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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2012.11.06 (Tue)

【2012リーグ】11/5入替戦レポート(1日目)

自らの存在意義を賭けるリーグ最後の大一番
入れ替え戦がスタート!


 リーグでの結果を元に、来年度の所属部を決める入れ替え戦が代々木第二にて初日を迎えた。入れ替え戦は1年間でも盛り上がる試合のひとつだが、片方は上への挑戦意欲に燃え、片方はリーグで好結果を出せず下からの挑戦を受けざるを得ない立場に立たされている。良い部分だけではなく悪い面も浮かび上がる試合は複雑だ。そして技術云々を越えたプライドのぶつかり合い、それが入れ替え戦最大の見所だろう。

 注目の1~3部は2戦先勝方式で戦う。例年は3連戦になるところが、今年はチームによっては1日空くところもある。これがどういう風に影響するか気になるところだが、入れ替え戦は初戦を制すことがまず先決。いずれも接戦となったが2ー3部間は江戸川大東洋大、1ー2部間は日本大中央大がそれぞれ制した。

 4部と5部は1発勝負で行われ、初日は横浜市立大文教大の挑戦を退けて4部残留、東京工業大群馬大を破って4部昇格を決めた。

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【江戸川大が順天堂大相手に粘り勝ち】
121105suyama.jpg 2部10位の順天堂大と3部1位の江戸川大の対戦は、2年前の再戦となるカードとなった。長くリードを奪ったのは順天堂大だったが、しぶとく追走した江戸川大が4Qで流れを掴み65-71で大事な第1戦をものにした。

 順天堂大は、リーグ戦中ほぼ怪我で出場機会の無かった主将の#0大下内(4年・F)をスタメンに据え、駒が揃った状態で臨んだ。開始こそ江戸川大#89陶山(3年・C)に連続得点を許し追う展開になるが、1Q中盤、コートの5人をフルチェンジさせる2プラトンに打って出る。メンバーを変えると共にディフェンスも変えて相手のミスを誘い、その後も再び5人を交代させるなど“奇策”によって相手のリズムを崩した。1Qを21-13とリードして終える。

 そこから、順天堂大が突き放し江戸川大がそれを追い上げるという展開が3Qまで繰り返された。順天堂大は#37千葉(2・G)を起点に#23泉(3年・F)や#99小川(3年・F)が得点し、アウトサイドからは#33喜久山(2年・F)が次々3Pを決めて加勢する。対する江戸川大は、得点がぴたりと止まってしまう時間帯はあるものの、#89陶山が得点を引っ張り#3王(1年・C・柏日体)や#7臼井(4年・F)がリバウンドを抑えて何度も盛り返した。3Q終盤には#44田中(3年・G)が鋭いドライブやスティール、バスケットカウント獲得と気を吐き、結局55-53と江戸川大が食らい付いて4Qに入る。

 4Q、開始早々#3王が豪快なブロックを決め、#89陶山の連続得点もあって江戸川大がついに逆転。#89陶山は開始3分間で10得点を一人で稼ぎ、残り7分6点リードと江戸川大が優位に立った。順天堂大も意地を見せ、#3小薗井(2年・G)のバスケットカウント、#96佐藤(2年・F)の速攻で1点差にするものの、江戸川大は#44田中が貴重な3Pを決めて4点差へと再び広げる。残り時間2分を切っても江戸川大はダブルチームからボールを奪うなどディフェンスの手を緩ませない。ファウルゲームを仕掛けられるも#1粂川(4年・G)がフリースローをきっちりと決め、65-71で逆転勝利を飾った。

写真:29得点とオフェンスを引っ張った#89陶山。188cmとサイズはそこまで大きくないが、押し負けない体の強さは魅力。


【ラスト1分まで同点となる接戦を東洋大が制す】
121105maruyama.jpg 2部9位の東洋大と3部2位の立教大の対戦は、最後の最後まで勝負の分からない競り合いとなったが、68-64で東洋大がわずかに上回り価値ある1勝を挙げた。

 入れ替え戦の独特の空気に呑まれたか、立教大はなかなか初得点を挙げられずに開始5分で14-0と大きなビハインドを負った。対する東洋大は#6村上(2年・G)が好調で、3Pやドライブを冷静に決めていく。立教大は大黒柱の#9婦川(4年・C)も2ファウルで乗れず、オフェンスも1on1単発に終わった。しかしタイムアウトを挟んで速攻への意識を高め、#17平良(2年・G)らが走って悪状況を打開。#16新保(3年・F)のシュートも確率よく決まり、点差を縮めて23-13で2Qに入ると、#4小宮山(4年・G)が相手の死角からスティールに飛び込みバスケットカウントにつなげるなど勢いを加速させた。東洋大は後手に回って4分近く無得点が続き、#34尾崎(3年・C)、#41前田(4年・F)が続けて3ファウルになるなど悪いムードに。だが終盤#24遠山(2年・F)のバスケットカウントで持ち直し、37-33で前半を終える。

 3Q、依然としてトランジションの速いゲームを仕掛ける立教大。隙あらばガード陣が得意のスティールでボールを奪取し、#6菅原(4年・G)も巧みな一対一でネットを揺らす。対する東洋大は#34尾崎がオフェンスリバウンドに粘るが、その尾崎が4ファウルになって下がるとすぐさま逆転を許した。それでも#7筑波がこぼれ球を拾って苦しい場面を引っ張り、53-54で勝負の4Qに入る。

 東洋大のインサイド陣のファウルトラブルにつけ込み、立教大は4Qに入って徹底的に中にボールを集めた。ルーキーの#23阿部(1年・C・東北学院)が期待に応えて得点を稼ぎ一歩リード。しかしファウルがかさみ、4Q開始5分経たずにチームファウルが5つ貯まると、東洋大がフリースローからじわりと追い上げる。残り3分同点にするとそこから白熱したせめぎ合いが続き、同点のまま残り時間は1分を切った。するここで、激しいリバウンド争いから#41前田がファウルをもらいチームファウルフリースローから東洋大が2点先行。続けて#24遠山が価値あるパスカットに成功すると、残り45秒で#6村上がフリースローを2投決めてリードを4点に広げ、勝負を決定づけた。68-64で逃げ切り、接戦を制してまず先勝した。

 実力はほぼ互角だった。駒の少ない東洋大はインサイド陣がファウルトラブルに悩まされ、勢いはむしろ立教大の方にあったと言えるかも知れない。それでも東洋大は勝負所で好守を見せ、フリースローも確実にものにして勝ち方を知っていた。立教大は大事な場面でのターンオーバーやファウルが手痛く、惜しい試合となった。

写真:3部スティール王の立教大#12丸山(3年・F)。この日もスティールからワンマン速攻を決める見せ場を作った。


【日本大が好ディフェンスを見せてまず先勝】
121105tobita.jpg 1部10位の日本大は2部1位の白鴎大と対戦。初戦は日本大の奮闘が光り、69-63でまず1戦目を制した。

 立ち上がりはロースコア。日本大は白鴎大のゾーンを前にたやすくは攻められない状態だったが、白鴎大もまた2mのセンターを据える日本大の高さの前には攻めあぐんだ。白鴎大は#3横塚(4年・G)、#5柳川(3年・F)の1on1が中心。日本大は#72佐野(1年・G・東山)がコントロールしながらボールを回し、オフェンスを作る。1Qは#1坂田(3年・F)がスティールなどアグレッシブな部分を見せて19-16で日本大がリードした。

 2Qになると白鴎大はゾーンを攻撃的な動きのあるタイプにチェンジ。オフェンスでは#30アビブ(4年・C)のゴール下も目立ち始めるが、開始4分でファウル2となり、#36パプロブヒナス(3年・C)に交代。日本大も#21国本(2年・C)が2ファウルとなり#22岡部(2年・C)、#20舘(1年・C・三本木農)と2m級を使い分けていく。日本大はここでファウルが続いてしまうものの、白鴎大もフリースローが悪く、6本のうち2本しか決められない。一方の日本大もオフェンスの息が合わず連続のターンオーバー。だが白鴎大は残り41秒で#2石川(4年・F)からのリングの高さすれすれのパスを、#36パプロブヒナスがアリウープダンクでねじ込み一気に会場のテンションもアップ。28-32で白鴎大が4点リードして前半を終了した。

121105yanagawa.jpg 3Qの立ち上がりで日本大は#72佐野の3Pと#21国本のオフェンスリバウンドからの得点で逆転。白鴎大も#30アビブのゴール下で返して譲らないが、ここから膠着状態に。白鴎大が1点リードになったところで日本大はオフェンスのミスが続き、白鴎大も4連続のファウルと、互いに突き抜けることができない。日本大はゾーンに苦しみながらも#11飛田(4年・F)の3Pで流れを作り、#1坂田、#21国本の得点でじわじわ白鴎大に差をつけていくと、#72佐野もうまくインサイドをかいくぐってドライブで得点。一方の白鴎大はこのQファウルやターンオーバーで9点に終わり、48-41と日本大が7点のリードに。

 4Qになっても白鴎大は状況を打開できない時間帯が続く一方、日本大は3Pや速攻で一時13点ものリードを得る。白鴎大はディフェンスでのプレッシャーを激しくし、日本大からミスを誘いに出た。#1大釜(2年・G)がバスケットカウントを奪い、ドライブでねじ込むなど積極性を見せてじわじわ差を詰める一方、日本大は#1坂田が果敢にゴール下へ入り込むが、#30アビブの高さもあって、シュートがどうしても短くなりがちに。だが、追い上げられながらも日本大は終盤に#11飛田が値千金のシュートを2本沈め、チームを盛り上げる。白鴎大は#5柳川、#3横塚の3Pで粘るが最後は追いつくことができず69-63。日本大が大事な一戦目をものにした。初戦はまず日本大が白鴎大の良さをあまり出させずに勝利した。しかし2戦目以降は互いにとっても正念場だ。このカードは中1日が空く。互いにどのような修正を行うか、次が注目となる。

 日本大は出場した全員が奮闘した。守りではよく相手のポイントを抑え、リバウンド本数も白鴎大より上。ディフェンスに注力している分、オフェンスのミスが出るのはある程度予想の範囲だろう。しかし白鴎大の攻撃的なゾーンに対しても大きく焦ることなくまずまず対処し、飛田、坂田といった上級生がチームを引っ張ったことも大きい。

 白鴎大は良さをほとんど出すことはできなかった。オフェンスは1対1に終始してしまい、アビブの高さも1部では屈指のサイズを揃える日本大に対してこれまでのような優位な状況ではなかった。全体的に硬さが見られる試合だった。

写真上:要所のシュートを決めた日本大・飛田。4年生の活躍がチームを盛り上げた。
写真下:白鴎大のエース柳川。抑えられた部分もあったが、それでも20点越え。2戦目はリベンジできるか。


【#16佐藤の勝負強いシュートで中央大が接戦を制す】
121105sato.jpg 1部9位の日本体育大と2部2位の中央大の戦いは、最後まで分からない好勝負となった。中央大は#16佐藤(4年・G)、#11入戸野(4年・G)、#14渡邉(4年・F)、#20小野(4年・F)の4年生カルテットがスタメン。1Qは#14渡邉が3本の3Pを沈めてチームを沸かせた。日体大は序盤にファウルが続きやや出遅れたが、終盤に#22水沼(4年・SG)の3P、#16横山(4年・SF)のミドルシュートで持ち直すが、15-22。中央大がまず先手を取った。

 しかし2Qから試合の最後までは互いにリードを奪い合う展開となっていく。日体大は#11北川(3年・SG)を投入し、攻撃起点を増やすと#21熊谷(4年・F)も内外から得点。中央大はこちらも交代した#24塩谷(3年・PF)が難しい体勢からもねじ込んでくる。日体大は#21熊谷が狭いスペースもものともせずダンクを見せて盛り上げ、中央大は#24塩谷、#14渡邉が3Pを沈めて譲らず3Qは40-38。日体大がリードするもまだまだ勝負の見えない前半となった。

121105kitagawa.jpg 3Q、中央大はインサイドを支える#22山田(3年・PF)が3つ目のファウル。日体大も#19中野(3年・SF)が3ファウルと互いに主力にファウルが混み始める。中央大がバスケットカウントやゾーンプレスで流れを奪うが、日体大はゾーンで対抗。その間に#11北川や#21熊谷の3Pで再び追いつくなど、わからない勝負が続く。3Qは58-61と今度は中央大が3点リードして4Qへ。その4Q、中央大はタフショットを打つ形が連続し、序盤にターンオーバーを連発。日体大が#22水沼の3Pで逆に6点のリードに。しかしここからゲームをつないだのは中央大の4年生。#20小野が3Pを決め返すと#16佐藤のミドルシュートで追い上げ、#22山田がバスケットカウント、オフェンスリバウンドと気を吐くと67-71。そして最後に流れを持ってきたのは佐藤。1本が欲しい時間帯にバンクでミドルシュートを決め、追い上げる日体大を振り切るように決まった3Pが勝負を決定づけた。日体大はファウルゲームを仕掛けるが追い上げは叶わず72-77。中央大が最初の勝負を制した。

 勝負は何度もリードを取り、奪い返し、といった息もつかせぬ展開となった。だが意地を見せたのは中央大の4年生。何度も悔しさを味わってきた彼らが、最後の舞台で持てるものを発揮した試合となった。日体大も粘りを見せたがわずかに及ばず。このカードは連戦のため、次戦も見逃せない。差はほんの少し、次こそが注目だ。

写真上:終盤の3Pを決めてガッツポーズの中央大・佐藤。
写真下:日体大・北川の攻撃力はチームに勢いを与えた。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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