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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.12.07 (Sun)

【2008インカレ】5位決定戦 明治大VS天理大

笑顔がはじけた5位決定戦
両校ともに近年では最もいい成績でインカレを終える

明治大学93(11-25,24-19,31-22,27-14)76天理大学
081207tenrimeiji.jpg「楽しくやりたい」
インカレになるとよく耳にすることばだ。大学バスケの1年を締めくくる大会、4年生にとっては最後になるかもしれないからこそ、そんな言葉が出てくるのかもしれない。しかし、勝負であることに変わりはない。最終的には結果が出て、数字が付けられる。試合中の心境は別として、試合後の選手からは「この試合を楽しめた」のではないかと感じられる試合だった。その理由の1つが、笑顔だ。
この5位決定戦は、接戦あり、苦しい展開あり、笑顔ありと盛りだくさんの内容だった。結果は明治大が93点を取って勝利し5位という形となった。天理大は6位。この成績は、共に近年でもっともいい成績である。
それぞれに成績を残し、そして、楽しんでインカレを終えた両チームは、笑顔でインカレを終えた。

写真:試合終了の瞬間、明治大と天理大の選手たちがともに笑顔に包まれた。それぞれのチームに得られた物があったインカレとなったことだろう。

※試合のレポートと天理大・野口選手、平尾選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※明治大のインタビューは別途掲載します。

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【GAME REPORT】
081207sanba.jpg1Q、明治大は開始早々ミスもあったが、中盤までは一進一退の展開に持ち込む。だが残り4分54秒、明治大は#6伊與田(4年・PG)の3Pを最後に得点が止まってしまう。その原因の1つがサンバの高さだった。明治大インサイド陣はサンバを相手に早々にファウルが込み、そしてリバウンドが取れない。そんな明治大を尻目に、天理大は#10サンバ、#15根来(3年・PF)を中心に得点を重ねていく。さらには、ルーズボールなど勢いの生むプレーをしっかりとこなす。最後は#8知念(4年・PG)の1on1でフィニッシュ。明治大から14点のリードを奪って1Qを終える。

2Q、明治大にエンジンがかかる。#5山下(4年・G)の3Pを皮切りに、5連続得点。開始2分で12得点を荒稼ぎした明治大は、2点差まで詰め寄り、天理大にタイムアウトを取らせる。だがその後は、天理大も粘る。#10サンバのダンクや#15根来のゴール下で押し戻す。また、#25平尾(1年・PG・明徳義塾)のドライブや、#8知念のアシストなど、豪快なプレーが光るガード陣の活躍もあって、再び2桁得点差をつける。明治大は#3金丸英悟(3年・PF)、#31駒水(2年・C)がそれぞれ3ファウルとなり、インサイドはファウルトラブル。それでも、#19田村(1年・PF)らベンチメンバーがなんとか繋ぎ、9点差で後半へ。

081207kanamarukousuke.jpg3Q立ち上がりから、激しいディフェンスを展開する明治大。天理大を前半のように攻めさせない。また、オフェンスでは#3金丸英悟の3Pで先制点を奪い、それに#14金丸晃輔(2年・SG)、#21川崎と続き、開始3分で1点差とする。だが、残り6分17秒で、#3金丸英悟が4ファウル。ベンチに下がらざるを得なくなる。その後は、互いに取ったら取り返すという展開が続く。流れが変わったのは、残り4分を切ってからだ。明治大は、#41飯沼(3年・PF)を投入。その後の#14金丸晃輔の3Pでまずは逆転。天理大も#10サンバがインサイドで決めて点差を戻すが、明治大#41飯沼がインサイドで体を張り、サンバは前半のような活躍ができない。飯沼はリバウンドももぎ取り、明治大の盛り上げに一役買うと、#6伊與田(4年・PG)が応え、3Q終了時にようやく逆転。4点のリードを奪って最後の10分へ。

試合の主導権は明治大に渡った。
まずは3Qにインサイドで活躍した#41飯沼のオフェンスリバウンドから#14金丸晃輔が決める。さらに明治大は#24岩澤(3年・)、#5山下のジャンプシュートも決まって、一気に9点差を開く。天理大はたまらずタイムアウト。タイムアウト明けは#25平尾のシュートが単発に決まるだけで、その後は実に3分間無得点。その間に明治大は#14金丸晃輔や#41飯沼の得点で点差を開く。また、「打っていけ!」と言われたという#6伊與田はボールを呼んで3Pを沈める。明治大の怒涛のオフェンスに為す術がなくなってしまった天理大。だが、#21清水(1年・F・川内)が意地を見せて連続3Pを決めるなど、最後まで諦めない姿勢を見せた。
試合時間は残り1分。両チームは4年生をコートへ。明治大#13野口(4年・SG)はこの試合1本だけ放った3Pが見事に決まって、応援団とベンチから歓喜の声が上がった。#25長田はシュートこそ決まらなかったが、シュートを打てば「入るのか?!」とベンチが総立ちになった。対する天理大は、最後まで笑顔が耐えなかった。フリースローの時はベンチから茶々を入れるなど、ともに頑張って来た4回生とコートに立つ時間を楽しんでいるようだった。
最終スコアーは93-76。明治大が勝利し、5位。天理大は6位でインカレを終えた。学生らしい、清々しい最後だった。


・明治大 #14金丸晃輔36点15リバウンド、#6伊與田19点、#21川崎10点
・天理大 #10サンバ28点19リバウンド、#15根来16点12リバウンド、#25平尾11点


【INTERVIEW】
「思い切りやれて、このインカレはすごく楽しかった」
天理躍進の影で苦労した主将は笑顔で最後を締めくくる

081207noguchi.jpg
◆#4野口 翔(天理大・4年・主将・SG)

「僕ら、ヒールですからね」
慶應大戦の後、ちょっとだけ悲しい顔をして、それでも気さくに答えてくれた。東海大を倒したことで、自分たちに向けられる目が厳しくなったことを感じていたのだろう。しかし、天理大の選手たちは関西1位の名に恥じないプレーをした。応援団も見事だった。実はインカレに来るまでなかなかひとまとまりになれなかったチーム事情があったが、不協和音を話し合いで解決し、見えない部分の苦労を乗り越えて東海大を倒すという結果を出した天理大。
彼らはしっかりと観客の心をつかみ、6位を手にして堂々と関西へ帰る。


-最終戦にあたってどのような話し合いをしたのでしょうか。
「同志社戦でちょっと疲れもあって全員が重くて、いい内容の試合ができずにBチームにも『試合に出ているからにはそういうのはあかんのとちゃうの?』って言われて、気を引き締め直しました。明治はやっぱり関東でも攻撃力はトップを誇るぐらいの大学。自分たちはディフェンスからのチームなのでディフェンスを頑張ろうということで、東海大戦ぐらいの気持ちを取り戻そうということで話し合ってきました」

-今日は前半はすごく良くて。そうやって気持ちを持ち直すことができたのが大きかったのでしょうか。
「そうですね。1日あいて気持ちもリフレッシュできたので、それは大きかったと思います。

-6位という結果はどう受け止めていますか?
「まずベスト8が目標だったので、6位というのは自分たちにとってすごく大きいものだし、天理の最高記録も6位だったので自分たちでは満足しています。本当は5位で天理の中では一番上に立ちたかったですけど(苦笑)」

-今日は金丸晃輔選手とマッチアップでしたね。
「2部の得点王だし、今まで順位決定戦とかを見ていても得点能力がすごいなと。身長も高いし、なんとか食らいついていけるだけ食らいついていこうと思って、でもやっぱりシュート力が違いました」

-前半はインサイドに入れて相手のファウルトラブルを誘って、すごく良かったと思うんですけれど後半はどこがいけなかったと思いますか?
「向こうが乗り始めて、自分たちが焦ってしまってしっかりインサイドで攻めることができなくなってしまった。また、インサイドに入れたらインサイドだけという自分たちの悪いところが出てしまってそのまま呑まれましたね」

-前半いい緊張感を持っていたと思うんですが、後半はそれが崩れてしまった?
「緊張感は持ってたままだったんですけど、やっぱり実力の差であるとかシュート力の差であるとかを感じました。こっちは自分を含め、アウトサイドは全然入らなかったし、そこの差が出ましたね」

-このインカレはいかがでしたか。
「大学に入るときにこのインカレを目標にやってきて、去年出ることができました。そして今年最後の学年でベスト8に臨んで目標も達成できたし、最高の仲間と一緒にバスケができたのでいいインカレでした」

-大学の4年間ということでいうと?
「4年間は“我慢”です。今年は結構思い切ってできたんですけど、1、2、3回生までは我慢の時期が続いたので苦しかったですね」

-この4年目、思い切ってできたのはなぜですか?
「4年の仲が良かったというのも大きいです。僕はキャプテンをやらせてもらってますけど、そうじゃない奴もリーダーシップとかコミュニケーション能力があって、後輩に指摘したりとか練習中の声もよく出ていたし、それもきっかけとなってチームが変わったと思います」

-でもこのインカレで後輩にいいものを残せたのではないでしょうか。
「後輩にもいい舞台でやらせてあげることができたので、いい経験になったと思うし関東1部2部両方とも互角にやれるというのが分かりました。後輩もそれを自信につなげてやってくれると思います」


「笑って終われたのが1番」
天理大らしさ十分の“もう1度観たい”と思わせるルーキー

081207hirao
◆#25平尾充庸(天理大・1年・PG・明徳義塾)

シックスマンで出てくるルーキーの平尾まで、本当にいい表情でプレーしている。これが天理大のよさであり、強みだ。
平尾とサンバのコンビと言えば、2006年のウインターカップ3回戦で能代工を破り、チームを初のベスト8に導いたゲームが思い出される。その時からキレのあるドライブと高い身体能力が光っていた。
今回の6位入賞の原動力となった4年生は抜けるが、“楽しむ”という天理大のDNAは、平尾たち下級生にしっかりと引き継がれている。


―最終日まで試合ができた初めてのインカレは、いかがでしたか?
「本当に楽しかったです。自分自身楽しくバスケットをするのが好きなので、笑って最後も終われたのが1番かなと思います」

―今はシックスマンですが、交代する#21清水陽平選手も1年生。2人はどんな役割を期待されているんですか?
「自分はとりあえずボールを持ったら攻めろと言われています。だから役割としては1年生らしく思い切りのいいプレーで流れを変える、かな?(笑)きっと。このインカレで、関東のチームが相手でも通用するというのがわかったので、ドライブ1つからもっと磨きをかけて頑張っていこうと思いました」

―ドライブもそうですが、うまくファールをもらうプレーが光っていました。
「やっぱりちっちゃい(177cm)ので、逆の手でカバーしてシュートを打つとか工夫していかないとこれからは通用しないと思って、その辺りは意識して練習してきました」

―してやったりというプレーもあったのでは?
「まぁ、はい(笑)」

―この試合でも、速攻で明治大の山下選手と1on1になって、ファールコールの後2人とも派手に転んだプレー(写真)は印象的でした。
「あれはファールはもらったんですがシュートも決めたかったですし、決めないといけない場面だったと思います。でもそれもいい経験になったので、次はかわせるように練習しておきます」

―4回生が引っ張ってくれた今年のチームは、ルーキーの平尾選手から見てどうでしたか?
「本当に練習中から楽しくて、全員で声を出して。普通だったら1回生が声を出す感じですよね?でもうちは4回生が先頭切って声を出してくれるので、全員で盛り上がって毎日練習できたし、その盛り上がりだけでなく色々な面で楽しいチームでした。ホント、いいチームです」

―このインカレを通して、課題や目標は見つかりましたか?
「僕は今交代で出ることが多いのですが、今後は最初から出てチームをうまく引っ張っていけたらなと思います。チームとしては4回生の穴をどう埋めるかが課題。まだどんな形になるかわかりませんが、これからチームを作っていきます。あとは自分が4回生になったときインカレで優勝できるように頑張りたいです」

―サンバ選手と一緒にまた、大きな結果を残したいですね。
「サンバとは高校が一緒だったのでやっぱり合いますね。でも大学に入って少しずつ変わっている部分もあるので、これからまた合わせてコンビネーションを高めていきます」

―新チームに期待がふくらみますが、関西ではこの後に新人戦があるんですよね?休む間がないですね。
「はい、新人戦は来週の14日から始まります。でも、たぶん木曜日までは休ませてくれる…と思っています(笑)」
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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