2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.05.29 (Fri)

【2009トーナメント】5/29準々決勝 明治大VS法政大

最後の10分での3Pラッシュで勝負有り
明治大は「足」が出ず

明治大学59(17-15,16-19,16-19,10-26)79法政大学
090529kozu2.jpg3Qまでは一進一退。だが、4Qの立ち上がりに法政大が一気に抜け出した。最後の10分まで、法政大の外のシュートは確率が上がってこなかった。それでも、打ち続けた。その結果が、開始3分で15得点に繋がる。ここで明治大は粘れなかった。その理由が疲労だ。機動力の高いディフェンスは、鳴りを潜めてしまっていた。

「最初から、足が動いていないなというのは感じていた」(明治大#3金丸英悟)
「肝心な時に足が動かなくて、ズルズルとやられてしまった」(明治大#19田村)


勝ちたいという気持ちはあった。しかし、日大戦で消耗し尽くした足がついてこなかった。法政大の勢いを止められなかった明治大はベスト4の壁を破れず、順位決定戦に回ることとなった。対する法政大は、2年連続でベスト4進出を果たす。

「いつもと変わらず法政らしさを出して、『今年の法政は違うぞ』と少しでも思わせたい。優勝して、周りにもう何も言わせない」(法政大#23信平)

法政大は、昨年に引き続き、決勝の切符を懸けて慶應義塾大との一戦を迎える。

写真:大事なレイアップを決めた鈴木を、神津が抱え込むように抱き寄せた。

※法政大・神津選手、落合選手のインタビューは「続きを読む」へ。

[続きを読む]

【GAME REPORT】
090529tamura.jpg「外角の確率が落ちていたので、外でやられるよりは、中でやられないように意識して、みんなで2人(神津・落合)にディフェンスでよりました」(明治大#19田村)
1Q、法政大は#5神津、#91落合のインサイド2枚を中心にオフェンスを展開する。しかし、明治大#19田村の言葉にもあるように、明治大も2人がボールを持つとディフェンスで仕掛けて、簡単には攻めさせない。それでも2人はパワーと巧さで得点を奪い、明治大からリードを奪う。これに外角シュートの確率が上がってくると、もっと楽な展開で攻められる法政大だが、なかなか入らず、インサイド頼みになる。対する明治大は、#19田村や#20若林(3年・SG)など、ベンチスタートのメンバーが繋いで、終盤に逆転に成功する。最後は、法政大#11長谷川(2年・G)にブザービーターを沈められるが、それでも1Qは17-15と明治大が先行して終了。

2Q、法政大はなおも#5神津を起点にオフェンスを仕掛ける。だが、明治大も高さのあるメンバーを揃え、ゴール下での攻防は容易ではない。しかし、このQでは要所で#23信平(4年・F)が繋いで、食らいついていく。対する明治大は、#20若林の外角、#14金丸晃輔の1対1で対抗。拮抗した展開が続く。しかし、2Q残り3分台になると、法政大がオフェンスでスムーズに攻められなくなる。シュートは24秒ギリギリで打たされている状況。その間に明治大は、#20若林の3P、#21川崎(4年・SG)のシュートで4点のリードを奪う。だが、残り1分48秒。法政大は#5神津のドライブが決まると、一気に追い上げムードとなる。この後、約30秒後には#23信平が3Pで応え、さらに神津のだめ押しのバスカンで、残り43秒で逆転に成功。33-34で法政が1点リードで前半を終えた。気になるのは、明治大#14金丸晃輔にマッチアップしている法政大#23信平のファウルが3つと、外角シュートの確率が上がってこないというところか。

3Qも点差の動かない試合展開となった。
法政大は、相変わらず外のシュートが決まらず、#5神津、#91落合のオフェンスに終始。対する明治大は、「点を取りたかった」という#19田村が積極的にしかけていく。我慢の時間帯が続く両チームだが、抜け出したのは法政大だった。残り2分台から、ガード陣が明治大ディフェンスをかき回し、そこからのアシストで連続得点。また、#5神津はペイント内でファウルを誘って、明治大#3金丸英悟を4ファウルに追い込む。神津はもらったフリースローもきっちり決めて、差を開く。明治大は#19田村のバスカンや#21川崎の3Pで応戦するが、終盤にかけては法政大に巻き込まれて、4点ビハインドで最後の10分へ。

090529hasegawa.jpg勝負は立ち上がりの3分でついてしまったようなものだった。
法政大は#3鈴木(3年・PG)の3Pを皮切りに、ここまで当たりの来なかった#11長谷川が2連続で3Pを沈めて開始2分で9点を開く。明治大はたまらずタイムアウト。だが、この後も法政大#11長谷川は2本の3Pを沈めて、点差は一気に13点へ。
「あんなに入っていたら、チェックにいかないとダメだったのに、足が出なかった。口では言っていても、耐えきれない部分があった」(明治大#金丸英悟)
ここまで我慢を重ねて来た明治大が、法政大の怒涛の3Pの前に切れてしまった。この後は、ゴール下でのボール出しもスムーズにいかず、ミスが続く。得点では残り6分31秒の#21川崎のフリースローを最後に、残り1分41秒まで無得点。その理由として、足が出なかったことと、法政大#91落合がリバウンドを次々と手中に収め、明治大にオフェンスの隙を与えていなかったこともあげられる。こうして、18点のリードを奪った法政大は残り2秒で#91落合が#3鈴木のアシストを繋いで、最後は20点差。法政大が昨年に引き続き、ベスト4へと駒を進めた。

準々決勝で日本大との激闘を制した明治大には、疲労が色濃く見えた。肝心なところで、足が動かず、気持ちに体がついていっていなかった。
「正直、(日大戦の)疲れはありました。でも、そこで勝てるチームにならなければならない。1試合だけ良い試合をするのではなく、次の試合でもできないと勝った意味がない。法政に関しては、最初からガツガツやってくるチームではないけれど、普通にやれば4Qくらいシュートを決めてくるチーム。こういう相手の特徴や守るポイントというのをもっと考えて試合を進めていかなければならないということが、この試合で得られたことです。残り2試合は、自分たちが今の段階でどれくらいの力があるのかを知るために、全力でやらなくてはいけない。ここで切れないように切り替えていきます」(#3金丸英悟)


【INTERVIEW】
「2年前のチームを超えるチームにしたい」
“本気の法政”を率いる絶対的存在

◆#5神津祥平(法政大・4年・C・主将)
090529kozu.jpg彼らにないのは結果だけだ。
今年の4年生にとって、トーナメント・リーグ・インカレでの最高成績は準優勝。「あと1歩届かないのは気持ちにムラがあるから」と言われ続けてきた。
だが裏を返せば、気持ちさえ切れなければ法政には優勝する力がある、ということになる。
「今までの法政とは違う」
2007年のインカレで、当時4年生だった深尾晃生(現JBL2・東京海上)がこう口にし準優勝まで上りつめた。
このトーナメントでも、神津・落合・信平の4年生トリオが揃って同じセリフを口にしている。
他チームが心のどこかで感じてきた“恐れ”であり、彼ら自身が最も欲する“結果”を、現実にすることができるか。


―4Qの立ち上がりに5連続3Pシュートで突き放しましたが、それまではビハインドの時間帯もあり苦しい試合だったのではないでしょうか?
「確かに最後はかなり疲れがきていて…でも明治がスリーばかりになり、インサイドで待っていてディフェンスリバウンドを取るだけだったので、なんとかやり終えられました。本当にハセ(#11長谷川)と恵二(#3鈴木)が連続でスリーを決めてくれて、乗ることができてよかったです」

―その2人のシュートなんですが、神津選手・#91落合選手にDFが2枚来て、それで外に振っても3Qまではなかなか入りませんでした。それでも形を変えなかった理由と、4ピリに何が変わったから決められたのかを教えてください。
「2人とも、4Qに決めたぐらいの実力はもともとあるんです。練習中ハセがシュートを打ったら、入ると思って皆リバウンドに行かないことがあるくらい(苦笑)。ただ、ハセにしろ恵二にしろ、3Qまでは何だか躊躇してシュートを打っていた部分がありました。僕としても“それじゃパスは出せない”と思って、“躊躇して打つならもうパスは出さない、ノーマークなのに打たないならいらない”と言いました。それでだんだん自分のタイミングで打てるようになっていってくれたと思います。調子が悪いから代えるってことはないんですよ、うちは。ハセのシュートが入らなかったら入らなかったでしょうがないって思います。だったらディフェンスをやったり僕たちがリバウンドに行って、もう1回チャンスを与えればいい。やっぱり打たせないとリズムが出てこないと思うんです。だから、打つなとか交代とかいうのはなかったです」

―では、3Qまでガードの#3鈴木選手からなかなかさばけず、24秒ギリギリのオフェンスになっていたのも気にしていなかった?
「全く。疲れていて動けない…というのがあったんですかね(苦笑)?深く気にしていないです。オフェンスを失敗したらディフェンスをやればいいだけなので」

―法政らしい自然体ですね。一方で、4Qに点差をつけた後、神津選手がずっと「ディフェンス!」と声を掛けていたのが印象に残っています。
「今までの法政だったら、そこで“点差があいた”となって、追いつかれてまた接戦ってなってしまっていたことが多いと思うんです。でも今年は、僕がキャプテンをやるからには少しでも変えなければと。今まで、“法政はチャラチャラ、ダラダラして、たまたま乗って勝った”って言われるのが本当に嫌だったんですよ。だから今年は、2年前にインカレで準優勝した時のチームを超えるチームにしたいし、そのためにはそこで気を抜かずにやりたかったので、『ディフェンス』と声を出しました」

―今年の法政には期待できるということでしょうか?
「ひとつに、なれれば(苦笑)。皆の気持ちがバラバラになってしまうともろいんですけど、今日はしっかり1つの方向に向かって歩いていた。それで、結果がついてきたと思います」

―さて、準決勝の相手は昨年と同じく慶應大となりました。
「やることは変わりません。ただ、今日の試合中ディフェンスの声が出なくなって、相手にノーマークを作らせてしまった時間帯があったので、それはしっかり修正してやらないといけないと思っています。慶應の方がシュート率が高いので。あとはいつも通り、練習でやってきたことを出してやろう、それだけです」


「ルーズボールとリバウンドは僕の仕事」
進化を続けるゴール下の守護神

◆#91落合知也(法政大・4年・PF)
090529ochiai落合もやはり、2年前のインカレのことを口にした。
当時は、「去年はアップするだけの人だったのに、こんな舞台に立てるなんて」と言っていた。
「先輩たちを優勝させてあげたい」とも。
だが、最上級生になった今年は逆の立場になった。本人もそれを自覚している。「自分がチームを引っ張る」
トレーニングを重ねて身体も一回り大きくなった。
気迫のこもった落合のリバウンドは、ボールだけでなく観る者の心をもつかむ。

―今日はなんといっても落合選手のリバウンドが流れを呼び込みましたね。
「ありがとうございます。昨日の明治-日大戦のビデオを観たんですが、日大がやられていたのが飛び込みリバウンドとそこからのセカンドチャンスだったんです。それを与えてはリズムに乗らせてしまうので、ボックスアウトを徹底して、ディフェンスリバウンドはもちろんオフェンスリバウンドにも絶対絡むって自分の中で決めていました。そうしたら、あんな感じで取れたのでよかったと思います」

―明治の選手が2人、3人来ていても取れるのは、何かコツがあるのですか?
「あれは気持ちだと思います。技術うんぬんじゃなくて、ギリギリのところまでいくとやっぱり“取りたい”と思ったら取れるなって最近改めて思いました。ここ何年かも、ずっとそうでした」

―落合選手の持ち味ですね。それも、3Qに少し休めたのが大きかったのでは?
「…はい(苦笑)。明治は皆サイズがあるし、能力も高いし、その中でリバウンドを取りに行くのは正直本当に疲れました。そうしたら今井さん(法政大監督)が代えてくれたので、4Qにまた集中して入ることができました。その休ませてもらった間、1年生の(#21)加藤がいい働きをしてくれたので、あの活躍がこの試合のキーじゃないかなと思います」

-神津選手も「疲れた」と言っていました。この試合は乗り切りましたが、まだ連戦が続くことを考えるとちょっと負担が大きくないでしょうか。
「でも、インサイドは2年の(#41)谷口もいますし、それは4年になったら覚悟していたことなので。40分出る練習をしてきたので大丈夫です。2、3分だけ休ませてもらえれば(笑)、またすぐ出られる。その間だけつないでもらえればって思って頑張っています」

―「練習」といえば、今シーズンはオフが長かったですね。
「そうですね。去年のインカレでは、その前の年で準優勝したのに、その次の年で2回戦で負けるという結果を出してしまった。それでじっくり考えた時に、やっぱり2年前のインカレで準優勝した時のチームが1番いい状態、いいカラー、いいチームだなって思ったんです。だから今年はまたそういうチームになれるように、最上級生として、自分がチームを引っ張っていかないとだめだなと思ってやってきました。中でも泥臭いところをやらなくちゃ勝てないと思うので、リバウンドは頑張ろうとずっと意識しています。あとトレーニングもずっとしてきたので、体重も増えたし、自分で言うのも何ですが身体もすごく強くなったんですよ。これでよりリバウンドが取れるようになったので、今こうしていい形になってよかったなって思っています」

―確かに春の仕上がりとしてはとてもいい状態に見えます。逆に課題はありますか?
「うちがだめなときというのは、パスが回らなくなって、神津の1on1だったり、タフショットになったりするとき。でもそうなったときにもっと周りが頑張れれば大丈夫だと思います。今日も(#11)長谷川なり(#3)鈴木なりが決めてくれて、最後勝ちにつながりました。ああして神津以外の選手が決められると、うちは強いと思います。全員が攻められる力は持っているので、そういう形になったら絶対負けない。本当に今は、神津がチームを引っ張ってくれているし、皆も気持ちをかなり強く持っていて、いいチーム状況で臨めていると思います」

―さて、次の準決勝・慶應大戦でも、リバウンドがキーになりそうです。今日のように取れそうですか?
「(慶應大#7)岩下、ですよね。取れるかどうかはわからないですけど…取りには行きます。やっぱり気持ちを見せて、それにチームがついてきてくれたらいいなぁと思うので。明日も、ルーズボールとリバウンドは僕の仕事です」
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:47  |  2009トーナメント  |  Top↑
 | BLOGTOP |