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2009.12.05 (Sat)
【2009インカレ】12/5 準決勝 日本大VS東海大
好ゲームを見せた両チームだが、
20点差をひっくり返した日本大が決勝の舞台へ
日本大学74(11-25,15-12,24-18,24-15)70東海大学
2Q中盤に17-37と20点差が開いた。
だが、この20点をコツコツと返していき、同点。さらには逆転して勝利を掴んだのは日本大だった。前半の20分は我慢の時間帯だった。いつもなら入るシュートも入らず、ちぐはぐしてしまっていた。だが、後半に入ると落ち着きを取り戻し、本来の力を発揮して勝利へと繋げた。
一方の東海大は立ち上がりこそ日本大を圧倒したが、それ以降は苦しい戦いを強いられた。粘りは見せたものの、終盤になると要所でミスが出てしまい、前半なら決まっていたシュートも落ちてしまった。だが、「好ゲームだった」という東海大・陸川監督の言葉はこの試合にピタリと当てはまる。試合の中で互いに持ち味を発揮し、全力で戦い抜いた。勝者は日本大となったが、東海大もまたそれに匹敵するくらいのバスケットをしてみせたのは、会場の反応を見ても確かだった。
日本大の4年生は4年目にして初のインカレ決勝への切符を掴んだ。怪我に悩まされ続け、メンバーが揃わなかったこれまでだったが、それを乗り越えた努力とチーム力を持って慶應義塾大との一戦を迎える。
写真:日本大は粘って勝ち取った大きな勝利。
※試合のレポートと、東海大・日本大の記者会見、篠山選手のコメントは「続きを読む」へ。
日本大は、前日の試合で負傷した#31上江田(4年・F)に代わり、怪我からの完全復活を遂げた#1種市(4年・F)をスターターに起用。この種市の3Pから試合は始まった。次のプレーでは、東海大#0満原(2年・C)がすかさずゴール下でバスケットカウントを決めて3-3。それ以降、東海大は#7遥(3年・CF)と#0満原のインサイド陣の活躍が光って、3連続得点し先行する。対する日本大は、東海大のゾーンディフェンスに思うようにオフェンスを展開できない。種市の3P以降、得点に伸び悩み、残り5分34秒でタイムアウトを請求する。その後も積極的にシュートを狙っては行くものの、決定力不足で東海大に離されてしまう。終盤になって、#4栗原(4年・F)や#1種市のシュートが決まって11得点まで伸ばすも、東海大も#5多嶋(3年・PG)の3Pで応戦し、1Qを25-11で東海大がリードして終える。
Q毎の点差で言えば、15-12と互角の展開だが、先行していたのは東海大だった2Q。立ち上がりから激しいディフェンスで日本大を圧倒する。日本大は、この激しいディフェンスにアジャストできず、シュートは24秒ギリギリでなんとか放っているという状況。それでも、#9篠山(3年・G)がシュートをねじ込み、気持ちを見せる。また篠山は果敢にリバウンドに飛び込むと、それを#4栗原に繋いで速攻を決め、東海大にタイムアウトを取らせる。その後は、東海大も落ち着いて、#29嶋田(4年・C)のフックシュートや#36養田(3年・CF)のジャンプシュートなどタイムアウト明けに3連続得点で、37-17と20点差を開く。日本大はタイムアウトを請求し、立て直しを図る。この後のプレーで、#24古川が連続でファウルを犯してベンチに下がった東海大。日本大はこれをチャンスとみたか、#9篠山の豪快なドライブに#4栗原と#24熊(3年・C)の合わせのプレー、更には#14森川(2年・F)のリバウンドシュートが光って12点差とする。その後は、互いにシュートを決めきれず、前半を37-26と東海大が11点のリードを奪って終了した。
3Qは東海大#0満原、#24古川の連続得点で始まる。対する日本大は、#1種市の連続得点や#4栗原のシュートで対抗し、開始3分で10点差とする。だが、次の一本が決まらず点差は一桁にはならない。だが、日本大の面々に焦りはなく、落ち着いていた。そして、残り4分12秒。東海大絶対エース#24古川が3つ目のファウルをコールされると、そこから日本大が一気に東海大に襲い掛かる。まずは、#21中村(4年・C)のパスカットから#4栗原が走って得点。さらに栗原はアシストでも貢献し、まずは6点差。東海大はたまらずタイムアウトを請求し、その次のディフェンスでゾーンを展開するも、日本大は#1種市の3Pで攻略。オフェンスで波に乗ってきた日本大はディフェンスでも激しく足を動かし、東海大を翻弄する。ターンオーバーが多くなった東海大に対し、日本大は畳み掛けるようなオフェンスで詰め寄っていく。そして、残り2分14秒の#9篠山のレイアップで遂に1点差とする。だが、東海大も#17前村、#36養田が粘って逆転は許さず。さらに、ラストプレーでは東海大#4森田(2年・PG)が3Pを沈めて55-50で東海大リードは揺るがず。勝負は最終Qへと持ち越された。
4Q、日本大が試合を振り出しに戻したのは、残り6分53秒の#21中村のポストプレーだった。これで57-57の同点となる。すると、この後に#9篠山がバスケットカウントを沈めて60-57と逆転してみせる。さらにその後のプレーで#21中村から#1種市へとパスが渡り3P。6点差を開かれた東海大は後半2回目のタイムアウトを請求する。タイムアウト明け、ミスが出てしまう日本大に対して、東海大は#0満原がセカンドチャンスをものにしてバスケットカウント。さらに#17前村がコートを駆け抜けてシュートを沈める。だが、日本大も再び#21中村のパスから#4栗原が3Pを沈めて思わずガッツポーズ。その後は拮抗した展開が続いていく。残り1分11秒で、日本大#4栗原が熾烈なリバウンド争いを制してシュートを決めると、点差は70-66の4点差となり、東海大はこの試合最後のタイムアウトを取る。残り58秒で、東海大は#36養田がゴール下で得点し2点差とするものの、日本大もすかさず#9篠山が決め返して譲らず。その後、残り19秒で、日本大#9篠山がファウルを犯してしまうが、それを応援団・ベンチで「大丈夫!大丈夫!」と声をかけて乗り切る。このファウルでフリースローを得た東海大だが、#17前村はこれを2投とも外してしまい、万事休す。試合終盤、東海大はファウルゲームに持ち込み、#27石井(4年・SG)が勝利を懸けた3Pを放つも、リングにはじかれてしまう。最後は4点差。20点差をコツコツと返していった日本大がファイナルの座をものにした。
20点差を返して勝利を勝ち取った日本大の戦いぶりは素晴らしいものであった。最後まで勝利への意思を曲げずに、2点ずつ返していった結果が、勝利へと繋がった。リバウンドも全員で飛び込んで37本と、東海大より12本も多くもぎ取ってみせた。また、得点では伸び悩んだが#21中村の5アシスト4スティールはチームに大きく貢献したといっていい。4年間を通して初めての日本一を懸けた舞台へと遂に上がってみせた日本大。時ぞ今とは正にこのこと。高校時代、ほぼ無名だった選手たちの努力の成果を、決勝では存分に発揮し、見せ付けて欲しい。
一方、破れた東海大は涙に暮れた。リーグ戦の不調からは考えられないほど、チームは変わった。だが、結果がついてこなかった。出てくる言葉は反省ばかりであったが、「全力でやった結果」と#24古川は試合を振り返った。3位決定戦は、青山学院大との一戦となった。互いにライバル意識の強い両校の対決は見逃せない。敗戦のショックを引きずらず、“これぞ東海大”というものを最後に見せてほしい。
【日本大記者会見】
◆川島淳一監督
「こういうビハインドゲームというのはリーグ戦でも何回か経験していて、これだけの大きなビハインドもリーグ戦では確かあったと思います。最初の出だしがこういうケースはある。ディフェンスのコンビネーションが悪かったり、チームとしての約束事ができていなかった。だんだん落ち着いてきて、オフェンスもバランスが取れてきた。前半で14、5点差だったらなんとかなるんじゃないかなとは思っていました。実際その近くに来ていたので(前半終了時11点差)、あとは勝負は3Qだと思っていました。3Qでは、射程距離に持っていければ勝てる自信はありました。学生達もそういうのを経験しているので、イメージとしては持っていたのではないでしょうか?それが逆転に繋がったと思います。
インカレでは相手云々ではなく、自分達のバスケットをまずやろうと。自分らのディフェンスをやれば、おのずと結果は出るだろうし、大きく負けることはない。自信は学生達も我々もありました。オフェンスも今大会リーグ戦の悪さから比べるとだいぶよくなって、コンビネーションも、カットもリバウンドも走りもよくて、形としては満足しています。
慶應さんは一人ひとり点を取るのがうまい。特徴はわかっているけれど、うちのディフェンスがどうできるか。これが最後の戦いですからね。このディフェンスができるかできないかが重要。勝ちたい気持ちはあるので、ディフェンスとリバウンドを負けなければ絶対にいい結果になるのではないかなと。ただ、今日みたいなビハインドになってしまうと、今日みたいなゲームが明日も続けてできるわけではないので(苦笑)、イーブンの入り方をしてほしい、それを願うだけです」
◆#4栗原貴宏(4年・F・主将)
「出だしは、東海大学が速い展開からのシュートが当たっていました。僕らはオフェンスでも上手く噛み合わなくて、リバウンドも取られてしまって、その結果が20点差に繋がってしまったと思います。でも、ずっとああいう状況で当たり続けるというのはないと思ったので、そこは我慢してディフェンスを頑張ろうと思っていました。オフェンスも3点を狙うのではなくて2点ずつ返していこうという話をしていました。我慢して焦らずしっかりとディフェンスをできたことが勝利に繋がったと思います。明日は、目の前の敵に対して自分達のバスケットをやりたいです。最後なので楽しんでやって、それで結果がついてくれば。今日みたいに最初から最後まで気持ちを切らさず、チーム一丸となって優勝したいです」
◆#1種市幸祐(4年・F)
「(試合に)ずっと出ていなかったこともあって、最初は、ちょっと打って感覚を掴みたかったというのがありました。ただ、上手く噛み合わずに20点差が開いてしまいました。でも、ローテーションとかをしっかりやっていければ、絶対に勝てると思っていました。諦めずに頑張った結果だと思います。自分は、リーグが終わったくらいから練習を始めた感じで、最近、やっとチームになじめてきました。上江田の代わりのスタートは…急すぎて緊張しました(笑)」
◆#21中村将大(4年・C)
「前半は単発なオフェンスが多くて、流れが悪かった上に、相手も外から当たっていました。でも、出ているメンバーも、ベンチも、応援席も一丸となって最後まで諦めずに戦った結果が、こういう展開に繋がったと思います。リーグもインカレも、1~4年の全員の力で戦っているなというのを、試合中を含め色々な部分から感じています」
◆#9篠山竜青(3年・G)
「(最近調子が上がっているのでは?)調子がいいといか、久しぶりにこんなに笑顔でプレーしてるな、自分、という感じです。リーグ前半は海斗(#3石川)がいたし、監督も使いたがっていたのでシュートを2本ぐらい外したら交代させられるとか、余計なことを考えていました。でもそういうのが終盤、インカレにかけて信頼してもらえるようになってきたかなと。やっぱり試合には出たいじゃないですか。だから最近はそういうのを気にしないで思い切りできています。
今日は久しぶりに観客の感じを見てうわーっと思いました。インカレはいつもなら順位決定戦を終わって、着替えてから観客席に上がったら『あ、人が増えてる』みたいな状況を味わってきたので。今年やっとここに来ました。どうなるのか楽しみです」
【東海大記者会見】
◆陸川 章監督
「上江田君(日本大#31)が怪我をしていたところに、種市君(日本大#1)が起用されていたということで、始めは上手くアジャストできていなくて、そこはリードできたなと。プラン通りいっていたんですが、後半は、種市君も含めて上手くアジャストできていた。どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。残念ながらうちは負けてしまったわけですが、選手たちは全力を出して戦ってくれたと思うし、誇りに思います。本当に好ゲームだったと思います」
◆#17前村雄大(4年・PG・主将)
「どちらも(東海も日大も)いいプレーをしていたし、うちのディフェンスも機能していたんですが、相手のファーストシュートが落ちたときのリバウンドや、ボールに対する執着心、反応といった意味では、今日の試合を見る限りではまだ日大の上だったのかなあと。インカレまでは、練習してきたことしか本番では出せないから、4年生が中心になってチームをまとめてきました。でも、4年生だけではなくて、多嶋(#5)や満原(#0)も下から積極的に色々言ってくれて、練習をやれていました」
◆#24古川孝敏(4年・SF)
「リバウンド相手のシュートが入りだしたときに消極的になってしまって、守りに入ってしまいました。オフェンスでもあまり足が動かせなかったです。去年のインカレで負けてから、コーチと4年生でマンツーマンで話をして、今までにはなかった繋がりがあったチームでした。だから、マイナスイメージは一切なかったし、インカレ優勝だけをずっと見てやってきました。全力でぶつかった結果が負けてしまったんですけど、やってきたことは間違いではなかったと思っています。また明日あるので最後はしっかり勝って終わりたいと思います」
◆#0満原優樹(2年・C)
「出だしはディフェンスがよくて、相手のやりたいことに対してうまくアジャストして止められたと思います。でも、相手のシュートが少し入りだしたときにディフェンスが少し甘くなっていたのがわかって、それに対して声をかけていたんですが、それ以上に点数が入らなくて。オフェンスを意識して攻めてしまいました。ディフェンスは僕たちの中ではできたけど、ただ、甘くなってしまったときにそれがオフェンスにも影響してしまいました」
20点差をひっくり返した日本大が決勝の舞台へ
日本大学74(11-25,15-12,24-18,24-15)70東海大学

だが、この20点をコツコツと返していき、同点。さらには逆転して勝利を掴んだのは日本大だった。前半の20分は我慢の時間帯だった。いつもなら入るシュートも入らず、ちぐはぐしてしまっていた。だが、後半に入ると落ち着きを取り戻し、本来の力を発揮して勝利へと繋げた。
一方の東海大は立ち上がりこそ日本大を圧倒したが、それ以降は苦しい戦いを強いられた。粘りは見せたものの、終盤になると要所でミスが出てしまい、前半なら決まっていたシュートも落ちてしまった。だが、「好ゲームだった」という東海大・陸川監督の言葉はこの試合にピタリと当てはまる。試合の中で互いに持ち味を発揮し、全力で戦い抜いた。勝者は日本大となったが、東海大もまたそれに匹敵するくらいのバスケットをしてみせたのは、会場の反応を見ても確かだった。
日本大の4年生は4年目にして初のインカレ決勝への切符を掴んだ。怪我に悩まされ続け、メンバーが揃わなかったこれまでだったが、それを乗り越えた努力とチーム力を持って慶應義塾大との一戦を迎える。
写真:日本大は粘って勝ち取った大きな勝利。
※試合のレポートと、東海大・日本大の記者会見、篠山選手のコメントは「続きを読む」へ。
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【GAME REPORT】
Q毎の点差で言えば、15-12と互角の展開だが、先行していたのは東海大だった2Q。立ち上がりから激しいディフェンスで日本大を圧倒する。日本大は、この激しいディフェンスにアジャストできず、シュートは24秒ギリギリでなんとか放っているという状況。それでも、#9篠山(3年・G)がシュートをねじ込み、気持ちを見せる。また篠山は果敢にリバウンドに飛び込むと、それを#4栗原に繋いで速攻を決め、東海大にタイムアウトを取らせる。その後は、東海大も落ち着いて、#29嶋田(4年・C)のフックシュートや#36養田(3年・CF)のジャンプシュートなどタイムアウト明けに3連続得点で、37-17と20点差を開く。日本大はタイムアウトを請求し、立て直しを図る。この後のプレーで、#24古川が連続でファウルを犯してベンチに下がった東海大。日本大はこれをチャンスとみたか、#9篠山の豪快なドライブに#4栗原と#24熊(3年・C)の合わせのプレー、更には#14森川(2年・F)のリバウンドシュートが光って12点差とする。その後は、互いにシュートを決めきれず、前半を37-26と東海大が11点のリードを奪って終了した。

4Q、日本大が試合を振り出しに戻したのは、残り6分53秒の#21中村のポストプレーだった。これで57-57の同点となる。すると、この後に#9篠山がバスケットカウントを沈めて60-57と逆転してみせる。さらにその後のプレーで#21中村から#1種市へとパスが渡り3P。6点差を開かれた東海大は後半2回目のタイムアウトを請求する。タイムアウト明け、ミスが出てしまう日本大に対して、東海大は#0満原がセカンドチャンスをものにしてバスケットカウント。さらに#17前村がコートを駆け抜けてシュートを沈める。だが、日本大も再び#21中村のパスから#4栗原が3Pを沈めて思わずガッツポーズ。その後は拮抗した展開が続いていく。残り1分11秒で、日本大#4栗原が熾烈なリバウンド争いを制してシュートを決めると、点差は70-66の4点差となり、東海大はこの試合最後のタイムアウトを取る。残り58秒で、東海大は#36養田がゴール下で得点し2点差とするものの、日本大もすかさず#9篠山が決め返して譲らず。その後、残り19秒で、日本大#9篠山がファウルを犯してしまうが、それを応援団・ベンチで「大丈夫!大丈夫!」と声をかけて乗り切る。このファウルでフリースローを得た東海大だが、#17前村はこれを2投とも外してしまい、万事休す。試合終盤、東海大はファウルゲームに持ち込み、#27石井(4年・SG)が勝利を懸けた3Pを放つも、リングにはじかれてしまう。最後は4点差。20点差をコツコツと返していった日本大がファイナルの座をものにした。
20点差を返して勝利を勝ち取った日本大の戦いぶりは素晴らしいものであった。最後まで勝利への意思を曲げずに、2点ずつ返していった結果が、勝利へと繋がった。リバウンドも全員で飛び込んで37本と、東海大より12本も多くもぎ取ってみせた。また、得点では伸び悩んだが#21中村の5アシスト4スティールはチームに大きく貢献したといっていい。4年間を通して初めての日本一を懸けた舞台へと遂に上がってみせた日本大。時ぞ今とは正にこのこと。高校時代、ほぼ無名だった選手たちの努力の成果を、決勝では存分に発揮し、見せ付けて欲しい。
一方、破れた東海大は涙に暮れた。リーグ戦の不調からは考えられないほど、チームは変わった。だが、結果がついてこなかった。出てくる言葉は反省ばかりであったが、「全力でやった結果」と#24古川は試合を振り返った。3位決定戦は、青山学院大との一戦となった。互いにライバル意識の強い両校の対決は見逃せない。敗戦のショックを引きずらず、“これぞ東海大”というものを最後に見せてほしい。
【日本大記者会見】
◆川島淳一監督
「こういうビハインドゲームというのはリーグ戦でも何回か経験していて、これだけの大きなビハインドもリーグ戦では確かあったと思います。最初の出だしがこういうケースはある。ディフェンスのコンビネーションが悪かったり、チームとしての約束事ができていなかった。だんだん落ち着いてきて、オフェンスもバランスが取れてきた。前半で14、5点差だったらなんとかなるんじゃないかなとは思っていました。実際その近くに来ていたので(前半終了時11点差)、あとは勝負は3Qだと思っていました。3Qでは、射程距離に持っていければ勝てる自信はありました。学生達もそういうのを経験しているので、イメージとしては持っていたのではないでしょうか?それが逆転に繋がったと思います。
インカレでは相手云々ではなく、自分達のバスケットをまずやろうと。自分らのディフェンスをやれば、おのずと結果は出るだろうし、大きく負けることはない。自信は学生達も我々もありました。オフェンスも今大会リーグ戦の悪さから比べるとだいぶよくなって、コンビネーションも、カットもリバウンドも走りもよくて、形としては満足しています。
慶應さんは一人ひとり点を取るのがうまい。特徴はわかっているけれど、うちのディフェンスがどうできるか。これが最後の戦いですからね。このディフェンスができるかできないかが重要。勝ちたい気持ちはあるので、ディフェンスとリバウンドを負けなければ絶対にいい結果になるのではないかなと。ただ、今日みたいなビハインドになってしまうと、今日みたいなゲームが明日も続けてできるわけではないので(苦笑)、イーブンの入り方をしてほしい、それを願うだけです」
◆#4栗原貴宏(4年・F・主将)
「出だしは、東海大学が速い展開からのシュートが当たっていました。僕らはオフェンスでも上手く噛み合わなくて、リバウンドも取られてしまって、その結果が20点差に繋がってしまったと思います。でも、ずっとああいう状況で当たり続けるというのはないと思ったので、そこは我慢してディフェンスを頑張ろうと思っていました。オフェンスも3点を狙うのではなくて2点ずつ返していこうという話をしていました。我慢して焦らずしっかりとディフェンスをできたことが勝利に繋がったと思います。明日は、目の前の敵に対して自分達のバスケットをやりたいです。最後なので楽しんでやって、それで結果がついてくれば。今日みたいに最初から最後まで気持ちを切らさず、チーム一丸となって優勝したいです」
◆#1種市幸祐(4年・F)
「(試合に)ずっと出ていなかったこともあって、最初は、ちょっと打って感覚を掴みたかったというのがありました。ただ、上手く噛み合わずに20点差が開いてしまいました。でも、ローテーションとかをしっかりやっていければ、絶対に勝てると思っていました。諦めずに頑張った結果だと思います。自分は、リーグが終わったくらいから練習を始めた感じで、最近、やっとチームになじめてきました。上江田の代わりのスタートは…急すぎて緊張しました(笑)」
◆#21中村将大(4年・C)
「前半は単発なオフェンスが多くて、流れが悪かった上に、相手も外から当たっていました。でも、出ているメンバーも、ベンチも、応援席も一丸となって最後まで諦めずに戦った結果が、こういう展開に繋がったと思います。リーグもインカレも、1~4年の全員の力で戦っているなというのを、試合中を含め色々な部分から感じています」
◆#9篠山竜青(3年・G)
「(最近調子が上がっているのでは?)調子がいいといか、久しぶりにこんなに笑顔でプレーしてるな、自分、という感じです。リーグ前半は海斗(#3石川)がいたし、監督も使いたがっていたのでシュートを2本ぐらい外したら交代させられるとか、余計なことを考えていました。でもそういうのが終盤、インカレにかけて信頼してもらえるようになってきたかなと。やっぱり試合には出たいじゃないですか。だから最近はそういうのを気にしないで思い切りできています。
今日は久しぶりに観客の感じを見てうわーっと思いました。インカレはいつもなら順位決定戦を終わって、着替えてから観客席に上がったら『あ、人が増えてる』みたいな状況を味わってきたので。今年やっとここに来ました。どうなるのか楽しみです」
【東海大記者会見】
◆陸川 章監督
「上江田君(日本大#31)が怪我をしていたところに、種市君(日本大#1)が起用されていたということで、始めは上手くアジャストできていなくて、そこはリードできたなと。プラン通りいっていたんですが、後半は、種市君も含めて上手くアジャストできていた。どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。残念ながらうちは負けてしまったわけですが、選手たちは全力を出して戦ってくれたと思うし、誇りに思います。本当に好ゲームだったと思います」
◆#17前村雄大(4年・PG・主将)
「どちらも(東海も日大も)いいプレーをしていたし、うちのディフェンスも機能していたんですが、相手のファーストシュートが落ちたときのリバウンドや、ボールに対する執着心、反応といった意味では、今日の試合を見る限りではまだ日大の上だったのかなあと。インカレまでは、練習してきたことしか本番では出せないから、4年生が中心になってチームをまとめてきました。でも、4年生だけではなくて、多嶋(#5)や満原(#0)も下から積極的に色々言ってくれて、練習をやれていました」
◆#24古川孝敏(4年・SF)
「リバウンド相手のシュートが入りだしたときに消極的になってしまって、守りに入ってしまいました。オフェンスでもあまり足が動かせなかったです。去年のインカレで負けてから、コーチと4年生でマンツーマンで話をして、今までにはなかった繋がりがあったチームでした。だから、マイナスイメージは一切なかったし、インカレ優勝だけをずっと見てやってきました。全力でぶつかった結果が負けてしまったんですけど、やってきたことは間違いではなかったと思っています。また明日あるので最後はしっかり勝って終わりたいと思います」
◆#0満原優樹(2年・C)
「出だしはディフェンスがよくて、相手のやりたいことに対してうまくアジャストして止められたと思います。でも、相手のシュートが少し入りだしたときにディフェンスが少し甘くなっていたのがわかって、それに対して声をかけていたんですが、それ以上に点数が入らなくて。オフェンスを意識して攻めてしまいました。ディフェンスは僕たちの中ではできたけど、ただ、甘くなってしまったときにそれがオフェンスにも影響してしまいました」
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