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2008.12.04 (Thu)

【2008インカレ】12/4 準々決勝 国士舘大VS日本大

国士舘大が日本大との死闘を制す!
創部初のベスト4進出

国士舘大学79(16-19,20-20,22-22,21-14)75日本大学
081204kokushi.jpg国士舘大の実力を疑う余地などもう残されていない。
1部リーグ4位で終えた時点の日本大の力はインカレを制覇するには遠い存在であった。だが怪我人も復帰し、リーグ戦からの課題であったオフェンスが格段に改善され「優勝を狙えるチーム」となった。しかし国士舘大はそれをも凌駕した。

#10吉満(3年・SG)は7本の3Pで幾度もチームを救い、勝負のかかった土壇場での#5立花(4年・PG)の鮮烈なドライブが勝負を決めた。この超攻撃的バックコートにインサイドで構える#13馬(2年・C)のトリオは関東でも指折りの破壊力を持つ。しかしこの試合でもピンチの時に声を張り上げチームを鼓舞し、強烈なキャプテンシーを発揮した#4寺嶋(4年・SF)の存在が強さの源なのだろうか。小倉監督は言う。「今は彼をベンチに戻すということが一番怖いです」

両者の一戦はまさに死闘となった。

※試合のレポートと国士舘大・寺島選手、立花選手、吉満選手、小倉監督、日本大・篠山選手、片桐コーチの記者会見は「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
081204nihon.jpg先制したのは日本大。日本大は#5中村(3年・C)のインサイドで始まると、#13篠山のドライブ、さらに篠山から中村のコンビプレイが決まりリードを奪う。一方、国士舘大は前日に35点を叩き出した#5立花(4年・PG)が積極的に攻めるが執拗なマークにミスが続き、篠山にスティールから速攻を献上してしまう。さらに日本大はインサイドの#5中村から#12上江田(3年・F)の3Pと内外にバランスのいいオフェンスで、残り4分には16-5とリードを広げる。だが、日本大は#5中村が早くも2つ目のファウル。すると波に乗れない国士舘大であったが、中村に代わった#16熊(1年・C・福岡第一)に対し、#13馬(2年・C)が1対1から連続得点。国士舘大はさらに#5立花に代わった#10吉満が終盤に3Pを決め19-16と点差を詰めこのQを終える。

今度は国士舘大が猛攻を仕掛ける。国士舘大は#5立花、#10吉満のツーガードで起用すると、吉満の3Pに立花も連続3Pで続き逆転。たまらず日本大はタイムアウトを取るが、国士舘大はディフェンスの動きがさらにアグレッシヴさを増して簡単なシュートは打たせない。それでも日本大は#13篠山の3Pや#14熊澤(2年・G)の速攻で食らいつく。しかし、国士舘大は#13篠山のドライブを潰すと、速い展開から#10吉満の3Pで日本大の逆転を許さない。終盤、国士舘大が#13馬を下げ、ゾーンディフェンスを敷く。すると今度は日本大も反撃に出る。日本大は冷静なパスワークから#10種市が3Pで逆転。さらに#14熊澤のアシストから#12上江田が決め3点リードの39-36で前半を折り返した。

081204taneichi.jpg後半に入っても激しい攻防は続く。日本大がアグレッシヴなディフェンスで守りきったと思えば、国士舘大は好調#10吉満がターンオーバー崩れを遠い場所から3P。さらに国士舘大は#5立花から#4寺島(4年・SF)へのバックドアが決まる。すると日本大も#13篠山がアシストにジャンプシュートで反撃。そして均衡が徐々に崩れる。日本大はかつてのチームメイトであった#13馬の癖を見抜くかのように#13篠山がスティールから速攻をアシストすれば、#12上江田が3P。さらに#5中村がバスカンで3点プレイに成功。国士舘大はたまらずタイムアウト。しかし、直後にインサイドの攻防で審判に文句をぼやいた#13馬がテクニカルファウル。国士舘大はこのフリースローも決められ9点差となってしまう。だがここで日本大にアクシデントが襲う。日本大の勢いを象徴するかのように#10種市がファウルをもらいながら3Pに成功。だが、接触した際に膝を激しく痛め、悲痛な叫び声をあげながら倒れ込む。会場が奇妙な静けさに包まれる中、種市はそのまま退場を余儀なくされる。得点源を失った日本大に皮肉にもこれを境に流れは国士舘大に傾く。残り2分で#10吉満が大爆発。ブザービーターを含む3本の3Pを決めるという神がかり的な活躍で土壇場で3点差まで詰め寄り最終Qへと突入する。

081204yoshimitsu.jpg「種市のためにも負けられない」。そんな想いを感じさせるように日本大は#5中村のジャンプシュートに#12上江田が3P。さらに#5中村がアシスト、1対1を決め、開始2分で12点のリードを奪う。だが、国士舘大も粘りを見せる。#13馬がオフェンスリバウンドから得点を決めれば、#4寺嶋がディフェンスをかいくぐりドライブを決め射程圏内の5点差とする。日本大はここでタイムアウトを請求。立て直しを図りたいところだったが、#9篠原(4年・F)が残り4分で5つ目のファウルを犯し、またしても駒を失ってしまう。ここを勝機と見たか、国士舘大は#5立花のアシストに、#4寺嶋がミスマッチを突き残り2分で同点。日本大はこの空気に呑まれたか、国士舘大のディフェンスに押される形となり得点できない。そしてついに#5立花の豪快なドライブで国士舘大はリードを奪う。日本大もすかさず#13篠山がドライブで返すが、続く国士舘大のオフェンスで#13馬がフェイダウェイでまたしてもリード。日本大は残り20秒、#13篠山にゲームを託す。篠山は周りを見ながら、時間残りわずかで強引にドライブを仕掛ける。だが国士舘大に一斉に取り囲まれ、篠山は倒されるが無情にも審判の笛は鳴らない。すぐさま日本大はファウルにいくも、国士舘大は#5立花が冷静に2本とも決めタイムアップ。75-79で国士舘大が日本大との死闘を制し、4強入りを遂げた。


国士舘大記者会見
◆#4寺嶋徹(4年・主将・SF)、#5立花大介(4年・副将・PG)、#10吉満俊考(3年・SG)、小倉監督

―日本大に勝って。
寺嶋「嬉しいですね!嬉しいです。ここまで来ると思っていなかった」

小倉「リーグ戦もいい成績で来ていたので、法政にしても日大にしてもそれなりの戦いができるとは思ってました。ただ接戦になった時にどれくらいやれるかということで。リーグ戦のときもブザービーターが5、6試合あったので精神的にはなんとかなるかなとは思っていました」

―試合の中で何がポイントになると考えていましたか?
小倉「日大戦も日体大のときに見にいったら、篠原(#9)と篠山(#13)とちっちゃい14番の子(熊澤)がすごいディフェンスで、ずいぶん攻めるディフェンスだったので、うちの立花(#5)はそこをうまく突破するのかなっていうところで駆け引きがありました。で、むしろ突破できなくてミスが続いちゃって、それで吉満(#10)に代えました。そしたら向こうが逆に吉満を抑えきれなくなって、追いついて70点獲れた。最後にディフェンスを突破できたので逆転できたと思います」

―どういうプランで試合に臨みましたか?
吉満「勢いが増せるように激しいプレッシャーをかけていって。流れが悪い時はどれだけいい流れを引き寄せるか。今日も悪い流れで、それを持ち味の3Pで変えられたんで」

立花「とりあえず自分から仕掛けていこうと思って、仕掛けるのが早くてミスが出てしまって、一旦ベンチに戻った時に『これからどうやってやろうか』と考えられて、最後は余裕を持ってプレーできました」

―ディフェンス面で注意していたことは?
監督「ゾーンにはしたんですけど、馬(#13)を下してサイズが小さくなってインサイドのゾーンを使っているので、日体大の時もベースラインから種市に打たれているので、そこを気をつけながらゾーンをしようってことでした。種市の運動能力が高いのと篠山のドライブからパスを出すところ、ここはもちろんやられないよう注意していました。ボールをもらう前にディフェンスをしてもらう回数を少なくしようって話して試合に入りました。やはり基本的にはマンツーでタイトに。まぁ、選手たちがやってくれるだろうから期待してやってました」

寺嶋「先生がおっしゃったようにまず持たれないようにしてやってたんですけど、どうしてもパス裁かれちゃうのは仕方ないと思ってやっていたんですけど、で、裁かれて打たれちゃう。でもそこは頑張っていくしかないと思ってやっていたんですけど、やってるうちに意識しているところは別になかったかもしれませんね」

―接戦には無類の強さを見せていますが。
吉満「僕が入学した時とか去年は国士舘は接戦に弱かったチームなんですけど、今年は強いという自信があります。ふざけてはいませんが、いい意味で笑顔で楽しくできている、それで接戦に強くなれたのかなと思います」

立花「接戦の試合には自信があります」

―ついにベスト4入りですね。
寺嶋「個人的にはこの上を目指していたんですけど、チームがどうなるかっていうのは僕はわからなかったですけど。ただ自分がキャプテンとしてチームを盛り上げていくのは大事だと思うし、全員を同じ方向に向けていこうという気持ちで今年1年間やってきました」

―これまでは結果が出せていなかったですね。
寺嶋「それはそうかもしれないですね。まだ下級生の時は精神的にも弱くて逃げ出したり、嫌になったりっていうことはありましたね。」

―キャプテンとしてチームを強くするにはどんなことを?
寺嶋「自分が率先して声を出したり、練習中でも集中力なかったら集合して話して。それを細かく、もう大人なんで。細かく、細かく、口酸っぱく。練習からちゃんとやっていこうとは言いました。返事はするんですけど、返事はやっぱみんなうまいんで(笑)」

―監督から見た選手。
監督「彼らを見て評価できるのは集中力の高さですね。それは技術云々というよりも教えられない部分なので。立花はやっぱり突破力があるし、徹は球拾いがうまい(笑)。攻めるのも守るのもベンチに下げられない選手です。馬と違って休ませられなくてもしょうがないかなと(笑)。今は彼をベンチに戻すということが一番怖いです」

―快進撃の原動力はなんですか?
寺嶋「盛り上げていこうとする気持ちです」


日本大記者会見
◆#13篠山竜青(2年・PG)・片桐洋祐コーチ


―種市選手(#10)が怪我で抜けてから点が獲れなくなってしまった。
篠山「やっぱ種市さんが走ってくれてるところがあったんで。速攻にしろそうだし、リバウンドにしろそうだし。それでまず速攻が出なくなった。インサイドにいるマサさん(#5中村)が抑えられて。やっぱり種市さんがいなくなって精神的に、っていうよりは種市さんがいなくなってから点が入らないことに精神的に…」

―国士舘大が法政大に勝って対戦することは想定できていましたか?
篠山「勢いが出れば来るだろうなとは思っていました。昨日の法政戦で立花さん(国士舘大#5)の所が全てだと思いました。立花さんのピックにはダブルチームして囲って、誰か一人がゴール下によっていれば大丈夫だと思いました。(最後の立花選手のドライブについて)やっぱり最後の立花さんに抜かれたやつは寺島さんが逆サイドでディフェンスおさえていたし…まぁ、なんですかね…やられた」

―最後のドライブにいったが、ファウルが吹かれなかったプレーについて。
篠山「普通にいけると思ったんですけど。後ろから来て『よし』と思ったんですけど…」

―キャプテンの南田(#4)がメンバーから外されたりエントリーがリーグ戦とは違うことについて。
片桐「エントリーの方は監督が決めたことなので僕が簡単にいうことはできないですけど、4年生も頑張った選手はいるけれど、本当にチームのことを考えて、チームでインカレを戦おうっていう気持ちで決めました」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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