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2013.10.04 (Fri)

【2013リーグ2部】9/29レポート

同率2位の法政大と日本大がそれぞれ3敗目
2位〜8位はますます星の差が縮まる混戦模様に


130929omoto.jpg 2部リーグはこの日から2巡目の対戦へと突入した。単独で首位を走る慶應義塾大はこの日も全勝を守ったが、6勝2敗で同率2位につけていた法政大と日本大には揃って黒星がつく結果に。これで同率4位につける関東学院大、国士館大との差は星ひとつとなり、ますます中位は混沌としてきた。リーグ戦も半分の日程を消化したが、勢力図が見えてくるのはまだまだここから。毎週白熱した接戦が繰り広げられているだけに、疲労が見えている選手もいる。後半戦は心身のコンディショニングも勝敗を左右するだろう。

 国士館大駒澤大の対戦は、開始から激しいマンツーマンディフェンスを仕掛け、攻めては#9新田(3年・C)らが体を張ってインサイドを攻めた国士館大が主導権を握った。駒澤大は1Qと2Qを一桁得点に抑えられて苦しい展開に。後半は#33佐々木(4年・SF)や#6斎田(4年・C)が積極的に攻めるも状況は変わらず、国士館大がその後もベンチメンバーを使いながら87−43で勝利した。

 慶應義塾大東洋大の試合は、前半までほぼ互角の戦いだった。出だしから互いに足を使った守りを見せ、1Qは#4井谷(4年・C)が体を張るなどして東洋大がリード。だが2Qに今度は慶應大が#14大元(2年・G)の活躍で盛り返し、#4蛯名(4年・G)や#16伊藤(3年・G)がルーズボールに奮闘してわずかに先行した。試合が動いたのは2点差で入った3Q。開始からスティールなどが出た慶應大が流れを掴んで怒濤の猛攻を見せると、東洋大は良い動きをしていた#24遠山(3年・F)がファウルアウトになるなど一気に崩れてしまう。3Qのスコアは34−8と一方的。93−65と、慶應大が後半引き離して勝利した。

写真:伊藤が徹底マークに遭った分、アグレッシブに攻める大元の活躍は大きかった。

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【日体大が息詰まる攻防を制し法政大から勝ち星】
130929nittai.jpg 4勝5敗の日本体育大は、7勝2敗と2位につける法政大に挑んだ。勝率的には法政大が上回るものの、前回の対戦時には日体大が勝利している。今回もかなりの接戦になったが、最後に勝負をさらったのはまたも日体大だった。

 今節からスタメンを変えてきた日体大は、序盤から#39松田(2年・F)が積極的にシュートを狙い、2本の3Pで流れを作った。法政大も得意とするゾーンディフェンスで対抗するものの、日体大のガード陣に速攻に走られ2Q序盤には10点のビハインドを負う。しかし法政大もここから粘って#16沼田(2年・C)の連続得点で4点差にすると、そのまま僅差で追走した。日体大も要所で3Pや速攻を決めて逆転はさせず、40−39とほぼ点差のないまま後半へ。

 3Q、法政大は開始3分で#16沼田が額を怪我してベンチへ。さらに#5松澤(3年・C)もファウルが3つと、インサイド陣に不安がよぎる。しかし日体大もパスミスやターンオーバーが重なって好機を生かせない。法政大はここで#24加藤(2年・F)が果敢に攻めて踏ん張り、#0高田(4年・G)の鮮やかな1on1もあって1点先行して3Qを終えた。

130929numata.jpg 4Q、日体大は#39松田がこの日5本目となる3Pを決めるが、すぐさま#35山岸(2年・G)が決め返して法政大も譲らず、わずかに先行し続けた。しかし残り6分から法政大は3分近くオフェンスが沈黙。日体大の藤田HCも「ここだぞ!ここ!」と声をかけ、#11北川(4年・G)のアシストから#15濱田(3年・F)が2連続で得点して逆転した。法政大は#16沼田をコートに戻して打開を図るが、残り1分半、#1本間(3年・G)がルーズボールに飛び込んで#0高田からボールを奪い、#11北川の3Pにつなげて日体大が6点リードと優位に。法政大も残り40秒に#0高田の3Pで3点差に縮め、続く日体大の攻撃を24秒オーバータイムに持ち込んで粘ったが、残り15.6秒に放たれた#0高田の3Pはリングの上をくるりと回って惜しくもこぼれる。残り1.5秒で#24加藤がフリースローを得るも同点にはできず、84−82で日体大が逃げ切った。

 法政大は、1巡目の借りを返すことはできず3敗目。大事な時間帯で#16沼田の出場時間が限られたことも響き、#0高田の勝負強さは光ったがわずかに2点及ばなかった。勝率で並ぶ日本大も同日黒星となったために2位の位置をキープしたが、3位以下との差は狭まった。一方、5敗と崖っぷちに立たされていた日体大だが、この試合で3連勝を飾って勝率5割に戻してきた。依然として6位にはいるが、次節で上位チームの牙城を崩せるかどうか、大きな山場だ。

写真上:終盤、勝利を大きく引き寄せる北川の3Pに大喝采の日体大ベンチ。
写真下:頭にテーピングを巻いてコートに戻って来た法政大・沼田。勝利のためには欠かせない選手だ。

日本体育大学:5勝5敗
法政大学:7勝3敗

※日本体育大・本間選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【勢いに乗る関東学院大が日本大に3敗目をつける】
130929maekawa.jpg 7勝2敗の日本大と5勝4敗の関東学院大の対戦は、主導権が二転三転する試合になった。

 まずリードしたのは試合前から気合い十分で声を出していた日本大。序盤から#24刘(2年・C)が#10エリマン(3年・C)相手に強気に仕掛け、#25菊地(4年・F)もリバウンドを拾いスタートダッシュを切った。#24刘がファウルトラブルになるものの、交代で出た#22岡部(3年・C)も次々アシストを受けてバスケットカウントを獲得。だが13−20で入った2Q、ここから関東学院大も反撃を図る。手堅いディフェンスで失点を抑え、攻めては#38蜂谷(2年・F)の速攻、#7荒木(4年・F)の3本の3Pが効果的に決まった。日本大は#29上原(2年・PG)が攻めて対抗するが、38−31と関東学院大のリードで試合を折り返す。

 3Q、日本大はファウルトラブルで下がっていた#24刘を戻し、その刘の連続得点や#1坂田(4年・F)の速攻で流れを作った。高さを生かしてリバウンドも掌握し、関東学院大が5得点する間に一気に18点を積み上げ43−49と6点リード。しかし残り3分、ここで関東学院大は#15下山(4年・CF)のジャンプシュートを皮切りに3連続得点に成功し、#10エリマンのバスケットカウントで再逆転。日本大は終盤の3分間全く得点を奪えず、54−49で4Qに入った。4Q、序盤は点差の開かないまま進むが、日本大がトラベリングやファウルで勢いを切らす間に、関東学院大は#45大熊(2年・G)がドライブやパスカットで縦横無尽の活躍。日本大は#24刘にボールが入れられず攻め手に欠き、このQ6得点しか奪えない。#81横瀬(4年・PG)の3Pなどで追い打ちをかけた関東学院大が、71−55で勝利した。

 関東学院大は、高さのある日本大を相手に#10エリマンもファウルを抑えて最低限の仕事を果たし、得点で伸び悩む部分をまわりの選手が補って5人が二桁得点。高さで劣る分、俊敏な動きで15本のスティールに成功し、失点を55点に抑えて快勝。今週は上位チーム相手に価値ある2連勝を手にした。一方の日本大は、昨日延長戦の末の惜敗に続いて今週は2連敗に。もったいないミスが多かったほか、昨日と同じく4Qはインサイドで刘が激しく守られ得点が伸び悩む形となった。崩れた時にどう立て直すか、若いチームだけに難しい課題だ。

写真:ボールをキープしたり声をかけたりと、数字に表れない部分での貢献度が高い関東学院大・前川。

関東学院大学:6勝4敗
日本大学:7勝3敗

※関東学院大・横瀬選手のインタビューは「続きを読む」へ。

【終盤抜け出した神奈川大が江戸川大の勢いをかわす】
130929furuhashi.jpg 未だ1勝に留まる江戸川大と、ここまで5連敗中の神奈川大の対戦。どちらもこの試合をものにしたい気持ちは同じであり、試合は終盤まで接戦となるが、勝負どころで譲らなかった神奈川大が勝利した。

 先手を取ったのは、#89陶山(4年・F)のドライブや#1田中(4年・G)の3Pが決まった江戸川大。しかし神奈川大も苦しい中で#33曽根(4年・C)が奮起し逆転。その後も#20早川(4年・G)のロングパスから#7古橋(4年・F)がタップでバスケットカウントを決めるなどビッグプレーで持ち直し、15−19で2Qに入った。江戸川大も#17菊池(3年・G)のミドルや#28平岩(3年・F)のスティールからのワンマン速攻で反撃を図る。神奈川大は#98大石(3年・G)のジャンプシュートなどで得点していくも、どこか受けに回った様子。だがタイムアウトを挟んでディフェンスを修正し、速攻に走って再びリードを広げた。28−33で後半へ。

130929ozawatakaaki.jpg 後半、江戸川大は#97小澤(3年・F)が積極的にリングにアタック。#89陶山もリバウンドを拾ってフォローし、開始5分で1点差に縮めた。#29田村のドライブや#20早川のダブルクラッチにも#1田中が3Pを決めて食らいつき、#89陶山の速攻で残り3分半同点に追いつく。しかし神奈川大も#33曽根、#20早川がバスケットカウントを得てそう簡単には逆転させない。49−53で入った4Qも、#7古橋がリバウンドで強さを発揮し、神奈川大がリードを保ち続けた。残り4分半には#7古橋の3Pで11点リード。その後もダブルチームなどで江戸川大のミスを誘って反撃の芽を摘み、61−75で振り切った。

 神奈川大は相手に流れを奪われる時間帯も長かったが、大事な場面での手堅いディフェンスや、選手一人ひとりの勝負強さはさすがだった。これで連敗を脱出となる。ここから巻き返しとなるか。江戸川大は、またしても善戦するが勝ちきれない結果となった。「詰めが甘い部分がある」と、あと一歩の悔しさに苦い表情の#89陶山。勝ち方を学び、後半戦はひとつでも白星を手にしたい。

写真上:力強いドライブやリバウンドが光った神奈川大のエース・古橋。
写真下:積極的にリングを狙いオフェンスのリズムを作った江戸川大・小澤。

神奈川大学:4勝6敗
江戸川大学:1勝9敗

※神奈川大・田村選手、江戸川大・陶山選手のインタビューは「続きを読む」へ。
 

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【INTERVIEW】

「声を出して気持ちで闘う姿勢で引っ張りたい」
チーム浮沈の鍵を握る熱き司令塔

◆#1本間遼太郎(日本体育大・3年・G)
130929honma.jpg声を出して仲間を引き締め、安定感のあるゲームコントロールでチームを引っ張る本間。この日は法政大の高田とマッチアップし「完全にやられた」とは言うものの、ここぞという場面では体を張ったディフェンスやルーズボールが光った。3年生の本間にとっては、今季は来シーズンもかかる重要な年。昨年は怪我もあって出場が限られただけに、今年に懸ける思いも強いだろう。
上位進出に望みをつなぐ1勝を手にした日体大。来週の山場も、強い気持ちで戦いぬきたい。


―終始競り合う展開でしたね。
「やっぱり法政は爆発力のある選手もいますし、いきなり3Pなどで一気に10点離されるような展開があってもおかしくないと思っていました。でも集中して接戦のまま食らいついて、大事なときに全員でリバウンドを頑張れたのが大きかったと思います」

―法政大はマンツーマンやゾーンディフェンスを様々使い分けるチームですよね。攻めにくさは感じましたか?
「そうですね。ゾーンの対策はしてきたんですが、やっぱりディフェンスが変わったときの一発目のオフェンスがうまくいかないときもあって。変わり目をしっかり見極めて、最初のオフェンスをどうするかを意識していました。それで結構うまくいった部分もあったと思います」

―終盤は流れを掴んで接戦を抜け出しましたね。
「最後は、やっぱりディフェンスから頑張ることができたのが良かったと思います。あとは下級生がいっぱい試合に出ているので、下級生が勢いよくやるのと上級生がまとめるのとがうまくいけば勢いに乗れるかなと。ミスをカバーできるようにもっとしっかりやっていかなきゃいけないなと思います」

―本間選手個人としては、高田選手とマッチアップでしたね。いかがでしたか?
「完全にやられましたね(苦笑)。やっぱり上手でした」

―それでも大事なところでよく抑えたと思います。本間選手は声もよく出していましたね。
「それくらいしか自分はできないですから(苦笑)。声を出すことは意識しています。自分はテクニックがあるわけでもなければ足が速いわけでもないので、その分、声を出して気持ちで闘う姿勢をみんなに見せて、それでみんながついて来てくれればいいなと。チームを鼓舞することを心掛けているし、それが自分の仕事だと思っています」

―これでリーグ戦は1巡目を終えましたが。
「最初の方で5敗してしまったので、もう後がないというか、一戦一戦勝っていくしかインカレや入替戦への道もなくなってしまう状況です。やっぱり負けが込んで練習中も声が出なくなるときがあったので、今後はもうちょっとそういうところで引っ張っていければいいなと。でもここで一勝できたのは大きいですね」

―この1勝を弾みにしたいですね。リーグの最初の頃とはスタメンも大きく変わりましたが、それについては?
「でもその分、層が厚くなったというか、試合に出られる人数も多いので。そこはプラスに捉えて、強みだと思っています」

―チームのプレースタイルとしては、速い展開を出して戦いたいですね。
「そうですね。でも相手も警戒して戻りが速いので、そんなときにセカンドブレイクというか、流れの中で次にどうするかというのは課題です。速攻に走って、ダメだったときの次の手ですね」

―あとは、インサイドの高さを生かせている時間帯もリズムに乗れているように思います。
「そうですね。センターがしっかりシールしてくれているので、その一瞬を見逃さないように意識しています」

―ほかに課題はありますか?
「やっぱりどんなチームでも試合の中で流れの悪い時間帯というのはあると思うんですけど、そうやって流れが悪いときでも、点差を開かれないように。最低限ついていくだけでも良いので、我慢する時間をもっと長く耐えられるようにしていきたいと思っています。今まで我慢しきれなくて、競り負けることも多かったので。そこでもう一回踏ん張れるようにすることは課題です」

―リーグは後半戦に入りますが、個人としてはどんなところを頑張りたいですか?
「ターンオーバーを減らしたいですね。それでなおかつ、速い展開を作り出せるように。ポイントガードとしてそういうところを意識していきたいです」

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「当たり前のことをしっかりやることが大事」
チームの一体感から生まれた快進撃

◆#81横瀬孝樹(関東学院大・4年・PG)
130929yokose.jpgリーダーシップを発揮し、チームを主将としてまとめる横瀬。これまではドライブ中心のプレースタイルだったが、今年は外のシュートも積極的に打って良いところで決めており、仲間からの信頼も厚い。リーグは中盤戦だが、結果がついてきている分「疲れよりも楽しいという気持ちが前に来ている」と笑顔。チームで掴んだ数々の勝利に手応えを感じている様子で、4年目の充実感がひしひしと伝わってきた。
上位チームを次々倒し、下位からぐんぐんと順位を上げてきた関東学院大。追われる立場になる後半も、取りこぼしなく勝ち進めるか必見だ。


―これで4位浮上ですね。
「やばいですね。嬉しいです!」

―日本大は高さがあるチームですが。
「そうですね。日大は14番の高橋のところとセンターのところを中心に攻めてくるチームなので、そこを蜂谷(#38)や大熊(#45)とか、エリ(#10エリマン)がしっかり抑えてくれたのが良かったと思います。あとオフェンスでは荒木(#7)も最近調子を上げてきていて、みんな思い切りよく攻めていましたね」

―荒木選手は、チームが好転してきた一方でここ最近は逆に調子を落としている様子でしたが、今週は好調ですね。
「そうですね。でもあいつはチームの流れが悪い時こそポンポンと決めてくれるやつだし、目立たないようなリバウンドとかもすごく頑張ってくれるので。どんな時も大事な選手ですね」

―下級生も試合を重ねるに連れてのびのびプレーしているように思いますが。
「それはありますね。蜂谷と大熊には本当に助けられています。逆に4年生も『やばい、負けられない』という感じが出てきて(笑)。みんなで切磋琢磨しながらやれていますね。トーナメントの時は大熊も全然試合に出られなかったんですけど、たぶんあいつの中でも試合に出たい気持ちがあったと思うし。自分も、大熊にはミスしてもいいから思いきり行けみたいな感じで声をかけていて、バンバンやって欲しいと思いますね。あいつは何も考えていないように見えて結構考えちゃうタイプなので、どんどん行って良いからと言っています」

―リーグの序盤はつまずきましたが、チームとしても調子を上げてここまで巻き返しましたね。一番の要因はどこにあると思いますか?
「リーグの最初の頃はどうなるかと思ったんですけど、逆にみんなの気持ちもひとつになったというか、勝てないことで危機感を持ってみんな練習してきました。今どんどんのぼって来ているし、良い感じに変わってきたと思いますね。それにどこのチームも勝ちたい気持ちは強いと思うんですけど、その中で勝ちきるためには、やっぱり当たり前のことをしっかりやることが大事かなと。例えば5人でのコミュニケーションとかも、常にハドルを組んで話し合ったり『ここ集中!』とか声をかけたりしています。しかもそれが4年生だけじゃないんですよね。ジェシィ(前川)やエリといった3年生はもちろん、大熊や蜂谷からも言ってくれるので。すごくチームがひとつになっている感じがします。いつも接戦にはなるんですけど、そういうところがいざってときに離すことができるきっかけになっているのかなと思いますね」

―チームの一体感を感じているんですね。
「そうですね。みんな…いいですよ(笑)。なんて言えばいいんだろう。やっぱり頼れるんですよね。自分が言わなくても、みんな高校とかもしっかりやってきた選手たちなので、ちゃんと分かっているじゃないですか。ガミガミ言わなくてもしっかりついて来てくれるので、そこはすごくありがたいですね」

―プレー的なことで言えば、ここ最近は試合の出だしが良くなってきたことも大きいですよね。
「そうですね。そこは意識しています。とりあえず1Q、勝つことはあまりないんですけど、相手と五分五分にできればその先も行けるかなと。まぁ本当は1Qからガツンと突き放していきたいんですけどね(苦笑)」

―大熊選手や蜂谷選手も段々と体が温まる感じですからね。ほかにもう少しここを直したいという点はありますか?
「あとは、流れに乗ったときにまたミスがポンポンと続いて、自分たちから流れを手放してしまうところですね。もっと良い流れを継続できるようにしていきたいです。あとは、シュートももっと確率よく決めていきたいですね。ディフェンスはみんな頑張ってくれていると思うので、ちゃんと決められるようにしたいです」

―横瀬選手は、今季は『ドライブだけの選手と思われないように』と積極的に外のシュートを打っていますよね。
「そうなんですよ。今年は空いたらどんどん打っていこうと思っていますね。特に荒木とかシューターがコートにいないときは、結構みんなドライブとか中を攻めるタイプなので、自分が打たなきゃなと。今日も、確率的には全然悪いんですけど、良いところで決められたのは良かったかなと思います」

―これでリーグ戦は残り半分ですが、疲労などは感じていませんか?
「いや、今は疲れよりも楽しいという気持ちが前に来ていて。負けが続いてないですし、今はかなり楽しいです。みんなと試合したいなって思いますね」

―最後の年ですしね。
「そうですよね。寂しいです。もうすでに寂しい(苦笑)。本当に、もっとみんなとやりたいです」

―来週も大事な対戦となりますが。
「そうですね。次の法政戦がキーになると思うので、そこにまた重点を置いて1週間がんばっていきたいです」

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「全員で戦うバスケットをもう一回再確認して」
チームで原点回帰し、後半戦の巻き返しを狙う

◆#29田村 亮(神奈川大・4年・F)
130929tamura.jpg我慢の展開から最後に抜け出し、価値ある1勝を手にした神奈川大。ここまで5連敗と負けが込んだが、ようやく連敗脱出となった。キャプテンを務める田村は、「全然諦めていないし、ここからやってやろうという気持ち」と力強く語る。今季は4年生が主体のいわば勝負の年であり、このままでは終われないという気持ちも強いはずだ。
神奈川大の選手たちはたびたび「神大らしさ」と口にするが、その土台となるのが泥臭いチームディフェンス。手堅い守りから勝機を掴んでいく粘り強さを、リーグ後半戦もコートで表現してほしい。


―やや相手の勢いに飲まれる場面もありましたね。
「そうですね。やっぱり今うちは5連敗していて、チーム的に別に落ちているわけではなかったんですけど、みんなちょっとどうしたらいいのか分からないみたいな時があって。でもやっぱり自分たちはがむしゃらにディフェンスから頑張るチームなので、そういうところをもう一回思い出してやろうということで、最後は勝てたんだと思います」

―途中、タイムアウトでは幸嶋監督から強く声を掛けられていましたが。
「そうですね。自分たちが最初ああいう風に競ってしまったので、幸嶋監督から発破をかけてもらったというか。自分たちもそこで気を引き締めた部分はありました。でも本当は、ああいうときに幸嶋さんにわざわざ言ってもらうんじゃなくて、自分たち4年生が言えるチームじゃなきゃいけないなと思いました。そういうところはまだまだですね」

―ハドルは組んでいますが、今日は少し大人しかったかなと。
「そうなんですよね。比べちゃいけないかも知れませんが、やっぱり春先のトーナメントの方が、みんなで『やってやるぞ!』という雰囲気があった気がして。だからああいう風に全員で戦うバスケットというのを、もう一回再確認してやっていきたいと思います」

―先ほど「チーム的に落ちているわけではなかった」と仰いましたが、練習の雰囲気などは別に悪くなかったんですね?
「はい。先週も先々週も、練習は結構良い形でできていて。結果にはついてこなかったんですけど、このまま良い練習を続けていこうと話していて、それでこうして連敗を抜け出せたのは良かったです。それに最近の連敗は、負けた最初の方よりは段々と自分たちの良いイメージに近付いてきていたので。やっぱり練習から頑張っていこうと話していましたし、そこはこれからも続けていきたいです」

―神奈川大はスタメンの5人が長く試合に出る形ですが、春と比べればベンチメンバーも出場機会を得ていますね。
「そうですね。自分のファウルが込んでしまうときに、1年生の田代(#14)が頑張ってくれて。あとはガードの鶴巻(#13)とか廣瀬(#22)とか、スタートじゃない人たちも出た時に頑張ってくれているので、そこはチーム力が上がっているのかなと。全員でやっていけたらいいなと思います」

―個人的には、どういうところを頑張りたいですか?
「自分はファウルが込んで本当にチームに迷惑をかけてしまっているので、そこをなんとかしたいですね。あと、自分はそんなに目立つプレイヤーではないというか、能力もないし身長もないので、やっぱりディフェンスとかルーズボールとか泥臭いところで貢献してチームを鼓舞していかなきゃいけないと思っています。あとはチームが我慢しなきゃいけない時にみんなを集めて確認するとか、そういう陰で支える部分をしていかなきゃいけないなと。泥臭いところをもっと頑張りたいです」

―田村選手が相手チームのセンターを泥臭くディフェンスできれば、チームも乗れますよね。
「そうですよね。今はファウルがこんでそれができていないので…。なんというか、試合に出ると少し力んでしまうんですよね。やろうやろうという気持ちが前に出てしまって空回りすることが多いので、そこはもう少し冷静になってやりたいです」

―リーグ戦は残り半分です。今後に向けて。
「自分たちは今下から3番目なんですけど、ここで全然諦めていないですし、ここからやってやろうという気持ちでいます。みんな全勝するという気持ちでいますし、今は下位でもここからダークホース的な感じで一戦一戦戦っていきたいですね」

―どこのチームも実力差はあまりないですよね。
「そうですよね。また今週で、どっこいどっこいになってきて。そういう時こそチーム力というのが問われると思うので、みんなで行くぞ!という勢いに乗って戦っていければ。ここから全勝を目指して、チーム力を高めて練習から頑張っていきたいです」

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「試合に出ている4年生がやればみんな真似してくれる」
責任感と自覚を持ち、後輩たちに背中で見せる戦う姿勢

◆#89陶山 新(江戸川大・4年・F)
130929suyama.jpgチームの得点源を担う陶山。柔らかなシュートタッチも持ち味だが、一番の武器はやはりフィジカルを生かした力強いプレーだ。186cmと高さはそこまでないものの、それを補う泥臭さと気持ちの強さでシュートをねじ込み、いつもチームを鼓舞している。
下級生の頃から経験を積んできた最上級生として、自主練などバスケットに真剣に取り組む姿勢でチームを引っ張りたいと話した陶山。それはこれまで卒業して来た江戸川大の4年生たちも口にしてきたことであり、そうした伝統がチームに受け継がれていることが伝わってきた。その姿勢を結果に結びつけられるか。チーム一丸となって勝利をつかみ取ってほしい。


―途中まで自分たちのペースだったと思いますが、最後は突き放されてしまいましたね。
「そうですね。これまでの試合も含め、いつも良いところまでいくのに勝ちきれないというのは自分たちの経験の無さですね」

―日体大戦などは特にそうでしたね。
「はい。残り何十秒かで3Pを決められたときは、さすがにガックリきました」

―それでも戦えている部分はありますよね。チームとしても、試合を重ねるに連れて安定感が出てきたかなと。
「そうですね。リーグの最初の方は、やっぱり初めての2部で不安もあったし、自分と田中(#1)がメインになっていたんですけど、最近は他の選手もみんな攻めてくれるようになりました。やる気が見えているのは良いと思いますね」

―そのように全員に攻め気が生まれたのは、どうしてなんでしょう?
「みんなの意識が変わったこともあるし、自分たちが言い続けたのもあると思います。『お前らがやってくれないと』と言い続けて。基本的に後輩たちはみんな褒めて伸びるタイプなので(笑)、調子が良いときにどんどん行けと言ってあげたり、ちょっと調子が悪い時でも『別に挑戦したミスなら良いから』と自分はいつも言っています。最近は、練習からも積極的に挑戦する姿勢が見えていますね」

―オフェンスと同時に、ディフェンスも段々良くなっていますね。
「はい。自分たちは小さいので、前から当たったりゾーンを使ったり動きでカバーしないと勝てないと思っています。2部は大きい選手が多いので夏からずっとディフェンスをメインに練習してきて、それが段々出せているのかなと。だけどやっぱり、勝ちきれないのが苦しいですね」

―1巡目を終えて、初めての2部はいかがですか?
「3部にいた去年は勝って当たり前のチームだったんですが、ここに来て挑戦者という立場に立ってみて、やっぱり3部と2部は全然違うなと思いますね。フィジカル面でも、ディフェンスもオフェンスも今まで体感したことがない感じです」

―でも陶山選手は、フィジカル面では2部でもだいぶ通用しているのでは?
「まぁ、はい(笑)。自分は筋トレもよくやっているし、トレーナーさんたちにもすごく面倒見てもらっているので、そのおかげですね」

―最近フィジカルの強さを生かしたプレーがより増えましたね。
「そうですね。自分は、リーグ戦の最初は調子が良かったんですけど、途中でスランプみたいに調子が落ちてしまって。そのときに監督とかと話して、やっぱり自分の持ち味はインサイドで体を張れることだから、そういうプレーを出していこうと意識するようにしたんです。そうしたら自然とミドルシュートとかも最近調子が戻ってきて。だからやっぱり自分の一番の持ち味は、そういうフィジカルなプレー、泥臭く体を張ることだなってあらためて気付きましたね」

―そういう点で調子を上げてきたんですね。チーム的には、連敗が続いて落ちることはありませんでしたか?
「落ち込んではないですけど、やっぱりみんな『またか』みたいな感じがあって。後輩も勝ちたい気持ちは強いだろうし、自分たちも4年生で最後なので、勝ちきりたいんですけど…。やっぱり詰めが甘い部分があるのかなと思います。良いところまではいっても集中力が持たなかったり、最後にターンオーバーが重なってしまったりするところが目立つので、あと一歩そういうところは直したいですね」

―陶山選手は下級生の頃から試合に出ていますし、そういう場面での経験はチームのなかで一番してきているかも知れませんね。
「はい。自分は1年生の頃から試合に出させてもらって試合経験はたぶん一番あると思うので、そういう場面で引っ張らなきゃいけないですね。やっぱりそこで4年生の自分たちが声を出さないと後輩もついてこないと思うし、自分ひとりがどうこうやっても無理なので。チームメイトに声をかけて、みんなで戦えるように引っ張っていきたいです」

―そのほかに4年生として意識していることはありますか?
「4年生としてもずっと試合に出ている身としても、自主練を一番多くやらなきゃいけないという気持ちがあります。やっぱり後輩はそれを見て育つと思うんですよね。あまり自分は口うるさく言いたくないので、背中を見てついてきてほしい。最後まで体育館に残って自主練したり休みの日も体育館に行ったり、あとは体のケアに気をつけることもそうですね。そういうところを4年生で試合に出ているやつがやればみんなも真似してくれるから、自分はすごく意識しています」

―去年卒業した粂川選手(現TGI D-RISE)も、一昨年卒業した福留選手も、4年生の時にそういう話をしていましたね。
「はい。やっぱり今までも試合に出る人たちがそうやって率先して背中で見せてくれていて。それに試合に絡まない選手でも、自分が1年生の時の4年生の先輩なんかがずっとすごい自主練してたんです。そういう姿を見ていると、自分もやらなきゃいけないなと思いますよね。もともと自分も別に才能があるわけじゃないし有名な選手でもないので、やっぱり努力するしかないと昔から思っていました。だから先輩の影響もありますし、自分でもやらなきゃいけないという思いがあってやってきましたね」

―リーグ戦も残り半分です。どのように戦っていきたいですか?
「江戸川らしく戦いたいですね。うちは応援も70人くらいいて、みんな元気にやってくれますし、そこが一番の源なんです。あいつらが沸いてくれれば自分たちも乗れますし、試合に出ないのに応援に来てくれるというのはすごく嬉しいし本当に感謝しています。だからあいつらのためにも、自分たちは勝たなきゃいけない。1巡目で勝ちきれない部分を学んだので2巡目はそこの勝ち方をもう少し意識して、競っても切らさないようにしなきゃいけないし、練習からそういうところも対策して頑張っていきたいです」

 
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