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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.12.04 (Fri)

【2009インカレ】12/4 準々決勝 青山学院大VS天理大

「4年生を勝たせたい」下級生の得点で青学大が逆転勝利
天理大は勝負の綾に泣きベスト4の壁を破れず

青山学院大学71(14-21,20-15,17-18,20-13)67天理大学
091204aogaku.jpg青山学院大のトランジションか、それとも天理大のハーフコートバスケットか。対照的なカラーを持つチーム同士の注目の1戦は、青山学院大に軍配が上がった。

ほとんど差はなかった。
その中で勝負所での判断が青山学院大に出た。天理大はファウルトラブルの選手を下げると失点し、選手を戻すとさらにファウルがかさみと交代のタイミングが結果的に後手になってしまう。また、4Qだけで10点を荒稼ぎした青山学院大#32中川(2年・C)は、「今朝コーチにシュートのアドバイスをもらったので思い切り打てた」のに対し、天理大は「2点はいいから3点だけは止めようと外のシューターのカバーに行く方にかけた」と振り返る。さらに、2点差で迎えたラスト1分半、青山学院大#16比江島(1年・SF・洛南)の1on1も、4ファウルだったマッチアップの天理大#1根来(4年・PF)が「ファウルしたくなかった」と少し離したところで、ジャンプシュートを決めてみせた。6点差をつけるシュートを決めたのも、残り3分で投入された#0橋本(3年・PG)だった。

こうして天理大はリードしながら最後まで突き放せなかった。接戦になれば、関東リーグの激戦をくぐり抜けた青山学院大に分がある。比江島も#0橋本も、「リーグは悔しい思いをしていたし、最後の大会で4年生を勝たせたかった」と口をそろえ、その思いが4点だけチームを前に押し出したと言えるだろう。一方の天理大も下級生の多いチームだが、「根来さんという大きな存在に頼ってしまった」と#2大谷(2年・SG)。だが、若いメンバーながら準々決勝で1番の好ゲームを演じたのも事実だ。「最高の力は出たと思う」と天理大のキャプテン・#00清水雄司は後輩達をたたえた。敗れはしたが、関西王者として胸を張れる内容だった。

写真:中川の奮闘に、試合後、小林高晃らメンバーがねぎらった。

※試合のレポートと、青山学院大・中川真雄選手、橋本選手、天理大・清水雄司選手のインタビュー、青山学院大・比江島選手、天理大・根来選手、清水陽平選手、大谷選手のコメントは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
091204negoro.jpg1Q、青山学院大は#16比江島や#32中川が走る。天理大も#5清水陽平(2年・G)の3Pなどで応戦し、10-9と互角の立ち上がりとなる。しかしここから天理大#1根来、#10サンバ(3年・C)がブロックショットを連発。さらに#1根来がリバウンドでも存在感を発揮すると、青山学院大はなかなか速攻を出せなくなる。天理大はハーフコートでじっくり作り、最後は#33吉田(3年・PG)から#10サンバへ好アシストを通すという形が出て14-21とリードした。

2Q、流れを取り戻したい青山学院大はディフェンスをオールコートからのゾーンにチェンジ。すると#0橋本の3Pを皮切りにスティールから#7渡邉(4年・PG)の速攻、そして#23湊谷(3年・PF)の3Pで22-21と一気に抜き去る。しかし天理大は慌てない。#1根来がバスケットカウントで流れを切ると、ディフェンスリバウンドからじっくりパスをまわして#5清水の3Pなどで青学大のゾーンに対応する。逆に青学大は24秒ぎりぎりまで追い込まれることが多くなり、残り5分24-29でタイムアウトを取る。すると#5辻(2年・SG)の3Pで息を吹き返し、天理大が指示のために#10サンバを下げたところでレイアップ、天理大のミスから再び#5辻が3Pを決めて32-32と同点に持ち込む。この後、青学大#0橋本がスティールからの速攻を決めるまでサンバを戻すタイミングがなく、残り1分天理大はタイムアウトを請求。すると連続得点に成功し、両チーム譲らず天理大の2点リードで前半を終えた。

3Q、天理大はファウルトラブルの#5清水を1度下げるが、緊迫した展開を乗り切るためすぐに戻すと早くも4つ目のファウルを犯してしまう。だが青学大はこのフリースローを#4小林(4年・G)が決められず、逆に天理大#00清水雄司(4年・SG)に3Pを決められチャンスを生かせない。しかし、ここで天理大が#10サンバにボールを集めようとするのを読んでスティール。#23湊谷などの3Pにつなげ、残り2分には49-50と再び迫る。だが天理大はここで#10サンバが大きなリバウンドシュートを押し込み、追いつかせない。51-54と天理大リードで勝負は4Qに持ち越された。

091204hashimoto.jpg4Q、天理大の外が落ちる間に、青学大は#23湊谷のアシストから#32中川が合わせのジャンプシュートを決めて56-54とついに逆転する。さらに青学大#16比江島にもミドルショットを許し、Q開始から3分半無得点の天理大はタイムアウトを取らざるを得ない。さらにここで大黒柱の#1根来がディフェンスで4ファウル目を取られ、絶体絶命のピンチに陥るが、#1根来に代わった#7江元(4年・PF)がつなぐ。攻めては#25平尾(2年・PG)へのアシスト、守ってはリバウンドでファウルを得て再び根来に託す。すると勢い付いた天理大は#10サンバのシュートで62-63と再び前へ。残り3分、今度は青学大のタイムアウトとなった。

ここで勝負強さを見せたのは青学大#16比江島だった。まずジャンプシュートを決めると、この試合当たっていた#32中川へアシスト、ロングシュートを引き出す。さらに天理大が2つ目のタイムアウトを取って迎えた残り1分40秒、マッチアップの天理大#1根来の上からジャンプシュートを決め、64-68として天理大を最後のタイムアウトに追い込んだ。この後天理大が選択したのはもちろん#10サンバ。しかしシュートを狙いながらのパスは3秒オーバータイムとなってしまう。逆に青学大は#0橋本がサンバにひるまずレイアップを決め切り6点差がつく。もうタイムアウトのない天理大は、まず#10サンバがバスケットカウントを返して1ゴール差とし、ファウルゲームには出ずプレッシャーを掛けていく。すると青学大#32中川を囲んでボールを奪取。残り8秒、この試合要所で決めてきた#5清水の3Pにかけたが、軌道が短くボールはネットをかすめてラインを割った。さすがに下を向く選手達に、#1根来が大声で声を掛けるが、時間が足りない。青学大#7渡邉が残り2秒でのフリースローの1投目を決めて勝利を決定付けた。何度もリードが入れ替わったゲームは、土壇場で気持ちの強いプレーを見せた青学大が71-67でものにした。

[青山学院大]#16比江島 18点/#32中川 16点/#14橋本14点/#23湊谷14点
[天理大]#10サンバ29点、10リバウンド/#5清水陽平 12点/#1根来11点


【INTERVIEW】
「あのシュートには皆の“勝つ”という気持ちが乗り移っていた」
チームの魂を最高の形で表現してみせた青学大の元気印

◆#0橋本竜馬(青山学院大・3年・PG)
091203hasimoto.jpg大学に入る前から、気持ちの強さは折り紙つき。
かつ、橋本はルーキーシーズンからその気持ちを表現してきた。自身が気持ちのいいレイアップを決めたときはもちろん、チームメートの好プレーにも大きなガッツポーズを見せた。
しかし、青学大が“勝って当たり前”という時期には、そこまで燃える試合が多くなかったという事情もあれど、チームとしてそういった表現はあまりされてこなかった。気持ちを持っていても日頃から表現していなければ、ここぞというところで出し方を思い出せない。それが昨年のインカレだったと言えるだろう。

今シーズンは一転、力の拮抗するリーグで気持ちの試される試合が続いた。特に青学大はスモールラインナップで勝負所を乗り切ったことが多く、一時はベンチから見守る時間の長かった橋本もコートに立つ時間が増えた。橋本がいるとやはり1本芯が通る。その積み上げてきたものを、この準々決勝で出し切ったのはさすがの一言。天理大のガード、#25平尾が「自分の気持ちをチームに乗せられず空回りした」と悔やんだのとは対照的だった。手に汗握る試合で、それだけ橋本の表現力は気持ちという意味でもプレーという意味でも光っていた。


―厳しい戦いを勝ち切りましたね。
「1戦1戦勝つことが重要だと皆で話していたし、この試合はその上でヤマになると思っていたので、それに勝てて嬉しいです。相手は高さがあるので、そういう面でどうかなと思っていましたが、最後は逆転できてよかったです」

―途中はオフェンスが24秒ギリギリになる場面もありましたが、その要因と、それを打破できたきっかけはなんだったのでしょうか?
「やっぱりいいリバウンドを取らせてもらえなかったので、青学の走る展開というのがなかなかできなかったです。24秒ギリギリのときは、決める気持ち、自分が行くんだって気持ちで行かないとシュートにならないしパスもできないと思うので、自分としては残り5~7秒くらいになったら1on1に行こうと決めていました。それでいい結果につながったと思います」

―最後は逆転できましたが、ずっと少しの差を追いかけるというのは精神的にはどうでしたか?
「でもそういう試合になると思っていましたし、本当に厳しかったですがベンチを見たら皆が声を出して頑張ってくれていたので、代表してコートに出ている自分たちがあきらめちゃいけないと思って頑張りました」

―ゾーンディフェンスも最初はうまく対応されていましたよね。
「はい、でも長くやればなんとかなるんじゃないかという予感がありましたし、何より自分たちがやってきたことを信じてやりました」

―3Qの終盤に1度ベンチに下がって、4Q残り3分のタイムアウトでまた名前を呼ばれたときはどんな心境でしたか?あのメンバーチェンジは勝ちをつかむ上で本当に大きかったと思います。
「自分自身調子は悪くなかったし、一発やってやろうと思ってコートに出ました。もちろんもっと早く出たいという思いもありましたが、切り替えて、ここは絶対負けられないという気持ちで臨みました」

―今日はその“気持ち”が1番の勝因でしょうか。
「そうですね、本当に“勝つ”という気持ちで、コートに出ているやつもベンチのやつもベンチ外の人もそういう気持ちでやっていたと思うので、それが乗り移って最後のあの比江島のシュートや自分のシュートが決まったと思います」

―あの最後に6点差をつけたレイアップは、橋本選手らしい強気のシュートだったと思います。
「サンバがブロックにきたのでされてしまうかなと思いましたが、シュートを高めに上げたらちょうどよくいったのでよかったです。今日は4年生があまりいつもの調子ではなかった分、ここで終わらせたくないという気持ちがありましたし、明日の準決勝は必ず4年生がやってくれると思ったので、それを信じて今日は自分たちが頑張りました」

―失礼ながら、青学大は気持ちが見えなくなってしまっていた時期があったように思うんですね。もちろん皆ずっと気持ちを持ってはいたと思うのですが…。
「言いたいことはわかりますよ。今言われて感じたのは、他の人が見ていてそう思うということは、チームにやはりそういう雰囲気があったのかなと思います」

091203aogaku.jpg―それをこの試合でまた表現できるようになったのかな、気持ちの強い青学が戻ってきたのかなと思うのですが、橋本選手の感覚としてはどうですか?
「そうですね、特にインカレはシーズン最後の大会ですし、自分自身も、4年生は自分たちの学年の次に同じ時間を過ごしてきたので、勝たせてあげたいという気持ちが本当に強かったです。ここでは負けたくないというのが皆にあったと思います」

―次はリーグで引き分けた慶應大との準決勝ですが、また今日のような気持ちのこもった試合ができそうでしょうか?
「はい。あと全部勝って、最高の形で終わりたいです」

写真:スタンドにいた4年生と勝利の喜びを分かち合う青学大のメンバー。


インカレの大一番で見えてきた、
自分らしく、かつ歴代の先輩のように存在感あるセンターへの道

◆#32中川真雄(青山学院大・2年・C)
091204nakagawamao.jpg今年の青山学院大はセンター不在、そういう声も時には耳に入っただろう。確かに、昨年までのインサイドを担った荒尾岳という選手は、40分間コートに立ってオフェンスでもディフェンスでも貢献できる選手だった。だが、同じような選手になる必要はない。中川なりにチームに貢献していけば、自ずとそれが新しい「青山学院大のセンター」の形になっていくはずだ。
まずこの試合では、相手のビッグマンを出し抜く合わせのシュートをきっちり決めて1歩前進した。しかしディフェンス面では課題を残したという。次へ、また次へ。中川の歩む道はまだ始まったばかりだが、確実に前へつながっている。


―今日の相手はサンバ選手のいる天理大ということで、中川選手はどんな心掛けでこの試合に臨みましたか?
「セネガルの選手はリバウンドがすごく強いというイメージがあったので、ボックスアウトを絶対にやろうというのは心に誓っていました。それと、昨日の専修大戦は自分のマークマンに多くやられてしまったために競ったと思うので、今日は絶対にやられない、できるだけ点数も取られないようにしようというのも思っていたのですが、それはちょっとできなかったので今後の課題かなと思います」

―展開としては序盤こそ走れていましたが、だんだん24秒ギリギリのオフェンスが増えて青学ペースではないという印象でした。やっていてはどうでしたか?
「確かに走る展開ではなくなって、天理にちょっとペースを持っていかれていたと思います。走らないと青学のバスケではないので、足が止まって相手に流れを渡してしまったのが今日の1番の反省点ですね。やっぱりディフェンスリバウンドをいい形で取れないと、走ることもできなかったです」

―その流れが変わったきっかけは何かありましたか?
「流れが変わった、というより自分達でその流れを持ってこれたのかなと。昨日の夜のミーティングで相手のプレーを見て特徴をつかんで、得意なことをさせないというのを1番心掛けていたので、相手の流れを崩すことができたと思います。それから、4年生の(#7)渡邉さんや(#4)小林さんが出ているときはハドルを組むなど自分達をすごくまとめてくれたので、今日はそれで集中力がずっと途切れずにできました」

―流れを「持ってくる」上で、中川選手の合わせのシュートはすごく効果的だったと思います。
「朝のシューティングで星本さん(Aコーチ)についてもらってしっかり教えてもらっていたので、それが出たのかなと思います。本当に毎日アドバイスをしてくれていたので、それがすごくよかったですね。アレクさん(#23湊谷)や(#16)比江島のドライブに対して自分のマークマンがカバーに行ったことでノーマークになれたので、思い切りシュートを打てました」

―4Qは見ていて“落ちないんじゃないか”というような雰囲気が出ていましたが、実際はどうでしたか?
「自分自身途中からそう思いました。こんなことは今回が初めてかもしれないですね。少なくとも大学ではなかったですし、高校ではあんなに外からシュートを打ったことはなかったので。だから自分でもびっくりしています」

―そんな出来をこの大一番に持ってこられた理由はなんだと思いますか?
「そうですね…自分達は日本一のために今まで練習してきたので、その練習がこの試合で出たのかなという感じです」

―サンバ選手のいる天理大に勝ったことで、青学大のセンターとしての役割を果たせたという感じでしょうか?
「今日の試合は自分にとってすごく自信になりました。ただ、これを続けていかないとチームが勝つのは難しいと思います。去年の荒尾さん(荒尾岳・現JBLトヨタ自動車)の後を継いでから、“荒尾さんに追いつかなければ”という気持ちがあって最初はすごく焦っていました。でも今は荒尾さんに追いつかなくてもいい、少しづつでもいいから、荒尾さんに追いつくというよりも自分らしさを出した選手になりたいと思うようになりました。それが今日少し見えたので、これからもそれを続けて頑張っていきたいです」


「ここまで連れて来てくれて下級生には感謝している」
優勝を目指すチームを精神面で引っ張った主将の誇り

◆清水雄司(天理大・4年・SG・主将)
091204shimizuyuji.jpg青山学院大の下級生たちの活躍は素晴らしかったが、天理大もまた、2・3回生の思い切りのいいプレーが光っていた。そして、試合後涙する彼らに4回生の清水は「感謝している」と言った。それだけでも天理大がチームとして過ごしてきた時間が伝わってくる。
敗れたからには足りなかった部分、自身としても悔やまれるプレーはある。それでも本気で優勝を目指してやってきた、だからこそ口にできた“天理の最高の力を出せた”という言葉。それはこのチーム、この1年間に対する誇りだった。


―残念でしたが、いい試合でした。
「ありがとうございます。いけると思ったんですけどね。やっぱり向こうはミスをしなくて、こちらのミスが細かいところで出た…いや、でももう、最高の力は出たと思います」

―この試合はロースコアでしたしずっとリードしていて、天理大のゲーム展開ができていたのではないでしょうか?
「そうですね。展開は本当に思った通りでした。あとは細かいミスをなくしていけば、この結果でわかる通り関東の上位とも全然戦えるレベルです。あとは明日また切り替えて、チーム最高の5位を目指して頑張っていくしかないですね」

―最後は、準々決勝からメインコートということもあり、独特の雰囲気に呑まれてしまった感じでしょうか。
「気持ちの部分は皆で気合を入れていったんですが、確かに大舞台という意味では相手の方が場慣れしていたのもあります。でも、天理は天理の最高の力を出せたと思います。夏に青学と練習試合をやったときと比べて本当にチームのレベルが上がっていると実感したので、それがわかっただけで十分よかったです」

―チームのレベルが上がって接戦になったからこそ、主力選手のファウルトラブルは大きかったのでは?
「そこはちょっと痛かったところです。控えの選手も頑張ったんですが、やはり根来をはじめ軸となる選手達だったので」

―清水選手も出番が回ってきましたが、どんな心境でコートに入ったのですか?
「まずはディフェンスでをやろうと考えていました。うちはディフェンスのチームなので、そこは全選手怠ってはいけないテーマなんです。だからそこを頑張るのと、あとは思い切りやってやろうと。4回生なので、その辺りの気持ちの整理はできていました」

―ディフェンスは確かにつないでいましたね。ただ、オフェンスではチームとしてゾーンを攻めきれなかったですね。
「そうですね、前やったときもゾーンをしかれて、ちょっと苦労した部分がありました。その時に比べれば全然攻略できていたと思いますが、あとちょっとのところ。もう1つパスをつなげればというときにつなげられなかったりなど、自分たちの視野の狭さを感じました」

―その中で残り1分半に後半3つ目のタイムアウトを使い切って、その後はコート内の選手にどう指示を出したりしたのですか?
「もうベンチで大声を出して。時間が少なくなったときはファウルゲームに行けとか、あとは気落ちしないように声を掛け続けていました。点差がちょっとあったんですが、それでもいけるって気持ちにならないと、何かが起こるときはそういうときなので。そういう気持ちの面をもりあげてという声が皆出ていて、雰囲気はすごくよかったと思います」

―先ほど“4回生なので”という言葉がありましたが、チームのピンチをつないだ清水選手にしろ江元選手にしろ、もちろん根来選手も含めてこの試合は4回生の力がすごく感じられました。
「4回生の気持ちはどの代も強いと思うので、そういう部分で引っ張ったつもりです。プレーの面では下級生が上回っている部分もありますが、精神面では4回生が常に中心になって、声を出すなりしていました」

―試合後の涙はその気持ちの表れでしょうか。
「優勝を目指していたので。青学には夏に負けていたとはいえ勝つつもりでずっとやっていましたし、応援席からもずっと優勝優勝って声が聞こえていたので、負けた瞬間に申し訳ないなって気持ちと、自分自身ももうちょっと何かできたんじゃないかなって悔しさがあって」

―3Qにはベンチの目の前から3Pを決めましたが、あの直後の?
「はい、同じ場所からもう1本、シュートは打たずにサンバに出したプレーが本当に悔やまれますね(※サンバはリバウンドの体勢に入っておりターンオーバーになった)。もしあれが入っていたら、まだ違う展開になっていたと思いますし…そういう色々な思いがあって、涙は我慢できませんでした」

―昨年は4点前後のビハインドを詰められず最後に離されましたが、今年は4点前後リードしながら最後に逆転されてしまいましたね。
「4点、2点ですがリードをずっとこちらが保っていたのに、最後に逆に4点差でやられるというのが…でも、それが力の差なのかなと思います」

―同点をかけた3Pを外してしまった弟の#5清水陽平選手も試合後涙していましたが、どんな言葉をかけてあげたいですか?
「まだ2回生で伸びる要素はたくさんあるので、今日は悔しさでいっぱいだと思いますが、明日も明後日もあるので切り替えて。あとはもう楽しんで、本当に思い切り、練習の1回と思ってやればいいよみたいな感じで言おうかなと思っています。アウトサイド陣は2・3回生が中心ですが、本当にあいつらがいなかったらここまで来られなかった。4回生からしたら全員感謝しているし、だから、来年は絶対もっといい成績を残す力があるので今度こそ優勝目指して頑張ってほしいです」


【COMMENT】
「インカレは悔いの残らない試合をしたい」
◆#16比江島慎(青山学院大・1年・SF・洛南)
091203hiejima「リーグのときは競った試合で競り負けることがありましたが、インカレはシーズン最後ということで勝ちたいという気持ちが前よりもっと大きかったので、こういう結果になってとても嬉しいし自信につながりました。試合前からリバウンドとルーズボールだと言われていて、そこで負けていなかったのが勝因だと思います。

(天理大#1根来選手とのマッチアップについて)身体が強いですし、スクリーンアウトしても抑えきれないところもありましたが、逆にオフェンスでは離してきたら思い切りシュートを打ったり、ついてきたらしっかりアシストできたので、そこはよかったです。

(試合中何度もハドルを組んでいたが、どんな話を?)声出せとか走っていけとか皆でリバウンドに行こうとか、基本的なことでです。あと渡邉さんが絶対に勝つぞとを強く言っていました。自分としても、4年生が最後で、まだ1冠もしていないので勝たせてあげたいという気持ちでした。最後に1on1に行ったのはそういう気持ちがあったのと、長谷川さんの指示でした。根来さんが4つファウルをしていたので、怖がらずにファウルをもらう覚悟で攻めていきました。

(残りの2試合ではどんなバスケットがしたいか)リーグ戦では悔いが残ったので、悔いが残らない試合にしたいのと、まだまだ青学らしい速攻やディフェンスが出切っていないと思うので、青学らしいバスケットをして優勝したいです」


「関東を見返してやりたかったから悔しい」
◆#1根来新之助(天理大・4年・PF)
091203negorosmile.jpg青学大のゾーンを破れなかった。自分のプレーを反省する言葉が次々に出たが、根来がいたからここまで競ることができたのは観ていた皆がわかっている。
むしろ、これほどギリギリの試合でも笑顔を忘れず、プレーを楽しみ、チームメートを勇気付けられる選手はなかなかいない。
ラスト数秒、3点が遠く他のメンバーがさすがに下を向く中、大声でチームを鼓舞する姿は、彼が本物であることを証明する1シーンとしてバスケットファンの心に焼き付いただろう。


「最後に自分達のバスケットをさせてもらえなかったのは、まだまだ僕らに経験がなかったということ。青学はゲーム運びの巧さもすごかったですし、最後は気持ちの強さも相手の方が上だった。そこがもう1、2歩の差だったと思います。自分自身もユニバーシアードや李相佰杯のメンバーに選んで頂いて、色々な経験をさせてもらったのに、悔しいです。相手のディフェンスがゾーンになったとき足が止まってしまって、サンバとのハイローといったうちらしいプレーができなかった。それならゴール下ばかりに入り過ぎるのではなくて、外から打ってもよかったかなって…。悔しい思いで一杯です。

(関西では接戦を経験していなかったことが響いたか?)正直、それもちょっとあると思います。トーナメントで優勝した後、西日本選手権が中止になったので練習試合を含めて1回も負けることなく夏を迎えて、“本当にこれでいいんかな?”と僕ら自身思っていました。でも、そんなときに練習試合をさせてもらったのが大阪に来ていた青学さんで、そこでボコボコにやられたことと、周りから“関東はどこも強くて競る経験を通して成長する。お前らは関西で20点、30点あけてもそれが当たり前と思ってやらんとあかん”と言われていのがあったので、もう1度やり直してリーグは頑張ることができました。それでリーグ優勝はできたんですが、接戦の弱さがまだちょっとあったかもしれないです。

(それでも好ゲーム。関西の意地は出せたと思うか?)いやー、悔しいですよ。代表チームに選んでもらったとはいえ全然活躍できなかったので、関東を見返してやろうと思ってこのインカレに臨んでいたので、ホンマに勝ちたかったです。しかもこれに勝てば次は慶應で、去年のインカレの借りも返せるって気持ちでいたので。

(ラスト1分の比江島選手との1on1は)直前のタイムアウトでファウルするなと言われていたのと、あいつとはユニバでやっていて外のシュートよりもドライブというイメージがあったんです。でもちょっと離し過ぎて…。あっちの方が1枚も2枚もうわてでした。1回生なんですよね?でもうまいなぁと言うしかないですね。

(4Qラストに#5清水陽平選手の同点を狙ったシュートが落ちたとき、すぐに大声でメンバーに声を掛けたのはさすが)それもやっぱりユニバなんかを経験させてもらって、残り7秒7点差くらいでもまだわからない試合も見てきました。だからホンマにブザーがなるまでが、カッコいいことを言うわけではないですが、それまでが試合だと思っているので、諦めずに最後までやり遂げようという気持ちだった…と、思います。あの時のことはあまり何も覚えていないんですよ。何を言うたかも。

(望んでいたカードではないが、残りの試合に向けて)天理の最高成績は6位なので、その結果を超えたい。と言ってももう5位にしかなれないので、その5位を目指して、今日の悔しい思いはいったん忘れて、切り替えて明日からまた頑張って行きたいと思います」


「自分達がもっとチームを引っ張る気持ちにならなければ」
091203yoheiootani.jpg天理大のアウトサイドを固める2年生コンビ。#5清水陽平はオールラウンドなプレーぶりでルーキーシーズンからプレータイムを得ており、この試合も大事なシュートが回ってきた。だが、決めきれず。試合後は涙があふれた(写真中央)。
大谷は今年チャンスをつかんだ選手。福岡第一高時代からシューターとして名をはせた。2回戦・筑波大戦ほどのシュート率は出せなかったが、それもいい経験といえる。


◆#5清水陽平(天理大・2年・G)
「やはりディフェンスのプレッシャーが関西と全然違いました。ディナイが厳しくてなかなかいい形でボールをもらえなかったです。青学とは、夏に1度やってその時はボロ負けして、そこから意識を変えて“関西では圧倒して勝っていこう”とやってきました。そうしたら関東のチームにも勝てるかなと思ったんですが、最後に競り負けてしまってまだちょっと足りなかったと思います。

(ラストショットを任された)最後は誰が打とうとかは決めていませんでした。とにかくあいた人が打とうと。それである程度は自信を持って打てたんですが、打ったときに短いなと自分でも思いました。こんなに悔しい経験をしたからには、次は絶対に決められるくらいのシュート力をつけてきます。

(まだ2回生。この試合含め3試合をどう生かすか)今年はセンターが軸でしたが、来年は根来さんが抜けて自分達外の3人がもっと攻めていかないといけません。だからもう次の試合からどんどん攻めて経験を積んで、また来年も関西で圧倒して、今度こそ日本一を獲れるよう頑張ります」


◆#2大谷拓也(天理大・2年・SG)
「(青学大#32中川へのローテーションディフェンスが中途半端になってしまったとサンバ選手は言っていたが、ガード側の考えは?)青学はやはり3ポイントがよく入るので、2点はいいから3Pだけは止めようと話していました。だからあれはもう賭けというか、仕方ない部分もあったと思います。もうちょっとチェックに行っておけばと今は思いますね。

(天理大は逆に外のタッチが合わず)そうですね、相手のチェックが厳しかった、相手にディフェンス力があったというのもあるんですが、何より自分達にそこで決める力、技術が足りなかったです。そこは重点的に練習してまたインカレに臨みたいです。

(この経験をどう生かすか)やっぱり根来さんという大きな存在に頼ってしまっていた部分もあったと思うので、来年大きな穴があく分、自分達がもっと責任を持ってチームを引っ張る気持ちで臨んでいこうと思っています。そうしたら来年はもっといいチームになっているはず。今度は絶対勝ちます」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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