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2019.10.19 (Sat)
【2019リーグ1部】10/19レポート

激闘の末に白鴎大が東海大を破り東海大は4位転落
日本体育大も1点差で筑波大に悲願の勝利
19日の第15戦と20日の16戦(第14戦は22日に順延)の2試合は専修大学のホームゲームとしての開催。1部は台風による順延によって14日から22日9日間で4試合をこなす、やや過密スケジュールの真ん中に当たる。ここを過ぎればリーグ戦も終盤に向かい、順位が気になってくるところ。第15戦はそれぞれ譲れない戦いが見られ、青山学院大は1巡目の借りを早稲田大に返し、日本体育大は何度もチャレンジし続けてきた筑波大をついに倒した。また、台風19号により被災した白鴎大は3位の東海大を激闘の末に破った。

日本大と神奈川大の試合は、日本大#10杉本が欠場。前半は神奈川大のリードとなったが、3Qの立ち上がりで#14松脇(4年・SG)が立て続けに得点。神奈川大は4Qに15点近い差を2点差にまで縮めるが、最後は届かず75―70で終わった。
写真上:白鴎大VS東海大で決勝点を決めた板橋を皆がもみくちゃに。
写真下:ベンチメンバーのプレーに湧く大東文化大のベンチ。
◆早稲田大VS青山学院大

3Q開始序盤、早稲田大は#8津田、#41小室の3Pが続き逆転。青学大はミスが続いて接戦となる中、早稲田大は#8津田が好調。切れ込んでのレイアップや3Pを沈めていく。青山学院大は早稲田大のタイトなディフェンスに苦しんでタフショットが続き、51―49の早稲田大2点リードで4Qへ入り、接戦が続く。青学大は#52赤穂が3連続得点で逆転。早稲田大は修正をはかるも勢いがついた青学大はそこから積極的なアタックが光り、#21納見(4年・PG)の3Pが決まるとリードは9に。早稲田大は残り3分から#41小室の連続3Pで追い上げを見せるが、青学大も譲らず62―74と引き離して試合終了。第1戦では負けた借りを、青山学院大がしっかり返した。
写真:青山学院大は赤穂が25得点。3Qの頭で立て続けに得点し、流れを持ってきた。
◆筑波大VS日本体育大

【日本体育大が集中を保って筑波大に悲願の勝利】

3Q、日体大は#24土居、#3大浦が立て続けにシュートを決め、アウトサイドの好調は持続。インサイドでは筑波大が勝る部分もあるが、#28井出(2年・PG)のスリーも決まり、シュートの良さで残り4分に13点までリードを広げた。筑波大はここから#88牧(4年・SG)、#16野本(3年・PG)の3P、#33三森(3年・PF)、#11増田(4年・PF)がフリースローを獲得。残り1分半で同点にすると、チームファウルの嵩んだ日体大からフリースローを奪って逆転。ディフェンスでも簡単には打たせない。しかし日体大はボールを奪って最後のオフェンスで#33遠藤の3Pが決まると68―68の同点。

途中までの展開はこれまでの両者の対決と似ている流れだった。しかし、違ったのはこの日の日体大の集中力。終盤に足を止められながらも機動力を失わず、最後まで走りきり、決め切った。日筑戦では8連敗中、その他の試合でもなかなか勝利できなかった日体大にとっては大きな勝利となった。
写真上:筑波大・増田は24点10リバウンドと攻守で粘った。
写真下:終盤、日本体育大はバムがゴール下で奮闘。勝利の立役者に。
◆白鴎大VS東海大

【#3板橋のブザービーターで白鴎大が劇的勝利】
前節で大東文化大に敗れた東海大は、台風19号により被災した白鴎大と対戦。最後までわからない白熱した試合を展開した。

後半3Q東海大は#19西田(3年・SG)のシュートなどが当たって差を広げるが、白鴎大はディフェンスからの速攻が続き、切らさずに運動量を保っていくと、二桁あったところから地道に返し、終盤に#13西山のシュートで追いついた。53―54の東海大1点リードで4Qへ。

台風により体育館、また一部の選手の住居が浸水し、その後片付けなどに追われた白鴎大だが、そのハンデを乗り越えて見事な勝負を見せた。東海大は連敗し、4位へと順位を落とした。
写真上:東海大・西田は19点とこの日好調。同点シュートを決めた。
写真下:白鴎大は星野が15点。前田とともにコートでチームを牽引。
◆専修大VS明治大

後半、専修大は#34盛實(4年・G)、#23キング(2年・G)の3Pに#30アブ、#46寺澤(2年・F)のゴール下で得点。明治大は#17常田(2年・SG)、#15渡辺(3年・PG)の3Pが決まり、#10須藤もアタックを続ける。専修大は残り4分30秒に#12西野(3年・F)のバスケットカウントで同点とし、続く#12西野のシュートでようやく逆転。高さが活きはじめた専修大は、最後には豪快なブロックで速攻も止め、55―49で3Q終了。4Q立ち上がりは#23キングの速攻、#30アブのゴール下、#46寺澤らが存在感を示す。10点以上のリードとなった専修大はその後余裕のある展開となり、77―62で試合終了。ホームゲームを逆転で勝利した。
写真:専修大は西野が23点のチームハイ。難しい体勢でも決めきる器用さがある。
14試合終了時(10/19)
大東文化大学 13勝1敗
筑波大学 11勝3敗
青山学院大学 9勝4敗
東海大学 9勝5敗
専修大学 9勝5敗
日本体育大学 8勝6敗
日本大学 7勝7敗
白鴎大学 6勝6敗
法政大学 3勝11敗
早稲田大学 3勝11敗
神奈川大学 2勝11敗
明治大学 2勝12敗
※日本体育大・土居選手、白鴎大・板橋選手のインタビューは「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【INTERVIEW】「反省を重ねて改善し、チームは成長している」
1部への真摯なチャレンジを続けて得た手応え
◆#24土居光(日本体育大・3年・SF)

17点を記録し、特に前半ではオフェンス面の勢いを保ち、いい流れを持続させるには欠かせない活躍だった。
日本体育大はこの勝利で8勝6敗。ここまでリーグ戦は5割を行き来している状況だったが、白星が2つ先行した。彼らにとっては初の1部。前半戦は簡単には勝てないと認識しながらの戦いだった。そしてそれを体感しての後半戦は前半戦で得た課題を克服していく戦いだ。それを専修大、筑波大に対する勝利という結果で示したが、それを続けられるかどうか。ここからの彼らに注目したい。
―ようやくというと何ですが、筑波大に勝利しました。土居選手は前半からシュートがよかったですね。
「今週の練習から筑波大戦にずっと合わせてきていて、それをそのまま出しただけです。自分は最初からシュートが入っていました。本当はもっと3Pを打ちたいところもあったんですが自分の好きなタイミングで打てるところがあまりなくて、後半はなかなかボールが持てない時間も長かったです。そこでもっと絡めていたらと思いますね」
―筑波大になかなか勝てない時期が続いていましたが、どのあたりが課題だったでしょうか。
「相手の大きさに圧倒されて、自分たちの走るバスケットに持っていけないことが多いです。それに相手の大きさに消極的になってしまった凡ミスもそうですね」
―後半にリードして、筑波大に逆転されましたがそれでもいつものように一気に崩れてしまうようなことがなかったのが大きかったと思います。
「ここ最近のリーグ戦中、ほかの試合でも同じような課題は見えていました。ずっとそこを改善しようとしていて、チームで成長したところかなと思います。いつも反省点で出ていたことを、練習でも気をつけていくようにしてきました」
―ディフェンスも後半よく頑張りました。
「いつも相手にリズムを取られてしまうと離されるところを、我慢してできていました。今までの筑波との試合もそうだし、このリーグ戦期間中の試合も重ねてそういうところができるようになってきたのかな。ここまでやってきて成長して強くなったことを今日は証明しようとチームでも言い合っていて、それができたと思います」

「すべてが2部と違いますね。こうなることはわかっていたことなのでそれで頭を下げたりせず、反省は反省して改善することが成長につながります。ただ、それも簡単にはできません。今回は反省から改善ができたことは成長したことだといえます」
―今年のチームは大浦選手(#3)や磯野選手(#5)の4年生がしっかり引っ張ってくれているのが見えますね。
「今年はあの2人が一気にリーダーシップを持って日頃の練習からコミュニケーションを取って、指示を出してくれています。信頼できるし、それが試合にも出ていると思いますね。下からのコミュニケーションも去年より増えて、井手(#28)やディクソン(#13)、自分やほかの選手も接することが増えて、そこがチーム力になっているかなと思います」
―残り試合も徐々に減ってきましたが、今以上に浮上のチャンスはあります。どのように戦いますか?
「1巡目に負けた試合には絶対に勝たなければいけないと思っています。前節の専修大は13点差で負けたのを14点差以上で勝てました。筑波は得失点ではかなわなかったけれど、勝利できました。2巡目は負けた相手に勝とうと強い意志を持って臨んで、大事な試合を勝っています。この後もそれを続けていきたいと思います」
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「チームのエネルギーは落ちず、一丸となっていた」
アクシデントをチームの力に変えて
◆#3板橋真平(白鴎大学・3年・PG)

東海大の西田が3Pを沈めたあと、タイムアウトが残っていない中でリスタートからのオフェンスは一発勝負。東海大のディフェンスに寄られ、パスを出す時間がなかった。少し体勢が崩れつつも放ったシュートは、リング内部に何度かぶつかりながらも沈み、見事劇的な勝利の立役者となった。
台風19号により、大学横の思川が氾濫し白鴎大は浸水。受けたダメージは決して小さくはないが、タフさこそ白鴎大の最大の持ち味。復旧作業をし、部屋が浸水した仲間と共同生活を送る中で結束力を高めた。この先、2試合分の延期試合をこなす彼らはどのチームよりも過酷なスケジュールとなるが、へこたれずに乗り切ってほしい。
―見事な勝利でした。被災のあと、練習はどこまでできていたのでしょうか?
「台風のあと、3日間くらい復旧作業をして、今週に入って水木金と練習しました。でも体育館も水に浸かって床に傷があったり、ボコボコで怪我にも気を使いながらの練習でした。でもその中でもチームのエネルギーは落ちなかったので、それはよかったのかなと思います」
―途中で少し離されましたが、よく粘りましたね。追い上げました。
「前半10点差で終わりましたが、後半自分たちにベクトルを向けて相手を気にしないで自分たちの試合をしようと確認しました。そうしたことでいい形になっていきました」

「東海恐るべしでした。最後はパスをしようとしたんですが、時間がなかったのでそのまま打つしかなかったです。真っ直ぐいっていたので入るかなとは思いました。ここはなんとしても勝ちたかったし、チーム全員で勝ちきれたのは大きいです」
―終盤の集中力はすごかったです。
「コートの5人だけじゃなくて、ベンチメンバーもチーム一丸となっていたのが大きかったです」
―ここまでのリーグは板橋選手もプレータイムも伸びてきましたね。
「Aチームに上がって始めてのリーグなんですが、簡単ではないなと思うし怪我人も続く中でどうチームを立て直していくかです。2巡目はインカレに向けても順位が決まってくるしすごく大事です。この週の東海大、次の専修大の試合は前半では負けているし、絶対に負けられないと思って戦っています」
―被災したみなさんはどのような状況ですか?
「アパート1階は部屋が浸水したので、そこの部屋にいた人たちは他の部屋にシェアハウスのようにして今は過ごしています。でも復旧作業があったのでチーム一丸になれたところもあるのかな。よいことではないけど、悪いときにああいうことがあってチームでコミュニケーションが取れたので、少しはよかったのかなと思います」

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