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2018.10.13 (Sat)

【2018リーグ1部】10/13レポート

1位2位対決は東海大が終始リードで勝利し
星の数では大東文化大に並ぶ


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 第16戦、専修大のホームゲーム週でもあるこの日一番の注目となったのは、首位の大東文化大と1勝差で2位につける東海大の一戦だった。序盤からロースコアの戦いは東海大が確実さを見せて勝利。大東文化大は2敗目を喫し、星の数は東海大と12勝で並んだ。延期試合のある大東大はまだ1試合少ない状況であり、優勝争いはまだ予断を許さない。また、明治大が4勝目をあげ、下位争いも4勝が3チーム並ぶ形になり、ますます熾烈さを増してきた。

写真:見ごたえのあった大東文化大・熊谷と東海大・大倉颯太のマッチアップ。


全6試合はいずれも好勝負が続き
上位チームがしっかり勝ち切る


181013maeta.jpg 前節で白鴎大に勝利した神奈川大は連勝を狙うが、上位の青山学院大の高さとディフェンスをなかなか割れず。#14井森(3年・SF)が果敢に攻め込んだ青学大が得点を重ねて前半は41-28。3Qの立ち上がりでアウトサイドや速攻の出た神奈川大だが、十数点の差から先が縮まらない。#3小針(1年・PG)、#11細澤(4年・SG)がアグレッシブに攻めて盛り上がりを見せるが、#75小酒部(2年・SF)が4ファウルとなり苦しくなる。青学大も#15石井(4年・PG)が4ファウルとなってしまうが、3Qは結局15点差。4Qも青学大がきっちり守りきり83-66で勝利した。青学大は勝ち星数では並んでいた専修大がこの日破れたため、暫定で単独3位に。

181013sugimoto.jpg 白鴎大日本大の戦いは、前半は1点差。日本大は#10杉本(2年・SG)が復帰し、タフショットを次々沈めて流れを持ってきた。後半もたがいに差がつかず推移し、白鴎大リードの58―62としてからの4Q、序盤は日本大のシュートが安定せず。白鴎大はリバウンドを押さえて走っていくが差は大きくなく、日本大が決めれば追いつくという展開は続く。残り4分、白鴎大は#23荒谷(2年・PF)が足を痛めてベンチへ。終盤に入ってもゲームはシーソー状態。残り1分、白鴎大は#32三浦(4年・SG)がこの試合4本目の3Pで1点リードすると、#12菅谷(1年・SG・専大附属)フリースローで1点上積みし、残り39.4秒で差は2点。さらに残り18秒で決まった#12菅谷のスティールが決勝点となり、83-79で白鴎大が8勝目。

 そのほか、明治大中央大との接戦を制して4勝目。#15渡辺(2年・PG)、#10須藤(3年・SF)が好調だった。これで暫定だが下位4チームは3勝が1チーム(拓殖大)、4勝がチーム(中央大・明治大・神奈川大)となり、混戦の様相だ。また、拓殖大は#1岡田(2年・GF)が復帰。#99多田(2年・SG)が7本の3Pで盛り上げ、筑波大相手に僅差に迫って粘るが、最後は及ばず。筑波大は#11増田(3年・PF)が31得点12リバウンドで気を吐いた。また、ホームの専修大早稲田大に対して前半大きく遅れを取るが、後半怒涛の追い上げ。しかし終盤#41小室(2年・C)の2本の3Pもあって早稲田大が逃げ切り、専修大はホームでの勝利ならず。

写真上:青山学院大学は前田の貢献度も大きい。
写真下:日本大はこの試合から杉本が復帰。チーム浮上の起爆剤となるか。

※青山学院大・井森選手、白鴎大・三浦選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【PIC UP】
激しいディフェンスが見られた上位決戦は
東海大はメンバーがバランスよく活躍

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 首位の大東文化大と2位東海大との戦いは、ロースコアで互いのディフェンスの良さが光る勝負になった。

181013terashima.jpg 立ち上がりに#23奥住(4年・SG)の3Pが決まり、大東大は幸先の良さを感じさせたが、その後は東海大のディフェンスが効いて簡単には得点できない。東海大は#11大倉颯太(1年・G・北陸学院)のシュート、#86八村(1年・C・明成)のブロックと、ルーキーコンビが攻撃の口火を切ると、#22笹倉(3年・G)、#11大倉颯太と速攻が続く。大東大は#15モッチ(3年・C)のゴール下はあるが、アウトサイドが安定せず。しかしディフェンスの良さは見せて10―13。

 2Qは互いに控え主体でスタート。東海大は#10鶴田(4年・C)のタップやレイアップ、#0寺嶋(3年・PG)が走力を生かした速攻に、#12熊谷(4年・PG)からのスティールを決めると、ディフェンスでは高い位置から当たってミスを誘う。大東大は簡単にはオフェンスを組み立てられないながらも、#12熊谷の3P、#2飴谷(2年・SG)のオフェンスリバウンドなどで粘り、#15モッチの得点で11点差から3点差にまで詰め寄り、前半は23―27。

 3Q、大きく差のない中でゲームが展開するが、大東大はこの日は中・長距離ともアウトサイドの確率が上がってこない。東海大はリバウンドを押さえ、走って残り2分には再び11点のリードに成功する。しかし、#37秋山(4年・F)がアンスポーツマンライクファウルを取られたのをきっかけに大東大が盛り返し、#15モッチが3連続ゴール、#34中村(3年・PG)の3Pで39―42と大東大が追い上げて4Qへ。

181013MOCCHI.jpg 4Q、東海大は#86八村が躍動し#25平岩(3年・C)からのアシストも出て集中を保つ。大東大は激しいディフェンスの応酬の中での接触プレーで#12熊谷、#2飴谷がほぼ同時にベンチに下がる事態も。しかしここを#15モッチの奮闘で粘り、終盤に#12熊谷もコートに戻り残り20秒で点差は4。しかしこれ以上は追撃がきかず、51―56で試合終了。東海大が一戦目のリベンジを果たした。

 互いにディフェンスは良く、守り合いでは見応えがあった。各Qごとの数字は10-13,13-14,16-15,12-14とほとんど差はない。だが、大東大はいつもの勝負強いアウトサイドが入らず、また東海大が大東大の得意な形を出させなかった。陸川監督はようやくチームとしての安定感が出てきたことを評価。バックアップのメンバーたちも練習ではスタメンに勝るほどの力を見せているといい、試合を重ねることでついてきたチームとしての総合力の向上を、この勝利でさらに自信としたいところだ。

写真上:東海大は寺嶋のスティールやシュートも効果的だった。
写真下:大東大・モッチは激しいディフェンスを受けながらも22点17リバウンド。

※東海大・平岩選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「オフェンスの質を高くするのが自分の役目」
課せられた仕事を果たして土台として貢献

◆#25平岩 玄(東海大・3年・C)
181013hiraiwa2.jpg3年生になり、昨年と大きく違って見えるのは自覚の部分だろう。プレー的にはまだ課題は多いと話すが、上級生となってチームのために自分が何をすべきかと考えた上での姿勢が、試合の各所で見えている。数字に残らない部分での貢献は、目に見えるものよりも大きいときがある。コンディション的には今週は苦しかったそうで足にテーピングも見えたが、それでもディフェンスや3アシストといった部分で見せ、チームを支えた。


―今日は非常によく集中している一戦でした。
「個人的には今週はコンディションが今ひとつで、練習が少ない状態での試合だったんです。でも逆にその方が自分の役割にギュッとフォーカスできたというか、そういう集中を周りにもつなげていけた感覚です。でも今日はそれだけではなく皆に気合が入っていたと思います。チームとしては今週1週間とてもいい雰囲気で練習できたので、それがコートで表現できました」

―自分の役割にフォーカスということですが、リバウンドとか数字に大きく出るというよりは、見えない部分でのディフェンスとかの働きが見えた試合だったように思います。アシストも良かったです。
「自分の役割はリバウンドとかもあると思いますが、ピックを使ったりシュートだったりみんなに力があるので、そのオフェンスの質を高くするというのが役割なので、そこは自信を持ってやっています。それに、あれもこれもと頑張っても一人ではできないことはあります。そこで一緒に出ているアレン(#86八村)はすごく頼れますし、彼が落ちたときは自分が引き上げて、お互い影響しあいながら自分の仕事をやれればいいかなと思います」

―ハドルを組んだときも声をかけている姿がよく見えました。
「一方的に言うのではないことを心がけています。陸さんに言われたのは『聞きなさい』ということで、集まったときに聞くことを意識したら、皆も活発に発言するようになりました。それぞれの思いを伝えてくれるので、意思の疎通が取れるようになってきています」

181013hiraiwa.jpg―中盤戦からチームの安定感が増してきているように思うのは、そういう効果が出てきているのでしょうか。
「それはあります。あとは昨年の経験は教訓にしていますね。自分たちが下級生だけでスタメンで試合に臨むという状況になってしまったとき、うまく言えないけれどどうしても気を遣ってしまったというか…伶寿(#22笹倉)もこの前言っていましたが、彼と同じ気持ちでやっています。1年生たちに力を出させることが大事だと思うので、そこは本当によくなってきているし、いいと思います」

―今日の勝利は大きいですし、優勝争いも注目ポイントです。
「でも今日はたまたま思っていた理想の形ができたのかもしれない、ということもあります。これをきちんとやり続けて本当の力にしていきたいと思います」

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「プレーの幅を広げ、臨機応変にチームに貢献」
大先輩から学んだ大学バスケット界で生き抜く力

◆#14伊森 響一郎(青山学院大・3年・SF)
181013imori.jpg神奈川大戦で21点の活躍を見せた。春から鋭いドライブを武器にスタメンとして起用され、スコアラーとして活躍している。だが高校までの得意なプレーは外のシュートで、ドライブはあまりやっていなかったという。井森が1年生の時の4年生の大エース、安藤周人(現Bリーグ名古屋)を見て、プレーの幅の大切さに気がついた。弱みを強さに変えた成果は3年目にして開花し、今ではチームに欠かせない選手だ。今年の青学大は4年生の泥臭いプレーが印象的だが、3年生の活躍は勝利には必須。貪欲な精神で求めるさらなる成長に注目だ。


―神奈川大を相手に余裕を持った勝利でした。試合を振り返って。
「今週の2試合をしっかり勝ちきると10勝で、リーグ戦の半分は勝つことができるので、今日はしっかり結果を出すことができてよかったです」

―井森選手は春から調子がいいですね。
「今年からスタメンで使ってもらえるようになりました。去年よりトレーニングで体が大きくなって強くなった分、プレーの幅が広がったと思います。以前は外のシュートが多かったですがドライブができるようになり、さらに得意な外角も打てるようになりました。今年はそれほどマークが厳しくないですが、ここから自分がマークされ始めた時にどうやって点を取って行くかは課題だと思います」

―プレーの幅が広がったということですが、具体的にどう広げてきたのでしょうか?
「青学はトレーニングが厳しいので、かなり追い込みました。体の幅はその成果だと思います。自分の3つ上の先輩に安藤周人さんがいて、ドライブがすごかったです。安藤さんのプレーを見て、外角とドライブが両方できると相手は止められないな、と思ったので練習から積極的にやっていきました。その結果、高校の頃は外のシュートばかりでしたが、ドライブも身に付けることができたので、チームの状況に応じて自分のプレーの幅を生かしていけると思います」

―春は井森選手の活躍が目立ちました。このリーグ戦では、徐々に調子を上げてきましたね。
「そうですね。リーグ戦が開幕して2試合は調子が良かったですが、そこから積極性がなくなってしまいました。シュートのアテンプトが少なくなっていたので、自分の中で悩んでいました。試合のビデオを見て、ボールをもらうことが少なくなっていたことがわかったので、自分からボールを要求して積極的に攻めていくことによって、徐々に調子を戻してきました」

―青学大の4年生の意地が見えますが、3年生としてどんな意識を持っていますか?
「4年生は本当に真面目でみんながしっかりしています。そんな4年生を優勝させたいという気持ちがあります。自分としては今年が1つのターニングポイントだと思っています。来年のことは考えず、まず今年にしっかり結果を残したいです。4年生についていくというより、一緒にやるという感覚を大切にしています」

―同期の3年生全体の雰囲気はどうですか?
「3年生はみんな個性が強いです。オンとオフの切り替えがしっかりしていて、やるときはやるという感じです。バスケの時はしっかりやります!」

―3年生の活躍もチームの勝利に欠かせないですね。今年の青学大は前半が悪くても、後半に焦らずしっかり立て直している印象です。
「そうですね、春のトーナメント戦で筑波大に16点差を7分半でひっくり返されました。それの反省からとにかく今年の夏は試合の終盤を特に意識していました。わざと10点ビハインドの状況を作ってゲームをしたり、そこでとにかく後半に強くなろうと意気込んできました。その成果が少しずつ出てきたと思います。早稲田大戦(第13戦)と拓殖大戦(第14戦)はまさにそうで、後半での逆転勝利でした。ディフェンスから徐々にペースを掴んでシュートもしっかり決めきれた試合でした」

―失点が少ないことも接戦を勝ち抜く要因となっていると思います。
「はい、ディフェンスは相当練習でやらされています。フットワークも厳しいです。自分はオフェンスが好きですが、ディフェンスの大切さも大学で実感しています。今日の神奈川大戦のマッチアップは小酒部くん(#75)でしたが、相手のエースをマークすることが多いです。ディフェンスの意識も安藤さんから習ったものです。本当にディフェンスも素晴らしくて。やはり大学に入ったら攻めのみでなく守りもできるようにならないと、と思うようになりました。まだまだ下手ですが、頑張っています」

―リーグ戦も後半戦です。ここからさらに勝っていくために必要なことは何でしょうか?
「チームがまとまっている時は勝てると思います。プレータイムをシェアできるのは青学の特徴で、その分他のチームより疲労が分散されていると思います。全員がアグレッシブにプレーを続けて、上位チームと対戦する時も接戦に持ち込みたいです。逆転する力はついてきているので、勝ちきることも可能だと思います」

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「常にチャンスはあるが、気を引き締めて戦う」
走るチームに土台を作る努力の仕事人

◆#32三浦 望(白鴎大・3年・SG)
181013miura.jpgこの試合23点の活躍。大事な場面でのドライブやシュートは見事で、日本大から接戦で勝ち星を上げた。昨年から試合出場を果たしているが、シュートや泥臭いプレーでルーズボールへの執着心を見せ、たびたび印象的なプレーを見せる。前田が欠場中はスタメンでそのファイティングスピリットを披露している。表情を変えず淡々とプレーしている印象だが、中身はそうではないと言う。ポーカーフェイスの内に秘める思いをこれからも探っていきたい。


―今日の試合を振り返って。
「接戦で勝ったのはよかったです。ただ、前半は10点差ほどつけることができましたが、もう一回ディフェンスから作り直してさらに点差を離すということができませんでした。最近負けが多くなってきましたが、今日勝てたことで自分たちのバスケットを見直すことができてよかったと思います」

―今日も大事なところでのシュートやアタックは見事でした。調子はどうですか?
「調子はよくわかりませんが、シェッハ(#75)や長嶋さん(#37)にディフェンスが寄る分、自分がフリーになるので、ノーマークで打ててそれを決めるだけです。それが大事な得点につながっているのでよかったと思います。もともと自分の持ち味はドライブで、最近外のシュートも当たり始めたので、どっちもやっていきたいです」

―白鴎大のホームゲームで、上位チームの東海大に勝ちました。その時を振り返ってどうですか?
「現在暫定2位の東海大に勝つことができたのは大きな自信になりました。でもそのあとは神奈川大に負けたので、油断はできないですね。どこのチームも均衡していて絶対勝てないチームはないと思います。常にチャンスはあって、逆に相手にもチャンスはあるので気を引き締めて一戦ずつ戦っていきたいと思います」

―白鴎大は走ると一気に強くなりますね。
「白鴎大ですから。もともとオフェンスのチームですし、リバウンドから速い展開が自分たちの1番の強さです。みんなそれは意識していると思いますし、これからもっと出していきたいですね。練習量は相当多いと思っていて、それが自信にもつながっています」

―常に表情が変わらず、淡々とプレーしている印象です。
「それほど意識はしていないですが、内に秘めているものがあります(笑)」

―ポーカーフェイスですね(笑)。今の白鷗大は前田選手(#58)がいない状況で、少し苦しい部分もありますね。
「今までレオ(前田)が中心になってやってくれていました。それでもチームは悪い方向を向いていないと思うので、レオが戻ってきたらもっといいチームになると思いますし、それまで我慢したいです」

―リーグ戦終盤やインカレに向けて、伸ばしていきたいところはなんですか?
「シェッハやブラ(#52)にディフェンスが寄って、自分がノーマークになります。そこでパスが回ってきたところでしっかりとシュートを決め切りたいです。あとはディフェンスのところで、1対1で一人ひとりがしっかり守っていけば、まだまだ上位は狙えますし、インカレでも戦っていけると思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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