2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.10.10 (Sat)

【2009リーグ1部】10/10 青山学院大VS法政大 第1戦

法政旋風再び!
青学大を下し、優勝戦線は未知の領域へ

青山学院大74(21-9,18-18,20-21,15-30)78法政大
091010hosei.jpg法政大がこの試合でリードを奪ったのは試合残り1分を切ってからだ。
今の法政大の強さは勢いだけではない。この試合では3Qに#91落合(4年・PF)を負傷退場で欠いた上、#23信平(4年・F)も4ファウルという絶体絶命のピンチに見舞われた。それでも攻守に集中力を切らすことなく食らい付き、最終Qには持ち前の爆発力を発揮し30点を奪い大逆転劇を演じてみせた。
青山学院大から実に3年振りの勝利だ。
今の法政大にはインカレで準優勝した2年前にしか見られなかった40分間持続する集中力と、それを維持するための結束力がある。
「自分を殺してでも、自分の役割はしっかり果たしている。そこの信頼関係がしっかりできている」と言う今井監督の言葉に法政大の強さが秘められているのだろう。

一方敗れた青学大は3連覇に向け限りなく赤に近い黄信号が灯った。この日は法政大の堅いディフェンスを前に持ち前の速攻も鳴りを潜めた。終始10点のリードを保ったが、終盤の法政大の爆発に堪え切れなった。あまりにも痛い黒星。王者として、そして常日頃の厳しい練習に耐え抜く彼らのプライドに賭けて、この逆境を跳ね除けることはできるか。3連覇への道は今のところ長く、険しい。

写真:ここ数試合、頻繁にハドルを組んでいる様子が見える法政大。これも今まであまり見られなかった姿。

※試合のレポートと法政大・今井監督、長谷川選手のインタビューは「続きを読む」へ。

[続きを読む]

【GAME REPORT】
091010hashimoto.jpg序盤から重い展開となった。青学大は得意とする速い展開がなかなか出ない。それは法政大が警戒していた速い展開からのパスアンドランでの波状攻撃を防ぐべく、青学大の脚を封じた結果と言ってよいだろう。それでも先手を取ったのは青学大。青学大は#7渡邉(4年・PG)が3Pのファウルを獲得、フリースローを3投とも決めると、#11福田(2年・F)のオフェンスリバウンドからの得点や、#16比江島(1年・GF・洛南)の連続得点でリードを奪う。一方の法政大は、戻りの速い青学大のディフェンスに阻まれ、速攻を2本ミスするなどオフェンスに苦しむ。中盤、法政大は#11長谷川(2年・SG)の3P、#91落合(4年・PF)の連続得点が決まるものの、このQわずか9点。対する青学大は#4小林高晃(4年・SG)の連続3Pなどが決まり21点を奪った。

2Q、両者のディフェンスが堅くなかなか点が入らない。青学大は#4小林高晃が3Pを決めるが、直後に#4小林高晃が法政大のディフェンスに囲まれトラベリング。さらには#0橋本(3年・PG)も法政大#23信平(4年・F)の絶妙なヘルプディフェンスによってチャージングを犯す。ディフェンスの冴える法政大だが、こちらも青学大の攻守に阻まれ4分間で得点は#3鈴木(3年・PG)の速攻のみ。さらには笛が軽かったことも手伝い法政大は#91落合が早くも3ファウルでベンチへ。この重苦しいムードを打破すべき青学大はゾーンプレスからゾーンディフェンスを展開。すると、これにかかった法政大のミスを#7渡邉がこの日初の速攻を決める。さらに#23湊谷(3年・PF)のアシストを受けた#5辻(2年・SG)の3Pも決まり19点差。だが法政大も#23信平の速攻が決まると、#5神津祥平(4年・C)の連続得点で追いすがる。さらに#5神津祥平はアシスト、得点、ブロックと大車輪の活躍で点差を詰めるが、お互いに決め手がなく39-27で前半を終える。

3Q、このQも終始緊迫した展開となる。立ち上がりに法政大が#3鈴木の正面突破、#91落合のロングシュートで8点差とする。だが青学大は直後に#4小林高晃の3P、#32中川(2年・CF)のリバウンドシュートで再び2桁差に戻す。その後も両者ディフェンスの意識の高さは薄れることなく速い展開に持ち込めない。互いにハーフコート中心のオフェンスとなり、法政大が#5神津祥平のポストプレイや#91落合のミドルシュートを決めれば、青学大も#16比江島、#7渡邉のジャンパーで返し、得点差は10点を行ったり来たり。だが残り3分でアクシデント。法政大はポストアップしていた#91落合に#23信平がロブパスで裏へと通し得点を決めるが、このプレイで#91落合が足首を捻り負傷退場。法政大はインサイドの攻守の要を失ってしまう。さらにこの場面で青学大は#5辻が3P。しかしこの日の法政大の集中力は切れない。法政大は#11長谷川が3Pで返すと、テイクチャージを狙った信平が4ファウル目を宣告されベンチに退くというピンチに再び見舞われるも、終盤には#21加藤(1年・CF・洛南)がブロックを決め、堅いディフェンスを維持。法政大が11点のビハインドでこのQを凌いだ。

091010kozu.jpg4Q、序盤はまさに一進一退。法政大が青学大のゾーンに対し#23信平の3Pで先制すれば、青学大も#16比江島の1対1や#5辻がスティールから速攻を決め反撃。直後に法政大が#11長谷川の3Pで返せば、青学大も#5辻が3P再び反撃。勝負を決する最終Qとあって、10点差の均衡はなかなか崩れず。だが残り5分、法政大が勝負師としての真骨頂を発揮する。まずはインサイドの#5神津祥平から#11長谷川の3Pへと繋げると、今度は#5神津祥平のドライブが決まる。さらに「(鈴木)恵二が疲れきっているから仕方なく出した」(今井監督)と、この緊迫した場面で起用された#72坂上(3年・SG)が値千金の3Pを決め、残り3分で4点差まで詰め寄る。すると法政大は#5神津祥平が青学大#23湊谷からチャージングを奪い、流れをたぐり寄せる。なおも法政大の怒涛の反撃は続く。法政大は青学大の攻撃を守りきると、#23信平のドライブを#21加藤が併せ、さらに#3鈴木のアシストを#23信平が決め、残り1分で遂に同点。青学大はたまらずタイムアウト。だがタイムアウト明け、青学大は周りの脚が動いていないのに加え、#16比江島がボールを持ちすぎターンオーバー。これを法政大#11長谷川が速攻をバスケットカウント。とうとう法政大が逆転。さらに次のプレイで青学大は息が合わずキャッチミスという信じられないミスを犯してしまう。後がない青学大はファウルゲームを仕掛ける。だが法政大は#5神津祥平が冷静にフリースローを2投成功し、5点をリード。残り30秒間、青学大は#7渡邉が法政大のフリースローの直後に全速力でフロントコートへ運び、2本のアシストを決め、残り3.8秒で2点差とし一縷の望みを繋ぐ。それでも法政大はタイムアウト開けのラストプレイでは長谷川から信平、信平から神津へとファウルを受けることなく華麗なパスワークでブザーと同時にゴール下を決め、勝利。74-78で法政大が東海大に続き、強豪青学大から大きな1勝を挙げた。


【INTERVIEW】
◆今井一夫監督(法政大)

―今の法政大の強さのゆえんはなんでしょうか?
「今までに比べたらチームとしての機能を果たしているからじゃないかな。それが一番じゃないかな。自分を殺しても、信平なんて今日は点数は少ないけど、自分の役割はしっかり果たすとか、神津は逆にしっかり点数を獲ってくるとか。そこの信頼関係がしっかりできているから、こういう結果を残せていると思うけど」

―かつての法政大は集中力が途中で切れることも多かったと思いますが、40分集中力を切らさずディフェンスができているのはなぜでしょうか?
「心だね。気持ちだけだよ。やっぱり能力ある選手たちだからしっかりできるんだけど、今までは“まあいいや”とかあったと思うんだけど、最後のシーズンなんでそこら辺が変わったんじゃないかな。結果的に先週の東海大に連勝して、余計気持ちも強くなったと思うし」

―ここ3年間、青学大との試合では、青学大も速攻がなかなか出せず点が伸びないという試合展開が多いですよね。
「点数も入ってないよね。うちの得点力がだいたい70点くらいじゃない。だからそれ以内に抑えないとって考えたら、走られてパスアンドランで次から次へとやられるのが一番怖いんだよ。その対応はできるように。まぁ、何回もやっているから選手もわかっているだろうし」

―今日は比江島選手にチームハイの22点を獲られましたが、比江島選手に対しての対策というのはありましたか?
「あの子の対策はやってきているのね。先週からスカウティングとかして。でもあれだけできる子なんだから、彼のことを褒めるべきだと思うしね。変に意識してファウルが嵩んだりするよりかは、20点獲られるのはしょうがないから、うちのリズムでやった方がよっぽどいいんじゃないかなって」

―試合残り3分で、坂上選手のワンポイントでの起用について。
「起用っていうか、(鈴木)恵二が疲れきっているから仕方なく出したの。他に手段がなかったの(笑)。でも練習中にはね、恵二の代わりはあいつでいくって決めていたので。あいつは精神的にはタフなので、ビビることもないから。でもあいつ“ちょっと僕、ここはまずいんじゃないですか?”とは言ってた。しょうがないじゃん!人がいないんだから(笑)。でも本当シュートも外から一本決めてくれてね、つくづくたいした選手がいるんだなって感じた」

―終盤のタイムアウトではどんな話を?
「整理だけ。結局何が怖いかって言うと、“相手にシュートを入れられました。慌てふためく。パスミスをします。そこで何もしないで3秒とかでシュートを入れられる”っていうことが怖いから。だから向こうがファウルゲームで来るってわかっているから、ボールを貰う人間の指示と、その後の対応。一本入った時の対応、二本入った時の対応はどうするかって。残り13秒の時は最後まで守れたらいいんだけど、相手に入れられると思うから、もう一回タイムアウトを取ってサイドからやるからね、っていう徹底だけ」

―この勝利で優勝も現実味を帯びてきましたね。
「いや、優勝はずっと夢には見ているんだけど、なかなか手が届かなかったから。今戸惑っているんだよ。負け越しで始るのが法政なのに、今勝ち越しているから、なんか調子悪くて(笑)」



「どこも負ける相手だとは思っていない」
勝利をたぐり寄せる法政大の長距離砲

◆#11長谷川智也(法政大・2年・SG)
091010hasegawa.jpg興奮を抑えつつも素直に喜びを表現した。2年前のインカレ準優勝という栄光を知らない長谷川にとって、プレイをしながら今、法政大の強さを体感しているのかもしれない。この日は4本の3Pに加え、逆転のバスケットカウントというビッグプレイで勝利をたぐり寄せた。強気なディフェンスと当たりだすと止まらない3Pを武器に、下級生ながらもはやチームには欠かせないワンピースだ。長年長期に渡るリーグ戦を不得手としていた法政大だが、念願の優勝も夢ではなくなった。長谷川にとって大学での初の栄冠と2年連続の3P王に向け、これからの活躍に注目だ。


―おめでとうございます。
「いや、マジ嬉しいですね!本当に入学してから青学とか東海に勝ったことがなかったので。しかも青学っていうのが嬉しいですね。ぶっちゃけ勝てる相手じゃないと思っていたんですけど、こういう結果になったから嬉しいです!」

―試合前は“勝てる相手じゃない”という意識があったのですか?
「そうですね。苦手意識じゃないですけど、どっかに絶対あったと思うんですよ。それで試合をしてみたら、やっぱり前半はああいう形になったので。“あー、またいつものパターンか”とは思っていましたけど…勝っちゃいました(笑顔)」

―青学大とここ数年の試合ではこういう我慢が続く試合展開となって、途中で法政大の集中力が切れて負けることが多かったですよね。
「先週からなんか集中力が切れないんですよね、なんか!いつもは絶対1Q目に20-12とか2桁差が付きそうなんですけど、なんか切れないで、そのまま徐々に行っちゃうんですよね。なんか自分でもよくわからないですけど(笑)。なんか意識が変わったんですかね?集中力が増したって言うか。勝ちたいっていう気持ちが出たからだとは思うんですけど。なんでなんですかね?自分でも不思議です」

―やはり集中力が切れなくなったのが勝因ということでしょうか?
「一言で言ったらそうですよね。観客の方も前半で試合が決まったなって思ったと思うんですけど。やっていて“やばいな”とは思っていたんですけど、徐々にシュートが入ってくるじゃないですか。がぁーっ、ですよね(笑)!それが勝因だと思いますけど。チームが一つになれたからだと思います」

―長谷川選手自身、試合の序盤はあまりシュートの調子も良くありませんでしたが、後半には復調しましたね。
「前半一本くらいだったんですけど。後半なんで入ったか自分でもよくわからないんですよね、脚もすごいパンパンでやばいと思っていたんですけど。気力で頑張ったっていうところですね」

―今までの法政大にはなかったですよね。
「そうですね。切れないっていうのは。本当不思議ですよね」

―今週、先週と強豪を倒したわけですが、ここまで強くなった要因とはなんでしょう?
「そうですよね。今までだったら1勝したら次は負けるじゃないですか。先週の東海の時も2戦目は負けるとみんな思っていたんですけど、でも切れないでいけたじゃないですか。だからやっぱりああいうところが先週から良い癖になっているというか。そこが今の強みになっていると思うし。自分たちもなんで強くなったかわからないですけど。ゲームになった時にアドレナリンというか涌いてくる力かわからないですけど、それがみんなひとつになっていい感じになっていますね(笑)」

―優勝という目標も現実味を帯びてきましたね。
「始まる時も目標は高く常に優勝だったんですけど、どこかで青学か東海が優勝するんだろうなって思っていて。でもこうやって試合をやっている間に自分らも自信をつけてきたと思うので、どこも負ける相手だとは思っていないので、絶対優勝目指して頑張りたいと思っています。後は3P王も獲りたいです(笑)」
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:55  |  NEWS・告知  |  Top↑
 | BLOGTOP |