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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.12.03 (Thu)

【2009インカレ】12/3 Bコート2回戦レポート

天理大が筑波大を破り2年連続の関西勢からベスト8へ
慶應大・青学大・中央大もベスト8進出

091203TENRI.jpg激戦が続いたAコートとは異なり、Bコートは評価が定まったチームが順当にベスト8に進出した。

中央大浜松大に1Qリードされる展開となるが、#4小野龍猛がインサイドで持ちこたえて、ガード陣が早い展開に持ち込むと、4Qで差をつけて勝利した。筑波大天理大と対戦。やはりインサイドが鍵になった。筑波大のオフェンスにリズムが生まれないのと反対に、天理大はインサイドはもちろんアウトサイドも波に乗ってリード。筑波大は悪い時の常でチーム全体が消沈。天理大の勢いの前に破れた。青山学院大専修大に思った以上に粘られた。専修大は3Pでは55.6%と青山学院大を上回るパーセンテージ。リーグ戦ではシュートが好調で慶應大を追いつめた試合があったように、乗せると怖いところがあることを証明した。青学大は100点は越えたが、課題の残る内容。愛知学泉大慶應大相手に激しいディフェンスを仕掛けたが、慶應大のアウトサイドが決まらなかったにも関わらず、届かなかった。

2日目、ここまでは内容はどうあれ勝つことが全ての戦いになる。この日敗退したチームは引退、シーズン終了となるが、残ったチームにはあと3試合が残されている。力を出し切れないようなチームも見られるが、本領発揮はここからだ。

写真:サンバの好プレーに笑顔の根来。今年は最上級生としての自覚を持ちながらプレーしていると言う。


【12/3 Bコート結果】
中央大学84(17-21,20-11,21-24,26-18)74浜松大学
筑波大学67(16-16,18-23,17-26,16-29)94天理大学
青山学院大学105(30-30,30-15,19-23,26-26)94専修大学
愛知学泉大学67(9-17,18-33,23-12,17-25)87慶應義塾大学

※4試合のレポートと、浜松大・大石選手、浜松大・ママドゥ選手、天理大・清水雄司選手、根来選手、筑波大・片峯選手、愛知学泉大・山本監督、溝口選手のインタビュー、コメントは「続きを読む」へ。

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【REPORT】
序盤はインサイドで#45ジャーラの高さに苦戦するが
次第にアウトサイドの調子を上げて中央大が勝利

中央大学84(17-21,20-11,21-24,26-18)74浜松大学
091203ryumo.jpg浜松大は開始からインサイドで#45シダット・ジャーラ(1年・C・延岡学園)がゴール下で簡単に得点。高さにおいては中央大の#4小野龍猛(4年・C)より12cmも大きい。さすがの小野もファウルトラブルを恐れて簡単には守りにはいけない。また、攻めてもうまくいかず、序盤からフラストレーションがたまる展開で、開始4分で2-12と開かれてしまった。しかし#11竹原(3年・SF)のシュートが当たり始めると、じわじわ追い上げ、#4小野龍猛が#45ジャーラをくぐってのターンシュートや#15佐藤(1年・G・洛南)のスティールもあって17-21と4点差に詰めて1Qは終了。
その後の試合は終止クロスゲームとなった。2Qは#7ママドゥ・ジェイ(4年・C)をメインに使っていくが、大きく流れが変えられない浜松大。中央大は#4小野龍猛へのディフェンスが#2小林(4年・PF)に交代すると、すかさずドライブをかけてファウルを狙いにいく。#16小野大貴(1年・F・明成)のバスケットカウントや#4小野龍猛のアシストなどもあり、中央大がリードを奪った。しかし浜松大も再び#45ジャーラがインサイドで力をふるうと引き離されることはなく、そのまま前半は中央大の4点リードで終えた。

3Q序盤、中央大にミスが続く。その間に#14永手(3年・SF)が3連続得点。#3伊藤(3年・SF)、#1大石(4年・PG)の3Pもあって逆転。中央大は#16小野大貴の速攻や#11竹原のシュートなど早い展開から得点し、互いに譲らない。3Qを終えても58-56と中央リードながら差はわずか2点となった。4Qも序盤はこのまま接戦が続いた。ゲームの流れを変えたのは#11竹原と#4小野龍猛のシュート。開始3分で6点差にするとようやくゲームの最後の流れを掴んだ。#15佐藤、#11竹原の3Pが続きここまで数点をいったりきたりしていた得点差を一気に10とすると、優位に立った。浜松大は#7ママドゥで流れを変えたいが、中央大の勢いを止めるまでには至らない。残り2分、中央大は時間を使いながらの攻撃。浜松大は#7ママドゥがバスケットカウントのシュートを2度決めるなど、最後に見せたが届かずに終了。一方の中央大が2002年以来のベスト8進出を決定した。

写真:ママドゥがオールジャパン予選で肩を痛め、出場時間が限られてしまった。小野とのマッチアップが見られたのはわずか。

※浜松大・大石選手、ママドゥ選手のインタビューは下へ。


エースが役割を果たし、3Pも落ちなかった天理大が快勝
筑波大はトランジションで対抗もあと1本の決め手が出ず

筑波大学67(16-16,18-23,17-26,16-29)94天理大学
091203sanba.jpg1Q、天理大は早稲田大との1回戦に続いてシュートが気持ちよく決まらず、重い立ち上がり。#10サンバ(3年・C)のリバウンドシュートでつなぐ。対する筑波大は#36本井(3年・C)がバスケットカウントを決めるなどサンバにひるまない。さらに天理大メンバーを置き去りにする速攻から#45鹿野(4年・F)が決めていく。Q最後も天理大#2大谷(2年・SG)が3Pを決めリードして終えるかと思われたが、筑波大#45鹿野がレイアップを返して16-16の同点となった。
2Qは筑波大が#7佐々木(4年・G)らの3Pで加点していけば、天理大は#10サンバ&#1根来(4年・C)で得点と対照的なプレーで接戦が続く。だが、2Q終盤に天理大の外のシュートが入りだした分だけ天理大がリードして折り返した。
後半は筑波大が2点差まで詰めるが、あと1本が出ない。その間に天理大のアウトサイドが覚醒。#2大谷、#5清水陽平(2年・G)が決めて41-54と一気に2桁差をつける。これ以上離されたくない筑波大はメンバーチェンジを試みると再び足が動き出し、#33加藤(3年・F)が3連続得点で4Qにつないだ。
14点という点差はトランジションの速い筑波大にとって跳ね返せない点差ではなかったが、4Q立ち上がりに天理大#1根来がリバウンドシュートに3Pにと9点を固め取りし、51-74となると大勢がついた。筑波大は#13片峯(4年・G)をコートに戻すと、残り5分半に3つ目のタイムアウトをとってあとはコートの4年生に託す。天理大は#2大谷がこの日3Pが8/11と最後まで落ちず点差は30まで広がっていたが、筑波大のメンバーはそれに関係なくバックコートから黙々と当たり、マイボールになればゴールだけを見てプレー。リーグ終盤で見せた爆発力は出せなかったが、最後まであきらめない心を見せてシーズンを終えた。試合後に見せた涙は今シーズン大きく成長した下級生達が引き継ぐ。

写真:天理大・サンバは23点12リバウンド。しかし根来や大谷も20点オーバーの活躍で、チームをもり立てた。

※天理大・清水雄司選手、筑波大・片峯選手のインタビュー、天理大・根来選手のコメントは下へ。



1Qは専修大が当たって30-30の互角の展開
2Q以降引き離すも、青学大らしくない失点は不安材料か

青山学院大学105(30-30,30-15,19-23,26-26)94専修大学
091203senshu.jpg青学大らしからぬ出だしとなった。1Qは専修大相手に30点の失点。専修大は#11藤井(4年・G)のアウトサイド、#20張(3年・C)のインサイドで得点。一方の青学大はスタメンに#32中川(2年・C)を据えるも、関東随一の高さを誇る専修大の前ではやはりサイズ不足を否めない。#7渡邉(4年・G)が外から打つなど得点していくが、1Qは点の取り合いとなり、互角の立ち上がり。2Qも序盤は専修大が勢いを持続して得点し、拮抗した点数が続くが、青学大はリーグ戦ではあまり出番のなかった#23湊谷(3年・PF)が得点してシーソーゲームを抜け出すと、2Qは15点のリードを奪うことに成功した。
3Q、専修大は粘れずに青学大のトランジションの前にあっという間に点差をつけられる。しかしこれまでの専修大とは違い、そこから粘った。リードを広げたい青学大に対して追いすがり、20点はあった点差をじわじわ10点台に戻しながらの戦いが続く。リーグ戦では出番がなかったが、インカレでは1回戦から出番を得ている#3廣島(1年・G・北陸)も3Pを決めてガッツポーズが出るなど、青学大を簡単には逃げさせない。それでも、青学大は勝負どころで4Qは#16比江島(1年・GF・洛南)や#5辻(2年・SG)の3Pで逃げる。専修大は#11藤井のシュートで追い上げをはかるが、届かず試合終了。集中力が切れやすかったリーグ戦とは違って、奮闘が見える1戦だった。反対に青学大は与し易いと感じていたせいなのかどうか、少し疑問符の残る試合内容となった。次は関西1位天理大。#10サンバに対し高さ対策が鍵となるだろう。

写真:味方のシュートにわく専修大ベンチ。リーグ戦では苦しんだがこれが浮上のきっかけとなるか。


激しいディフェンスで慶應大のオフェンスに対抗した愛知学泉大
慶應大はアウトサイドが不調ながらも差を守ってベスト8へ

愛知学泉大学67(9-17,18-33,23-12,17-25)87慶應義塾大学
091203IWASHITA.jpgディフェンスを持ち味とする愛知学泉大。一方の慶應大もリーグ戦以降はディフェンスを中心に練習を重ねてきた。慶應大は元々激しいディフェンスも持ち味のチーム。オフェンスは後からつけてきた評価の一つだ。
立ち上がりは両者主導権が握れずに点が取れなかった。それでもリバウンドでは優位に立つ慶應大が若干のリード。終盤に向けて流れを作ると2Qは一気に突き放すことに成功した。しかし、3Qになると再び愛知学泉大が盛り返し、慶應大は得点が止まりがちになってしまう。原因の一つはアウトサイドの確率だ。この日は3Pが1/20と悪さが目立った。外が安定しないために愛知学泉大に粘られたが、それでもリバウンドとフィールドゴールは圧倒。一度は10点近くまで押し戻されたが、そこから焦ることなく得点して勝利。愛知学泉大は4Qに3分ほど得点が止まってしまい、追撃の芽を絶たれた。ベスト8への壁はまだ厚いが、ディフェンスを追求するチームは地方で貴重な存在。今後も研鑽に期待したい。慶應大はベスト4をかけて中央大と対戦する。リーグ戦では圧倒したが、そのリーグ戦で中央大は青学大や東海大、法政大を破っているチーム。全く油断はできない。

写真:ダンクにいく慶應大・岩下。

※愛知学泉大、溝口選手、山本監督のコメントは下へ。


【INTERVIEW】
「4年間で全て成長できた」
前向きに締めくくった東海地区の牽引役

◆#1大石慎之介(浜松大・4年・PG・主将)
091203oishi.jpg今年もベスト8の壁を破れずに終わった。
ママドゥ入学以来、東海地区ではトップを走り続けている。バスケットにインサイドが必要不可欠なものであることを示している証拠だが、それにつられるように周囲の選手も年々向上しているのが見える。しかし関東を倒すまでには、まだいくつかの道のりがあることもこの試合では示された。長い間コンビを組んできたママドゥとのホットラインがあまり見られなかったことは残念だが、それでも大石の言葉は常に前向きだった。それは自分たちが示した結果が、後輩にもつながっていくことを期待、信頼しているからだろう。
浜松大にはもう一つ、自らの手で勝ち取ったオールジャパンが残る。そこで更なる進化を見せて欲しい。


-敗因は。
「こっちがやりたいバスケット、ディフェンスをやって、ブレイクを出してというのができなかった。あとはシュート力の差が敗因ですね。ノーマークだと相手は入る。こっちはあまり%的には打てているんですが良くなかった。僕も入らなかった。僕が悪いゲームだとチームも悪くなって負けてしまうのはあります。気負いは特になかったんですが、向こうはシュートを外しても打ってくるんですが、こっちは2本連続で外してしまうと“次を打ったら外れるんじゃないか”というメンタル的な部分が目立っていた。気持ちよくシュートを打てていたのはやはり相手だと思います。ただ、今までうちのチームは我慢がきかなかったんですが、今日は10分刻みで我慢してやれていました。そこがインカレにいくにつれて成長してきていた部分です。だから来年やオールジャパンも来年チームが変わっていく成長の糧になると思います」

-最後のインカレにかける思いは大きかった?
「中央大には悪いんですが、いける、ベスト8は狙えるとチームの中でも言っていました。ブロック的にベスト8に入れると思っていたし、入ろうと言っていたんですが、入れずに残念です。春にも関東と練習試合で勝っているので、どれぐらいやってくるかは分かっていたんですが、4年間関東の壁を乗り越えられなかったので、今年は絶対勝ちたかった」

-4年間で一番成長したところは?
「ゲームコントロールの部分です。こういう時にどういう風にやるか。相手の嫌なところをどうつくかや、スピードや全体的に成長できたと思います。司令塔だから中で声を出さなければいけないというのもあるし、一緒に出ているメンバーの使い方もそうです。ガードとしてチームの司令塔、キャプテンとして成長できました」

-4年間のインカレを振り返ると、いずれも関東の大学相手には得点が取れず(※1)に負けている印象なのですが。
「自分たちがオフェンスを取れなくてもディフェンスで守れれば五分五分だし、監督にもそう言われていたので、守りを念頭に置いていました。関東相手だと東海地方でやっているような1対1を仕掛けて、ディフェンスから守ってブレイクという形がそう簡単にはできません。我慢して、ロースコアにしていく形になりますね」

-全国に来ると、やはり大事な部分で得点できないと勝てないと思うのですが、その部分は意識していましたか?
「東海リーグ戦で最後は愛知学泉大に負けて優勝したんですが、そこからまた走る練習を取り入れて体力トレーニングをしました。そこで切り替える練習をやってきました。切り替えが早くなれば点につながると思います」

-ディフェンスに関していうと、昨年や一昨年に比べると随分良くなったと思いますが、これも意識の変化はありましたか?
「そうですね。強いチーム相手だとママドゥ(#7)やシダット(#45)が外に出されてしまうので、そういう時に周りのカバーが大事になるのでローテーションのディフェンスを練習してきました。去年より足も使えて良くなっています」

-浜松大は東海地区を代表するチームですが、今後全国を見据えた場合にはどこの強化が必要だと考えますか?
「関東は当たりが強いので、それに対応するボディバランスや足腰を鍛えること。後はシュートですね。疲れた時にうちはシュートがあまり入っていなかったので、ウエイトとシューティングは必要ですね。チーム的に良くなってきているので、ここからだと思います」

-関東ではここ数年でフィジカルトレーニングについてはどのチームも重視するようになりましたし、以前に比べて随分向上しています。そこは地方ではまだ足りない部分ではないかと思うのですが。
「関東がそういう風に取り入れて、関東のレベルを上げるのはバスケット界にとって必要なことだと思います。でも地方も同様に強化していって、地方同士で切磋琢磨していかないといけない。東海地区だと浜大か学泉かでやりあっているんですが、その2チームだけでは関東とはやり合えないと思います。だから地方、日本全部がそれを取り入れていけばインカレでも地方の力が上がっていくと思います」

-後輩に対しては何と伝えますか?
「練習を変えないといけないと思います。質であったり、ぐだぐだっとなるとそれを引きずるところがあるので、悪い時にどう立て直すかといったような精神面などもです。練習などは4年目になってちょっと変わったなという気はしますが、4年生がどんどん引っ張っていけばチームは強くなります。今年は4年もたくさんいて、そうなっていったので後輩には期待します」

-ママドゥ選手がケガであまり出られず残念でしたが。
「ケガはつきものなのでしょうがないですが、その分シダットが頑張ってくれたし、後悔はありますが彼も先輩の分は頑張ろうとしたと思います。だからそこは来年につながるので良かったと思います。プラスに考えていました」

-インカレはこれで終了ですが、終わったという気持ちですか。それともまだ続く?
「学生の大会はインカレで最後なので、悔しいのは悔しいですが負けは認めなければいけないし、最後のオールジャパンにぶつけたいと思います」

※2006年は青学大に105-86だが、2007年は東海大相手に62点、2008年は青学大相手に50得点で終わった。


「周りに何と言われてもバスケが好きだから一生懸命やった」
大学界初のセネガル人選手が歩いた誇り高き4年間

◆#7ママドゥ・ジェイ(浜松大・4年・C)
091203mamadu.jpg高校バスケ界にセンセーションを巻きこした存在は、大学でもチームを全国トップへ、というわけにはいかなかった。しかし浜松大に残したものは大きい。在学中は東海リーグ4連覇、西日本選手権で初優勝も飾った。
また、その取り組みや姿勢もいい影響を残した。自分がしっかりやればセネガル人選手のイメージもよくなる、と考えてのことだった。
後に続く後輩達に大きな意味で道を残した。“真々道”、彼自身がパンフレットに書いた道は、もちろん彼のために前にも伸びていく。
 

―ママドゥ選手は怪我ということで、高校からの後輩である#45ジャーラ選手がスタメンでしたが、どんなアドバイスをしましたか?
「もう思い切りやれ、それだけです。彼ならできますから。実際よく頑張ってくれたと思います。逆に僕が交替で出たときにもっとチームを助けられればよかったですが、あまり自分らしさを出せずこの結果になってしまいました。それが敗因の1つだと思います」

―終盤のバスカン連発はさすがだなと思いましたが。
「もっとやればよかったです。やっぱり怪我が怖くて…あのときは最後だから思い切りのいいプレーをと思ってやっていました」

―残念な結果になってしまいましたが、チームを引っ張ってきた4年間を振り返るとどんな気持ちですか?
「僕が浜大に入ったとき、高校で全国の高いレベルでやっていたのは自分だけでした。だから1年のときからコートの中でしゃべって、4年間ずっとリーダーシップをとってやってきました。それなのにここに来て最後に怪我をしてしまったのは残念ですが、でも楽しかったです。このメンバーで、このチームでバスケットができて」

―ママドゥ選手に引っ張られるように周りの選手もうまくなりましたよね。
「はい。来年は絶対ベスト8に入りますよ。期待しています」

―その中でもずっとコンビを組んできた大石選手と最後は一緒にやりたかったのでは?
「そうですね、1年生から一緒に頑張ってきたのに、自分が怪我をしたからコートに立つ4年はほぼ1人になってしまって、彼が1番悔しがっていると思います。でも本当に頑張ってくれました」

―大学4年間で、どんなところが成長できたと思いますか?
「高校はめちゃ厳しい(苦笑)監督がいて、フォーメーションもしっかりあって環境も整えてくれて、はっきり言って自分でやることはあまりなかったです。それに対して大学生は大人だから全て自分でやらなければいけない。自分で考えてやっていったのが成長したところかなと思います」

―ママドゥ選手はセネガル人選手として初めて大学でプレーしましたが、どんな気持ちでやっていましたか?失礼ながら、“セネガル人だから”と見られたこともあったのではないかと思います。
「自分は、別にセネガル人だからとかじゃなく、バスケットが好きだからやってきました。確かに周りからはセネガル人だからと見られたこともあったけれど、僕は全然気にしなかった。コートの中に入れば一生懸命やるだけだし、そうしてやっていたらそれがセネガル人のよさとして受け取ってもらえるかなと思って、周りは無視して自分のやることを一生懸命やりました」

―そんな姿にいつも感動させられました。勉強もしっかり取り組んでいるそうですが、そういう姿勢は後輩たちに伝えられたと思いますか?
「後輩達は自分のことをよく見ていてくれたと思います。でも先輩がいると遠慮してあまり自分を出さないですね。たぶん僕達が卒業したらまた成長すると思います。自分の代になったらわかることもたくさんあると思います」


「ハートのあるチームになれた」
下級生の涙が示した主将の取り組みの意義

◆#13片峯聡太(筑波大・4年・G・主将)
091203katamine1回戦で天理大に敗れた早稲田大とは同じホテルだったという。福岡大大濠高時代のチームメートで早稲田大に進んだ山田純也に「勝ってくる」と言って臨んだが、天理大の高さに屈し、反省が口を突いた。
だが、シーズンを振り返ればとても充実したものだった。昇格した1部の舞台ではしり上がりに調子を上げ、拓殖大との順位決定戦もしっかり勝ってインカレに臨むことが出来た。「やらないやつは許せないタイプ」という片峯の引っ張りに応えた下級生達はこの1年間で目を見張るほど成長した。“伝えられるものは、全て伝えたい”と取り組んできた1年間。最終戦となってしまったこの試合の後に下級生が流した涙から、片峯の思いがしっかりと伝わっていたことが伺われた。
いつでも冷静、しかしいつでも熱い思いを内に秘めて。自ら考えて動き、チームにいい影響を与えることのできる選手はなかなかいない。片峯は“筑波のキャプテン”として、堂々と信念を貫いてみせた。


―残念な結果となってしまいましたが、試合の入りはうまく相手の良さを消せていたのではないでしょうか?
「そうなんですけど、自分たちの良さも出し切れていなかったです。トランジションで速いバスケットに持っていこうとしていたんですが、どうしてもハーフコートオフェンス中心になってしまった。その結果ロースコアになっていただけで、ペースをつかめてはいませんでした。それで少しずつ向こうにインサイドをやられ出すとともに、相手のペースになっていってしまったんじゃないかなと思います」

―トランジションを出せなかった要因はやはり相手の高さでしょうか?走れているときは天理大もなかなかついてこれていなかったですが。
「それを続けられないときついなって改めて思います。悔しい話ですけど。なかなか走れなかった理由は、高さもたぶんあるでしょう。いつも以上にリバウンドが取れなかったですし、やはりゴールを決められた後だと1度エンドに出てからなのでスタートがどうしてもちょっと遅れてしまうというのがありました」

―どちらも良さが出せない中で、点差がじりじり開いていってしまったポイントはなんだったと思いますか。
「昨日の早稲田もそうだと思うんですが、外のシュートがポイントになったかなと。うちは入れていかないとなかなか追いつかないですし、逆に相手にインサイドアウトで決められだしてしまった。今までのデータからインサイドを重点的に守っていたのですが、それでうちのディフェンスが的を絞りきれなくなってしまいました」

―それで点差があいてしまった後も、ディフェンスで当たり続けていましたが、そのときはどんなことを心掛けてやっていたのですか?
「オフェンスはやはり走ること。あとはディフェンスもチェンジングでどんどん仕掛けていくことだけをテーマに4Qはやっていました。実際そういうディフェンスができて詰められたのはよかったですが…点数がちょっと開きすぎていましたね。それをもっと最初からやれていればと、ちょっと悔いが残る感じがします。相手に高さがあるにしても、試合の中でアジャストしていかないと、やっぱり上にはいけないんだなとすごく思いました」

―4Qの途中からは4年生3人が同時にコートに立っていましたが、それはやっていてどうでしたか?
「洵生(#45鹿野)も瑛(#7佐々木)もすごくしゃべってくれていたし、あの3人と4年間ずっと一緒にやってきたので、最後3人とやれてすごく楽しかったです」

―特に片峯選手にボールを集めていましたよね。
「僕もそれに気付いてシュートを打っていたんですが、入らなかったですね(苦笑)。最後は僕も逆に瑛と洵生に渡そうと意識してやりました。結果には出なかったですが、最後一緒に思い切りやって終われて、それはそれでよかったんじゃないかなと思います」

―これで自分の代も一区切りという実感はありますか?
「寂しさはかなりありますが…この1年間、僕は吉田先生(監督)以上にメンバー達を怒ってきたんですね。吉田先生は注意や指摘はしてくれるもののそこまで怒る方ではないんですが、僕は本当にやらないやつは許せないタイプで、だからもうつかんででもやらせたりもしていたんです。その結果こうして、なかなかハートのある、終盤に強いチームになることができたんじゃないかなと思います。下級生たちは成長できたこの1年を生かして、来シーズンも頑張ってくれたらこの1年も捨てたもんじゃないかなって思います」

―今シーズンの筑波大は、下級生が多く出ていましたがその分成長が見られましたよね。
「今シーズン1番成長してくれたのは、インサイドの#36本井だと僕は思っています。実際さっきもあいつが1番泣いていて。春、“筑波はインサイドが弱い”と言われていたのがあいつ自身も悔しかったんだと思います。そこからあいつの努力でどんどん頼もしくなっていってくれたので、インサイドは結構自慢だったんです。が、今日の相手はそれ以上にいい、(天理大#10)サンバだけではなく(#1)根来も中外やれる選手で…インサイドが1番成長したんだけどなって感じでしたね。僕たちアウトサイドのメンバーがもっとカバーしてあげなくちゃダメだったなと思います」

―試合のあと、下級生が皆泣いていたのを見ると、この悔しさと今シーズンの成長をきっと来シーズンにつなげてくれるのではないでしょうか。
「僕もちょっとびっくりしました。試合後のロッカールームでも、今まで4年間やってきた中で後輩達がこんなに泣いているのは初めてでした。それくらいついて来てくれていたんだなというのはすごく感じたので、もちろん自分も感謝の気持ちでいっぱいなんですが、皆もそう思ってくれていたならこの1年間はよかったなと思います。来年からはOBという、今度は見守る、応援する立場になりますが、1部に定着して少しづつ順位をあげていってくれればと思います」

―プレーヤーとしては、この4年間やってきたことを出し切れましたか?
「今日は、失敗してもいいから中途半端なプレーだけはしないと決めてやっていました。それが結果として出た部分も出せなかった部分もありますが、チームがやろうしとしていることを自分が出ているときは常にやれていたと思うので、そうしてチームを率先できたことは自分ではよかったなと思います」

―片峯選手は高校でも大学でもいつも“有言実行”な姿を見せてくれましたが、その秘訣というのはなんだったのでしょうか?
「うーん、僕自身ぶれないというか。どんなときでも、自分がスタメンで出てもそうでなくてもやることは変わらない。物事を割り切って考えるタイプなので、色々なことはできないですが、1つのことをやるときめたらそれだけに集中してやることを心掛けていました」

―筑波という、勉強も大変なチームで4年間やり切ったことはどんな経験になりましたか?
「バスケットの勉強を主にしていたんですが、それは自分の好きなことだし、これからも続けていくことなので別に苦にはなりませんでした。逆に筑波大じゃなかったら、こうして自分の好きなことも勉強できなかったでしょうし、吉田先生のバスケットを勉強することもできなかったので、この4年間でしっかり勉強できたことはすごくよかったですし、やっぱり筑波大に来てよかったなと思いました」


「シーズン最後の大会だから思い切ってやりたい」
◆#00清水雄司(天理大・4年・SG・主将)
091203simizuy下級生が多く出ている天理大において、#1根来がコート内をまとめるなら、この清水はコート外からチームを支えている。自身のケガとも戦いながら、また関西全体の期待も託されながら、主将として昨年に続くベスト8にチームを導いた。清水がいるから周りのメンバーは思い切ってできる。コートに立ったときの気持ちのこもったディフェンスにも注目したい。


―ベスト8を決めた気持ちを聞かせてください。
「嬉しい、それだけですね。今年はインサイドの主力が去年から代わっていないですし、絶対優勝まで行くという目標を持ってやってきたので、それに1歩近づけた嬉しさがチーム全体として出ています」

―1回戦の早稲田大戦とこの試合の1Qは重かったですが、何が原因だったと思いますか?
「昨日は初戦というのがありましたし、インサイドは2・3回生なんですがアウトサイドは1・2回生が中心なので、初めてのインカレでのプレーということでプレッシャーもあったと思います。それでちょっとガチガチになってシュートも決まらなかった感じですね。今日ようやく硬さがとれてきたなと思います」

―何かきっかけはあったのですか?
「まずは応援席の声と、あとは上級生がもう楽しんでやっているのでそれにお前らも乗っかってこいという感じで(笑)。シーズン最後の大会なので楽しく思い切ってやろうということは常日頃から言っているんです」

―そのアドバイスが効いて、点差があいてからは逆にどんなことを意識してやりましたか?
「まず8点~10点差でしばらく続いていたときは、これ以上詰められないようにというのをまず考えました。開いてからは思い切りよくですね」

―この試合の後半は思い切りがよかったですね。
「下級生は硬ささえとれたら思い切りがいいので。それに上級生の冷静さが加わって、今本当にいい感じでやっていると思います」

―その“いい感じ”に持ってくるまでには苦労もあったのではないですか?
「確かに下級生が多い分、チームができてこないのはありました。今年は西日本大会がインフルエンザで中止になってしまって、実戦がなかったので苦しかったです。今ようやく天理大というチームができあがってきました」

―昨年のインカレでベスト8に入って、自分の代でもベスト8に入らなければというプレッシャーみたいなものもありましたか?
「はい、去年は上級生がしっかりしていたので、プレッシャーはすごくありました。でも、その辺は上級生ももちろんチームが支えてくれたので、僕も不安ではなく楽しんでキャプテンをやってくることができました。皆やんちゃな子ばかりですけど(笑)、キャプテンをやってよかったと思っています」

―怪我をしている中でキャプテンは大変だったと思います。1選手としてコートに出たいという思いとはどう折り合いをつけましたか?
「今まであまり怪我はなかったのですが、新チームになる少し前から足のケガで、自分自身の調子はまだちょっと戻っていない感じがあります。ですが、それでもチームが勝っていれば別に問題はない。最後の年なので出たいというのも少しはありますけど、下級生もうまいので、そこは信頼して、任せてやっています」

―さて、昨年と同じところまで来て、まず明日の準々決勝ではもう1つ上に行きたいですね。
「はい。ここまでの組み合わせは最初から緊張感を持ってやれるいい組み合わせでした。準々決勝で当たる青学とは、8月に1度練習試合で対戦しているのですが、そのときは結構大差をつけられて負けました。なので明日はそのリベンジという意味も込めて、今日の勝ちの勢いを持続しつつもう今日から切り替えて準々決勝に臨みたいと思います。サンバもまだ3回生ですし、アウトサイド陣もどんどん成長していっているので、夏とは違うというのを明日見せられたらいいですね」

―個人的にはどんなプレーを見せたいですか?
「やっぱり天理はディフェンスのチームなので、僕がそのディフェンスで流れをつかむきっかけを作れたらと思います」


「“去年よりむしろいい”と思ってもらえるよう魅せます」
◆#1根来新之助(天理大・4年・PF)
091203negoro天理大のスタートで唯一4年生の#1根来。#10サンバのマークがきついときは合わせやリバウンドで助け、ディフェンスが縮まったら外から柔らかいシュートを決めてチームを引っ張る。ベスト8を決めてホッとしたというが、ベスト4に進めたらどんな表情をしているだろうか。


「チームとしてはもちろん、個人的にもパンフレットの注目選手に書いてもらっていたので、ベスト8に入らなければと必死にやっていました。だからやっとホッとした感じです。でもまだ50%しか見せれていません。組み合わせが決まってから青学戦をずっと目標にしていたので、青学に勝ってなんぼだと思います。去年は6位で、今年はそれより上を目指したいのでベスト4に絶対入ります。

(スロースタートの要因は)1Qは同点でしたが、基本的に天理は出だしがよくないので(苦笑)、あんなもんかなと思います。でも次の青学などもっと強いチームに勝とうと思ったらそこは修正しないとだめですね。あとはインカレまでの練習がシューティング中心だったので、身体が動かなくて。でもその中でも勝てた経験、昨日の苦戦があるから今日の快勝だったと思います。

(筑波の速さを体感して)自分たちは全然まだまだ走れないチームなので、本当ににしんどかったです。青学はもっと速いので、ハリバックを意識しつつ、オフェンスではディレイドでできたらサンバの高さの分うちが有利かなと思います。

今年は出ているメンバーのうち4回生は自分1人ですが、去年4回生に引っ張ってもらって勝てたので。今年はその分僕が引っ張っていかないとと思っているし、周りのやつらは若い分思い切りがいいので、むしろそこは去年よりいいというのを見せたいと思います」


「あきらめたくなるような点差でもあきらめずにできた。
次はベスト4だと言えるように、もう1度鍛え直す」

◆山本明監督(愛知学泉大)
091203gakusen―前半に離されてしまいました。
「やはり強いですね。リバウンドが要だと言ってきましたが、前半の相手のオフェンスリバウンドがうちのデータで13本と、やられ過ぎでした。わかっていても、#11酒井・#5小林・#4田上選手の飛び込み方がうまかったです」

―#7岩下選手以外のところですね。東海リーグで対戦した浜松大も慶應大と同じようにビッグセンターがいましたが、違いはやはり飛込みリバウンドでしょうか?
「そうですね、質が全く違いました。ビデオを観て、ここだよと言葉でも言ってイメージはしていても、実際にそういう相手とやっていないので習慣が足りないとつくづく思いました。慶應さんはオフェンスリバウンドが関東の中でも特にいいチームだと今日、改めて実感しましたね。一瞬の隙をついてカットしてこられました」

―ただ、後半もついていきました。その点では、東海リーグの最終戦で見せた“気持ち”がインカレでも出せたのではないでしょうか?
「選手の気持ちは切れていなかったですね。僕も何点開こうが最後までやると。前半23点差で、後半に入るにあたってポイントはとにかくオフェンスリバウンドをやらせないことだと再確認しました。後半はそれが少しできたのでうちのオフェンスにつながって、思い切りのいいシュート、3Pが当たり始めたという感じです。もちろん相手が甘くなった部分もありましたが」

―11月の東海総合・浜松大戦にしても、最後に足が止まってしまうのが惜しいところかなと感じました。
「東海総合は4Qに仕掛けたのが逆に点差が広がってしまったんです。この試合は最後まで我慢強いディフェンスをということでやってきて、実際シュートを落とさせるまではだいぶできていたと思います。慶應さんの1発目のシュート率はだいぶ抑えたと思うんですが、最初にも言ったようにリバウンドを後半くらいしっかりとらないとダメですね。要因はフィジカルだとかリバウンドに対する意識だとかいくつもあると思うので、その辺りをもうちょっとやらないとなと思います」

―見せたいと言っていた、“チームとして対抗する”という部分はできましたか?
「うーん…それに関しては、チームとして対応する以外の部分でやられたと言うか…オフェンスリバウンドは個々の部分に当たるところなんです。例えばローポストプレーやドライブからのレイアップならチームディフェンスで意識して守ったのですが、チームディフェンスだけではない部分が次の課題だと思います」

―最後に4年生に代わって下級生を出したのは、その“次”につなげるという意図ですか?
「そうですね、コートに立たせて、来年勝負すると。この大会は4年生のやるぞ!という気持ちが大会に来る前から強く、下級生もそれを十分にわかってくれていたと思います。僕が言葉で言うよりも、4年生たちの、あきらめたくなるような点差であってもあきらめずにやるという姿勢があったので、それは下級生につながっていると思います」

―山本監督は「いい試合ではダメ」と常々言っていますが、今後ベスト8の壁をどう打破していきますか?
「この壁はやはり、そう簡単なものではありません。特に今年は慶應さんと、どのポジションも力があり、たとえ1本2本止めてもこちらもしっかりシュートを入れていかないと差が開いていってしまう、関東の中でも特に高いハードルだったので厳しかったですが、来年のチーム作りも同じように、この壁を越えられるように。選手もそう思っているでしょうし、僕ももう1回やらないとなという気持ちです。何回やっても、毎年毎年勝負ですよ。次の課題にいけるように、次はベスト4だと言えるように、もう1回鍛えなおしてやるしかないですね」


「ディフェンスにはプライドがある」
最後まで食い下がって見せた東海地区の意地

◆#0溝口秀人(愛知学泉大・4年・主将・SG)
091203mizoguchi1.jpg今年もベスト8の壁突破ならずとなった。昨年は関東1部の中央大に勝利しながら、次の戦いで同志社大に破れてベスト16。その悔しさを払拭するため、ここまで再び努力を積み重ねてきた。しかし分かってはいたことだが、慶應大の強さはその思いを凌駕していた。
もはや代名詞でもある愛知学泉大のディフェンス。鉄壁の守りはここ10年以内を振り返っても日体大や日大など関東の強豪を脅かすシーンを何度となく披露した。ディフェンスへの意志だけはどこよりも高いと言っていい。その信念が継承されていつかベスト8の壁を破る日を待ちたい。
溝口は最後に「個人的には相手が慶應で良かった」と言ったが、それは無理はない。慶應大の小林や田上とは、地元が同じでミニバス時代から対戦してきた。節目節目に闘って互いを引退に追い込んできたが、ここでは溝口の番となった。悔しさの間に感慨深さが見え隠れしていたのは、一番身近なライバルと最後に闘えたからだろう。試合中、普段はほとんど相手チームの選手と言葉をかわすことのない慶應大の小林も、この試合では溝口と何度かしゃべるシーンがあった。他の選手たちには分からない、彼らの時間の積み重ねが見て取れる瞬間だった。


-ここで終わりとなってしまいましたが、どんな気持ちでしょうか。
「僕らは本気で慶應に勝つ気でいたので、負けてしまって本当に残念です」

-でも最後まであきらめないで粘る姿が見えました。
「僕らのスタイルというのは、ディフェンスをやってオフェンスにつなげるもので、ベースはディフェンスです。これだけは40分間、みんなで続けようという気持ちでやっていました。後半もそれでディフェンスを頑張ったから相手もショットを落としてくれたし、僕らはリズムが掴みやすくなってオフェンスで思い切りいいショットを打てました。やはりそこの僕らの“ディフェンス”というチームカラーが出せたと思います」

-得点としては序盤はロースコアで、学泉大が考える展開で入れたのかなとは思ったんですが。
「でも自分が空回りしてしまって、ファウルも3つになってしまいました。そこが僕としては後悔の残る部分です。展開としてはずっとスローペースに持っていって、1Q10点から15点に押さえるゲームをしたかった。でも前半で50点を取られてしまいました。でもそれが逆に良かったというか、後半はふんぎりよくディフェンスをやろうという考えにはなりました。向こうは120点を取るということを言っていますし、それは絶対に取らせないという気持ちもあったので」

-確かに後半になって慶應大が50点台からなかなか伸びなかった部分は、学泉の特徴が出ていると思えました。でもお互いよく練習試合もしていますし、相手のことはよくわかっていますよね。
「それ以上に小林(#5)や田上(#4)、酒井(#11)は地元も一緒だし、小学校の頃からずっとやっているし、やりやすさの面では有利かなと思ったんです。でもそこが逆に空回りしましまいました。僕がやろうやろうとしてファウルも出てしまったし、オフェンスでもショットが長くなってしまったので、もう少し余裕を持ってしっかりしたジャッジをしてショットを打てば良かったなと思います」

-ディフェンスには定評がありますが、去年、今年と少しオフェンスの思い切りの良さが見えるようになってきていたと思いました。
「ディフェンスがベースなのでオフェンスはアウトサイド中心。そこに自信は持って打とうというのはあります。今年は僕や柿本(#32)が思い切りよく打てるし、その部分が去年から継続してよくなってきているので、伸びたように感じるのかもしれません」

-関東と闘うにはディフェンスはもちろん、最後には点も取れなければいけないと感じるのですが。
「僕らはインサイドに不利な部分があるので、ズレを作ったオフェンス、スクリーンやカッティングといったズレからのショットが関東に対して勝らなくていけないと思います。細かい部分なんですが、そこを重要だと考えて練習なり試合なり取り組んできました」

-浜松大の大石選手が、東海地区だと浜松か学泉の2強でやりあっているけれど、全体的にレベルアップしないといけないという話をしていました。東海地区のレベルアップについて何が必要だと思いますか?
「僕らは結構関東に遠征にも行くんですが、他のチームもそういう機会があればなと。体の当たりや慣れ、オフェンスのやり方なども1回やれば全然違うと思うんです。意識も変わってくるだろうし。僕らもずっと関東を意識しているし、そこの問題だと思います」

-学泉は季節ごとにバスで遠征に来ていて大変なことだと思いますが、そうして取り組んでベスト8以上を目指してきたということですね。
「確かにベスト8は破れませんでしたが、最後に慶應という関東を代表するチームとやれて、それで僕らの実力も分かったし、後輩たちにその状況が伝えられたかなというのはあります。8という壁はかなり大きいし、でもそこを越えないと自分たちの成長もない」

-学泉にはディフェンスという確固としたカラーがありますが、さらに強くなるために後輩には何を伝えたいですか?
「今日は僕も含めてフォワード陣がカッティングに対してのファウルだったり、いらないショットがありました。リバウンドもしっかりブロックアウトすればいいのに、ちょっと飛んでしまうようなミスもありました。当たり負けは絶対そうですし、スペーシングも大事です。それをやり続けないといけないと思います。100回やって100回できるぐらいの。1回でもミスしたら僕らは小さいですし、相手にやられてしまいます。精度の高さというのが後輩たちには必要なことだと思います」

-地方の大学でここまでディフェンスをしっかりしてくれるチームはないし、貴重な存在だと思います。そこからベスト8を破って欲しいというのはありますね。
「ずっと監督からもOBからもディフェンスだと言われ続けていますし、だから守りに対してのプライドはものすごく持っています。体の向きから足の置き方とか、かなり練習から細かいですよ。ブロックアウトのスペーシングの取り方だったり、本当に細かい。

-学泉というチームで4年間を過ごしましたが、どうでしたか?
「もっともっとやりたかったですね。このチームは応援も含めて“チーム力”がある。ベンチもスタッフも含めて全員がやるぞ、という気持ちがある。今日も点差が離れても応援もずっと声を出してくれて、そういうのを見るとチーム力というもののすごさを感じました」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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