2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.10.13 (Mon)

10/13 関東大学リーグ4部 最終週 上位リーグ最終戦 上智大VS成蹊大

上智大、全員バスケで悲願の3部復帰
上位リーグ常連の成蹊大は4点に泣く


成蹊大 75(17-15, 14-21, 19-25, 25-18)79 上智大
081013_jyochiこれが上位リーグの熱気。
ホームの成蹊大はもちろん、上智大側にもたくさんの応援が駆け付け、コートをぐるりと囲んだ。1部2部より、人数は多くないかもしれない。だが、その全員が声を出すとこれだけの“熱”が生まれる。
試合もそれにふさわしい好ゲームとなった。上智大は勝てば2位で3部自動昇格だが、負ければ後の獨協大-茨城大の結果によっては5位転落もありうる。一方、成蹊大は現在入替戦進出ギリギリの4位タイ、6点差以上で勝てば無条件で4位にすべり込めるが負ければ即脱落という状況だった。
まさに勝てば天国、負ければ地獄。両チームとも選手はもちろんスタッフも力の限りで臨んだ総力戦は、残り1分1点差からフリースローを2投きっちり決めた上智大に軍配が上がった。4部1・2位は自動昇格のため、タイムアップのブザーとともに上智大の3部行きと4年生の引退が決まった。

写真:チームのディフェンス時、ベンチメンバー・スタッフ全員でハンズアップする上智大。

※詳しいゲームレポートと上智大・清原選手のインタビューは「続きを読む」へ。

[続きを読む]

【GAME REPORT】
081013_jyochi3序盤はロースコアの接戦となり、成蹊大がわずかにリードを保って進む。2Qに入っても、上智大が3Pシュートを決めれば成蹊大も速攻を返し、と譲らない。動いたのは2Q残り1分。31-31の同点から、上智大のシックスマン・#20村上(4年・F)が3Pシュートを決める。守ってはリバウンドでファールをもらい、残り15秒マイボールとしてタイムアウトを要求する。狙ったプレーはバック・ドア。これが鮮やかに決まり、31-36と上智大が5点リードして前半を終えた。

後半は立ち上がりから3-5点差の攻防が続くが、じわじわと上智大が流れを引き寄せる。サイズにアドバンテージのあるインサイドでのリバウンドシュートに加え、3本の3Pシュートが決まって点差を2桁に広げる。さらにスティールから速攻が決まり、3Q残り2分半43-57となったところで成蹊大はたまらずタイムアウトとなった。

タイムアウト明け、上智大#12荒井(1年・PF・桐蔭学園高)が1on1を決め、点差は最大の16まで広がる。だが、ここから成蹊大が持ち味の粘りを見せる。#23藤居(3年・G)が3Pを決めると、#4常盤(4年・PF)も1on1で続く。さらに痛む足を押して出場の#8中島(4年・G)が残り1.6秒でフリースローをもらい、50-61と最終Qに望みをつなげた。

081013_nakajima4Qも、上智大の3Pシュートが炸裂する。センターの#12荒井以外のメンバーがまんべんなく決めるため、成蹊大はディフェンスを絞りきれない。だが、#8中島が気を吐き、#13藤本(1年・G・昌平)のバスケットカウントのフリースローを押し込んだり、#6成澤(3年・C)のポストに合わせたりと10点差を保つ。すると残り5分、#23藤居の3Pがゴールを射抜く。さらに#6成澤のノーマークシュートも演出し、65-70まで詰めて上智大をタイムアウトに押い込いんだ。

上智大は#12荒井が2連続で1on1を決め、ケガで足をかばいながらの成蹊大#8中島がマッチアップする#16ブレアー(3年・G)が動いてオフェンスリバウンドをもぎ取っていく。だが、成蹊大#23藤居の3Pが止まらない。全く落ちる気配がない放物線でスウィッシュ。すると#13藤本も続き、残り1分15秒75-76とついに振り出しに戻された。

タイムアウト後、24秒クロックぎりぎりに放たれた上智大#16ブレアーの3Pはエアーボール。しかし成蹊大#4常盤の3Pも落ちる。リバウンドはどちらも離さずヘルドボールとなり、残り40秒上智大ボールとなる。ここで成蹊大#23藤居が千金のスティールも、#13藤本はペイントエリア内のシュートを決めきれない。カウンターを出した上智大も決めきれないが、#10神田(2年・C)が2連続でリバウンドをつかみ、成蹊大はファールで時間を止めるとタイムアウトを取る。プレッシャーを掛けていくが、結局#8中島のファールでファールゲームに出る。上智大のシューターは4年生の#14阿藤(4年・GF)。これをきっちり揃えると大きなガッツポーズを見せた。3点ビハインドとなった成蹊大は最後のタイムアウトを取り、#23藤居へ託そうとするがボールがこぼれる。しかし逆にこれで上智大ディフェンスがほころび、ボールはコーナーでフリーになっていた#4常盤に渡った。

081013_jyochi2だが、上智大はこのシュートに必死でさわり、ボールはゴールまで届かない。リバウンドルーズで成蹊大のファールがコールされたとき、残り時間はわずか3.5秒になっていた。上智大はルーキーの#9長田(1年・F・仙台二高)がこのうち1投をなんとか決めると、成蹊大にはもうなすすべがなかった。75-79。上智大メンバーの歓喜の叫びがコートに響いた。

成蹊大に対しゾーンディフェンスを敷いた上智大は、選手はもちろんコーチもマネージャーもハンズアップして全員で守っていた。ベンチ裏には手作りの勝敗表があり、マネージャーの腕にはマジックで4年生の名前が書かれていた。本当に全員で戦い、そして全員でつかんだ勝利だった。


081013_kiyohara◆#4清原裕介(上智大・4年・主将・G)
タイムアップの瞬間、笑顔で跳び上がる仲間の後ろで、崩れるようにコートに手をついた。
「長かった。ほんとに長かった」―その声は枯れていた。
高校では都大会に出たこともない。入部後しばらくはベンチから試合を眺める日々が続いたが、2年の新人戦でキャプテンを任された。「あいつは頑張るから」。本間コーチがあげた理由はシンプルだった。
この試合でも、4人いる4年生のうち、#14阿藤と#15前田はスタートに名を連ね、#20村上もシックスマンとしてコートに立つ一方、清原はそのメンバーが帰ってくるのをベンチで迎えた。だが、その存在はもはやなくてはならないほど大きくなっていた。
「清原がやってくれた」
大学バスケット生活最後の公式戦で最高のほめ言葉が送られた。


―昇格おめでとうございます。この最終週の2試合のうち、1つ勝てば昇格決定でしたが、昨日の第5戦では東農大に敗戦。今日はどんな気持ちで臨みましたか?
「ありがとうございます。僕らのなかでは、昨日決めたいって気持ちが強かったんです。今までライバル視していた農大が相手だし、勝てれば4部優勝も見えてくる試合だったので。でも、結構いいバスケができたとは思うんですけど、それ以上に相手がいいバスケをして、結局負けてしまいました。試合後のミーティングでは、『切り替えて、切り替えて』って皆言っていたんですが、その“切り替える”っていうのは、負けを忘れてしまったら意味がなくて、その悔しさを次の日に爆発させるってことだと僕は思ったから、それが皆になるべく伝わるように話しました。去年、降格が決まった直後の集合でキャプテンの紘司さんが“来年もリーグ戦のパンフレットに皆の1人ずつの写真を載せたかったけど、できなくてほんとにごめん”って泣いてくれた姿はずっと忘れないでやってきたし、今日も試合前にスタッフの方が僕らを集めて士気をあげるようなことを言ってくれたりして、そういう1つ1つが出た試合だったと思います」

―一時は2桁リードも、最後は競った展開になりました。観ていてどう感じていましたか?
「正直、今日も簡単な相手ではないので全然わからないと思ってはいました。最後は、さっき言ったような昨日の悔しさをぶつける気持ちとか、スタッフに応えたいって気持ちとかで上回れたと思います。ほんとに、気持ちですね。今まで、リーグ戦に入る前は僕ら戦術がどうこうとか言っていたんですけど(苦笑)、気持ち。気持ちがある上での戦術だなって今は思います」

―2次リーグは、本当に気持ちのぶつかり合いだったと思いますが、1次リーグの苦戦を感じさせない快進撃でした。何が変わったのでしょうか?
「うーん、戦術に関することが変わったのではなくて、どんな展開でもお互いしゃべろうってことだけ徹底しました。やっぱり思っていることを自分の中だけにためていたらフラストレーションになって、プレーにも影響してくる。だから、思ったことは絶対言って、周りもそれにちゃんと反応しようって。なんだかバスケとは関係ないんですけど…自分が言えるのはそういうことだけなので。実は、阿藤(#14)が慣れないガードをやっていて、フラストレーションからミスが連続してしまっていたんですよ。でもあいつは迷惑掛けないようにって自分で抱えて言わなかった。それを皆で共有することにしたら、もちろんあいつの努力もあったんですけど、しっかりできるようになって、ゲームが安定しました。運びが安定しさえすればうちはインサイドが強いので、勝ちにつながったと思います」

―それぞれ色々な思いがあったんですね。試合に勝ったあと、最後の円陣ではどんなことを皆に言ったんですか?
「実はあんまり覚えていないんですけど(笑)…とりあえず、もう、『ありがとう』と。それしか言えなかったですね。本当に、1年生が入ったばかりの春のトーナメントでは5部の東工大に負けてしまって、それでも続けてくれたのはありがたいことですし、2年生も今年はシーズンオフなしで練習を始めても文句を言わないでついてきてくれて。3年生もずっと僕らを支えてくれて、そして4年生一人ひとりが引っ張ってくれた。一人ひとりが役割を果たして今、ここにいると思うので、自分っていうより皆がやってくれた昇格だと思います」

081013_jyochi4―後輩からは、サプライズで花束のプレゼントもありましたね。
「はい、嬉しかったですけど、でももし今日昇格が決まらなかったらどうしていたんですかね?(笑)」

―(笑)きっと信じていたんでしょう。そんな仲間との活動も今日で終わり…という実感はありますか?
「本音は…もうちょっとやれば、もうちょっとうまくなるのになって(笑)。安心もしたんですけど正直そんな気持ちもあります。目標は果たしましたが、個人的にはもっと続けたかったなって、そういう気持ちですね」

―バスケットで入ってくる人は誰もいない中で、4年間やりきったことは自分にとってどんな意味がありますか?
「ほんと部に入ってよかったなって思います。1年から4年まで、目標を決めてひとつのことをやり通して。村上(#20)と、あいつと僕だけが1年の最初からずっといて。僕のためにあいつは頑張ってくれて、こんなことを言うのは照れるんですけど(笑)、会えただけで入ってよかったと思います。いつも一緒にいてしゃべったりとかじゃないんですけど…。やっぱりそういうところなんじゃないかな。仲間とか。こういう経験をしないと、絆って深まらないと思うので」

―その絆は一生モノですね。さて、来年3部Bではどんな戦いをしてほしいですか?
「3部の舞台はすごく厳しいと思います。でも去年3部でやったときよりもインサイドで頑張れると思うので、あとはガード陣と、今の3年生に期待したいですね。力はあるんですけど、まだ試合経験が少なくて自信がないんです。来年は自信を持ってやって、残留してほしいですね。自分も力を貸せるところがあれば貸していきたいと思っています」
関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:22  |  2008リーグ戦3部・その他  |  Top↑
 | BLOGTOP |