切って試合を左右しかねない事態が起こる。リバウンド争いに飛んだ選手の中で青山学院大の#8張本だけが落下したあと足を痛めて起き上がれず、ベンチへ下がる緊急事態に。この好機を生かし、東海大は#24田中のシュートで再び3点差。しかし青山学院大も交代した#13鵤(2年・PG)のシュートでその流れを断ち切った。緊張感が続く攻防の中、青山学院大は#8張本をコートに戻す。張本自らが「大丈夫」と監督に申し出た上での出場だった。動かない足でもその存在が大きかったことは言うまでもない。チームメイトもこれに奮起、#32畠山のルーズボール、#7野本のブロックにと東海大の勢いを削ぎ、最後はファウルゲームを凌いで58-55。青山学院大がストレスの溜まる展開を我慢しきって春の王者となった。
青山学院大にとっては4年生の存在の大きさを印象づける試合だった。長谷川監督も「勝負どころで4年生が意地を見せて泥臭いところを仕事してくれた」と言い、「良いプレーではないけれど、やっぱりバスケットってボールの支配で、そこから点数に繋げることだから。そういうバスケットボールの見えない端っこのところをやってくれたことが勝利に繋がった」と、自分たちのやりたいバスケットでなかったとしても、4年生の負けず嫌いとリーダーシップが勝ちにつながったことを褒めた。4人の4年生はそれぞれ自分の仕事を果たした。張本のオフェンスの勢い、永吉のリバウンド、畠山のアグレッシブさはもちろん、ベンチスタートの小林の老獪なディフェンスも見事だった。張本については一度はベンチに下がりながら、勝負どころにコートに戻った姿も責任とプライドが伝わってくる出来事だった。試合終了直前、一足先にベンチに下がった張本には温かい拍手が送られたが、MVP受賞は納得の結果だろう。

結果は出たが、この両チームが今年も大学界を牽引するのは間違いない。そこに他のチームがどう食い込むか。成長を続けるチームや新しく加わった顔ぶれがここから大学界を彩っていく。フルメンバーでの勝負は秋のリーグ戦になるが、ここをスタートラインとしてそれぞれがどう進化を遂げているか、秋シーズンを待ちたい。
写真上:2Q終了間際にレイアップを決める小林。要所でしっかり存在感を見せた。
写真下:オフェンス面では大会を通じて安定した力を見せた東海大・須田。春は好調で陸川監督も納得してのスタメン昇格だった。4年生としてやはり今後の活躍が問われる。
※青山学院大・畠山選手、張本選手、永吉選手、野本選手、東海大・田中選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12 拓殖大VS筑波大(3位決定戦)
2Qに手痛い失速で筑波大は4位フィニッシュ

3Q、筑波大は#32武藤(4年・C)が奮闘を見せた。積極的にインサイドで得点を量産していき、これに呼応するかのようにこの日好調の#92村越も果敢にバスケットへアタックしていく。だが、点差に余裕のある拓殖大はフルコートでのプレスやゾーンを敢行する筑波大ディフェンスをかいくぐり、#23バンバや#40藤井はもちろん、#14大垣も高確率でシュートを射抜き、安全圏の点差を維持。4Qには筑波大のアウトサイドにようやく当たりが続いて点差がやや縮まるものの、その都度#40藤井、#14大垣の得点で押し戻した。結局91―79で拓殖大が勝利を収めた。

筑波大は昨年の春より順位を落として4位フィニッシュとなった。1Qはリードし、2Qに差をつけられても集中して締まった試合には持ち込んだ。しかし、前日の東海大戦同様、一気に点差を離される時間帯があり、修正を図るべき大きなポイントである。吉田監督は「時間帯によって点は取れているように見えても、それはたまたま上手くいったオフェンス。笹山を発信者とした本来のアップテンポなオフェンスはできていない」と内容面での課題も口にする。得点源は武藤、池田、坂東といった面々だが、司令塔の笹山を封じられ、またフィニッシャー陣がスコアを伸ばせないと苦しい展開を強いられることが多い。現在はまだポイントでの出場に留まっている#16小松(2年・SG)や#81小原(1年・C・横浜)、#2満田(1年・F・北陸)らが6月の新人戦で経験を積むことで、チームの厚みを増していけるかだ。
写真上:軽快なムービングから小気味良くシュートを決めていった大垣。バンバ以外での攻撃オプションがあるのも、拓殖大の強み。
写真下:この日18得点の村越。砂川や梅津というサイズのある選手が抜けた筑波大にあって、彼の成長度もチームの浮沈を左右する。
※拓殖大・藤井選手、筑波大・坂東選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12 明治大VS早稲田大(5位決定戦)
5位でトーナメントを終了。春としてはまずまずの結果に

3Qも明治大が掌握した。#2目、#16安藤(3年・G)、#22西川(4年・PF)といったスコアラーが得点。一方の早稲田大は#34池田(2年・G)や#38宮脇、#8玉井(4年・G)が攻撃の中心。交代した#11河合(1年・G・洛南)がスティールを見せるなどいい場面もあるが、得点を詰めることができない。明治大は#2目が終盤に2本の3Pを決め、最後は#16安藤が1on1から得点して51-37と早稲田大をさらに引き離した。
このまま逃げ切りたい明治大だが、4Qは早稲田大も粘った。#34池田の3P、#16山本(2年・F)のバスケットカウント、3Pが出て、#11河合がターンオーバーしかけたボールをさらに取り返し、#34池田の3Pにつなげると開始5分で6点差に。明治大もここで切らさず、#22西川のミドルシュートや#12中東(3年・SG)のバンクショット、#16安藤から#89土井(3年・C)への鮮やかなパスが渡って得点が続く。早稲田大は#8玉井のミドル、3Pが連続で決まって5点差とするが、ここでインサイドで重要な働きをしていた#38宮脇がファウルアウト。明治大は24秒オーバーでオフェンスを一度フイにするも、#12中東のオフェンスリバウンド、#16安藤のドライブなどで得点。早稲田大は#21河上、#34池田が返したものの、追いつくまでには至らず68-60で試合終了。昨年ベスト16で終わった明治大が5位入賞を果たした。

早稲田大は今大会ほぼ下級生主体で戦った。主将の河上は大会直前に崩した体調が戻らず、この試合でも出場は23分にとどまった。その代わりにチームを鼓舞したのが果敢にシュートを打ち続けた玉井だ。また、2年目にして堂々と司令塔を務める池田の働きも大きかった。早稲田大にはこの後早慶戦も残されている。2年生の山本が成長を見せ、宮脇、河合といった1年生らは持ち前の能力で己に課された仕事を果たした。早慶戦の舞台でもその力を発揮できるかどうかが見どころになるだろう。
写真上:シュートに行く明治大・皆川とそれを抑えにいく早稲田大・宮脇。皆川はこの大会の後、李相伯盃に参加した。
写真下:司令塔でもある池田は20得点でチームのリーディングスコアラーとしても活躍。
※明治大・安藤選手、早稲田大・河上選手、河合選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12 専修大VS白鴎大(7位決定戦)
専修大は良さを見せるも最終盤の停滞が響く

しかし、4Qからゲームが大きく動く。#81中村(3年・CF)のジャンプシュートに続き、この日当たりのこなかった白鴎大#5柳川(4年・F)の3Pが炸裂し、まずは一桁点差とする。専修大は交代出場した白鴎大#23ジャニ(1年・C・八王子)がそびえるインサイドに進入できず、ターンオーバーも頻発して6分間で僅か2得点と完全にオフェンスが止まる。どうにかディフェンスを固めてタフショットを打たせるが、その中でも白鴎大は#1大釜(3年・G)の3Pで迫り、長すぎたかに見えた#5柳川の3Pも、バンクで決まり盛り上がる。なおも我慢のディフェンスでしのごうとするも、#1大釜のタフショットにこの日無得点だった#15白濱(4年・F)が速攻で続いて得点し、残り4分で53―52と、とうとう白鴎大が逆転に成功した。ここからの攻防は一進一退に。専修大が#0大澤(4年・G)のシュートで久々に得点すれば、白鴎大#23ジャニが速攻でダンクを見舞う。ここから#11宇都がフリースローを1投決め、55―55。互いにチームファウルが4つを超え、一つの笛が勝負を分けうる展開の中、専修大#6渡辺が痛恨のファウル。フリースローを得た#15白濱が1投決めて白鴎大が1点勝ち越し。しかし専修大も#11宇都が仕掛けてファウルを貰い、こちらも1投のみ決めて再び同点。そして残り8.1秒、専修大は#24田代(2年・F)が痛恨の笛を吹かれる。両チームともフリースローの確率が上がらない中、#5柳川は2投揃えて白鴎大が2点を勝ち越す。専修大は最後のオフェンスを#11宇都に託すがタフショットはリングに弾かれ、#47藤田(3年・C)が狙ったタップも決まらずここでブザー。白鴎大が58―56で、劇的な逆転勝利を果たした。

勝てる試合を逸してしまった専修大。しかし今大会はエース宇都の存在感が際立った。チームメイトを励まし、ミスに叱責もすれば次にはフォローもする。コートに倒れた選手は進んで助け起こし、プレーについては自らも指示・確認を怠らないなど、プレーとコミュニケーション両面で抜群のリーダーシップを発揮。この最終戦でも高い集中力を見せて、3Qまでは白鴎大に付け入る隙を与えなかった。課題は3年連続リーグ得点王の宇都が抑えられた時に、いかに他のメンバーが得点を決めていくかである。4Qにまさかの逆転を許したのは、宇都がうまく中に入れず、他の選手も得点を決められなかった点に尽きる。「自分のせいで負けたと書いてください」と、潔く一言だけ残した宇都だが、激しいマークにあいながらもひるまず立ち向かい続けた闘争心は、これまで以上に光った。それを助けられるように周囲の選手がどう働くかが秋に向けての最大の課題である。
写真上:速攻から豪快なダンクを沈める白鴎大・ジャニ。まだまだ荒削りな部分はあるが、リーグ戦では十分期待できる。
写真下:13得点を挙げた藤岡。コンスタントにスコアを量産する宇都に加え、彼と田代(#24)が安定して得点できれば、専修大は秋以降の上位進出も狙える存在だ。
※白鴎大・大釜選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】最終結果
準優勝 東海大学
第3位 拓殖大学
第4位 筑波大学
第5位 明治大学
第6位 早稲田大学
第7位 白鴎大学
第8位 専修大学
第9位 神奈川大学
第10位 慶應義塾大学
第11位 国士舘大学
第12位 関東学院大学
第13位 中央大学
第14位 大東文化大学
第15位 法政大学
第16位 日本大学

【個人賞】
■最優秀選手賞(MVP)張本天傑(青山学院大学)

■敢闘賞 田中大貴(東海大学)

■優秀選手賞 永吉佑也(青山学院大学)

■優秀選手賞 畠山俊樹(青山学院大学)

■優秀選手賞 バランスキー ザック(東海大学)

■優秀選手賞 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)

■優秀選手賞 坂東 拓(筑波大学)

■得点王 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)155点
■リバウンド王 ジョフ・チェイカ・アハマド バンバ(拓殖大学)OF14本/DF49本/TO63本

■3ポイント王 目 健人(明治大学)11本

■アシスト王 笹山貴哉(筑波大学)24本

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.12 (Sun)
【2013トーナメント】5/12結果
専修大学56(20-8,16-16,14-14,6-20)58白鴎大学(7位決定戦)
明治大学68(14-15,19-7,18-15,17-23)60早稲田大学(5位決定戦)
拓殖大学91(19-22,28-11,18-20,26-26)79筑波大学(3位決定戦)
青山学院大学58(12-19,12-5,19-8,15-23)55東海大学(決勝)
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.11 (Sat)
【2013トーナメント】5/11レポート
4連覇のかかる青山学院大VS初制覇を狙う東海大!
春のトーナメントも大詰め、準決勝は実力を発揮した青山学院大と東海大が勝利し、決勝へと進んだ。ともに日本代表を抱え、学生界をリードする2強だ。昨年は競り合いの中から青山学院大が抜けだしたが、今年はどうなるか。学生チャンピオンの東海大が初めてのトーナメントのタイトルを手にするのか、それとも青山学院大が王者の地位を守って4連覇を達成するか、ライバル校による決勝に注目が集まる。
-------------------------------
【リバウンド優位の明治大が専修大を寄せ付けず】

3Q、専修大は#11宇都のタフショットにスターターに抜擢されている#6渡辺(1年・F・福岡第一)のリバウンドシュートが続き、ディフェンスでは明治大の24秒オーバーを誘って差を詰める。だが、リバウンド力で勝る明治大はここから速い展開が増え、逆に点差が拡大。速攻では#22西川が走り、セットでは#16安藤の1on1で易々とシュートが決まる。4Q序盤には#22西川、#51皆川(3年・C)が続けて豪快なダンクを専修大に見舞う。この日は序盤確率の悪かった#2目(4年・SG)の3Pも効果的に決まり、一方的な明治大の展開となる。専修大は#11宇都ががむしゃらさを見せて猛追するものの及ばず、74-68で勝利を収めた。
専修大は明治大のディフェンスの前にターンオーバーが続いた。ただ、それでもあきらめない宇都のアグレッシブな精神は全員が見習うべきところだ。明治大は主力が3年生となり、1年生時から続けてきた強化が身になってきているのも見えてきている。まずは順位決定戦を勝ちきり、秋以降に上位の牙城を崩したいところだろう。
写真:31得点の専修大・宇都。積極的なランプレーは今年も健在。
※明治大・西川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【ディフェンスで流れを作った早稲田大が白鴎大に勝利】

立ち上がりはともにロースコア。前日の試合で東海大相手に素晴らしい試合を披露した白鴎大だが、この日はそうした理想的な立ち上がりとまではいかなかった。出足こそ#5柳川(4年・F)の3P、#81川邉(1年・SF・高岡工芸)のミドルシュート、#36パプロブヒナス(4年・C)のゴール下などでリード得た白鴎大。しかし早稲田大ディフェンスに#14星野(3年・SF)のドライブなどを止められ1Q中盤に攻撃が停滞。早稲田大は#11河合(1年・G・洛南)の速攻からのバスケットカウントや3P、#34池田(2年・G)のシュートも決まって逆転する。しかしそれ以降は得点が伸びずに13-13で1Qを終了。2Q、序盤はクロスゲームとなるが、#8玉井(4年・G)の2本の3Pやルーズボールもあって早稲田大が10点のリードに成功。白鴎大はファウルが続いて苦しくなるが、#81中村(3年・CF)の3Pが決まってやや持ち直し、最後は#5柳川のシュートで29-24と5点差に押し戻して前半終了。
追いつきたい白鴎大だが、3Qの立ち上がりは早稲田大が制した。#8玉井、#38宮脇(1年・C・洛南)、#34池田らの得点で一気にリードを10点以上に。白鴎大は攻撃がうまく機能せず、このQ9点にとどまり54-33と大きく引き離されて3Q終了。4Qも早稲田大がリードを続けるが、白鴎大も#15白濱(4年・F)の速攻や#28川邉の3P、#36パプロブヒナスのゴール下で粘って追い上げる。しかし追いつくまでには至らず、65-58で終了。早稲田大が勝利した。
白鴎大は前日東海大相手に見せたような思い切りのいいオフェンスが出なかった。ターンオーバーは早稲田大9に対し、17と倍近く出たのも痛い。
早稲田大は今大会あまり調子の良くない河上を2Q以降はほぼ下げて、玉井以外は下級生のみという構成で戦った。「春から調子がいい」と言う玉井がチームハイの21点、ディフェンスでも果敢にルーズボールにも絡み、チームを鼓舞した。立ち上がりの悪さは残るが、宮脇、河合といった1年生がこの日は落ち着いてプレーしたのも頼もしかった。
写真:インサイドだけではなく、3Pでも貢献した早稲田大・山本。
※早稲田大・玉井選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【本領発揮の東海大が筑波大を一蹴】

3Q以降も東海大の牙城は揺るがない。#10バランスキーがペイント内で得点し、#24田中や#0ベンドラメ(2年・G)といった面々のシュートで点数を稼ぐ。筑波大は#35池田を中心に点差を戻す場面もあるが、その都度ターンオーバーが出るなどして続かない。残り5分で#32武藤の3Pが出てわずかに希望が見えたものの、東海大は交替出場の#12梅林(4年・C)が3本のシュートを決めて筑波大に引導を渡した。最終スコアは76-55となり、東海大が今大会最高の内容で勝利。決勝へ駒を進めた。

筑波大は、立ち上がりから全く良さが出せずに3位決定戦にまわることとなった。この日は#21笹山(3年・PG)の7本をはじめ、チーム全体でターンオーバーが21本とらしくないミスが続いてしまったのが響いた。池田は20得点と仕事を果したが、武藤は10得点、坂東は5得点と本来点を取るべき選手のブレーキも痛手となった。一方で、2Q以降はディフェンスで良さを発揮。得点だけを見れば6点差と、結果論ではあるが決して悲観するべき内容ではなかった。3位決定戦の相手・拓殖大は昨年のインカレで及ばなかった近畿大同様にセネガル人留学生を擁する。今年は小原(#81)という待望のビッグマンも加わり、バランスも良化した。「今年は『優勝』を狙う」という主将の西村の言葉を秋以降に実現するには、越えなければならない壁である。
写真上:前半終了間際、ダンクにいく東海大・田中。この日は頼もしい活躍だった。
写真下:苦しい体勢からのシュートを一本決めた筑波大のルーキー・小原。198センチという体格を活かし、希望の星となるか。
【インサイド陣の力強い攻撃で青山学院大が拓殖大を撃破】

拓殖大の#23バンバ(1年・C・延岡学園)をどう押さえるか見ものとなったが、マッチアップは青山学院大#25永吉(4年・C)。1Qは外を簡単に打たせてしまい、このQだけで11点を献上。青山学院大はペイント内の#23バンバを気にしてか、外からの攻撃が多くなるが#8張本(4年・SF)のミドルシュートや#13鵤(2年・G)のタップ、#32畠山(4年・PG)が2本の3Pを入れて1Qは22-19とリードした。2Q、青山学院大は#13鵤の3Pやゴール下にうまくボールが通って#32畠山のレイアップなどが決まり、#8張本もゴール下でバスケットカウントを獲得。拓殖大は#33バンバ、#14大垣(3年・F)、#40藤井(4年・G)らが得点を重ねるが、#40藤井が2ファウルとなってベンチへ下がるとターンオーバーが続き、前半は44-28と引き離されて終了となった。
3Q、青山学院大は#8張本がミドルシュート、3Pを沈め、#7野本(3年・CF)から#25永吉へのアシストも出るなどリードを保つ。拓殖大は#40藤井、#33バンバらが得点してこのQは52-42の10点差。4Qに入り、青山学院大のリードは変わらないが拓殖大は#39成田(1年・G藤枝明誠)の3Pやドライブ、#23バンバのダンクも出て追い上げ体制。#40藤井が持ち前の集中力で諦めずにオフェンスを仕掛け、最後は3Pを沈めて79-71。必死の追い上げを見せるが、青山学院大が逃げ切って決勝進出を決めた。
拓殖大のバンバは32点と、相変わらず大きな影響力を見せた。主力の3名以外がどう点を取っていくかも大事だろう。サイズのない分、足を使ったバスケットを出すのが信条だが、この試合ではそう簡単には走らせてもらえなかった。
青山学院大は張本がダブル・ダブルの活躍。インサイドでの勝負やフェイダウェイのミドルシュートなど、この日はバランスよく得点が決まった。永吉はバンバ相手に外の守りもあって難しいところだったが、リバウンドで貢献。この日は1Qで畠山の3Pが2本決まり、落ち着いて試合を進められた。決勝でも内外バランス良く得点できるかが鍵になるだろう。
写真:鵤も2年目。代表にも入り頼もしさが増してきた。
※青山学院大・永吉選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.11 (Sat)
【2013トーナメント】5/11レポート(明治学院大学白金キャンパス)
今シーズンを占う9位〜16位決定戦も白熱

例年と異なり今年から敢行された9位から16位の順位決定戦だったが、見応えのある試合が展開され、ドラマチックな内容となった。今回の試みが各チームの強化につながることを願いたい。

写真上:延長戦にもつれる試合を制して喜ぶ神奈川大。
写真下:国士館大は試合中盤で仕掛けるプレスが強力。大河原もよく走り、積極的にシュートに向かった。
※国士館大・松島選手のインタビューは「続きを読む」へ。
-------------------------------
【日本大の猛追をかわして法政大が連敗脱出】

すると3Q、日本大は序盤#15栗原(2年・SG)が縦横無尽の活躍を見せる。二度のバスケットカウントと3P、さらに#72佐野のアシストから2連続で得点を奪って開始4分のうちに一人で13点を稼ぎ、日本大が逆転に成功した。だがここから法政大も#0高田が速攻でバスケットカウントを獲得して息を吹き返す。#35山岸(2年・G)や#19田宮も次々走ってファウルをもらい、再びリードを奪うと4Qも引き続き法政大が5点前後の点差を保った。終盤の勝負どころで#13三角(4年・F)が効果的な3Pを決めて反撃の芽をつみ、73−86で法政大が白星を掴んだ。

対する日本大は、またしても一歩及ばず惜敗。連日接戦には持ち込むものの、勝ちきれない結果に悩まされる大会となった。メンバーの多くが1・2年生という布陣で、勝負どころで若さが露呈する場面もある。だが、2部チームの中でトップクラスの高さを持ち、専修大とも最後まで分からない勝負を演じるなど噛み合えば面白いチームになる兆しもある。主力がそのまま出場する新人戦で経験を積み、秋までに安定感を身につけることが重要だろうか。
写真上:日本大の若き司令塔・佐野。
写真下:法政大・松澤はミドルシュートなどで頼もしい活躍を見せた。
※法政大・高田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【シーソーゲームになるも中央大が勝負所を制す】

1Qは、#5谷口(3年・F)や#24塩谷(4年・PF)の3Pや速攻が決まった中央大が流れを掴んだ。大東大は#86小野寺(4年・C)が二度のオフェンスファウルを吹かれて得点を伸ばせず、このQ9点に終わってビハインドを負う。だが2Qは中央大も得点が停滞し、終盤に大東大は#68花井(1年・SG・東海大三)が3連続で3Pを決めて一気に追撃。30−25と5点差にして前半を終えると、3Qも大東大の追い上げムードは続き、#86小野寺がインサイドを攻めて開始5分で逆転した。中央大もタイムアウトを挟んで#24塩谷が躍動し、2本の3Pと#86小野寺へのブロックショットで流れを変えにかかるが、大東大も#99山崎(2年・G)の得点でじわじわ追走する。ブザービーターでリバウンドシュートが決まり、大東大が逆転して4Qに入った。

競り合いをものにした中央大。大量リードを一気に追い上げられるなど反省も見えた試合だったが、主将の大野もは「気持ちを切らさずに戦えたのは今までの試合と比べて良かった」と評価する。ここまで青学戦や関東学院戦など苦しい内容の試合もあったが、最後に少し立て直して大会を終えたことを今後の糧にしたい。一方の大東大は、最後まで食らいついたもののあと一歩及ばず。「競った試合で勝てない。まだ力がない」と#8戸ヶ崎も結果について重く受け止めている様子だった。今年は昨シーズンの主力が多く抜け、ともにチーム作りも春の段階ではまだ道なかば。これからの成長や変化に期待したい。
写真上:大事な場面でチームを引っ張った中央大・塩谷。
写真下:2年生の山崎も今季奮闘が期待される。
※中央大・大野選手、大東文化大・戸ケ崎選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【魂のぶつかり合いを制して神奈川大が歓喜に沸く!】

3Q、慶應大は#10矢嶋(4年・F)のシュートが好調。さらに#15大元のバスケットカウントも出て、開始2分半で畳み掛けるように15得点を奪った。神奈川大は相手の勢いに呑まれてミスが増え、あっというまに点差を8に広げられる。#7古橋の勝負強い3Pで食らいつくものの、#7本橋(4年・CF)、#23黒木がオフェンスリバウンドに飛び込む慶應大が流れを渡さず、6点差で最終Qへ。
4Q、慶應大は依然として#10矢嶋、#15大元が積極的にシュートを打ち、残り3分#4蛯名(4年・G)のリバウンドシュートで7点差をつける。だが神奈川大も#7古橋や#29田村(4年・F)の得点で詰め寄ると、#7古橋が#10矢嶋をブロックし、そこから#24吉永がレイアップを決めて残り2分1点差に。その吉永が直後に5ファウルで退場となったが、神奈川大は#7古橋が2連続でジャンプシュートを決める勝負強さ発揮し、残り59.3秒75−76と逆転に成功した。ファウルゲームの中で#7古橋がフリースローを1本決めて神奈川大が2点リード。しかし残り17.7秒、慶應大はドライブを仕掛けた#15大元が苦しい体勢から決め、試合は延長戦に突入した。

「慶應さんは“魂”のあるチームで、うちも今年は“魂”という言葉をキーワードにチームを作ってきた。そういう相手に対してよく我慢して、良い試合ができて良かった」と神奈川大・幸嶋監督。ルーズボールで壁に激突するシーンやリバウンド争いで何人も床に転がるような熱い戦いが繰り広げられ、まさに激闘だった。神奈川大主将の田村は「新チームが始まってからみんなで頑張ってきて、それが結果に表れて良かった」と嬉し泣き。「チームディフェンス、神大らしさが出せた大会だった。拓大に悔しい負け方をしてからの3連勝はみんなも自信になっただろうし、これをうまく新人戦やリーグ戦につなげていきたい」と意気込む。対する慶應大は、チームとしてフリースローの確率が最後まで上がらなかったのが苦しかった。しかし怪我人がいる中でも好ゲームを演じたことは良い経験になっただろう。6月の早慶戦、新人戦につなげられるかだ。神奈川大も慶應大も、昨シーズンは2部でなかなか結果が出なかった悔しい経験もしてきている。秋のリーグ戦でどんな戦いぶりを見せるか、こちらも目が離せない。
写真上:シュートが好調だった矢嶋。昨年ケガで動けなかった分、体力にはまだ限りがある。交代を織り交ぜながら、出場時間内できちんと仕事を果たした。
写真下:古橋の勝負強さは今季も健在。まわりの選手も「気持ちよく打たせたい」(#20早川)とフォローする。
※神奈川大・早川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.11 (Sat)
【2013トーナメント】5/12試合予定(最終日)
11:00 専修大学 vs 白鴎大学(7位決定戦)
12:40 明治大学 vs 早稲田大学(5位決定戦)
14:20 拓殖大学 vs 筑波大学(3位決定戦)
16:05 青山学院大学 vs 東海大学(決勝)
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.11 (Sat)
【2013トーナメント】5/11結果
・順位決定戦
明治大学74(23-11,15-19,18-11,18-27)68専修大学
早稲田大学65(13-13,16-11,25-9,11-25)58白鴎大学
・準決勝
筑波大学55(12-28,9-13,15-17,19-18)76東海大学
青山学院大学79(22-19,22-9,18-14,17-29)71拓殖大学
■明治学院大学白金キャンパス
・15位決定戦
日本大学73(18-27,14-16,26-22,15-21)86法政大学
・13位決定戦
中央大学64(21-9,9-16,14-20,20-16)61大東文化大学
・11位決定戦
関東学院大学54(13-14,15-12,14-27,12-31)84国士舘大学
・9位決定戦
神奈川大学90(20-14,14-17,19-28,24-18,*13-11)88慶應義塾大学 *OT
9位 神奈川大学
10位 慶應義塾大学
11位 国士舘大学
12位 関東学院大学
13位 中央大学
14位 大東文化大学
15位 法政大学
16位 日本大学
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.10 (Fri)
【2013トーナメント】5/10レポート
筑波大、拓殖大もあわせ、昨年4強のチームがベスト4に
代々木第二体育館では準々決勝の4試合が行われた。この日は優勝候補の青山学院大と東海大が追い込まれる展開となり、会場のボルテージも上がった。最後にはしっかり勝ち切ったものの、優勝候補といえど油断は禁物であることを考えさせられる2試合となった。ベスト4の顔ぶれは昨年と同じ。強いと言われる東海大、青山学院大にもつけいる隙があると分かった今日、次の戦いがどうなるかが見ものだ。
順位決定戦は千代田スポーツセンターで行われ、今大会、チームの芯が見え始めてきた神奈川大と慶應義塾大が勝ちあがり、9位決定戦に進んだ。また、日本大は3戦続けて僅差の敗戦となるなど、下位も注目の結果となった。
-------------------------------
【徐々に調子を上げた拓殖大が専修大を下す】

後半に入ると、拓殖大もイージーショットがこぼれるミスもあったが、好守で専修大に気持ちよくオフェンスさせず、10点前後のリードを保ち続けた。53-63で4Qに入ると、#23バンバへの裏パスが効き、開始2分で16点差に。#11宇都とマッチアップする#40藤井が4ファウルに追い込まれたが、オフェンスリバウンドから加点して流れを切らさず、#23バンバのバスケットカウントで残り4分半19点差をつけた。専修大も終盤に速い攻撃から連続得点で点差を縮めたが、追いつくまでには至らず。83−93で拓殖大が準決勝へと駒を進めた。
専修大は途中まで拓殖大を勢いに乗せなかったが、ターンオーバーから流れを渡してしまった。エースの#40藤井を7得点に抑えたものの、アシストを出されて#40バンバに47得点を献上したことも手痛かった。拓殖大は#40藤井と#23バンバのホットラインが強力で、1、2戦目は重かったが小気味よいバスケットがようやく出てきた。動きの固い時間帯もあったものの、噛み合った時には内外で全く得点が止まらず、その爆発力はまだまだ未知数だ。続く対戦も楽しみにしたい。
写真:34得点の宇都。今年はまわりによく声をかけている。タイムアウト時には「逃げんな!」と仲間を叱咤する姿も。
※拓殖大・バンバ選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【筑波大が優位を保ってベスト4進出】

3Q、早稲田大の攻撃の中心は#8玉井。ディフェンスではガードの#34池田慶次郎がプレッシャーをかけ、ターンオーバーを奪う場面もあってじわじわ点差を縮める。筑波大は速攻やミドルシュートも確実に決めて追いつかせることはないが、早稲田大もファウル4でベンチに下がった#16山本に代わり#15木村(3年・F)が連続でフリースローを獲得。49-42と7点差にまで詰め寄って3Qを終えた。4Q、立ち上がりでもたつく早稲田大に対し、筑波大は#35池田龍之介の速攻、#92村越(2年・PF)のゴール下などで着実に得点。不調の#21河上を下げた早稲田大は攻め手に欠き、筑波大が74-56で試合終了となった。
早稲田大は河上を完全に止められてしまった。下級生が多く試合に出ている状態でどうしても河上に負担がかかるが、ひとりで突破させてくれるほど筑波大のディフェンスは甘くない。周囲の連携も重要になるだろう。
筑波大は坂東の当たりが出て楽になった。この前の試合では武藤の得点が目立ったが、内外ともに機能しなければこの先の戦いは簡単にはいかない。池田龍之介が安定したプレーをしてくれているのは大きな助けになっている。
写真:日筑戦でも好調だった池田龍之介。内外のプレーでチームに貢献している。
※筑波大・武藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【白鴎大が肉薄するも東海大が逃げ切り準決勝進出】

しかし白鴎大は引き下がらない。#15白濱(4年・F)のレイアップと3Pですぐに追いつく。東海大は#7晴山(3年・PF)のブロックからボールを奪い#10バランスキー(3年・PF)のバスケットカウントを獲得し流れを掴んだかに見えたが、白鴎大もルーキー#28川邉(1年・F・高岡工芸)と#14星野(3年・PG)の活躍でついていく。48—48の同点で迎えた4Q、白鴎大は#5柳川がミドルシュートに続いて3Pを決めて逆転に成功。だが東海大も#24田中の3P、#21橋本のゴール下で点差を戻し、せめぎ合いが続く。ここから勝負を決めたのは、経験豊富な東海大だった。#10バランスキーがペイント内で得点を重ね、#24田中が好確率でジャンパーを決めて一気にリードを拡大。#0ベンドラメがフリースローの2本目を落とすもオフェンスリバウンドを繋ぎ24秒ぎりぎりで#21橋本が決めて勝負あった。白鴎大が接戦に持ち込むも、結局東海大が69—58で勝利。準決勝へ駒を進めた。

代表合宿のおかげでチーム練習としてはまだまだ足りていない東海大。外のシュートは前の試合から少し不調だが、陸川監督は「昨年の狩野のような外をどんどん入れるタイプのシューターはいない。悪い時もディフェンスで地道にやっていくしかない」と言う。もちろんシュートのうまい選手はたくさんいるが、チームとして乗ってくるまで少し時間が要りそうだ。主将の田中も「ちょっと受けた印象はある。今日はベンチから入ったアキ(#8藤永)やレオ(#0ベンドラメ)がプレッシャーをかけて流れを奪ったので、スタメンも同じように最初からディフェンスしなければいけない。オフェンスに関してはまだうまくいかないことも多くて、少し時間がかかると思う。その中でコミュニケーションを取りながらもっといいシュートを打っていきたい」と、ここからの上昇を誓う。まだまだここから完成度を上げていけるチームだが、残り2試合でどこまでできるかが注目となりそうだ。
写真上:トリプルダブルの活躍で東海大の屋台骨を支えるバランスキー。フリースローを獲得し、応援席からの歓声にクールに応じる。
写真下:白鴎大のエース柳川は3P、ドライブと奮闘しチームハイの18得点。
※白鴎大学・星野選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【明治大が前半流れを掴むも、青学大が逆転勝ち】

1Qは明治大の3P攻勢が火を吹いた。先制点こそ青学大#25永吉(4年・C)が奪ってその後も#0船生(2年・F)が積極的にリングにアタックするが、明治大はまず#16安藤(3年・G)が2本の3Pを決め、#2目(4年・F)、#22西川(4年・PF)がこれに続いてさらには#16安藤が3本目を決めた。計5本の3Pで、残り3分12−17と明治大リード。青学大はオフェンスが停滞し、16−21で2Qへ。
2Qも明治大ペース。明治大の中を固めたディフェンスに青学大は外のシュートを打たされるが、なかなか決めることができずに開始5分間で2得点しか奪えない。その間に#12中東(3年・SG)のリバウンドシュートや#16安藤のドライブが決まり、明治大が二桁のリードを奪った。青学大は#8張本(4年・SF)が奮起しドライブからバスケットカウントを獲得して6点差まで縮めるが、明治大も#10清水(4年・PG)がリバウンドをタップでねじ込み8点差に戻して前半を締める。
3Q、ここから青学大の反撃が始まった。激しいディフェンスで明治大をタフショットに追い込み、攻めてはブレイクを出して点差を縮める。#13鵤(2年・PG)のドライブから鮮やかなアシストが#25永吉に通り、#0船生の3Pも出て開始3分37−38とあっという間に1点差に。明治大もここから#16安藤が巧みな1on1で点を稼ぐが、青学大は#32畠山(4年・PG)の3Pで流れを渡さず、#8張本が強気な一対一を仕掛けて残り3分逆転に成功した。明治大は#51皆川(3年・PF)が#25永吉相手に中まで攻めこめず、明治大のタイムアウトあけも#32畠山のスティールから#7野本(3年・CF)の速攻が決まって50—45と青学大が5点リードに。それでも明治大は終盤、#51皆川が豪快なダンクでバスケットカウントを獲得して味方を盛り上げ、5点差のまま最終Qに入った。
ラスト10分間、リズムに乗ったのは青学大だった。明治大は前半のようなディフェンスができず、間を割られて#0船生や#13鵤にバスケットカウントを許してしまう。オフェンスリバウンドに奮闘するもののシュートを決めきれず、そのまま青学大が怒濤の猛攻を見せて79—65と最後に突き放して試合終了となった。

青学大はやや危ない展開だったが、後半は実力を発揮。それでもまだまだ課題も見え、「ずっと試合に慣れていない感じがある。この試合の後半からやっと試合らしい試合の雰囲気になった」(#8張本)と、メンタルの部分でなかなか高められないでいたことも追い込まれた一因のようだ。次の試合で今日の後半のような本来の力を発揮できるか、早めの修正を図りたい。
写真上:今シーズン、スタメン起用の#0船生。積極的に攻めた。
写真下:28得点の安藤は、強気なシュートで流れを作った。
※青山学院大・畠山選手、張本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.10 (Fri)
【2013トーナメント】5/11試合予定
13:00 明治大学 vs 専修大学(順位決定戦)
14:40 早稲田大学 vs 白鴎大学(順位決定戦)
16:25 筑波大学 vs 東海大学(準決勝)
18:10 青山学院大学 vs 拓殖大学(準決勝)
■明治学院大学白金キャンパス
13:00 日本大学 vs 法政大学(15位決定戦)
14:40 中央大学 vs 大東文化大学(13位決定戦)
16:20 関東学院大学 vs 国士舘大学(11位決定戦)
18:00 神奈川大学 vs 慶應義塾大学(9位決定戦)
※地下の体育館になります(土足禁止)。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.10 (Fri)
【2013トーナメント】5/10結果
・準々決勝
専修大学83(19-15,20-31,14-17,30-30)93拓殖大学
筑波大学74(21-12,15-11,13-19,25-14)56早稲田大学
白鴎大学58(20-18,9-16,19-14,10-21)69東海大学
青山学院大学79(16-21,12-15,26-13,25-16)65明治大学
■千代田区スポーツセンター
・9〜16位決定戦
法政大学62(12-23,16-12,15-16,19-19)70大東文化大学
中央大学76(21-18,21-14,19-20,15-21)73日本大学
国士舘大学63(19-15,15-13,13-21,16-18)67慶應義塾大学
関東学院大学68(12-13,7-25,18-23,31-19)80神奈川大学
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.09 (Thu)
【2013トーナメント】5/9レポート(順位決定戦)
接戦に沸いた順位決定戦
順位決定戦は代々木で4試合が行われた。順位決定戦に進んだチームは1部2チームと2部6チーム。昨年どこが勝つか分からない状態だった2部は今年も顔ぶれが変わらないチームが多く、実力も似通っている。そのせいもあってか、この日はどの試合も見応えある接戦が続いた。第三試合以外は最後まで分からない勝負が続き、今回設定した9〜16位の順位決定戦も意味あるものになったと言えるだろう。
-------------------------------
【中央大が20点差を追い上げるも届かず関東学院大に軍配】

4Qの序盤、関東学院大は#10エリマンのゴール下で攻めて点差を開くが、開始3分でファウル4となりベンチへ。中央大は#31流田、#22山田、#5谷口が攻撃の主軸となって得点し、1点差にまで追い上げるが、関東学院大も簡単には逆転させない。勝負は終盤まで分からない展開となるが、残り4分に#81横瀬(4年・G)のシュートで関東学院大が5点のリード。中央大も負けじと#5谷口の3Pが決まるが、この次のディフェンスで#31流田が痛恨の5ファウル目を吹かれてしまう。苦しくなる中央大だが、今度は関東学院大の#10エリマンが5ファウルで退場。中央大は#22山田が粘り、得点を重ねて再び1点差に。残り1分、関東学院大は#81横瀬がフリースロー、シュートを決めて70-75と5点のリードに成功。中央大は#18國政(2年・SF)の3Pが決まって点差を2に。しかしタイムアウトをはさんで#38蜂谷(2年・G)にシュートを決められ、73-77。続く攻撃で中央大は3Pが決まらず、そのまま73-77で試合終了。関東学院大が大幅な追い上げを食らいながらも逃げ切って勝利した。
前半機能しなかった中央大にも課題はあるが、追い上げられた関東学院大も後半は3Pが前川の1本のみ、と苦しい内容。ともに要修正の部分が見えた試合となった。
写真:ディレイドを貫く関東学院大。司令塔である前川の働きが重要になる。
※関東学院大・横瀬選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【ディフェンスで粘った神奈川大が日本大を撃破】

3Qに入ると、今度は神奈川大がファウルトラブルに見舞われる。立ち上がりで#29田村のミドルシュートと#7古橋の3Pが決まって10点のリードに成功するが、その後にファウルが続いてしまう。日本大は#29上原(2年・PG)が連続のバスケットカウントを獲得し、#14高橋の3Pも出て一気に点差を詰めた。ファウルを止められない神奈川大だが、#29田村が粘ってフリースロー、ドライブ、ミドルシュートと奮戦。しかし日本大も#24刘のシュートで残り4分半で逆転。ミスも出たが#24刘、#14高橋のオフェンスリバウンドも出て3Qは55-51と日本大がリードして4Qに入った。

「今日のMVPは田村」と神奈川大の幸嶋監督。日本大の刘にマッチアップし、オフェンスファウルにもひるまず泥臭いディフェンスで張り付いた。オフェンスでも積極果敢に攻めてチームを鼓舞した。また、チームでは3Qでファウルトラブルになったときに我慢しきったのも大きい。2部降格したとはいえ、サイズでも能力でも豊富な戦力を持つ日本大に競り勝ったのは大きな自信になるだろう。
日本大は前日に続いて惜しい試合を落とした。刘はもちろん、上原、高橋といった面々も頑張りが見えたが、勝負どころで神奈川大の粘りに屈した。
写真上:刘を抜いてシュートにいく田村。頼もしい活躍だった。
写真下:途中出場の上原は何度も流れを持ってくるシュートを決めた。
※神奈川大・古橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【リードを奪った国士舘大が法政大を寄せ付けず】

後半に入ってもこの10点差が縮まらなかった。法政大は途中からゾーンで相手のオフェンスを停滞させるも、#22原が外から確実に決めて国士舘大が流れを渡さず。法政大は#0高田が得点を重ねるも追い上げは叶わず。85-74と国士舘大がリードを守りきって勝利した。
国士舘大は司令塔の松島が183cm、インサイドには技術的にはまだまだながら2m近い留学生を擁し、手足の長い選手を揃えた全体的に大きなサイズが強みだ。松島がトップでプレッシャーを与え、原のシュート力、大河原の走力などが噛みあっているときは破壊力があり、プレスディフェンスの圧力も相当ある。ムラがあるものの、下位対戦では侮れない存在といえよう。法政大は松澤がファウルトラブルに苦しみ、外からの攻撃頼みになってしまった点で劣勢を強いられた。
写真:国士舘大は主将の松島の奮闘ぶりが光る。この日は審判にぶつかってオフェンスチャンスをフイにしてしまうが、そうした時も笑顔を絶やさない。チームのムードメーカーとして良い影響を与えている。
【緊張感の続くゲームを制して慶應義塾大が接戦を拾う】

リードを広げたい慶應大だが、大東大は3Qに入って#99山崎(2年・G)のシュートが当たり始める。立て続けに6点を獲得し、#28兒玉のスピードあるドライブで大東大が逆転。しかし慶應大も#4蛯名(4年・G)のドライブ、#15大元(2年・G)の3Pがここで出て、流れを切らさない。1点を争う中、慶應大は#5田中(4年・SG)の3Pが決まり、#4蛯名が続けて決め、44-49の慶應大リードで3Q終了。

ミスも多く、オフェンスがうまく展開できない試合だったが、昨年から何度も最後の攻防で勝ちきれず、惜しい試合を落とし続けてきた慶應大にとっては意味ある1勝だろう。アウトサイドの当たりが来ない中、「シュートの落ちた時に自分が点を取らなければ」と言っていた蛯名がアグレッシブに攻めてチームを引っ張った。途中出場の田中が決めた3Pもチームには大きな安堵感をもたらした。
大東大は兒玉がコートを躍動し、山崎も持ち味の得点力を発揮した。鈴木の出場時間が増えればもっと得点面では改善できるだろう。今年は下級生の多いチームだけに一つひとつ経験を積むことが大事だ。この試合では数多くの選手を出場させたが、そうした中から有望な選手が伸びてくることを期待したい。
写真:ゴール下の際どい場面や速攻のバスケットカウントが光った慶應大・権田。あとはアウトサイドがコンスタントに入ればもっと頼りになる。
写真:将来のエース候補、山崎。まだ2年生だがその得点力は確か。
※慶應義塾大・田中選手、大東文化大・兒玉選手のインタビューは「続きを読む」へ。
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
2013.05.09 (Thu)
【2013トーナメント】5/10試合予定
・準々決勝
13:00 専修大学 vs 拓殖大学
14:40 筑波大学 vs 早稲田大学
16:20 白鴎大学 vs 東海大学
18:00 青山学院大学 vs 明治大学
■千代田区スポーツセンター
・9〜16位決定戦
11:00 法政大学 vs 大東文化大学
12:40 中央大学 vs 日本大学
14:20 国士舘大学 vs 慶應義塾大学
16:00 関東学院大学 vs 神奈川大学
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ