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2011.11.08 (Tue)

【2011リーグ】11/8入れ替え戦 法政大VS玉川大 第2戦

【序盤からリズムを掴んだ法政大が2部残留】
111108hosei.jpg 1戦目を競り勝った法政大が、2戦目でも勢いそのままに強さを発揮。79-68玉川大を下し、4年生は最後に一つの役目を果たしてラストイヤーを締めくくった。

 前半、法政大の好調の鍵はリバウンドだった。1Qから#27岩崎(3年・G)、#6陳(4年・F)らがオフェンスリバウンドによく絡み、セカンドチャンスから得点を重ねる。逆に玉川大は外のシュートが決まらずオフェンスが単発に終わり、22-13と大きなビハインドを負って1Qを終えた。続く2Q、#13冨永(1年・PG・東北学院)の連続得点もあって玉川大が4点差まで追い上げる。だがここから法政大は#0高田(2年・G)のシュートを皮切りに、#41谷口(4年・PF)と#21加藤(3年・CF)の息の合った連携もあり怒涛の6連続得点。ゾーンディフェンスからスティールを連発し、最大20点差がついた。最後に玉川大#3畠山(2年・G)の3Pが決まり、結局44-27と17点差で前半を終える。

 3Q、#11長谷川(4年・G)の活躍で法政大が差を更に広げるが、玉川大も#9佐藤琢(4年・F)が踏ん張りオフェンスリバウンドに絡んでリズムを作る。すると法政大は#6陳(4年・F)が4ファウルとなり、直後に#53那須(4年・F)が3Pを決めて流れは玉川大に傾いた。法政大#41谷口のテクニカルファウルで#20川端(4年・G)がフリースローを決めると、次のオフェンスで#13冨永のドライブが決まり3Q残り3分53-45と点差を一桁に。だがここから法政大はノーファウルでよく守り、#0高田の勝負強さも光って再び差を引き離した。4Qに入っても依然として流れを離さず、開始4分で大きく20点差をつけると、玉川大は最後まで奮闘したが追いつくまでには至らず。79-68で法政大が勝利し、2部残留を決めて歓喜に沸いた。

111108tamagawa2.jpg 玉川大は、何度大きく離されても気持ちを切らさずその度に追い上げる力を見せたが、逆転するまでには至らなかった。3部リーグ優勝の喜びと、入れ替え戦での悔しさを同時に味わった今シーズン。2部昇格とはならなかったが、常にひたむきに頑張る姿勢はこの舞台でも見せてくれた。この経験が今後の糧になる事を願いたい。

 一方の法政大は、1Qから全開だった。リーグ戦の最後に主将#7崎濱(4年・PG)が語った「第1戦に勝って勢いに乗りたい」という言葉をまさに実現した形だ。昨年の入れ替え戦での経験を活かし、この独特の緊張感に飲まれることなく全員が伸び伸びプレーしていたことも良かった。試合終了後、試合の余韻に浸る玉川大とは対照的に、法政大の4年生は引退という雰囲気も持たず、いつもの試合と同じように変わらない表情で代々木を後にした。最後まで法政大は法政大だった。それもまた、彼ららしいと言えるのだろう。

写真上:試合の終盤、みんなで確認しあうように肩を組んだ法政大。このチーム最後の姿をしっかりとコートに刻んでいた。
写真下:4年生の那須が3Pを決め、歓声を上げる玉川大応援団。玉川大は学生らしく、真面目なチーム。応援団も最後までチームの後押しをしていた。

※法政大・陳選手、神津選手、谷口選手のコメント、法政大・長谷川選手、玉川大・佐藤諒選手、川端選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※法政大・崎濱選手のインタビューは追って掲載します。

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【COMMENT】

「メリハリをつけるのが法政のスタイル」
楽しむスタイルを忘れないで欲しい

◆#6陳 學盟(法政大・4年・F)
111108chin.jpg最後まで空回りしてしまったというが、ミスして苦笑いする姿もまた彼らしかった。しかしそういう部分も忘れず、法政らしさを出して欲しいと後輩には期待し、バスケットの現役から引退となる。

「今はやっちまったなという感じと清々しさと両方を感じます。やっちまったというのは、この2試合ちょいちょいミスしてみんなに迷惑をかけてしまったなという部分。智也(#11長谷川)にすごく怒られました(苦笑)。頑張らないといけない部分で空回りしてしまいましたね。でも昨日勝てたし、今日で絶対決めたいというみんなの気持ちがひとつになっていたと思います。ディフェンスをやって走ってという形で夏やってきたことが生きた試合でした。

4年生としてプレーとか技術とか残せた部分はないんですが、リバウンドやルーズボール、ディフェンス、泥臭いところや練習中の雰囲気作りなど、そこは残せたと思うので、来年はそれを継いでいって欲しいと思います。後輩は少しおとなしい部分もありますが、上が抜ければ少し個性を出せる選手もいるだろうし、締めるところを締める選手も出て、いい雰囲気になっていくと思います。自分たちがそうだったし。

1年生の時はつらくてやめたくて仕方なかったですね。つらいというより、憧れで入ったチームだったけど先輩たちにまったく通用しなくて苦しかったんです。でもそこでくさらず自分を生かしたプレースタイルでやっていこうという風に考えてきました。法政は自分で考えてやっていかなければいけないチームなので、そういう部分は人としていろいろ考えて成長できたと思います。

僕は1年の時はバスケットが楽しくなかったんです。4年になって自分から楽しむという雰囲気を作るようにしました。だから後輩にも集中するところはして、おちゃらけるところはおちゃらけて欲しい。そういうメリハリをつけて楽しみながらバスケットをやっていくのが法政のスタイルだし、後輩にもそれを期待したいと思います」


「楽しくバスケットができた4年間」
後輩には更に改善を期待

◆#24神津悠平(法政大・4年・F)
111108kozu.jpg4年間を「よかった」と締めくくる。「変わろう」として何年も苦しんできた法政大。まだ改善途中というも、そこを後輩に託し、大学の舞台を去る。後輩たちがその思いを受け継いでくれることを願いたい。

「とりあえず2戦勝ってシーズンを終えることができました。一安心というところです。今シーズンはずるずる負け続けてしまいましたが、日体大のような相手にも勝てた試合もあるし、結果オーライかなと思います。4年間であまりいい成績は残せませんでしたが、いい仲間に恵まれて楽しくバスケットができました。そこは良かったと思います。後輩には練習部分から改善して欲しいですね。ここまでそう言って徐々に変わってきてはいますが、まだ足りない部分もあるので、後輩たちにはみんなで話し合ってやっていって欲しいです。そうしたら今よりももっと強くなると思うし、期待したいと思います」


「残留すれば後輩を再び1部に挑戦できる」
4年間の感謝と来年への期待を込めて

◆#41谷口達朗(法政大・4年・PF)
111108taniguti.jpg2戦目にはダンクに行けそうなプレーを見せ、リングを掴んだままボールに触ってテクニカルを受けてしまって苦笑い。そこもまた谷口らしいと言えばそうだが、真剣な中にも常に笑顔を忘れないプレーを見せてくれた選手だった。

「試合を勝って終えることができて一安心です。去年よりはリラックスして入替戦に臨めたと思います。2部に残れたということは、後輩にまた1部への挑戦権を残せたということだし、そこは良かったと思います。今シーズンのリーグはスタメンで出ていたけれどなかなか結果が残せず、學(#6陳)にスタメンを代わって日体大に勝利して、そこからシックスマンとして何をやるべきか意識しなおしてプレーすることができました。

法政大は1年の時からすごい先輩たちとプレーすることができました。去年は2部に落ちてしまいましたが、それもまたいい経験でした。何より今の4年生と一緒にバスケをできたことがいい財産だと思います。後輩には1部に上がるようなチームになって欲しいと思います。自分が口で言うのは簡単ですが、大変だと思います。でも頑張って欲しいですね」

「大学バスケは人生の全ての要素が詰まってる」
喜びも苦労も全て味わった4年間

◆#11長谷川智也(法政大・4年・G)
2年連続3P王に輝くなど、下級生の頃から華々しい活躍を見せてきた。ずっと試合に絡んできた選手だからこそ、負けが込んだ最後の2年間は人一倍苦しいシーズンだったに違いない。だがそれでも弱音を吐かず、プレーや声でチームを引っ張り続ける強いメンタリティーの持ち主だった。思うような結果が残せず「自分がエースだったのか未だに答えは出ない」と自身は言う。だが試合に出る者としての責任を負い、コートで誰よりもリーダーシップを発揮した長谷川は、法政大の正真正銘のエースだったと言えるだろう。

―試合を終えて心境はいかがですか?
「これで引退なので寂しいですけど、最後に勝って終われたので良かったと思います」

―今は涙なくスッキリとした面持ちですが。
「ロッカールームでめっちゃ泣きましたよ(苦笑)。試合が終わる頃にキャプテンの崎濱(#7)も泣いてましたし、最後残り20秒くらいでハドルを組んだ時も“やばいやばい”と思っていました。それで試合後にロッカールームに戻った時は、もう泣いて放心状態でしたね。悔しいというのももちろんありますし、ホッとしたっていうのもありますし、引退が悲しいという気持ちもあって…色々こもった涙ですね」

―4Q残り20秒のタイムアウトではどんなことを話したんですか?
「印象に残っているのは高田(#0)が自分に『最後攻めて下さい』って言ってくれて、だがら僕も『じゃあパスくれよ』って答えて。最後入らなかったですけど、ああやってお膳立てしてくれたのは嬉しかったですね」

―応援席には同じ新潟商業高校出身の選手たちの姿もありましたね。
「そうですね。高校のチームメイトも見に来てくれましたし、他にも青学の辻(#14)とか伊藤(#7)とかたくさんの人が見に来てくれました。それはすごく光栄な事だと思うし、感謝してます」

―リーグ戦が終わって、どのような意気込みで入れ替え戦に臨みましたか?
「去年1部と2部の入れ替え戦を経験してますし、正直本当は上の入れ替え戦に行きたかったんですけどね。下の方に行くことになって、モチベーションをどう保つかというのはリーグが終わってからここまでの間で難しい所でした。でも最後に4年生が残してあげられることと言ったら後輩たちに2部でやらせてあげることしかないから、そこはみんなで頑張ろうということで臨みました」

―試合を振り返ると、玉川大も気持ちを見せてきてシュートを決められる場面もありましたね。
「やっぱりここまで来たら向こうも失うものは無いだろうし気持ちが乗ってて、そうするとどんなシュートでも入るじゃないですか。でもそういうのを別に気にしないで落ち着いて頑張ろうという感じでした。声もずっと出していましたし、気持ちの部分ではうちも負けてなかったと思います」

―これで学生バスケットは引退という形になりました。4年間を振り返っていかがですか?
「3年生まで1部という大舞台でやらせてもらえて、3年間それが当たり前の事だと思っていました。新潟から1部でやる為に出てきたわけですし。だから4年目でこうやって2部でプレーするなんて一瞬も考えたこと無かったし、ましてや下との入れ替え戦に出るなんて正直自分のプランにはなかったことですよね。人生何があるか分からないということを、4年間で学びました。やっぱり何事も準備が必要ですね。しっかりと準備していれば、上の入れ替え戦にも行けたと思います。それに今年は自分が頑張らなきゃいけないと思っていたんですけど、大事な場面で怪我もあってチームには最後に迷惑を掛けてしまったなと感じています。昨日の試合もあんまり良くなかったですし。でも最後の試合ではシュートタッチはそんなに良くなかったんですけど、気持ちで決められたかなと思うのでそれは良かったです」

―今年だけでなくこれまでも怪我で出られない時期はありましたね。そうやって試合に出られない時はどんな気持ちでしたか?
「1年生の時も骨折しましたが、あの時は自分も普通の一部員って感じだったと思います。でも今年は怪我して、自分がいるのといないのとでは全然違うんだって自分でも分かりました。だから休んでても、自分の持っているものを全て伝えられるように陰で頑張ろうと思っていました」

―長谷川選手は得点源としてチームになくてはならない存在だったと思いますが、そのような責任感が芽生えたのはいつ頃ですか?
「自分がやらなきゃって本当に思い始めたのは3年の始めですね。ビッグスリー(09年度卒、神津・落合・信平)が抜けて試合に出てたのが自分しかいなくなったので。責任感というか、自分は逆に楽しみだなって考え方だったんですよ。あの3人がいなくても自分は出来るんだぞって見せられるチャンスだと思っていましたし、良いガードもいましたから。でもそれが自分のプレーには結びついても、なかなか結果には結びつかなくて。去年はそれですごく責任を感じましたし、今年は去年と同じような事はしちゃいけないと思っていました」

―エースとしてチームを勝たせられない状況は苦しかったと思いますが。
「本当に不甲斐ないですよね。自分がシュートを決めても勝てない試合が40試合くらいあったじゃないですか。もうどうすればいいんだろう、こんなんで自分は本当にエースなのかなって悩んで。例えばNBAだったらコービーとかジョーダンとか、ああいう選手ってチームを勝たせられますよね。自分がそれと比べられるレベルじゃないことはもちろん自覚してますけど、それでも自分が勝たせられないのは何が足りないんだろうって悩んで…眠れない時もありましたね。みんなに気持ちを伝えても応えてくれない時もあって、コミュニケーション取るのが嫌になったり、このチームが嫌だなって思ったこともありました。すごく難しかったですね。自分がエースだったのかどうか、未だに答えは見つからないです(苦笑)」

―それでもやはり、試合の中で決められない時間帯があっても最後は必ず長谷川選手が決めていた印象を受けます。そういう姿を見ていると、長谷川選手はエースだったと思いますが。
「そう言ってもらえると有難いですけど(笑)。一応今日も大舞台っちゃ大舞台だし、今日は仕事出来たかなと思います」

―引退するにあたって後輩に何かアドバイスはありますか?
「やっぱり一人ひとりが勝ちたいという気持ちを常に持ち続けることですね。バスケをやりに来ているんだから、一日一日それに合わせて自分の全てが発揮できるような生活をして欲しいと思います。もちろん勉強も大事だしその両立が一番大事だとは思うんですけど、優先順位を考えたら絶対バスケだって自分は思うので。別にただバスケやりたいだけならサークルでも出来る訳だし、せっかくレベルの高い体育会でやれているんだから、初心に戻ってもっとバスケットの事をたくさん考えて欲しいです。今年目指してきた1部昇格は達成出来ませんでしたが、また来年も1部を狙えるチャンスはあるので、もう一回チームでまとまってそのチャンスを潰さず頑張ってもらいたいです」

―主力でやってきた4年生が抜ける訳ですが、誰にこれから出てきて欲しいと思いますか?
「やっぱり一番頑張って欲しいのはこれから4年に上がる今の3年生ですね。岩崎(#27)、加藤(#21)はスタメンで出てるし、この2人がリーダーシップをもっと取って欲しいと思います。あとは2年の高田(#0)にももっともっとガードとしての質を上げていって欲しいし、他にベンチにも良いものを持ってる選手はいっぱいいます。“誰が”というよりも、誰が出ても良いようになれば絶対に相乗効果もあるだろうし、みんなで切磋琢磨して頑張って欲しいですね。今スタメンで出てるやつらを中心に上手くまとまって欲しいと思います」

―4年間を共にしてきた4年生に向けて一言お願いします。
「崎濱(#7)がキャプテンをやってくれたお蔭で自分はゲームだけに集中することが出来たので、そこは本当に一番感謝しているところです。他の4年生も谷口(#41)とか神津(#24)とか明るいキャラがいっぱいいて、まとめるのは正直すごく面倒くさかったですけど(笑)、それでもみんなついて来てくれて感謝してます。自分は試合中も結構キツい口調で言ったりしてますから。よくみんな逃げずに気持ちを切らさずついて来てくれたなと思いますね。“ありがとう”って言いたいです。試合に出てない坂井(#98)とかも、練習中に悪い雰囲気を指摘してくれたり色々言ってくれて、本当にありがたかったですね」

―では最後に、長谷川選手にとって大学バスケットとは?
「一生心に残したいものですかね。楽しいし辛いし、こういう窮地も味わって…。何にも代えられないものというか、仲間とか逆境とか人生の全ての要素が詰まってるものじゃないですか。僕はそういうものだと思います。今までそこにあって当たり前のことでしたが、これからは無いんですよね。本当にいい経験させてもらったし、かけがえのない思い出ですね」

「自分たちを踏み台にしてもう一つ上のレベルに」
悔いの無いチーム作りを後輩たちへ継承

◆#1佐藤 諒(玉川大・4年・PG・主将)
今シーズン玉川大の主将を務めた佐藤。試合に長い時間出る選手ではなかったが、チームの精神的主柱としての役割を担い、「明るく一つのまとまりを持ったチームを作りたい」とこの1年間チーム作りに励んできた。その雰囲気作りも功を奏し、チームはリーグ終盤に調子を上げて3部優勝。この入れ替え戦で負けた悔しさはありつつも、佐藤は良いチームが作れた事には満足げだった。真面目で学生らしいカラーに、今年は賑やかさも加わった玉川大。このチームカラーは来年以降も引き継いでいって欲しい。


―今の心境はいかがですか?
「第一目標だった3部優勝ができたことは良かったんですが、この入れ替え戦で負けてしまったことは悔しいです。昨日のあの2点差が、1部や2部で強いチームと戦ってきた法政との壁なのかなと感じました。あそこで自分たちの経験不足が出てしまったかなと。でも最後まで応援席やベンチも含めチーム一体となって、自分たちが目標としてきた明るいバスケットは貫けたと思います。来年も3年生以下は良い選手が多いし絶対2部昇格に向けて頑張ってくれると思うので、あとは後輩に託します」

―入れ替え戦前の、3部優勝までの道のりはどうでしたか?
「2次リーグは競って競って接戦をものにしてやってきたので、本当にチーム力がついて来たなと実感しました。2次リーグの最後の試合もプレイングキャプテンの川端(#20)が怪我で出られなかったんですが、それでも逆転して勝てたことは大きかったですね。チームの中心だった川端が怪我しても、その分自分たちがやろうって後輩たちが頑張ってくれたのは本当に成長した部分だと思います。それで3部で優勝出来たのは本当に嬉しかったです」

―入れ替え戦の2試合を振り返っていかがですか?
「法政はやっぱりゾーンをやってきたんですけど、そこをしっかり攻めきれませんでした。あとは大事なところでのボックスアウトとリバウンド。そういう所を法政さんは頑張っていましたね。でも通用したところもたくさんあって、特にベンチから出てくるメンバーが本当にフレッシュに一生懸命頑張ってくれました。リーグ戦の後半くらいからそういう風にベンチの選手も活躍できるようになって、キャプテンとして見ていて頼もしかったですね。今日も負けてしまいましたが、スタメンだけじゃなくベンチの4年生もみんな頑張ってくれたのは本当に嬉しかったです」

―これで学生バスケットは引退となりました。振り返っていかがでしたか?
「4年間の中で、今年が一番明るいチームだったと思います。上下関係ありつつも仲が良くて、本当に元気で明るいチームでした。そういう目標にしていたチームカラーを最終的にはちゃんと作れたと思うので、結果は出ませんでしたがチームに関しては自分は全く悔いがないですね。玉川で4年間やってきて、バスケだけじゃなく本当に色んなことを学ぶことが出来ました。玉川は社会に通用する人材を育てるという部分が本当にしっかりしているチームなんです。例えばトイレのスリッパを揃えることとか、そういう細かい部分も徹底されていて。バスケットだけじゃなく私生活の面も、部活動を通してしっかり成長できたと思います」

―キャプテンとして、チームに示せたものや残せたものは?
「自分は正直プレーのことでは何も言えないししっかりしたプレイングキャプテンもいたので、普段の練習から誰よりも声を出して先頭に立って頑張ることを意識していました。だからそういう姿勢は後輩たちにも示せたかなと思います。あとは、チームに残せたのは何よりもこの明るい雰囲気ですね。賑やかで仲の良い雰囲気が出せるようにというのは心掛けて働きかけてきたし、チームで一つになることの重要性は伝えられたかなと思います」

―最後に後輩へのメッセージをお願いします。
「3部優勝できたのも後輩のお蔭だし、4年生を中心にこの1年間やってきた玉川のバスケットを3年生たちも引き継いでいけると思います。だから明るい中でも厳しさのあるもっと良いチームを作って、自分たちを踏み台にしてもう一つ上のレベルで戦えるように頑張って欲しいです。そうすれば絶対またこうしてこの入れ替え戦の舞台に戻ってきて昇格できると思うので、来年こそは絶対に2部に昇格してもらいたいです」


「迷惑を掛けたからこそ結果を出したかった」
強い使命感ゆえに生まれる自責の念

◆#20川端 秀明(玉川大・4年・G)
111108kawabata.jpg雰囲気作りという点でチームを引っ張るのが主将の#1佐藤だとすれば、コートに立ってリーダーシップを発揮したのがプレイングキャプテンの川端だ。しかし怪我もあってこの入れ替え戦は普段通りの調子とはいかなかった。「まだ気持ちの整理がつかない」と予想外の引退の形に悔しさを滲ませる。だがそれでも、3部優勝を果たす程のチームの躍進に川端の存在は欠かせなかっただろう。また明確な役割を与えられ、責任感が芽生えて成長した部分は自身でも評価する。強さの鍵となったチーム力の向上に、大きく貢献した選手だった。


―今の心境はいかがですか?
「3部で優勝出来てもあくまでも目標は2部昇格だったので、こういう風に負けてしまって本当に悔しいしまだ自分の中で整理がついてない部分もあります。昨日は2点差で負けましたが十分戦えているなと感じたし、今日は本気で勝つつもりだったのでなおさらですね。本当に自分の責任だと思いますし。でも来年下級生が一生懸命やって2部に上がってくれれば自分もそれでいいかなと思うので、来年後輩たちに頑張ってもらいたいです」

―“自分の責任”と言うのは?
「自分はリーグの最後の方で怪我して練習もろくにできなかったんです。それで迷惑をかけてしまったのに、監督やスタッフ、ベンチのみんなが文句を言わず自分を使ってくれて。だからこそ結果を出したかったんですが、こういう風になってしまって本当に悔しいですね。怪我からの復帰戦ということで不安もありながら第1戦に臨んで、結局2点差で負けて、終わって振り返ればあそこが一番のポイントだったと思います。あれをものに出来ていたら、勢いもついて2戦目ももっと戦えて勝てたかも知れない。調子良いまでとは言わなくても、第1戦で自分のシュートがいつも通り打てていれば勝てた試合だったと思うし、責任は感じてます。でももう引退なので、今さらどうすることもできないですけどね(苦笑)」

―2部昇格はなりませんでしたが、今シーズンは2次リーグで強さを発揮しての3部優勝もありました。
「1次リーグで東洋と江戸川に負けたんですが、やった感覚としては“勝てるな”という手応えがあったんです。それでミーティングも結構してしっかり修正した上で2次リーグに挑んで、1次リーグの借りを返すことが出来ました。そうして勝ち取った優勝はチームとしてすごく大きかったと思いますね。うちは得点王に絡むようなすごい選手はいませんが、ディフェンス面で全員ガチャガチャ頑張ったからこそ勝ち取れた優勝かなと思います。来年からも引き続きそういうディフェンスをしっかりやってくれれば、またこういう風に入れ替え戦に来て2部に上がるチャンスもあると思うので頑張って欲しいです」

―4年間振り返っていかがですか?
「とにかく、やってて良かったなと思いますね。4年間続けてきて良かったなって。何人か辞めて寂しいなと思う時期もあったんですが、辞める人は辞める人で事情もあるだろうから仕方ないと思ったし、残る人は残る人で本気で頑張ろうということでやってきました。チームって色んな人が集まって作られてるじゃないですか。実際この最後の試合も、結果出せなくてすごく悔しがってるやつもいれば、しょうがないよってすぐ切り替えられるやつもいて。みんな人それぞれで、それがチームなんだなって4年間で分かりましたね。そういう大人の考えが身に付きました(笑)」

―プレイングキャプテンとして自分がチームに残せたものは?
「残せたものというか、“自分の成長していく姿”は示せたかなと思います。自分は小・中・高のうちキャプテンみたいな役職は一回もやったことがなかったんですが、3年生の時から一応プレイングキャプテンという形になって、それから自分自身すごく成長出来たと思うんです。だから自分が変わってく姿を見せる中で、こんなやつでもやる時はやるんだって思ってもらえたらなって。それに自分は喋りがあまり上手くないので(苦笑)、プレーや態度で引っ張ろうと思ってやってきました。バスケットをやる中で後輩たちがそういうのを見て、自分なりに吸収してもらえてたらいいなと思います」

―後輩たちに向けて。
「自分はバスケットに関しては結果が全てだと思っています。だから勝ちにこだわって欲しい。それで来年こそ本当2部に昇格してほしいです。でも玉川はそれだけじゃなく、私生活や人間関係の部分もしっかりしている部活なので、そこも踏まえながら頑張って欲しいですね。そこに結果がついて来ればもっといいかなと。引退しても後輩はいつまでたっても後輩なので、自分はこれからも応援するし、試合に見に行ったりした時はちゃんと頑張る姿を見せて欲しいなと思います」
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