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2008.05.30 (Fri)

関東大学トーナメント 5/30準々決勝 明治大VS筑波大

明治大62(14-23,13-15,14-18,21-28)84筑波大
080530tsukuba.jpg今年も凌ぎを削るであろう2部校同士のベスト4進出を賭けた一戦。バスケットは相手の弱点を突くのがセオリー。この試合ではそれが如実にあらわれた。インサイドに不安を持つ明治大に対し、筑波大は序盤からインサイドの#47富田(4年・F)にボールを集め主導権を握る。ローポストスコアラー不在の明治大は通常エース#14金丸晃輔(2年・SG)が突破口となるが、この日6ブロックの筑波大#5中務(4年・F)の徹底的なマンマークに再三ブロックを浴びせられるなど苦しめられた。インサイドとエースを封じられた明治大はオフェンスの選択肢が狭められ持ち味の得点力も影を潜めたままタイムアップ。理想的なゲーム運びを見せた筑波大は実に16年振りとなるベスト4に進出した。
写真:応援団に挨拶し、ハイタッチする梁川。

※筑波大・中務選手のインタビュー、試合の写真は「続きを読む」へ。


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■GAME REPORT■
080530iyoda.jpg1Q、序盤から筑波大はミスマッチであるインサイドの#47富田、#99加納(1年・F・安城学園)を積極的にボールを集め効果的に得点する。対する明治大は攻め手を欠く。打開点である#14金丸晃輔(2年・SG)が開始3分で筑波大#5中務(4年・F)に2度もブロックを浴びるなど徹底マークで封じられるとチームのオフェンスが重くなる。ローポストで攻められずディフェンスを引き付けられない明治大は、終始確率の悪いアウトサイドシュートを打たされる。そんな悪循環が続くまま開始7分間でわずか4点の明治大に対し、筑波大はリバウンドから速いテンポで#31梁川(4年・SG)、#5中務も自在に得点。終盤、明治大は#6伊與田(4年・PG)、#14金丸晃輔の3Pが決まり14-23でこのQを終えるも、嫌な立ち上がりとなった。

2Q、流れは変わらない。開始早々、インサイドのディフェンスを頑張っていた明治大#19田村(1年・PF・洛南)が3ファウルでベンチに下がる。なおも明治大は外から打たされ5分間で2点しか奪えず、その間にも筑波大は速攻などで点を重ね点差を14点差まで開く。終盤、明治大は#6伊與田が距離のある3Pに、1on1から得点。伊與田が思い切りの良さを見せ、27―38の11点差で後半に望みを繋いだ。

080530katamine.jpg3Q、明治大が反撃を見せる。前半から続けていたゾーンディフェンスが効果を発揮し、筑波大が3分間無得点の間、#14金丸晃輔の3Pに、#6伊與田のドライブで射程距離内の4点差まで詰めよる。だが、筑波大も黙ってはいない。#5中務がゾーンの隙を突くコーナーからの3Pを決めると、#99加納、#47冨田がインサイドで得点。さらには#5中務がスティールのワンマン速攻からダンクを決め再び引き離す。明治大はタイムアウトを取るも、またもアウトサイドにオフェンスが終始し沈黙。さらには#99加納に3Pにインサイドと内外にバランスよく攻められ、ゾーンディフェンスを攻略される。41―56で最終Qへと突入となった。

4Q、早い段階で追いつきたい明治大は#21川崎(3年・F)が3Pを決めると、#14金丸晃輔が3連続得点。それでも筑波大は#45鹿野(3年・F)の3Pや#31梁川の速攻など付け入る隙を与えず、残り5:51で51―71の20点差。明治大は残り4分を切りフルコートプレスを仕掛けるも、勝負に出るのがあまりにも遅すぎた。筑波大は平常心を失うことなく62―84でそのまま逃げ切り、ベスト4へと進出を果たした。


◆#5中務敏宏(筑波大・4年・F)
080530nakatsuka.jpg昨年のインカレでも明治のエース・金丸晃輔を押さえ込み、この試合でも再び明治の主砲を封じた。
抜群の身体能力に、4年の自覚が加わった今、更にステップアップが期待できる。今期は李相佰杯にも選抜された。2部ながら要注目の選手である。

-今日も金丸晃輔選手とのマッチアップとなりました。
「インカレの最後で当たってマッチアップだったんですけど、その時は体調が悪かったと聞いていたので全く新しい金丸、全く新しい明治だと思って試合に入りました。運良く相手とリズムが合って、ディフェンスができたのでそこが良かったと思います」

-金丸選手を守る上で大事なポイントは?
「ボールを持たせるまでに時間をかけさせて、持たせてからも時間をかけさせると最初は入っても後でずれてくるかなとは思いました。でも今日は最初から当たらなかったですね。最後まで粘っこくいけたのも良かったです」

-サイズ的にも筑波大が優位でしたし、ずっとリードを保てましたね。
「それでも相手が外から飛び込みのオフェンスリバウンドをしてくる場面があって、そこからつなげられたところも多かったのでそこはちょっと反省点です。日大戦でも同じようなことがあったんですが、修正すべきするところですね」

-この春から好調だと思いますが、何が変わったというのはありますか?
「今まで試合に出させてもらっていた自分たちの代が、本当に自覚を持ってやらなければいけないという気持ちを強く持っています。練習にしても試合にしても中心になってやろうとしているのが一番大きいと思います。やっててそれはすごく感じます。一つひとつのプレーに責任を持ってやっているから、失敗してもなぜ失敗したのかってはっきりみんなに言えるし、そこは大きいところです」

-昨年までも主力だったけれど、どう違うのですか?
「去年までは自分たちがやらなけれはいけないという思いはあったんですけど、具体的にどうしていいか分かっていなかった。先輩もいるし、コミュニケーションも本当の意味でやれていなかったから大事な勝負どころでぎくしゃくしてしまっていたんだと思います。そういうところまで4年生で言い合えるようになりました」

-梁川選手がこれまでの得点だけではなくて、ボールを運んでいるというのが大きいなと思いますが。
「あいつはオールコートで端から端まで切っていけるので、相手次第ですけど早いリズムが作りやすいので。去年はハーフコートであいつ頼みになってしまうことが多かったけど、今年はオールコートであいつが切っていけるし、ハーフなら自分も切っていける。チームとしてあいつを生かせるようになった結果が今のようなプレーになっているんだと思います」

-今年は李相佰杯代表にも選ばれましたね。
「ありがたいことに(笑)。大学で選抜チームは初めての経験で、すごく勉強させてもらいました。試合にそんなに出る場面はなかったですけど、その中で自分の役割を与えてもらって、それなりに自分もできたのも感じたのでそれは大きな収穫でした。コートに出た時も2部という壁も全然感じなくなったし、自信を持ってプレーできるようになったと思います」

-今年はひと味違うというところでしょうか。
「今のところそうですけど(笑)、奢らず謙虚に、筑波らしくやりたいと思います」

-“筑波らしさ”は昔からずっと言われていることですが、中務選手の考える“筑波らしさ”とは?
「キーワードですよね(笑)。バスケットならディフェンスから走るっていうのはあるんですけど、やっぱり他の学校に比べてまじめというか、バスケットに正面から向き合ってまじめに取り組んでいるのは筑波らしいところでいいところだし、それをコートでも表現できるといいですね。目標は優勝。そのためにやってきたので、頑張りたいと思います」



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梁川がシュートを狙いにいっていたこれまでと違い、ボール運びをすることで筑波オフェンスの幅は広がった。



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1年生ながら与えられた役目を果たし、17得点の加納(1年・F・安城学園)。



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同じく1年田渡(G・京北)も終盤出番を得た。



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8点にとどまった金丸英悟。



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金丸晃輔を中務がブロックにいく。


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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