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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.11.30 (Sun)

【2008インカレ】11/30レポート

鹿屋体育大が大東文化大を粘りで下す!
大東大は笛にも泣かされ、シーズンを終える

2日目は男子の1回戦が2試合行われた。日本体育大は愛媛大に実力差を見せつけ、大勝。もう一試合は一昨年・昨年に引き続き、一回戦での対戦となった大東文化大と鹿屋体育大。昨年は3位になった実力を発揮して相手を寄せ付けることのなかった大東大だが、試合は序盤から鹿屋体育大に粘られた。終盤、引き離された部分を追い上げたが主将#41山本(4年・G)が不運なテクニカルでコートを去り、無情にもタイムアップ。最後まで結果を出せない厳しいシーズンを終えることとなった。関東勢が一回戦で姿を消すのは2006年の早稲田大以来。


日体大はサイズ・力量とも愛媛大を凌駕
余裕の100点ゲームで2回戦へ

081130miyamura.jpg愛媛大との対戦となった日本体育大。スタメンはサイズのない相手を考えてか、リーグ戦とも入れ替え戦とも異なるガード主体の布陣で臨んだ。
四国の常連校、愛媛大は下級生主体のチーム。サイズ、フィジカル、その他の面さまざまな面で日体大には及ばない。得点もなかなかできないが、ディフェンス面でも序盤から笛への対応もしきれず、ファウルを次々に吹かれる格好となった。
日体大は#5今野(4年・G)をスタメン出場させたほか、#27眞庭(4年・F)を温存して3Qに登場、入れ替え戦ではプレイしなかった#3八坂(3年・G)や#34小沢(4年・F)も前半から姿を見せた。試合としては危なげなく軽く一回戦突破。愛媛大は主将#4遠藤(3年・SF)らが最後まで果敢に攻め続けたが、ファウルトラブルは厳しくダブルスコアでの敗北となった。

写真:力強いプレイで愛媛大を寄せ付けなかった日体大・宮村徹。

日本体育大学132(37-8,29-13,35-17,31-19)57愛媛大学
・日本体育大 #15宮村36点15リバウンド、#24于22点11リバウンド、#12堀田14点
・愛媛大   #4遠藤20点、#7森田24点

※日体大・今野選手のインタビューは「続きを読む」へ。


リバウンドで勝機をつかんだ鹿屋体育大が“3度目の正直”
大東大は3Qの10点差を跳ね返せず無念の敗退

081130aragaki.jpg68-94、68-93、そして75-65。
鹿屋体育大は3年前、2年前こそ25点差で敗れたが、その間にも九州3位、2位とステップアップし、九州1位で臨んだ今年、ついに大東大をとらえた。鹿屋体育大の得点自体は過去2回の対戦とそれほど変わっていない。だが、失点を30も少なく抑えることに成功した。「勝因は全員リバウンド。うちは小さいですが、固定概念にとらわれず皆でゴール下に飛び込むことができたので、相手を60点台に抑えてうちは75~80点というゲームプラン通りにできました」と福田将吾コーチは言う。
さらに、やり慣れない環境での試合となる関東以外の大学にとっては、1Qの入りからいかに自分たちのバスケットを出すかがポイントになるが、鹿屋体育大は1本シュートが決まるごと、いいディフェンスが出るごとにベンチや応援席のメンバーが大きな声援をあげてコートの5人を後押しした。強豪である女子も応援に駆けつけ、“アウェー感”を感じることのないまま1Qを15-17で乗り切った。それでも、関東のチームは徐々にエンジンがかかっていくものだが、鹿屋体育大はチェンジングディフェンスで2Qも大東大にリズムを作らせない。#3新垣(3年・G)のブザービーター3Pで33-31と逆転して折り返した。
鹿屋体育大は3Qもこの勢いを持続し、大東大は開始1分半で早々にタイムアウトを取る。しかし、この後鹿屋体育大が3連続3Pで35-33から44-33とすると、この10点が最後まで響いた。大東大は#7今井(1年・C・青森山田)・#15遠藤(1年・PG・市立船橋)の得点で3Q残り3分49-45と4点差まで詰め、ここで鹿屋体育大のミスが出るが、フリースローを揃えられず追いつききれない。
7点差で迎えた4Qは息詰まる攻防となった。まず鹿屋体育大が#8月野(2年・SG)の3Pなどで62-51と11点差に戻す。大東大はここで得点源の#15遠藤が4ファール交代と苦しくなるが、ディフェンスでこの日1番の集中力を見せる。攻めては#13小原(1年・SF・高知工業)がオフェンスリバウンドにくらいついて残り3分半64-58。ここまで5人のみで戦ってきた鹿屋体育大は大東大のチャージに呑み込まれてしまうかと思われた。しかし、決められてもきっちり決め返して九州1位の意地を見せる。ラスト1分を切っても69-62と7点差をキープ。大東大のファールゲームにも#5八木(3年・C)がしっかりフリースローを決める。大東大は#41山本(4年・G)が3Pを沈めて6点差とし、さらにスローインでスナップに行くもファールのコール。苦笑いしながら審判にぼやくと、なんとこれがテクニカルファールとなってしまった。鹿屋体育大は#3新垣がチームファールと合わせ計4本のフリースローを全て沈める。残り時間17秒、先のファールが5つ目だった山本も欠いた大東大になすすべはなかった。

大東大にとって大きい存在だった昨年の4年生が抜け、「自分たちをどう生かすか」をテーマにやってきた今シーズン。生まれ変わるには1年間では少しだけ足りなかった。だが、試合後に4年生が下級生にかけていた「このチームはいいチームになれる」という言葉を信じたい。この試合でも開始3分半こそ#88渡部・#33鮑の4年生センターを起用したが、その後はずっと1・2年生を中心に戦った。この経験を生かせるかどうかは当の下級生次第。2部降格をバネに最終学年で花開いた昨年の4年生のように、戻ってきてほしい。

081130kanoya.jpg一方の鹿屋体育大は、嬉しい1回戦突破。2日に行われる2回戦では、最終日までプレーできるベスト8をかけて第3シードの専修大に挑む。「専修大はインサイドが強く、個人能力も高くてNBAみたいなプレーをしてくるという印象です。でも今日と同じように全員でディフェンスを頑張って、相手に敬意を払いつつも楽しめたらと思います」と福田コーチ。自分たちのバスケットを、専修大にもぶつけたい。

写真:新垣はチームハイの20得点。合わせのうまいプレイが光った。

鹿屋体育大学75(15-17,1814,2318,19-16)65大東文化大学
・鹿屋体育大 #3新垣20点、#5八木16点、#8月野16点、
       #1小野11点、#7中村12点・10リバウンド
・大東文化大 #7今井21点、#15遠藤13点、#13小原12点

※大東文化大・山本選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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4年の最後にチャンスをつかんだ努力家
「日体大のスタメンに恥じないプレーをしたい」

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◆#5今野雄三(日本体育大・4年・G)

今シーズンのリーグ戦・入替戦を通して、今野がコートに立ったのは3試合。プレータイムは約6分にしかならない。だが、入替戦後の合宿で“がむしゃらに頑張って”、シーズン最後の大会・インカレのスタートをつかんだ。

「合宿では、やはり2部に落ちてしまったということでチーム状況はいいとは言えなかったし、怪我人も何人かいました。その中でも自分はがむしゃらに頑張るしかなかったのですが、今回それを認めてもらって出してもらったという感じです。うちのエースはマニ(#27眞庭)なので、勝負所になったら出てくるはず。それまでにどれだけチームを引っ張れるかが重要だと思います」

スタートを務める4年生は#15宮村と2人だけだが、「普段から仲がいいので、うまく引っ張れているかな」と手ごたえを感じている。

パフォーマンスとしても、#24横江・#12堀田と3ガードを組み、走る展開を量産することに成功。マイボールにする度に小谷コーチが飛ばした「ゴー!」という激に応えた。

「インカレ前の合宿は1週間くらいやったんですけど、かなり走りました。今の練習でも結構走っていて、バスケットがちょっと変わったかなと自分達でも感じます。以前はセットオフェンスが多かったんですが、今はディフェンスから走るバスケを意識しています。走るバスケットは日体本来の形。それが今できていると思うので、2回戦以降もそこで勝っていければと思います」

2回戦の相手・日本大はアウトサイドも190センチ前後の大型プレーヤーが揃うが、本来の形を出すべく3ガードで臨むつもりだ。

「日大戦でもやることは変わらない。ディフェンスから走って、日体大のスタイルを貫き通したいと思います。相手が大きいとディフェンス面ではちょっとつらいかもしれないですが、その分走ることで補っていけると考えています」

081130konno.jpg力強い言葉だが、この試合開始直後にこんな場面があった。相手のフリースローの間に水分補給しようとベンチに近付くと、「緊張してるの?」とチームメートが笑顔でちゃかす。このときは否定しつつも、実は―

「緊張はしました(苦笑)。フリースローのとき水を飲むのは毎試合そうなんですけど、でもやっぱり日体大で最後4年でスタートになったっていう重みは感じているところもあるので。だから、チームメートが声を掛けてくれて、助かりました。あの水を飲んでからはちょっと笑顔も出たし慣れたかな」

緊張するのも理由がある。「悔いは残したくない」。日体大の4年生として、最後までプライドを持ってプレーし続ける。


「モチベーションを戻すことができなかった」
狂った歯車は戻らず、大東大がインカレを去る

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◆#41山本エドワード(大東文化大・4年・主将・G)

試合終了後、互いをねぎらい挨拶を交わすお馴染みの光景に山本は加わらず、ベンチに座ったまま遠くを見ていた。

点差はさほどでもなく、残された時間で追いつくチャンスはあった。しかしファウルに抗議した、というよりはアピールした山本に与えられたのはテクニカル。それが自身5つ目のファウルとなり、最後の攻防に加わることなく4年間を終えることになってしまった。下級生主体にチェンジした今シーズン、リーグ戦で浮き彫りとなった課題は改善されないままだった。

「同級生で出るのは1、2人。これまでのことを経験してきた選手が這い上がって来ていない。下級生には分からない部分もある」と、チームの核が若いことに対して苦しさを吐露する。「去年の結果の重みも感じていた」と、昨年3位の数字を意識せずにはおられなかったが「甘さが出る下級生に対して、まとめるのもやっとだった」と本音を見せた。「トーナメントベスト16、2部降格、インカレはベスト32、最低の結果です。でも何より完全燃焼できなかったのが一番悔しい」

いいときも悪いときもこれまで大東大は常に大東大だった。しかし、そうした雰囲気も次第に失われていったのはこうした結果が続いたからにほかならない。いい選手はいるが、モチベーションの差はどうしてもあったと言う。入れ替え戦後に落ちた気持ちを戻すだけの力は、チームに残っていなかった。「切り替えてやるしかなかったけど、最終的に気持ちよくできてなかった」さばさばとした表情を見せながらも、納得がいかない様子がにじむ。確かにこの1年、山本が本来持っている陽気な部分を試合で見られなかったのは惜しい。

「残り3分で4点差になったときはいけると思ったし、そこは気持ちでも負けたくなかった。でも向こうにも九州1位のプライドがあって、気持ちに負けた、勢いもあった」
自身のことは最後まで語らなかったが、「若いチームなのでこれからやっていけると思う。最後に出ていた奴らは全員下級生。彼らがまた大東らしいプレイをしていってくれる」と、後輩に未来を託して4年間を終えた。
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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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