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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2009.05.07 (Thu)

第44回 日本体育大VS筑波大バスケットボール定期戦 レポート

44回目の戦いは
筑波大が史上初の2連勝を飾る

090429start「29(ニッツク)」にちなんで毎年、4月29日に開催される日本体育大学VS筑波大学定期戦は、今年で44回目を迎えた。両チームにとっては、今シーズン初の公式戦ということ、そして伝統の一戦であるということで、互いに「負けられない試合」という位置付けになっている。

男子本戦は筑波大が通算8勝目をあげ大会史上初の連勝を果たし、日体大を相手に昨年の1・2部入替戦に続いて歴史を作り幕を閉じた。
Junior Varsity Game男子戦は大接戦となった。互いに譲らない熱いゲームを展開。1プレーに気持ちがこもっており、1プレーで応援団が湧く。この試合ならではの雰囲気が、会場に広がった。試合は、Junior Varsity Gameで優秀選手賞を獲得した#20帆足(4年・C)#18赤石(4年・PG)の活躍が光った日体大が2点差で逃げ切り勝ち。筑波大は#2朝妻(4年・G)を中心にオフェンスを展開したが、あと一歩届かなかった。

女子は、本戦は筑波大が圧勝し、Junior Varsity Gameは日本体育大が接戦をものにした。また、試合の合間には、ファンサービスとしてフリースロー対決、ドリブルリレー対決やプレゼント抽選会が行われ、試合後には選手が会場を一周するなど、試合を観に来たファンを楽しませるための企画も多く行われた。


◆個人成績
男子本戦 優秀選手賞 #13片峯聡太(筑波大・4年・主将)
       敢闘賞 #12堀田尚之(日本体育大・4年・主将)
女子本戦 優秀選手賞 #4大鷹さおり(筑波大・4年・主将)
       敢闘賞 #16広倉綾乃(日本体育大・1年・樟蔭東)

Junior Varsity Game男子戦 優秀選手賞 #20帆足雄祐(日本体育大・4年)
Junior Varsity Game女子戦 優秀選手賞 #7岡村希未(日本体育大・4年)

男子戦のレポート、筑波大・片峯選手、佐々木選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
筑波大92(18-15,25-21,22-25,27-20)81日本体育大
090429umetsu「アグレッシブなチームにしたい」(筑波大・片峯)
筑波大の初得点は#13片峯(4年・G)のシュートだった。日体大#12堀田(4年・G)がタイトなディフェンスをしかけていたが、片峯は構わず強引にシュートまで持っていった。これが今年の筑波大が、片峯が目指すチームの姿である。この片峯のシュートを皮切りに、筑波大は1年生ながらスタート出場の#50梅津(1年・C・青森山田)のゴール下や、昨年Aチーム復帰を果たした#23黒田(3年・F)のシュートなどで得点を重ねていく。対する日体大は、#11冨江(4年・F)のレイアップや#12堀田の3Pなどで応戦するも、1Q中盤にさしかかると得点が止まってしまう。その隙に点差を広げたい筑波大だが、決定力に欠け、試合は1点を争う展開に。また、両チームともに上手くインサイドにボールが回らず、1Qはほぼ互角の展開。15–18で筑波大がリード。

2Q開始1分、筑波大にアクシデントが起こる。#7佐々木(4年・G)がまぶたを切って流血。試合は一時中断となる。時計が止まっている間にハドルを組んで意思疎通を図った日体大は、この後、#11冨江のゴール下や#24于(3年・F)のミドルシュート等で得点し、21−20と逆転に成功する。更に日体大は#1馬場(4年・G)を投入すると、応援団・ベンチ共に大歓声が起き、勢いをものにする。冨江、于の2選手を中心に得点を重ねていく日体大。だが、筑波大も粘る。#45鹿野(4年・F)が3Pにバスカン、#23黒田はリバウンドシュートで着実に得点を重ね、再びリードを奪う。その後も一進一退の攻防が続いたが、このQの終わりに筑波大#13片峯がブザーとともにジャンプシュートを沈め、43-46で筑波大が3点リードして前半を終える。

090429tomie2後半の立ち上がりから足を使ったプレーが目立つ筑波大。ディフェンスでも勢いが生まれた筑波大は、日体大のボールをフロントコートに運ばせず、8秒バイオレーションを奪う。点差は広がるばかりだが、日体大は#11冨江が孤軍奮闘。だが、そんな冨江の活躍も尻目に筑波大は手加減なし。点差が8点となったところで、日体大はタイムアウトに追い込まれる。その後は#3八坂が筑波大をかき回し、アシストを増産。また、ガードながらリバウンドにも飛び込み、チームメイトを助けてくらいつく。
3Q残り3分55秒、筑波大#23黒田のフリースローが2本決まって点差は再び8点。この時、#13片峯はチームメイトにこう声を掛けた。「次は10点にしよう」。その16秒後、#45鹿野の3Pが決まり、筑波大は50−61と11点差を開く。日体大はたまらず2つ目のタイムアウトを請求。タイムアウト明けから日体大は、#3八坂(4年・G)のレイアップを皮切りに、#24于、#83増田(1年・F・東海大四)、#23横江(2年・G)の3Pと4連続得点で1点差まで詰め寄る。それでも筑波大は#23黒田のゴール下とフリースローで振り切り、4点のリードを保って最終Qへ。

最終Q、筑波大はのっけから3連続で3Pを沈め、日体大を突き放す。対する日体大は、#3八坂のパスから#83増田が得点というパターンで応戦するも、点差は広がるばかり。だが、残り7分51秒。日体大#12堀田が筑波大#13片峯からボールを奪うと、片峯はそれを止めにファウルに行く。これがアンスポーツマンライクファウルになった。堀田はもらったフリースローを2投とも沈め、7点差。さらに日体大は#1馬場がレイアップを決め、追い上げムード一色に。しかし、筑波大も#13片峯が先ほどのミスを取り返すかのように3Pを沈めて2点以内に差を詰めさせない。

「前半の分をやり返そうと思って」(筑波大・佐々木)

残り6分を切ると筑波大#7佐々木がスパークする。リリースの速い3P、気迫のこもったドライブと筑波大を引っ張るプレーを連発。それに応えるように、#23黒田も堅実なプレーで得点を重ねていく。また、#10池田(4年・F)を投入し、ベンチ入りした4年生は全員出場を果たす。一方の日体大は、これまで献身的なプレーで繋いできた#11冨江が交替でベンチに下がると、リバウンドが取れなくなり、筑波大の流れを断ち切れなくなる。それでも、ベンチから「最後まで!」という声が飛び、最後までコートを駆け回るが及ばず。伝統と誇りをかけた日筑戦は、92-81で筑波大が勝利。大会史上初の「連勝」を飾り、日体大相手に再び歴史を作った。

・筑波大
#23黒田…27得点、#45鹿野…21得点・13リバウンド
・日体大
#3八坂…13得点・9アシスト、#11冨江…21得点、12リバウンド



【INTERVIEW】
◆#13片峯聡太(筑波大・4年・主将・G)
090429katamine2「アグレッシブなチームにしたい」。チームの目指す姿をこう言い切った。
それを象徴するかのようなプレーがこの試合では見られた。少し強引なシュート、なんとしてでもボールを繋ごうと体を張ったパス。「なんで筑波ってこんなに一生懸命に頑張っているんだろうと思わせたい」。片峯は今シーズン初の公式戦で、それを体現した。

—日筑戦勝利、おめでとうございます。在学中の対戦成績で勝ち越しましたね。
「ありがとうございます。昨日の練習の終わりに、健司さん(吉田監督)に日筑戦では連勝はしたことがないと言われて微妙にモチベーションを上げられたので(笑)、勝つことができてよかったです」

—勝因は何だと考えますか?
「うちの方が練習量も多いだろうし、走ってきたと思います。実際に試合をしていても、走り勝ったなという印象はありますし。でも、お互いにインサイドが全然機能させられなかったので、正直、レベルの高い試合ではなかったのではないかなと思います(苦笑)」

—ゲームの立ち上がりは特に、外でしかボールが回っていないなという印象を受けました。
「そうですね。センターの梅津(#50)がまだ1年なので、チームになじめていない部分があったんですけど、ゲームの出だしではそれを周りがカバーしきれていなかったですね。それは、自分とか上級生が悪いなと」

—3Qでは11点まで離しましたが、その後すぐに日体大に詰められてしまいましたね。
「4点とか3点くらいになりましたよね。そこを15点差にできないってところが、まだ自分たちの弱さとか甘さだし、課題だと思います。最後は80点くらい取られましたよね?(そうですね。81点。)ですよね。今日みたいな試合展開なら60点以下には抑えていないと。健司さんにも全然満足していないって言われました」

—でも4Qでは佐々木選手(#7)が特に得点面で大きくチームを引っ張ってくれました。
「そうですね。2Qにケガをして吹っ切れたんだと思います。最後は、やっといつも通り決めてくれました。普段があんな感じなので、僕たちは特に驚きっていうのはなかったですね。『ああ、やっと瑛(ひかる)のプレーができたな』って思ったくらい。あとはやっぱり、同じ学年なので決めてくれたことは嬉しかったですね」

—昨年は、片峯選手以外は全員4年生というチームでしたが、今年はチームが若返りましたね。
「今年は去年まで出られなかった分、下積みができているメンバーがいます。去年の4年生は、1年生から試合に出ていた人たちで、それはそれでよかったんですが、逆に、去年よりも『チーム』っていうのを僕は意識しています。全員で戦うんだという気持ちで毎日練習していますし、去年よりもさらに厳しく自分でもやっています。だから、去年とはひと味違ったチームに出来るんじゃないかなと思います」

—出場選手に下級生が多いということもあって、試合中はかなり指示をしている場面が見られますね。
「そうですね。まだまだ経験はないし、自分が気づいたことがあればゲームの途中でも言っていこうという意識はしています。自分は去年、ずっと試合に出させてもらっていたので、その経験を後輩に伝えられればなと思っています」

—これから本格的にシーズンが始まるわけですが、片峯選手は今年の筑波をどのようなチームにしたいと考えていますか?
「一言で言うと、アグレッシブなチームにしたいですね。そういうプレーをしてみんなで盛り上がって。少しダメになっても、またアグレッシブなプレーで盛り返すような、守りのバスケではなくて、チャレンジというか攻めのバスケを。そういうバスケをしなければ、勝てないと思います」

—片峯選手の1本目のシュートは、日体大の堀田選手(#12)がかなりディフェンスに来ていたのに、強引にシュートに行っているように見えました。それがこの「アグレッシブ」の象徴なのかなと感じたのですが。
「そうですね。練習中から、ラリーというかトランジションの練習ばかりしているし、逆にあのような場面でシュートに行かなかったら、使わないみたいに健司さんに言われているので。梁川さん(梁川禎浩・09年度卒・現パナソニック)みたいなプレイヤーが今年はいないので、自分が先陣切って、強気な姿勢で行けば、後輩たちはついてきてくれます。まあ、入ったからよかったんですけどね(笑)」

—やはり、今年は今までとは違った筑波が見られそうな気がします。
「『なんで筑波ってこんなに一生懸命に頑張ってやっているんだろう?』っていうことを観ている人に思わせられるように本当に一生懸命やっていきたいです。あとは、しっかり頭も使ってやれば、上に行けるんじゃないかなと思っています」

—片峯選手が選ぶ、筑波の注目選手はいますか?
090429tbench「鹿野(#45)は、普通にやってくれると思います。あとは、今ケガしていて出てないんですが、加納(#99)が。チームを盛り上げるとか、そういった意味でも存在が大きい選手なので。ケガが治れば、プレーでも貢献してくれると思うので、今年は彼がキーになってくるんじゃないかなと思います」
写真:筑波大ベンチ。左から2番目が注目の加納誠也選手。とてもユニークでチームのムードメーカー的存在。ベンチワークにも注目である。

—次はトーナメントですね。トーナメントへ向けて一言お願いします。
「優勝っていうのは最終的な目標で。僕らは一戦目から拓大で、電鉄杯でも勝っているって話なので、気は抜けないと思うし、注意して。あとは、1つ目のノルマとしては東海ですね。東海とはゴールデンウィークに試合をするんですけど、そこでしっかり倒して、トーナメントに備えたいですね」

—今年は学生最後のシーズンになりますね。どんな1年にしたいですか?
「伝えられることは全部伝えるつもりで。やり残すということがないように、死ぬ気でやろうと決意しています」



◆#7佐々木瑛(筑波大・4年・G)
090429sasaki4「自分は外のシュートが得意なので、そこを見て欲しい」
こう語ったのは3年前。当時は1年生ながら出場機会も多くもらっていた。だが、徐々にベンチを温める時間が長くなる。昨年にいたっては、梁川(09年度卒)という絶対的エースの陰に隠れ、出場時間は数分にすぎなかった。だが、彼ももう4年。最上級生として、そして貴重なシューターとしてチームを引っ張らなければならない立場にある。この試合では、4Qで4本の3Pを含む14得点を稼ぎ、存在をアピールした。

—日筑戦勝利、おめでとうございます。勝ち越しですね。
「ありがとうございます。日筑では連勝がないということを言われていたので、ここで歴史を変えようかなと思っていました。結果的に勝つことができて、連勝できたことはよかったです」

—試合前、チームではどういった話をしていたのでしょうか?
「とにかく、走って守るっていうバスケをしようと。あとは、練習して来たことがしっかりと出せるようにしようということを話して試合に臨みました」

—2Q序盤でまぶたを切ってしまいましたね。その後、頭にテープを巻いて戻ってきましたが、目はきちんと見えていたんでしょうか?
「きちんと見えていました、一応(笑)」

—片峯選手が言うには、ケガしてから吹っ切れたんじゃないかということでしたが、佐々木選手自身はどうですか?
「いや、ケガをしたから吹っ切れたということはないですね(笑)。でも、前半は全く何もできていなくて、悔しいなと思っていました。そこでケガをして、休んで冷静になれたというか。ケガもあって、前半はほとんど出られなかったので、後半はやってやろうという気持ちになりました」

—3Qでは、マッチアップをしていた八坂選手(#3)がかなり攻めて来ていましたね。ディフェンスをしている側の心境は?
「かなり攻めて来ていたので、必死で守ろうとそれだけでした。何本かやられてしまいました。ただ、その分は取り返そうと思っていました」

—4Qは気持ちのこもったプレーだったなと思いました。得意の3Pは4本決まりましたね。
「前半がいいとこなしだったので、最後に決めることができたのはよかったです。あの時は、WBCのイチローを思い出していて…(笑)。イチローも最後に決めて試合を持っていったじゃないですか。だから、僕もなんとかして決めて、前半の分を取り返してやろうと思っていました。結果的に入ったのでよかったです。3Qにやられた分もやり返ました(笑)」

—「瑛は、普段はあれくらいやる」ということを片峯選手がおっしゃっていました。前にインタビューさせていただいたときも、練習では決まるけど、試合ではなかなか…というお話をしていましたね。
「そうですね。1年のときは試合に出させてもらっていて、実践の場がありましたけど、去年はほぼ出ていないこともあって、出た時に決められなかったですね。去年は特に梁川さん(09年度卒)がいたこともあって、全く試合に出られなくて…。途中から出ると、どうしていいかわからなくなってしまっていました。ただ、今年は最初から出ていることもあるし、それだけ責任もあるので、しっかりと決めていきたいなと思っています。そういった意味では、今日の前半はダメだったので、後半のプレーが前半からできるように練習していきたいです」

—今年は学生最後のシーズンとなりますね。どんな1年にしたいですか?
「納得のいく形でシーズンを締めくくれるように。もちろん、最終的にはインカレで優勝というのが目標としてありますが、1試合1試合を後悔しないように、しっかりと頑張っていきたいです。去年、最後に結果が出せなかった分、今年はしっかりと結果も残して、やり残しのない、納得してシーズンを終えられるような1年にしたいです
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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