2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.11.07 (Wed)

【2012リーグ】11/6入替戦レポート(2日目)

昨年悔し涙に泣いた中央大が歓喜の1部復帰
ひとつの仕事を成し遂げ、4年生たちは引退へ


 入れ替え戦2戦目、熾烈な戦いに会場が沸く一方、悲痛な出来事もあった。一戦目を落として背水の陣だった立教大が、ユニホームの色を間違えて没収試合に。東洋大はこれで不戦勝で2勝確定、2部残留を決めた。今リーグでは日本大にもこのミスがあったが、立教大もまた自らの手ですべてを無にしてしまった。こうしたミスの防止策を全チームで意識しなければならないことを、再認識させられた事項となった。

 城西大武蔵野大に勝利、獨協大目白大の挑戦を退け、勝った2校は4部残留となった。早稲田大慶應義塾大はそれぞれ初戦に勝利。先勝していた中央大日本体育大の2戦目は、中央大が2連勝で1部復帰。2年生の時、力不足で2部へと降格していった主力選手たちが、2年連続の入れ替え戦に挑み、最後の最後に自らの力で元の場所に戻ってきた。インカレ出場権のない中央大はこれがシーズン最終戦。4年間、長くチームの屋台骨を支えた4年生たちはこれで引退となる。一方、今期1部復帰となった日体大は1年で2部へと戻ることになった。

※東洋大・前田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※日本体育大対中央大は別途掲載します。

--------------------------------

【終始リードを奪った慶應大が玉川大に先勝】
121006motohashi.jpg 2部8位慶應義塾大は3部3位玉川大と対戦。立ち上がりに#7本橋(3年・C)のゴール下、#14権田(2年・F)、#16伊藤(2年・G)の得点で抜けだしたのは慶應大。しかし玉川大も譲らず#34塚越(4年・SF)の力強い攻撃や#6戸井田(4年・PG)の3Pなどで追い上げる。1Qは25-19の慶應大リードとなったが2Qは互角の展開。玉川大の速い攻撃が活き、ディフェンスも激しくついて慶應大に簡単にはシュートを打たせない。玉川大は#34塚越が3ファウルと苦しくなるが、このQは19-19と同点で終えた。

 後半もゲームは慶應大リードのまま展開。玉川大はゾーンで慶應大の足を止めると、#6戸井田のバスケットカウントや#34塚越のシュートで2点差にまで追い上げるが、慶應大も簡単には追いつかせず、玉川大から次々フリースローを獲得。また、#16伊藤がディフェンスで気を吐き、相手スローインを奪って得点するなど、詰められた差を再び10点まで開いた。それでも粘る玉川大は#0畠山(3年・G)の連続得点や#5中野(2年・PG)の3Pで再び3点差にまで詰め寄るなど、気持ちを切らさない。しかし慶應大は3Q最後に#20福元(1年・G・福大大濠)のスティールも出て、71-60で3Q終了。4Q、玉川大は#45横沢(3年・C)が退場し苦しい展開。慶應大は#20福元がパス、シュートと良いところを見せてリードを保ち87-74で試合終了。1試合目を取った。

 玉川大はディフェンスも固く、早い展開や1対1など、慶應大に何度も迫ったが逆転までには至らず。慶應大は本橋がダブル・ダブルでふんばりが光った。しかし追い上げられる時間帯もあり、集中力も大事だろう。リーグ戦で追い上げられて落とした試合は何度もある。同じ轍を踏んではならない。慶應大が逃げ切るか、玉川大が巻き返せるか2戦目も注目だ。

写真:22得点16リバウンドでチームを支えた慶應大・本橋。上級生として責任を果たした。


【早稲田大が終始リードで余裕の勝利】
121106kimura.jpg 1部8位の早稲田大は2部3位の国士舘大の挑戦を受けた。故障を抱える#6大塚(4年・G)はこの日欠場。早稲田大はリーグ終盤に良さを見せた#27平野(2年・F)、#34池田(1年・G・京北)、#2木澤(1年・G・洛南)といったメンバーをスタメン起用。立ち上がりはスローな状況だが、国士舘大は1Qで#9新田(2年・C)が2ファウルでベンチへ。一時は10-2と離されてしまう。#22原(1年・F・習志野)の連続3Pで会場を沸かせるが、1Qは19-9で早稲田大がリード。2Q、#15木村(3年・F)の3Pや#21河上(3年・F)の得点でリードを保つ早稲田大。#8玉井(3年・G)が速攻からバスケットカウントを奪うなど、16点のリードを奪う。国士舘大は#9新田を戻し、インサイドを固めるが#15松島(3年・G)がテクニカルを受けるなど良い流れは作れず40-23と大きく離された。

 3Qは互角の勝負。早稲田大は#15木村、#21河上、#34池田が攻撃の中心となる。国士舘大は#11平田(4年・G)が奮起。#14高橋(3年・G)の3Pなども出て、点数的には20-23と早稲田大を上回ったが、追い上げるには至らない。4Qは互いにミスが続いてそれぞれ得点が伸びず、72-56で早稲田大がまず1戦目を勝利した。

 早稲田大は河上、木村の両名が数字を残した。リーグ後半にはこの両者どちらかが不調で苦境に立ったこともあり、それは避けたいところ。1年生のガード2人も積極性が見えた。

 国士舘大はゲームの入りで勢いを得られなかった。乗れば怖いチームだが、安定感という意味では課題がある。2戦目に立て直しがきくかどうか、本来の国士舘大らしいバスケットができれば勝機はある。

写真:得点を引っ張った早稲田大・木村。インサイドでは国士舘大の曹にもよく対応した。


[続きを読む]

【INTERVIEW】

「最後までやり続けることができるようになった」
試合を重ねるたび実感したチームの成長

◆#41前田健滋朗(東洋大・4年・主将・F)
121106maeda.jpg試合に出る唯一の4年生として、下級生主体のチームを支えた。ディフェンスやリバウンドに体を張り、大事なところでシュートを決めるなどプレーでの貢献も然ることながら、声を出して後輩たちをまとめる姿も印象的。様々なものを背負い考えすぎてしまったところから、後輩たちののびのびとした活躍に乗って行こうと方針転換し、それと共にリーグ2巡目はチームの調子も上がってきた。無事2部残留という一つの仕事を成し遂げて前田は4年間を終えた。来季もまだまだ東洋大のチャレンジは続く。


―2部残留おめでとうございます。第1戦は競り勝ちましたね。
「昨日は逆転されても、そこからもうひと踏ん張りできました。リーグ戦では10点くらい離しても追いつかれて逆転されて、そのままズルズル負けるというパターンが多かったんです。だからそうならないように意識して、そこはちょっと成長できた部分かなと思います。それに、4Qで相手より先にファウルをしないというのはずっと言われてきていて、昨日はそれができたのでその少しの差で勝てたかなと。2部でやってきたことがあの4Qで出せたかなと思います」

―入れ替え戦の緊迫した空気には呑まれませんでしたか?
「緊張はしていたんですけど、1Qの最初、村上(#6)が決めてくれたので落ち着けましたね。それが良かったかなと思います」

―4Qは我慢しましたが、そこまではファウルトラブルに苦しみましたね。
「そうですね。自分も尾崎(#34)も4つで…。でも僕らはリーグ戦のファウルランキングも1位2位だったので(苦笑)、変な言い方をすればファウル4つであと10分戦うとなっても慣れていたというか。そこまで焦りはなかったですね」

―リーグ戦から入れ替え戦までの1週間、チームの雰囲気はどうでしたか?
「筑波(#7)が最終週に怪我して復帰したのが前日の日曜日だったので、不安もありました。リーグ戦の最終日の法政戦も、自分たちは筑波がいなくてボロボロだったし…。それでリーグ戦が終わって水曜、木曜くらいまで雰囲気も良くなかったんです。けどミーティングをして、来年もう一回みんなで2部に挑戦しようと気を引き締め直して。それで、プレー面も気持ちの面でも、今年1年間の課題を入れ替え戦で出そうという話をしました。それが頑張れれば1年間やってきた意味があるけど、できなかったら今年1年やってきた意味がないよと。それを少しは出せたかなと思います」

―2部でやってきたこの1年間はどうでしたか?
「とにかく、精神的にきつかったです。4年生って、こんなに大変なんだなと…。3年生まで自分は好き勝手にやっていたんだって、4年になって初めて分かりました。自分たちの代は、人数も少なくて。最初3人だったんですけど、一人武田(#11)は怪我で学生コーチになって、最終的にプレイヤーが自分と菅野(#2)の2人しかいなくて、どうしてもプレーや声で引っ張りきれないところがありました。でも自分はリーグ戦中あまり良くなかったんですけど、その分下級生がすごく成長してくれて。特に筑波(#7)は、最初はディフェンスができなくて、怒られて怒られて、何をやっても怒られていたんです。あいつはすごく成長したなと思います。そういう成長が、みんな下級生一人ひとりにあって、リーグ戦を通して良くなったかなと。リーグの2巡目は、点差を離されても毎回相手を追い上げる形にはなってきていたし、最後までやり続けるというのができるようになったのかなと思います」

―同じ代の4年生はどんな学年でしたか?
「仲が良いかって言われると、よく分からない代で(苦笑)。遊びに行ったり呑みに行ったりもしないですし。でも、チームのこととなると、すごくまとまっていたかなと思います。自分が結構みんなに怒るので、それをフォローしてくれたり、自分が独断で色々決めてしまった部分も色々あるんですけど、それにも文句も言わずついてきてくれました。それに学生コーチの武田は、自分のシューティングのリバウンドを全部取ってくれました。それを活かせなかったのが申し訳なかったですね。とにかく、やる時はやる代だったと思います」

―では、東洋大での4年間を振り返っていかがでしたか?
「1年生の時は3部で全敗して、リーグ戦の勝利というのを知らずに1年目は終わってしまいました。で、2年生になった時に、2部に上がりたいという気持ちでやっていたんですけど、やっぱり自分自身精神的にだめで、試合にも出れなくなって…今アシスタントコーチの三澤さんたちの代には、すごく迷惑をかけたなと思います。あの代もすごく人数が少ない中みんなを引っ張って下さったので。3年生の時は、4年生がすごく仲の良い明るい代で、自分ともすごく仲良くして下さって。先輩たちのためにも、絶対に2部に上がりたいという気持ちは強かったですね。それで2部に上がれたのはすごく嬉しかったです。去年の先輩たちは、今年のリーグ戦ほぼ毎週ぐらいの勢いで見に来てくれたし(笑)、入れ替え戦前も電話やメールをくれて、今でも連絡を取って仲良いですね。それで、今年4年になってからは、きついことが多かったなという感じです。下級生のこととか色々考えすぎたり、結構イラついたりして。でもリーグの途中から、自分も考えすぎるのは良くないなと思ったんです。下級生が途中からのびのびやるようになって、引っ張ることも大事なんですけど、それに乗ろうかなという思いも出てきました。そこから良くなったと思います」

―来年、後輩たちは再び2部でプレーできますね。
「さっきミーティングで後輩たちに言ったのは、もう一回2部で頑張ろうってこと。自分はもうプレーするのは終わりですが、卒業後もできるだけのことを手助けしたいと思っています。2部でもう一回、みんなで挑戦したいです」


121106toyo.jpg
写真:成長が光った東洋大。来季の戦いも楽しみにしたい。

 
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  08:14  |  2012リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑
 | BLOGTOP |