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2008.09.28 (Sun)

9/28 関東大学3部Aリーグ 第4週 國學院大VS立教大 第2戦

最後まで足が動いた國學院大が立教大の勢い止める

國學院大 93(22-26, 17-19, 25-15, 29-18)78 立教大
080928kokugakuin2部で国士舘大が台風の目となっているならば、3部Aで旋風を巻き起こしているのが立教大だ。1戦目は3Qに11-30と爆発し、そのまま18点もの大差で快勝。2戦目も立教大リードで前半を終え、唯一の全勝だった國學院大ですら立教大の勢いを止められないかと思われた。
だが、今リーグ初のスタメンとなった國學院大#0田中(3年・G)が“守ってブレイク”という國學院大の原点を思い出させるプレーでチームを引っ張り、逆転に成功する。立教大も残り3分3点差まで粘ったが、それ以上得点を伸ばすことはできず。最後は「これが2部を経験してきた差なのか」と脱帽するしかなかった。

写真:ゲームクロックが止まるごとにチームメートを集めて声を掛け、存在感を発揮した國學院大#0田中。#14粟根もこの週から復帰した。

詳しいゲームレポートと國學院大・成田選手、立教大・宇野選手のインタビューは「続きを読む」へ。

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080928sugiこのカードのポイントは2つ。「どちらが最後まで走りきれるか」と「インサイドの攻防」だ。
國學院大も立教大も、司令塔+サイズがあってフォワード的な動きが出来る4人、という布陣で、「走り」を売りにしていた。國學院大が「今年もイヤになるくらい走ってきた」と言えば、立教大も「去年の3倍は走った」。さらにセンターが決めればチーム全体が盛り上がるのも同じ。その破壊力から、ぶつかれば走り合いや止め合いにはならず、どちらかが走りきるのではないかと思われたが、まさにその通りの2戦となった。

1戦目は、「走り」も「インサイド」も、立教大が圧倒した。國學院大は5人のサイズを優先させた結果、走りをリードできなかった。だが4Qに#0田中を起用すると、流れが変わった。点数は変わらないが、立教大の#16宇野(2年・C)も「1戦目の4Qは相手のセンターに走られた」と認めている。その起点となったのは、172センチで自分のことをよく“チビ”と表現する田中に他ならなかった。トランジションを速く、パスを前へ。それは、ここまで生き残ってきた小柄な選手の真骨頂であり、田中は自分の役割をよくわかっていた。

そこで2戦目、國學院大は田中をスタメンに起用。立教大が立ち上がりから相変わらず3Pや速攻を決めていくが、國學院大もゴール下までボールを進める。しかし、フィニッシュがことごとくリングに嫌われてしまい、2Q残り5分25-39と2桁差とされタイムアウトに追い込まれる。立教大はファールトラブルにより司令塔の#4岩田(4年・G)と得点源の#14丸本(3年・F)をベンチに下げており、國學院大としてはここで離されたくなかった。

この状況を感じ取り、「ディフェンス!」と大きな声を出したのは田中。すると「全然攻めていなかった」という1戦目を取り戻そうと期していた#5成田が2連続で1on1を決める。さらにキャプテン#1須永(4年・G)を投入。「幸伸(#0田中)がパスをくれるガードなら、祐輔さん(#1須永)は自分で点を取るガード」と#41傳田が言うようにタイプの異なる2人だが、須永はここで3Pを沈め、見事に起用に応える。39-45まで詰めて前半を終えた。

080928rikyo3Q、岩田の戻った立教大はリバウンドからどんどん速い展開につなげ、46-56と再び10点差とする。だが、ここで國學院大#5成田、#41傳田(3年・F)らのゴール下シュートがついに決まり始めると、流れは少しずつ國學院大へ。そして残り2分半、#33杉本(2年・G)の速攻&バスカンでついに振り出しに戻す。さらに#0田中の速攻、#5成田の1on1で64-60と一気に抜き去ってみせた。

もちろん、立教大も黙っていない。4Q立ち上がりに#4岩田が3連続得点で70-72と再逆転するが、これは裏を返せば岩田のスピードに他の4人がついていけなくなっていたとも言える。「前半、周人さん(岩田)、丸本さん抜きでやっていた疲労が後半に来た」と#16宇野。速攻のチャンスももう1歩が踏み込めずに落としてしまい、國學院大の前半と同じような展開になる。

対する國學院大は#14粟根のリバウンド&バスカン、#41傳田・#5成田とつないだインサイドの得点で残り4分80-74とリード。立教大はタイムアウトを取って立て直しをはかるが、直後にルーズボールに飛び込んだ#14丸本がファールアウトとなってしまう。それでも代わった#12齋藤が3Pを決め、さらに前から当たっていくも、点を取るべき人がいなくなった立教大はオフェンスがかみ合わない。残り1分半、國學院大が24秒をじっくり使った末#33杉木(2年・G)の3Pで78-84となると、勝負は決まった。

これで國學院大は1敗で首位を守り、立教大も2敗で2位のままとなった。國學院大・神奈川大(3敗)・駒澤大(3敗)はラスト3週でつぶし合いとなるが、立教大も関東学院大(3敗)とのカードを残している。この2チームが星を分けたことが、後々どう影響してくるか。



080928narita◆成田拡明(國學院大・4年・C)
まさに勝利のキーマン。
1戦目で、立教大がセンター#9岡崎のリバウンドでノッたなら、
この2戦目は成田の攻め気に國學院大が後押しされた。
これまでは、消極的になってしまうこともあった。だが、今年は4年生として、「チームを2部に上げる」という決意に満ちている。


―1戦目とは一転、今日の2戦目は快勝でした。
「とりあえずほっとしてます。入替戦に向けていい弾みにもなりました」

―1戦目と1番の違いはなんだったのでしょうか?
「昨日の負けは自分のせいだと思っているんですが、今日は思いきりやったらそれがいい結果につながって勝てました。自分が変わったのはそこです。それからチーム全体としては、やっぱりもっと“守って走る”スタイルを出そうと心掛けて、今日は後半からでしたがそれが出せたので勝てたと思います」

―『自分のせい』というのは?
「昨日はすぐにファールを3つ犯しちゃってベンチにいる時間が長かったし、何より1on1もほとんど仕掛けずじまいになってしまった自分がいたんです。それで皆にすごく怒られて(苦笑)。今日はやろうって試合に臨んで、それが成功してくれました」

―前半は立教大ペースでしたが、後半逆転できた要因はなんだと思いますか。
「前半はやっぱり点が取れていなかった。こういうとき、自分が攻めて立て直すことが出来ればチームも乗ると思ったので、自分的には相当意識して攻めたつもりです」

―成田選手が決めると本当にチーム皆が盛り上がりますよね。
「今年になって外のシュートがちょっと調子良くて、それを珍しがって(笑)みんな喜んでくれています。この姿勢はこれからも継続していきたいですね」

―4Qに一時は3点差まで詰まりましたが、そこから突き放せた要因はなんでしょうか。
「そこで皆焦らないで、1本しっかりやろうって共通認識があったからだと思います。それもただ攻めるのではなく、守って攻めよう、というのができた。それが追いつかれなかった要因かなって思います。自分的には今年はもう何が何でも2部に上げたいと思っているので、今日の1勝は本当に大きかったと思います」

―2部昇格に向けて、来週以降は駒澤大、神奈川大と手強い相手が続きます。
「そうですね、これからまだ大きな勝負があるので、もっとチームを引っ張っていけたら。それで入替戦をいい状態で迎えられればと思っています」


080928uno◆宇野義昭(立教大・2年・C)
光泉高時代は、早稲田大・相井、明治大・若林らとともにチームをインターハイ・ウインターカップのベスト8に導いた。
アウトサイドからもプレーでき、身体の強さを生かしたリバウンドも魅力。何よりいつも楽しそうにプレーしており、自然と目を引く選手といえる。
この試合では最後に足が止まったが、残りの6試合を「楽しみたい」といい意味で気負いがない。“立教大らしさ”を作り出している存在だ。


―2連勝はなりませんでした。1戦目との違いはどんなところでしたか?
「昨日は、うちの岡崎さん(#9)が特にディフェンスリバウンドを全部取ってくれていたので、相手の流れにならなかったんです。でもやっぱり相手が大きくて、今日はリバウンドを取られて流れも手放してしまって…という感じですかね。うちにはずば抜けた選手はいないので、皆で走ろうと思ったんですが、リバウンドを取られてしまうと何もできないです」

―今日は前半のほとんどを岩田選手・丸本選手抜きでしのぎましたが…
「そうですね、全体の流れとしては悪くなかったんですけど。でも、やっぱりこのリーグでは丸本さんが点を取って、周人さんがボールを運んで流れを作るって感じだったので、僕は結構負担がきてしんどかったです。丸本さんがいないと点が取れないし、周人さんは見えないところのディフェンスで相手にプレッシャーをかけているので、そういうのがないと、それぞれの負担が増えて、その疲れが後半に来たんじゃないかなと思います。普段やらないことをやると、だめですね」

―リーグ前半で、國學院大とは逆に上位校との対戦が続いたという疲れもたまっていたのではないですか?
「確かにうちは駒澤、神大、國學院ときて、駒澤も神大もすごく機動力のあるチームですがなんとか走り勝ってきた。でも逆に、國學院は今までずっとランク下位のチームとやってきて、1戦目は油断があったから僕らが勝てたってところもたぶんあったと思います。だからそれに関してはプラスマイナス一緒くらいかな」

―その厳しいカードを、2敗で乗り切りましたが。
「誰も想像していなかったんじゃないですか(苦笑)。僕らが神大に勝つのも、國學院に1勝っていうのも。たぶん皆びっくりしていると思いますよ」

―去年からですが、スタメンとしてその快進撃に貢献していますね。
「去年はまだ大学がどんな感じかあまりよくわかっていないままリーグに入って、ほんとに自由にやらせてもらったって感じでした。攻めて攻めてみたいな。でも2年になった今年はチームもまとまっていて、それぞれの役割がはっきりしている。だから攻めてっていうよりは、ディフェンスを頑張って、リバウンドを取って…と本当にセンターとしての自分の役割をしっかりやろうと臨んでいます」

―ただ、リーグ後半に関東学院大戦が残っています。何か対策は考えていますか?
「今までの試合を見ると、神大がうまくパプを抑えてるなって思いました。パプを意識しすぎると他の4人に決められてしまうんですよね。うちは岡崎さんならそこまで当たり負けもしないと思っていて、それでしっかり止められれば、普通に大差をつけてもおかしくない。そこ次第だと思います」

―宇野選手はパプと同学年ですが、高校時代に対戦したことは?
「パプはないですけど、他のセネガル人選手とは何回もありましたね。全国で当たる組み合わせが多くて、そのための練習試合でも何回もやったりして。高校では1回も勝てなかったですねー」

―では、大学では勝ちたいですよね。
「でも僕が出るとまた負けちゃう気がします(笑)」

―そんなことはないと思いますが(笑)。関学大戦を残しているとはいえ、残り3週で2位と2部入替戦も見えてきました。意識するところはありますか?
「正直僕はまだ2年なので、ちゃんとは理解していないかもしれないですけど、皆インカレに行きたいとか大きな目標を持ってやっていて、特に3年生は今年2部に上がらないとインカレがないって頑張っている。そういう人達のためにもやらないとあかんなっていうのがあります。でも何より、今まで周人さん(#4岩田)とか(#9)岡崎さんみたいなプレーヤーと一緒にやらせてもらったことがなかったので、今すごい楽しくて。もう、ホント楽しいんですよバスケが(笑)。こんなところにパスがくるのかってところにパスがきたり、そのリバウンド取れるんかみたいなのばかりなんです。だから、残りあと全部で6試合ですよね?それを、勝ち負けも大事なんですけど、先輩たちと一緒にやれることを楽しんでできたらと思います」
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