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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2010.05.13 (Thu)

【2010トーナメント】5/13レポート

中央大学が脅威の3P攻勢で専修大に逆転勝利
そのほか日本大・関東学院大・筑波大が残りのベスト8に


100513morikawa.jpgベスト8残りの4つの椅子をかけて、この日は1部同士、2部同士の見所の多い試合が続いた。
最もエキサイティングなゲームとなったのは第一試合の専修大中央大。インサイドで勝る専修大がペイント内では有利だったが、この日勝負を決したのは終盤の3Pとディフェンス。追い上げる中央大は連続の3Pで専修大を翻弄。勝負どころのリバウンドも取りきった。終わってみれば#18渡邉(2年・F)と#17小野(2年・F)の2人で15本の3Pを沈め、延長の末専修大を下してベスト8へ駒を進めた。


昨年明治大と激闘の末にベスト16に終わった日本大。今年はベスト8をかけて1部に復帰した拓殖大との対戦になった第二試合。出足こそ点の取り合いとなったが、細かい部分では日本大が上だった。拓殖大は2-3のゾーンで対抗し、日本大の攻撃を鈍らせる。春先はどこもそうだが、ゾーンアタックはまだそこまで練習はしていなかったという日本大。「ハイポストとショートコーナーにボールを入れて攻めることと、自分や熊(#15熊澤)がドライブしてから、キックアウトでパスを出したりして攻められたらいいなという感じだった」と言う#4篠山(4年・G)。焦ってシュートを打つようなこともなく、冷静に対処して内外でじわじわと得点を重ねた。一方の拓殖大は自慢のシューター陣が簡単にアウトサイドを打てなかった。「京王電鉄杯の東大戦で、ガード陣が上からがちゃがちゃやりすぎて抜かれた部分が多かったので、戻りを早くしてハーフコートディフェンスをしっかりすること。相手のスクリーンに対応して、あとはリバウンドを取れるかどうかも大事だった。熊吉(#24)と森川(#21)が頑張ってくれた」(篠山)と、相手の攻撃を封じた。拓殖大は#22松崎(4年・G)が8点に終わり、3Pがなかなか打てない#94長谷川智伸(2年・F)は中へ切れ込む姿勢も見せるが、#24熊(3年・C)、#21森川(3年・F)らがいるペイント内では思うようにはプレーできない。日本大は途中#4篠山を下げる余裕も見せ、リードを保ったまま試合終了。東海大との対戦に進んだ。

100513shinoyama.jpg学生チャンピオンである日本大は#4篠山、#15熊澤(4年・G)以外のスタメンが入れ替わったが、篠山「昨年からも試合に出ていたメンバー、経験もない訳ではないし下級生だからといって不安はない」と言う。また、熊澤とともにベンチや応援団の盛り上げ役である3年生#37渡部(3年・G)が副将を務める。「ナベには天性のキャプテンシーがある。強化合宿から帰ってきてもどういう状況か言ってくれるし、どうした方がいいといったことも教えてくれるので、その指示を聞いて動いているくらい。あいつが裏のキャプテンと言ってもいい」(#4篠山)。下級生が増えたチームで、下の世代にも自覚を持って欲しいということでこの人選となったそうだが、この渡部のキャラクターとリーダーシップのお陰で、2人の4年生が強化合宿等でチームを離れている間も不安なくいられたそうだ。上下の関係にとらわれないチームの個性が、今年も日本大を輝かせることができるだろうか。


100513papu.jpg第三試合は2部同士の戦いとなった。2007年3位になった関東学院大と2008年6位の順天堂大。ともに外国人センターを擁する対決は、序盤に関東学院大#1パプ(4年・C)のインサイドやダンクも出て、リード。このまま先行するかと思われたが、順天堂大は#14飯田(2年・F)の3Pなどで追い上げを見せて1Qを終了。ディフェンスでは#10趙(3年・C)が#1パプのマークにつき、インサイドに簡単にボールを入れさせない。明治大戦では存在感を発揮した#1パプのインサイドが生かせない関東学院大は、流れのまま打ったアウトサイドが落ち始めると、逆に順天堂大#19鈴山(1年・F・洛南)の連続3Pで追い上げられ、2点差まで詰められて前半を終えた。
後半の出足は順天堂大が#12大下内(2年・F)の連続得点で逆転。しかし関東学院大も#30村田(1年・F・明成)や#7荒木(1年・F・八戸西)らのアウトサイドで流れを引き戻す。順天堂大は#10趙がファウル3となり、ベンチに下がると苦しくなり、再び10点引き離されてしまう。結局、この差が4Qでも縮まらなかった。余裕のできた関東学院大が得点を重ね、ベスト8進出決定。次は優勝候補の一角青山学院大との対戦となる。


100513tsukuba.jpg第四試合は筑波大白鴎大を圧倒した。
#30アビブ(2年・C)には#36本井(4年・C)がつき、ケガから復帰してきた#99加納(3年・PF)もペイント内で存在感を発揮する。リバウンドからのシュートではやはり#30アビブが強いが、ファーストオプションとしての勢いを削ぐことはできていた。2Q中盤までは拮抗した点差だったが、終盤に筑波大の速攻が出始めると、リードを広げ前半で12点のリード。白鴎大は3Q早々に#12宇津江(4年・PF)が4Fとなってしまうと、苦しくなった。#32黒川(3年・G)が連続3Pで粘るがその後はディフェンスでファウルが続いて思うように得点できないまま筑波大に引き離されると、あとは一方的に。最後は集中力が切れて大差で試合終了となった。

白鴎大・齋藤監督は「ちょっとなんだ。“あとちょっと”が積み重なって大きな差になる。そのちょっとが1部との差」と頭を垂れた。確かにプレーはもちろん、リードされてから集中力を欠いてしまった部分などは反省材料として今後修正したいところだ。2部リーグの注目株だけに、秋の活躍が待たれる。
一方、「加納(#99)が復帰して本井(#36)が楽になった」筑波大・吉田監督。#30アビブに対して2人のビッグマンで対応できたことは、勝利の一つの要因だ。リバウンドこそアビブに適わなかったが、そのかわりポストへ簡単にボールを入れるのを防ぐことはでき、ターンオーバーも奪った。#37星野も復帰し、期待のルーキーも獲得した筑波大はサイズが大きくなり、使える人材が格段に増えた。昨年は1回戦負けを味わったが、まだ上を狙う余力もある。次の早稲田大との戦いも楽しみだ。

写真上:ゴール下の動きで貢献した日本大・森川。篠山も「成長株」と期待。
写真中上:篠山のゲームでの勝負強さはやはり見ていてもうならされる。
写真中下:関東学院大・パプは常にリーダーシップをとって仲間に声をかける。下級生が多いだけに、頼もしい存在だ。
写真下:筑波大は3年となった田渡がハドルを組む。プレーでもますます存在感が増している。


※専修大対中央大のレポート、中央大・小野選手、渡邉選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
勝利の決め手は圧巻の3P
中央大が延長を制してベスト8へ


100513uto.jpgインサイドの強い専修大がペイント内で優位なのは明らかだった。#20張(4年・C)の力強さは中央大の布陣では簡単には止められない。予想していたこととはいえ、苦しい立ち上がりになった。そして、ルーキー#11宇都(1年・G・中部第一)のシュートが予想以上に決まったことで、中央大はさらに苦しい出足になった。3P、ドライブと生きのいいルーキーに対応できず苦慮。1Qは#17小野(2年・F)がスティールからの速攻やドライブで意地を見せるが、10点を負うスタートに。しかし2Qではアウトサイドが決まりじわじわ追い上げる。専修大も#22樋口(2年・F)がインサイドでリバウンドからのシュートなど、続けざまに得点を重ねて大きく貢献。昨年からの成長を見せる。中央大は中では勝負しにくいためアウトサイドが多くなるが、このQ#18渡邉(2年・F)や#17小野、#6吉田(4年・CF)が合計5本の3Pを決める好調さを維持し、52-47と5点差に縮めて前半終了。

3Q、専修大は#11宇都のミドルシュートや#20張の3Pで再び9点リードとなるが、中央大は#17小野の1on1からの3Pや#15入戸野(2年・G)のアシストによるシュートも生まれて、ボールが回り始める。しかし追い上げをはかりたいところでファウルが続いてうまくいかない。3Q終了前に#18渡邉が3Pで傷は小さく留めたが、9点を追う形になった。

100513niitono.jpg4Qの出足は中央大が粘りで勢いづく。3分間で4点差にすると専修大はタイムアウト。仕切直して#11宇都がミドルシュートを決めるが、中央大は#17小野のアシストからこの日タッチで苦しんでいた#5竹原(4年・SF)がシュート。#20張にポストで決め返されるが、再び竹原がこの日唯一となるが非常に重要な3Pを決め、残り3分で3点差に。専修大も#3廣島(2年・G)が3Pを決め返し、中央大を苦しませる。残り1分半、#18渡邉の3Pがあって3点を追う中央大だが、#6吉田が4つ目のファウルに思わず声をあげてしまい加えてテクニカルを宣告され、退場に。だが専修大のフリースローは1投しか決まらず85-81。苦しくなった中央大だが#11宇都の落ちたシュートをリバウンドから#18渡邉の3Pにつなげ85-84に。専修大は残り30秒で#4高橋がねじ込み87-84。残り28秒、ボールを保持した#15入戸野のパスは#18渡邉にきれいに渡った。この3Pで87-87の同点。延長戦に突入した。

延長戦も点の取り合いになった。中央大は必死のディフェンスで専修大相手にリバウンドでも粘る。専修大は#22樋口や#11宇都が得点を重ねて食らいつく。中央大は#18渡邉へのマークもきつくなるが、それでもボールが渡れば全てがゴールに吸い込まれる脅威の確率。クロスゲームの中、中央大が残り30秒で#17小野の3Pで4点リード。専修大は#11宇都も3Pで返すがその後のファウルゲームでは追いつけず、試合終了。中央大が合計17本の3Pを決める勝負強さで専修大を下した。


【INTERVIEW】
「チームの中心選手になれるように」
小野龍猛のような存在感ある選手を目指して

◆#17小野大貴(中央大・2年・F)
100513ono.jpg終わってみれば3P7本を含む33得点、リバウンドもチームトップの8つを稼ぎ、渡邉とともに勝利の立役者だ。ドライブからアウトサイドまで幅広くこなし、ディフェンスでも貢献できるユーティリティな能力は、中央大にとって貴重なタレントである。ゲームを引っぱる2年生の一人として、2年目は一回り大きくなった姿をもっと見られそうだ。

-今日はインサイドの守りがポイントだったと思いますが。
「チームでやっているディフェンスはできていたんですが、やっぱり相手は強いので押さえきれないところがありました。最初ずっと20番(張)にやられてしまいました。ただ、少しずつ止められるようになってからリズムができたと思います。ファウルしてしまったり高さの面でやられてはいたんですが、やらせる方向へ行かせる自分たちのディフェンスはできていたので、そこまで不安はありませんでした」

-もう一人、宇都選手(#11)にもかなり決められてしまいましたが予想していましたか?
「予想以上に入ったので焦ってはいました。でもいつか落ちるとベンチでも言っていたし、その時にたたみかけようとしていたので大丈夫でした」

-中央大の方はシューターの竹原選手(#5)がなかなか入ってきませんでしたが、それで小野選手が打ちにいったのはあるのでしょうか?
「いつも入っているのであれ?という感じではありました。自分はマークもはなれて甘くなっていたので、思いきり打ってみました。それが良かったですね」

-昨年主将だった小野龍猛選手が抜けましたが、今年は2年目でチームを背負わなければいけなくなりましたね。どんな意識でやっていますか?
「龍猛さんが抜けたので本当は焦っているんです。チームとしても自分としても。龍猛さんにも“来年は頼む”と言われていたし、だから自分が中心選手になれるように頑張って、もっと去年よりいい成績を残していきたいですね。もっと龍猛さんみたいに自分もなりたいです」

-プレーではどんな役割を心がけていますか?
「僕は点を取りたい時は取って、つなぎたい時はつなぐのが僕の役割ですね。チームがやって欲しいことを頑張ってやります」

-次は慶應大が相手ですが。
「やれることをやります。オフェンスもディフェンスも。シュートが入れば今日みたいになると思いますし、隙があればそこを突いて自分たちの流れでやっていけると思います」



「自分の仕事をするだけ」
天性の才能で決めきったシューター

◆#18渡邉良健(中央大・2年・F)
100513watanabe.jpgゾーンに入った時のシューターのすごさを存分に見せてくれた。終盤決まり続けたシュートは、何の不安も淀みもなく全てがきれいにネットを通り抜けていった。こうした人種は劣勢でも優位でも関係ない。自分自身が集中していれば何も考えずにいくらでもシュートを決めていけるし、ただ感嘆するしかない。もちろんフリーの状態を作り出す動きや、そこにきちんとパスを行き渡らせるガードあってこその結果でもあるが、他チームにとってはこの後も脅威であることは間違いない。


-昨年からベンチスタートですが、途中から出る上で気を付けていることは?
「流れを崩さないように、ミスを少なくするのを心がけています。仕事はシュートを打つことなので積極的に打つようにしています」

-最初はマークも甘かったと思うんですが、終盤はかなりディフェンスにつかれていましたが。
「スクリーンを使ってフリーになろうとしたんですけど、なかなか外れなかったですね。ただ入戸野(#15)が切り込んでディフェンスが寄ったところをさばいてくれます。今日もそうです。自分は打つだけなので、みんなパスがうまくて助かります」

-普段そういう形を作る練習をしている訳ではなくて、感覚だと小野選手が言っていましたが。
「みんなのパスがうまいだけです(笑)。みんな自分のことをよく見てくれていると思います」

-シューターの感覚というのは常人には分からないですが、どういう心境なのですか?
「入っている時はもう打ったら入るかな、ぐらいで何も考えていないですね。入らない時は2本目を打つのを縮こまってしまうんですが。やっぱり1本目が出ると楽ですね。今日は最初の3本くらいを落としたんですが、いつも小野(#17)が“気にせず打っていけ”と言ってくれるので強気でいきました。とにかく自分の仕事をしようと思って最後は打つだけでした。パスが良かったです」

-明日もこれぐらい入れば素晴らしいですね。
「明日も頑張ります。去年何度も負けているので」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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