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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.10.11 (Sun)

【2009リーグ1部】10/11 東海大VS中央大 第2戦

ベンチメンバーまでが仕事を果たした中央大が
東海大を撃破して上位へじわり一歩

東海大77(18-18,20-11,10-27,29-30)86中央大
091011chuo.jpg第1戦を終えて東海大のリードはわずか2点。中央大の巻き返しで勝敗も順位も挽回可能な第2戦となった。1Qこそ互角だったがその後はお互いがリードしあう展開となる。だが、大事な4Qで主導権を握ったのは中央大。ベンチから出てきた全員が仕事を果たしての勝利となった。反対に、ホームの東海大の観客席には沈黙が降りた。

中央大は終盤余裕の試合展開で勝利し、勝敗を五分で保った。リーグが進むに連れてチームが良くなっているのがはっきり見える。また、東海大を得失点でも上回った。東海大は痛い4敗。2007年に3位になったときも勝率は5割だったが、今年の方がチーム力は上だ。最終週には青学大との対戦を残し、まだ全く気は抜けない。ここからどこまで挽回できるか。

写真:試合を終えた中央大の選手達には、勝利の喜びというよりは「やることをやった」という表情が浮かんでいた。まだここから上を目指す意識が確かに感じられる。

※試合のレポートと中央大・小野選手、竹原選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
091011maemura.jpg立ち上がりは中央大・#12竹原(3年・SG)がラッシュ。開始から5分間は全て竹原のシュートで10点を獲得。東海大も#24古川(4年・F)、#5多嶋(3年・G)などでついていく。中央大は#9吉田(3年・F)や#6砂原(4年・CF)もリバウンドなどから粘り、そこに#0満原(2年・C)とマッチアップする#4小野龍猛(4年・CF)がインサイドからポストアップで押し込む。偏ることなく得点に絡む中央大に対し、東海大は#17前村(4年・SG)が気迫の3Pにレイアップ。#24古川がブザービーターを決めて18-18と互角の立ち上がりとなった。

2Qは東海大の攻撃力が上回った。#24古川がさい先良くミドルシュート。#7遥(3年・PF)が思いきりよくペイントに切れ込み、#5多嶋の速攻も生まれる。リードを9点とした東海大は控えの時間帯に突入する。中央大は開始でもたつくが、こちらもベンチから#20入戸野(1年・PG・東海大菅生)を投入して流れを生むと、#23渡邉(1年・F・幕張総合)のシュートで追い上げ。しかしそこから再びスタメンを投入した東海大が流れを引き戻し、前半は10点近いリードを奪って前半を終えた。

3Qは再び譲らない展開となった。しかし後半に勢いを増したのは中央大。残り5分から#21佐藤、#4小野龍猛、#12竹原、#23渡邉らの3P攻勢で一気に加速すると、東海大を逆転。東海大は#34三浦(2年・SG)のミドルシュートが決まった後は3分以上無得点となり、このQは10点しか奪えず。中央大は反対に27得点と3Pで稼ぎ、逆転に成功。前半とは反対に8点のリードを得て最終Qへ入った。

091011watanabey.jpg東海大は必死に追い上げをはかる。#5多嶋のこぼれたシュートを#7遥がカバー。#0満原のミドルシュートに、#17前村の3P、#24古川のシュートが続く。しかし中央大も譲らない。#23渡邉の3Pに#4小野龍猛のシュートなど、3Pのタッチが上がったことでオフェンスに余裕が生まれる。反対に東海大は追いつかなければという気迫で全員が得点を重ねるが、中央大のシュートが落ちないために、均衡が破れない。残り3分、#0満原のミドルシュートで5点差にまで押し戻した東海大。しかし#24古川がマークマンを気にしてフリーの#5多嶋に出したパスは、取りきれずにターンオーバー。焦りがミスを生む。10点のリードを得た中央大はその後のファウルゲームもものともせず、東海大を振り切った。

追う展開となった東海大は焦りが先に立ったか、終盤にミスが目立った。また、インサイドで簡単に勝負できずアウトサイドでのオフェンスが多かったのも問題だ。とはいえ、#24古川が目立った働きを40分続けられず16点に終わってしまった。#0満原はインサイドでは相殺されてしまうのは仕方がないが、第1戦に続き#4小野龍猛の前に得点力が削がれてしまった。中央大はディフェンスが良く、青学戦でもそうだったが、終盤まで粘り負けしない集中力もある。これは春との大きな違いだ。ベンチスタートの選手もそれぞれの役割を果たしており、まとまりが見える。「チームじゃなきゃ勝てない」と#4小野龍猛(4年・CF)も認める通り、ワンマンチームからの変貌がこの結果を引き出したと言えるだろう。



【INTERVIEW】
「今はみんなを信頼しきってる」
“チーム力”を得た中央大の大黒柱

◆#4小野龍猛(中央大・4年・CF・主将)
091011_ono.jpg内外問わずできる器用さがあり、大きくて上手い選手の筆頭に挙げられる。しかしその分、これまではセルフィッシュなプレーが目立つ部分もあった。もちろんチームの大黒柱としての意識がそうさせていたのは間違いないが、それは中央大を小野龍猛のワンマンチームにしてしまう危険さをはらんだ上手さだった。
昨年をケガで棒に振ったこともあり、春は動きもまだ鈍く、コート上でミスをしたチームメイトに声を荒げる場面が目立った。しかしリーグに入ってからは笑顔で下級生を励まし、もり立てるシーンをよく目にする。そしてここぞという時には自らがオフェンスの中心となってチームを引っぱる。「今は本当にバスケが楽しい」。小野がそう言えるのが今の中央大の大きな武器であり、強みだろう。


ー大きい1勝ですね。
「先週の青学戦もそうだったけど、上位のチームに1勝1敗でいけたらすごくいいと思うし、今は本当にチームがどんどん良くなっている。青学の1戦目なんて特に良かったし。本当にチームが上がっているのを感じます」

ーチーム力の向上はやはり青学戦に勝ったことが大きいのですか?
「いやー、そうとも言えない。専修に2勝して日大に2敗したんですが、日大に2敗したときもずっと勝ってた状態から負けたので、その反省+青学戦で1勝したのがすごく大きいと思います。でもきっかけはやはり青学に勝ったことかな?」

ー日大に負けたときは、2戦ともラストプレーを龍猛選手が1対1で仕掛けて失敗しましたよね。でも青学戦は逆にパスを周りに出していくプレーが目立っていました。それは意識して?
「そうですね。その外したことに反省したし、もっと仲間を信頼できないと上位チームやインカレに向けて戦っていけないと思って。キャプテンにもなったことだし、自分がやっぱり仲間を信頼しないとという意味で、青学戦はそういうプレーになったと思います」

ー春は周囲もまだ試合慣れしてなかったし、龍猛選手がコート上でイライラしている様子が見て取れましたが、今はそうではないですね。
「今はみんなを信頼しきってるし、みんなも自分のことを信頼してくれているし、そういう関係が大事だと思う。バスケはチームスポーツだから。春はやっぱり1人でやっても勝てないと分かった。去年もケガしてやってないのもあって、春はケガが治って初めての公式戦だから自分でやろうというのが多かった。でも夏合宿とかみんなとやっていくうちに、仲間を信頼しないとバスケは勝てないなと思うようになりました」

ー下級生たちも萎縮せずにいいプレーをしていますね。
「それはもうやれと言ってるので。逆にやんないと俺が怒るので(笑)」

ーどれも接戦で勝ってきていますが、この集中力はどこから来るものなのですか?
「とりあえず今年はハドルを組むように意識してます。悪くなったら俺が集めるように心がけて。中島さん(コーチ)や監督さんもベンチで声を出してくれるし、ベンチのみんなも声を出してくれる。そこで集中力というのがチームとして生まれてきてると思います」

ー試合前のハドルではいつもみんなが笑顔になっているんですが、何を言っているんですか?
「あれは浜田とかが適当に言うんですけど、みんなで試行錯誤してるというか。“1、2、3オイ”じゃなくて、ちょっといつも変えて(笑)。リラックスしてやるというのがバスケだし、自分たちが楽しんでやるものだと思う。苦しんでやるものじゃない。自分たちが好きでやってるスポーツなんだから。だからそういう雰囲気になるようにハドルを組みますね」

ー龍猛選手は普段の様子を見ていてもバスケが本当に好きなんだなと感じますもんね(※1)。
「最近は本当に楽しい。昨日はこういう環境でできたことがすごく楽しかったし、今日もなんか、自分が笑顔でやってます」

ー次は慶應ですね。
「慶應も青学と東海に1勝1敗だし、慶應にもきっとその2校みたいにどこかに隙があるはず。はなから負けている訳でもない。慶應は5人が強くていいチームだと思うけど、自分たちの役割を果たして、楽しんでやれば自ずと結果はついてくると思う。今はワンステップワンステップずつ進んでいる。上級生も伸びてきたし、下級生も躊躇せずにやってるから」

※1 小野家はバスケ一家。兄弟の試合や何かしらの大会には小野選手を始め、家族が常に顔を見せている。



「自分たちのバスケをやっていれば勝てる」
得点力でチームを導く中央大のクラッチシューター

◆#12竹原康広(中央大・3年・SF)
091011_takehara.jpg昨年はケガに泣いた。不動の得点王・佐藤基一がいたこともあり、影に隠れていたが、今リーグでは勝負強いクラッチシュートを何本も決めている。小野龍猛のリーダーシップの前にも、「怒鳴られても自分は全く気にしない」と、強気の性格はプレイヤーとしてのタフさを感じさせる。今週は体調を崩し自身の調子はまだまだと言いつつ、それでも東海大をたたきのめすシュートを何本も決めた。
今の中央大の強みは「自分たちのできること」を一つずつこなしているということ。2部落ちした頃には見られなかったそうした真摯な心がけが、この躍進を生んでいると言えるだろう。


ー青学に続いて東海大に1勝。粘り強いシュートを決めていますが、自分の調子はどうですか?
「今週はちょっと火曜日ぐらいに風邪をひいてしまって、何日か練習休んでいたんです。それで足に力が入らずに確率も良くなかった。今日はなんとか力が戻って、いいところで決められたので良かったと思います」

ー昨日もいい場面では決めていたと思いますが。
「でも確率は本当によくなかったです。大事なところはたまたまです」

ー今年から試合に出ていますが、昨年はケガをしていたとか?
「去年は春に試合に出だしたんですが、夏合宿でケガをしてしまって出られませんでした。去年はすごい先輩もいましたし、まだまだという感じでした」

ー龍猛選手とも話したんですが、この春は彼が一人でプレーしているのが目立ちましたが、このリーグでは全員がいいですね。
「多分龍猛さん自身も春はまだ膝の調子が良くなくて、本人は焦っていたんじゃないかなと思います。そこで自分本位のプレーになっているところが多くて、周りも任せようとしていたと思います。リーグ戦では体調も万全になって、龍猛さんも周りに合わせてくれる。キャプテンとしてもチームをまとめようという姿が見られ出して、チームが一つになっている。龍猛さんがアシストをするようになってから流れが良くなって、いい感じですよね」

ー下級生の頑張りについてはどう思いますか?
「高校のときからすごい活躍をしていた奴らが入ってきて、いつ自分の座が危なくなるかという危機感はあります。それを気を付けながらも試合になったらすごく頼もしいですね。ボール運びも任せられますし」

ー183cm というサイズはすごく大きいという訳ではないですが、どういうところが自分の武器ですか?
「早くミートしてジャンプ力もあまりないので、とにかく少しだけ外してその間から打てればいいかなと。今年は龍猛さんが中にいるのでそこにディフェンスが寄った分、インサイドアウトになったら1対1じゃなくて、1対0.8ぐらいになってるじゃないですか。それをミートで崩してちょっとでも崩れれば打てるので。クラッチはそれじゃないと全部はたかれると思います」

ー中央大はディフェンスもいいチームだと思いますが。
「中大の大会前の練習は9割以上ディフェンスの練習なんです。ハーフをやってオールに入る。とにかくみんなでじゃべってディフェンスは穴のないようにやっています。みんなで約束事をしっかり守れるようにとにかくディフェンスの練習が多いです」

ーそういう意味では今日は東海大を抑えましたね。
「チームの目標としては相手を60点以内に抑えてこちらは70点取ればいいという感じです。でも今日は外から簡単なシュートを打たれていたし、そこまでいい訳ではなかったですね」

ー次は慶應大との対戦ですが。
「慶應は5人なので、そこをガツガツいって、龍猛さんのところでインサイドのファウルがかさんでくると思いますし。うちはやることは決まっているので、自分たちのバスケをやっていれば大丈夫だと思います」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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