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2009.10.24 (Sat)
【2009リーグ3部A】10/24レポート
関東学院大、優勝に王手
東洋大は最終戦に“1勝”をかける
3部Aリーグは最終週を残して1・2位、3・4位、5・6位、7・8位までが確定。このうち、7・8位と5・6位は直接対決が行われた。結果、国際武道大が東洋大に、駒澤大が玉川大にそれぞれ勝って星2つ差をつけ、順位を確定させた。唯一勝ち星のない東洋大は惜しくも接戦をものにできなかった。
一方、1~4位の確定は最終戦に持ち越しとなった。第3試合で立教大が敗れた場合、立教大の4位と國學院大の3位が確定する。優勝は最終試合での関東学院大の結果による。勝てば自力優勝、敗れれば神奈川大に優勝が転がり込む可能性もある。
なお、最終週は3部AB共催となっている。3部Bリーグも首位に同勝数で2チームが並んでおり、こちらは直接対決の結果東京成徳大がリードした。3部Aリーグと同じく、最終試合の勝敗によって優勝チームが決まる。
写真:神奈川大のホームコート開催となった最終週。学内には特製ポスターが貼られるなどの後押しもあり、神奈川大戦には多くの観客がコートを囲んだ。
【10/24結果】
東洋大78(22-22,17-17,20-21,19-21)81国際武道大
駒澤大114(21-18,31-23,34-20,28-20)81玉川大
立教大65(22-15,18-24,14-17,11-29)85神奈川大
國學院大63(17-19,13-20,12-25,21-23)87関東学院大
4試合のレポートと、神奈川大・蓮見勇紀選手のインタビュー、10/18時点での個人ランキング(3部A、3部B)は「続きを読む」へ。
東洋大、要所のシュート力に泣き手中の初勝利を手放す
国際武道大は全員リバウンドで2勝目をゲット!
東洋大78(22-22,17-17,20-21,19-21)81国際武道大
前半は同点と互角の展開。3Q、東洋大はビッグセンターの#4金(2年・C)が早々に3ファウル目を犯してベンチに退くピンチも、#91田渡(4年・PF)のリバウンドシュート、#1西海(4年・SG)の3Pでカバーする。対する国際武道大は要所でブレイクを出してついていく。3Q5分からは国際武道大は#5狩俣(3年・G)、東洋大は#12下城(3年・G)がドライブに3Pにと活躍し、一進一退の攻防が続く。その中で#5狩俣、#12椎名(4年・F)の3Pが決まった国際武道大が59-60と1点だけリードして最終Qに突入した。
4Qは東洋大ボールで始まるが、これをスティールした国際武道大は#5狩俣の速攻につなげる。さらに次のオフェンスでは丁寧な組み立てからやはり#5狩俣が3Pを沈め、東洋大をタイムアウトに追い込む。この後ゾーンディフェンスで逃げ切りを図るが、東洋大は#4金がファウルトラブルの分もと連続ゴール下を決めくらいつく。すると徐々に国際武道大のオフェンスが外に偏ってしまい、その間に東洋大は#12下城が自らの3P、そして#91田渡へのアシストとバランスよく加点。残り5分には70-70と振り出しに戻してみせた。
この勢いのまま東洋大が走るかと思われたが、ここから先行したのは国際武道大だった。#11水口(4年・C)、#8清水(4年・G)がしっかりジャンプシュートを沈めるのに対し、東洋大はこの勝負所で持ち味の3Pを決めることができない。リバウンドも、サイズの不利をカバーするべく全員で飛び込んでいった国際武道大に出る。75-77で迎えた残り30秒の攻防でも、国際武道大#11水口がリバウンドシュートでフリースローを奪取。これは1投しか決められないが、東洋大は同点のチャンスを生かせず、ファールゲームを仕掛ける。しかし#41前田(1年・F・北陸F)のブザービーターが決まるのみで惜しくも1歩及ばず、国際武道大が接戦を制した。
写真:東洋大#12下城は、小柄ながらゲームコントロール力・シュート力ともに抜群。来シーズンはチームの中心としての働きが期待される。
本領発揮の駒澤大が速い展開で圧倒
玉川大は下級生が奮闘もこらえきれず
駒澤大114(21-18,31-23,34-20,28-20)81玉川大
1Q、駒澤大は#9西山(3年・SG)が3Pで先制、さらに3Pバスカンとオンステージ。開始2分半で9-0として玉川大にタイムアウトを取らせる。それでも駒澤大の勢いは止まらず、#21伊藤(1年・CF・岐阜総合)のフリースロー、#17成瀬(2年・SF)の速攻などで次々に加点していく。しかし、開始5分に#9西山と#21伊藤が2ファウルで相次いでベンチに退くと、玉川大がじわじわと追い上げる。#20川端(2年・G)の1on1、#4竜田(4年・SF)の技ありのゴール下などで残り3分には15-14の1点差に。この後は互いにチームファールなどによるフリースローで加点し、21-18とした。
しかし2Q、またしても駒澤大がチャージ。ドライブで玉川大ディフェンスを割っていき、レイアップで確実に得点を重ねる。#4森川(4年・G)の3Pも決まり、開始3分には32-20と2桁差に。対する玉川大はなんとかこらえると、#99菅原(2年・SF)の3P、#5久保田(4年・C)のバスケットカウントで残り2分43-41とし、駒澤大をとらえたかと思われる。だが駒澤大はコートに戻った西山がすかさず3Pを決め、流れを渡さない。ここでディフェンスが後手に回ってしまった玉川大は、フリースローや速攻での得点を許し、52-41と再び10点差に押し戻されて前半を終えた。
3Qも#16北(2年・SG)など駒澤大の巧さが目立つ。一方の玉川大は前半同様攻めあぐみ、苦しいシュートやパスミスが出てしまう。駒澤大はそれを見逃さず速攻につなげ、開始2分61-43とする。玉川大はタイムアウトを取って仕切り直したいが、駒澤大の速攻を止めようとしてアンスポーツマンライクファウルをコールされ、このフリースローでついに20点差となってしまう。その後も玉川大がフリースローでの加点にとどまるのに対し、駒澤大は連続3Pなどで突き放す。残り5分には、玉川大の生命線であるルーズボールへの足もさすがに鈍りが見える。駒澤大はここで手を緩めずスティールからのブレイクを連発し、残り2分で84-55とほぼ勝負を決めてしまった。
大量リードを作った駒澤大は4Q、4年生の#25高橋(4年・PF)、#5福永(4年・SF)をはじめ、ベンチメンバーにバトンタッチしていく。それでも勢いは衰えず、ベンチメンバーの奮闘にチームは喝采をあげる。結局、114点をたたき出した駒澤大の快勝となった。
写真:4Q、駒澤大#6牧田(3年・SG)がシュートを決めるとそのままベンチのメンバーとハイタッチ。チームも笑顔で迎えた。
立教大のゾーンがはまるも惜しまれる失速
最後は神奈川大の攻め気&足が凌駕
立教大65(22-15,18-24,14-17,11-29)85神奈川大
立教大は先週欠場したメンバーが復帰。対する神奈川大は、ポテンシャルが高く評価されているビッグマンの#8五十嵐(2年・F)をスタメンに据え、関東学院大#1パプに次ぐ長身の立教大#19婦川(1年・C・横浜)にぶつける。立ち上がり、立教大はその#19婦川と#5丸本(4年・F)のホットラインで加点していく。一方の神奈川大も中外バランスよく決めていき、12-11と互角の展開になる。1Q残り3分半、主導権を握るべく両チームとも動く。神奈川大はバックコートを#1蓮見勇(4年・G)&#3蓮見直(4年・G)コンビにチェンジ、さらに#10石川(4年・C)に代えて#9大山(2年・G)を投入して3フォワードから3ガード寄りの布陣にシフトする。対する立教大も司令塔を#8齋藤(4年・PG)に代える。この結果、流れをつかんだのは立教大。#15宇野(3年・C)の3Pに、#13菊地(3年・F)と#8齋藤から#19婦川に鮮やかなアシストが通って連続得点、22-15とリードすることに成功した。
2Q、さらに下級生を投入した立教大は勢いに乗り、#13菊地と#19婦川のロングシュートで残り3分38-26と2桁差をつける。神奈川大は#8五十嵐のリバウンドシュートなどインサイドで得点して粘るものの、立教大が繰り出す複数のゾーンを攻略できず、ターンオーバーやファウルなどミスが目立ってしまう。しかし前半終了間際のタイムアウトあけ、立教大からチャージングを奪うとさらにテクニカルファウルによるフリースロー&スローインも獲得。これを#1蓮見勇がしっかり決めると、スローインでも3Pをブザービーターで沈めて機を生かし、40-39と1点差まで詰め寄った。
3Qは点の取り合いとなる。気を取り直して臨んだ立教大は#20菅原(1年・G・明成)が思い切りよく得点を重ねていけば、神奈川大はエース#2綿貫(4年・G)が返す。その中で立教大はフリースローやゴール下をこぼしてしまい、徐々に流れを手放していく。逆にリバウンドを支配しだした神奈川大は残り30秒から#19飯泉(4年・G)が連続得点、逆転に成功して4Qにつないだ。
すると4Q、立ち上がりについに均衡が崩れた。神奈川大は#3蓮見直の3Pではじまると、#8五十嵐、#9大山とたたみかけあっという間に10点差をつける。立教大はタイムアウトを請求するが、3P1本にとどまる間に神奈川大#9大山が高い攻撃力を存分に発揮し突き放す。残り4分には#10石川から#3蓮見直へのコンビプレイが完璧に決まって57-77と一気に20点差をつけてみせた。この結果、神奈川大は4年生の#5芳賀(4年・F)にホームコートでのプレータイムをプレゼント。芳賀もそれに応えて得意のロングシュートを沈め、85-65で優勝の望みをつないだ。
写真:4Qに応援席&中島三千男・神奈川大学長の目の前から3Pを決め、声援に背中で応える神奈川大#9大山。
関東学院大が要所をまとめてマジック1
國學院大は#70大熊の3Pで対抗もあと1歩の決め手に欠く
國學院大63(17-19,13-20,12-25,21-23)87関東学院大
1Q、國學院大はポイントゲッターの#33杉本(3年・G)が早々に2ファウルで交代となってしまい、しばらくフリースローでの1点のみで沈黙。この間に関東学院大はフリースローで加点していくが、アウトサイドが思うように決まらずこちらも足踏み。救われた國學院大は#70大熊(4年・F)の関東学院大#1パプ(3年・C)との逆ミスマッチを突いた3Pや#0田中(4年・G)からの速い展開で追い上げ、残り3分には13-13とする。関東学院大はメンバーチェンジでリズムを変えようとするが奏功せず、#1パプのリバウンドシュートの分だけリードしてこのQを終えた。
2Qに入っても両者本来の勢いを発揮できず、國學院大はタイムアウト、関東学院大は交代で打開を試みる。残り6分、関東学院大が体調不良でベンチスタートだった司令塔の#45尾崎(4年・G)を投入すれば、國學院大もルーキーの#1牧山(1年・G・取手松陽)にゲームメイクを託す。結果、リズムが出てきたのは関東学院大。#13尾野(1年・F・田奈)の得点や#45尾崎のフリースローでじりじりと離し、前半終了時には30-39とした。
3Q、國學院大は#14粟根(4年・F)のリバウンドタップや#33杉本の合わせのプレーで4点差まで詰めるが、あと1歩の決め手がなく41-51と10点差に押し戻されてしまう。ここから3Q終了までの4分間、#41傳田(4年・F)のフリースローによる1点にとどまるのに対して、関東学院大はフリースローと#1パプのゴール下で加点。さらに#32前田(2年・F)の連続得点もようやく決まって42-64と突き放した。4Qも、ピリッとはしない展開ながらもこの点差を守り、関東学院大が優勝へのマジックを1とした。
写真:関東学院大は#1パプ以外のオフェンスを構築中。#32前田は下級生ながら積極的にシュートを放ち、決めていく。
【INTERVIEW】
「逃げないでよかった」
神奈川大のダイナモがホームで復活
◆#1蓮見勇紀(神奈川大・4年・G)
プレスディフェンスやルーズボール、さらにはゴール下にもぐりこんでのリバウンドと、まさにチームの原動力になる選手だ。攻めては要所で3Pを決め、昨シーズンは不動のスタメンとして活躍した。
しかし、集大成となる今シーズンは度重なるケガに襲われた。蓮見ほどの粘り強さを持つ選手であっても、心が揺らぐ状況―。それでも、というよりやはり、と言った方がいいだろうか。周囲への感謝を忘れない彼はその支えを力に変えて、コートに戻ってきた。
試合は3Qまでは我慢の展開だったが、「勇紀は人一倍苦労してきた選手だから、どうしても長い時間使いたかった」と幸嶋監督。その気持ちに応えるプレーぶりを見せてくれた。
これで“ラストピース”が揃った神奈川大。順位決定戦に向け、まだ伸びていく。
―久しぶりの公式戦で長い時間プレーしましたが、いかがでしたか?
「いやー、よかったです。今シーズンはケガを3回もしてしまって、手術も2回して…こういう状況はバスケットをやってきて初めてだったので、戸惑いましたし、辛かったです。でもいつも、チームメートや友達や家族、本当に色々な人が応援してくれていて、それが本当に支えになりました。逃げないでよかったと今、思っています」
―3度目の負傷はリーグ中だったんですよね。
「はい。やっと最初のケガが治ってきて動けるなと思ってきたところだったのでショックが大きくて、直後はかなり気持ちが落ちてしまいました。でも、先にも言ったように、島田トレーナーと話したり、双子の直紀(#3)ともすごくたくさん話して、最終的には“勇紀が必要だ”と言ってくれたのが本当に自分の糧になりました。それがあったからここまでモチベーションをつなげられたと思います」
―この試合の2Qでは、その蓮見直紀選手のアシストから3Pをブザービーターで決めました(写真)が、2人で狙っていたのでしょうか?
「その直前のタイムアウトのときに、幸嶋さん(監督)から“勇紀が打て”と言われていたんです。なので直紀がドライブしたときすごくこっちを見ていたんですよ(笑)。ああ、もうこれは来るなと思いました。ああいうパスは絶対決めたいと思う一方、あいつとは2人でよくシューティングしていたので、いつも通り気楽に打てました」
―前半は立教大のゾーンに手こずっていましたが、あの3Pが後半の爆発につながったように見えました。
「ゾーンアタックの練習もしてきていたんですが、ちょっと硬くなってしまったのもあってあまりうまく対応できていませんでしたね。ちょっとシュートが入らないと皆パスを回してしまう悪い癖があって。4Q目にやっと、1人ひとりがリングに向かうプレーが出てきましたが、明日の第2戦はもっとはやく対応して思い切り攻めたいと思います」
―それでも最終的には大差をつけて、同じ4年生の#5芳賀選手をコートに立たせることができましたね。
「4年間一緒にやってきて、あいつもなかなか試合に出られなくて辛いこともあったと思います。でも、陰で盛り上げ役をやってくれたりして、チームメートから1番信頼されているのはあいつなんです。なので、最後に出て、しかもシュートを決めたときは、“嬉しい!”という全員一緒の気持ちだったと思います」
―この最終週ホーム開催ということで、声援も一際大きく感じたのではないでしょうか?
「はい!中島学長まで来てくださって、ホームゲーム用のポスターを作ってくださったり、体育館にものぼり旗を設置してくださったり、応援されているんだなと思いました。まぁ、逆に緊張してしまうメンバーも多いんですが(苦笑)、だんだん慣れて、応援を力に変えてできたと思います」
―さて、順位決定戦進出は決まっていますが、リーグ戦は明日で締めくくりになります。どんなプレーを見せて、順位決定戦につなげますか?
「とにかく強気なプレーを全員がやって、順位決定戦に向かっていきたいです。相手は自分としてはそこまでこだわっていないです。どこでも倒すだけだと思っています!」
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【3部A】
■得点 ■3ポイント

■リバウンド ■ブロックショット

■アシスト ■スティール

【3部B】
■得点 ■3ポイント

■リバウンド ■ブロックショット

■アシスト ■スティール
東洋大は最終戦に“1勝”をかける

一方、1~4位の確定は最終戦に持ち越しとなった。第3試合で立教大が敗れた場合、立教大の4位と國學院大の3位が確定する。優勝は最終試合での関東学院大の結果による。勝てば自力優勝、敗れれば神奈川大に優勝が転がり込む可能性もある。
なお、最終週は3部AB共催となっている。3部Bリーグも首位に同勝数で2チームが並んでおり、こちらは直接対決の結果東京成徳大がリードした。3部Aリーグと同じく、最終試合の勝敗によって優勝チームが決まる。
写真:神奈川大のホームコート開催となった最終週。学内には特製ポスターが貼られるなどの後押しもあり、神奈川大戦には多くの観客がコートを囲んだ。
【10/24結果】
東洋大78(22-22,17-17,20-21,19-21)81国際武道大
駒澤大114(21-18,31-23,34-20,28-20)81玉川大
立教大65(22-15,18-24,14-17,11-29)85神奈川大
國學院大63(17-19,13-20,12-25,21-23)87関東学院大
4試合のレポートと、神奈川大・蓮見勇紀選手のインタビュー、10/18時点での個人ランキング(3部A、3部B)は「続きを読む」へ。
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【GAME REPORT】東洋大、要所のシュート力に泣き手中の初勝利を手放す
国際武道大は全員リバウンドで2勝目をゲット!
東洋大78(22-22,17-17,20-21,19-21)81国際武道大

4Qは東洋大ボールで始まるが、これをスティールした国際武道大は#5狩俣の速攻につなげる。さらに次のオフェンスでは丁寧な組み立てからやはり#5狩俣が3Pを沈め、東洋大をタイムアウトに追い込む。この後ゾーンディフェンスで逃げ切りを図るが、東洋大は#4金がファウルトラブルの分もと連続ゴール下を決めくらいつく。すると徐々に国際武道大のオフェンスが外に偏ってしまい、その間に東洋大は#12下城が自らの3P、そして#91田渡へのアシストとバランスよく加点。残り5分には70-70と振り出しに戻してみせた。
この勢いのまま東洋大が走るかと思われたが、ここから先行したのは国際武道大だった。#11水口(4年・C)、#8清水(4年・G)がしっかりジャンプシュートを沈めるのに対し、東洋大はこの勝負所で持ち味の3Pを決めることができない。リバウンドも、サイズの不利をカバーするべく全員で飛び込んでいった国際武道大に出る。75-77で迎えた残り30秒の攻防でも、国際武道大#11水口がリバウンドシュートでフリースローを奪取。これは1投しか決められないが、東洋大は同点のチャンスを生かせず、ファールゲームを仕掛ける。しかし#41前田(1年・F・北陸F)のブザービーターが決まるのみで惜しくも1歩及ばず、国際武道大が接戦を制した。
写真:東洋大#12下城は、小柄ながらゲームコントロール力・シュート力ともに抜群。来シーズンはチームの中心としての働きが期待される。
本領発揮の駒澤大が速い展開で圧倒
玉川大は下級生が奮闘もこらえきれず
駒澤大114(21-18,31-23,34-20,28-20)81玉川大

しかし2Q、またしても駒澤大がチャージ。ドライブで玉川大ディフェンスを割っていき、レイアップで確実に得点を重ねる。#4森川(4年・G)の3Pも決まり、開始3分には32-20と2桁差に。対する玉川大はなんとかこらえると、#99菅原(2年・SF)の3P、#5久保田(4年・C)のバスケットカウントで残り2分43-41とし、駒澤大をとらえたかと思われる。だが駒澤大はコートに戻った西山がすかさず3Pを決め、流れを渡さない。ここでディフェンスが後手に回ってしまった玉川大は、フリースローや速攻での得点を許し、52-41と再び10点差に押し戻されて前半を終えた。
3Qも#16北(2年・SG)など駒澤大の巧さが目立つ。一方の玉川大は前半同様攻めあぐみ、苦しいシュートやパスミスが出てしまう。駒澤大はそれを見逃さず速攻につなげ、開始2分61-43とする。玉川大はタイムアウトを取って仕切り直したいが、駒澤大の速攻を止めようとしてアンスポーツマンライクファウルをコールされ、このフリースローでついに20点差となってしまう。その後も玉川大がフリースローでの加点にとどまるのに対し、駒澤大は連続3Pなどで突き放す。残り5分には、玉川大の生命線であるルーズボールへの足もさすがに鈍りが見える。駒澤大はここで手を緩めずスティールからのブレイクを連発し、残り2分で84-55とほぼ勝負を決めてしまった。
大量リードを作った駒澤大は4Q、4年生の#25高橋(4年・PF)、#5福永(4年・SF)をはじめ、ベンチメンバーにバトンタッチしていく。それでも勢いは衰えず、ベンチメンバーの奮闘にチームは喝采をあげる。結局、114点をたたき出した駒澤大の快勝となった。
写真:4Q、駒澤大#6牧田(3年・SG)がシュートを決めるとそのままベンチのメンバーとハイタッチ。チームも笑顔で迎えた。
立教大のゾーンがはまるも惜しまれる失速
最後は神奈川大の攻め気&足が凌駕
立教大65(22-15,18-24,14-17,11-29)85神奈川大

2Q、さらに下級生を投入した立教大は勢いに乗り、#13菊地と#19婦川のロングシュートで残り3分38-26と2桁差をつける。神奈川大は#8五十嵐のリバウンドシュートなどインサイドで得点して粘るものの、立教大が繰り出す複数のゾーンを攻略できず、ターンオーバーやファウルなどミスが目立ってしまう。しかし前半終了間際のタイムアウトあけ、立教大からチャージングを奪うとさらにテクニカルファウルによるフリースロー&スローインも獲得。これを#1蓮見勇がしっかり決めると、スローインでも3Pをブザービーターで沈めて機を生かし、40-39と1点差まで詰め寄った。
3Qは点の取り合いとなる。気を取り直して臨んだ立教大は#20菅原(1年・G・明成)が思い切りよく得点を重ねていけば、神奈川大はエース#2綿貫(4年・G)が返す。その中で立教大はフリースローやゴール下をこぼしてしまい、徐々に流れを手放していく。逆にリバウンドを支配しだした神奈川大は残り30秒から#19飯泉(4年・G)が連続得点、逆転に成功して4Qにつないだ。
すると4Q、立ち上がりについに均衡が崩れた。神奈川大は#3蓮見直の3Pではじまると、#8五十嵐、#9大山とたたみかけあっという間に10点差をつける。立教大はタイムアウトを請求するが、3P1本にとどまる間に神奈川大#9大山が高い攻撃力を存分に発揮し突き放す。残り4分には#10石川から#3蓮見直へのコンビプレイが完璧に決まって57-77と一気に20点差をつけてみせた。この結果、神奈川大は4年生の#5芳賀(4年・F)にホームコートでのプレータイムをプレゼント。芳賀もそれに応えて得意のロングシュートを沈め、85-65で優勝の望みをつないだ。
写真:4Qに応援席&中島三千男・神奈川大学長の目の前から3Pを決め、声援に背中で応える神奈川大#9大山。
関東学院大が要所をまとめてマジック1
國學院大は#70大熊の3Pで対抗もあと1歩の決め手に欠く
國學院大63(17-19,13-20,12-25,21-23)87関東学院大

2Qに入っても両者本来の勢いを発揮できず、國學院大はタイムアウト、関東学院大は交代で打開を試みる。残り6分、関東学院大が体調不良でベンチスタートだった司令塔の#45尾崎(4年・G)を投入すれば、國學院大もルーキーの#1牧山(1年・G・取手松陽)にゲームメイクを託す。結果、リズムが出てきたのは関東学院大。#13尾野(1年・F・田奈)の得点や#45尾崎のフリースローでじりじりと離し、前半終了時には30-39とした。
3Q、國學院大は#14粟根(4年・F)のリバウンドタップや#33杉本の合わせのプレーで4点差まで詰めるが、あと1歩の決め手がなく41-51と10点差に押し戻されてしまう。ここから3Q終了までの4分間、#41傳田(4年・F)のフリースローによる1点にとどまるのに対して、関東学院大はフリースローと#1パプのゴール下で加点。さらに#32前田(2年・F)の連続得点もようやく決まって42-64と突き放した。4Qも、ピリッとはしない展開ながらもこの点差を守り、関東学院大が優勝へのマジックを1とした。
写真:関東学院大は#1パプ以外のオフェンスを構築中。#32前田は下級生ながら積極的にシュートを放ち、決めていく。
【INTERVIEW】
「逃げないでよかった」
神奈川大のダイナモがホームで復活
◆#1蓮見勇紀(神奈川大・4年・G)

しかし、集大成となる今シーズンは度重なるケガに襲われた。蓮見ほどの粘り強さを持つ選手であっても、心が揺らぐ状況―。それでも、というよりやはり、と言った方がいいだろうか。周囲への感謝を忘れない彼はその支えを力に変えて、コートに戻ってきた。
試合は3Qまでは我慢の展開だったが、「勇紀は人一倍苦労してきた選手だから、どうしても長い時間使いたかった」と幸嶋監督。その気持ちに応えるプレーぶりを見せてくれた。
これで“ラストピース”が揃った神奈川大。順位決定戦に向け、まだ伸びていく。
―久しぶりの公式戦で長い時間プレーしましたが、いかがでしたか?
「いやー、よかったです。今シーズンはケガを3回もしてしまって、手術も2回して…こういう状況はバスケットをやってきて初めてだったので、戸惑いましたし、辛かったです。でもいつも、チームメートや友達や家族、本当に色々な人が応援してくれていて、それが本当に支えになりました。逃げないでよかったと今、思っています」
―3度目の負傷はリーグ中だったんですよね。
「はい。やっと最初のケガが治ってきて動けるなと思ってきたところだったのでショックが大きくて、直後はかなり気持ちが落ちてしまいました。でも、先にも言ったように、島田トレーナーと話したり、双子の直紀(#3)ともすごくたくさん話して、最終的には“勇紀が必要だ”と言ってくれたのが本当に自分の糧になりました。それがあったからここまでモチベーションをつなげられたと思います」
―この試合の2Qでは、その蓮見直紀選手のアシストから3Pをブザービーターで決めました(写真)が、2人で狙っていたのでしょうか?
「その直前のタイムアウトのときに、幸嶋さん(監督)から“勇紀が打て”と言われていたんです。なので直紀がドライブしたときすごくこっちを見ていたんですよ(笑)。ああ、もうこれは来るなと思いました。ああいうパスは絶対決めたいと思う一方、あいつとは2人でよくシューティングしていたので、いつも通り気楽に打てました」
―前半は立教大のゾーンに手こずっていましたが、あの3Pが後半の爆発につながったように見えました。
「ゾーンアタックの練習もしてきていたんですが、ちょっと硬くなってしまったのもあってあまりうまく対応できていませんでしたね。ちょっとシュートが入らないと皆パスを回してしまう悪い癖があって。4Q目にやっと、1人ひとりがリングに向かうプレーが出てきましたが、明日の第2戦はもっとはやく対応して思い切り攻めたいと思います」
―それでも最終的には大差をつけて、同じ4年生の#5芳賀選手をコートに立たせることができましたね。
「4年間一緒にやってきて、あいつもなかなか試合に出られなくて辛いこともあったと思います。でも、陰で盛り上げ役をやってくれたりして、チームメートから1番信頼されているのはあいつなんです。なので、最後に出て、しかもシュートを決めたときは、“嬉しい!”という全員一緒の気持ちだったと思います」
―この最終週ホーム開催ということで、声援も一際大きく感じたのではないでしょうか?
「はい!中島学長まで来てくださって、ホームゲーム用のポスターを作ってくださったり、体育館にものぼり旗を設置してくださったり、応援されているんだなと思いました。まぁ、逆に緊張してしまうメンバーも多いんですが(苦笑)、だんだん慣れて、応援を力に変えてできたと思います」
―さて、順位決定戦進出は決まっていますが、リーグ戦は明日で締めくくりになります。どんなプレーを見せて、順位決定戦につなげますか?
「とにかく強気なプレーを全員がやって、順位決定戦に向かっていきたいです。相手は自分としてはそこまでこだわっていないです。どこでも倒すだけだと思っています!」
【RANKING】※12試合終了時点 (クリックすると拡大します)
【3部A】
■得点 ■3ポイント


■リバウンド ■ブロックショット


■アシスト ■スティール


【3部B】
■得点 ■3ポイント


■リバウンド ■ブロックショット


■アシスト ■スティール


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