サイトを移行しました。現サイトはアーカイブとして継続してご覧いただけます。 http://bojweb.com |
2009.10.03 (Sat)
【2009リーグ1部】10/3 東海大VS法政大 第1戦
能力者集団の本領発揮!
最初から最後まで集中して勝利を引き寄せる
東海大64(21-12,8-23,16-16,19-19)70法政大
これが法政、という久々に彼ららしい試合だった。
1Qこそ東海大にリードされたが、#0満原(2年・C)にゴール下で仕事をさせず、逆に#91落合(4年・PF)がポストから押し込む。インサイドの修正が効かない東海大は、そこから崩れて全てが後手に回ってしまった。法政大はスタメンがほぼフル出場、全員が仕事を果たし、後半の粘り合いも制して大きな1勝。
東海大を倒すことによって法政大は上位争いへと名乗りを上げた。また、この直後に中央大も青学大を下し待ったをかける。法政大と中央大の勝利によってリーグは気を抜いた者が脱落する、つぶし合いの様相を呈し始めた。
写真:落合いわく「らしくない」というハドルだが、気持ちがしっかり見えた。
※試合のレポートと法政大・落合選手のインタビューは「続きを読む」へ。
1Qは東海大がリードした。#7遥(3年・PF)、#0満原(2年・C)のミドルシュート、エース#24古川(4年・F)が3Pとミドルシュートを決める。法政大はついていく格好となるが、#11長谷川(2年・SG)の3Pも序盤から決まり、タッチの良さをうかがわせる。しかし1Qは外では満原、中からは遥という形がうまくいった東海大が21-12とリードした。
2Qが勝負の分かれ目となった。序盤に#5神津(4年・C)と#91落合(4年・PF)のミドルシュートが入ると、#23信平(4年・F)がスティール。#91落合は連続で#0満原相手にポストアップで簡単に押し込むプレーで一気に詰め寄った。東海大はリバウンドが取れずに、3分半無得点。メンバーチェンジで#46大塚(4年・SF)、#34三浦(2年・SG)を投入するが、シュートは外れ逆に法政大は#3鈴木(3年・G)の3Pで23-25と逆転。その後も東海大がシュートを外すのとは反対に、#5神津の得点で25-33までリードする。ベンチメンバーが力を発揮できなかった東海大はスタメンに戻し、ゾーンで対応。だがよそ見をしていてパスミスを起こすなど、集中力のない状態がうかがえる。法政大は#91落合がフリースローを外すが、他のメンバーがカバー。#11長谷川のシュートで27-35と9点リード。しかし東海大も最後は意地で#24古川のシュートが決まり6点差を追う形で3Qを終了した。それでもこのQ、東海大の得点はたったの8点に終わってしまう。
後半は互いにロースコアゲームとなる。堅い守りでなかなか点が取れず、アウトサイドも決定的にはならない。東海大は3Q開始早々、#0満原がポストアップで押し込んだ際にオフェンスファウル。3つ目となって#36養田(3年・PF)に交代する。苦しくなるが#24古川が気を吐き、バスカン、ドライブと連続得点。しかし1対1からの得点で流れが生まれない。逆に法政大は#3鈴木が早い展開からアシストを出す。後半になっても運動量の落ちない法政大は、東海大の堅い守りもものともしない。#23信平は恐ろしいほどの運動量でコートを駆け回り、瞬時にコートの反対まで移動する驚異的な能力で法政大の車輪となっている。ゾーンで得点の伸びは重苦しくなるが、リードは10点に。点が入らないのは東海大も同じ。残り2分に#0満原がコートに戻り、#24古川の3Pと#0満原のミドルシュートで6点差に戻したが、2Qから差は縮まらなかった。
勝負の4Q、東海大は#36養田が持ち直し、得点。しかし法政大も#11長谷川の3Pで押し返す。ファウルや速攻ですべってしまうなどミスもあるが、焦っている様子は見えない。流れをつかみ合う攻防は、#0満原の3Pと#5多嶋(3年・G)のドライブで残り4分半、東海大が56-58の2点差まで追い上げた。しかし#5神津が3Pで返すと、#23信平が超人的な動きで再び流れを法政大に引き寄せる。この日の法政大の守りは信平と落合の働きが大きい。こうした勢いに、東海大も自分たちのバスケットができずリバウンドは法政大に落ち始める。それでも残り1分半、再び開きかけた差を#24古川の3Pで5点差に戻すと#5多嶋がフリースローを獲得。だがこれが2本外れ、ボールは法政大に。残り1:03で#36養田のミドルシュートが決まり62-65。しかし残りは1分を切り、法政大はあわてなかった。40.6秒で#5神津がフリースローを獲得。メンバーがハドルを組み、声を出した。その後東海大がファウルゲームをしかけるが法政大はフリースローを落とさず、逃げ切って大きな勝利をつかんだ。
試合の最初から気持ちの入りが違った法政大。途切れなかったのは、勝てる試合内容だとメンバー全員が集中していたからだろう。スタメンはほぼフル出場。しかし全員動きが良く、与えられた役割を果たしての勝利だ。東海大は古川が23点だが、悪いときの流れを象徴するように1対1からの得点ばかりで、流れがなかった。また、東海大のような交代の多いチームは、ベンチメンバーの奮起はもちろん、スタメンはリフレッシュして再びコートに立たなければ相乗効果は生まれない。交代やタイムアウトの修正で、誰も流れを変える働きができなかったことが敗因の一つと言えるだろう。問題の2戦目にどのような試合を見せるだろうか。
【INTERVIEW】
「今日はモノにしよう!」
集中力で勝ち取った金星
◆#91落合知也(法政大・4年・PF)
「強いチームと当たれば力が出る」という落合。まさにそれを証明するような試合だった。
インサイドでの上手さというのは分かっている選手だが、一試合を通して持続しない試合がこれまで多かった。それが、この試合ではチーム全員にスイッチが入ったことで、最後まで気持ちが切れずに最後は大事なリバウンドも奪った。
法政大の個々の能力が高いことは誰もが知っている。それをいかにして爆発させ続けるか。2戦目はもっと注目となろう。
ー今日は全体的に気合いが違うというプレーが随所に見られましたが。
「東海が相手ということで気持ち的には“食ってやろう”というか、チャレンジャー精神で挑んでいました。気合いはいつもより入っていました」
ー満原選手とのマッチアップで随分簡単にポストで押し込んでいるように見えたんですが、どうでしたか?
「あまり満原もガツガツぶつかってこなかったので、様子を見ながらドリブルをしていたら結構中に入れたので、これは結構行けるんじゃないかと。あまりぶつかってこなかったからポストでは楽に持てました。そのかわりオフェンスで3Pとか決められちゃいましたけど(笑)」
ー今日はスタメンがほぼ40分出場ですが、そのつもりでしたか?
「替える機会がなかったんだと思います。スタメン全員が結構いい動きをしていたし、バランス良く点を取れていたので」
ー特に、足が最後まで全員よく動いていましたね。
「今日は僕自身もやっていて、チーム全体の動きが全然違うなと思いました。これはいけるんじゃないかと途中で思ってました。いつもとかける思いが全然違いましたね。いつもは序盤になあなあになっていて、日大戦のときも気持ち的にはそうでした。でも今回は勝ちたいと思う気持ちが強いので、今日は全員チームも一つになっていたし、そういうときはうちは強いので、やっぱりチームワークは大事ですね」
ー東海大のゾーンで後半点が取りにくくなって追い上げられましたが、そこに焦りは?
「気にしてなかったですね。結構ゾーンアタックの練習もしていましたし。東海がゾーンをするというのは知らなかったんですけど、大丈夫だろうと思ってました。なので終盤も勝てるんじゃないかと思いながらその気持ちを抑えつつ(笑)。満原とぶつかってて体力も厳しかったので、最低限ディフェンスとリバウンドだけはやろうと。終盤はきつかったですけど、自分の役割である部分をしっかりポイントポイントを押さえていけば東海でも勝てるなと。いつも一発勝負じゃないと勝てないと言われているんですけど、リーグという長いスパンの中でも勝てると思います。これから青学や慶應という上位とも当たるので一戦一戦大事にやりたいと思います」
ーこれまで、信平選手がケガがちであまり全開というシーズンがなかったと思うんですが、このリーグに入っていいですし、今日は特に素晴らしかった。そういう意味ではチームにとって大きいのでは?
「今年は全然動きがいいですね。ノブも悩んでいたりした時期があったんじゃないかと僕なりに解釈しているんですけど、あまりオフェンスで攻めなかったりシュートを打てるとこで打たなかったりしていました。『俺はリバウンド頑張るわ』とか言っていたんですけど、やっぱり練習中からもインサイドからキックアウトとかで戻っていいと言っていて、1対1をしていいからと。ノブが点を取れればうちは勝てる確率が上がるし、みんなで点を取ろうと普段から話してます。やっぱりそれでチーム力は上がってきてますね」
ー最後の円陣では何を?
「『今日はものにしよう』と。ここまできたら絶対ものにしよう!と」
ーあまり法政に見られない光景でしたね。
「はい、ハドルを組むなんてらしくないなと思ってたんですけど(笑)、熱くなってました、みんな」
ー一試合集中力が続いた理由はなんでしょうか?
「やっぱり強いチームと当たると気持ちが増すと思うんですよ。気持ちの入り方が試合前から違っていたし、ベンチの応援も盛り上げてくれました。やっぱり“チーム”というのが僕は好きなので、バラバラにやるよりまとまってやっていく方が楽しいし、それで勝てたら一番いい形だなと思っています」
ーそういう意味で今日は「法政らしい」と言われるような勝ち方でしたね。
「やっと思い出したという感じです。ずっとくすぶっていたので(笑)」
ーまだ明日もありますね。
「明日も大事に気持ちを切らさずに戦い抜きたいと思います」
最初から最後まで集中して勝利を引き寄せる
東海大64(21-12,8-23,16-16,19-19)70法政大

1Qこそ東海大にリードされたが、#0満原(2年・C)にゴール下で仕事をさせず、逆に#91落合(4年・PF)がポストから押し込む。インサイドの修正が効かない東海大は、そこから崩れて全てが後手に回ってしまった。法政大はスタメンがほぼフル出場、全員が仕事を果たし、後半の粘り合いも制して大きな1勝。
東海大を倒すことによって法政大は上位争いへと名乗りを上げた。また、この直後に中央大も青学大を下し待ったをかける。法政大と中央大の勝利によってリーグは気を抜いた者が脱落する、つぶし合いの様相を呈し始めた。
写真:落合いわく「らしくない」というハドルだが、気持ちがしっかり見えた。
※試合のレポートと法政大・落合選手のインタビューは「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【GAME REPORT】
2Qが勝負の分かれ目となった。序盤に#5神津(4年・C)と#91落合(4年・PF)のミドルシュートが入ると、#23信平(4年・F)がスティール。#91落合は連続で#0満原相手にポストアップで簡単に押し込むプレーで一気に詰め寄った。東海大はリバウンドが取れずに、3分半無得点。メンバーチェンジで#46大塚(4年・SF)、#34三浦(2年・SG)を投入するが、シュートは外れ逆に法政大は#3鈴木(3年・G)の3Pで23-25と逆転。その後も東海大がシュートを外すのとは反対に、#5神津の得点で25-33までリードする。ベンチメンバーが力を発揮できなかった東海大はスタメンに戻し、ゾーンで対応。だがよそ見をしていてパスミスを起こすなど、集中力のない状態がうかがえる。法政大は#91落合がフリースローを外すが、他のメンバーがカバー。#11長谷川のシュートで27-35と9点リード。しかし東海大も最後は意地で#24古川のシュートが決まり6点差を追う形で3Qを終了した。それでもこのQ、東海大の得点はたったの8点に終わってしまう。
後半は互いにロースコアゲームとなる。堅い守りでなかなか点が取れず、アウトサイドも決定的にはならない。東海大は3Q開始早々、#0満原がポストアップで押し込んだ際にオフェンスファウル。3つ目となって#36養田(3年・PF)に交代する。苦しくなるが#24古川が気を吐き、バスカン、ドライブと連続得点。しかし1対1からの得点で流れが生まれない。逆に法政大は#3鈴木が早い展開からアシストを出す。後半になっても運動量の落ちない法政大は、東海大の堅い守りもものともしない。#23信平は恐ろしいほどの運動量でコートを駆け回り、瞬時にコートの反対まで移動する驚異的な能力で法政大の車輪となっている。ゾーンで得点の伸びは重苦しくなるが、リードは10点に。点が入らないのは東海大も同じ。残り2分に#0満原がコートに戻り、#24古川の3Pと#0満原のミドルシュートで6点差に戻したが、2Qから差は縮まらなかった。

試合の最初から気持ちの入りが違った法政大。途切れなかったのは、勝てる試合内容だとメンバー全員が集中していたからだろう。スタメンはほぼフル出場。しかし全員動きが良く、与えられた役割を果たしての勝利だ。東海大は古川が23点だが、悪いときの流れを象徴するように1対1からの得点ばかりで、流れがなかった。また、東海大のような交代の多いチームは、ベンチメンバーの奮起はもちろん、スタメンはリフレッシュして再びコートに立たなければ相乗効果は生まれない。交代やタイムアウトの修正で、誰も流れを変える働きができなかったことが敗因の一つと言えるだろう。問題の2戦目にどのような試合を見せるだろうか。
【INTERVIEW】
「今日はモノにしよう!」
集中力で勝ち取った金星
◆#91落合知也(法政大・4年・PF)

インサイドでの上手さというのは分かっている選手だが、一試合を通して持続しない試合がこれまで多かった。それが、この試合ではチーム全員にスイッチが入ったことで、最後まで気持ちが切れずに最後は大事なリバウンドも奪った。
法政大の個々の能力が高いことは誰もが知っている。それをいかにして爆発させ続けるか。2戦目はもっと注目となろう。
ー今日は全体的に気合いが違うというプレーが随所に見られましたが。
「東海が相手ということで気持ち的には“食ってやろう”というか、チャレンジャー精神で挑んでいました。気合いはいつもより入っていました」
ー満原選手とのマッチアップで随分簡単にポストで押し込んでいるように見えたんですが、どうでしたか?
「あまり満原もガツガツぶつかってこなかったので、様子を見ながらドリブルをしていたら結構中に入れたので、これは結構行けるんじゃないかと。あまりぶつかってこなかったからポストでは楽に持てました。そのかわりオフェンスで3Pとか決められちゃいましたけど(笑)」
ー今日はスタメンがほぼ40分出場ですが、そのつもりでしたか?
「替える機会がなかったんだと思います。スタメン全員が結構いい動きをしていたし、バランス良く点を取れていたので」
ー特に、足が最後まで全員よく動いていましたね。
「今日は僕自身もやっていて、チーム全体の動きが全然違うなと思いました。これはいけるんじゃないかと途中で思ってました。いつもとかける思いが全然違いましたね。いつもは序盤になあなあになっていて、日大戦のときも気持ち的にはそうでした。でも今回は勝ちたいと思う気持ちが強いので、今日は全員チームも一つになっていたし、そういうときはうちは強いので、やっぱりチームワークは大事ですね」
ー東海大のゾーンで後半点が取りにくくなって追い上げられましたが、そこに焦りは?
「気にしてなかったですね。結構ゾーンアタックの練習もしていましたし。東海がゾーンをするというのは知らなかったんですけど、大丈夫だろうと思ってました。なので終盤も勝てるんじゃないかと思いながらその気持ちを抑えつつ(笑)。満原とぶつかってて体力も厳しかったので、最低限ディフェンスとリバウンドだけはやろうと。終盤はきつかったですけど、自分の役割である部分をしっかりポイントポイントを押さえていけば東海でも勝てるなと。いつも一発勝負じゃないと勝てないと言われているんですけど、リーグという長いスパンの中でも勝てると思います。これから青学や慶應という上位とも当たるので一戦一戦大事にやりたいと思います」
ーこれまで、信平選手がケガがちであまり全開というシーズンがなかったと思うんですが、このリーグに入っていいですし、今日は特に素晴らしかった。そういう意味ではチームにとって大きいのでは?
「今年は全然動きがいいですね。ノブも悩んでいたりした時期があったんじゃないかと僕なりに解釈しているんですけど、あまりオフェンスで攻めなかったりシュートを打てるとこで打たなかったりしていました。『俺はリバウンド頑張るわ』とか言っていたんですけど、やっぱり練習中からもインサイドからキックアウトとかで戻っていいと言っていて、1対1をしていいからと。ノブが点を取れればうちは勝てる確率が上がるし、みんなで点を取ろうと普段から話してます。やっぱりそれでチーム力は上がってきてますね」
ー最後の円陣では何を?
「『今日はものにしよう』と。ここまできたら絶対ものにしよう!と」
ーあまり法政に見られない光景でしたね。
「はい、ハドルを組むなんてらしくないなと思ってたんですけど(笑)、熱くなってました、みんな」
ー一試合集中力が続いた理由はなんでしょうか?
「やっぱり強いチームと当たると気持ちが増すと思うんですよ。気持ちの入り方が試合前から違っていたし、ベンチの応援も盛り上げてくれました。やっぱり“チーム”というのが僕は好きなので、バラバラにやるよりまとまってやっていく方が楽しいし、それで勝てたら一番いい形だなと思っています」
ーそういう意味で今日は「法政らしい」と言われるような勝ち方でしたね。
「やっと思い出したという感じです。ずっとくすぶっていたので(笑)」
ーまだ明日もありますね。
「明日も大事に気持ちを切らさずに戦い抜きたいと思います」
- 関連記事
-
- 【2009リーグ1部】10/4レポート (2009/10/04)
- 【2009リーグ1部】10/3 東海大VS法政大 第1戦 (2009/10/03)
- 【2009リーグ1部】10/3レポート (2009/10/03)
テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ
| BLOGTOP |