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2019.10.06 (Sun)

【2019リーグ1部】10/6レポート(白鴎大学会場)

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首位の大東文化大が青山学院大にリベンジ
2位筑波大は辛勝、法政大はホームの白鴎大を倒す


 白鴎大のホームゲームに設定されたこの週は、首位攻防を巡るうえで大事な試合があった。昨年のリーグ戦の2巡目で青山学院大に敗北し、またリーグ開幕戦でも破れた首位の大東文化大。2巡目での激突は絶対に負けられない試合だ。また4敗はしているものの上り調子の青山学院大にとっても、優勝するためには落とせない試合でもある。この戦いは大東文化大が激しいディフェンス合戦を制して1年越しに借りを返した形になった。また、2位の筑波大は前節を落とし、明治大にも追い上げられる展開となり、上位といっても安心してはいられない試合となった。

 ホームゲーム初戦で見事筑波大を倒した白鴎大は、2戦目は法政大と対戦。立ち上がりにシュートが次々に決まった法政大に対し、ディフェンスから追いついて逆転するが、法政大の集中も切れず黒星となった。法政大は3勝目。

写真:シュートファウルを受けた大東文化大・高木を、ベンチの皆が助け起こす。


◆大東文化大VS青山学院大

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【攻守でアグレッシブさを見せた大東文化大が勝利】

 開幕初日での対戦は青山学院大が勝利したこのカード。首位の大東文化大にとっては負けられない試合だ。試合は青学大#2斉藤(3年・PF)のスリーで幕を開けた。#21納見(4年・PG)の確率も引き続きいい。大東大は#15モッチ(4年・C)で返し、#25高木(4年・SF)、#81後藤(4年・SF)の3Pが入ると点数では互角の戦いに。しかし#14伊森(4年・F)のバスケットカウント、#21納見、#2斉藤のスリーが続いた青山学院大はさらに#41田村(3年・CF)のジャンパー、#24永野(2年・PG)のスティールも出て18―24と1Qはリード。

191006saito.jpg 2Q、開始から3分間は激しいディフェンスでやりあい、主導権争いが続いて点が動かない。大東大は青学大のディフェンスに押され気味だが、粘ってチャンスを得ていく。#12中村拓人(1年・PG・中部第一)の速攻、#34中村浩陸(4年・PG)の3Pが決まると残り3分で大東大が同点に追い付いた。そこから#34中村浩陸のタフショット、#15モッチのゴール下などが続くと、大東文化大がリードを広げる。その後も24秒オーバーを奪い青学大の攻撃を食い止めるが、#21納見が守られつつも3Pを沈め、青学大も譲らない。最後は#14伊森が決めて34―32。大東文化大の2点リードで前半終了。

 3Qも点差のない競り合いが続く。青学大は#14伊森のシュート、#52赤穂(3年・PG)がファウルをもらってフリースローで逆転。しかし大東大は#34中村浩陸が3Pのバスケットカウントを獲得し、再度逆転するシーソーゲーム。青学大は好調の#2斉藤、大東大は#15モッチが3ファウルでベンチ行きとなり我慢の時間に。しかし交代した#39アビブ(2年・C)が粘り、#12中村拓人のレイアップ、#2飴谷(3年・SG)のスティール、#25高木の3Pと続いた大東大は、ディフェンスからの速攻も続いて残り2分で10点のリードに成功する。最後は59―51で4Qへ。

191006ametani.jpg 4Q、立ち上がり、大東大は#34中村浩陸が合わせで飛び込み、シュートをねじ込む。その後も勢いは途切れず開始4分で16点までリードを広げた。しかし5分以上残して#15モッチが4ファウルになってしまう。ここから青学大が粘りを見せるが、ファウルが続いて互いにヒートアップ。しかし10点以上リードしている大東大が流れを渡すことなくそのまま逃げ切り、86―69。大東文化大が激しい戦いを制してリベンジを果たした。

 昨年のリーグ、また開幕戦ではモッチへの守りが勝負の決め手になった。しかし今回は中村浩陸をはじめ、周囲のメンバーも集中して内外から得点に絡み、モッチがベンチに下がる時間帯も大きな不安を感じさせなかった。青山学院大はやや笛に対応しきれず、後半に離された。

写真上:今リーグ、青山学院大は斉藤が好調なプレーを見せ、好機でシュートをよく入れている。
写真下: 大東大は飴谷がスティール4。ディフェンスで見せた。


◆筑波大VS明治大

191006yamaguchi.jpg 前節で白鴎大に2敗目を喫した筑波大明治大と対戦。明治大は激しいディフェンスで当たって競り合っていくが、平面でも高さでも対応できる筑波大が徐々にリードを広げ、1Qで31―16と大量リード。2Qの筑波大はバックアップを主体にする。明治大はディフェンスではプレス、オフェンスでは#15渡辺(3年・PG)の3P、#7植松(3年・PF)がゴール下で粘ると、スタメンを戻した筑波大に対してもディフェンスとスピードある攻撃を緩めず継続し、じわじわ追い上げた。残り1分を切って#15渡辺の3Pが沈んだ明治大が点差を詰めて41―38で前半終了。

 3Q、明治大は#7植松がゴール下でセカンドチャンスをものにしていく。再び差が開いたところをどんどん縮め、一方の筑波大はどうしても相手ペースで早い展開になってしまい、自分たちのバスケにならない。明治大はゾーンで筑波大のペースを崩すと、#15渡辺から#52溝口へのアシストも通り、さらに#10須藤(4年・SG)の3Pで残り1分で同点に。筑波大はそれでも#27山口(3年・SG)がタフショットを返して56―58と2点逃げて最終Qへ。

 4Q、筑波大は3年生主体の5人でスタート。#16野本(3年・PG)、#10村岸(3年・SF)が続けてシュートを決めて落ち着きをもたらし、リバウンドも取れていく。明治大は3Qまでのハードさが薄れ、ディフェンスも甘くなっていくと終盤にゾーンを繰り出すも流れは戻らず。最後は筑波大が引き離し、78―64で試合終了。

写真:筑波大は4Qの3年生の活躍が効いた。山口が試合を通して得点を牽引。



◆白鴎大VS法政大

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【法政大のシュートが終始好調でホームの白鴎大に勝利】

191006mizuno.jpg 前節、ホームで筑波大を倒し大きな1勝をあげた白鴎大は、2戦目は法政大を相手に迎えた。1Qは互角の勝負。白鴎大は立ちあがりに抜け出しかかるが、法政大は攻撃を切らさず続けてシュートが次々沈み、点差がつかない。1Qは18―17と法政大が1点リード。

 2Q、白鴎大はベンチメンバー主体にしてディフェンスを締めていくが、ファウルが続いて法政大がリードを広げる。1Qから攻め続けて好調の#30水野(3年・PG)の3Pも決まり、法政大は開始2分で6点のリード。白鴎大はタイムアウトを取るが、再び#30水野、#34濱田(3年・SG)の3Pが決まった。35―21とされて白鴎大はたまらず2つ目のタイムアウトを請求する羽目に。白鴎大は#25角田(2年・SG)の3Pがようやく1本決まると息をついた。しかしディフェンスが甘く、簡単に打たれてしまう場面も目立ち32―48と法政大がリード。#30水野が前半で21点、3Pを3本100パーセントの確率で決めた。

 後半3Q、法政大の勢いは持続。白鴎大は#77前田、#25角田が3ファウルとなり苦しい。しかしここで#58ブラ(2年・C)のブロック、#66松下(2年・PG)の3Pに好ディフェンス、#58ブラのレイアップも決まって追い上げムード。ディフェンスで粘り、さらにアタックを続けて#2中川(4年・PG)の速攻が決まると残り3分で逆転。しかしそこからは法政大の得点が続き逆転。60―64の法政大リードで4Qへ。

191006bura.jpg 4Qの立ち上がりは白鴎大にミスが続きファウルも嵩んだ。開始2分で法政大は8点のリードに。白鴎大は#3板橋(3年・PG)のスリー、#24星野(4年・PF)のシュートで差を詰め、#77前田(4年・F)のレイアップで72―70に。しかし法政大もこの日は集中が切れない。#7柴田(2年・PG)のドライブや#24鈴木(4年・C)のペイントでの得点も続き、一方の白鴎大はミスが続いて追い上げはするがひっくり返すところまでいけない。白鴎大は残り54秒で#77前田がファウルアウト。81―72で法政大が3勝目。

 白鴎大は前の試合では勝利の要因になった3Pが、この日は当たらず。一方で法政大は水野がそれを決め続けたことで前半の段階で大きなアドバンテージを得た。後半は追いつき逆転されるも、この日は最後までゴールアタックを続けた法政大が3勝目を得た。

写真上:法政大は前半、水野を筆頭に好調に決め続けた。28点4アシスト。
写真下:法政大は後半ブラも追い上げ時に奮闘を見せた。18点13リバウンド。


第12戦終了時(10/6)

大東文化大学 11勝1敗
筑波大学   10勝2敗
東海大学   9勝3敗
専修大学   8勝4敗
青山学院大学 7勝4敗
日本体育大学 6勝6敗
白鴎大学   5勝6敗
日本大学   5勝7敗
法政大学   3勝9敗
早稲田大学  3勝9敗
神奈川大学  2勝10敗
明治大学   2勝10敗

※大東文化大・高木選手、法政大・鈴木選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「粘り強くディフェンスすることがとても大事」
大東文化大のスタイルを地道に体現

◆#25高木慎哉(大東文化大・4年・SF)

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試合で多くの出番を得るようになったのは今年から。今やスタメンとして守りの一翼を担う欠かせない存在であり、またここぞというときの一発も持ち、チームを支え、かつ盛り上げている。主将の中村も彼がいるからこそ思い切りできる部分がある、とその存在価値を大きく評価している。
青山学院大戦では3P3本を含む16点・6リバウンド。多くを語るタイプではないが、チームを支え、黙々とプレーをしている姿には感心するばかりだ。



―見事な勝利でした。青山学院大には初戦、そして昨リーグ戦の2戦目も負けているので落とせない試合だったと思います。
「みんなも最初から集中していて、勝ちに行くぞという気持ちはすごくありました。チーム一丸となって戦えたのですごくよかったです」

―お互い激しいディフェンスで、最初は簡単には攻められないなという感じでしたが。
「そこでみんなで我慢して我慢して、ディフェンスからの速攻をずっと狙っていて、それがぽんぽんと出たときに流れが来ました。やはり粘り強くディフェンスすることがすごく大事だと改めて思いました」

―以前の大東文化大よりも「我慢」という言葉がよく聞かれるようになりましたね。
「ディフェンスで我慢して、我慢して、というのは本当によく言っていますね。そこで相手が疲れたときにバッと攻めるのがチームとしての一つのスタイルです。本当に我慢は大事ですね。最後に盛り返すにもディフェンスの粘り強さが本当に大事だと思っていて、そこで気持ちが切れてしまうと一気に開いてしまいます。しっかり集中してやり続けることによって流れを持ってこられます。それを意識しています」

―高木選手が地道なディフェンスをしていることが大きいように感じます。
「自分にできることを探した結果ですね。数字に表れないことなんですが、そういうところを頑張らないと試合に出られないなと思ったので、一生懸命やるようにがんばっています」

191006takagi1.jpg―高木選手のサイズで4番というのは大変ですが、上手く守るコツなどはあるのでしょうか。
「身長では勝てないので、押し込まれないことと、そこでファウルにならないような当たり方を常に考えています。まだまだですが」

―シュートも今日はよかったです。
「最近入っていなかったのですが、今日は入ってくれました。よかったです」

―現時点で首位に立っていますが、1位にいるという意識はありますか?
「それはぜんぜんないですね。みんなでチャレンジャーとしてやろうとしています。受け身になってしまったらすぐ壊れてしまうものだと思っているので、常に挑戦者としてやろうとチームのみんなとも話し合っています」

―後半戦も始まりました。この後何を意識して戦っていきますか?
「今までのディフェンスの粘り強さと、ディフェンスリバウンドは自分のサイズだと負けてしまうので、そこでしっかり勝ちきりたいし、あとはルーズボールを大事にしていきたいです」

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「話し合って練習から意識が変わったことがよかった」
折り返しでの3勝目で後半の巻き返しにかける

◆#24鈴木悠介(法政大・4年・C)

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15点6リバウンド。白鴎大が終盤粘って追い上げる中、ペイントで鈴木も得点が続き、勝利のリズムは切れなかった。1部にチャレンジする今年は勝率的にはまだ下位にはいる。しかしそれでもやはり1部は楽しいという。3部まで落ちながらそれでもここに戻って戦えていることは、嬉しい気持ちも大きい。勢いあるオフェンス力と、鈴木をはじめとする1部でも武器になる高さで、後半戦どこまで上がっていけるか。ここからの戦いぶりに注目したい。


―3勝目となりました。水野選手(#30)を筆頭に、前半から積極的な攻めが光りましたね。
「昨日の明治大戦で負けて、先週2連敗したときにミーティングをして、練習から変えていこうと話し合いました。昨日は負けたけれど声は出ていたし、雰囲気はそんなに悪くなくて、そのおかげで今日は切り替えることができたと思います。みんなも結構アタックできたし、よかったです」

―白鴎大も追い上げてきましたが。
「いつもは前半で勝っていても逆転されるケースが多かったです。ミーティングでそういうのは練習から出ているのではないかなと話をしました。だから3Qの出だし、出だしと最初を意識してやっていたので、今日は一度逆転されましたが、そんなに崩れることはなかったです。それが勝ちにつながったと思います」

―練習を変えたことがよかったのですか?
「練習というか、練習の意識が変わったことが大きかったですね。この前までチーム的にもそこが今ひとつで、イージーミスがあったり抜けている部分が大きかったんです。そういうのをなくさないと1部では戦っていけないし、2周目にも入るので切り替えてやっていこうとしたのが実りました。練習の中身というより意識ですね」

191006suzuki1.jpg―リーグは半分と1試合を終えましたが、1部リーグはいかがですか?
「昨年は2部で、チームとして抜けている時間帯があっても勝てました。でも昨年の流れでその悪い部分が1部リーグの最初の方に出てしまったかなと。1部はそんなに簡単には戦えない場所です。2部とはフィジカルも高さも違いますから。でも練習からみんなファウル気味でもディフェンスをやっていくようにして、それが今日の勝ちにつながりました。ここからの2周目でもっとそうした部分が出していって、入れ替え戦なしで1部に残留して、インカレに出たいという気持ちです。まだ今日勝っただけなのでここからですが。がんばります」

―最後のシーズン、鈴木選手としては何を見せたいですか?
「4年間、1部でやるつもりで大学に入ってきて2部、3部を経験することになりました。でも2部、1部と上がってきて最後の4年目に1部でやることができています。今、ハイレベルなところでできているのはすごく楽しいです。だから一生懸命やっているし、そういうところを見てもらいたいです」



【PHOTO】

影像が流れ、暗転からの選手紹介となった白鴎大。Bリーグ風の演出でいつもの大学の試合とは一味違う雰囲気になった。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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