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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.12.21 (Sun)

【2008インカレ・インタビュー】“チーム”への途上・明治大

「今日は金丸が良かったんですか?」
それがこれまでの明治大のイメージ

081207kanamaru1.jpg#14金丸晃輔(2年・SG)は昨年、リーグ戦で375点を叩き出し1年生ながら得点王・3P王を獲得、鮮烈な大学バスケデビューを果たした。「スコアラーは絶対に自分だ」(金丸)と塚本HC期待のルーキーだった。しかし「頼っているわけではないけれど、パスを出すと足が止まってしまう」と昨年の主将根岸が言ったように問題点もあった。最初は彼のオフェンス力でチームは好転した。だがいつの間にか彼に頼り切りになり、能力のある選手を多く揃えながらもそれを存分に発揮しているとは言えない状態となる。金丸の得点が止まればそれまで。明治大にはいつしか「金丸のワンマンチーム」というイメージがつきまとうようになる。試合を見ていない選手、特にその機会の少ない1部の選手からは明治大が勝つと必ず、「今日は金丸が良かったんですか?」と質問があった。裏を返せば、そうでなければ勝てないと言われているようなものだ。だが、それもまた一つの事実だった。それが顕著に見えたのが昨年のインカレ。7位決定戦で明治大は筑波大と対決したが、高熱で力を発揮できなかった金丸は6点に終わり、チームは23点差で大敗した。
「明治大の勝利=金丸晃輔の活躍」
このイメージをどう払拭するか。これが明治大の課題の一つとなった。

※コラムの続きと明治大・伊與田選手、山下選手、金丸英悟選手、飯沼選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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インカレ覇者・慶應大や
2部の強豪を恐れさせた明治大の力

081207komamizu.jpg昨シーズンの反省を生かし、春は「明治にはシュートが上手くて信頼できるいい選手がいっぱいいるので、他の人を使いつつ僕も攻める形」と方向性を語った金丸晃輔。だが、トーナメントでは順天堂大に負けて7位。負けた試合ではやはり金丸の得点だけが目立っていた。だがリーグ戦になってから変化が見えてくる。「自分が『もっと攻めて』とみんなに言いました。今年のリーグはみんなも攻めてましたよね。そのおかげでマークも分散して自分も3、40点取れるようになりました」(金丸)。その言葉通りスタートの#3金丸英悟(3年・PF)、#21川崎(3年・SG)、#31駒水(2年・C)らがコンスタントに2桁以上を稼ぐ活躍を見せるようになる。川崎はシューターとして大事な場面では必ず3Pを決め、インサイドの金丸英悟と駒水は外のプレーでも貢献。このオフェンス力に#6伊與田のコントロールが加わった明治大には、隙がなかった。また、伊與田が春にチームの課題としてあげていた「立て直しがきかない」という点も、どこからでも点が取れるオフェンスと、機動力の高いディフェンスで克服していた。

インカレを制覇した慶應大が2部で一番恐れていたのは明治大だった。明治大は慶應大に唯一黒星をつけるチームとして恐れは現実となる。だが、国士舘大にまさかの2敗が足かせとなり、終盤にかけて続々と怪我人を出してしまった明治大は早稲田大に1敗。さらには最終週に宿敵・筑波大に完敗し今年も入れ替え戦出場を逃した。しかし、このリーグ戦で明治大のあの等式が徐々に崩れていきつつあったのは明らかだった。そして、「今日は金丸がよかったんですか?」という質問は「いいえ。今日は明治が良かったんですよ」という答えに変わっていく。


「時間が足りなかった」
未完成なチームだったが、それも「うちらしい」

081207yamashita2.jpg「インカレはヤスさんも戻ってくるから…」
リーグ最終日、金丸は#5山下(4年・G)の復帰を口にした。約2年ぶりのトップ(明治大Aチームの呼び名)復帰。巧みなパスワークや独特なリズム、体を上手く使ったリバウンド、抜群のハンドリング。また、点を取る嗅覚も優れている山下の復帰が明治大にどういった影響をもたらすかが注目された。

インカレの最初の山は筑波大戦。ディフェンスが向上し、その上どこからでも点が取れるチームに変貌した明治大は、筑波大の攻撃の芽を次々とつみ取り、反撃の隙を与えなかった。終盤にかけて筑波大の3Pで2点差まで詰められたが、内容は明治大の勝ちゲームだった。試合後、「的を絞りきれなかった」と振り返った筑波大#5中務。ガードの#34田渡「5番の山下さんが入ったことでパスの展開が速くなった」と認めた。山下という攻め手が1つ増えたこと。そして機動力のある明治大にとって、山下のスピードのあるゲームコントロールは相乗効果を生んだ。筑波大に4連敗のリベンジを果たした明治大は、王者・青山学院大への挑戦権を手に入れた。前半は大量リードを奪われたが、後半は足を使ったディフェンスと怒涛のオフェンスで青学大を追いつめた。だが最後は、2点届かなかった。

インカレは5位と、近年では最もいい成績で終えることとなった。「でも、こんな未完成のチームが勝ってしまうようではいけない」と山下は自分たちへの反省も込めて大学バスケに苦言を残す。同時に「あと少し時間があったら、チームとして戦えたかもしれない」とも語った。しかし、伊與田は「(チームが未完成なのも)うちらしくていいんじゃないでしょうか?」と、このチームでそれなりの結果が残ったことを前向きに捉えた。

来期は伊與田、山下の両ガードが同時に抜けるがタレントは揃っている。その中で今年とは違う新チームをどう作っていくかが注目となる。「完全版・明治大」が披露されるのかどうか、それはこれからのチーム全員の努力にかかっている。



「背中で見せていけたと思います」
どんな状況下でも明治大を引っ張って来た主将

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◆#6伊與田俊(明治大・4年・主将・PG)

リーグ後半、慶應大との激しい戦いで足首を負傷、インカレ出場が危ぶまれた。しかし「インカレには帰ってきます」という宣言通り、見事復帰を果たす。
下級生時はピンポイントの出場でディフェンスやアウトサイドでの貢献が目立ったが、今期は自分が得点を取りに行くのではなく、あくまで司令塔に徹してチームにパスを出し続けた。これが結果として明治大のオフェンスをスムーズにしたことは確かだ。黙々とプレーで見せ続けて得た5位という結果に、満足の様子を見せた。

―5位という結果について。
「悔やまれると言えば悔やまれますけど、最後だし、楽しみつつみたいな。ここのところ順位決定戦は8位だったので、順位を上にあげられればと思っていての5位なので、納得しています。今大会はずっと笑ってプレーすることができていたので、本当に楽しかったですよ」

―試合前の指示は何かありましたか?
「ガードとセネガル人(#10サンバ)のところでラインがあるので、そこは僕がプレッシャーをかけて、センターもスペースを与えないっていう簡単な作戦があったんですけど、前半はそれが機能しなくて、リバウンドとかいっぱい取られてしましました。でも、後半はそれを段々直せていたので、よかったと思います」

―インカレを通して、後半に勢いに乗って逆転勝利という展開が多かったですよね。
「そうですね。だから今日も前半負けていた時も全然へこんでいなかったし、『3Qになんとかなるでしょう!』みたいな感じでした。それが逆によかったと思います」

―では、悪かった前半ですが、何が原因であのような展開になってしまったと思いますか?
「ただ単に外のシュートが落ちていたというのがありますけど、やっぱりリバウンドが取れなくなってブレイクが出なくなってしまったということですかね。うちはブレイクが出る時は強いと思うので。それが出なかったのが原因だと思います」

―関西の大学とはあまり試合をすることがありませんが、天理大と試合をしてみていかがでしたか?
「天理も楽しそうにやっていましたよね。バスケはなんだろうな…乗ったら怖いチームだなとは思っていたんですが、今日は大事なところで晃輔(#14金丸)とかが決めてくれて流れを持っていかせなかったので、1番怖い部分を相手に出させなかったし、相手も出せなかったのではないかなと思います」

―サンバを相手にインサイド陣が次々とファウルで下がっていく中、飯沼選手(#41)が本当によく繋いでくれましたね。
「あんなにやると思いませんでした(笑)。外国人には強いですから、あいつ!」

―インカレを振り返って。
「リーグ・トーナメントとインカレは全然違いましたよね。やっぱりヤス(#5山下)が帰ってきて、バスケットボールのチーム的な動きがガラっと変わったんですよ。あいつはボールを持っていなきゃいけないやつだと思うんです。やっぱりそこで自分が、別に控えていた訳ではないですけど、あいつのプレーの邪魔にならないように動いていたつもりだし、あいつが目立てるように、引き出すような動きであったり、ディフェンスだったりをしてきました。あいつは普通のプレーをしたら目立てるプレイヤーだから。それに今日は自分も最後だったし楽しんでいってやろうと思ってやったらシュートも入りました。今まで全然代々木で入っていなかったので、その溜まった分を決めることができたし、いい終わり方ができたと思います」

―今日はボールを呼んでいましたもんね!
「そうですね(笑)。今日は前半に『ああ!入った!』と思って。塚さん(塚本HC)にも『打っていけ!』って言われたんです。相手のディフェンスが晃輔(#14金丸)とかヤスに寄るのはわかっていたので。あとは、戦術じゃないんですけど、僕がセネガルのところにスクリーンに行ったり、そこでズレが起きて。僕が空いてなかったらセンターが空いている訳だし、今日はそういうところが本当に上手くいったと思います」

―練習に復帰したのはインカレ1週間前だったとか?
「いや、実は2週間前に復帰してたんです。やっていいのは1週間前って言われてたんですけど(苦笑)。さすがに1週間じゃ間に合わないと思って、インカレ2週間前からやっちゃったんですけど。まあ、でも大丈夫です」

―怪我をした時は松葉杖だったし、復帰は無理かと思ったのですが、最後にコートに帰ってくることができて本当によかったですね。
「手術してくれた先生もすごくいい先生だったし、怪我してからずっと整骨院の先生がずっとケアをしてくれました。その人たちのおかげでコートに立つことができたので、本当に感謝したいです!本当にコートに帰ってこられてよかったです(笑)」

―4年間を振り返って。
「色々あったけど、最後はきれいな形で終われて、ヤスと一緒にコートに立てて本当によかった。インカレは、僕が100%で動ける自信が正直無かったんですよ。リーグの負けた試合を観ていても、『やっぱりガードって必要だな』と余計に感じました。そんな中でのヤス(山下)の復帰は本当に大きかったです。やっぱり頼りになりますし。今年1年、キャプテンをやってきましたけど、僕は口でガーッと言うタイプではない。だから、それを言えない分、プレーで手を抜かないとか、練習もいい見本になれるようにやろうとか、背中で見せていけたと思います。4年間変わらず貫き通して来たものはなんだろうな…ちょっと待って下さいね(笑)。うーん、高校の時は、『自分が!自分が!』ってタイプで、『自分が生きなきゃ嫌だ!』みたいな感じだったんですよ。でも、大学に入ってそれだけじゃ通用しない部分があるって気づいて。だからまずは、人を生かそうと。そして、その中で自分が生きるっていうスタンスは変えずに4年間やってきました。貫き通して来たことは、それですね」

―最後に、山下選手が「もっと時間があれば『チーム』になれたと思う」ということを言っていました。
「あいつ、そんなこと言ったんすか(笑)。まあ、バスケの面から言えば、ヤスが戻って来たってことで、バスケの練習はあまりできていなかったし、2ガードもずっとやっていなかったことだし。まあ、それを言ってしまえば…なんですけど。やっぱりチームにならなかったのも、うちらしいんじゃないでしょうか(笑)。完璧じゃないままやるというか。まあ、それも『たられば』ですけど。もちろん、いいバスケにはなっていたとは思うんですけど、未完成の中でもよくやられたと思います。残りはオールジャパン。ぜひJBLを倒したいですね!」


「自分のスタイルを貫き通せた」
2年間のブランクも、今はよかったと振り返える

081207yamashita1.jpg◆#5山下泰弘(明治大・4年・G)

2年のブランクなど、感じさせなかった。
針の穴を通すような正確で鋭いパス、ゴール下までするすると入り込んで取るリバウンド、一気にゴール下まで切れ込める突破力、度肝を抜くハンドリング。久しぶりにコートに帰って来た山下のプレーは、思わずため息が出てしまうような「魅せる」プレーが多かった。「もう少し観たかったな」というファンの方も多いはずだ。
4年間の約半分をベース(明治大のBチームの呼び名)で過ごした。だが、そこで気づかされた自分に足りなかったもの。それを振り返ってみれば、「よかった」と言える。ずっと上を歩いてきたからこそ、ここでの経験は貴重なものだったのかもしれない。現在の山下は、ベースでの経験無しでは作られなかった。

―5位という結果でインカレを終えて。
「正直、ここまで来るとは思っていなかったというか。大会前から調整不足が続いていて、どこまでごまかしがきくかなと思っていました。それで5位っていうのはやっぱり嬉しいですね。最後は勝って終わることができたわけですし」

―今日の試合は、前半はリードを奪われて終了という形になりました。後半はペースを掴んだ訳ですが。
「前半はリバウンドとルーズボールを相手に取られていたので、まずはそこを注意しようと。あとは、相手のセンターに対して気持ちで引いていた部分があったので、『後半からはぶつかっていこう!』という話になって。それでみんな良くなりましたね。まあ、日大戦にしろ、青学戦にしろ、ずっと後半に追い上げていたので、みんなの中でずっと『後半はいけるんだ』っていう自信が控え室でもあって、決して負けてる気はしなかったですね」

―前半がああいう展開になってしまったのは、ガードとしては何がいけなかったかなと思いますか?
「やっぱり中を意識しすぎて外が単発になってしまったことですね。シュートが入らなくて、リバウンドが取れない。ディフェンスもそれで崩れて、ディフェンスリバウンドが取れなくなって、相手にセカンドチャンスを許してしまいました。そんなに個人技でやられているという感じではなくて、相手のセカンドチャンスとか自分たちのミスでやられてる感じでしたね」

―山下選手が戻って来たチームは「守りにくい」だとか「パスのスピードが全然違う」だとか、「強くなった」という評価がインカレを通して様々なチームから出てきました。
「それはうれしいことですね!まあ、自分が今大会しか出てないから、明治のデータがなかったっていうのもありますよね。自分たちもまだチームとして出来上がってないので、どれだけやれるのかわからない部分がありました。自分たちの中でも、相手も『明治って何だ?』っていうデータを探しながらの試合だったから、それが逆によかったのかもしれないですね。筑波の時も向こうが勘違いみたいなのをしてくれた部分もあったし」

―天理にはサンバというセネガル人留学生の選手がいましたね。山下選手は高校時代、セネガル人留学生とは対決済みということで、何かチームにアドバイスをしましたか?
「何も言っていないですね。とりあえず、『入らなくてもいいから、思い切り打てば?』みたいな軽い感じで言ったくらいですね。今日は自分はコントロールしようと思っていました。この試合はキャプテンの伊與田(#6)が珍しく調子がよかったので(笑)。自分がダメだったので、伊與田とか周りを使いながらコントロールだけを意識してやりました。でも、自分はダメだと思ったけど、伊與田が入ったからいいやと思ってました(笑)」

―1回戦の後、インタビューをさせていただいた時に、「観客を楽しませるプレーがしたい」ということをおっしゃっていましたが、インカレを通してそれはできたと思いますか?
「そうですね。青学、日大戦まではちょいちょいできたんですけど、最終試合は疲れちゃって…。伊與田くんに任せました(笑)。高校までは周りが派手だったので自分は堅実にミス無くプレーしていたんですけど、大学に入ってからは『もっと楽しくやろうかなー』って思ったんですよね。観客の人たちがただ試合を観て帰るっていうのはもったいないと思ったし、『観に来てよかったな』と思えるようなプレーをすれば、もっと観に来てくれるかなと。最後は疲れてしまいましたけど、自分は自分のスタイルを貫き通せました」

―インカレを通して心残りがあるとすれば、チームが未完成だったことでしょうか?
「そうですね。でも、結果も出たし、大会中にBチームも応援してくれるようになった。まだまだチームとして1つになったかと言われるとそうではないけど、近づいたんじゃないですかね」

―今後の課題は?
「体力ですね。練習試合とかは数をこなしてきたんですが、出ても30分とか出てなかったんですよ。それがインカレでほぼフル出場みたいな感じだったから疲れましたね。足もついていきませんでした。もう、技術は上がらないと思うから、今後は強い体を作ることと、体力をつけていきたいですね」

―4年間を振り返っていかがですか?4年のうち2年間はAチームでプレーすることは叶いませんでしたが。
「でも、できなかったっていうのは今考えると逆にプラスになっていたというか。最初の方は一生懸命やるという部分が欠けていたと思うんですよ。でも、表に出なかったことで、一戦一戦全力でやるしかないと思えました。だから、出られなかったことは逆に良かったかなと捉えています。あと、出られなかった時期に辞めずに頑張れたのは、Bチームや仲間のおかげですね。明治にはBチームのメンバーがたくさんいるんですけど、Bチームの支えや高校時代のメンバーとか、僕の周りにいた人の支えがあったことが1番だと思います。あとはやっぱりバスケが好きだから。今大会は本当に楽しかったです。勝敗ももちろん考えてはいましたけど、それ以上に楽しむことを意識していました。筑波戦から楽しんでできたし、青学戦も負けたんですけど、1番楽しかったです。最後は勝つことができたし、楽しんでやれたので本当によかったです」


「がむしゃらにやってきた」
この1年、明治大を支え続けたインサイドの要

081207eigo.jpg◆#3金丸英悟(明治大・3年・PF)

これまでインサイドの要として明治大を支えて来た古橋が卒業し、負担は大きくなった。「去年、古さん(古橋)と一緒に試合に出て経験もあったので、自分がそこでリードしなければならないと思っている」と語ったのはリーグの時だ。その言葉通り自分より大きく力のある相手に対して、何度も顔を歪め、ヘトヘトになった。だが、その中で徐々に自分ができることがわかってきた。「足を使うこと」だ。体を張ると同時に足を使うということは相当な力を使う。それでもチームの為に頑張り続けた。
この1年を「がむしゃらにやってきたから」と振り返ったが、苦しく厳しかった経験は来年に向けて必ず生きるはずだ。外からも打てて、中でも頑張れる金丸は、他大学のセンター陣には無い特徴を持つ貴重なプレイヤーだ。
最上級生になる来シーズン、さらなる飛躍が期待される。


―5位という結果について。
「悪い試合じゃなったからよかったんじゃないかなあと。でも、自分的には青学に勝てたらもっとよかったと思いますね」

―このインカレでは、筑波大の木村選手(#32)、青学大の荒尾選手(#8)、日本大の中村選手(#8)、そして天理大のサンバ選手(#10)と自分より高さとパワーのある選手との対決が続きましたが、いかがでしたか?
「リーグで慣れました(笑)。みんなでかいっすよね、本当に!でもなんか、馬(国士舘大#13)みたいな、すごい幅のあるやつはいなかったので、そういう意味ではよかったかなと。しんどかったのは今日ですね…。『サンバ、マジでけー!手なげー!』みたいな(笑)。ファウルも意味わからなく取られるし、なんか訳わからなくなってました(苦笑)」

―サンバ対策として何か指示はありましたか?
「リバウンドは後ろから取られちゃったりするから、そこはもう仕方が無いと。だから、とりあえず押し出そうって。押し出して、サンバをリバウンドに入り込ませないようにして、他の場所で取らせようみたいな話だったんですけど、まあ…結構取られちゃいましたね(苦笑)。あと根来くん(天理大#15)がいたじゃないですか。あの人も結構リバウンドに飛んでくるから、サンバを止めて、根来くんを止めてって結構大変でしたね。根来くんも結構高かったし、ガツガツやってきてましたからね」

―ちょっとファウルがこんでしまいましたね。後半に入ってから4つ目のファウルの前までは本当にいいディフェンスをしていたと思ったのですが、惜しかったです。
「ま、いつも通りですかね(笑)。いつもあんな感じなので。今日は飯沼(#41)に助けられました。こうして、自分と代わった選手が頑張って結果を残してくれると、今度からは4ファウルしても少し安心かなと思いましたね」

―今年1年は本当にインサイドを中心にプレーをしてきたわけですが、収穫はありましたか?逆に課題は何か見つかりましたか?
「収穫ですか…。がむしゃらにやってきたので、あまり考えたこと無いですね(笑)。センターについてる分、自分の足が生かせるというか。自分が走っていればディフェンスも引きつけられるし、そうなれば自分を生かせるなと思いました。逆に課題は、リバウンド。要所は取れるけど、常に取れるわけじゃない。飛び込みなら取れるけど、抑えて取るのは弱いとか。あとは、ディフェンスでファウルが多いということですね。今後はファウルを少なくして出場時間をもっと増やせるようにしたいです」

―山下選手(#5)が戻って来たことで、何か変わったことはありましたか?
「ヤスさん(山下)はパスが上手いので、ピック行って、スクリーンかけたときに、普通のガードなら入れられないような場所もパスを入れて来たりするんですよ。自分みたいに生かされてなんぼの選手は、ヤスさんみたいなガードがいると活躍できるので、そういう意味では本当によかったですね。俊さん(#6伊與田)のディフェンスもあって、ヤスさんのオフェンスもあってっていう。相当良かったですよ!」

―来年はガードの2選手(伊與田・山下)も抜けてしまいますね。その中で最上級生としてどうやって頑張っていきたいですか?
「あの2人が抜けるのは相当厳しいですよね(苦笑)。でも、今まで引っ張ってもらった分、どうやって引っ張っていけばいいかというのを学んだので、今度は自分がきちんと引っ張っていかなければならないと思います。気づいた部分を伝えていって、しっかり引っ張っていければいいなと思います」


◆#41飯沼洋一郎(明治大・3年・PF)
081207IINUMA.jpgこの試合、明治大のインサイドの要である#3金丸英悟が3Qで4ファウル。そのほか、出て来た選手も天理大#10サンバを相手に早々にファウルがかさんでしまった。そこで投入されたのが、飯沼だった。これまで、ポイント出場で短い時間ではあったが、自分の役割は果たす、そんな印象があった。この試合での起用は、3Q残り4分。明治大がリズムを掴むか否かという大事な場面だった。誰もサンバの高さに対抗できない中、飯沼は懸命に体を張った。この飯沼の頑張りが、明治大に流れをもたらしたといっても過言ではない。

試合後、今日の出来は「ディフェンスではサンバを抑えられたので、90点くらいですね」。10点は何が足らなかったかという問いに対して、「オフェンスでインサイドを攻められなかった」と答えた。だが、飯沼への指示は「とりあえずサンバをフェイス トゥ フェイスで抑えること」。その指示に的確に応えた。身長差を感じさせない好ディフェンスを見せ、リバウンドもサンバからもぎ取ってみせた。試合開始早々の明治大のインサイド陣は、サンバに対して引いていた部分があった。だが、飯沼は違う。「負ける気はしませんでした!」と気持ちでも負けていなかった。この飯沼の活躍に、金丸英悟は「飯沼に助けられた」、伊與田は「あんなにやると思いませんでした(笑)。あいつ、外国人には強いですから!」と評価した。センターらしいセンターがいない明治大の中で、飯沼のように地道にインサイドで頑張れる選手の台頭はチームにとっても大きい。そして、飯沼には何よりも経験がある。高校時代、自分より大きいセネガル人留学生との対決は何度も経験している。

だが、ポジション争いは熾烈だ。明治大は飯沼の他にも190cmでインサイドができる選手を何人も揃えている。
「インカレの最後の試合を勝ちという形で、来年へ向けてもいい感じで終えることができてよかったです。個人的には、来年は練習中とかも積極的にプレーしていって、もっとプレイングタイムを増やせるようにしたいです。そこで、リバウンドやディフェンスとかで自分が頑張っていければと思います」
最上級生になる来年、飯沼には「自分にしかできないポジション」を確立し、チームの勝利に貢献することが望まれる。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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