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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2008.10.05 (Sun)

10/5 関東大学1部リーグ 第5週 慶應義塾大VS明治大 第2戦

主将・伊與田が欠場するも全員バスケが実った
明治大が慶應大に2連勝!

慶應義塾大79(17-19,17-16,27-27,18-32)94明治大
081005meiji.jpg首位攻防戦に国士舘大の体育館は満員の観客の注目が集まった。
初戦では明治大に敗れた慶應大だが、この日は序盤から接戦を展開。ともに譲れない勝負の気迫が満ちていた。明治大は主将#6伊與田(4年・主将・G)が故障欠場となったが全員がこの穴を埋める。慶應大はディフェンスで粘るが、明治大の得点力はその守りをわずかに凌駕。3Qまで接戦だった試合は、4Qの3連続得点で明治大が慶應大を引き離すと、そのまま慶應大に追いつかせずに逃げ切った。明治大は崖っぷちからの2連勝。これでともに2敗。両者まだ瀬戸際に立っていることは間違いない。

慶應大は残す筑波大、早稲田大との戦いが、明治大には早稲田大と宿敵筑波大の戦いが残る。勝負は三つ巴の様相を呈している。入れ替え戦進出に向けて依然上位の行方はまだ不透明だ。

写真:立ちつくす慶應大・鈴木の前で明治大のメンバーが歓喜をあげた。

※試合のレポートと明治大・岩澤選手、金丸晃輔選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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【GAME REPORT】
081005TAMURA.jpg明治大は伊與田の代わりに#19田村(1年・PF・洛南)をスタメン起用。これでスタメン5人の平均身長は191cm、1部でもスタメンがこれほどの高さを持つチームは存在しない。慶應大が#7岩下(2年・C)を中心にして持っている高さのアドバンテージも、この明治大の前では大きな武器ではないように思われた。

立ち上がりは互角、わずかに慶應大が追う形となった。明治大最初の得点は#31駒水(2年・C)の3P。第1戦に引き続き#14金丸晃輔以外のメンバーもシュートの好調さが伺われる。慶應大は#7岩下(2年・C)がゴール下でバスカンを奪い、インサイドでの存在感を示すと、#15酒井(2年・F)の連続得点が続いて得点を引っ張る。明治大は序盤#14金丸晃輔(2年・SG)にボール運びを任せ、危ない場面もあったが得点面ではやはり金丸の存在感は大きく、また#3金丸英悟のオフェンスも積極的だった。残り2分で5点のリードを奪うと、控えメンバーを出場させる余裕を見せて1Qを終えた。

2Qはシーソーゲームが続いた。オフェンス力のある明治大に対しては得点面で離されることは試合の終わりを意味する。明治大が入れれば慶應大も入れ返す、という展開になるが、ディフェンスでは慶應大が粘りを見せる。しかし#14金丸晃輔は激しいマークを受けて体勢を崩しながらも途切れることなくシュートを決め続ける。次々決まる難しいシュートに、観客のどよめきが何度も上がった。慶應大のディフェンスはかなり集中していたが、それでも明治大の攻撃力を完全に封じ込めることは難しかった。一方の明治大は2Qの16得点のうち、9点が#14金丸晃輔。特に得点が止まりがちになった2Q終盤は彼に全てがゆだねられたが、見事それに答える形となった。

3Qも同様に緊張感のある戦いが続いた。慶應大は#7岩下のポストや#4鈴木のスティール、#12田上(3年・F)の3Pなどでまんべんなく得点を稼ぐ。明治大は金丸中心ではあるが、#31駒水の3Pや#3金丸英悟のミドルシュートなどで隙は見せない。6マンとしてコートに入ってくる#24岩澤も流れを乱さずに貢献する。残り2分で慶應大はリバウンドを粘り54-52と逆転。流れを持ってきたいところだが明治大は#19田村がすかさず3Pを返して再度逆転、その後も何度もリードが入れ替わるが、残り11秒で慶應大は#15酒井のバスカンで再度逆転。このまま終わらせたいところをブザーとともに#21川崎に3Pを決められ、明治大が1点リードで4Qへ入った。

081005SAKAI.jpgどちらかが集中力を途切れさせてしまえば終わり、そんな空気が漂う4Q序盤にその“瞬間”がやってきた。開始2分、明治大2点リードの場面で#19田村のドライブ、#3金丸英悟、#14金丸晃輔のバスカンで明治大が3連続得点。66-75と開く。慶應大はこの間、3つのオフェンスに失敗してしまう。均衡が破れた瞬間から流れは明治大に傾いた。なんとか追い上げようとする慶應大は#16二ノ宮(2年・G)のリバウンドからの速攻や#7岩下のフリースローで3点差まで詰めるが、刃こぼれはディフェンスから始まった。ここまで得点の均衡により守られていたディフェンスの集中がついに破れ、慶應大は立て続けにファウルを連発。#10小林で攻めようとするが、その小林は外の調子が上がらず、また#3金丸英悟に守られ中へも攻め込めずにオフェンスがつながらない。オフェンスリバウンドも明治大にことごとく取られた。守りでも慶應大はファウルが続き、次々と明治大にフリースローを与えてしまう。必死に追い上げようとするが波に乗った相手には届かず、タイムアップ。明治大はうれしい2勝目を手に入れた。明治大の勝利は「岩澤が落ち着いて良くやった」と塚本HCの一言が示す。落ち着いてやったのは岩澤だけではない。伊與田の欠場を全員が埋めた結果、つかんだ勝利といえよう。

081005KOBAYASHIDAISUKE.jpg「みんなが勝負所で決めてくる。しかもみんなが仕事をこなした」。慶應大の敗因は#10小林の言葉に集約されている。「うちがリードしてもすぐに決め返される。また、こっちが決めてもチームファウルでフリースローを与えてしまった。ファウルの多さはいただけない。でも、あれだけいいディフェンスをしても決められたらどうしようもない」。本来食らいつくのは慶應大の特徴。しかしこの試合ではそれを明治大にやられてしまった感がある。アウトサイドの調子は2試合通じて上がらなかった。大事なシュートを決めたか決められなかったか。金丸晃輔とは「その差」と言う。外が決まらないのを明治大にも読まれ、中に行こうとしても引いたディフェンスで止められた。「追い込まれた。あと4勝しなくては」。慶應大の真の正念場はここからだ。

#14金丸晃輔は43点。アベレージ通りの働きを見せた。しかし彼の得点を支えるのは彼の能力だけではなく、彼を支える残り4名の働きである。コート上にいる4名がチームとして献身的であればあるほど、明治大は強くなる。残りの4試合もそうした形が見えれば入れ替え戦は近い。一方の慶應大は終盤にかけてチームのばらつきが見られる。チームのピークをリーグ終盤に置くことができなければ、残り2週は厳しいものになるだろう。若いチームゆえにそうしたメンタルコントロールはまだ上手いとは言えず、2部リーグの難しさが目の前に立ちはだかっている。1年で1部に帰れるチームは滅多にない。だが、昨年の無念を忘れてはならない。慶應大は昨年にはなかった力を確かに手に入れている。後はそれをどこまで発揮できるかどうかだ。



【INTERVIEW】
081005KANAMARUKOUSUKE.jpg◆#14金丸晃輔(明治大・2年・SG)
2戦目は38分で43得点。第1戦では取られたチャージングを取り返す余裕もあった。大濠の仲間が多い2部でも、慶應大には3名がベンチ入りする。その元チームメイトとの戦いをいい意味でゆとりを持って臨んでいるように見えた。崩れた体制でもシュートを決める得点力はこのリーグでも際だっている。現在の大学界でこれほどのシューターは他にいないだろう。


―慶應大に2連勝となりました。
「はい、ほんとにでかい2勝です!」

―今日は司令塔の#6伊與田選手が欠場しましたが、どんなゲームプランだったのですか?
「スタートは皆高校までセンターをやってた5人だったんで、最初自分がポイントガードやったんですよ。オフェンスでは皆でボールを運んで、そこからフリーランスで攻める形。でもオフェンスよりもディフェンスが大事と言われていて、皆ディフェンスをしっかりやったから前半相手を30点くらい(34点)に抑えられたし、それを後半も続けられたからこういう試合になったと思います」

―ディフェンスではどういったことにポイントを置いていたのでしょうか?
「相手がドライブしてきたら、サイドライン側ではなくカバーがいる方に抜かせることと、スクリーンに来ても皆身長が同じくらいだからオールスイッチでついていくこと。それからリバウンドです。ディフェンスからリズムを作ることができて、オフェンスも慌てずにじっくりやれたのがよかったと思います。ミスも少なく、フリースローもちゃんと決められました」

―慶應大がバックコートから当たってきましたが、いつもと違うポジションでもミスせずボールを運んでいましたね。
「先週の国士舘も同じ感じで当たってきたんですよ。だから同じことは繰り返さないって思ってました。落ち着いてフロントコートのメンバーがつないで、しっかり運べたと思います。終盤は岩澤さん(#24)がちゃんと運んでくれたのもよかったです」

―そんな慶應大のプレッシャーもあり、展開も競っていたのですが、笑顔でプレーしていたのが印象的でした。
「とりあえず今日は勝ち負けよりも楽しめって言われていたので。別に何も緊張していなかったです。笑え!笑え!って言われて。スマイルですよ(笑)」

―確かに、今日は自然に笑顔が出るようなプレーが何度もありましたね。
「はい、自分がカットインしても合わせからシュートを入れてくれたし、皆攻め気でいってバスカンにしたり。だから前半追いつかれても全然焦っていなかったです。リーグ前の遠征の辺りから皆で攻めてマークを分散させるっていう形ができてきて、今ほんとにいい感じになってきています」

―終盤は慶應大も粘りましたが、勝ち切れた要因はどんなところでしょうか?
「追いつかれたら普通、焦りますよね。国士舘大戦がそんな感じだったんです。追いつかれて皆焦って、それで逆転されて。だから今日は落ち着いて1本やろうって思えました。あの負けがあったからこそ、今日の試合に勝ったんだと思います」

―入替戦に向けても弾みがついたのではないでしょうか?
「はい、来週の早稲田大戦も2つ取って、もちろん最後の筑波大戦も2勝ですけど、1つ取ればもう入替戦。頑張ります。筑波には…名前は出さないですけどまだ苦手意識がめっちゃあるんですけど(笑)、やりますよ次は。リベンジします」



081005IWASAWA.jpg◆#24岩澤裕也(明治大・3年・SG)
6マンとしてベンチから出場。数字に残る活躍をするまでには至らないが、それでもポイントポイントでは洛南出身者特有の動きで、コートを効果的に動く。4Qでのドライブも見事に決め、勝利に貢献した。


-第2戦は伊與田選手が欠場ということになりましたが。
「俊さん(#6伊與田)がいないということで明治が弱いと思われたくなかったということと、俊さんも悔しいだろうし、俊さんの分もやってやろうという気持ちがありましたね」

-ガードの欠場で岩澤選手がスタメンかと思いましたが、田村選手を起用してきましたね。
「今まで僕はシックスマンとして出場してきたので、その流れで最初は晃輔(#14金丸)がポイントガードということで僕が今まで通りの形で出ていくということになりました」

-競る展開の中で落ち着いてプレイしているように感じました。
「新人戦の時もPGをやらせてもらっていたし、ミスしても見捨てないでみんなが受け入れてくれていたのが自分の中で大きくて。アドバイスをもらったりしていたのが落ち着けた理由だと思います」

-最初は慶應大のディフェンスも効いていたと思いますが。
「最初はガードがいないということで晃輔がボールを運んでちぐはぐしましたけど、そこはチーム力でカバーしようということで、だんだんリズムができたのが後半につながった理由ですね」

-3年生となって、ベンチからのスタートですが存在感は大きくなっていますね。
「僕は6マンということで2番ポジションで紘史(#21川崎)との交代が多いんですけど、自分の持ち味がポストプレイだったり、ガードとでは身長のミスマッチがつけるのもあるし、できるだけミスをしないということを心がけてやっています。二ノ宮(#16)相手でミスマッチから狙える部分もあったんですけど、今日はちょっとできなかったですね。昨日はUCLAカット(※1)からポストプレイもいくつかできたんですが。でもそういった部分でミスマッチをつくのが僕の得意プレーなので、今後も特徴を生かして攻めていきたいです」

-第1戦でも感じたんですが、明治がようやくチームとしてまとまってきた印象があります。
「今日はなおさらですね。俊さんもいなくて、みんなでやるしかないというチームの雰囲気がありました。みんなも応援してくれたし、本当にチーム一丸となったという感じがしました。みんながカバーしあって、ダメでもアドバイスして、次につなげようというプラスの考え方でできたと思います。今まではどこか人頼みというか、オフェンスは晃輔にとか染みついてしまっていたと思うんですけど、これからは今日の試合をいい経験として、チーム力で戦っていきたいです」

-2敗の後の2勝は大きいと思います。まだ伊與田選手の状況もありますが、今後の抱負を。
「負けられないという状況はありますが、これから6連勝しようというチームの目標は変わらないので。早稲田、筑波も気を緩めることなくやっていきたいです。自分が出る時はたいてい6マン。チームの流れがいい時はミスがないように、悪い時は3Pやポストプレイで流れを変えられるような役目を持っているので、今後も気を抜かずにいきます」

※1 トップの選手がインサイドやアウトサイドの選手にパスをしながらスクリーンを作り、ゴールに向かってカットする方法。

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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