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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.09.19 (Sat)

【2009リーグ1部】9/19 東海大VS慶應義塾大 第1戦

走・攻・守で各人が役割を果たした慶應大が
東海大を100点ゲームでシャットアウト

東海大77(16-29,25-17,19-33,17-25)104慶應義塾大
090919keio2.jpgこれほどの差がつくと予想した人は少ないに違いない。
春の2強である慶應大と東海大。トーナメント決勝は慶應大の劇的な逆転勝利であり、その再現を期待していた観客は多いだろう。だが、春の決勝では慶應大が持つものをまだ出し切っていなかったのも事実だ。佐々木HCはまだチームに余力があることを示唆してもいた。

これが1部、という試合を見せつけた。慶應大の#4田上(4年・F)は「初日でみんな緊張していた」というが、それでも東海大相手に100点ゲーム。鮮やかな速攻、固い守り、勝負処での精神力はこのチームの成長を示す。東海大は#24古川と#0満原が2桁得点も、単発攻撃に終始。「チームでバスケをできなかった」と、東海大#24古川(4年・F)が敗戦を締めくくったように、東海大の持ち味を完璧に封じた一戦となった。

写真:最近はプレーだけでも意思疎通できるほど成長している慶應大だが、この試合ではコミュニケーションもしっかり取り、より一体感を感じさせた。

※試合のレポートと慶應大・田上選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
090919furukawa.jpg第三試合になった途端、会場の雰囲気がガラリと変わった。この試合が注目であり、この2チームの出来が1部リーグにおいて一つの目安となることが分かっているからである。
春の決勝とは反対に、序盤からリードを奪ったのは慶應大だった。#4田上のミドルシュートを皮切りに、#16二ノ宮(3年・G)の3Pが続く。また、慶應大は#5小林(4年・GF)が早々に2つの笛を吹かれるが動じない。反対に、東海大は#7遥(3年・PF)が2ファウルでベンチへ下がる羽目になり、#36養田(3年・PF)を投入する。ここから流れを変えたいが、#0満原(2年・C)がフリースローを2投ミスし、続いてターンオーバー。その間に慶應大は#16二ノ宮が2連続得点で一気に11点のリードを奪った。タイムアウトで修正した東海大は#24古川のアウトサイドで持ち直すが、#7岩下(3年・C)の前にポストにボールが入らない。インサイドプレーを封じられた東海大は思うようにボールが回らず、慶應大が13点のリードで1Qを終えた。

2Q、東海大が持ち直した。#5多嶋(3年・G)が3Pのフリースローを獲得すると、#36養田がドライブでペイントに切れ込む。慶應大も切れ味鋭い速攻や堅い守りからのスティールで持ち味を見せる。また、ポストの守りは堅く、簡単には東海大にボールは入れさせない。しかしミスが続いたところで東海大のアウトサイド攻勢が決まり、一気に詰められる。しかし、慶應大もタイムアウトで修正すると#7岩下のバスカン、#5小林がフリースローを獲得、再び10点差に開く。東海大は残り2分で意地を見せ、#0満原、#24古川のアウトサイドで5点差にまで詰め寄って前半を終えた。

090919keio.jpg3Q序盤は東海大の勢いが持続した。#0満原、#24古川とミドルシュートが続き、#17前村の3Pが決まると50-52の2点差に追い上げる。慶應大はそれでも#7岩下が#4田上からのアシストで得点すると、#4田上が3Pのバスカンを獲得。4点プレーで7点リードに。そこから#16二ノ宮、#5小林、#14酒井(3年・F)へと流れるような速攻を出すと#7岩下がポストアップからバスカンを奪う活躍。ここで勝負あった。この後、東海大は慶應大を脅かすようなオフェンスもディフェンスもできなかった。単発攻撃のみとなった東海大は離される一方となり、要の守りでも次々とファウルを犯し、集中力を欠いた状態に。結局、慶應大が30点近い大差をつけて勝利。「20点差というのはバスケットでいう実力差」と佐々木HC。やるべきことやった結果を評価した。スタメンが全員二桁得点、リバウンドでは満原5に対して岩下は14。おのおのが託された仕事を果たした結果の勝利となった。

これで慶應大が力があることを示した。これが1部リーグの目安となり、このレベルでの戦いを毎試合続けたチームが最後に微笑むこととなるだろう。ここから調子を上げていくチームがどのように戦うか、真のスタートはここからとなる。



【INTERVIEW】
「チームを正面から見られるようになった」
タフさを増した主将が慶應大を牽引する

◆#4田上和佳(慶應義塾大・4年・F・主将)
090919tanoue.jpg春シーズンを終えて一番自分に課題を感じていたのは田上だ。
主将という責任、チームを導く方向性など、慶應大の主将が背負うものは他に比してかなり大きい。チーム首脳部として時間的にも精神的にも削られた春は、周囲が期待するような数字は残していない。だが、チームが一番信頼しているのは田上であり、それに応えるべく夏は人一倍の努力を積み重ねた。
第1戦ではその結果が出て大事な場面でのシュートを次々決めて見せた。歴代の主将が果たしてきた責任を、彼は彼のやり方で全うする方法を見つけつつある。


-一戦目を終えての感想は?
「ホッとしたのはあります。ずっとこの初戦をイメージしながらやってきたので、ああいう自分たちの流れに持っていけたということは良かったと思います」

-春の課題の一つだったフリースローなどもこの試合では良かったですね。
「フリースローは直前の練習まで課題としてあって、重点的に練習してきたんです。チームの流れがいいときはみんなのびのびと打てるので、今日の試合の流れが影響したと思います」

-昨年のリーグ開幕戦は国士舘大と大接戦の延長戦での勝利。その分今年は緊張もあったのではないかと思うのですが。
「今回はすごく自分自身に余裕を持って臨めたと思います。去年はああいう経験を積みましたし、遠征でも似たようなことを経験して、それが自信になっているし、安心につながっている思います。直前のシューティングとかではみんな緊張しているなと感じたんですが、僕自身は入りからすごく自分に集中できていたし、自分のプレーでやりたいなと思ってはいました。それを表現できたことで安心しました」

-この夏は遠征が多くて時間はそうなかったと思いますが、田上選手自身は体つきからもトレーニングはだいぶしている様子がうかがえますね。
「春から意識を高くトレーニングをしている連中がいて、この秋に入ってチームがそこに合ってきたかなと思っています。僕自身は春シーズンはその意識の高いグループに取り残される感じでした。でも秋はそこに合わせてこられて、チームとして全体的に意識が高い状態になってきていると思います。特にニノ(#16二ノ宮)がその筆頭です」

-二ノ宮選手の意識の高さはプレーや体からもはっきり見て取れるのは確かですね。田上選手は春はキャプテンとして責任の大きい中、少し迷いも見られました。今はどうでしょうか。
「春はやっぱり引っぱり方もそうだし、トレーニングとか自分の中味が揺らいでいました。そうした自信のない状態だとチームにも正しく接することができないし、正しく見られていなかったんじゃないかなと、振り返ってみて思います。今はトレーニングもそうだし、自分なりの引っぱり方も少しずつ見えてきたなと思います。チームを正面から見ることができるようになったというのは、自分の中で大きく変わった部分です」

-今年は遠征も多かったですし、そこから得たこともあるのでは?ジャカルタではケガや体調の不調者なども出して最高の結果とは言えませんでしたが、三菱遠征、韓国遠征と経てチーム全体にたくましさが見えてきました。(※1)
「海外に行って気づいたのは、どんな環境でも全ては自分にかかっているなということです。どんな環境でも、ここで自分のベストを尽くすにはどうしたらいいか、というスタンスを持つことが一番大事だなと教えてもらいました。遠征が続いて、ジャカルタはダメ、名古屋ではちょっと生かせて、韓国ではチームに浸透させられるステップを踏めたんじゃないかなと思います。だから今はかなり意識の面で一人ひとりがいい方向に向けていると思います」

-今日はいい出来でしたが、明日も全く気が抜けませんね。
「今日の試合はここで忘れます。結構控え室に戻ったときもスタメンみんなが自発的に『明日、明日。切り替えよう』と言っていましたし、分かっていると思います。もしチームに浮ついたようなところがあれば一喝しようかとは思いますが(笑)。明日も入りから慶應らしさを出して全力で戦いたいと思います」

※1 この夏は3度の遠征を経験。ジャカルタでは田上自身がケガをし、体調不良の選手が出たこともあって3位。三菱遠征を経た韓国遠征では延世大と3試合を行い、3人が2mという強豪相手に調子を上げ、最終戦では一桁差と肉薄した。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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