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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2014.11.30 (Sun)

【2014インカレ】11/30 3位決定戦 拓殖大VS大東文化大

終始勢いを保ち続けた大東大が2部ながら3位に
拓殖大は昨年同様4位に留まる


141130yamagisi.jpg 3位決定戦は2部の大東文化大と、リーグ3位、プレーオフ4位の拓殖大の対戦となった。ともに外国人留学生をインサイドのビッグマンとして擁する戦いは、次第に大東大がリードする形となっていった。

 準決勝では高確率の3Pを決めて周囲を驚かせた大東大の#99山崎(3年・SG)も、この日はそう簡単には当たらず。#28兒玉(4年・PG)、#1高橋(4年・F)を始め、全員で得点を取っていく。拓殖大は#23バンバ(2年・C)のダンクが早々に飛び出し、バンバ、#14大垣(4年・SF)の3Pも決まった。1Qは18-17と拓殖大の1点リード。2Qになると大東大は#7渡部(3年・F)がドライブ、早い攻めからの3Pを沈め、#1高橋も3Pのフリースローを2本決めるなどして少しずつ拓殖大を引き離す。拓殖大は#23バンバ以外のところで得点を伸ばすことができず苦しいが、大東大のミスにも助けられて致命的な差にならない状態でゲームは進む。しかし大東大は終盤にバックアップのインサイド、#56山岸(1年・F・実践学園)のシュート、#28兒玉のドライブもあって前半を30-39とリードを広げて終えた。

 後半の立ち上がり、#99山崎のフリースローに続き、#1高橋のシュートで大東大のリードは13点。拓殖大はチャージングや24秒オーバーなど、ミスが続いて流れができない。大東大もインサイドの#20毕(1年・C・中部第一)、#99山崎が3ファウルとなるが、持ちこたえて42-51と9点リードで4Qに入る。拓殖大は#14大垣の3Pに始まり、追い上げの意志を見せるが、オフェンスリバウンドを大東大に拾われて速攻を出されるなど、得点しても離されるという展開に。そこに追い打ちをかけるように#99山崎、#20毕の3Pが決まり、残り4分を切って大東大のリードは20点に。拓殖大は#0岡本(3年・G)の3P、#23バンバのブロックからの#0岡本のシュートなど最後まで意地を見せ、#14大垣もバスケットカウントで食い下がるが最後は64-76でタイムアップ。大東文化大が2007年以来のインカレ3位を手にした。

141130banba_g.jpg 入れ替え戦であと一歩足りず2部にとどまった大東大だが、インカレでは青山学院大の撃破をきっかけに、快進撃を見せた。下級生が多いチームだが、各ポジションに選手が複数揃う厚みがあり、かつバランスの良いチーム。インカレでは下級生も思い切りの良いプレーを見せてチームの期待によく応えた。それを引っ張った兒玉や高橋、山崎といった上級生たちの働きも見事なもの。西尾監督「兒玉を始め、4年生の気持ち、3位になりたいという気持ちが勝っていたと思う」と選手の頑張りを勝因に挙げた。

 拓殖大は4位。昨年越えとはならなかった。今年はガードの固定化に時間がかかり、シーズンを通して試行錯誤が見えた。プレーオフにようやく戦い方が見えてきた感があるが、インカレで頂点を獲得するには至らなかった。3年生がチームを牽引しつつあり、完成形が見られるのは来年以降か。来季はその結実を楽しみにしたい。

写真上:1年生ながら、リーグ戦から一定のプレータイムを得て力強いプレーを見せてきた大東大・山岸。この試合でもゴール下で奮闘。
写真下:バンバはさすがの活躍で個人賞も総なめ。来季は4位の壁を越えられるか。

※大東文化大・兒玉選手、高橋選手、拓殖大・大垣選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「最後は気持ちの勝負だと思っていた」
それを体現する気迫のプレーで、チームをリードし続ける

◆#28兒玉貴通(大東文化大・4年・PG)
141130kodama.jpg優秀選手賞に、アシスト王を獲得。学生として最後の大会で見事な活躍を見せた。2部リーグに沈んだ今年、難しい2部の世界を勝ち抜いて入れ替え戦に到達。しかしシュート1本の差で涙を飲んだ。その3週間後のインカレは正直、吹っ切れていない部分もあった。しかし青山学院大を撃破すると、慶應大を破り、最終的には3位という結果。終始アグレッシブに攻め続けた兒玉がまさにメンタルでもプレーでもチームを引っ張り、見る者に強い印象を残したことは間違いない。


—3位おめでとうございます。最後は笑顔で終われましたね。
「ありがとうございます。本当に良かったです」

—今日の試合にあたってはどのような気持ちでしたか?
「両方とも3連戦で体も疲れているだろうし、気持ちの勝負だなと思っていました。そこはプレーというより声とかディフェンスの姿とかでチームを引っ張れればなと思ってやりました」

—今日は高橋選手や渡辺選手などが頑張りましたね。
「瞬(#7渡部)が最近本当に調子が良くていいリズムでやってくれて。今日は諒多(#1高橋)もいい感じでシュートが入ってくれて、今日は全員でいいリズムで戦って勝てたなという感じの試合でした」

—このインカレでゾーンプレスがかなり効果的に相手を止めていますが、リーグ戦ではやっていなかったですよね?秘策という感じだったのでしょうか?
「そうですね。練習も1回しかやっていないんですが、入れ替え戦のあとに青学と戦うのでとか、いろいろ考えながらやっていて、うまく使えたらどんどん使っていこうということでした。それがうまくいったという感じですね。あれで試合を勝ちにいこうというよりは、少しでも相手のリズムを狂わせられたらという意識でやっていました。本当にそこはいい風に効いたなと思います。良かったです」

—入れ替え戦など悔しいこともありましたが、最後は3位でチームに残せたものも多いのではないですか?
「思い出せば尽きることのないくらい悔しいこともありました。でも笑って終われたというのは、学生最後のインカレで思い切り楽しんでできて、仲間で戦えました。すっきり終われた感じはあります」

—兒玉選手は2年の終わりくらいに試合に出始めて、3年からスタメンになりました。それまでには偉大なガードがたくさんいたと思いますがどのような影響を受けましたか?
「1年のときは将道さん(11年度主将・田中)がいて、あの人は本当にプレーはもちろん、精神的にもキャプテンシーのある人で、チームを引っ張ってくれました。隆一さん(12年度卒・岸本・現bj琉球)はプレーで引っ張るタイプでした。ほかにもいい先輩がいらっしゃったんですけど、特にその2人にいい影響を受けました。いろいろ学びながらやってきましたが、3年のときは隆一さんと比べられてしまって。あんなにすごい人なので、回りにもチームにも『なんでお前できないんだ』くらいに思われていたと思うんですよ。でも今年は少しでもいい結果をと思ってやってきて、3位で終われたのは良かったです」

—比べられている意識はあったんですか?
「自分でそう思っていただけかもしれないですけど、あんなすごい先輩の次にスタートを任せられるというのは大変でした」

—彼らがいる間はなかなか出られなかった訳ですが、それは仕方ないという感じですか。それとも悔しい?
「両方ですね。練習中は少しでも隆一さんたちを倒してやろうという気持ちでやってはいましたが、試合になれば本当に隆一さんを30秒、10秒でも休ませられればそれでいいと思ってやっていました。そこは切り替えながらやっていました」

—こういうと失礼ですが、兒玉選手はサイズ的には小さい選手なので大学でどこまでやれるのだろう、というのがあったと思います。サイズ面を自分で気にしたことはあったのでしょうか?
「高校の頃から大濠や福岡第一みたいな大きな相手のいるところとやってきたので、それは当たり前という感じでした。大学は大きいだけじゃなくて能力もあって動けたりするので、最初は苦しかったですね。パスひとつ、シュートひとつできない状態で。そこを必死にやってきた感じです」

—通用するな、と思い始めたのは?
「練習で将道さんや隆一さんとやっていたので、あの人達は大学でもトップの選手なので、実際に試合に出るようになって、やりやすいなと。相手が上手くないというのではなく、あの2人がすごいのでプレッシャーを感じずにやれました。だから2年の途中ぐらいからはできることできないことがわかって、やってきた感じです」

—今年はキャプテンとしてチームを引っ張ってきたんですが、どういうことを意識していましたか?
「高橋と山崎が副キャプテンを努めてくれました。高橋はあまりしゃべらないんですが、いざというときにはシャキッとできるようになってくれたし、山崎は3年生らしからぬ精神面の強さがあって、ポイントポイントであの2人に任せて、自分は全体的に盛り上げたりムードを意識して、役割分担が結構できていたんじゃないかと思います。キャプテンだからというのはそこまで意識しなかったです」

—上級生が役割をわかって果たせていたということなんですね。
「そうですね。試合にあまり絡みがなくても平得(#88)と貝沼(#31)もしっかりみんなを励まして、声掛けもかなりやってくれました。本当にそれは助かりました」

—まだオールジャパンがありますね。
「少し休みたいですけど(苦笑)。でもオールジャパンというのはいろんなチームと試合ができる貴重な機会だし、後輩にとっても残していかなければいけないものもあるので、しっかりコミュニケーションを取ってやっていきたいです」

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「最後の年は気持ちの面ですごく成長した」
チームの一角を支えた4年生は最後に攻守備でも貢献

◆#1高橋諒多(大東文化大・4年・F)
141130takahashi.jpgアウトサイドシュートと、しなやかな体を活かした速攻からのレイアップなど、大東大のウイングポジションの要として活躍。オフェンスのイメージが強かったが、インカレでは激しいディフェンスで相手にプレッシャーを与え、守りで勝利を引き寄せた場面も目立った。言葉で引っ張る主将の兒玉とは異なり、どこか飄々とした様子が大東大らしくもある。ディフェンスキャラじゃない、と言いながらも大きな役目を果たして、チームの3位躍進になくてはならなかった存在だ。


—3位で大会を終えてどんな気持ちですか?
「学生最後の大会だったので、素直に嬉しいというのと、正直ここまで来られると思っていなかったのでびっくりしたというのもあります」

—青山学院大と対戦するという想定で大会に入ったと思いますが、あそこで勝てて弾みがついたというのはありますか?
「青学に勝ったのが一番大きかったかなと思います。2部ならではの勢いというのもあるし、そこで慶應にも勝ててベスト4に残れました」

—準決勝では山崎選手(#99)の外が当って、今日は山崎選手のマークも厳しかった分、高橋選手がシュートを決めていったのは大きかったのでは。
「渉真(山崎)にマークがいくのは分かっているので、今日はシュートが入らなくても最後だし思い切ってやろうと思って打っていたらタッチも良くて入ったというのはあります。そこで楽な展開に持っていけたのではないかなと思います」

—オフェンスだけではなく、慶應戦などでは終盤の気迫のディフェンスも光ったと思うのですが。
「いつからかディフェンスキャラになっていて、そこでお前が抜かれてもいいから相手をあおれ、みたいな指示で。そういう感じでディフェンスができるようになってきた気がします」

—シューターという印象だったんですが、元々ディフェンスは得意でしたか?
「渉真と1対1をするときは抜かれてばかりなので、そういう意識はなかったですね。でも相手を止めたらよっしゃ、と思うしオフェンスも楽に攻められたりするので、ある意味ディフェンスがきっかけでシュートが入ったりするのはいいことだと思います」

—西尾監督が、高橋選手がいい日はチームとしてもいい、という話をされていました。波もあったように思えるシーズンでしたが、どう感じていますか?
「春も拓大とやったんですけど、拓大のときはシュートが入らなくて、相手を意識しすぎていました。でも負けたりすると吹っ切れてシュートが入ったりするのもうちのカラーで、よく分からないところは正直ありました」

—高橋選手は昨年あたりから主力の1人として出るようになりましたが、試合に出てパフォーマンスするという点での自分の評価はどうですか。
「昨年は友貴さん(13年度卒・鈴木)もいたので控えで出る形でしたが、シックスマンはただ思い切りやって流れが変えられればいいなという感じでした。でも4年目になってスタートになると自覚も出てきたし、気持ち面ではすごく成長したと思います」

—リーグ戦のいい時は高橋選手がプレーで引っ張る面もあったと思います。
「でも最初の数試合だけなんですよね。そのあとはなんだかぜんぜん決められなくて。自分は元々すごく点を取る選手ではないので、3Pが少しでも入ると引っ張っているように見えるのかもしれないです」

—そういう意味では苦しい時期もあったと。
「2試合で2点というときもあったので。そこはどうすればいいか分からなかったですね、正直」

—あまりしゃべるタイプではない、と兒玉選手が言っていましたがどういうことを4年として考えていましたか?
「平得も貝沼も4年生でベンチに入っていて、あいつらはそこまで試合に絡むことはなかったですけど、ベンチで盛り上げてくれます。自分が声を出すんじゃなくて、シュートが入った時にベンチにアピールするとか、ちょっとしたパフォーマンスで見せた感じですかね」

—4年生全員に役割があったということなんでしょうね。大東大の4年間は1部も2部も経験しましたが、どうでしたか?
「自分が試合に絡んだのは3年からですけど、1年からAチームにいさせてもらっていて、試合に出ることはなかったですけど、隆一さんや遠藤さん(11年度卒・現NBLリンク栃木)みたいな偉大な先輩と練習していい経験になりました。最後は初めて全国で3位とかになれていい経験ができたと思います」

—インカレ3位で岸本選手や遠藤選手を越えましたね。阿部選手(07年度卒・現NBLレバンガ北海道)や竹野選手(07年度主将・現bj秋田)に並びましたね。※2007年インカレ3位。
「そうですね。今度遠藤さんとかに会ったら『やってやりました』と言おうと思います(笑)」

—(笑)。あとはオールジャパンが残りますね。
「プロと戦えるのは楽しみですが、インカレが集大成というのもあったので、最後の1か月は楽しんでやりたいと思います」

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「すごく恵まれたバスケット人生」
成長を感じ、感謝を胸に4年間を終える

◆#14大垣 慎之介(拓殖大・4年・F)
141130oogaki.jpgリーグ戦では調子が上がらず、試合にあまり絡まない時もあった。しかしインカレでは直前にケガがあったことで逆に迷いが消え、本来の実力を発揮して大事なシュートを次々に決めていった。しかし昨年の4位越えはならず、この悔しさは下級生に託す。
このインカレでの引退を決めており、「早かった」と自分のバスケット人生があっという間にここまで来てしまったことを少し惜しむようだった。試合に負けたことの悔しさはあるが、ここまでのバスケット人生には悔いはない、そう思える出会いと成長を感謝して4年間を終えた。社会人としてのバスケット人生はまだ続く。今後も彼らしいシュートを決め続けて欲しい。


−最後の試合が終わって今どんな気持ちですか?
「すごく早かったなと。最後は勝てなかったんですけど、拓大に入って良かったなという気持ちです」

−締めから入りましたね。準決勝に負けてからの3位決定戦でしたが。
「昨日の負けは負けで、今日は勝って終わろうと思っていたんですけど、バスケットの流れがあまり良くなくていいプレーがあまりできませんでした」

−大東大の勢いみたいなものは感じましたか?
「大東は2部から1部のチームに勝って勢いを持ってきているのも分かっていて、相手の流れでゲームに入ったらダメだなと思っていただけに、それを食い止められなかったのは残念です」

−それでも大垣選手らしく決めていきましたね。
「調子は良かったので、いつまで続くかなというのはありましたが、最後までシュートが入って良かったです」

−リーグ戦ではあまり入らず苦しみましたが、シュートがここで良くなったのは何が変わったんでしょうか?
「ケガがあったんですけど、その前は調子が悪くて、そういうときは何をしてもダメでした。自分の得意なプレーをせずにできないことをやってみたりして、空回りしていた部分が多かったと思います。でも大会の2週間前にケガをして、1週間前になってもう自分のできることはシュートしかないと思っていたし、逆に変なことをせずに空いたら打つ、来たら抜くということしか考えないようにしました。それが逆に踏ん切りの良い形になったんだと思います」

−拓殖大は昨年に続いて試合に出ている4年生が少ない状態で戦ってきましたね。
「下級生主体で後輩に頼りきりの1年間だったなと思います。ほんと情けないですけど、よく頑張ってくれました。最後は4年生として勝たせてあげられなかったのは悔しいです」

−大垣選手は1年からずっと試合に出てきましたね。4年間試合で頑張ってきたと思うんですが。
「結果があまりついてこなかったんですけど、頑張ってきただけにすごい悔しいです。悔いはないんですけど」

−拓殖大はフリーランスなバスケットという印象が強いですが、4年間ここでバスケットをしてどうでしたか?
「池内さんにいろいろ教えてもらって、この4年間が一番バスケをしてきた中でも楽しかったなと思います。すごく自信もついたし、一番成長できたなと」

−3Pなんかは本当に上手くなりましたよね。
「それは自信がつきました。1年のときから池内さんに結構教えてもらってきて、よく2人でシューティングしたり、池内さんにシュートを見てもらったりして、シュートが入るようになりました。それは本当に良かったです」

−下級生も活躍していますが、来年以降どのようにやって欲しいと思いますか?
「やっぱり去年も4位で今年も4位だったので、それを越えて欲しいです。準決勝で東海大や青山学院大のようなところを当たったときに、それを越えて欲しいですね」

−まだこの先もバスケットを続けることになると思いますが。
「でも学生としてはこれが最後なんです。オールジャパンは出ないので。今はこの前やっとレイアップできたと思っていたのに、もう終わりかみたいな気持ちですね」

−そういう意味で早い、という最初の言葉だったんですね。
「はい。今までいろんな指導者の方に出会って、すごく恵まれていました。本当に感謝しかないです。やっぱり東京に来て、いろんな大学の友達や後輩もすごく良くしてくれて、それが自分を大きくしてくれたと思います。拓大に来て良かったです」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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