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2009.11.09 (Mon)
【2009リーグ】11/9 順位決定戦 大東文化大VS関東学院大
関東学院大、ダブルエースの活躍で2部5位へ躍進
大東大は敗れるも粘りが光り、来シーズンに期待
大東文化大学60(12-21,19-15,9-19,20-16)71関東学院大学
注目の関東学院大#1パプ(3年・C)とのマッチアップに、大東文化大は198cm110kgのルーキー#43鎌田(1年・C・湯本)をぶつける。一方の関東学院大は本来のスタートである#13尾野(1年・F・田奈)を欠くも、ジャンプボールから#45尾崎(4年・G)のレイアップでさい先のよい立ち上がり。さらに#1パプが大東大#43鎌田から連続でファウルを奪ってベンチへ追いやると、ブロックショットにリバウンドシュートにの活躍を見せる。対する大東大は#15遠藤(2年・G)のアシストや得点でついていく。さらに#43鎌田に代わった#24張(1年・C・北陸)の合わせも決まって12-13と譲らない。しかしここからフィニッシュを決め切れず、その間に関東学院大#1パプにチームファウルフリースローを与えてしまう。#32前田(2年・F)の3Pも決まって12-21と関東学院大がリードした。
2Q、大東大は1Qに2ファウルとなった#24張に代わった#7今井(2年・C)が活躍しチームをもりあげる。さらに#45眞栄田(3年・G)のスティールからのレイアップも決まり、関学大をタイムアウトに追い込む。しかし流れは変わらず、引き続き大東大#45眞栄田が3Pにドライブにと奮闘し残り4分半27-26と一気に逆転してみせる。だがその度に関東学院大は#32前田が返し、ついていく。残り2分、今度は大東大がタイムアウト。だが、抜け出したのは関東学院大だった。#45尾崎、#32前田の3Pが決まって31-36で折り返した。
3Qは関学大#32前田が覚醒。3連続得点で、大東大が2Qから繰り出したゾーンを攻略し、33-44と2桁差をつける。さらにゾーンをしいて大東大のオフェンスを外に偏らせると、大東大は残り6分から4分近く無得点が続いてしまう。その間に大東大は3Pや速攻でたたみかけ、35-53まで差を開く。大東大は#45眞栄田の3Pでやっと得点を動かすが、関東学院大#1パプがブロックショット、さらにそこから速攻に走ってリバウンドダンクと手がつけられない。
ただ、この次のブロックショットがゴールテンディングとなると、大東大のオールコートプレスにチャージングを取られるなどやや隙を見せる。4Qに入っても関東学院大は#44外山(1年・CF・中越)の活躍などでリードは保つが、残り7分半に早めにタイムアウト。しかし大東大#7今井の積極的なプレイに対して後手に回り、ここでアンスポも重なる。大東大はこの機に#11田中(2年・PG)、#7今井がきっちりと決め、残り5分52-60とついに1桁差に持ち込んだ。これに対して関東学院大はタイムアウトを取って流れを切ろうと試みる。すると#1パプがバスケットカウントで役割を果たし、その後は決めては決め返す展開になる。点差を詰めるには守るしかない大東大は残り1分タイムアウトを取ってプレスを仕掛けるが、#1パプが運びからレイアップまで決める器用さでかわす。ラストプレーもパプのブロックショットでしめくくり、60-71で関東学院大が逃げ切った。
関東学院大は、2007年のトーナメント3位や2008年の入替戦敗退など、思い出の多い代々木のコートを最後は笑顔で後にした。下級生はまだまだのびしろがあり、早くも2部での戦いぶりが期待される。また、それは大東大も同様。リーグ序盤は戦列を離れていた怪我人も戻り、リーグ後半は楽しそうにプレーする姿も見られた。あとは勝負際の強さを身につけ、今年の4年生3人の気持ちに応えたい。
写真:ようやく2部に到達した関東学院大。パプが仲間を集めてハドルを組むなど、リーダーシップを見せる。
※大東文化大・石井選手のインタビュー、眞栄田選手、田中選手のコメントは「続きを読む」へ。
「今年は繋げる年でいいんじゃないかな」
チームの成長のため後輩に捧げた学生最後のシーズン
◆#87石井秀生(大東文化大・4年・SG・主将)
「自分のことを抑えて西尾さんとも自分たちともコミュニケーションをとってくれて本当にキャプテンとして頼れる存在だった」(大東大#11田中)
やっとAチームに上がった昨年は怪我で棒に振った。4年になり、再びAチームに復帰するとキャプテンにも抜擢された。4年目にしてようやく試合に出る準備が整った。だが今シーズン、石井がコートに立った時間は、“長い”とは言えないものだった。学生最後のシーズンということもあって、コートに立って自分を表現したい気持ちはあったに違いない。だが、それを“来年以降の後輩達のために”と自らを抑えチームに献身的なサポートを続けた。ベンチでは温かく後輩を迎え、ひとたびコートに立てば先陣を切ってコートを駆け回り、4年生の意地とプライドを見せつけた。
学生生活最後のゲームとなったこの試合、後輩達をベンチから見守り、声をかけ続けた石井がコートに立つことはなかった。試合後、涙が溢れたが、それも“来年勝ってくれればそれでいい”と言い切った。自分達の最後のシーズンを後輩に捧げた4年生のために、来年以降、後輩達は結果を残さなければならない。石井たち4年生がくれた“経験”と“貴重な時間”を生かして、彼らが“この1年が無駄ではなかった”と言えるような、そんな来シーズンにしてほしい。
―試合後の涙の訳は?
「最後だったので、4年間の思いが一気に込み上がってきて…思わず泣いてしまいました」
―試合は厳しい結果となってしまいましたが、振り返ってみていかがですか?
「一昨年1部に上がって、去年、すぐに2部に落ちてしまったこともあって、今日の試合に限らず、今年は“勝ちたい”という気持ちはありました。でも、空回りした部分がありました。みんなの気持ちがマッチしたときは強いけど、今日はそういうのがあまりなかったですね。4年としては、来年の後輩達に期待したいなと思っています」
―気持ちがマッチしなかった理由は?
「20人から15人が選ばれて試合に出るわけですけど、メンバーから外された奴は“なんであいつが選ばれて俺が選ばれないの?”というのが少しはあったんじゃないかなと。来年はそういうのを無くして一生懸命頑張ってくれると思うし、今年以上の結果が残せると思います」
―リーグ戦最終日、小山選手(#12)が“考えすぎながらプレーしてしまった”ということをおっしゃっていました。それは感じていましたか?
「そうですね。小山はすごく悩んでいました。“どうしたらいいかわからない”と。色々と難しかったみたいです。でも、“今までやってきたことをやればいいんじゃないか?”ってことを伝えました。小山だったら、今までずっと走ってきたので、“ブレイク狙えよ”とか」
―4年生ですし、学生最後のシーズンということで試合に出たかったという気持ちはあったと思うのですが…。
「それはやっぱりありましたけど、出されないってことは自分の実力不足。出ないで負けたっていうのは本当に悔しいんですけど、後輩達が一生懸命やってくれたから。今年は結果を残すというよりも“繋げる年”というか。今年やってきたことを来年に繋げてくれればいいです。1・2・3年生はいい経験が出来たと思うし、来年以降頑張ってくれればそれでいいと思っています」
―この割り切りはいつ頃から?
「最初のチーム作りの時からです。下級生が多く出ていたので、“今年は繋げる年でいいんじゃないかな”と、研太郎(#27小島)とそういう話をしたんです。お互いにもちろん試合に出たい気持ちもあったんですが、“来年に繋がるんだったらいいよな?”っていう結論に行き着いたんです。2人ではよく色んな話をしました」
―石井選手はキャプテンという立場でしたが、試合に出ずにチームをまとめるということに難しさはありましたか?
「それはめっちゃ悩みましたよ。まず、今まで4年生を見てきましたが、4年生の難しさってあまりわからなかったんですよね。でも、実際に4年生になると気持ちの面で違うなというのを感じました。後輩がちょっと悪いミスをしてふてくされたときに、自分は試合に出ていないから怒れなかったんですよね。1回だけ怒ったことがあったんですが、そうしたら反感食らって言い合いになったので(苦笑)。でも、試合に出るようになって少し結果を出せるようになったから、ちょっと言ってもいいかなと思って、それからは言っていましたが…それが遅かったですね。もっと早く言えていれば、もっと変わったチームになったのかなとも思います。(悔いが残りましたか?)残りましたけど、今年は今年だから。あとは、後輩達が来年勝ってくれればそれでいいです」
―4年間を振り返っていかがですか?石井選手は怪我に悩まされた年もありましたが。
「そうですね。1・2年はずっとBチームでやってきて。3年でようやくAチームにあがったと思ったら、骨折してしまって、またBチームに戻って…。それで4年でキャプテンという大役を任されて。正直、“自分で大丈夫なのかな?”というのはありました。でも、そこは周りの4年生が支えてくれました。もちろん、苦労はありましたが、一生懸命やることが出来たなと思っています」
―あとは来年以降、後輩達に全てを託すと。
「本当にそうですね。特に2年生は、この2年間、一番試合に出ていて、その分経験もしているのでそれを生かして勝ってくれれば。そうすれば、自分のこの1年も“無駄じゃなかったな”って言えます。同じ4年生のみんなには、“4年間一緒にやってきてくれてありがとう”と伝えたいです。今後も一緒にやれたらいいけど、多分それは難しいので…。本当に感謝の気持ちを伝えたいです。“4年間、本当にありがとう”」
【COMMENT】
「いつBチームに落とされるか分からない」
危機感の中でも自分の仕事はしっかりこなす
◆#45眞栄田 佑(大東文化大・3年・SG)
リーグ戦、大東大のコートに見慣れない番号の選手がコートに立った。それが#45眞栄田だった。ポイント出場を果たし、その度に大東大に流れを呼び込んできたシューターは、ディフェンスでもチームに貢献。短いプレイングタイムの中でもしっかりと自分の仕事をこなし、ベンチへと戻っていっていた。“ビビりながらやっています”と苦笑いしたが、彼のプレーは堂々たるものだ。AチームとBチームを両方経験しているということで、今後はBチームの底上げを図りたいという眞栄田。彼のようなプレイヤーが育ってくれば、大東大全体のレベルアップにも繋がる。来年以降にしっかりと生かしてほしい。
「関学はパプ(#1)だけど、僕らはいつも自滅で試合が終わってしまうので、パプに重点を置きながら、自分達のバスケをしようということを心がけていました。リーグが終わってチームは落ち込むかなと思ったんですが、“4年生のために”って燃えて、ここまでやってきました。最後に結果が出なかったのが本当に残念です。自分達の代で、“来年に繋げるために”とか言える先輩っていないと思うんです。だから、その先輩達を裏切らないためにも、今年の経験をしっかりと来年に生かしたいと思っています。
自分は、リーグが始まる前にBチームから上がってきた選手なので、危機感が…(笑)。今度、いつBチームに落とされるか分からないし、ずっとAチームにいられるという保証も無いんですよね。そういう自分がミスをしてしまうと、やっぱりよくない。いつもビビりながらやっています(苦笑)。自分はAとBと両方経験しているので、Bチームの底上げを図りたいですね。尻をバーンと叩いて、A・B関係なくチームとして来年は戦っていけたらと思っています」
「結果にこだわっていきたい」
大東大浮上のキーを握る司令塔
◆#11田中将道(大東文化大・2年・PG)
抜群のハンドリングに、突破力、アグレッシブさが魅力的な司令塔だ。
“勝ちたい”気持ちを持って戦ってきたが、結果が伴わなかった今シーズン。4年生に対しては“申し訳ない”という言葉を残した。だが、4年生の言葉通り“来年結果を残せばいい”。2部8位で終えた今シーズンからの浮上を誓う。来年は、田中をはじめ、大東大を引っ張る選手たちはみな上級生となる。大東大の真価が問われるのは来年。もう“経験”を積むシーズンは終わった。あとはどれだけ浮上できるか。期待したい。
「リーグ戦からずっと4年生にチャンスをもらって出させてもらっていたのに、順位決定戦に来てしまったっていうのが申し訳なかったです。だから、今日は絶対に4年生のために勝ちたかったのに勝てなくて…。本当に4年生に申し訳ないです。やっぱり、パプ(#1)のところが苦しかったんですが、それ以上に周りの選手を止めないといけなかったのに、特に32番(関学大・前田)にやられてしまって…。本当に勝って笑って終わりたかったので、こういう結果になって残念だし、本当に申し訳ないなと思っています。
リーグ中盤からスターターになりましたが、思い切りやれといわれていたので、自分では思い切りやれたと思っています。迷わずやれていると思います。遠藤(#15)とも、“俺達が出てるんだから引っ張っていかないとダメだ”って言っていてずっとやってきました。
今年は結果が出せなったので、本当に結果を出したいです。結果を残せるように頑張りたいし、結果にこだわっていきたいと思います」
大東大は敗れるも粘りが光り、来シーズンに期待
大東文化大学60(12-21,19-15,9-19,20-16)71関東学院大学

2Q、大東大は1Qに2ファウルとなった#24張に代わった#7今井(2年・C)が活躍しチームをもりあげる。さらに#45眞栄田(3年・G)のスティールからのレイアップも決まり、関学大をタイムアウトに追い込む。しかし流れは変わらず、引き続き大東大#45眞栄田が3Pにドライブにと奮闘し残り4分半27-26と一気に逆転してみせる。だがその度に関東学院大は#32前田が返し、ついていく。残り2分、今度は大東大がタイムアウト。だが、抜け出したのは関東学院大だった。#45尾崎、#32前田の3Pが決まって31-36で折り返した。
3Qは関学大#32前田が覚醒。3連続得点で、大東大が2Qから繰り出したゾーンを攻略し、33-44と2桁差をつける。さらにゾーンをしいて大東大のオフェンスを外に偏らせると、大東大は残り6分から4分近く無得点が続いてしまう。その間に大東大は3Pや速攻でたたみかけ、35-53まで差を開く。大東大は#45眞栄田の3Pでやっと得点を動かすが、関東学院大#1パプがブロックショット、さらにそこから速攻に走ってリバウンドダンクと手がつけられない。
ただ、この次のブロックショットがゴールテンディングとなると、大東大のオールコートプレスにチャージングを取られるなどやや隙を見せる。4Qに入っても関東学院大は#44外山(1年・CF・中越)の活躍などでリードは保つが、残り7分半に早めにタイムアウト。しかし大東大#7今井の積極的なプレイに対して後手に回り、ここでアンスポも重なる。大東大はこの機に#11田中(2年・PG)、#7今井がきっちりと決め、残り5分52-60とついに1桁差に持ち込んだ。これに対して関東学院大はタイムアウトを取って流れを切ろうと試みる。すると#1パプがバスケットカウントで役割を果たし、その後は決めては決め返す展開になる。点差を詰めるには守るしかない大東大は残り1分タイムアウトを取ってプレスを仕掛けるが、#1パプが運びからレイアップまで決める器用さでかわす。ラストプレーもパプのブロックショットでしめくくり、60-71で関東学院大が逃げ切った。
関東学院大は、2007年のトーナメント3位や2008年の入替戦敗退など、思い出の多い代々木のコートを最後は笑顔で後にした。下級生はまだまだのびしろがあり、早くも2部での戦いぶりが期待される。また、それは大東大も同様。リーグ序盤は戦列を離れていた怪我人も戻り、リーグ後半は楽しそうにプレーする姿も見られた。あとは勝負際の強さを身につけ、今年の4年生3人の気持ちに応えたい。
写真:ようやく2部に到達した関東学院大。パプが仲間を集めてハドルを組むなど、リーダーシップを見せる。
※大東文化大・石井選手のインタビュー、眞栄田選手、田中選手のコメントは「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【INTERVIEW】「今年は繋げる年でいいんじゃないかな」
チームの成長のため後輩に捧げた学生最後のシーズン
◆#87石井秀生(大東文化大・4年・SG・主将)

やっとAチームに上がった昨年は怪我で棒に振った。4年になり、再びAチームに復帰するとキャプテンにも抜擢された。4年目にしてようやく試合に出る準備が整った。だが今シーズン、石井がコートに立った時間は、“長い”とは言えないものだった。学生最後のシーズンということもあって、コートに立って自分を表現したい気持ちはあったに違いない。だが、それを“来年以降の後輩達のために”と自らを抑えチームに献身的なサポートを続けた。ベンチでは温かく後輩を迎え、ひとたびコートに立てば先陣を切ってコートを駆け回り、4年生の意地とプライドを見せつけた。
学生生活最後のゲームとなったこの試合、後輩達をベンチから見守り、声をかけ続けた石井がコートに立つことはなかった。試合後、涙が溢れたが、それも“来年勝ってくれればそれでいい”と言い切った。自分達の最後のシーズンを後輩に捧げた4年生のために、来年以降、後輩達は結果を残さなければならない。石井たち4年生がくれた“経験”と“貴重な時間”を生かして、彼らが“この1年が無駄ではなかった”と言えるような、そんな来シーズンにしてほしい。
―試合後の涙の訳は?
「最後だったので、4年間の思いが一気に込み上がってきて…思わず泣いてしまいました」
―試合は厳しい結果となってしまいましたが、振り返ってみていかがですか?
「一昨年1部に上がって、去年、すぐに2部に落ちてしまったこともあって、今日の試合に限らず、今年は“勝ちたい”という気持ちはありました。でも、空回りした部分がありました。みんなの気持ちがマッチしたときは強いけど、今日はそういうのがあまりなかったですね。4年としては、来年の後輩達に期待したいなと思っています」
―気持ちがマッチしなかった理由は?
「20人から15人が選ばれて試合に出るわけですけど、メンバーから外された奴は“なんであいつが選ばれて俺が選ばれないの?”というのが少しはあったんじゃないかなと。来年はそういうのを無くして一生懸命頑張ってくれると思うし、今年以上の結果が残せると思います」
―リーグ戦最終日、小山選手(#12)が“考えすぎながらプレーしてしまった”ということをおっしゃっていました。それは感じていましたか?
「そうですね。小山はすごく悩んでいました。“どうしたらいいかわからない”と。色々と難しかったみたいです。でも、“今までやってきたことをやればいいんじゃないか?”ってことを伝えました。小山だったら、今までずっと走ってきたので、“ブレイク狙えよ”とか」
―4年生ですし、学生最後のシーズンということで試合に出たかったという気持ちはあったと思うのですが…。
「それはやっぱりありましたけど、出されないってことは自分の実力不足。出ないで負けたっていうのは本当に悔しいんですけど、後輩達が一生懸命やってくれたから。今年は結果を残すというよりも“繋げる年”というか。今年やってきたことを来年に繋げてくれればいいです。1・2・3年生はいい経験が出来たと思うし、来年以降頑張ってくれればそれでいいと思っています」
―この割り切りはいつ頃から?
「最初のチーム作りの時からです。下級生が多く出ていたので、“今年は繋げる年でいいんじゃないかな”と、研太郎(#27小島)とそういう話をしたんです。お互いにもちろん試合に出たい気持ちもあったんですが、“来年に繋がるんだったらいいよな?”っていう結論に行き着いたんです。2人ではよく色んな話をしました」
―石井選手はキャプテンという立場でしたが、試合に出ずにチームをまとめるということに難しさはありましたか?
「それはめっちゃ悩みましたよ。まず、今まで4年生を見てきましたが、4年生の難しさってあまりわからなかったんですよね。でも、実際に4年生になると気持ちの面で違うなというのを感じました。後輩がちょっと悪いミスをしてふてくされたときに、自分は試合に出ていないから怒れなかったんですよね。1回だけ怒ったことがあったんですが、そうしたら反感食らって言い合いになったので(苦笑)。でも、試合に出るようになって少し結果を出せるようになったから、ちょっと言ってもいいかなと思って、それからは言っていましたが…それが遅かったですね。もっと早く言えていれば、もっと変わったチームになったのかなとも思います。(悔いが残りましたか?)残りましたけど、今年は今年だから。あとは、後輩達が来年勝ってくれればそれでいいです」
―4年間を振り返っていかがですか?石井選手は怪我に悩まされた年もありましたが。
「そうですね。1・2年はずっとBチームでやってきて。3年でようやくAチームにあがったと思ったら、骨折してしまって、またBチームに戻って…。それで4年でキャプテンという大役を任されて。正直、“自分で大丈夫なのかな?”というのはありました。でも、そこは周りの4年生が支えてくれました。もちろん、苦労はありましたが、一生懸命やることが出来たなと思っています」
―あとは来年以降、後輩達に全てを託すと。
「本当にそうですね。特に2年生は、この2年間、一番試合に出ていて、その分経験もしているのでそれを生かして勝ってくれれば。そうすれば、自分のこの1年も“無駄じゃなかったな”って言えます。同じ4年生のみんなには、“4年間一緒にやってきてくれてありがとう”と伝えたいです。今後も一緒にやれたらいいけど、多分それは難しいので…。本当に感謝の気持ちを伝えたいです。“4年間、本当にありがとう”」
【COMMENT】
「いつBチームに落とされるか分からない」
危機感の中でも自分の仕事はしっかりこなす
◆#45眞栄田 佑(大東文化大・3年・SG)

「関学はパプ(#1)だけど、僕らはいつも自滅で試合が終わってしまうので、パプに重点を置きながら、自分達のバスケをしようということを心がけていました。リーグが終わってチームは落ち込むかなと思ったんですが、“4年生のために”って燃えて、ここまでやってきました。最後に結果が出なかったのが本当に残念です。自分達の代で、“来年に繋げるために”とか言える先輩っていないと思うんです。だから、その先輩達を裏切らないためにも、今年の経験をしっかりと来年に生かしたいと思っています。
自分は、リーグが始まる前にBチームから上がってきた選手なので、危機感が…(笑)。今度、いつBチームに落とされるか分からないし、ずっとAチームにいられるという保証も無いんですよね。そういう自分がミスをしてしまうと、やっぱりよくない。いつもビビりながらやっています(苦笑)。自分はAとBと両方経験しているので、Bチームの底上げを図りたいですね。尻をバーンと叩いて、A・B関係なくチームとして来年は戦っていけたらと思っています」
「結果にこだわっていきたい」
大東大浮上のキーを握る司令塔
◆#11田中将道(大東文化大・2年・PG)

“勝ちたい”気持ちを持って戦ってきたが、結果が伴わなかった今シーズン。4年生に対しては“申し訳ない”という言葉を残した。だが、4年生の言葉通り“来年結果を残せばいい”。2部8位で終えた今シーズンからの浮上を誓う。来年は、田中をはじめ、大東大を引っ張る選手たちはみな上級生となる。大東大の真価が問われるのは来年。もう“経験”を積むシーズンは終わった。あとはどれだけ浮上できるか。期待したい。
「リーグ戦からずっと4年生にチャンスをもらって出させてもらっていたのに、順位決定戦に来てしまったっていうのが申し訳なかったです。だから、今日は絶対に4年生のために勝ちたかったのに勝てなくて…。本当に4年生に申し訳ないです。やっぱり、パプ(#1)のところが苦しかったんですが、それ以上に周りの選手を止めないといけなかったのに、特に32番(関学大・前田)にやられてしまって…。本当に勝って笑って終わりたかったので、こういう結果になって残念だし、本当に申し訳ないなと思っています。
リーグ中盤からスターターになりましたが、思い切りやれといわれていたので、自分では思い切りやれたと思っています。迷わずやれていると思います。遠藤(#15)とも、“俺達が出てるんだから引っ張っていかないとダメだ”って言っていてずっとやってきました。
今年は結果が出せなったので、本当に結果を出したいです。結果を残せるように頑張りたいし、結果にこだわっていきたいと思います」
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