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2008.05.28 (Wed)
関東大学トーナメント 5/28レポート

代々木第二体育館で行われた日本大と筑波大との対戦は、筑波大に軍配が上がった。日本大がトーナメントベスト8に入れなかったのは1999年以来のこと。一方、同じく1999年を最後にベスト8から姿を消していた順天堂大は、大東文化大を倒して9年ぶりに8強に名乗りを上げた。
この日決まった4つのベスト8のうち2部校は2チーム。昨年も3部B、2部が上位に入る戦いだっただけに今後の展開も予想がつかない。
写真:リバウンド争いにいく早稲田大・久保田と東海大・嶋田。久保田はルーキーながら早稲田大インサイドの要として早くも存在感を見せている。
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国士舘大対駒澤大は接戦となった。2部昇格の国士舘大と3部Aの駒澤大だが、プレシーズンからまずまずのものを見せてた駒澤大が一歩も引かない構えとなり、国士舘を追いつめる。序盤は国士舘大が#5立花(4年・G)を中心に得点し、駒澤大をリード。しかし2Qになって駒澤大が追いつくと、その後は一進一退となり、駒澤大が3点差で制してアップセットを果たした。次はベスト8をかけて法政大と対戦する。
青山学院大と拓殖大戦も白熱した戦いとなった。両者前半は互角。3Qは7点と拓殖大にブレーキがかかるが、4Q怒濤の追い上げで逆転。勝利まであと一歩だったが、残り1分、青学大#0橋本(2年・PG)の逆転3Pで青学大が1点リード。そのまま守りきって青学大が辛勝した。青学大はこのブロックで一番の山だった拓殖戦になんとか勝利してベスト16。しかし上位の戦いに向けてまだ安定感を問われる部分もありそうだ。
写真:東京経済大・小川(4年・G)。慶應大相手に前半リードと健闘した。
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白鴎大73(27-24,10-21,18-16,18-21)82専修大

後半、白鴎大は#3店橋、#00藤江の連続得点で2点差まで詰め寄るが、逆転するには至らない。専修大は#0堤(4年・G)の速いパス回しからオフェンスを展開。シュートが外れても#15増川がリバウンドをもぎ取り、オフェンスの時間を増やしていく。専修大#15増川の前にリバウンドが取れない白鴎大は苦しい展開に。4Q、「頑張るのはリバウンドだ」と白鴎大・齋藤監督は選手に声をかける。しかし、白鴎大の前に立ちはだかったのはやはり専修大#15増川だった。増川は次々とリバウンドをその手中に収めていき、白鴎大にセカンドチャンスを与えない。更に4Q中盤には連続得点。厳しいディフェンスながらそれをするりと交わし、シュートを決めた。専修大はここから流れを掴み、最終的には7点差をつけて勝利。ベスト8に名乗りを上げた。
初ベスト8入りへの挑戦が終了した白鴎大。今大会はなかなかアウトサイドシュートが決まらずに苦しんだ。しかし一方で、#25池田(4年・C)、#18神原が要所で見せたディフェンスやシュートは今後へ向けて明るい材料になると言える。対する専修大は、京王電鉄杯とはまるで別のチームに生まれ変わった。特に#15増川の活躍は大きい。#10飯田、#20張(2年・C)、#91太田、そして増川とインサイド陣の層は厚い。高さもパワーも存分にある専修大インサイド陣。課題はいかにファウルを抑えるかだろうか。
※専修大・増川選手のインタビューは「続きを読む」へ。
早稲田大59(15-24,14-8,11-18,19-25)75東海大

後半の立ち上がりは決めれば決め返すという展開が続いていたが、3Qの中盤で早稲田大の得点が止まりはじめてしまう。その間に東海大は#32安部の3Pや#29嶋田のゴール下で得点していき、10点のリードを奪う。早稲田大は#20久保田が奮闘するも、ここがポイントとなり、東海大がそのまま流れを掴み勝利を収めた。
写真:途中で捻挫した東海大・西村。「出続けなければ負けると思った」と足を引きずりながらプレーを続行。この次からの戦いが気にかかる。
※東海大・安部選手、早稲田大・久保田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
大東文化大61(26-27,16-16,8-19,11-20)82順天堂大

一方かつて“シューター軍団”と呼ばれた順天堂大はインサイドに山本(3年・C)を据えることにより内外にオフェンスのバリエーションが豊富となった。次は青山学院大との対戦。9年ぶりのベスト8進出の順天堂大が格上相手にどこまでやれるかに注目だ。
写真:大東文化大・山本。順天堂ゾーンの前に破れ、昨年の再現とはならなかった。
※順天堂大・渋谷選手、山本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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◆#15増川翔太郎(専修大・4年・F)
18得点、18リバウンドとダブルダブルの活躍。
高さのある白鴎大ゴール下から何本もリバウンドをもぎ取り、専修大の勝利に大きく貢献した。
—なかなか点差が離れない試合でしたね。
「そうですね。でも、出来としては良かったと思います。最終的に1点でも勝てばいいかなと思っていたので。次も1点差以上で勝てればいいかな」
—なぜこのような重たい展開になったのでしょうか?
「(専修は)短気が多いよな?(と、若月主務に問いかける)特にインサイド陣は短気が多いんです。相手のシュートも当たっていたし、そういう気持ちの面が問題でああいう展開になってしまった原因だと思います」
—試合前はどういう話を?
「相手の情報が全然なかったので、練習通りやろうってことを話しました。ただ、シュートが入るということだけは聞いていました。あとは、ディフェンスとリバウンドだけはいつでもできることだから、その部分をみんなで頑張ろうって話をしましたね」
—増川選手は攻守共に大活躍でしたね。
「リバウンドは…狙っています(笑)。あとは3Pが入ってくれるといいんですけどね。自分の仕事はできたかなという感じです。今日はチームの中で調子のいい人と悪い人がいたけど、調子のいい人が頑張ったのでチーム的にはいいチームになってきたかなと思いました。次はみんなが自分のベストを出さないと厳しい試合になるので、調子を上げていきたいです」
—対戦相手の白鴎はいかがでしたか?
「インサイドはやっぱり体の作りが違いました。でもそれ以上に1・2番の子(#3店橋、#00藤江)がすごかった。正直、疲れました(笑)」
(ここで若月主務が、藤江選手が約30得点したことを教えてくれる)
「え?!30点しか取ってないの?!3Pって入ると気分的にも落ちるじゃないですか。『さっきまで7点差だったよね?!』って(笑)。なのにもう2点だったりして(笑)」
—『30点しか』と言いましたが、藤江選手にはもっと得点を取られた印象があったんですか?
「そうですね。やっぱりあれだけ3Pを決められると40点くらい取られてる印象を受けますね」
※藤江選手はこの試合6本の3Pを沈めた。
—1年生ながらスタート出場を果たしている太田選手(#91)について。
「素晴らしいです!僕が1年の時は何も出来ませんでしたから(笑)。本当にすごいと思います。もちろん試合中はがむしゃらに頑張ってほしいなと思うんですが、やっぱり試合に出ているということなので、出てない人の分までしっかりやってほしいなという気持ちはあります」
—次は法政との対決が予想されますね。
「特別なことをしようとすると空回りするので(笑)、いつも通りやれればいいなと思っています。試合は1回だけで、勝つか負けるかはわからないけど、みんな勝ち気なやつが多いので気持ちでは絶対に負けていないと思います。あとは技術がついてきてくれれば。個人的にはかなりキツい試合になると思います(笑)。でも、あっちも同じ大学生だからミスもするだろうし、そこを見逃さないようにして頑張りたいです」
◆#32安部 潤(東海大・4年・G)

攻守共に積極的にプレーし、東海大に流れを呼び込む。
この試合では3本の3Pを含むチームハイの20得点を挙げ、東海大の勝利に大きく貢献した。
―試合を振り返って。
「ディフェンスはよかったと思います。チームで決めている相手を60点以内に抑えるということができたので。あとは終盤に立て続けに速攻も出てたし、悪くはなかったと思います」
―試合に関して何か意識していたことはありましたか?
「相手が早稲田だからどうこうというのはありませんでした。とにかくうちのバスケットをしようと。ディフェンスを頑張ろうと。それだけでした」
―2Q、#33西村選手がベンチに下がってから早稲田に詰め寄られてしまいましたね。
「それがうちの悪いところです。あいつがいないとすぐに崩れてしまうところが課題です。そこを我慢してやっていかないと今後が厳しくなるので、一人ひとりが意識して頑張らなければいけないと思います」
―安部選手は積極的にプレーしていますね。そして、今大会はシュートもよく入っているように思えるのですが。
「やっぱり積極的にプレーしないと…。シュートタッチはそんなに良いわけでもなく。(いいところでシュートを決めている印象が)決めなければいけないところで決めないと、という意識ではやっています」
―1日空いて試合があるわけですが、慶應大と日体大ならばどちらと試合をしたいですか?
「そういうのはあまり気にしないタイプなので、どちらがきても構わないです。それよりも、自分たちのバスケを徹底するということに意識をおいて頑張りたいと思います」
◆ #20久保田 遼(早稲田大・1年・C・福大大濠)

東海大戦では高さのある#29嶋田選手、#35中濱選手を相手に20得点を獲得した。シュートレンジも広く、早稲田大の救世主になることは間違いないだろう。今後の課題は体作りか。
—トーナメントを終えて。
「東海戦では、今まで練習してきたことができたこともあればできなかったこともありました。もう負けてしまったので何も言えないのですが、この負けを切り替えて次のステップにつなげたいし、練習を頑張っていきたいです。特に早稲田のディフェンスのシステムの中で相手にやられてはダメなところをやられていたりしたので、そこを改善することと、リバウンドとディフェンスが今後の課題になります」
—初の公式戦で1年生ながらスタート出場を果たしていることについて。
「うーん、難しいです(笑)。思い切ってプレーしていきたいと思っています。ミスしても先輩が助けてくれる時があるので、自分は思い切ってシュートを打っています」
—チームからはどういうことを頑張れと言われていますか?
「インサイドでプレーすること、リバウンドを意識することです。あとは、動きの中でミドルシュートや3Pも打っていいと言われています」
—東海戦はパワーのある選手とマッチアップをしましたが。
「やっぱり自分はまだまだパワーがないので、外に押して出されていた部分もありました。相手の嶋田さん(#29)と中濱さん(#35)の方が1枚上手でしたし。高さの面でも負けていたと思うので、高さと力に対しての対策をどうしていくかが今後の課題です」
—次は早慶戦ですね。
「今日の負けを忘れるわけではなく、切り替えて早慶戦で勝てるように、これからの練習ではモチベーションを下げずに頑張っていきたいと思います。慶應は岩下さん(#7)とか高さのある選手もいるので、ボックスでしっかり抑えて、リバウンドも頑張りたいです。ゲームはリバウンドで変わると思うので、特にリバウンドをしっかり頑張りたいと思います」
—昨年、早慶戦の観戦に来ていましたが、早慶戦の印象というのは?
「1本シュートを決めるだけで会場がわーっと盛り上がって。こういうトーナメントとかとは全然違う雰囲気だったので、僕自身、かなり唖然としたというかびっくりしました。こういう特別なコートでやるってからには早稲田の一員として全力でプレーしてたいと思います」
—1年生はガチガチに緊張してしまうというのが早慶戦の伝統になっているのですが(笑)。
「あー(笑)。でも、去年の岩下さんのようにこういう中でもいいプレーができたらいいなと思っています。あの雰囲気に飲まれずに一生懸命頑張って、チームの勝利に貢献したいです」
◆#6渋谷祐佑(順天堂大・4年・G)

Bチームから這い上がりプレイングタイムを勝ち得た努力人は、4本の3Pを決め、仕事をきっちりとこなした。
「ベスト8に入ったことはとても嬉しいです。試合にはチャレンジ精神を持って臨みました。春から『走って勝つ』というのを目標にしてきたので、それを全部出せるようにって試合前にみんなで話をして。それが出来てよかったなと思います。前半、相手の3Pがたくさん入ったのは想定内でした。(後半はいいところでシュートが決まったが)シュート練習はしています。練習が終わった後に100本から200本インくらいやっています。(次は青学だが)向かって行く気持ちを忘れないでやるだけです」
◆#10山本修二(順天堂大・3年・C)

―試合を終えて。
「一番初めの目標にベスト8で大東に勝って、次に青学と試合をするっていうことだったので。とりあえず今はよかったっていう気持ちが大きいですけど、あと3試合できるんで経験積んでまたリーグ戦に繋げられるような試合をしていきたいと」
―センターの山本選手に加え、#18趙選手(1年・FC・藤枝明誠)入ったことでどこからでも点が取れるチームスタイルに変わってきたと思うのですが。
「今まではシューター軍団って言われてきて、基本的には外のシュートを中心にやってきていたんですが、自分と趙明から攻めることで、やっぱり外も楽にシュートを打てたりできると思うんで」
―今日の試合の鍵となったのはインサイドできっちり点を取れたことだと思うのですが。
「大東は高さはあるんですけど、…なんていうか負ける気はしない自信みたいなものはあったんで。とりあえず中を攻めてっていうふうには話していました」
―次の青山学院大戦は自分たちの力を試すのにいい相手だと思うのですが。
「そうですね。練習試合では日大とか東海大とはやったんですけど、またそれとは違った相手なんで。自分たちがどこまでできるかわからないですけど、自分たちのやることは決まっているんで、やるだけです」
―試合中はずっとゾーンディフェンスを使っていますね。
「シーズン始めはマンツーだったんですけど、ゾーンを中嶽先生の指導のわかりやすさもあって。ほんと今日とか昨日で自分たちのディフェンスができるようになってきたって感じです。これからですけどゾーンが機能すればだいぶいいですね」
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