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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.12.04 (Fri)

【2009インカレ】12/4レポート

準決勝進出は青山学院大VS慶應義塾大と
日本大VS東海大の上位シード校対決に

0921204ninomiya.jpgインカレは3日目を消化。ベスト8から戦いはさらに進み、ベスト4が決定。惜しくも消えた法政大を除く関東上位4校が実力を見せて勝ち上がった。関西勢期待の天理大、九州から日本一を目指す鹿屋体育大はベスト4の壁を突破することは叶わなかった。

東海大鹿屋体育大に前半でリードを奪うと終止圧倒した。鹿屋体育大は前日の法政大戦では入ったシュートがことごとく外れる苦しい展開で、後半には精神的にも崩れて敗退。ベスト4突破のためにはまだ努力が必要だが、こうした負けも繰り返しながら経験を積むことが必要だろう。慶應大中央大は慶應大が前日の重苦しさとは打って変わって、鮮やかなトランジションで中央大を翻弄した。ディフェンスでも鉄壁の守りで中央大エース・小野龍猛以下をシャットアウト。2連覇に向けてようやく本領を発揮し始めた。青山学院大は終始天理大にリードされる苦しい展開。それでも#32中川(2年・C)や#0橋本(3年・G)の活躍もあって逆転勝利で準決勝に進んだ。日本大拓殖大は、拓殖大が苦しい中でもゾーンで最後まで粘り、日本大に迫った。しかし日本大も余裕を見せて逃げ切り、ベスト4へ。

ここから先はこれまでよりさらにレベルが上がる。心・技・体全てが揃ったチームだけが勝ち進める世界だ。やり直しはきかない。大一番に全てをぶつけられるかどうかであって、実力うんぬんはここまでくれば何を言っても関係ない。
“勝ったものが強い”
それが全てだ。

写真:早い展開の起点となる慶應大・二ノ宮。この日は17点と得点でも貢献。


【12/4結果】
東海大学80(20-14,20-13,16-10,24-15)52鹿屋体育大学
中央大学77(19-27,15-20,19-27,24-27)101慶應義塾大学
日本大学83(23-7,20-23,23-14,17-28)72拓殖大学

※3試合のレポートと、鹿屋体育大学・森重アシスタントコーチ、中央大学・中島コーチ、慶應義塾大学・田上選手、小林選手、日本大学・篠山選手、拓殖大学長谷川智伸選手のインタビュー、コメントは「続きを読む」へ。
※青山学院大対天理大は別途掲載します。

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【REPORT】
インサイドと激しいディフェンスで上回った東海大
鹿屋体育大は自分たちのバスケットをできず完敗

東海大学80(20-14,20-13,16-10,24-15)52鹿屋体育大学
091204mituhara.jpg試合は互いにゾーンを織り交ぜる展開でスタート。序盤は鹿屋体育大#7中村(3年・F)や#5八木(4年・F)がオフェンスリバウンドに絡みシュート。#3新垣(4年・PG)のミドルシュートも決まってリードする出足。しかし東海大も負けてはいない。#5多嶋(3年・G)のミドルシュートや#24古川(4年・F)のドライブ、#7遥(3年・CF)のオフェンスリバウンドからのシュートなどで追い上げると、1Q終盤に逆転。鹿屋体育大は逆にその終盤得点が止まってしまい、6点を追う形になった。2Q、序盤は互いにミスが続く。鹿屋体育大はインサイドで攻め込みきれず、そのせいでアウトサイドも安定しない。レイアップもリングからこぼれる場面が目立つ。東海大は#0満原(2年・C)がバスケットカウントを獲得してインサイドで強さを見せると、交代した#27石井(4年・SG)の3Pや石井のアシストから#29嶋田(4年・C)のも生まれ、34-23と開く。鹿屋体育大は10点差以上はつけられたくないと、タイムアウト。しかしタイムアウト明けに東海大は激しいプレッシャーディフェンスを仕掛け、#7中村からトラベリングを奪うと、#27石井のドライブや#7遥の3Pが生まれて差を広げた。鹿屋体育大は#10菅澤(4年・C)や#5中村のシュートもあるが、前半最後に引き離されてしまった。

それでも3Q序盤は#10菅澤のシュートなどで差を一桁に戻した鹿屋体育大。しかし、勝負のポイントではやはり東海大が試合巧者。交代した#36養田(3年・CF)がアシスト、スティール、速攻とたたみかけてディフェンスも締め直すと再び差を開いた。3Qで19点のリードを得た東海大は手を緩めず、4Qも気づけば6分経過で30点の差に。「心が折れた」(福田コーチ)鹿屋体育大は、そのまま自分たちのバスケットができないまま時間が経過。東海大は控えを出場させながら大差でベスト4進出を決めた。鹿屋体育大にとってこれほどの大差の敗戦はないと言う。しかし、だからこそここから多く学ぶべきだろう。東海大は日本大にまで手が届いた。一方、リーグ戦の借りをここで返したいところだ。

写真:インサイドで強さを発揮した東海大・満原。鹿屋体育大はセンター不在で遅れをとった。


走・攻・守で慶應大が中央大を圧倒
2連覇に向けて青山学院大との再戦に挑む

中央大学77(19-27,15-20,19-27,24-27)101慶應義塾大学
091204sakai.jpg試合開始直後から#16二ノ宮(3年・G)の動きのキレが良かった。ドライブをしかけてフリースローを獲得すると、続けて再びレイアップで得点。#4田上(4年・F)のオフェンスリバウンドからのカバーや#7岩下(3年・C)のミドルシュートで慶應大が一気にリード。中央大は#11竹原(3年・SF)のフリースローや#15佐藤(1年・G・洛南)の3Pで応戦。追い上げをはかるが、慶應大は前日全く入らなかった3Pを#5小林(4年・GF)がさい先よく決め、追い上げを許さない。守っては#4小野龍猛(4年・CF)相手にファウルを一つしたものの、ボールをなかなか入れさせず、オフェンスの機会を減らす。#4田上と#11酒井が1Qで2ファウルとなるが、#16二ノ宮の3Pもあって1Qは27点と慶應らしい得点でリードした。中央大は#4小野龍猛で攻めたいが、オフェンスファウルもあってリズムに乗れず。出遅れた。
2Q、中央大は#8吉田(3年・F)の3Pや#4小野龍猛がファウルをもらい、フリースローで得点。#16小野大貴(1年・F・明成)のシュートで追い上げる。しかしそこで全くつけ込ませないのがこの日の慶應大の強さだった。#16二ノ宮が3Pを決めるとスティールで#5小林の速攻につなげ、そこからプレスをしかけて中央大から8秒を奪う圧巻の展開。#7岩下(3年・C)もパスをカットし、小林のシュートにつなげるなど、たたみかけた。

3Qになるとそれでも中央大は#4小野龍猛が存在感を発揮。ミドルシュート、アシストをみせて再び一桁に差を戻す。だがやはり何度追い上げても慶應大に引き離される。慶應大は#4田上が4ファウルとなるも響かない。トランジションで中央大を圧倒し、3Q最後には#15家治(2年・F)のブザー3Pで点差を21点にして終えた。4Qもそのまま慶應大がリードした。控えメンバーにしたところでミスが続いたが、中央大は追いつけない。そのまま慶應大が100点ゲームで強さを見せてベスト4へ。ようやく慶應大らしい早さと鮮やかさを見せての勝利だった。リーグ戦で1勝1敗となっている青学大との再戦が待たれるが、「青学は相当の実力者。リーグ戦を忘れて、自分たちはディフェンスを頑張って、速攻をしっかり走ってゾーンアタックを丁寧にやってということをやるしかない」佐々木HC。順位やこれまでの対戦はもう全て意味がない。今、ここで自分たちの力を出すことこそが重要と強調する。そしてそれは青学も同じだろう。
中央大はシューター#11竹原の3Pが0本。慶應大の激しいディフェンスの前に内外ともシュートを決められなかった。#5浜田(4年・G)と#16小野大貴がファウル4と、守りでも苦しんだ。慶應大に比べれば層も経験も足りないが嘆いても始まらない。残り2試合の内容が重要だ。

写真:速攻やディフェンスで魅せた慶應大・酒井。12リバウンドとゴール下でも貢献。


粘りを見せたが1Qの点差を縮められなかった拓殖大
日本大は2冠へ向けてまた一歩前進

日本大学83(23-7,20-23,23-14,17-28)72拓殖大学
091204nakamura.jpgベスト4を懸けた最後の戦いは、1部リーグ優勝の日本大と、2部リーグ2位の拓殖大のカード。今春こそトーナメントでベスト8入りを果たし、1部校との戦いを体感した。しかし近年はトーナメントでは早々に負けることが多く、さらにインカレ出場も逃しているということで1部校と試合をするということは少ない。その“経験”の差が立ち上がりに顕著に出てしまったといって良いだろう。
「圧倒されてしまった」(拓殖大#94長谷川智伸)
1Qを終わって23-7で日本大。日本大のディフェンスを前に思うようなバスケットが出来ずに得点に伸び悩む。一方、日本大はディフェンスからの速攻や、#15熊澤(3年・G)のアグレッシブなプレーでコンスタントに得点をしていく。2Qになると、拓殖大はゾーンディフェンスを展開する。得点こそ重ねてはいるものの、1Qほど簡単には攻められない日本大。拓殖大はこのチャンスを生かしたいが、ミスもあって、追い上げるまでには至らない。

後半に入っても日本大優勢は変わらず。#4栗原(4年・F)が攻守で活躍し、チームを大きく引っ張る。対する拓殖大は、#94長谷川智伸(1年・G・福大大濠)がアウトサイドシュートを積極的に打ち続けていく。諦めずに全員で日本大についていく拓殖大は、4Qの開始2分で#94長谷川智伸のバスケットカウントが決まって勢いを掴むかと思われた。だが、日本大はタイムアウトで流れを断ち切る。だが、思うように得点は伸びていかずに、逆に拓殖大に速攻を浴びるなどして、じわじわと点差を詰められていく。そして、残り3分9秒には、拓殖大に12点まで詰め寄られた。勢いに乗った拓殖大は激しく足を動かし、日本大に襲い掛かるが、日本大司令塔#9篠山(3年・G)はそれを冷静に対処。最後まで拓殖大を寄り付かせずに勝利を飾り、ベスト4へと駒を進めた。

写真:4年生として勝負をかける日本大・中村。この日は10リバウンド。


【INTERVIEW】
成功と挫折を経て
チームの黒子が感じたラスト2日間のポイントは
「自分達のバスケットがどれだけできるか」

◆森重貴裕(鹿屋体育大Aコーチ)(写真最右)
091204morisige男子の大学バスケットは現在、関東を中心に動いている。関東以外のチームがそれを覆すためには、あらゆる準備を万全にして戦いに臨む必要がある。鹿屋体育大の場合は、大学から選手それぞれに貸与されているApple社の「ipod touch」を用いて様々な情報をインプットしており、関東のチームのこともよく知っていた。
情報や経験というハンデを跳ね返すべく、映像を集めて編集する「アナリスト」を担う森重Aコーチに聞いた。森重コーチも4年生で、今年は勝負の年だった。そこで味わった法政大戦での成功とこの準々決勝での挫折。今後「もう少しスカウティングについて勉強する予定」というが、まずはあと2試合。スタッフもまた、一緒に戦っている。


―森重Aコーチはアナリストをやっているそうですが、どんな体制で、どんな内容のことをやっているのですか?
「去年は先輩と2人でやっていたのですが、今シーズンは僕1人でやっています。自分達の試合の分析はもちろん、大会前は相手の分析もして、基本的に映像を使って選手にフィードバックします。NCAAやNBAの試合の映像を持ってきて“こういうプレーをしよう”とイメージできるように見せたりもします」

―編集するのはとても大変だと思いますが、映像で見せると伝わるものは違いますか?
「いやー、でも楽しいというか、好きなので。違いを感じるのは特に練習中です。最初は練習前に映像を見ていたんですが、練習の合間にも1分くらいだったら見てもいいんじゃないかとなって、合間にも見るようになりました。今は体育館にスクリーンがあるのでプロジェクターで写しています。今回も法政のゾーンディフェンスの映像を見せて、その後すぐにゾーンオフェンスの練習に入るとやはりイメージが全然違いました」

―インカレのような連戦の場合は、どのように準備するのですか?
「インカレに関しては、昨日の法政大戦が最初のヤマだと思っていたので、その試合については選手にしっかり情報を与えていました。今日については逆に、選手にはあまり伝えないでおいて、コーチと私で話して練習の中に対策を入れてやっていました。言うとやはり意識してしまうので。それで実際に昨日相手も決まって、試合後すぐにミーティングで情報を与えて、今朝もミーティングで映像を見てという形で臨みました」

―この東海大戦はどんな対策を立てていたのですか?東海大はインサイドの強いチームですが。
「うちは関東のチームとはどことやってもミスマッチになるんですが、やはりインサイドに寄る練習だったり、あと東海大はピック&ロールが多いのでその対応を練習していました。でも、なかなか対応できなかったです。特にインサイドに寄りたいタイミングで寄れなくて、1on1でやられてしまうことがありました。リバウンドも、これは1年間通してやってきたことだったんですがそれも出せなかったです」

―スタッフの目から見て、東海大戦ではやってきたことが出せなかった要因はなんだと思いますか。
「ちょっとは緊張があったのかなと。こういうメインコートの経験は去年の西日本大会くらいで、そのときもちょっと硬かったんです」

―しかし、インカレは明日・明後日も続きます。スタッフとしては、あとの2試合はどのようにもっていきたいですか?
「今日の試合で、相手というよりは自分達がどれだけやるかが重要だと改めて思いました。スタッフとしてはもう1度、自分達のバスケは何なのかというのを選手達に伝えられるようにやっていきたいです」


「出し切ることが一番大事」
ディフェンスを強化した新しいスタイルで更に先へ

◆#4田上和佳(慶應義塾大・4年・F・主将)
091204TANOUE.jpg個人の数字としてはまだ全開とはいえないが、彼なりのチーム哲学で貫いている。チームとしても目指すところはまだ上だということも分かっている。ここからあと2試合、どこまで“自分”と“チーム”を引き上げられるだろうか。

「こういう展開で勝てたのは良かったと。バックアップメンバーも自分の持てる力を出してくれました。昨日は3Qに相手のペースで相手のリズムにさせてしまった。今日はゲームの入りと3Qの入りをディフェンスを強く当たってうちのペースに持って行こうとしていたので、それは共通意識もあったし、うまくいったのかなと思います。

僕たちの実力を出さずして負けるというのが一番ダメなことだし、自分自身一番後悔することだと思います。このチームはすばらしい力を持っているので、それを全部出し切って試合をすることが一番大事。出し切るということはうちのプレー、慶應らしさを楽しむことだと思うので、楽しむことを意識しています。いい面が試合中も相当出てきていますし、チーム自体の雰囲気も良くなってきています。

この1ヶ月はディフェンスを中心にやってきましたが、3戦やってみて、ディフェンスがチームの新しいスタイルとして慣れ始めたのかなというのがあります。自分は今日はファウルが込んでしまったのですが、そこを反省してまた明日やり直します」



「今年もチャレンジャー」
攻め気で優勝を目指し突き進む

◆#5小林大祐(慶應義塾大・4年・GF)
0921204kobayashi.jpg小野龍猛に対するディフェンス、岩下のリバウンドや二ノ宮のパスからの速攻と、スタイルを発揮した。コートではアグレッシブで、勝ちたい気持ちも人一倍強い。小林がどこまでチームを引っ張るのか、次も楽しみだ。

「2連覇を達成するという意気込みというか、意識は高くやっています。去年は一試合ごとに本当に成長できた。どんどん内容が良くなって勢いで優勝したような感じでした。今年はまた状況が違っていろいろな経験も積みましたし、ディフェンディングチャンピオンというよりは今年もチャレンジャーという気持ちです。受け身にならず攻め気でやろうという感じです。

2戦目までは正直あまりいいとは思っていません。2戦目はこれまでにない悪いシュート確率であったり内容だったので、満足とは言えません。そこを3試合目で少しずつ修正できてきたなという感はあります。悪い波のときはずるずる行ってしまうのと、ファウルは減らしていかなければならないと思います。そこは田上と2人で4年生がファウルをしないようにと個人的に話し合っています。

あとは優勝ということではなく楽しくやって、自ずと結果がついてくればいいと思います」



◆中島康行コーチ(中央大)
「慶應はやっぱり強い。チームの5人、6人までいい選手ですから。これをうちは7人、8人、9人で戦おうと。コートに出たときは自分の力を精一杯出してということで話はしましたが、相手の持ってるパワーが違いました。

リーグ戦のときと同じ相手のディフェンスにはまってしまって、今日は打っていてもアウトサイドが入らなかった。どこに合わせてくるかは分かっていたし、中は岩下がいますからどうしても外を打つしかないんですが、それで練習していたはずなんですが本番ではできなかったと思います。小野(龍猛)も結構仕掛けていたと思います。でもかなりプレッシャーもかけられていましたし、ボールも入らなかったので、それだけ慶應のチームディフェンスはまってしまったと思います。

リーグ戦よりは早い展開が増えましたが、それはわざとそうしています。小野龍猛に頼ってしまうとどうしても60点台のゲームになってしまうので、彼が来る前に一度攻める。アウトナンバーで攻められたら外を打つと。でも今日はそれが空回りしてしまいました。竹原が打ち急いだのはあるかもしれません。でもそれは監督がそうやらせているので。でも早く攻めて、もう一度龍猛で仕掛けるという2段階を踏んで攻める練習をしてきたので、今日はそれがたまたま入らなかったということだと思います」


「阿吽の呼吸でできるようになってきている」
リーグ戦に引き続き”優勝”へ向けてひた走る

◆#9篠山竜青(日本大・3年・G)
091204shinoyama.jpgここまで順当に勝ちを収めている日本大。
Bチームの応援がいないことが少々淋しいが、それもベンチの#18渡部(2年・G)を筆頭に盛り上がっており、「少ない分、大きく見せることが大事だし、観客も一緒にやって欲しい」と意気込みも十分。楽しくバスケットをしている印象を受ける。バスケットの方は、と言えば、こちらもさしたる問題はなく、リーグ戦のときよりもワンランク上のディフェンス、そしてスタートの5人に加え、6・7番目の選手も安定した働きができるようになっている。この試合は拓殖大のゾーンディフェンスに少々苦しんだ印象はあるものの、相手を寄り付かせず余裕の勝利はさすがといったところ。リーグ戦に引き続き、“優勝”へ向けて。篠山の足も止まらない。

―拓殖大との準々決勝でしたが、拓殖大の印象はいかがでしたか?
「外中心のチームだと思ったので、シューターのところではディフェンスを止めて、そこから走れればいいなという感じでやっていました」

―立ち上がりのディフェンスはかなりよかったと思うのですが、それはリーグ戦の後半から徐々によくなってきた感じでしょうか?
「そうですね。試合をやりながら、自分達の中で暗黙の了解というか、阿吽の呼吸でできるようになってきて、インカレまでの1ヶ月でまた精度を高められたので、ディフェンスはできたと思います」

―試合を通して拓殖大はゾーンディフェンスを仕掛けてくることが多かったわけですが、ポイントガードとしてはどのようにゾーンをどう攻めようと思いましたか?
「ショートコーナーとか、ハイポストに1回入れて、そこを起点に外から打ったり、また中で切れ込んであわせたりとかを狙ってやっていました。ゾーンの時は外からだけではなくて、ハイポストとショートコーナーのところにマサさん(#21中村)と栗原さん(#4)のインサイド2人を動かしながらやっていこうという意識でやっていたので。試合を通して栗原さんに渡るパスが多かったんですけど、そこからショートコーナーからの展開が少し悪くて、シューターまで行くのに時間がかかったり、シューターまでいかなかったりというのがあまり良くなかったですね」

―あまり思い通りに攻められなかったということでしょうか?
「ゾーンの対策はあまりやっていなかったので、それが少し響いたのがあるかなと思いました。でも、プラス思考に考えれば、今日たくさんゾーンの練習ができたので、そういう風に考えてやりたいと思います」

―ゾーンになってからあまり自分で攻めなくなっていましたが。
「ゾーンを気にしすぎていて、パスとなってしまったところが今日の反省点です」

―最後は拓殖大に詰められてしまいましたね。
「ゾーンをずっとやられていたので、フラストレーションが溜まる部分もありました。そこで集中力が40分間持続できなかったのはあります。攻められないとディフェンスもなんかグダグダになる。それがよくないですね。切り替えてディフェンスをやれれば走れるんですけど、今日はなんか考えながらやってしまって…。そうするとディフェンスもできなくなってくるから、ズルズル悪い方向に行ってしまう感じですね」

―インカレでの篠山選手自身の調子はいかがですか?体育館が変わってシュートタッチがおかしいなと感じたりすることはありますか?
「いや、調子はいいんじゃないですか?それに、僕はそんな繊細なプレイヤーではないです(笑)」

―明日以降も試合がありますが、ここまでは接戦もなく順調に勝ち上がってきていますね。
「明日負ければそれを言い訳にしたいし、明日勝てば今まで体力的に楽だったって言えるし、そこはやってみないとわからないですね。多分、うちは特に。勢いなので(笑)」



「2部とは全然違う」
ルーキーが感じた1部の差と手ごたえ

◆#94長谷川智伸(拓殖大・1年・F・福大大濠)
091204hasegawatomonobu.jpg終わってみると4本の3Pを含めた27得点。
得点はほぼいつも通りだ。だが、この試合で得た経験は大きいはずだ。1部リーグを優勝した日本大との対決は初めてだった。2部リーグを戦ってきた長谷川にとって、1部である日本大はどう映ったのか。
「2部とは全然違う」
来年、1部リーグで戦うことが確定している拓殖大にとって、1部チームを目の当たりにしたことは大きな糧になるに違いない。チームは負けたが、日本大相手に“やれる”という手ごたえも掴めたはずだ。その前にインカレでの試合があと2試合残っている。久々のベスト8入りということで、チームもいい順位を残して大阪を後にしたいに違いない。大阪でも“楽しんでやるバスケット”を体現してくれるだろうか。


―あまり対決したことのない日本大との対決でしたが、戦ってみていかがでしたか?
「2部と違ってディフェンスも全然違うし、ドライブの時とかも一つひとつ止めてくる力も本当に2部とは全然違って。最初はそこら辺で圧倒されてしまって、点差に出てしまいました。でも、それも徐々に慣れてきて、後半はそんなに離されることなくみんな頑張っていたと思うんですけど…。やっぱりディフェンス力とか、その辺は全然違いましたね」

―仮に、1Qにもう少しついていけていれば“もっとやれたな”と思いましたか?
「そうなんですよ。終わってみて、点差を見たら“やっぱり最初の出だしだったね”っていう話をさっきみんなでしていました。だから、それは本当に思います」

―マッチアップは日本大の熊澤選手(#15)でしたが、やりにくさはありましたか?
「先輩がたは結構パスをくれたので、やれたことはやれたし、やりにくいことはなかったんですけど、最後退場しちゃったのがいけなかったなと思います。熊澤さんは、体もあって、身体能力も高い選手なので、最初は圧倒されてしまいました。でも、徐々に対応していけたので、そこはよかったです。ただ、負けないようにウエイトしなければいけないなというのは感じました」

―インカレに入ってからのチームの調子はいかがですか?
「最初は広い会場ということで、シュートが慣れないし感覚も合わなかったんですが、試合を重ねるたびに良くなっていっています。明日は鹿屋との試合ですが、出だしからしっかりやっていこうということを話しています。徐々に上がっていっています」

―先輩にとっては久々のインカレですが、そのことに関して何か言っていたりしましたか?
「初めて全国大会を経験する先輩もいたので、最初は“緊張するー!”とか言っていましたが、試合になれば結構リラックスして臨めていたので、その影響はあまり無さそうです」

―さて、明日は鹿屋体育大との試合ですね。法政大を破っているだけに侮れない相手だと思いますが。
「法政と鹿屋の試合を見ていたんですけど、“普通にやったら”法政が勝てていたと思うんです。だから、自分達も普通にやれば勝てると想うので、自分達のバスケをしっかりとやって勝ちたいです」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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