2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.05.19 (Wed)

U-24代表インタビュー ~トルコ遠征の成果、李相佰杯に向けて~

U-24男子は昨年春より、日本バスケットボール協会主催による育成強化キャンプを行っている。招集される対象は幅広く、その年度の卒業生でJBLへ進む選手や、それ以下の在校生、また新1年生になる高校3年生なども今回は選ばれた。今年は2月5日~3月14日まで東京だけではなく大阪でも合宿を行い、強化の裾野を広げている。昨年、こうした強化合宿・遠征を経て参加した昨年のユニバーシアードでは、明治大の金丸晃輔が得点王、西村文男(東海大→JBL日立)がアシスト王に輝いた。また、その後開催された日本学生バスケットボール連盟主催による李相佰杯でも学生代表は韓国相手に五分の戦いを見せた。

今年は強化育成キャンプの後、学生代表である李相佰杯メンバー12名が選出され、3月14日より23日まで日本学生バスケットボール連盟主催による海外遠征を行った。武者修行の行き先は今年の世界選手権の舞台、トルコ。試合はトルコプロリーグのディヴィジョン2のチームと3試合、3のチームと1試合、そしてU-18でヨーロッパ3位に入ったユースチームと合計5試合をこなして3勝2敗で勝ち越し、トルコリーグのディヴィジョン1の試合も観戦して遠征を終えた。代表活動では短い期間でチームづくりをするため、細かいコミュニケーションが難しいとされる。しかし多くのメンバーが昨年より招集され合宿をこなしていることもあって、選抜されたメンバーは和気あいあいとしてコミュニケーションのとれたチームとして形になっているようだ。

代表メンバーは関東大学トーナメントの後、再度の合宿を経て韓国へ向かう。昨年小田原アリーナで行われた李相佰杯は、韓国代表相手に1勝1敗1分となったが、ルールによりホスト国の日本が負けとなった。今年は是非とも相手ホームで勝利したいところだ。

今回代表メンバーに入った何人かにトルコ遠征、また李相佰杯についての抱負を聞いた。


※青山学院大・橋本選手、慶應義塾大・二ノ宮選手、岩下選手、日本大・熊澤選手、明治大学・金丸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※金丸選手はこのインタビューの後故障したため、代わりに慶應義塾大・酒井選手が招集されています。内容には韓国の話も含まれますが、ご了承ください。

[続きを読む]

「日本の環境の良さを改めて実感」
チームのリーダーとしても一回りの成長

◆橋本竜馬(青山学院大・4年・G)
100500ri_hashimoto.jpg昨年に引き非続き、李相佰杯メンバーに選出。トルコではチームの主将も務めた。
タフな橋本でも、遠征では心身ともに追い込まれた面はあったようだ。しかしこういう経験をしないと大きくなれないのも確か。経験を糧に、さらなる成長を見せて欲しい。


-昨年も合宿には参加して、選ばれていますが今年も李相佰杯メンバーに入りました。
「選考の時点でガードをたくさん選んでいたので、競争は厳しいなと思いました。でも自分のいいところを出していけばいけると思っているところもありました。選考ではそれを出すことができたので、選ばれて良かったと思います」

-青学は昨年もたくさんのメンバーが選ばれましたし、逆に大量に合宿に行ってしまって抜ける分、チームに対しての心配などはなかったのでしょうか?
「キャプテンの自分が抜けるのは申し訳ないと思いましたが、チーム的にも練習に対しての意識は高いと思いますし、そういう面では心配はありませんでした。ただ、純也(小林)が少しケガをしていた時期もあって、練習の中でもダメな時に誰がまとめてくれるかというのは少し不安もありました。そこでアレック(湊谷)が頑張ってくれたと思います。帰ってきた時にそれをすごく感じました。ディフェンスをやるようになったし、声も出すし、後はそのうちシュートが入りだすと思うので、そうすればもう言うことはありませんね」

-こうして合宿などに行って、得られるものは?
「ガードのポジションで言うと、高いレベルでやれますね。竜青(日本大・篠山)と二ノ宮(慶應大)というPGがいて毎回1対1ができる。もちろん熊澤(日本大)もいます。そこであいつらのいい部分を学ぶこともできるし、自分もいいところを出せる。対峙できるのが自分にとっては一番いいですし、影響を受けています。みんな高い意識でやっているから、チームに戻ってきた時にそれがチーム側に足りないと思えばみんなに言って伝えることもできる。いい影響はたくさんあります」

-愛知学泉大の山本監督が今回指揮を取っていますが、金丸選手(明治大)は自由にやらせてくれていると言っていましたが、ガードたちは?
「チームづくりが金丸中心ということもありますから。考えとしては、ディフェンス中心にして走って外を打つという感じで、青学とやっていることとあまり変わらないので、アジャストはしやすかったです」

-トルコ遠征では篠山選手が不参加で、二ノ宮選手と半々の出番だったと聞いています。
「そうですねほぼ20分ずつでした。トルコでは自分はキャプテンを努めました。最初あまり調子が良くなくて、最後の方になってだんだん仕上がってきたという感じでした」

-食事面では大変だったと聞きました。
「トルコ料理はおいしいと聞いていたんですけどね。でも10日間ですし、やはり日本的なものは何もないので。ユニバーシアードだと選手村があって、他の競技の日本人もいますし、気分転換もできます。でもこういう遠征は同じメンバーだけとしか接しないし、自分としてはキャプテンを努めていたので、悩んだりいろいろいい経験になりましたね」

-そういう中で勝ち越してきたのは一つの結果ではないでしょうか?
「でも相手がディヴィジョン2や3でそこまで強くはないというか、言ってみれば全部勝てそうな試合ではあったんです。プロリーグのディヴィジョン1の試合も見に行ったんですが、全然違う強さでしたけどね」

-ただ、キャプテンを努めたり、経験としては大きいですね。
「行ってよかったですね。確実に。日本の環境の良さに気づきました。日本だと毎回試合をやるのはいい体育館じゃないですか。こんなこと毎回できることじゃないんだと感じました。だって、ドリブルをついていて跳ね返ってこない部分とかありますから。初めてボールをなくす経験しました。“あれ?”って。ただボールをついていてディフェンスもきてないのに、ボールを無くす経験は初めてでした(笑)。いい体育館もありましたけど、悪いところは床も滑るし、そういうところを経験して日本の環境に感謝しました」

-精神面ではそういう部分が大きく学んだ点ですね。では、プレー面で得たものは。
「プレー面でいえば、やはり相手ガードの大きさですよね。手が長いし、最初はひっかかりました。そういう相手とやって対応する術が必要だなと感じました。今回対戦した相手では、オフェンスではパッシングの方が相手は対応できないんだなと感じました。パスでつないでいく方が、相手は戻りも遅い。ドリブルではうまくいかなかったですね」

-通用する部分を強調して勝てたという部分があるんですね。李相佰で戦う韓国はまた違うバスケットではありますが、抱負を。
「韓国のバスケは日本と近いですけど、でもいやらしいし上手い。シュートも入る。韓国で勝ちたいですね。去年みたいにベンチで盛り上げたいし、出たらディフェンスで思い切りプレッシャーかけてかき回していきたいです。トルコでもプレッシャーは効いていたので。頑張ります」



「早い展開で流れを変える」(二ノ宮)
「リバウンド、スクリーンでの働きが鍵」(岩下)

◆二ノ宮 康平(慶應義塾大・4年・G)
◆岩下達郎(慶應義塾大・4年・C)
100500nino.jpg-昨年から協会主催の強化が行われていますね。参加してみてどうですか?
二ノ宮「慶應では味わえない練習や環境ですよね。周りのチームや選手の情報も知ることができますし。すごく刺激ではあります。強化合宿の時は陸川さん(東海大監督)や長谷川さん(青山学院大監督)、日本協会の強化の方々などいろんな方が教えに来てくれました」
岩下「最初は招集された人数が多いので、ステーションドリルをやったりするには、そういういろんなコーチの方々にお世話になりました。選手の人数が絞られていくうちにコーチも絞られて、最終的に李相佰杯は愛知学泉大の山本監督と、拓殖大学の小野コーチに指導を受けるという形になりました」

-山本監督のバスケットというのはどうでしたか? 真面目で、懸命に頑張るチームを作る方ではありますが。
岩下「基本は“プレイ・ハード”ですね。練習の強度を上げるのが第一でした」
二ノ宮「あとは12人で戦うこと。12人を出し惜しみしないで、時間を分けあって、試合で働く時間は全力でやれ、という感じでした」

-ディフェンスとオフェンスはどのようなスタイルですか? 金丸選手を軸にしたチームであったということは分かりますが。
岩下「ディフェンスは小さいので、まずリバウンド。ジャンプルーズボールでヘルプポジションに入って、ドライブも全て2人で守るような。結構細かいことは言われました」
二ノ宮「オフェンスは細かくなかったけれど、ディフェンスもトルコの時はそこまで指示はなかったです。ただ、韓国とやる時は外からの1対1を絶対止めるように言われています。あとはピック&ロールのディフェンスですね。トルコの時は相手がスクリーンプレーが多くて、その時にスライドをしたら相手のスクリナーが大きいし、スライドに合わせてスクリーンをかけてくるので、それの対応だったり指示がありましたね」

-オフェンス面は?
岩下「オフェンスはフリーランスが基本でしたね」
二ノ宮「ほぼ」
岩下「エントリーの段階は決められていても、最後は個々の能力に任せるというか。山本監督はみんなの表現力を尊重したいから、自由にやってこいというスタンスでしたね」

-金丸選手はガードが3人タイプが異なるので、意外と大変だったと言っていましたが。二ノ宮選手がかなり走らせたそうですね。
二ノ宮「(笑)」
岩下「二ノ宮が出るととりあえず展開はかなり早くなりますね。二ノ宮が出ている時は僕も一緒なので、僕が球出しするとそのまま早く行く形になりますね。トルコではその速攻でかなり得点することができました」
二ノ宮「パスでどんどん前に飛ばして、早い展開の中でアウトナンバーで打つと、金丸もそこでかなり3Pは決められたと思います。トランジションも効きますね」

100500iwashita.jpg-二ノ宮選手にとっては代表はU-15以来ですが、久しぶりの代表はどうですか?
二ノ宮「U-15の時は合宿だけだったので、試合ではどう、というのはないですね。でもその時は佐藤久夫先生(明成)に指導していただいたんですが、かなり厳しい練習でした。今回は昨年入れなかった分、12人のメンバーに入れて良かったと素直にうれしく思います。でも代表ではやはり慶應の感覚でバスケをするのとは違いますね。慶應はとにかく速い展開から自分が1対1からチャンスを作ってあげるという感じなんですが、代表だと個々の能力が高いので任せられる部分もいっぱいあって、こっちも合わせて動くということが多くなります。最初は合わせで少しどうしたらいいのか戸惑いましたが、今は慣れてきました」

-岩下選手はもう李相佰メンバーに入るのは4回目ですが、自分の中で成長は感じていますか?
岩下「最初の1、2年目はほとんど試合に出ていない。ほぼゼロですよね。去年3年目でスタメンになるようになって、李相佰杯とユニバーシアードと2度韓国と試合をしたんですが、両方ともフィジカルの差でやられてしまいました。延世大だと高さはありますがフィジカルでは戦えるんです。でもオ・セグン(中央大)のようなパワーがある選手とはまだまだ課題があります。それをどうするかと考えた時、シューターを生かすためにスクリーンプレーなどをしていくので、そのあたりで貢献できると思います。後はリバウンドを頑張ることですね」

-今年はトルコ、昨年はリトアニアへの遠征を経験しましたが、2つを経験した岩下選手はどちらが上だと感じましたか?
岩下「比べるのは難しいんですが、リトアニアの方が上だったような気もします」
二ノ宮「トルコの相手はプロなので、大人のバスケでした。あまり走らなくてセットプレー中心で、こちらが走るとイライラするような」
岩下「リトアニアは大学生相手だったので、そういう一生懸命やってくるところが大きく違いましたね。トルコではディヴィジョン1の試合も見ましたが、そちらはもう2とは比べ物にならないくらいの差がありました。今回ディヴィジョン2の相手には勝てましたが、トップとはすごい差があると感じました」
二ノ宮「確かに学生とプロはだいぶ違うと感じましたね。トルコの最終戦の相手はトルコのU-18でヨーロッパ3位になった学生チームだったけど、その方が走ってきたし一生懸命でした」

-李相佰杯はもちろん学生同士だし、相手はハードにプレーしてくるとは思いますが、抱負を聞かせてください。
岩下「今年は経験を積めている選手が多いので、そういった意味で最後は勝って終わりたいという気持ちは強いです。勝ったのは公輔さん(竹内公輔・JBLアイシン)の時以来だし」
二ノ宮「トーナメント後ですが、そこは気持ちを切り替えて。初めての李相佰杯参加ですが、自分はベンチから流れを変える役割を任されていると思います。悪い時間帯があれば、速い展開で流れを変えて勝てるように頑張りたいと思います」



「出た時はぶっ倒れるまでディフェンスします」
一回り大きくなった体や遠征経験を自信に

◆熊澤恭平(日本大・4年・G)
100500kumazawa_20100519070729.jpg体が大きくなったのは、ひと目で見て分かる。それでいて持ち味である跳躍力や俊敏性も失われていない。強化合宿は熊澤に大きな力を与え、強力なガードが揃う中でメンバーに食い込んだ。
期待されるのはやはりディフェンスやチームのための献身的な動きだろう。昨年、大きく開花したその能力を遺憾なく発揮して欲しい。


-今回強化育成キャンプを経て李相佰杯メンバーに選出されましたが。
「去年のインカレの成績や試合ぶりを見てもらって、合宿に参加させていただくことになったと思います。自分としては選ばれるなんて思っていませんでした。関東や関西から有力な選手が集まってきて、すごく自分の中ではいい刺激になってレベルの高い中で練習できて、毎回の合宿を全力でやらないとついていけないぐらいでした。自分としては本当にいいところに呼んでもらったと、選ばれたことを感謝しているところです。選ばれた時は正直本当にうれしくて、竜青(日本大・篠山)みたいに何度も入っている経験もなく、今回初めてジャパンという貴重なものに選んでもらって感謝しています」

-合宿の内容やレベルなども大学の練習とは違うものだと思いましたか?
「サイズの大きい選手もそうだし、フォワードでもガードでも各チームの主将やエースクラスの選手が来ているので、必然的に力が上がるし、ファンダメンタルや体の基本的な動きもみんなしっかりしていて、肌でみんなのうまさを感じました」

-熊澤選手の体つきは一回り大きくなったような感じがするんですが、合宿中のトレーニングの賜物でしょうか?
「それもありますね。ウエイトはもちろん体幹のトレーニングをして、去年のインカレで75~76kgくらいだったんですが今は80kgあります。青山学院大の吉本トレーナーなどが鍛えてくれて、体重が増えたけれど体も重くなく動きやすいですし、リバウンドも取れるので鍛えてもらって感謝しています」

-今回はトルコに遠征に行ってきた訳ですが、ガードは多いですしどういう働きだったのですか?
「選ばれているガードはどれも能力がありますから、自分は各試合10分くらいだと思います。その分10分間で自分のやれることを見つけられたので、それは良かったと思います」

-どのような部分でしょう。
「ディフェンスとリバウンドと速攻を走るという部分ですね。日大の時と変わりませんが、そこを評価されてメンバーに入ったと思うのでしっかりやれました。海外でも走ったり、リバウンドに絡んだり、プレッシャーをかけたりといったところは大きい選手にも通用した部分はあったので、“自分のやっていることは間違いじゃないな”と自信がついたし、逆に海外の選手はフィジカルが全然違うし、何度も何度もやられた部分もあったのでもっと自分がディフェンスでもウエイトでもフィジカルでも、全て強化していかないとダメだなという課題も見つかってすごくいい経験になりました」

-山本監督は愛知学泉大ではディフェンスを大事にされていますが、今回のメンバーでの基本的なバスケットの方針とはどのようなものだったのですか?
「ディフェンスでプレッシャーをかけて、前から当たってオフェンスの時間をなくしてディフェンスのリバウンドを取って速攻を出す、という感じです。学泉でもそうだし、青学、慶應、日大、東海でもそういう走る形をやりますが、ディフェンスを頑張って走る形はほとんどそういったチームと同じだと思います。だから自分の中で混乱することもなく、やることはできました」

-例えば愛知学泉大ではディフェンスの足の位置や角度まで指導するそうですが、そういった細かい部分は?
「教えてもらいましたが、あれはすごく特殊な動きもあるし、やるには時間もかかると思います。代表なのでそれを習得するまでには至っていません。でも基本的なディフェンスの仕方は指導していただいて、日大と違った感じのいろんなディフェンスが学べて自分はいい勉強になっています」

-まだ春の段階ですが、熊澤選手のディフェンスはまた違った意味でよくなっているように感じるのですが。
「去年は小林大祐さん(慶應→JBL日立)のようなエース級の選手にマークにつかせていただいて、そこでコースに入って、押されて下がってしまって打たれるというのがあったんです。そこをどうにかしなければなと思っていたんですが、フィジカルもだいぶ良くなったし、そういうのが好転している理由だと思います。あとリバウンドが去年に比べて増えていると思います。栗原さん(09年度主将)もマサさん(09卒・中村)もいなくなってみんなでリバウンドを取らなければいけないので、僕も竜青も取りに行くようになりましたし、そこは変わってきた面ですね」

-トルコでも3勝2敗という結果でしたが、海外の選手と戦ってみた感想は?
「自分は高校の時に1回だけ中国に行ったんですが、他に経験がないんです。だから世界のレベルも分からないですし、5戦やったら全部負けるんだろうなと思っていたんですが、自分たちのバスケが通用して勝つ試合もありました。2敗してて満足というのはあれですが、自分としては“やれるな”という手応えを感じる成績でした」

-コミュニケーションという面ではどうでしたか?
「山本監督にはそこは一番指導された部分です。しゃべらなければいけないんだけど、しゃべれなかったり、コミュニケーション不足でディフェンスができないことも最初は多かった。そこで“しゃべれ、しゃべれ”とやはりなってきました。次第に竜青や竜馬といったガード陣を筆頭に少しずつコミュニケーションも良くなって、ディフェンスもできるようになりました。フォーメーションのバリエーションもちょっとずつ増えてきて、日を追うごとにコミュニケーションが取れるようになってきたので、いい傾向になってきていると思います」

-このメンバーで韓国の李相佰杯にも行く訳ですが、経験を活かせるでしょうか?
「ヨーロッパのチームはまた韓国とは違うので、バスケが違ってまるっきりこの合宿や海外の経験が生きるということではないと思うんです。でも少しでも高さとかに慣れた部分は通用すると思うし、勝てない相手じゃないと思っているので、日本代表として頑張ってきたいと思います」

-自分が試合に出た時の役割というのは、先程おっしゃっていた部分ですね。
「そうですね。40分出るということはないので、出た時は10分間ぶっ倒れるくらいまでディフェンスをして、走って、小さい選手なりの良さで頑張りたいと思います」



「日本人は最初、どうしてもなめられる」
外国での認識を、自らのシュートで打ち破る

◆金丸晃輔(明治大・4年・SG)
100500kanamaru.jpg現在、日本の若い世代の中でもトップクラスのシューターだ。U-24、A代表としても今後の活躍が期待される。190cmのSGは世界で戦うにはぎりぎりのサイズであり、日本と海外では通用するプレーも異なる。話の中からも常に状況に対応していかなければならない難しさも感じるが、それをどう克服していくのかも楽しみにしたい。
今回の李相佰杯は惜しくも不参加となってしまったが、これから日本を背負う世代として、ますます注目が集まる。


-昨年から始まった強化合宿というのはいかがですか?
「大学のトップレベルの人たちの集まりだから、自分のチームでやるより言い方は悪いかもしれませんがいろんなプレーができるし学べます。合宿で得たものはたくさんありますけど、得たものを自分の中に置いておくだけではなくて、持ち帰って自分のチームに教えるということを今は考えています」

-昨年はA代表にも入りましたし、以前と比べてこうした代表活動についての意識というのは変わってきていますか?
「3年ぐらいまでは代表はともかく、自分のチームに戻ってくると練習は少し甘い部分もあったんです。でも4年生になって変わりましたね。3年ぐらいから代表に行くと先輩方もいてかわいがってくれますけど、4年生になると代表でもチームでも上級生になってまとめる役割になってきます。だから練習で手を抜いてはいけないし、特に練習面での意識が変わりましたね」

-今年はチームでもキャプテンを努めますが。
「自分はしゃべってチームを引っ張っていく感じじゃないので、どっちかと言うとプレーで見せて引っ張るタイプ。練習では4年生みんなが言い合っていて、自分も言う時は言います。試合の中では3年生あたりから流れが悪くなったら集めて言うようには心がけています。塚さん(塚本HC)からもゲームキャプテンとして引っ張っていけと言われていますし。でもキャプテンらしい仕事はしているという感じではないですね(苦笑)」

-合宿が長期にわたるので、自分のチームにいる時間が少ないのが大変な部分ではないかと思うのですが。
「去年は夏ごろまでちょいちょい抜けていて、今年もここまでかなりいないこともあるので、明治のチームの方にあまり参加できてないですね。だからチームに戻って急に試合になると合わない。チームと練習する貴重な日にいかに合わせられるかというのはまだまだ課題ですね」

-今回のU-24のチームで言えば、やはり4年生がまとめる感じですか?
「下級生にはあまり話をしないタイプもいるので、竜馬や竜青、二ノ宮のガード陣がどんどんしゃべって引っ張っていっている感じです。その中で自分はそれにただついていくんじゃなくて、影で戦術的なところもみんなと話もしています」

-今回の海外遠征はトルコでしたが、いかがでしたか?
「海外は高校のU-18からずっと経験していて、少し慣れもあるので“だいたいこうなるんだろうな”というのもあるんです。日本人は最初はなめられているので、大抵最初はディフェンスもずいぶんスペースを空けられます。だから最初の出だしが肝心というのも分かっているし、こうしたら打てるというのも分かっています。継続してシュートを決めていくと、最後の方はマークがキツくなっていつもフェイスガードを受けるのも分かっています。だから決めるのは自分の仕事で、フェイスガードに来られた時にどうかわして点を決めるかが、海外遠征を積み重ねていくうちに課題だと感じるようになってきました」

-金丸選手が昨年のユニバーシアード得点王という情報は、トルコ側には知られていなかったようですか?
「知らないんじゃないですかね(笑)。マークマンにはかなり空けられていました」

-海外に出ていけば常に自分より大きいサイズの選手にマークされると思いますし、日本と違ってそう簡単には打てないですよね。
「日本でフェイスガードにべったりつかれたら、僕の身長は高い方でもないですが普通なので、インサイドもできます。でも海外だとマークマンが2mや190cm後半だからインサイドプレーはできないんですね。やっぱり外ばかりになっていて、3Pしか打てないし、速攻が中心。ハーフコートでスクリーンで動こうとしても、相手の体の当たりも強いからなかなかそこまでできないし、ちゃんと打てない。今回はトランジションで45度で待っていて、ガードが切って、パスを狙って打つという形がメインでした。それができたのもあるし、今後への課題もあります」

-今回選ばれたガードはみんな速いタイプでしたが、それぞれやってみてどうでしたか?
「今回は山本監督がファーストオプションやセットオプションで自分を使ってくれて、最後にシュートを気持ちよく打たせてくれました。ガードの合わせは試合中も終わった後もどこでボールが欲しいかということを話していました。“速攻の時に45度や90度のところで待っているので、そこを見てて”とか。竜馬は中学からやっていたのでプレーはだいたい分かります。竜青は3年のユニバで、二ノ宮は初めてでしたね。二ノ宮は慶應だからとにかく速攻、速攻で“ずっと走れ”と言われていました(笑)。竜青はどっちかというと自分で切って外に出すタイプ、竜馬は1対1をしながら合わせるタイプ。それぞれに速くても違うタイプなので、合わせるのはちょっと大変でした(苦笑)」

-岩下選手は金丸選手や辻選手が打って入れてくれるからすごく楽だったと言っていましたよ。
「(笑)。でもあいつのスクリーンは結構助かってますよ、僕は。試合ではスクリーンで痛い思いをして打たせてくれました」

-海外に行くたびに成果というのは感じていますか?
「成果はない訳ではありませんが、どちらかというと海外遠征から帰ってくるとプレーの感覚が狂ってしまうのが悩みですね。シュートは大切な部分なので、そこをなんとかしていかないと、と思います」

-山本監督の方針というのはいかがでしたか?
「結構オフェンスは僕たちに任せてくれるところがありました。最初はあまり監督と馴染みがなかったので、どういう風にコミュニケーションを取ればいいのか分からない部分もありました。でも次第に分かってきて、トルコに行ったあたりから話もよくするようになってきましたね」

-このメンバーで李相佰も行きますが。
「韓国の大学は今は1年中リーグをやっているようで、侮れないですね。シュートもうまいし、僕が好きなバスケットなんです。すごくシュートがきれいですよね。明治大で遠征に行く慶熙大学に1年生ですごくいいフォワードが入ったと聞いています。そういう選手がメンバーに入ってきたらやってみたいですね」
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  16:47  |  その他の試合  |  Top↑
 | BLOGTOP |