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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.05.30 (Sun)

【2010新人戦】5/30 決勝 青山学院大VS拓殖大

終始安定してゲーム運びで
青山学院大が2連覇を達成

青山学院大学113(27-18,29-14,30-29,27-20)81拓殖大学
100530nagayoshi2.jpg新人戦決勝はバランスの取れた青山学院大と、ガードに攻撃力がある拓殖大の組み合わせとなった。
最初に抜け出したのは拓殖大。#11佐々木(2年・C)が連続得点するとポイントゲッター#94長谷川(2年・G)の3Pが続いて2-10と抜け出した。しかし青学大も#56比江島(2年・F)のアシストから#25永吉(1年・C・延岡学園)が決めると#56比江島、#3小林(1年・G・洛南)の3Pが続き一気に詰め寄る。拓殖大のファウルが続く間に#3小林のボールカットから#8張本(1年・PF・中部第一)がバスケットカウントを獲得すると開始5分で逆転に成功した。青学大はそのまま畳み掛け、1Qは27得点とハイスコアで拓殖大を突き放した。

2Qも青学大はそのままの勢いで得点を量産。拓殖大はゾーンを展開するもインサイドでは#25永吉を止めきれない。アウトサイドの確率もよく、内外から拓殖大ゴールを襲うと、2Qでついた差は56-23と24点のリード。攻撃チームの拓殖大は青学大のゾーンに足が重くなり、対照的に前半で32得点のロースコアに終わってしまった。

後半もこの流れは変わらなかった。内外から攻められる青学大に対し、拓殖大は#94長谷川や#40藤井(1年・G・藤枝明誠)のアウトサイドが中心。ただし差がついても積極的に攻めて差を縮めようとする。だが青学大も#8張本や#56比江島がドライブやバスケットカウントを連続し、互いに点を取り合う形となるが、3Qも25点差と、大きな差がついたままとなり、4Qもそのまま青学大が拓殖大を圧倒。終盤には控えメンバーをコートに送る余裕も見せると、そのまま逃げきって見事連覇を達成した。

青山学院大はこれで連覇、そしてトーナメントと2冠を達成。今大会で競り合いと言えたのは東海大との一戦くらいで、あとは危なげない勝利だった。代表クラスの選手を抱えるチームとしては下馬評通りとも言える。とはいえ、長谷川監督は新人戦ゆえにミスも多い、と課題をあげてリーグ戦に向けて気を引き締め直していた。

拓殖大は諦めず攻撃する姿勢を見せ、リーグ戦に向けて下級生の力を示す場となった。層の厚いチームがリーグ戦で有利と言われる今シーズン、チームの底上げとなったことは間違いない。

写真:新人王は予想通り青学大の永吉に。


※青山学院大・山崎選手、比江島選手、張本選手、拓殖大・鈴木選手、藤井選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
「去年とは違ったうれしさがある」
主将としてかみしめる“優勝”の味

◆#15山崎将也(青山学院大・2年・F)
100530yamazaki.jpg昨年は2年生5人が中心となって優勝を勝ち取ったが、今年はチームのまとめ役となる2年生の数は多いとは言えず、少なからずプレッシャーはあっただろう。それでもできることを淡々とやって、連覇を達成。試合後はホッとした表情に包まれていた。


―優勝おめでとうございます。2連覇ですね。
「結構激戦ブロックだったので、最初は不安もあったんですけど、今はホッとしています。2連覇ということはうれしいです。去年は先輩が優勝させてくれたので、それについていったという感じでした。でも、今年は去年とは違ったうれしさがあります」

―拓殖大との決勝はいかがでしたか?
「上の3人(#1鈴木、#94長谷川、#40藤井)が速いという印象だったので、そこのディフェンスはしっかりやろうという話はしていました。でも、うちの出だしが悪くて、最初に流れを持って行っていかれました。前半競った原因はそこですね。後半はディフェンスからの速攻を止めていこうという話だったんですが、相手の3Pが入ってしまったので、ディフェンスの甘さというのが出てしまいました」

―試合は早い段階で点差がつきましたが、終盤はいかがでしたか?
「気持ちが切れるということは、多分なかったと思います。でも、ディフェンスが甘くなってしまいました。相手が走るチームだったので、疲れもあったと思うんです。ディフェンスが甘くなって、シュートを簡単に打たれて入れられてしまったというのがいけなかったところですね」

―今大会は、東海大戦が山場だったと思います。その山場以降、モチベーションを保つのは難しかったのではないでしょうか?
「確かにチーム全体としてはそんな感じはありましたが、そういうところは自分たち2年生が引き締めなければならないと思っていたので、引き締めました」

―キャプテンとして臨んだ新人戦でしたが、いかがでしたか?
「監督から、“2年生が色々やらなければならない”ということを言われていたので、責任は感じていました。キャプテンとして引っ張っていけた…というのはわからないですけど(笑)、声は出していけたと思っています。戻りが遅かったら“早く戻れー”とか、リバウンドとボックスアウトとか。あとは、気づいたことは言うようにしていました」

―負けたチームの2年生は、敗因を“自分たちがしっかりしていなかったから”ということをおっしゃっていたんですが、2年生同士でしっかりとコミュニケーションが取れたり、チームを支えたりということは出来たと思いますか?
「しっかりしていた、と言えるのかはわからないけれど、思ったことは言ったり、1年生もこうした方がいいというのを言って来てくれたので、コミュニケーションは取れていたと思います。あとは、比江島(#56)がいない間は、中深迫(#19)と話して、“こうしていこう”という話はしていました」

―大会が始まる前に思い描いていたチーム像というものがある程度あったと思うのですが、それに近づけましたか?
「最初はどうなるか不安だったんです。でも、比江島が戻って来て、ちゃんとチームになじめてチームプレーができて。それに、辛い時もみんなで声を出していけたので、いいチームになっていたのかなと思います」

―秋へ向けて。
「練習では入っていたシュートが、この大会では全然入らなくて、自分の持ち味が出せませんでした。自主練をもっとしっかりして、シュートの確率を上げて。さらに、1対1をガンガン仕掛けられる選手になりたいです。周りに良い先輩たちがいっぱいいるので、お手本にしていきたいです」



「挑戦者の気持ちでいれば勝っていける」
4冠を目指し、まず2つ目の頂きに到達

◆#56比江島 慎(青山学院大・2年・F)
100500hiejima.jpg昨年はユニバーシアードに出場するため、新人戦は途中で離脱。優勝の瞬間は味わえなかったが、今年は主力として見事優勝を成し遂げた。だが端から見れば、新人戦のタイトルは将来を嘱望される彼にとって一つ通過点に過ぎない。今年も春から代表活動で目まぐるしい日々は続いている。マイペースな人となりからは、そうしたハードスケジュールにさらされている過酷さはあまり感じられない。しかし、感じさせないことがまた比江島のすごさなのだろう。大学の枠にとらわれず、今後もっと大きく成長して欲しい選手だ。


―優勝について。
「僕らが引っ張っていく立場なのでこの大会で優勝できたのは嬉しいし、ホッとした感じです。差はありましたが、内容はあまり良くなかったので、そこは悔いが残るというのはあります」

―トーナメントや代表(李相佰杯)が終わってすぐで、あまり自分のコンディションも良くなかったという話ですが、その中でどういう風に考えていましたか?
「疲れもあったし、軽くケガもあって自分のプレーもできなかった部分はあります。シュートを思い切り放ることと、アシストを心がけていました。それができたのが今大会は良かった部分だと思います」

―今回は引っ張る側でしたが、東海大戦が今回の大会の一つの山場だったと思います。そこを越えての気持ちのコントロールはいかがでしたか?
「東海大戦があの時点では事実上の決勝戦だと思っていたので、そこではモチベーションが自然と上がりました。ここ最近では一番緊張したし、それを勝って次の試合は自分自身も気持ちのコントロールが難しかったです。変な試合というか、勝ってホッとしたところがあって、周りの選手も同じような感じで試合に入ってしまったのはあると思います。自分はそこは難しかったし、反省です」

―まだ春ですし、秋は他のチームも力をつけてくると思いますが、その中でも青学が4冠を達成するのではという見方もあります。そこで気持ちを保つのは非常に難しいのではないかと思うのですが。
「自分たちが追われる部分はもちろんあると思いますが、気持ちの面では常に挑戦者の気持ちでやれれば勝っていけると思います。青学らしいプレーをすれば問題ないと思います」



「たくさん出番を得られていい経験ができた」
伸び幅の可能性も大きく見える期待のインサイド

◆#8張本天傑(青山学院大・1年・PF・中部第一)
100530harimoto.jpg今大会では自分の存在を存分にアピールした。
永吉が重厚なインサイドプレイヤーなら、張本は機動力を生かしてドライブや飛び込みリバウンド、セカンドチャンスにも絡んでくる相手にとっては厄介な選手だ。永吉とともにツインタワーとして成長していけば、青学大の厚みは他にとって更に脅威となるだろう。


―優勝おめでとうございます。今の気持ちを聞かせてください。
「嬉しいですね。1年生から試合に出られてたくさんいい経験ができました。まだまだミスも多いんですが、これからしっかり練習をして次のリーグ戦につなげられるようになればと思います」

―トーナメントでも出番がありましたが、新人戦はスタメンとして出場時間はより長かったですが、両方でプレーして違いは感じましたか?
「体のコンタクトはやはりトーナメントの方が強かったです。そういう意味では1年生のスタメンは同じ学年も多いし、高校と近いイメージでやれたと思います」

―インサイドでは永吉選手(#25)がいるので非常に安定していましたが、そこに張本選手が飛び込んできてくれるのが良かったと思います。
「リバウンドとかこぼれ球が自分の仕事だと思っています。監督に言われている訳ではないのですが、今大会はリバウンドを頑張ろうと思っていたのがああいうプレーにつながったと思います」

―トーナメントで優勝もして、すぐに新人戦に入りましたが気持ちの切り替えはすぐにできましたか?
「去年も優勝しているし、新人戦の前に長谷川さんにも『これまでもベスト3に入らないことはなかった』と言われました。だから何でもかんでもベスト3には入ろうと言われていたし、それより上、優勝しなければいけないなと思って臨んでいました。去年の優勝で少しプレッシャーがあって、2回戦あたりから少し緊張していたんですが、決勝は思い切りやろうと思ってできました」

―今回どこのチームと戦ったのが印象に残りましたか?
「専修です。同じ高校だった宇都がいて、4Qに自分がマークについて楽しくバスケをすることができました」

―春は先輩たちが強化合宿でいない時間も多かったですが、逆にその間に下級生が経験を積めたというのはありますか?
「あると思います。上級生がいなくて残った4年生や3年生の先輩たちが引っ張ってくれました。合宿に行った先輩が帰ってくるまでにその人達に負けないように、今まで一番一生懸命やった期間だと思います。いなかった間もそれはそれで良かったです」

―秋に向けて豊富をお願いします。
「リーグ戦ももちろん優勝を目指して、これから厳しい練習を耐えて頑張っていきたいと思います。まずは体作り、ウエイトからやっていきたいと思います」




「速い展開にすれば拓殖大のバスケは通用する」
一つの結果を手に、さらに上を目指して

◆#1鈴木達也(拓殖大・2年・G)
100530suzuki2.jpgガードがひしめく拓殖大でも、スピードでは目を見張るものがある。この新人戦では長谷川、藤井といった攻撃的ガード陣の力をそのスピードで引き出し、アシスト王の称号も手に入れた。また、アウトサイドでも積極的に見せた。
昨年の登場時でもそのスピードが話題になったが、それを一つの武器として、同じポジションの多いチームで秋以降の活躍を待ちたい。


―お疲れ様でした。準優勝という結果についてはどう思いますか。
「結構最後に点差が開いてしまったので悔しい部分は残りますが、通用する部分もあったのが収穫かと思います。早い展開と持ち味であるディフェンスは見せられました」

―ゲームの出足は確かにそういう部分でリードできました。
「最初はこのままでいけばと思ったんですが、やっぱり青学のインサイドの選手がセカンドチャンスを拾い始めてからは厳しくなってしまいました。インサイドもディフェンスは頑張ってくれたんですが、相手は強かったです」

―ガードでは拓殖大の方が攻撃力も上かも、という見方もあったんですが。
「上のポジションの選手が頑張っていこうということで新人戦もやってきました。でも今日は単発で終わって作れなかったと思います。そうするとリズムが来ないので、逆サイドで展開していきたかったんですが、ボールが止まってしまってドリブル先行になってしまいました」

―準決勝まではパッシングで早い展開を連発できていましたが、今日はそれができなかったということですね。
「そうですね。青学のディナイも厳しかったし、パスを出して展開することができませんでした」

―長谷川選手(#94)は新人戦の準備期間も短いし、コミュニケーションだけでやっていると言っていました。でもそれが強みでもあると。
「新人戦の期間が1週間、練習も1週間ぐらいしかやっていません。やはりコミュニケーションというのは大きかったと思います。1年生も2年生も仲がいいので、そこで言いたいことを言い合えるし、練習から雰囲気も良かった。そうしたおかげで勢いを持って決勝まで来られたと思います」

―拓殖大にとっても久しぶりの決勝ですしね。
「決勝まで来られたのは嬉しいの一言です。決勝は空気の違いもありましたが、のまれないでできたと思います」

―ここまで来て得られたものは何ですか?
「速い展開にすれば拓大のバスケは通用するので、そこは自信になりました」

―アシスト王も獲得しましたね。
「正直嬉しいです。でもアシストってシュートを決めてくれる選手がいないとなれないし、シュートを決めてくれると信じてパスを出しているので、みんなのおかげだと思います」

―拓殖大は上級生も含めるとガードが豊富ですが、いつも出番を得るためにどういうことを心がけていますか?
「新人戦で見せたように速い展開にして、ディフェンスを頑張ることですね。セットオフェンスになるとどうしても適わない部分があるので、速攻で流れを変えていくプレイヤーを目指しています」

―では秋までの課題としては。
「得意なところを伸ばしていきたいので、もっと展開を早くしてパスの離れをよくして持ち味をもっと出していきたいと思います」



「決めてやろうと思って思い切りいく」
常に前を向いてゴールを狙う攻撃姿勢に期待

◆#40藤井祐眞(拓殖大・1年・G・藤枝明誠)
100530fujii2.jpgゴールに向かう強い姿勢は見所がある。がむしゃらという言葉がよく似合うルーキーだ。決勝では長谷川についで24得点、得点ランキングでも3位に食い込んだ。
期待のルーキーだが、フィジカルやサイズの大きな相手とどう戦うかといったことなど、まだ大学で多くを学ぶ必要がある。だが今回見せてくれたアグレッシブな姿勢で道を切り開いていって欲しい。


―準優勝について。
「優勝はできなかったんですが、素直にここまで来られたのは嬉しいです」

―拓殖大の新人戦での目標はどんなものだったのですか?
「ベスト4決めで白鴎大に当たるのではないかということで、そこで勝ってそれ以上にいくのが目標でした」

―昨年は先輩たちが僅差で準決勝で負けてしまっているんですが(対日本大に1点差)、昨年を踏まえてどう戦おうという話はありましたか?
「いつも通りやることです。相手は青学で格上の相手なんですが、いつも通りやって優勝したいと話しあっていました」

―拓殖大が決勝に行くのが久しぶりではありますが、周りの期待などを感じましたか?
「自分は入学したばかりで拓大のこれまでというのは詳しくはないんですが、久しぶりに決勝に来て先輩たちもみんなで応援してくれたし、OBも来てくれていました。それに恥じないプレーをしたいなと思っていました」

―藤井選手のプレーは非常にアグレッシブで、ゴールに向かう姿勢が非常によく伝わってきますが、それはどこから生まれてくるものなのですか?
「そうですね、負けず嫌いなので(笑)。得点を決めてやろうと思って自分では思い切りいくし、先輩たちも自分の高校時代を知っているしどんどんやれと言ってくれます。ミスをしても切り替えて、みんなでカバーしてという感じでやらせてくれるので、どんどんやっていっています。周りがカバーしてくれるので助かっています」

―今回は鈴木選手(#1)がスタメンガードを務めましたが、他の先輩ガードたちと比べてどうでしたか?
「機動力がありますね。達也さんは足が早くて速攻が出やすかったと思います。その達也さんのスピードに負けないように、サイドも走ってブレイクを出すよう心がけました。先輩たちもそういうタイプですが、学年が近い分、達也さんは自分としてはやりやすいところもありました。伸さん(#94長谷川)も自分も攻めるタイプなのでそういう自分たちのフォローのような動きをしてくれて、助かりました」

―ただ、今日の青学大はそう簡単には得点させてもらえなかったですね。
「ドライブを仕掛けても中が高くて、ヘルプも囲んでくるのでやりにくかったです。今日の自分の出来はぜんぜんダメでした」

―そういう意味では大学は今回のようにマークマンもインサイドもサイズが大きくなっていくし、簡単にプレーできなくなると思います。今後自分が伸ばしていくべきところは?
「シュート力ですね。今はドライブで点を取っているところが多くて、外角があまり入っていません。それをもっと入れられれば外も打ちやすくなります。だからもっとシュート力をつけていきたいと思います」

―秋のリーグに向けての抱負をお願いします。
「先輩には負けないぐらい頑張って、スタメンを取るくらいの気持ちでやりたいです。まだスタメンには及ばないと思うので、控えから出る時には流れを変えていくプレイヤーになれるよう頑張ります」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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