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2010.05.29 (Sat)

【2010新人戦】5/29 準決勝レポート

スピードある攻撃で国士舘大を翻弄
1986年以来の優勝を目指す

拓殖大学96(25-7,17-15,38-17,16-24)63国士舘大学
100529takushoku.jpg準決勝第一試合、拓殖大国士舘大は拓殖大が出足で一気に差をつけて、そのまま逃げ切った。
拓殖大#1鈴木(2年・G)の良さはそのスピードはもちろんのことだが、球離れの良さにある。パス出しの早さ、引きつけてシューターへ渡す的確さでストレスなく得点源となる選手につなげていく。#40藤井(1年・G・藤枝明誠)、#94長谷川(2年・F)らが生きるのは鈴木の動きも大きい。
国士舘大は拓殖大インサイド陣のディフェンスの前に#13曹(2年・C)がうまく得点できずに1Qで出遅れた。2Qは持ち直すが、それでも得点できる部分は限られる。#13曹のインサイド、#7板垣(2年・G)の3Pがあってなんとかついていくが、1Qでつけられた20点という差は大きかった。拓殖大は3Qもたたみかけ、#40藤井、#94長谷川が甘いディフェンスの前から次々と3Pを決めていく。4Qは2人を早々に休ませる余裕を見せて試合終了。攻撃型チームの本領を遺憾なく発揮した試合で決勝進出を決めた。

写真:鈴木・長谷川・藤井のガード陣が拓殖大のスピードを生んでいる。



3Qで速攻を連発した青山学院大が勝利を確定
2年連続の決勝戦へ

青山学院大学101(25-16,19-19,32-16,25-18)69筑波大学
100529kobvayashi.jpg準決勝第二試合、青山学院大筑波大の試合は安定的に力を発揮した青学大が筑波大を圧倒した。
筑波大はスタメンに高さのある#50梅津(2年・F)を起用。外のプレーもある梅津は#25永吉(1年・C・延岡学園)にとっては逆にやりにくい相手と言える。東海大のように激しいプレッシャーを与えるというよりは、多少ゴールから遠い位置でボールを持った永吉はゲーム開始には多少やりにくい様子も見えた。ディフェンスでは無理にファウルにいくようなプレーはせず、傷を広げない意識が筑波大には見える。1Qは#56比江島(2年・F)の3Pや速攻、#8張本(1年・PF・中部第一)のバスケットカウントなどで25-16と9点差をつけた青学大。2Qはゾーンを展開。しかし筑波大もゾーンで対抗し、大きく差を広げるのを食い止めると前半は44-35と11点を追う形で終えた筑波大。後半につなげた。
しかし、3Qで一気に勝負を決めたのは青学大だった。#3小林(1年・G・洛南)の3Pが出るとその小林、#8張本、#25永吉らが次々に筑波大のターンオーバーから速攻につなげて開始わずかで一気に25点の差に。お家芸ともいえるこの足のおかげで、筑波大は完全に意気消沈してしまう。単発の反撃はあるが、勢いを生むには至らず青学大は控えも出場させて100点ゲームで幕。決勝進出を決めた。

写真:3Qの出だしで小林がスティールや速攻を連続して筑波大の勢いを削いだ。


※拓殖大・長谷川選手、青山学院大・山崎選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
「“チームで勝とう!”と言っている」
足りない部分を補うのはコミュニケーション

◆#94長谷川智伸(拓殖大・2年・G)
100529nobu2.jpg昨年3Pで華々しく存在をアピールした長谷川。クラッチシューターとしての能力は魅力だが、それだけに終始しないプレーも今年は見えている。外のシュートだけでは勝てないということを自覚してプレーの幅を広げようとしているのが分かる。そうした幅を広げてまた外のシュートも生きてくるはずだ。
新人戦に関しては時間もなく練習は十分ではないが、仲の良さや全体の明るい雰囲気でそれを補っている。先輩たちの大きな声援も後押しにして頂点を狙う。


―拓殖大としては1986年の初優勝以来の決勝進出となりました。
「去年は準決勝で日大に負けてしまったので、ちょっと緊張はしています。でも自分たちのバスケットをしっかり貫き通せば、今のチームは元気があるので勝てると思います。このままの勢いで優勝したいですね」

―準々決勝の白鴎大戦にしても、この国士舘大との準決勝にしても、相手のセンタープレイヤーをしっかり守っていたのが勢いにつながっているのでは?
「そうですね。でも特にこれ、という練習はしていなくて…チームディフェンスと言うか。やっぱり1人では守り切れないから、周りがどんどんヘルプして皆でディフェンスして、もちろんオフェンスでも皆でという感じです。“チームで勝とう”というのをミーティングでも言っていたので、それでうまくいった感じですかね?(苦笑) こうしろああしろというのは特になくて、自分たちで話し合ってやりました。皆仲がよくてコミュニケーションがよくとれるんです」

―雰囲気よくできるように、キャプテンとして何か心掛けているんですか?
「自分が切れてしまうとチームが崩れると、池内さんや先輩からも言われていたので、それだけ心掛けています。でもこういう雰囲気でできているのはやっぱりチーム力だと思います例えば白鴎戦では3Qの出だしが悪かったんですが、そこで切れずに“絶対流れがまた来るから”と皆で声を出して頑張れたので、そこから流れを引き寄せて勝てました。新人チームの練習は1週間くらいしかなかったんですが、1・2年が仲がよくてうまくまとまってくれたので、自分はだいぶ楽をさせてもらいました(笑)」

―ルーキーメンバーは拓殖大のバスケットをやり始めて日が浅いですが、うまく馴染んでいますね。
「わからないところは2年生がフォローしたりしているんですが、1年生から“ここ教えてください”と聞いてくることも多いんですよ。教え合いながら、1年生には“思い切りやれ!”と言ってやっているのがいいんじゃないかなと思います」

―逆に、決勝に向けて課題となるのはどんなところだと考えていますか?
「自分たちはアウトサイドシュートが主になってくるので、それが入らないと流れが悪くなる。そのときにどれだけ我慢できるかが1つのポイントだと思います。あとはイケイケで、どんどん皆で攻めていこうって皆で話しました」

―そのオフェンスに関して、ご自身の調子はいかがですか?
「白鴎大戦のときはタッチがおかしくてちょっとよくなかったんですけど…今日は一応、シュートが入ったので。決勝では相手のディフェンスがどうなるかわからないですが、焦らないでいつも通りできるようにしたいです」

―今日シュートが入りだしたきっかけは何だったのですか?
「池内さん(拓殖大監督)に“お前はシューターだから打て”とずっと言われていて、打たなくなったら逆に怒られるくらいなので、それだけを忘れずにやりました。“たとえ入らなくてもどんどんシュートを狙っていけ”と言ってもらえたので攻めていきましたね。相手のディフェンスがゾーンになったとき、5人ともパス離れよく中外と展開ができたので、いい感じで打てました」

―他のシューターや、センター陣との兼ね合いはどのようにしているのですか?
「そこは状況判断で、皆でディフェンスを見て外で打つか中で攻めるか決めています。誰が打つとか決まりがあるわけじゃないんです。ただ、チームのシステムとしてやることは決まっているので、その中で自分の仕事や得意なことをやれている感じです」

―このメンバーでの練習期間は短いながらいい流れで来ていますね。明日の決勝はその流れを全体チームにつなげる意味でも大切な試合になると思います。どのように臨みますか?
「僕を含め今の2年生は、去年の新人戦で3位と先輩たちにいい思いをさせてもらいました。だから今の1年生たちにも、楽しさと、それからこういう上の舞台を経験させてあげるのは僕たちの役目だと思うので、とにかく頑張ります。それから、トーナメントでは日大に負けてしまったので、下級生なのに大きなことを言ってしまうんですが(笑)、これから全体チームに帰って、3・4年生に混ざったときもいい刺激になれればいいなと思っています」



「消極的になってはいけない」
連覇に向け、気を引き締め直す

◆#15山崎将也(青山学院大・2年・F)
100529yamazaki.jpg新人戦では主将を務める。
昨年は2年生5人が経験や結束でチームを優勝に導いた。今年のチームは2年生が数多くコートにいる訳ではないため、責任は大きいだろう。
春から出番を得る機会が多く、成長の跡がうかがえる。今大会ではシュートの確率などではまだ苦しんでいる場面もあるが、勝負どころでは力を発揮している。決勝でどのようなプレーを見せるだろうか。


-試合を振り返って。
「自分はキャプテンなのにミスから入ってしまいました。次は決勝なのでこういうことをなくしていきたいと思います」

-最初の集中力がないという原因は?
「消極的になったというのが一番だと思います。優勝に向けてのプレッシャーはなくはないと思います。だからこそスタートで出ている2年生がしっかり引っぱっていくのが大事だと思います」

-筑波大がゾーンをしてきた2Qで少し重くなりました。後半に向けてハーフタイムでの注意点は?
「一人ひとりがパスばかり考えて相手の思惑にはまってしまいました。そこで1対1があいていたらしっかり攻めるというのを再確認しました。後半はディフェンスが良かったので走れました」

-拓殖大については。
「拓殖大はディフェンスも頑張るし、オフェンスも走ってくる。シューターもいて全然気が抜けない相手。はじめからしっかり集中して走って青学のスタイルを出したいと思います」

-拓殖大はガードが強いですし、そういう意味で山崎選手をはじめガード陣の責任も大きいと思うんですが。
「やってきたことをやるだけです。ディフェンスであったり」

-青学は全体のチームでは競争率も高いと思いますが、秋から出番を得るためにはあと1試合で見せたいところは?
「自分は今回シュートを打てていないので、そこをしっかりやっていきたいです」

-緊張と決勝のワクワク感とはどちらが大きいですか?昨年は2年生たち(今の3年生)が一つになって勝った訳なので、自分たちも、という気持ちはあると思いますが。
「ワクワクしている部分が大きいですね。今度は自分たちの力で勝ちたいです」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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