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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.12.05 (Sat)

【2009インカレ】12/4 5-8位決定戦 拓殖大VS鹿屋体育大

拓殖大、持ち味を発揮する15本の3Pで勝利
鹿屋体育大は勝負際での詰めの甘さが響き失速

拓殖大学80(21-18,22-15,13-26,24-11)70鹿屋体育大学(5-8位決定戦)
0912005hasegawatakumi.jpg念願のメインコートとオールジャパンの出場権を得た喜びも束の間、優勝への道が途切れてから一夜。順位決定戦には気持ちの切り替えの難しさがつきものだが、拓殖大はルーキーの#94長谷川智伸(1年・F・福岡大大壕)をスタートに抜擢してフレッシュな風を吹き込む。一方の鹿屋体育大も立ち上がりから彼ららしいスペースを生かしたバスケットを見せ、開始5分14-10とアップテンポな展開に。この後、鹿屋体育大の大黒柱・#8月野(3年・SG)が2ファウルでベンチに下がらざるを得なくなったところで、拓殖大#94長谷川智伸、#22松崎(3年・G)の3Pが決まり、21-18と拓殖大がQ終盤に逆転に成功した。
2Q、鹿屋体育大は#7中村(3年・F)の3Pとアシストでついていくが、拓殖大の3Pが24秒ギリギリに2本続けて決まる。さらに3本の3Pで畳み掛ける拓殖大に対し、鹿屋体育大はゾーン/マンツーマンとディフェンスを変えるがなかなか勢いを止めることができない。逆にスティールから速攻を許して2桁差がつき、そのまま拓殖大が43-33とリードして折り返した。

後半立ち上がり、拓殖大は好調の#94長谷川智伸に打たせるが決まり切らず、鹿屋体育大もあと1つのパスが通らず得点が動かない。ここで鹿屋体育大は司令塔を#3新垣(4年・PG)から#18小川(3年・PG)にチェンジ。直後に得点源の#7中村が連続ファウルで#10菅澤(4年・C)に代わるが、この交代が功を奏する。まず#18小川がアンスポーツマンライクファウルのフロースローを獲得、その後のスローインで#10菅澤が3Pを決め5点を詰める。ドライブや速攻で他のメンバーも続き、守っても拓殖大のパスミスやチャージングを誘う。残り3分半に#8月野の3Pで一気に逆転。48-36から51-58まで持ち込んだ。無得点が続いた拓殖大はタイムアウトを取ると、#5根木(2年・G)のフリースロー、#3宇佐美の3Pで何とかビハインドを3点に収めた。
4Qは再び拓殖大の3Pが入り始める。#22松崎の24秒ギリギリの3P、さらに#94長谷川智伸の3Pで64-63と再逆転。その後は1点を争う攻防になり、互いになかなか得点を動かせない。その中で拓殖大#22松崎のドライブに対し、1人のレフェリーはトラベリング、もう1人はファウルをコールし、結果はファウルが先という判定に。鹿屋体育大はこれで#8月野が4ファウルとなってしまう。一方、拓殖大はこのスローインで#3宇佐美(4年・F)がバスカンを決め流れを引き寄せる。さらに#22松崎のうまさが光り、残り4分69-65と2ゴール差がついて鹿屋体育大はタイムアウトを取る。この後ディフェンスで我慢して機をうかがったが、勝負を決めたのは拓殖大#26上杉(2年・F)だった。またしても24秒ギリギリの3Pで7点差をつける。鹿屋体育大はこの直後にミス、最後のタイムアウトで仕切り直すもファウルゲームを成功させられず。80-70で拓殖大が逃げ切る形になった。

写真:11リバウンドの拓殖大・長谷川技。ボールに絡む場面は少ないが、抜群のフロア感覚を持つ。終了間際には速攻でダンクも試みたが、これはファウルで止められた。

※拓殖大・松崎選手、鹿屋体育大・中村選手、菅澤選手のインタビュー、拓殖大・長谷川技選手のコメントは「続きを読む」へ。

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【INTERVIEW】
3年目にして初のインカレを経験
「関東以外には負けたくない」

◆#22松崎賢人(拓殖大・3年・G)
091205MATUZAKI.jpgこの大阪インカレというのは、松崎にとって初めてのインカレとなる。
意外なようであるが、松崎が入学してからの拓殖大は低迷し、インカレ出場権を掴むことが出来ていなかった。だが、今年、ようやくその切符を掴み取り、全国の舞台へとやってきた。地方大学との対決や、1部校との対決など、“今までに無い経験”を5日間でしている。特に、インカレ中の5試合のうち4試合が地方大学との対決となっている。なかなかできないこの経験を、一つひとつ噛み締めながらインカレを終えて欲しい。そして、来年以降に繋げて欲しいものだ。


―前半は10点リードで終えましたが、後半は詰められてしまいましたね。
「ハーフタイムの空いた時間に、池内さん(池内監督)に“気持ちがちょっとだらけてるから”って言われて、怒られたんですけど、だらけたままで…(苦笑)。結局、後半の出だしが悪くて、詰められたところで、もっと流れが悪くなって、4Qまで相手に離されてしまいました。ちょっと危なかったです」

―ただ、最後までディフェンスを頑張って、粘り勝ちという感じでした。
「昨日、日大にあそこまでディフェンスでやられていたので、最初のミーティングの時に盗めるところは盗んでいこうということでやっていました。最後までディフェンスを諦めずにやったら結果がついてくるってことで、オフェンスはどうこうではなく、ディフェンスを頑張ろうと意識をしていました」

―地方大学との対決はあまりないかと思いますが、鹿屋体育大の印象はいかがですか?
「徹底して同じいくつかのプレーをやってくるので、やりにくいといえば、やりにくかったです」

―松崎選手自身、インカレに入ってからあまりシュートタッチがよくないのかなという印象を受けるのですがいかがですか?
「昨日は、特にひどかったですね…。足が動いていないことも影響しています。インカレになると1部とかと当たると、カバーが早かったりするので、そこでちょっとシュートをずらされているかなっていうのはあります」

―その日本大戦ですが、戦ってみていかがでしたか?
「いや…ちょっと心折れましたね(苦笑)。2部でやってきた中で、通用してきたことが1部の関東1位とやって全然通用しないというのが。結果的には11点差だったんですけど、内容的には40点差くらい離されている感じのプレー内容でしたね」

―松崎選手は3年目にして初めてのインカレ出場ですね。ここまで戦ってきての感想を聞かせてください。
「関東だけのリーグ戦と違って、色んなバスケのスタイルを持った大学が集まるので、そこをどう対処していくかを考えるのは本当に面白いです。あとは、関東以外には負けたくないという気持ちが強いです(笑)」

―さて、その“関東以外”との対決が明日の天理大との5位決定戦です。
「セネガル人とかいて大きいですが、関東の意地を見せようかなと思います!」


「来年につながるような試合を」
◆#99長谷川技(拓殖大・2年・F)
「勝因は、最後まで我慢してプレーできたことだと思います。いつも通りやっていれば結果はついてくると思っていたので。

(#94長谷川智伸選手のスターター起用について)相手はセンターでもシュートがうまいので、ちょっと小さくして動けるようにという感じだったと思います。鹿屋のインサイドは、大きくはないけれど、最後までリバウンドを取ってくるし、スクリーンもちゃんとかけてくるので、やりずらかったです。

インカレは、個人的には、今年の目標は1部に上がることだったので、来年に向けていい試合をして終われるようにという意識で臨んでいます。明日はインサイドの大きいチームとの試合ですが、うちは、みんなで動いて、みんなでカバーしあって走れば勝てない相手ではないと思うので、そこを意識してやりたいと思います。自分は、自分のやることをしっかりして、シュートを打つときはシュートを打って、リバウンドを取るなら積極的に取ろうと思っています」


「自分が中心となってチームを動かさねば」
チームのレベルアップの鍵を握るエース

◆#7中村大輔(鹿屋体育大・3年・F)
091206nakamura鹿屋体育大が採用するプリンストン・オフェンスの要は5番ポジションの動き。それを「大輔が1番うまい」とチームメートの菅澤が言うように、このシステムを貫くには欠かせない選手だ。なんと言っても周りがよく見えている。サイズの不利をカバーするステップインからアウトサイドシュートまで、個人能力も高い。
だからこそ、チームと自身の動きがぴたりとかみ合わない状態にもどかしさも感じている。
個々を見れば鹿屋体育大には決してアドバンテージはない。よって少しのずれが大きな波になってしまう状況だ。強い相手ばかりの中で、また動きを読まれる中で、どのように自分達らしさを発揮するか。
その答えを見つけられれば、彼らはとてつもなく大きな1歩を上がることになる。
2回戦で勝ち取った3試合は残すところあと1試合。この機会を生かして未知のステージを開けるか、鍵は中村が握っている。自身もそれをわかっている。あとは中村とチームの動きがマッチする瞬間を待つだけだ。


―この試合は1度逆転しましたが惜しかったですね。中村選手自身もちょっと調子が上がっていないのでしょうか?
「それもありますし、昨日今日となかなかチームがかみ合っていないです。今日も大事なところで歯車がずれてしまったな、という感じがありました」

―相手が対応してきている感じですか?法政も「鹿屋のプレースタイルは知っている」と言っていましたし、意識される存在になったのかなと思います。
「そうだったら嬉しいです。が、僕らのオフェンスはセットではないものの動きがある程度決まっているので、読まれ出すと苦しいという所は今ありますね」

―その次のプレーというのは?
「あります。ディフェンスが対応してきたら次、というプレーがあるんですが、そこがチームでちょっと合っていない感じなんですよ。練習だとどうしても紅白戦が多くそういう状況はなかなか作りにくい。試合の中で対応しないといけないので難しさがあります」

―それで、中村選手が1on1をせざるを得ないという形でしょうか?リーグのときは1on1を見せたいと言っていましたが、それはこういう形ではなかったのでは。
「そうですね、今パスが思うように回らないので自分が行かなきゃと思って1on1をするんですが、やっぱりうちのチームは“5人で攻める”というのがカラーなので、それをしてしまうとどうしても点が止まってしまう。チームで動いてディフェンスを崩した状態での1on1だったらいいんですが、そうでないと相手は自分より大きいですし、なかなか。その上からでも決められるような技術が必要になってくると思います」

―チームとしても個人としてもこのような苦しい状況というのは今までありましたか?
「ありましたよ。苦しい状況からチームで切磋琢磨して、皆で乗り切ったときにレベルが1つずつ上がってきたので、今回も。明日があるので、今日修正して、また1つレベルが上がった鹿屋を見せられたらいいなと思います」

―切磋琢磨といえば、今日は中村選手に代わった#10菅澤選手が活躍していましたね。
「はい、ベンチでいつでも行ける準備はしていましたが、菅澤さんがすごくよかったので安心して応援していました。僕は3年なんですが今の4年生がすごくフレンドリーなので、インサイドのプレーヤー同士、例えばゾーンのときの動き方の合わせだとかお互いアドバイスし合えていて、すごくいい関係を作れていると思います」

―明日に向けてですが、インカレはここまで試合によって、また試合の中でも波があるように見えます。それは感じていますか?あるとしたらそれをどう修正して明日の最終戦に臨みますか?
「波はありますね。準々決勝の東海戦は、前日に法政に勝ってやっぱりちょっと安心してしまったのがあったと思います。それに試合をやりながらでも“やられてる!”と感じるくらい相手が強かった。本当にこの1年間やってきたことを出す以前の問題で、最後もいい形で次につながるような終わらせ方もできなかったです。本当にやってきたことが出せていたらなという試合でしたね。明日は、そういうことのないように。まずはビッグマン(中央大の小野龍猛)につくことになると思うので、とにかくリバウンドだけはという気持ちです。向こうもうちが小さいとわかっている分ガンガンオフェンスリバウンドに飛び込んでくると思いますが、それで取られてしまうと向こうがいい流れになっていくので、そこは抑えたい。それからオフェンスの面では、今ボールも人も止まっている時間が長いので、そこをもうちょっと動かして。僕がボールに触っていることが多くなると思うので、中心となって指示を出して動かして、やってきたことを出せるようにしたいです」


遅れてきたムードメーカーが見せる
数々の試練を乗り越えた強さと明るさ

◆#10菅澤紀行(鹿屋体育大・4年・C)
091205sugasawa.jpg沖縄の石川高校時代は「全国大会の経験はもちろん、九州大会の経験もなかった」という。しかしバスケットを好きな気持ちがあり、大学でもう少しやりたいと浪人の末に入試を突破した苦労人だ。
入学後は190cmながら速攻に参加できる走力と、本人曰く「もともとうるさいプレーヤー」という明るいキャラクターでシックスマンを担った。だが、福田将吾コーチのもとチームが躍進した昨シーズンはなんとリーグ開幕直前に手首を骨折というアクシデントに見舞われた。昨年のインカレは5人でギリギリの戦いをしただけに、菅澤がコートに立てなかったことは惜しまれる。
とはいえ、今シーズンはそれを補って余りある活躍を見せている。特に、準々決勝の東海大戦で大差を付けられチームが消沈してしまったときも、変わらず声を掛け続ける姿が印象的だった。それは試練を知っているからこそ。菅澤が1年遅れでこのチームにいてくれてよかった。


―交代出場時に流れを引き寄せる活躍ぶりでしたが、昨日の負けからどう建て直したのですか?
「昨日の準々決勝については、東海に負けたことより自分達のバスケットができなくて負けたという反省がすごくありました。僕らは身長もなくて、チームバスケットで勝ってきたチームなのに、1人ひとりがばらばらになっていた部分が昨日は多かったので、それを改善しようと話して今日の試合に臨みました」

―スタートのメンバーはその自分たちのバスケットをやってくれたと言えますか?
「そうですね、昨日とは違いました。最初に出た5人はもちろん、チーム力という意味ではベンチも後ろにいた応援団の皆も改善できていたと思います」

―しかし、勝ちをつかむことはできず、また新たな課題が出てきたなという感じでしょうか?
「はい、展開としては昨日の準々決勝とほとんど一緒だったんですよ。前半で10点離されて。そこで昨日とは違うところを見せられたらというのがチーム的にも個人的にもあって、それで後半自分もコートに出て追いつけたのは本当に改善できた点だと思いますが、逆転した時に離し切れなかったところ、そこで勝ちに逃げてしまったというか、自分達が受身に立ったところが今日の敗因かなと思います。逆に向こうは点差が離れていても、前半通りのプレーをずっと続けてきたので、それでやられちゃったかなという印象です」

―1試合1試合が経験ですね。
「そうですね。関東の大学はリーグ戦の試合数も多いし、遠征しなくても練習試合ができますが、うちはそれも難しい。試合後のミーティングでも話したんですが、こういう関東の大学とやれる経験は本当に大きなものです。その中で昨日の負けから今日ステップアップできた部分があったので、今日の負けからまたステップアップできるよう、明日また改善して自分たちのバスケットを皆に観てもらえたらなと思います」

―菅澤選手としては、コートに出るときはいつもチームがピンチのときですが、どんな心掛けでいつも臨んでいるのですか?
「自分は基本的には大輔(#7中村)のバックアップですが、今回は4番ポジションの井村という選手が怪我で入院していてこっちに来られなかったので、(#5)八木の代わりで出ることも多くなっています。気を付けているのはまず、プリンストンモーションをやる上で5番の役割はすごく大事なので、それが1番うまい大輔に引けをとらないようにやること。プラス自分は走ることが持ち味だと思っているので、走って、チームのリズムを上げるという役割をいつも通りやろうと思っています。あと、自分は騒ぐキャラクターなので(笑)、シュートを決めたらちょっと大げさに喜んだりだとか、自分なりにチームをもり上げれたらなというのは毎回やりながら意識するようにしています」

―今日もたくさんガッツポーズが出て、周りを笑顔にしていましたね。
「シュートが入ったのはたまたまなんですが、今ここでもり上げたらもっとチームも乗ってくれるんじゃないかって感じたので。チーム力を考える上で、ベンチの雰囲気や応援の声は絶対大事だと僕は思います。だからスタートで出ない分ベンチで声を出しますし、出る機会をもらったら声を出してちょっとでも今まで出ていた5人とは違う存在になれたら相手もやりにくいはず。それが今日できたのは、個人的にすごくよかったと思います」

―この活躍に加え、7月の日本選抜では九州選抜メンバーにも選ばれていますが、去年のインカレで出場機会がなかったのは何か理由があるんですか?
「去年もシックマンで出してもらっていたんですが、夏の関東遠征で利き手の手首を複雑骨折してしまったんです。それで9月以降プレーできませんでした。それでもベンチには入れてもらっていたので、去年はベンチで声を出すことに専念して。復帰した今シーズンは逆に、大輔の怪我などで春はスタートで出させてもらいました。僕は高校時代は九州大会の経験もないので、4年間でそういうスタメンだったり、学生選抜もそうですが、毎日色々な経験ができてすごくプラスになりました。それをこの大会で表現できたなという感じです」

―とはいえ、インカレはあともう1試合、オールジャパンもありますし、まだ満足はしていないですよね?
091206sugasawa「はい、周りはすごく有名な選手ばかりの中で試合ができているのは楽しいですが、まだもっと上に行きたいという気持ちもあります。チームの目標としても、全チーム含めた“日本一”を掲げて4月からずっとやってきています。もちろん学生に負けてしまった時点でまだまだ足りない部分はありますが、あと1ヶ月、明日の試合が終わっても、オールジャパンに向けて高いモチベーションを維持しながら、この貴重なインカレで得た経験を生かして修正して、もう1段階2段階強くなって、東京に帰って来たいなと思っています」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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