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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2011.10.29 (Sat)

【2011リーグ1部】10/29レポート

青山学院大が逆転で優勝を決め
今季3冠大会2冠を達成


 1部リーグ戦最終週、会場となった慶應義塾大日吉記念館は多くの観客で埋め尽くされた。注目の青山学院大対東海大は、東海大がリードする展開から青山学院大が逆転で勝負を決め、優勝を手にした。これにより2位東海大、3位拓殖大も確定。インカレシードを争う4位は4校が並び、最終戦までしのぎを削ることになった。


【明治大が早稲田大を下し3勝目】
111029meiji.jpg 既に入れ替え戦行きが決まっている最下位の明治大は、この日は早稲田大を相手に久々にチームが噛み合った。#51皆川(1年・PF・京北)が序盤からマークする#14久保田(4年・C)に仕事をさせず、#17田村(4年・SG)のゴール下での合わせのプレーや#6佐藤(4年・PG)のアウトサイドも好調。2点ビハインドで迎えた4Q#17田村が連続でバスケットカウントを獲得し、チームを勢いづかせると、残り12秒で#6佐藤の3Pが決まって勝負あり。「(重い雰囲気だったが)今週の練習から開き直れた」と話すのは、インサイドで久保田相手に互角以上に渡り合った皆川82-78で接戦を制し、3勝目をあげた。「明日も気を抜かずにこういう形で戦いたい」(皆川)。不調だったリーグ戦の最後を連勝で締めて、入れ替え戦に繋げたいところだ。

写真:久々の勝利で4年生を中心に笑顔の明治大。

明治大:3勝14敗
早稲田大:8勝9敗


【拓殖大は3位、4位が欲しい筑波大は悔しい敗戦】
111029takushoku.jpg 拓殖大はこの日は筑波大と対戦、序盤から押し気味に試合を進めた。#11佐々木(3年・C)がミドルシュートを着実に沈めていき、スタートダッシュに成功。筑波大は#34田渡(4年・PG)や#21笹山(1年・PG・洛南)の活躍で大きなリードは許さなかったものの、拓殖大は接戦となった終盤にイージーシュートなどといった決めるべきシュートを確実に決めていき、83―77で勝利。これで3位が確定した。

「優勝を目指してきて、3位は悔しい」と話すのは#26上杉(4年・PF)。1巡目は2敗で折り返したが、長谷川 技が離脱した後は、新たなチームを再度作りながらの戦いとなり久々のリーグ優勝はおのずと遠ざかっていった。ただ、上杉はインカレ優勝の自信は「あります」と言い切る。「ハセ(長谷川技)が抜けた穴は大きかったですけど、みんながそこを埋めようとしているのは練習でも感じた。チームとしてはまとまっていけた」。明日のリーグ最終戦を白星で飾り、インカレに繋げていきたい。

写真:#40藤井を中心に確認を行う拓殖大。

拓殖大:11勝6敗
筑波大:8勝9敗


【最大13点のビハインドを覆し、青山学院大が逆転で優勝を決定】
111029MITUHARA.jpg 本来ならば優勝の天王山となったであろう戦いは、前の週に東海大が3敗目を喫したこともあり、青山学院大に有利な状況下で始まった。これ以上は負けられない東海大の意地と、是が非でも東海大に勝って優勝を決めたい青山学院大の勝負は、熱い火花の散る試合となった。

 前半、流れを掴んだのは東海大だった。#16坂本(4年・C)のシュートに始まり、#24田中(2年・SF)がスローインをカットするなど、出足から流れを掴む。青学大も#14辻(4年・SG)や#88張本(2年・PF)のバスケットカウントも続き、1Qは#13辻が3Pで締めて17-12で青学大がリードした。しかし2Qになると青学大は9点しか取れない急ブレーキ。東海大ディフェンスの前にターンオーバー、タフショットを強いられ、逆に東海大は#0満原(4年・C)がオフェンスリバウンドを粘って押し込み、ミドルシュートから3Pまで多方面で得点。26-34と8点のリードを奪って前半を終了した。

111029hiejima.jpg 3Qの出足も東海大のリズム。#4森田(4年・PG)の3P、#24田中の速攻などが出て序盤で13点のリードに成功する。しかしこのQで気を吐いたのは青学大#56比江島(3年・SF)。一回目の対戦では後半足に来てそれが傍目にも分かるほどであり、ベンチへ引っ込むことで東海大が優位になった。この日も「3Qの時点でもう足は厳しかった。でも今回はそれを隠し通しました」と、3Pに加えて得意のドライブから難しい体勢でレイアップを何度もねじ込み、バスケットカウントを獲得するなど、全く足の状況を感じさせないプレーを連発し、マッチアップする#24田中「気づかなかった」というプレーぶりだった。この比江島の奮闘に、#14辻も援護射撃で3Pを決めると、#25永吉(2年・C)がゴール下を2連続で決め、3Qは49-52とこのQ内で10点を詰める。東海大は途中からアウトサイドが入らず、#4森田が打ちかけたシュートをパスに切り替えてターンオーバーになるなど、焦りが見えた。

 4Qは終盤まで競り合いになった。依然東海大がわずかなリードを保つが、自らもなかなか点が取れない。青学大は開始約4分、#56比江島がフリースローを得て57-56と逆転。#4畠山(2年・G)もルーズボールに突っ込み執念を見せる。ここからしばらく入れられたら入れ返し、ミスをしては相手もミスをするという流れになり、どちらも引かない状態になるが、その均衡を破ったのは#4畠山が残り1:57で決めた3P。これで64-61と青山学院大が3点のリードとなった。だが、ここで#56比江島の足が遂に限界に達し、#6織田(4年・SG)に交代。だが青山学院大はそうした状況でも崩れず、東海大は残り1分、#24田中が#4森田からのアシストでシュートを決めたのを最後に絶対的な勝負の好機を得ることはなかった。青山学院大は残りの時間、フリースローをきっちりと決めて67-63。ベンチで立ち上がっていたメンバーたちが勝利を喜び、一体となって歓喜の声をあげた。

111029aogaku.jpg 珍しく、青山学院大が追う形の試合になった。長谷川監督「良いゲームではなかった」と言ったが、辻、比江島という両スコアラーと、頼りにしていた畠山のハッスルプレーも生きた部分で上回れた。豪華な顔ぶれを揃えながら「昨年とは違う」と言われ続けてきた今年、確かに課題も多く見えたリーグだった。しかしぐらつきながらも負けないということこそ、力があるということでもある。残りのシーズンで理想とするところまで行けるかどうか、今後も注目だ。

 東海大はディフェンスで相手を抑え、アグレッシブな部分も見せたが惜しくも敗れた。陸川監督は負けたけれどもいい内容だったことを評価した。ただ、相手を追い込む力があるのであれば、勝つためのあと1ピースはどうしても欲しい。それはエーススコアラーの活躍かもしれないし、チーム全体としての一体感かもしれない。「これが東海大だ」と言える何かを掴んで次の正念場では勝利を手にして欲しい。

写真上:満原は19点。粘りも見せたがインサイドではシュートを決め切れない場面も。
写真中:3Q、ドライブインする比江島。観客もそのプレーにどよめいた。
写真下:優勝を決め、喜ぶ青学大。

※青山学院大・長谷川監督のインタビューは「続きを読む」へ。他、選手のインタビューは追って掲載します。


 専修大大東文化大は競り合う展開となったが、4Qで専修大が大東文化大を引き離した。2Qで大東大をやや引き離した専修大だが、3Qでは追い上げを食らった。しかし4Qに#11宇都(2年・G)を投入するとここから#11宇都、#33館山(3年・G)らがオフェンスの核となり、大東大はアウトサイドが不調なこともあって追いつけずに試合終了。72-63で専修大が6勝目を手にした。専修大は何度も追いつかれそうな試合ではあったが、むしろ大東大の方に焦りが見えた。大東大は8勝にとどまり、最終日の順位決定にインカレのシードを賭ける。

専修大:6勝11敗/大東文化大:8勝9敗


 慶應義塾大日本大は、序盤から好調なオフェンスを展開した日本大が88-58で快勝を納め、順位アップの可能性を残した。慶應大はこの日、シュートが当たらず苦戦。ディフェンスも的が絞れず翻弄された。日本大は#4森川(4年・F)がリバウンド、アウトサイドシュートで流れを作り、#11飛田(3年・F)らシュートもよく決まった。これで日本大は8勝目。最終日の結果次第では4位までジャンプアップも可能となり、望みを残した。

日本大:8勝9敗/慶應義塾大:4勝13敗

※各大学のインタビューは追って掲載します。

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【INTERVIEW】

◆長谷川健志監督(青山学院大)


―まず、今日の勝因は。
「技術的なことじゃないね。ただ『今日で決めよう』というみんなの気持ちが、最後のボールに対する執着心につながった。その分の勝利で、内容は良くない」

―ロースコアの試合展開は理想としているところではないと思います。
「そうだね、やっぱり80点以上のゲームはしたかった」

―リーグ戦の中で、80点を超えるゲームがあまり無かったですね。
「それは、ブレイクの数が足りない。それとうちにはシューターが不足している」

―トランジション、ブレイクの質を、例年のチームと比較して。
「全然少ない(苦笑)。それはサイズアップしている分だけ少なくなってるのかなと思う。それをゲームで出さなくても勝てちゃうから、安全志向になってる感じがする」

―リーグ戦を通じて、張本選手の調子が今ひとつでした。
「彼はいいものは持っているけど、まだスキルだとか、ゲームの中での状況判断だとか、それは良いレベルには達していない。もちろん潜在能力は高いと思う。でもバスケットは潜在能力だけでやるものじゃないから、もっと一つひとつの状況判断が少し足りない」

―去年のチームとの違いは。
「去年はキャプテンが橋本(現・JBLアイシン)で、その橋本の部分が大きかった。アレック(現・JBL三菱)もね。橋本とアレックは『ずるいプレー』が出来たけど、今年はみんな『お人好しのプレー』(笑)。そこの差はある。バスケットは駆け引きのプレーだから、そういう『ずるさ』を憶えないと、スコアに跳ね返ってこない」

―ポイントガードのやり繰りについて。
「最初は小林(#3)だったけどケガして。伊藤(#7)を使ったけど伊藤もケガして。そこで3人を比べた時に、俊樹(#4畠山)の一番良いところは闘争心の表れ。ハッスルをする。このチームに一番足りないのを持っているのは、“ガード畠山”かな。技術的にはまだ伸びなきゃいけない部分はあるけど、あいつのハッスルプレー、ルーズボールやリバウンドへの絡みとか、そういうプレーがチームの活性化を与えるところがある。そういうところを出したいので畠山をメインにして、小林、伊藤。今日の後半は控えガードは使えなかったけどね」

―6人目、7人目の織田選手(#6)と中川選手(#13)の起用がポイントだったと思います。
「そうだね。そこが良い時は良いゲームなんだよね。6人目、7人目がそれこそお人好しなんだよ。中川攻めない、織田攻めない…。攻めないとバスケットボールじゃないと言ってるんだけどね…。ただこれは指導でなかなか変えられるものではない。これは大人なんだから自分で変わってくれないと。自分の良さをもっともっと出してくれないとね。これは前に練習中に言ったんだけど、誰かが頑張ってたら、『あいつ頑張ってる』ってみんな見てるわけよ。そこが自分と違って『くそ、俺はもっと頑張んなきゃ』と思わなきゃいけないと思う。それでそいつが頑張りだすと、別のやつも同じように考えていく。それが組織の活性化だと思う。そういうのが(今のチームに)足りないと思う」

―もう少しエゴイスティックな部分が必要ということですね。
「セルフィッシュであって良いと思う。そういうところでいい子ちゃんになっている。時として言い合うことも必要だと思う。そういうことを経験しないと強い組織にならない。人間は機械じゃなくて、心があるから。心があって初めて技術になるし、プレーが生まれてくるから。そういう精神的な部分はもっともっと出した方が良いと思う」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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