2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.06.01 (Sun)

関東大学トーナメント 6/1最終日 3位決定戦 筑波大VS慶應義塾大

筑波大70(15-24,13-26,18-24,24-22)96慶應義塾大
080601sakai.jpg全ての試合でスタートが良くなかった慶應大。最後こそはと臨みながらもやはりゲームの入りは筑波大にあっさりやられてしまった。このまま筑波大先行リードとなるかと思われた試合だったが、1Qで追いついた慶應大が逆転するとその後は完全に慶應大ペース。筑波大は自らのいいところを全く出すことができずに、建て直しがきかないまま試合が進行、最後は互いに控えを出場させる展開で、慶應大が快勝し3位を決めた。
慶應大はこれで28年ぶりの3位。長い苦闘の道を歩んで得た一つの結果だ。1部復帰という使命を達成するために、一つの礎となるだろう。
写真:ルーズボールに突っ込み、ベンチから喝采で送り出される慶應大・酒井。

試合のレポートと慶應大・田上選手、二ノ宮選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。

[続きを読む]

■GAME REPORT■
080601nakatukaiwashita.jpg開始早々筑波大は#47富田(4年・F)がフリースローを得て得点。ディフェンスでもダブルチームで囲んでターンオーバーを誘うと#31梁川(4年・F)が再びフリースローをもらい、#13片峯(3年・G)の3Pで一気に6-0と開いた。しかし慶應大は落ち着いて対処する。#7岩下(2年・C)の速攻、#12小林(3年・G)が得点するとじわじわ追い上げを開始。対する筑波大は#7佐々木(3年・G)の3P、#47富田のシュートでリードを広げるが、慶應大は#7岩下のシュートカバー、#12小林がリバウンドからのシュート、更に小林から#13田上(3年・F)への合わせのプレーも出て、集中力が見られる。インサイドの岩下相手に得点が伸びない筑波大に対し、慶應大は残り3分で逆転。なおも筑波大ゴールに何度も襲いかかり、一気に15-24として1Qを終えた。

2Qも慶應大ペース。#16二ノ宮(2年・G)のドライブに#13田上の速攻、#4鈴木(4年・F)から#7岩下へアシストパスが出ると、#19酒井(2年・F)が3Pでだめ押しのように筑波を脅かす。#19酒井が更にルーズボールでベンチに飛び込む姿勢を見せ、拍手を浴びると筑波大はこれで精神的に混乱したのか、焦りが見え始める。フリースローを2投落とした#32木村(4年・C)はトラベリングも2つ取られ、攻撃が続かない。リズムを掴んだ慶應大はそのまま易々と点を取り続け、前半50得点をあげる。一方本来なら足を使ったオフェンスで高得点を稼ぐ筑波大は28点とロースコアにとどまった。

後半も慶應大の優位は揺るがなかった。筑波大のオフェンスが#31梁川に頼りがちになるのと対照的に、慶應大は全員が仕事をこなし、#12小林の3Pが効果的に決まると#23原田(1年・C・岡崎城西)ら控えを積極的にコートに送り出す。その#23原田が#13田上のアシストパスを受けてシュートを決めると慶應側は大歓声。パスが回らず1対1からの攻撃ばかりになる筑波大は単発のオフェンスしかなく、流れが生まれない。3Qは追い上げるばかりか、差は縮まらない結果48-74と大差が開いた。

結局4Qもその流れは変わらなかった。控えの慶應大に対し、完全に自分たちのプレーを見失った筑波大は#31梁川が必至に追い上げをはかるが、届かず試合終了。筑波大の悪い面だけが際だった形となってしまった。慶應大は最終日にいい形でゲームを終え、28年ぶりの3位。大きな結果を残してトーナメントを終えた。



◆#13田上和佳(慶應義塾大・3年・F)
080601tanoue.jpg普段は物静かで穏やかだが、しっかりと信念があるタイプの選手だ。
長かったオフを自らの弱点克服に充て、監督の要求に応えられるよう努力した。
「今最も理解して、コートで表現できているのは田上」と佐々木HCが評価するように、彼なしでは3位という結果はあり得なかった。


-3位という結果、今の気持ちを聞かせてください。
「2部に落ちて春の始めから惇志さん(#4鈴木)と一緒にチームづくりに参加しているという意識でやってきました。今回一つの結果が出て僕たちのやってきたことは正しかったんだなという安心感と、これからのことに対する期待感、『楽しみだなあ』というのがあります。今日の3位というのはうれしいです」

-昨日の負けから今日はどのような気持ちで入りましたか?
「昨日は入りがダメということで、今日はそこを気をつけようと確認しあっていました。でも今日も最初6点とかやられてしまって。でもそこでもう一度みんなで確認してプレーをしようという全員の意思統一ができていたからこそ、立て直せたと思います。逆に言うと昨日はスタートで焦って早撃ちしたりとか、自分たちのプレーをしようとか全員の共通意識がなかった。だからあそこまで相手にずるずるとやられたんだと思います。課題は自分たちのプレーをきちんとできるか、それを全員が考えてるかということだと思います」

-今年は春から田上選手が本当に良くて、そこは3年になって変わった部分はありますか?
「変わりました。去年2部に落ちたことで自分もすごく責任を感じていました。チーム内の状態も、悪い雰囲気が漂ってるけど誰も打開できないという感じで。そこで一回雰囲気を壊してもいいからチームの状態について話すことが自分もできなかったんですよ。それを悔やみました。天皇杯に出られなくてオフが3ヶ月ありました。自分の弱点は体力のなさというのがあったんですが、それは高校時代から避け続けてきた部分だったんです(苦笑)。でもそこをやるしかないと決心して一人でずっと走り込みをやっていました。新しいトレーニング方法も取り入れて、それも自分に当てはまりました。持久力を自分で考えてつければいけるというのが自信になりました。そこに3年生の自覚も出てきたし、うまくいったんだと思います」

-春から声を出している部分も見受けられて、変わったなという印象があります。
「昔から結構仕切りたがりな部分はありますね(笑)。後は惇志さんと僕の関係も大きいと思います。スタメンの残りの3人(小林・岩下・二ノ宮)は高校時代から活躍している選手で、雑誌にもよく載るようなトッププレイヤーたち。僕と惇志さんはそうでもなく慶應に入って、勝ってたらちょくちょく出られるというような同じような位置にいた。最初は自信もなく、裏打ちされてない部分があったんです。チームがスタートした時に2人でご飯を食べに行ったりして、お互いの気持ちを話し合って、僕と惇志さんは知名度はないけど頑張れるところでやっていこうという意識が生まれて。特に惇志さんがコートにいない時は僕が声を出して、惇志さんがいる時は僕が彼の声に一番に反応して、みんなを(どういうことをするか)合わせるようにさせることを考えています。そこがいい感じになっている一つの要因かなと思います」

-まだこれから早慶戦もありますが。
「去年と立場は逆だし、先生にも言われましたが、うまくいってない方が勝つというジンクスもあります。だから気持ちの面で準備をしっかり整えて力強くやっていけるようにしっかり練習して臨みたいです」

-今大会は2部チームも4校残りました。今、そうしたチームを見て何か感想はありますか?
「2部は本当にアクが強いというか、はまったら強い。それぞれに特色があるなと感じました。平均的じゃないけど、突出している部分があるというか。秋はそこをいかに研究しつつ、自分たちのプレーを出せるかどうかだと思います。特に負けられない戦いになると思うので、そういうところでの精神的なものを僕も伸ばしつつ、チームを引っ張っていけたらいいなと思います」



◆#16二ノ宮康平(慶應義塾大・2年・G)
080601ninomiya.jpg昨年秋からスタメンガードとして慶應大の司令塔を任される。
小さなサイズでゴール下へ切れ込み、ディフェンスからスティールを狙う。
1番としてチームをどう導くべきかまだ向上の余地は多いが、
相手チームに要注意選手として警戒もされている。

-今日は試合前も集中しているというか、昨日から切り替えはできているのかなという感じを受けました。
「切り替えようとは思ってたんですけど、それよりいつも通り頑張ろうと思ってました」

-片峯(#13)選手に対して意識があるのかなと。
「それは多少あります。向こうも経験があってうまいので、向こうから学べることも多かったし、すごくいい経験になりました」

-トーナメントではディフェンス面で頑張りが見えました。
「今大会はオフェンスは自分的に全然調子がよくなくて、全試合ダメで自分でも納得いっていません。でもディフェンスは気持ちで頑張れるのでそこはやろうと思ってました」

-シュートはあまりよくないですが、何が原因でしょう。
「うまく作れてなかったですね。今大会を通して実戦で練習通りの形になっていない。自分のリズムじゃないのが原因で、そこが反省点です」

-今年は求められている部分は多いと思いますが。
「去年とはだいぶ違いますね。意識することとかも。どうやって周りに気持ちよくプレーさせるかとか、志村さん(東芝→bj仙台)が練習に来てくれたりしていて、教えてもらいました。『いかにフォワード2人に気持ちよくプレーさせるかが重要になってくる。そしたら自分も気持ちよくできるようになってくるから』とかいろいろと教えてもらいました」

-今大会でそれはどれぐらいできましたか?
「今回は全然ダメでしたね(苦笑)。ハーフコートでもっとしっかりできるようになりたいです」

-この春をまとめると?
「個人的にはもっとゲームを読んでしっかり作れないと勝てないので、そういうところは夏から秋にかけて頑張りたいと思います」

-あと1週間ですが、早慶戦もありますね。
「去年はちょっとしか出ていないんですよね。でも先輩たちが本当に格好良く見えました。自分もそう見てもらえるようにアピールして、しっかりゲームを作りたいですね。もちろんいつも通りやれるよう頑張ります」


080601suzuki.jpg
主将として奮闘する姿が印象的だった鈴木。


080601kobayashi
エース小林も昨日の退場を引きずらず、ボールをよく回す姿も見えた。


080601harada.jpg
大型ルーキー原田はこれからの選手だが、大舞台で出番をもらったことがいい経験になったに違いない。


080601yanagawa.jpg
梁川が一人で攻めるだけでは改善はきかない。今後の筑波大の課題だろう。


080601tomida.jpg
4年として富田も更なる飛躍が求められる。


080601kimura.jpg
自分より大きいサイズのインサイドにどう対抗するか、木村も課題を突きつけられた。
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:45  |  2008トーナメント  |  Top↑
 | BLOGTOP |