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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.05.29 (Fri)

【2009トーナメント】5/29慶應義塾大VS中央大

前半は中央大にペースを握られるも後半は慶應大のゲーム
岩下のファウルトラブルも響かずベスト4へ

慶應義塾大学93(21-29,27-15,19-16,26-18)78中央大学
090529sakai.jpgインカレを制したメンバーが残る慶應大と、#4小野龍猛(4年・C)以外は経験の浅い選手が多い中央大。一見したところでは慶應大が有利に見える。しかし小野というたった1人の選手の存在が、試合のペースを作ることになった。

走りたい慶應大だが、中央大ペースにはまり鈍い試合展開となった。慶應大は#7岩下(3年・C)がファウルトラブルとなり、一瞬ひやりとさせるが#20家治(2年・F)ら控え選手がこれをカバー。前半に逆転すると、後半は追いつかせることなく逃げ切った。実力的には順当にベスト8に進出。慶應大は追う展開でも逆転できる力があるとはいえ、ここから先の戦いはこれまで以上にレベルが上がる。相手に合わせるような試合をすれば再び準決勝で跳ね返されることになるだろう。法政大相手に昨年の悔しさを晴らせるか、次の一戦は見逃せない。

写真:#14酒井、そして#16二ノ宮らの働きあってゲームが好転した。

※試合のレポートと慶應大・小林選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
090529ono.jpg昨年の京王電鉄杯、慶應大は#4小野龍猛がPG的役割から生み出す動きに対応できず、あっさり大敗した。センターサイズでありながら、ゲームを作れるこの存在感が中央大が侮れない理由だ。試合の前半はそうした中央大のペースだった。試合開始早々に慶應大は#14酒井(3年・F)が速攻で得点するが、#7岩下は#4小野龍猛の前に簡単にはゴール下でプレーできないため、ミドルシュートが多くなる。また守りでは#4小野が打つのか、そこから外にさばくのか、更には自分で外に出て打つのかといった動きへの対応の難しさが常につきまとう。#4小野龍猛を守るのは#5小林(4年・G/F)。サイズも体格もあるためゴール下ではしっかり守るが、そこから#11恋河内(3年・SG)へパスされて3Pが決まり、続いて小野龍猛自らも3Pを簡単に打つ。高さに加えてフェイダウェイで打たれるとさすがに守りもたやすくはない。小野龍猛は更に#7岩下をブロック。中央大はそうして注意が小野龍猛にいっている間に周囲の選手がやすやすとシュートを決めていった。#12竹原(3年・SF)の3Pや#22小野大貴(1年・F・明成)が速攻を決め、再び#11恋河内が3Pを決める。慶應大は相手の出方にとまどっているうちにリードを広げられたが、#14酒井がバスケットカウントを決めるとオフェンスリバウンドからシュートに絡み、仕事人ぶりを遺憾なく発揮。しかし1Q最後は#4小野が3Pで21-29と慶應大を引き離した。

2Qの立ち上がり、慶應大は#4田上(4年・F)の速攻、#16二ノ宮(3年・G)が1対1からゴール下へ切れ込んでレイアップを決めると追い上げムードに。しかしルーズボールやリバウンドへの反応は鈍く、足が動かない。#5小林が連続ゴールで開始5分でようやく同点に追いつき、そこからはリードが入れ替わる展開となった。中央大は勝負処で#4小野龍猛。ポストを押し込み、ミドルシュートが続く。しかし慶應大も交代した#12金岡(3年・F)がゴール下で2度相手からボールを奪うと、#5小林の3Pにつなげた。#7岩下も#4小野龍猛をブロック仕返し、#14酒井のミドルシュートでリードを5点とするが、中央大も#21佐藤(1年・PG・洛南)が3Pを決める。だが最後には#16二ノ宮が中央突破でレイアップを決めて慶應大が4点リードで前半を終えた。

090529yaji.jpg3Qの立ち上がり、慶應大は#7岩下が連続ファウルでなんと4ファウルに。しかし万事休すとまではいかない。「春から達郎がいない中でやってきているので」(#5小林)と言うように、交代した#20家治が健闘する。また、サイズは下がったが機動力が上がりようやく慶應大らしいリズムに。慶應大は#4田上のドライブに、#16二ノ宮がディフェンスリバウンドをもぎ取ると家治のシュートにつなげ、更には二ノ宮も3Pを沈めて55-46と一気にリードを開いた。足が出始めた慶應大に対し、中央大はアウトサイドが落ち始める。慶應大がディフェンスリバウンドから得点を生み出すところをなんとか#21佐藤や#4小野の3Pバスカンで追いすがるが、7点差をつけられて3Qが終了。

4Qはそのまま慶應大ペースとなった。中央大の攻撃が散漫になり、連続性がなくなる。慶應大もミスはあるが、差をじわじわ広げた。残り4分で#20家治がバスカンを獲得するとようやくチームも乗った。#7岩下も最後はやるべきプレーで貢献する。一方の中央大は終盤に突然集中が切れた。#4小野龍猛がチームを叱咤するが、その小野自身も既にゲームを支配する力はなく、試合終了。慶應大が昨年と同じくベスト4進出に名乗りを上げた。

中央大の中島監督は敗因を「慶應大のうまさ、自分たちの経験のなさ」とあげた。それは確かに事実だろう。絶対的リーダーである小野龍猛以外をどうレベルアップさせていくかが中央大の課題だ。彼と周囲との実力的、精神的格差が埋められれば上昇も叶うだろう。


【INTERVIEW】
「トーナメントでは油断が怖い」
残り2つ、頂点を目指しチームを牽引する

◆#5小林大祐(慶應大・4年・G/F)
090529kobayashi.jpg精神面で田上、そしてプレー面では小林と、今年の慶應義塾大はこの2人がチームを引っぱる。スタメンのうち3人が春はケガやユニバーシアードの練習のため不在がちで、5人の連携は万全とは言えない。しかしこの2人が支えていることでチームのぐらつきは少なく済んでいる。昨年の自分たちを越えられるか、残りの試合に期待したい。


-今日は小野龍猛選手にマークにつきましたが、ディフェンスの指示は?
「いきなりつけと言われて少しびっくりしたんですが、中に入り込まれることはそんなにないので、体格を生かしてなんとか耐えて、セカンドチャンスを達郎(#7)がブロックしにきて、という作戦でした」

-昨年負けたときも同じようなやられ方でしたよね。
「周りのディフェンスができていなかったですね。3Pを打たれたりしましたし」

-足も動いていなかったし、ディフェンスは悪かった。何故でしょう。
「でも力の差は歴然としていたと思います。佐々木先生には『力の差ははっきりしている。20点開いてそこからもっと開けないと上には行けない』というように言われてもいて、そういう意味では気負いは少なかったんですが」

-相手のペースにはまってしまったような感じでした。
「立ち上がりはまだ課題ですね。それは思います。相手のゆっくりしたハーフコートバスケに引きずられてそこは反省です。その分後半はブレイクも出せたのでそこは良かったと思いますが」

-田上選手のところで得点できなかったのと、岩下選手のファウルトラブルもあってあまり良くない試合だったように思いますが。
「タノ(#4田上)は今大会、得点ではなかなか伸びていない部分もありますが、違う部分で引っぱっているし、キャプテンとして重責を担っているので点数を決められなくてもコートに立っている時の存在感はすごくあります。ただ、今日の達郎のファウルトラブルはちょっと意外でしたけど(苦笑)。まあでも、達郎がいない練習は結構やっているので、家治(#20)が達郎の部分を担ってシュートを決めてくれたり原(#11)も頑張ってくれました」

-下級生には佐々木HCももっと打つように要求していましたが、そこは今日は積極的でしたね。
「そうですね。ただ全体的にシュート数が少ないということは言われています。そこは改善点ですね。でもスタメンということで言うと、春は達郎とニノと祐典がいない中で、それ以外のメンバーで時間をかけてやってきました。今はわざとスタメンを出してスタメンで戦っているという感じです。スタメンが揃っての練習が少なかったので、シュートやそういう部分を良くしていくのもこれからかなと思います」

-昨年と同じところまでたどり着きました。昨年はこの次に力を出し切れなかった。
「それはさっきロッカールームでも同じ話をしました。去年もここまで来て、法政に負けた。それが要は引きずり込まれたという感じで。今回それをしないためには出だしだと思います。自分がスロースターターで、後半走って走って、インフロントカットをしたりだとか調子を上げていくタイプ。そういうのが出だしから勢いをつけられていない一つの理由だと思います。最初からできていればいいんですが、接戦で勝てているのもそういう風になってしまっている原因かもしれません。だからトーナメントではそういう油断が怖い。明日はそれをしないようにしないと」

-小林選手自身は4年になってプレー面以外でも自覚が見えますね。
「上に行けば見てくれる人も増えますし、そこは責任感を持ってやっています。残り2つ、頑張りたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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