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2008.09.21 (Sun)
9/21 関東大学2部リーグ 第3戦 慶應義塾大VS白鴎大 第2戦
慶應義塾大93(24-25,15-24,24-14,30-28)91白鴎大
試合後の両者の反応は対照的だった。
「嫌な予感がしていた」
試合後、慶應義塾大#4鈴木(4年・F)は心境を語った。試合を通して、白鴎大に先手を取られていた。入るはずのシュートは入らず、リバウンドも取れない。完全に白鴎大にかき回された慶應大は、本来の姿からは程遠かった。だが、それでも勝利はもぎ取った。リーグ戦では結果が全て。苦しみながらも白星を取ることは大切なのだ。第3週を終わって6連勝を守りきった。
対する白鴎大は、エース#00藤江(3年・G)が第1週に戦線離脱。チーム状況も大きく変わり、苦戦を強いられていた。だが、ここにきてようやく自分達が「どうしたらいいのか」ということが明確になった試合ができた。開幕6連敗と未だ勝ち星はないが、勝利への兆しが見え始めてきた。
※試合のレポートと白鴎大・徳丸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
白鴎大の1本目は#3店橋(4年・G)の3P、慶應大の1本目は#7岩下(2年・C)のドライブからのバスケットカウントだった。その後は競った展開になるが、流れは白鴎大にあったと言っていいだろう。この日の白鴎大は立ち上がりから勢いがあった。シュートは高確率で決まり、リバウンドも全員で飛び込み、慶應大にセカンドチャンスを与えない。白鴎大の勢いに飲まれる形となったのが慶應大だ。ゴール下に2mの岩下を擁しながらもリバウンドが取れない。オフェンスも決していい形とは言い切れず、1Qを白鴎大に1点リードされて終える。
2Qは白鴎大がゲームの主導権を握る。開始早々、#88バドビャンバ(3年・C)が立て続けにファウルを犯すも、それをものともしない。開始2分半、#29徳丸のバスケットカウント、#88バドビャンバのシュートで10点差のリードを奪う。対する慶應大は、いつもなら入るフリースローを落とし、ミスも続く。ディフェンスでもどこか集中力を欠き、簡単に得点されてしまう。そんな慶應大を尻目に白鴎大は、#29徳丸の3P、#5千葉(3年・F)のリバウンドシュートで加点し、10点のリードを保つ。なかなか差を縮められない慶應大はこのQ、2つのタイムアウトを取るが、#10小林(3年・G)の3Pがかろうじて決まるだけで、攻め手を見出すことができない。結局、10点差を詰められないまま後半へ。
3Q、慶應大#10小林が奮起する。開始早々、バスケットカウントを決めると、その後も3Pやディフェンスをすり抜けてシュートを決めるなど、得点面でチームを引っ張る。対する白鴎大は、#88バドビャンバのドライブや#29徳丸のシュートで応戦。簡単に点差を詰めさせない。ここで「我慢だ!やり負けるな!」とチームに声を掛けたのは慶應大#4鈴木(4年・F)だった。すると、#16二ノ宮(2年・G)が3Pを連続で沈め、開始5分で5点差に詰め寄る。だが、白鴎大も#29徳丸が粘り、譲らない。終盤に差し掛かると、慶應大がディフェンスで白鴎大を苦しめる。2分半に24秒オーバータイムを奪うと、白鴎大に後半初めてのタイムアウトを取らせる。その後も#10小林の連続得点で3Q終了時に白鴎大を捕らえることに成功。結局、終盤にかけて流れが悪くなった白鴎大は3分50秒の#5千葉のシュートを最後に3Q終了まで無得点。最後の10分を前にして、63−63と試合は振り出しに戻った。
最後の10分。序盤は1点を争う展開になったが、中盤にさしかかると慶應大に流れが傾きかける。残り時間4分23秒、78-74で慶應大が4点リードの場面で白鴎大はタイムアウトを請求。タイムアウト開け、慶應大ベンチから「絶対勝つ!」と叫んだ選手がいた。#6青砥(4年・F)だ。この青砥の一言で慶應大は勢いづく。#7岩下のリバウンドシュート、#16二ノ宮のブレイク、#10小林の3Pでじりじりと白鴎大を離していく。なんとかついていきたい白鴎大。#5千葉がインサイドで奮闘し、オフェンスリバウンドをもぎ取るとそれを#29徳丸が3Pに繋ぎ、必死に食らいつく。
慶應大が2点リードで残り時間は1分を切る。白鴎大#3店橋が決めれば、慶應大は#15酒井(2年・F)が決め返し、互いに譲らない。だが残り31.8秒、インサイドで奮闘してきた白鴎大#5千葉がファウルアウトでベンチに下がってしまう。千葉のファウルで慶應大はフリースローを手に入れたが、#4鈴木はそれを1本しか決められず、点差は3点。その後、19秒で白鴎大は#3店橋が3Pを沈め、同点に持ち込む。慶應大ベンチはたまらずタイムアウト。タイムアウト後は慶應大#12田上のこぼれ玉を#7岩下が押し込み、残り4秒で慶應大が再びリードを奪う。今度は白鴎大がタイムアウト。白鴎大ボールでゲームはスタート。ボールは#3店橋に渡った。「あれは入ったと思ったんだけどなあ…」と白鴎大・齋藤監督。勝利を掛けて放った店橋の3Pは、綺麗な弧を描いたがリングにはじかれ、タイムアップ。最終スコアー93-91。慶應義塾大が逃げ切り、6連勝を飾った。
「なんかしっくりこない。オフェンスも噛み合わないし、リバウンドも取れなくて本当にだめだった。リバウンドに関しては僕やニノ(#16二ノ宮)がこぼれ玉をきちんと拾っていかなければならない。でも、そういうところはやっぱりメンタルの問題。まだ弱すぎますね。このまま流してはいけない。勝っているうちはもっと厳しくいかないと。やっぱり最後の3週までは絶対に負けられないし。来週は、上手く2週間後の明治大戦に繋げられるような練習と試合でありたい」(慶應大#4鈴木)
開幕から無傷の慶應大だが、課題は多い。
【INTERVIEW】
◆#29徳丸和樹(白鴎大・4年・F)
リーグ戦初スタメンでチームハイの31得点を挙げる活躍。
#00藤江で得点に伸び悩む中、奮闘したのが4年生の徳丸だった。
徳丸の活躍は白鴎大にとって明るい材料になったに違いない。
今までは沈みがちだったチームも、前を向けそうだ。
―惜しい試合でした。
「そうですね。慶應は強かったです。3Qに10点離れてて、余裕があったわけではないんですけど、走られてしまいました。出だしに走る力がある慶應はやっぱり凄いなと思いました」
―今日は出だしがかなりよかったですね。
「今日は勝たないとインカレもきついので、4年生が団結してやろうって昨日ミーティングをしました。いつも出だしが悪くて負けていたので、今日は特に気をつけていました。今日は崩れないでできたし、崩れないでできれば最後までしっかりやれるっていうのがわかったから、早稲田戦ではしっかりやりたいです」
―リバウンドも全員で取りに行って、慶應に流れを持って生かせませんでした。
「いつもはピーター(#33)とかが高さがあるから競れるんですけど、2番3番の人がこぼれ玉をしっかり取ってやるっていうのができていなかったんです。今日はフリースローラインまでいって、その競った2回目のリバウンドを取ろうって話をしていて。それが取れていたから流れが慶應にいかなかったですよね。速攻にも繋がらなかったし。試合も今までと全然違った展開になってよかったです」
―徳丸選手自身も攻守共に大活躍でした。
「そうですね(笑)。今までは使われなかったんですけど、4年になって“自分でもやれるんだ”っていう気持ちを持って出たらいい活躍できました。今度はしっかり喋って、もっと元気にやれたら次は結果がついてくるんじゃないかなと思います」
―後半は徳丸選手が得点を取りに行っている間、千葉選手(#5)がリバウンドを頑張ってくれましたね。
「そうですね!本当に!あれだけ小さいのに、あれだけしっかりアウトしてしっかりリバウンドを取ってくれました。本当に心強いですね」
―後半に入ってもリードを奪った状態で試合が進んでいました。その時、チームの中ではどういった話し合いをしていたのですか?
「後半は明らかに向こうに流れがいっているっていうのがわかっていたので、ポンポンって走られたら次は走られないようにしようっていう掛け声をして。結果的に前から止めて、ハーフコートディフェンスをしっかりやるっていう展開に持ち込めた。追いつかれはしたけど、こういうことを意識していたからリードを奪われてもずっとついていけたということはありますね」
―本当に最後までよく我慢していましたよね。
「そうですね。いつもだったらリードされたらそのままズルズルいっちゃうんですけど、ああいうときでこそ声を出して我慢することが大事。今回我慢できたのは絶対次に繋がると思います!」
―得点源である藤江選手(#00)が抜けて、チームの状況も大きく変化したと思います。
「今までずっとポイントを取る選手だったので、監督も誰がしっくりくるのかとかを探していたと思います。でも、誰が出ても崩れないように、チーム力をしっかりつけれなければならないと思っています。チーム力がつけば、藤江が戻ってきても問題はないと思うし、逆に藤江が戻ってくることで白鴎がレベルアップできるようになったらいいと思っています。藤江は途中から戻ってきてやりずらいかもしれないけど、そこはコミュニケーションをしっかりと取っていきたいですね」
―次週は早稲田大との一戦です。どこにポイントを置いて戦いたいですか?
「第一にリバウンドですね。あとは、うちはもっと速攻を増やした方がいいと思います。速攻からの3Pが多いから、しっかりセンターが走って、ゴール下の強いプレーをしてバスカンになるように。とにかく走りきることが大事なので、そういうところに重点を置いて戦いたいです。早稲田もなかなか安定しているチームだから、いつもみたいに出だし崩れないでしっかりと走って自分達のプレーをしてやれば次は勝てると思うので頑張ります!」

「嫌な予感がしていた」
試合後、慶應義塾大#4鈴木(4年・F)は心境を語った。試合を通して、白鴎大に先手を取られていた。入るはずのシュートは入らず、リバウンドも取れない。完全に白鴎大にかき回された慶應大は、本来の姿からは程遠かった。だが、それでも勝利はもぎ取った。リーグ戦では結果が全て。苦しみながらも白星を取ることは大切なのだ。第3週を終わって6連勝を守りきった。
対する白鴎大は、エース#00藤江(3年・G)が第1週に戦線離脱。チーム状況も大きく変わり、苦戦を強いられていた。だが、ここにきてようやく自分達が「どうしたらいいのか」ということが明確になった試合ができた。開幕6連敗と未だ勝ち星はないが、勝利への兆しが見え始めてきた。
※試合のレポートと白鴎大・徳丸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
[続きを読む]
■GAME REPORT■
2Qは白鴎大がゲームの主導権を握る。開始早々、#88バドビャンバ(3年・C)が立て続けにファウルを犯すも、それをものともしない。開始2分半、#29徳丸のバスケットカウント、#88バドビャンバのシュートで10点差のリードを奪う。対する慶應大は、いつもなら入るフリースローを落とし、ミスも続く。ディフェンスでもどこか集中力を欠き、簡単に得点されてしまう。そんな慶應大を尻目に白鴎大は、#29徳丸の3P、#5千葉(3年・F)のリバウンドシュートで加点し、10点のリードを保つ。なかなか差を縮められない慶應大はこのQ、2つのタイムアウトを取るが、#10小林(3年・G)の3Pがかろうじて決まるだけで、攻め手を見出すことができない。結局、10点差を詰められないまま後半へ。
3Q、慶應大#10小林が奮起する。開始早々、バスケットカウントを決めると、その後も3Pやディフェンスをすり抜けてシュートを決めるなど、得点面でチームを引っ張る。対する白鴎大は、#88バドビャンバのドライブや#29徳丸のシュートで応戦。簡単に点差を詰めさせない。ここで「我慢だ!やり負けるな!」とチームに声を掛けたのは慶應大#4鈴木(4年・F)だった。すると、#16二ノ宮(2年・G)が3Pを連続で沈め、開始5分で5点差に詰め寄る。だが、白鴎大も#29徳丸が粘り、譲らない。終盤に差し掛かると、慶應大がディフェンスで白鴎大を苦しめる。2分半に24秒オーバータイムを奪うと、白鴎大に後半初めてのタイムアウトを取らせる。その後も#10小林の連続得点で3Q終了時に白鴎大を捕らえることに成功。結局、終盤にかけて流れが悪くなった白鴎大は3分50秒の#5千葉のシュートを最後に3Q終了まで無得点。最後の10分を前にして、63−63と試合は振り出しに戻った。

慶應大が2点リードで残り時間は1分を切る。白鴎大#3店橋が決めれば、慶應大は#15酒井(2年・F)が決め返し、互いに譲らない。だが残り31.8秒、インサイドで奮闘してきた白鴎大#5千葉がファウルアウトでベンチに下がってしまう。千葉のファウルで慶應大はフリースローを手に入れたが、#4鈴木はそれを1本しか決められず、点差は3点。その後、19秒で白鴎大は#3店橋が3Pを沈め、同点に持ち込む。慶應大ベンチはたまらずタイムアウト。タイムアウト後は慶應大#12田上のこぼれ玉を#7岩下が押し込み、残り4秒で慶應大が再びリードを奪う。今度は白鴎大がタイムアウト。白鴎大ボールでゲームはスタート。ボールは#3店橋に渡った。「あれは入ったと思ったんだけどなあ…」と白鴎大・齋藤監督。勝利を掛けて放った店橋の3Pは、綺麗な弧を描いたがリングにはじかれ、タイムアップ。最終スコアー93-91。慶應義塾大が逃げ切り、6連勝を飾った。
「なんかしっくりこない。オフェンスも噛み合わないし、リバウンドも取れなくて本当にだめだった。リバウンドに関しては僕やニノ(#16二ノ宮)がこぼれ玉をきちんと拾っていかなければならない。でも、そういうところはやっぱりメンタルの問題。まだ弱すぎますね。このまま流してはいけない。勝っているうちはもっと厳しくいかないと。やっぱり最後の3週までは絶対に負けられないし。来週は、上手く2週間後の明治大戦に繋げられるような練習と試合でありたい」(慶應大#4鈴木)
開幕から無傷の慶應大だが、課題は多い。
【INTERVIEW】
◆#29徳丸和樹(白鴎大・4年・F)
リーグ戦初スタメンでチームハイの31得点を挙げる活躍。
#00藤江で得点に伸び悩む中、奮闘したのが4年生の徳丸だった。
徳丸の活躍は白鴎大にとって明るい材料になったに違いない。
今までは沈みがちだったチームも、前を向けそうだ。
―惜しい試合でした。
「そうですね。慶應は強かったです。3Qに10点離れてて、余裕があったわけではないんですけど、走られてしまいました。出だしに走る力がある慶應はやっぱり凄いなと思いました」
―今日は出だしがかなりよかったですね。
「今日は勝たないとインカレもきついので、4年生が団結してやろうって昨日ミーティングをしました。いつも出だしが悪くて負けていたので、今日は特に気をつけていました。今日は崩れないでできたし、崩れないでできれば最後までしっかりやれるっていうのがわかったから、早稲田戦ではしっかりやりたいです」
―リバウンドも全員で取りに行って、慶應に流れを持って生かせませんでした。
「いつもはピーター(#33)とかが高さがあるから競れるんですけど、2番3番の人がこぼれ玉をしっかり取ってやるっていうのができていなかったんです。今日はフリースローラインまでいって、その競った2回目のリバウンドを取ろうって話をしていて。それが取れていたから流れが慶應にいかなかったですよね。速攻にも繋がらなかったし。試合も今までと全然違った展開になってよかったです」
―徳丸選手自身も攻守共に大活躍でした。
「そうですね(笑)。今までは使われなかったんですけど、4年になって“自分でもやれるんだ”っていう気持ちを持って出たらいい活躍できました。今度はしっかり喋って、もっと元気にやれたら次は結果がついてくるんじゃないかなと思います」
―後半は徳丸選手が得点を取りに行っている間、千葉選手(#5)がリバウンドを頑張ってくれましたね。
「そうですね!本当に!あれだけ小さいのに、あれだけしっかりアウトしてしっかりリバウンドを取ってくれました。本当に心強いですね」
―後半に入ってもリードを奪った状態で試合が進んでいました。その時、チームの中ではどういった話し合いをしていたのですか?
「後半は明らかに向こうに流れがいっているっていうのがわかっていたので、ポンポンって走られたら次は走られないようにしようっていう掛け声をして。結果的に前から止めて、ハーフコートディフェンスをしっかりやるっていう展開に持ち込めた。追いつかれはしたけど、こういうことを意識していたからリードを奪われてもずっとついていけたということはありますね」
―本当に最後までよく我慢していましたよね。
「そうですね。いつもだったらリードされたらそのままズルズルいっちゃうんですけど、ああいうときでこそ声を出して我慢することが大事。今回我慢できたのは絶対次に繋がると思います!」
―得点源である藤江選手(#00)が抜けて、チームの状況も大きく変化したと思います。
「今までずっとポイントを取る選手だったので、監督も誰がしっくりくるのかとかを探していたと思います。でも、誰が出ても崩れないように、チーム力をしっかりつけれなければならないと思っています。チーム力がつけば、藤江が戻ってきても問題はないと思うし、逆に藤江が戻ってくることで白鴎がレベルアップできるようになったらいいと思っています。藤江は途中から戻ってきてやりずらいかもしれないけど、そこはコミュニケーションをしっかりと取っていきたいですね」
―次週は早稲田大との一戦です。どこにポイントを置いて戦いたいですか?
「第一にリバウンドですね。あとは、うちはもっと速攻を増やした方がいいと思います。速攻からの3Pが多いから、しっかりセンターが走って、ゴール下の強いプレーをしてバスカンになるように。とにかく走りきることが大事なので、そういうところに重点を置いて戦いたいです。早稲田もなかなか安定しているチームだから、いつもみたいに出だし崩れないでしっかりと走って自分達のプレーをしてやれば次は勝てると思うので頑張ります!」
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