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2008.09.25 (Thu)
1部総括vol.1(9/6~21)
上位と下位にはっきりと明暗
3校が優勝争いへ向け順調なスタートを切る
今リーグの1部序盤戦は主力の怪我の影響などもあり、上位チームと下位チームがはっきりと明暗が分かれる形となった。
本命の青山学院大と東海大は順調に連勝を重ね、4年生が主体の専修大もこの2チームの優勝争いに絡んできそうだ。本調子といいがたく早くも1敗を喫した日本大も地力は十分。第5週以降の直接対決は今リーグのターニングポイントになるだろう。
一方#27眞庭(4年・F)を始め、下級生の頃から主力として活躍してきた選手が上級生となった日本体育大だが、まさかの6連敗。次週の青山学院大戦以降は下位との対戦が続き取りこぼしは許されない状況だ。またリーグ戦を苦手とする法政大は#5神津(3年・C)の離脱をカバーできず、今年も連敗スタート。
また2部から昇格した中央大は春から#11小野(3年・C)の不在で得点力不足に悩む。それでも#7佐藤(4年・G)の奮闘に加え、点が獲れない分は守り抜く姿勢で日本大から大きな1勝をあげている。
苦戦が続いたのは大東文化大。昨年の主力が卒業したことにより、新たな若いチームとして1から臨んでいるため経験値不足は否めない。だがその分伸び代は残されており、本来の力はまだ未知数。1部の水にも慣れる後半戦は予測しづらいチームだ。
■第3週までの勝敗
青山学院大 6勝0敗
東海大 6勝0敗
専修大 6勝0敗
日本大 5勝1敗
中央大 1勝5敗
日本体育大 0勝6敗
法政大 0勝6敗
大東文化大 0勝6敗
※1部リーグ序盤戦のまとめは「続きを読む」へ。
開幕から6戦全勝できているのが青山学院大、東海大、専修大だ。特に青山学院大と専修大は自分たちのバスケットができているのが好成績の要因だ。
前評判どおり順調なスタートを切ったのは青山学院大。昨年のリーグ王者は相手が下位チーム相手ということも手伝い、平均27.4点差を付け圧倒的な力の差を見せている。強烈なディフェンスから次々とターンオーバーを奪い、そこから十八番のブレイクを量産。早い時間帯で試合を決めてしまう。昨年もチームの主力を担った#8荒尾(4年・C)、#5小林高晃(3年・SG)はもちろん健在だが、特に好調なのは#7渡邉(3年・PG)。今リーグでは19.6点(リーグ2位)5.6アシスト(同1位)3P成功数18本(同2位 成功率46.1%)とMVP級の活躍を見せている。2連覇に向け好発進を見せた。
同じく全勝なのが専修大。4年生が主体のチームとあって、それぞれの目的意識がはっきりしているのが好調の要因。#22鈴木(4年・G)、#0堤(4年・G)のガードコンビはアグレッシブなプレイで次々とゴールに襲い掛かる。またチーム1のリバウンダー#28能登(4年・F)の復帰でより強力となったディフェンスは相手にセカンドチャンスを与えない。さらには6人が平均10点前後を挙げていることも相手の的を絞りづらくしている。経験値は豊富なだけに大崩れする予兆は見られない。
優勝するには取りこぼしは致命傷となる。だが、優勝の行方を占う特に重要な試合は第5週のこの両チームの直接対決。そしてリーグ戦も佳境の東海大、日本大との対決も重要だ。何が起こってもおかしくないリーグ戦、最終週まで目が離せない戦いが続く。
勝ち星重ねるも、まだチームは完成途上
同様に優勝の有力候補が東海大と日本大。だが、青山学院大と専修大と比較すると、現段階ではチームとしての完成するのはこれからに見える。
東海大は序盤戦を終え全勝ときている。エースガードの#33西村(4年・PG)のリーダーシップと勝負強さは健在。新人王を獲得した#0満原(1年・C・能代工業)はチーム得点王として存在感を発揮。怪我の#24古川(3年・F)に代わってスタメンに起用された#45鮫島(3年・F)は持ち前の爆発力でその穴を補っている。だがまだ本調子とは言い難い。古川の不在によってFの層が薄くなり、時に3ガードで戦うことを強いられているからだ。サイズ不足のミスマッチによって日本体育大戦では#27眞庭(4年・F)に大量得点を許し2試合とも70失点。ディフェンスが生命線の東海大にとって今後の最大の課題となるだろう。
対照的なのが日本大。平均58.6失点という青山学院大に次ぐ堅い守りで序盤戦を5勝1敗で終えた。激しいプレッシャーからスティールを奪う#13篠山(2年・G)や上背もあり身体能力の高いF陣。それに加え12.0リバウンド(リーグ2位)を記録する#5中村(3年・C)。これらの要素が堅いディフェンスを支えている。だがオフェンスの不調で本来の実力は出し切れてない。それにより中央大との第2戦では思わぬ黒星を喫した。各々の得点能力は1部でも指折り。しかし、チームオフェンスはまだ連携が取れていない。特に立ち上がりの悪く、26点を獲った大東文化大の1戦を除く試合では、第1Qで平均13.6点しか獲れていない。手痛い1敗で遅れをとった感はあるがディフェンスという土壌はある。タレントは揃っているだけに、今後歯車が噛み合えば十分優勝は狙える。
東海大の“ディフェンス”に日本大の“オフェンス”。この課題をいかにクリアできるか。それによって1部の優勝争いは混戦の様相を呈するだろう。
主力の怪我で苦戦続く
長いリーグ戦でもっとも怖いのは主力の怪我だ。昨年主将の加藤の負傷が影響し、2部降格の憂き目を見た慶應義塾大は記憶に新しい。主力の戦線離脱は新たな課題を浮き彫りとしゲームプランの変更を余儀なくされる。それを受けているのはチーム得点王を失った中央大と法政大だ。
もっとも怪我人に泣かされているのが1勝5敗の中央大。春から攻守にチームのベストプレイヤー#11小野(3年・C)の負傷欠場によって苦戦が続く。しかし、それでも日本大から金星を上げ、東海大と接戦に持ち込むなど現有戦力でも戦えることを証明しつつある。その中心が#7佐藤(4年・G)。内外にまで多彩なバリエーションで得点を量産し、現在リーグトップの23.5点を挙げている。チームは慢性的な得点力不足にあえいでいるが、そのためディフェンスの意識は高い。平均失点こそ78.3点だが競った試合はいずれもロースコア。それに安定感のある大黒柱の#4中野(4年・F)や試合経験が浅い分これからの成長に期待できる#13砂原(3年・CF)や#19山田(2年・PG)ら下級生の奮闘によっては得点力不足を解消してくれる可能性はある。
同じく法政大もインサイドの得点源#5神津(3年・C)の戦線離脱が響いている。
それでも悲観するような現状ではない。怪我の功名と言うべきか、出場機会を得た#3鈴木(2年・PG)はゲームのテンポを速くし、オフェンスの活性化に一役買っている。また序盤戦は戸惑いを隠せなかったルーキーの#11長谷川(1年・G・新潟商業)も思い切りの良さが出てきた。序盤戦は#27福田(4年・SG)と#91落合(3年・PF)への依存が目立ったが、ここにきてチームバランスも取れてきた。序盤戦は万全でなかったバスケIQの高い#64佐々木(4年・PG)と抜群の身体能力を誇る信平(3年・SG)が完全復活すれば心強い。
序盤戦は全敗してしまったが、なにより昨年の開幕8連敗から5連勝という経験がある。爆発力がある法政大だけに今年もその再現なるか。
厳しい上位チームの戦いから熾烈な下位チームとの戦いが続く後半戦。今後この2チームの調子によって1部リーグの序列化はなされていくだろう。
未だ勝ち星なし。後半戦へ向け心機一転なるか
怪我人も無くコンディションは悪くないものの、いまひとつ勝ち切れず全敗なのが日本体育大と大東文化大だ。
日本体育大は予想外の低迷。だが接戦が4試合あったことを考慮すれば大きな力の差があるわけではないだろう。日本大との第2戦では大量リードを奪いながら#27眞庭(4年・F)と#15宮村徹(4年・C)のファウルトラブルで大失速。東海大との第2戦もあと一歩まで追い詰めるも終盤でレイアップを外し勝利を逃した。未だに勝ち星が無いのは自滅や勝負所でのミスが大きい。眞庭、宮村徹の他にも#3八坂(3年・G)や#39赤石(3年・G)など経験値のある選手も多く、序盤戦の反省を生かせるか。
昨年昇格を遂げた大東文化大は日本大、青山学院大から1部の洗礼を浴び大敗を喫した。
大敗の原因は安定感の無さ。センター以外が3Pを放て個人能力を前面に押し出すアウトサイド主体のオフェンスとあって、はまれば脅威だが、シュートが落ち始めればたちまち失速してしまう。だが、専修大との第2戦では終盤に来てその爆発力を発揮し最後まで追いすがった。おそらく一試合を通して安定感のあるゲーム運びをすることがこのリーグを通しての課題になるだろう。それでも大舞台での試合経験は豊富な#41山本(4年・SG)のリーダーシップや#1本田(2年・PG)や#13小原(1年・SF・高知工業)、#15遠藤(1年・PG・市立船橋)など伸び代が期待できる粋のいい下級生の力は侮れない。勢いに乗った時の力は未知数なだけに入れ替え戦回避争いをかき回す可能性は大いにありうる。
全敗とはいえまだ序盤戦が終わったに過ぎない。1試合ごとに課題を突きつけられ修正を迫られるのがリーグ戦。チームは日々変化していく。また迫り来る入れ替え戦への危機感も後半戦を熾烈なものとしていくだろう。
3校が優勝争いへ向け順調なスタートを切る

本命の青山学院大と東海大は順調に連勝を重ね、4年生が主体の専修大もこの2チームの優勝争いに絡んできそうだ。本調子といいがたく早くも1敗を喫した日本大も地力は十分。第5週以降の直接対決は今リーグのターニングポイントになるだろう。
一方#27眞庭(4年・F)を始め、下級生の頃から主力として活躍してきた選手が上級生となった日本体育大だが、まさかの6連敗。次週の青山学院大戦以降は下位との対戦が続き取りこぼしは許されない状況だ。またリーグ戦を苦手とする法政大は#5神津(3年・C)の離脱をカバーできず、今年も連敗スタート。
また2部から昇格した中央大は春から#11小野(3年・C)の不在で得点力不足に悩む。それでも#7佐藤(4年・G)の奮闘に加え、点が獲れない分は守り抜く姿勢で日本大から大きな1勝をあげている。
苦戦が続いたのは大東文化大。昨年の主力が卒業したことにより、新たな若いチームとして1から臨んでいるため経験値不足は否めない。だがその分伸び代は残されており、本来の力はまだ未知数。1部の水にも慣れる後半戦は予測しづらいチームだ。
■第3週までの勝敗
青山学院大 6勝0敗
東海大 6勝0敗
専修大 6勝0敗
日本大 5勝1敗
中央大 1勝5敗
日本体育大 0勝6敗
法政大 0勝6敗
大東文化大 0勝6敗
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優勝争いへ順調なスタート
前評判どおり順調なスタートを切ったのは青山学院大。昨年のリーグ王者は相手が下位チーム相手ということも手伝い、平均27.4点差を付け圧倒的な力の差を見せている。強烈なディフェンスから次々とターンオーバーを奪い、そこから十八番のブレイクを量産。早い時間帯で試合を決めてしまう。昨年もチームの主力を担った#8荒尾(4年・C)、#5小林高晃(3年・SG)はもちろん健在だが、特に好調なのは#7渡邉(3年・PG)。今リーグでは19.6点(リーグ2位)5.6アシスト(同1位)3P成功数18本(同2位 成功率46.1%)とMVP級の活躍を見せている。2連覇に向け好発進を見せた。
同じく全勝なのが専修大。4年生が主体のチームとあって、それぞれの目的意識がはっきりしているのが好調の要因。#22鈴木(4年・G)、#0堤(4年・G)のガードコンビはアグレッシブなプレイで次々とゴールに襲い掛かる。またチーム1のリバウンダー#28能登(4年・F)の復帰でより強力となったディフェンスは相手にセカンドチャンスを与えない。さらには6人が平均10点前後を挙げていることも相手の的を絞りづらくしている。経験値は豊富なだけに大崩れする予兆は見られない。
優勝するには取りこぼしは致命傷となる。だが、優勝の行方を占う特に重要な試合は第5週のこの両チームの直接対決。そしてリーグ戦も佳境の東海大、日本大との対決も重要だ。何が起こってもおかしくないリーグ戦、最終週まで目が離せない戦いが続く。
勝ち星重ねるも、まだチームは完成途上

東海大は序盤戦を終え全勝ときている。エースガードの#33西村(4年・PG)のリーダーシップと勝負強さは健在。新人王を獲得した#0満原(1年・C・能代工業)はチーム得点王として存在感を発揮。怪我の#24古川(3年・F)に代わってスタメンに起用された#45鮫島(3年・F)は持ち前の爆発力でその穴を補っている。だがまだ本調子とは言い難い。古川の不在によってFの層が薄くなり、時に3ガードで戦うことを強いられているからだ。サイズ不足のミスマッチによって日本体育大戦では#27眞庭(4年・F)に大量得点を許し2試合とも70失点。ディフェンスが生命線の東海大にとって今後の最大の課題となるだろう。
対照的なのが日本大。平均58.6失点という青山学院大に次ぐ堅い守りで序盤戦を5勝1敗で終えた。激しいプレッシャーからスティールを奪う#13篠山(2年・G)や上背もあり身体能力の高いF陣。それに加え12.0リバウンド(リーグ2位)を記録する#5中村(3年・C)。これらの要素が堅いディフェンスを支えている。だがオフェンスの不調で本来の実力は出し切れてない。それにより中央大との第2戦では思わぬ黒星を喫した。各々の得点能力は1部でも指折り。しかし、チームオフェンスはまだ連携が取れていない。特に立ち上がりの悪く、26点を獲った大東文化大の1戦を除く試合では、第1Qで平均13.6点しか獲れていない。手痛い1敗で遅れをとった感はあるがディフェンスという土壌はある。タレントは揃っているだけに、今後歯車が噛み合えば十分優勝は狙える。
東海大の“ディフェンス”に日本大の“オフェンス”。この課題をいかにクリアできるか。それによって1部の優勝争いは混戦の様相を呈するだろう。
主力の怪我で苦戦続く

もっとも怪我人に泣かされているのが1勝5敗の中央大。春から攻守にチームのベストプレイヤー#11小野(3年・C)の負傷欠場によって苦戦が続く。しかし、それでも日本大から金星を上げ、東海大と接戦に持ち込むなど現有戦力でも戦えることを証明しつつある。その中心が#7佐藤(4年・G)。内外にまで多彩なバリエーションで得点を量産し、現在リーグトップの23.5点を挙げている。チームは慢性的な得点力不足にあえいでいるが、そのためディフェンスの意識は高い。平均失点こそ78.3点だが競った試合はいずれもロースコア。それに安定感のある大黒柱の#4中野(4年・F)や試合経験が浅い分これからの成長に期待できる#13砂原(3年・CF)や#19山田(2年・PG)ら下級生の奮闘によっては得点力不足を解消してくれる可能性はある。
同じく法政大もインサイドの得点源#5神津(3年・C)の戦線離脱が響いている。
それでも悲観するような現状ではない。怪我の功名と言うべきか、出場機会を得た#3鈴木(2年・PG)はゲームのテンポを速くし、オフェンスの活性化に一役買っている。また序盤戦は戸惑いを隠せなかったルーキーの#11長谷川(1年・G・新潟商業)も思い切りの良さが出てきた。序盤戦は#27福田(4年・SG)と#91落合(3年・PF)への依存が目立ったが、ここにきてチームバランスも取れてきた。序盤戦は万全でなかったバスケIQの高い#64佐々木(4年・PG)と抜群の身体能力を誇る信平(3年・SG)が完全復活すれば心強い。
序盤戦は全敗してしまったが、なにより昨年の開幕8連敗から5連勝という経験がある。爆発力がある法政大だけに今年もその再現なるか。
厳しい上位チームの戦いから熾烈な下位チームとの戦いが続く後半戦。今後この2チームの調子によって1部リーグの序列化はなされていくだろう。
未だ勝ち星なし。後半戦へ向け心機一転なるか

日本体育大は予想外の低迷。だが接戦が4試合あったことを考慮すれば大きな力の差があるわけではないだろう。日本大との第2戦では大量リードを奪いながら#27眞庭(4年・F)と#15宮村徹(4年・C)のファウルトラブルで大失速。東海大との第2戦もあと一歩まで追い詰めるも終盤でレイアップを外し勝利を逃した。未だに勝ち星が無いのは自滅や勝負所でのミスが大きい。眞庭、宮村徹の他にも#3八坂(3年・G)や#39赤石(3年・G)など経験値のある選手も多く、序盤戦の反省を生かせるか。
昨年昇格を遂げた大東文化大は日本大、青山学院大から1部の洗礼を浴び大敗を喫した。
大敗の原因は安定感の無さ。センター以外が3Pを放て個人能力を前面に押し出すアウトサイド主体のオフェンスとあって、はまれば脅威だが、シュートが落ち始めればたちまち失速してしまう。だが、専修大との第2戦では終盤に来てその爆発力を発揮し最後まで追いすがった。おそらく一試合を通して安定感のあるゲーム運びをすることがこのリーグを通しての課題になるだろう。それでも大舞台での試合経験は豊富な#41山本(4年・SG)のリーダーシップや#1本田(2年・PG)や#13小原(1年・SF・高知工業)、#15遠藤(1年・PG・市立船橋)など伸び代が期待できる粋のいい下級生の力は侮れない。勢いに乗った時の力は未知数なだけに入れ替え戦回避争いをかき回す可能性は大いにありうる。
全敗とはいえまだ序盤戦が終わったに過ぎない。1試合ごとに課題を突きつけられ修正を迫られるのがリーグ戦。チームは日々変化していく。また迫り来る入れ替え戦への危機感も後半戦を熾烈なものとしていくだろう。
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