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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.11.09 (Mon)

【2009リーグ】11/9 順位決定戦 順天堂大VS神奈川大

正念場で3度目の遭遇となった両者
因縁の対決を制したのは神奈川大

順天堂大学72(17-18,18-22,17-22,20-32)94神奈川大学
091109jindai.jpgこれを因縁と言うのだろう。
入れ替え戦(今回は順位決定戦)という、チームにとって全てが試される場で彼らが対戦するのは2005年から数えて5年間で3度目となる。「宿命」「因縁」といったフレーズが戦いにおいては繰り返されるが、この両者の戦いは真にこの言葉がふさわしい。2005年、神奈川大は順天堂大を下して2部昇格を果たし、2006年は入れ替え戦でやはり順天堂大に勝利して2部に踏みとどまった。2007年は対戦こそないがそれぞれ順天堂大が2部昇格、神奈川大は降格となり、そして2009年、またここで彼らは何の奇縁か順位決定戦の場で巡り会うことになった。

立ち上がりは神奈川大のディフェンスに立て続けのファウルコールが鳴った。開始5分でチームファウル5と、序盤の展開は重い。しかし順天堂大もターンオーバーが続き、簡単には得点できない上、#6八木(3年・G)がルーズボール争いの中でまぶたの上を切り、一時退場になると苦しくなる。だが#4山本(4年・C)や#10趙(2年・C)の高さもあって、神奈川大もインサイドで簡単に得点できないため、アウトサイドの攻撃が中心。#9大山(2年・G)や#19飯泉(4年・G)の3Pなどもあるが突き放すことはできず1Qは17-18の1点差となった。2Qになると神奈川大に流れが出てくる。エース#2綿貫(4年・G)、#11内藤(3年・F)、#19飯泉らのミドルシュートが決まり、リードを得る。開始3分で#19飯泉のスティールから速攻が決まり7点のアドバンテージを得た。順天堂大は#9松本(2年・PF)の3Pや#8杉本(3年・F)のスティールもあって流れを引き戻すと、#4山本(4年・C)の3Pで2Q終盤には同点に追いつく。しかし神奈川大も焦らず#2綿貫がスティールやパスカットといったディフェンスでキレのいい動きを見せて得点につなげ、35-40と5点リードで前半を終えた。

3Q、神奈川大は#2綿貫、#1蓮見勇紀(4年・G)、#3蓮見直紀(4年・G)のこの4年間でなかなか実現しなかった3ガードラインナップも見せる。順天堂大はファウルが続き、想うように点が取れないが、#10趙(2年・C)がリバウンド、ポストアップと存在感を見せてじわじわと追い上げる。残り4分で#4山本もインサイドの優位を生かして3連続得点とすると、点差は1。だが、ここから神奈川大が4年間で身につけた爆発力が発揮された。#19飯泉がパスカットから速攻を出すと、#2綿貫がバスケットカウント、フリースローとエースの貫禄を見せ、さらに#8五十嵐(2年・F)や#10石川(4年・C)のアシストも生まれて再び点差を開いた。気が付けば点差は10点となり、4Qへ。

順天堂大も粘ったが、優位に立った神奈川大が4Qに揺らぐことはなかった。順天堂大は集中力が切れた時に見せる散漫なプレーが出始め、神奈川大のオフェンスも容易となる。神奈川大は終盤、登録に入っている控えの4年生たちを次々に出場させた。神奈川大が獲得した得点は94、最終的についた点差は22点。これが、彼らが浮き沈みを繰り返しながら4年間で蓄えた力を示す数字だった。2部昇格や残留を果たした時のOB等が見守る中、彼らは笑顔で今シーズンの最終戦を終えた。

神奈川大はリーグ戦では豊富な選手層で各ポジションをカバーしあってきたが、この試合では#24小島(3年・C)、#42大久保(3年・F)を欠く事態になった。順天堂大も1Qで#6八木の退場が残念だった。また両者はこの戦いの前にオールジャパン予選にも出ており、戦う条件としても似通った状況だった。今回は神奈川大が勝ったが、来年はともに2部で戦う相手でもある。宿命めいた両者だが、下位のチームはこうした戦いを何度も繰り返しながら力をつけていくものであり、またここから新たに始まるとも言える。来期の2チームの戦いぶりを楽しみに待ちたい。

写真:試合後、笑顔があふれた神奈川大。下部の彼らにとって代々木でのプレーは一生ものであり、いつまでも名残惜しそうだった。

※順天堂大・山本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※神奈川大のインタビューは3部インタビューに掲載します。

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【INTERVIEW】
「順天に来てよかった」
4年間チームのインサイドを支え続けたセンター

◆#4山本修二(順天堂大・4年・C・主将)
091109yamamoto.jpg「順天に来てよかった」
この一言が、彼の4年間を意味あるものだと告げている。
それまで順天堂大のインサイドを担っていた宮岡とほぼ入れ替わる形で入学してきた山本。1年生の時からプレイングタイムをもらうことになり、4年間順天堂大のインサイドを支え続けてきた。力強いリバウンドに、体格を生かしたパワープレーが彼の持ち味だが、それでも1人でインサイドをこなすのは至難の業だった。だが昨年、#10趙が入学。山本の負担は減り、そして順天堂大の看板は山本と趙のツーセンターとなった。
昨年、そして今年は2部復帰を果たしたものの、なかなか結果が出せずに苦しんだシーズンだった。山本もそれだけが心残りだと言う。だが、それでも4年間を通してみれば自分は“成長できた”といい、充実した学生生活を送ることができたことが感じられる。来年、順天堂大のインサイドに山本はいない。だが、彼の残してくれたものを後輩達がきっと受け継いでくれるはずだ。

―順位決定戦の相手は神奈川大でした。神奈川大といえば、色々な思いもあると思いますが。
「そうですね。自分が1年の時の入れ替え戦で当たったのが始まりでしたね。あの試合は、前半は良かったけど、後半は20点差をひっくり返されて負けました。その後も入れ替え戦で当たっていて(※1)。自分としては今日が最後だし、勝ちたいという気持ちがかなり強かったです。でも、上手くいかなかったです…」

―八木選手(#6)の負傷退場が少し痛かったですね…。
「まあ…それは仕方ないですね。でも、代わりに出てくれた奴が頑張ってくれたと思うし、結果は結果として受け止めています」

―勝負を分けたところはどういうところだと感じましたか?
「ディフェンスですね。インサイドに対してのダブルチームもよかったと思うし、勝負所でもシュートが入っていましたよね。それをうちは上手く攻められなかったり、打たせてしまったという部分で勝負が分かれたと思います」

―リーグ戦後からこの順位決定戦までのチームの雰囲気はいかがでしたか?
「雰囲気自体は悪くなかったんですが、間に千葉選手権(オールジャパン予選)があって。結局、千葉選手権も負けてしまったんですが…。もちろん、順位決定戦に向けてという気持ちでやっていたんですが、間に大会を挟んだことで気持ちの持って行き方が少し難しかったなというのは感じました」

―山本選手といえば、1年生の頃からずっと順天堂大のインサイドの要として活躍してきましたよね。
「あまり大きな選手がいなかったってことで、1年のころからすぐに試合に使ってもらっていました。とにかく、インサイドは自分1人しかいなかったので、プレーのことだけを考えてやってきました。でも、去年、趙明(#10)が入ってきて少し負担が減りました。今年は4年生になって、ただプレーしているだけではダメで、チーム全体のこととかを考えなければならないなと思っていました。そういった部分で、趙明の存在は大きかったですね。今年は“4年生って大変だな”というのを感じた1年でした(笑)」

―今年のリーグ戦中は、みんなを集めて声をかけるシーンを何度も見ました。そういうところも“キャプテンらしかったな”と思ったのですが。
「こういうのはやろうというのは心がけていたんですが、もっと増やしていかなければならないと感じました。こういう風に、試合中に集まったりするというのは中獄先生が来てからなんですよね。先生が来てから徐々に増えていって。来年、再来年は後輩達がもっと意識してやっていってくれれば。チームとしての一体感がもっと出るのかなと思います」

―今シーズンを振り返っていかがですか?
「結果を残せなかったということが、本当にそれだけが心残りなんです。それ以外の部分で後輩達が“何か残してくれた”って思ってくれればそれだけで自分達がやってきた価値はあるのかなと思いますね」

―その、“残せたもの”って何でしょうか?
「リーグに入って、みんなで戦おうっていう気持ちが、出てる選手だけじゃなくて、ベンチのメンバーもスタッフもみんな含めて出ていたんです。そして、初戦で日体に勝てて。そこで一気に勢いづくかなと思ったんですけど…どこかで気が抜けていた部分があったのかなと。ただ、去年のリーグから比べて相手に勝つとか競るっていう部分では良くなったなと感じました。反面、自分の考えでは始めの6試合は全部勝たなきゃダメという頭があったんですが、実際負けてる試合は接戦ばっかりだった。だから、“連戦を勝つ”っていう難しさを後輩達は学んでくれたと思います」

―インサイドでは趙選手(#10)とプレーすることが多かったですね。彼について何か思うことはありますか?ちなみに、趙選手は、山本選手はすごいから、“あの人に任せておけば大丈夫!”と言っていました。
「そうなんですか?普段はそんなこと言わないんですけどね(笑)。やっぱり自分は1人でインサイドをやってきて、インサイドの大変さとかを分かり合える仲なんですよね。アウトサイドのプレイヤーよりもより体を張るポジションだし。プライベートでも一番仲がいいんです(笑)」

―この4年間、胸を張って“自分は成長した!”と言えますか?
「(力強く頷く)。実は、バスケは高校から始めたようなもんなんですよ。中学校も一応やっていたけど、活動自体があまりなかった。それで、高校はたまたま地元の東海大四に行くことができたんですけど、実際、素人みたいなもんだったので、リバウンドとか走ったりっていうことだけしかできなかったんですよね(苦笑)。でも、大学に来てからは自由にやらせてもらって。色々な事をやっていくうちに、オフェンスも含めて色んなことに挑戦できました。順天に来て、本当によかったです」

―共に4年間を戦ってきた4年生に何かメッセージはありますか?
「“なんだかんだ4年間一緒にやってきてくれてありがとう”ということを言いたいですね。今日の試合はある程度離して、いい形でみんなで出たいっていうのがあったんですけど、それができなかったっていう部分は、申し訳ないと思っています」

―さて、最後に、来年以降順天堂大を担っていく後輩達には何か伝えることはありますか?
「何を残せたかって言うのはわからないけど、今年1年間やってきて下級生それぞれが何か1つでも掴んでくれたら、自分は嬉しいです。来年、4年生になるみんなはしっかりしているので、今年出来なかったことを来年は達成して欲しいなと思っています。今年以上の成績を残してくれることを願っています」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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