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第71回 全日本大学バスケットボール選手権大会
筑波大学が3年ぶり5回目の優勝

2019.12.13 (Fri)

【2019インカレ】12/13 準々決勝 専修大VS東海大

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前半は東海大が攻守とも好調でリードするが
#34盛實の逆転スリーで専修大が劇的勝利


 関東3位の専修大と関東6位の東海大の戦いは、立ち上がりはどちらが主導権を握るかの攻防となった。専修大はブロックを連発し、東海大のオフェンスを止めるが、#11大倉颯太(2年・G)の速攻にシュート、#86八村(2年・CF)へのアシストなどで東海大は着々と加点。専修大は#34盛實(4年・SG)の3Pなどで食い下がるがファウルも続いて得点が伸びず一桁止まり。東海大は#11大倉颯太と#86八村の2人だけでこのQの全得点をあげ、9-19とリードした。

191213ookura.jpg 東海大は2Qの頭はセカンドメンバーでゾーンを織り交ぜていく。しかしシュートが落ち、リバウンドを拾われると専修大#12西野(3年・SF)や#88重富周希(3年・PG)の速攻が続いた。東海大はQの半ばに主力をコートに戻し、#11大倉颯太の速攻が決まるが、専修大側も#12西野の速攻で返し、互いにやり合う時間が続いた。東海大はファウルが続いてしまうが、#23佐土原(2年・PF)がこのQ3本の3Pが当たったことも大きく、21-36と東海大がリードして前半終了。

 3Q、専修大が追い上げを開始する。#34盛實のジャンパーを皮切りに。#23西野、#23キング(2年・SG)と続いていき、#34盛實はフリースローも獲得。しかし東海大は#11大倉颯太、#19西田(3年・SG)、#22笹倉(4年・PG)と3Pが3連続。20点差をつける。専修大はそれでも#34盛實の3Pのバスケットカウントで#86八村を4ファウルに追い込むことに成功。#34盛實がシュート、アシストにと起点となって動き、終盤は#30アブ(4年・C)がフリースローも獲得し、47-59と12点差まで戻して4Qへ。

191213sigetomi.jpg 専修大はここで#88重冨周希を起点にした攻撃が決まり始め、じわじわと追い上げる。東海大は開始4分でスタメンに戻して逃げをはかるも、専修大のオフェンス力の圧がここからさらに高まる。専修大は#34盛實、#30アブ、#12西野の3人が2分間半で16点を荒稼ぎして残り2分で遂に逆転し、69-66。一方の東海大はディフェンスで貢献していた#25平岩(4年・C)が残り3分で痛恨のファウルアウトとなってしまう。東海大は#23佐土原にパスが入るも決めきれないが、#11大倉颯太の3P同点に戻した。残り1分の攻防、専修大は#46寺澤(2年・SF)がゴール下をねじ込みリード。タイムアウトを取った東海大はターンオーバーも出るが、ディフェンスリバウンドから#86八村が決めて同点。残りは16.6秒。タイムアウトを取った専修大最後のオフェンスは、#34盛實がボールを持った。1対1からの3Pが残り3.3秒でネットに吸い込まれ74-71。東海大は最後のオフェンスにかけるが、ディフェンスにつぶされタイムアップ。専修大が大逆転で東海大を破ってベスト4へと進出した。

 東海大は途中まで大倉颯太、八村、佐土原が良さを見せてリードを守ったが、インサイドではファウルが込み、4Qの専修大のオフェンスの勢いを止めることができなかった。彼らの連覇の道はあと3点が届かずここで絶たれた。今季はコンディションに悩まされ、チームとしても持ち味を出し切れたとはいい難い。陸川監督はチーム作りにトレーニング期間がいかに重要かということを最後に説いた。土台となる身体ができているか否かがシーズン全体にも関わることを今季は痛感。特別指定や合宿でチームメイトが揃わない期間でもトレーニングをどうしていくのか、「鍛錬期にいかにトレーニングできるか。それを来季は考えたい」と締めくくった。

 専修大は盛實と西野、アブの得点が光ったが、ポイントだったのは重冨周希。大倉颯太とのマッチアップではミスマッチが課題になるが、ゾーンも使ったことで、彼で試合が作れる状態となった。佐々木監督「周希に本当に感謝するばかり」と、称賛を送った。

写真上:24点7アシストを決めた大倉颯太。復帰後に素晴らしいパフォーマンスを見せた大会だった。
写真下:重冨周希は約19分の出場でゲームをコントロール。ボールと人を動かす能力の高さが活きた。

※専修大・盛實選手、東海大・平岩選手、笹倉選手、大倉颯太選手のインタビューは「続きを読む」へ。




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【INTERVIEW】

「やるしかないという気持ちが上回った」
決勝点の3Pを確かな手応えで沈める


◆#34盛實海翔(専修大・4年・SG)

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最後に放った3Pで逆転勝利を決めた。いかにも盛實、というステップバックの鮮やかなシュートだった。前半は東海大のディフェンスや大倉颯太らのシュートにやられたが、追いつける範囲内、と焦らなかった。チーム構成は両者とも昨年とほとんど同じ。しかし昨年の決勝での18点の差を、プラス1点追加して返した。チームとして、彼らの1年間の成長を感じる結果となった。


―試合を振り返って。前半は悪かったですが。
「相手の入り、ディフェンスのインテンシティがかなり高い中で自分たちもオフェンスがうまくいきませんでした。でもディフェンスでの失点は36点だったんですが、それ自体は悪くなかったです。18点ずつくらいなので。自分たちのオフェンスがうまくいかない中でもディフェンスをギリギリのラインでしっかりと我慢できて、追いつける範囲内でやられて、自分たちで後半切らさずしっかりやるべきことを遂行して逆転したという形です」

―前半下がっている時間帯も大丈夫だと。

「自分的には焦りもなかったです。自分たちのやるべきことができていないのが前半の結果だったので、そこをやれば大丈夫だと思っていました」

―昨年の東海大相手の決勝では、追い上げても10点の壁が大きかったと思います。今日はそれを詰められたのは何が大きかったでしょうか。
「やはり選手たちの気持ちだと思います。負けたら終わりですし、やるしかないという気持ちでどんどんアタックしていく気持ちで相手より上回って、その結果が点数に表れたかなと思います」

191213morizane2.jpg―昨年も西田選手がマッチアップで、簡単には打てない状況でした。今日は最後に彼の前から打ちましたね。
「もうやるしかない状況、そこまでぼんぼん打って外してもいました。最後は目の前に西田がいて、目も合った状態で。そこから始めるぞ、という感じでしたが、しっかりいいシュートが打てたと思います」

―インカレ全体でいうと、近畿大戦の接戦のような波もある試合がありました。それについては。
「最初は地方のチームと当たったときに今までやっていた関東のチームとは違う得体のしれなさがありました。2回戦の近畿大戦は相手の勢いが勝って受け身になって良くない展開になってしまいました。そこで相手の留学生をファウルアウトに追い込んで勝つことができました。今日もフィリップなり、西野なりが身体を張ってリバウンドに食らいついて、ゴール下を頑張ってとやってくれるので、それは今日の相手のファウルにもつながったと思います」

―あと2つあります。

「ベスト4を目標になってきた訳ではありません。優勝を目指している途中で東海大と戦っただけです。その壁を突破したので、もう優勝を目指して頑張るしかないです。いつも自分たちの課題はディフェンスとリバウンドだと思います。前半東海大学さんがすごい圧力で、リバウンドにみんなが入ってきて取られていたので、そこを自分たちで改善していかないと次も苦しい展開になると思います。これはいいときも悪いときも自分たちの課題だと思います」

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「苦しい経験をした後輩の成長に期待」
チームのために迷い、悩んだ1年間


◆#25平岩 玄(東海大・4年・C)

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終盤に痛恨のファウルアウトとなり、最後までコートにいることは叶わなかったが、サイズの勝る専修大に対して地道なディフェンスで貢献し続けた。
昨年は2冠を取ったが、今季は春から結果につながらずに苦しんだ。最上級生としてチームに必要なことは何か。考え、必要であれば書物にもあたり、どうすれば一丸となれるのかを考え続けてもきた。勝って当たり前と見られるチームでそれを成し遂げられなかったこと、抱えていたプレッシャーの大きさは、人生で一度きりの大学4年生ならではのものでもある。これからはプロとしてさらに厳しい評価にもさらされる。自分の道と考える部分で、内なる勝利を獲得してほしい。



ー苦しいシーズンでしたね。
「でもみんなチームが好きだったし、一つでもこのチームで勝ちたいと思っていました。でも思った以上にそれが難しかったです」

ー東海大はいい選手がたくさん来て、出番を得るためにしのぎを削って、出られる人もそうでない人も出てくる。そういう競争がある中でチームを一つにするというのは大変でしょうね。
「去年の4年生はそれを振り切る強さがありました。でもチームとして常にいい形でやっていくことは難しいです。それが今年はモロに出てしまいました。だからこそ来年に期待というか、やってくれると思います。今の3年生は1年のときにリーグ戦で9位まで落ちたことも、今年のことも経験したので、絶対に失敗しないはずです。西田(#19)、津屋(#28)、木下(#35)が4年生になることをとても楽しみにしています」

ー平岩選手は入学したときから期待されて、アンダーや学生代表としてやってきました。その期待を受ける怖さというものを感じていましたか?
「下級生のときはそれはなかったです。やるだけだったし、ある意味天狗になってしまっていて周囲に言われることもあったし、若さが出ていたと思います。でも年齢が上がるにつれて代表として選ばれる先は減っていきます。自分の年齢ならもう次はA代表しかないし、それさえ入れるかといわれると難しい。やれるならばとは思いますが、キャリア全体を考えてまずBリーグでいかにやれるかを考えないといけないところにいます。それだって簡単ではありません」

191213hiraiwa1.jpgー下級生の頃は波も見えましたが、でも年々良くなり、昨年度は大きく飛躍したところを見せてもいます。この先はどうあるのが自分だと?
「ここまでは得点を取るとか、そういうわかりやすい部分が評価軸としてあったと思います。でも自分の仕事はBリーグに行ってもそうですが、リバウンドに飛ぶとか、走ってスクリーンに行くとか、地道な仕事がまず基本になります。でもそれを常にできる人はなかなかいないと思うし、そこに価値があるとも思います。今日も得点は0ですが、リバウンドは12で、颯太(#11大倉)の3Pをアシストしている。そうやって周りを乗らせる仕事、周囲の選手が輝くためのサポートに徹するのが道の一つだとも思うんです。ここからBリーグに行ってもそれを突き詰めていきたいと思います」

ー東海大の選手は大学生のときにチーム内では目立つ数字を上げるタイプではなくても、プロになって主力として輝いている人がたくさんいます。それは彼らが自分の生きる道を考えて努力を怠らなかったからだと思うんですが、平岩選手もその努力が問われますね。
「自分はここまでいろんなところに出せてもらって、トップ街道を走ってきましたが、ここから先は容易ではありません。でも次のステージでは何か一つ秀でるものを持っていれば戦えるところもあります。それも考えて、必要なことに照準を合わせていこうと考えています。大学4年間でたくさんの努力はしてきました。今後はプレーの方向性が学生時代とは変わるかもしれませんが、努力し続けられるのは自分の特徴だとも思ってもいます。それを続けていきたいと思います」

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「過程をもっと大事にしなければいけない」
チームとして一つになる道程こそ意味がある


◆#22笹倉怜寿(東海大・4年・PG)

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目立って数字を上げるタイプではないが、笹倉がいることでチームがうまく回る場面は多い。彼自身も今季は細かな怪我が続き、リーグでは孤軍奮闘で苦しい場面も多々あった。自分がよくないからでは、と自問しつづけたシーズンだった。それでもチームのことを考え、何ができるかを模索してきた1年でもある。目指した結果にはつながらなかったが、今後も続くバスケットのキャリアの中で応えを見つけて欲しい。


ーリーグ戦があまりよくない状況で終わった中、インカレまでの1カ月はどのような気持ちでやってきたのでしょうか。
「今日の試合を見てもらってもわかるように、うちには経験も技術もある選手が下級生にいて、のびのびやらせつつ、まとめるところはまとめる、引っ張るところは引っ張るという、プレーではないところの役割を意識してやってきました」

ーインカレに際して、勝てるチームには達せている感覚はありましたか?
「そこまではなんとも言えませんが、1回戦、2回戦と地方のチーム相手に難しい戦いをしてしまい、インカレは甘くないという経験をさせてもらいました。そこで気が引き締まった状況で今日の試合に入りましたが、勝ちきれなかったのが現実ではあります」

ー最後の盛實選手(#34)の1本は仕方がないところもありましたが…。
「でもそれまでの過程ですね。追い上げられたときにチームとして我慢する力が足りませんでした」

ー今年はチームとして怪我人も多く、苦しさもあったかと思います。
「もっと皆が元気な状態で練習時間があればとは思いましたが、怪我人に頼っている場合でもないと思いつつやっていました。でもリーグ戦から勝ちきれなかった試合を振り返ると、◯◯がいたら、と思ってしまっているところがありました。いるメンバーでも勝ち切る力をつけなければという思いでやっていたんですが、そこまでいききれなかったですね」

191213sasakura1.jpgー4年生の大変さを感じた年でもありますね。
「今年の4年生は人数が多い分、甘えてしまう部分があったと思います。一人ひとりがもっと責任感を持つことが大事だったと思います。さっき良(#0寺嶋)が言っていたんですが、『この時期になるとより一層このチームでバスケットをしたくなる、このチームで優勝したいとより強く思うようになる』と。そういう結束力はあったんですが」

ーリーグ戦のときに、試合の大事なときに皆が違う方向に行ってしまう、というのを課題として上げていましたね。そこはチームとして成長途上なところがあったと思うんですが。
「でもそこはやはり上級生の責任です。下級生はよく頑張ってくれていますし」

ーこの4年間は山あり谷ありでしたね。
「いろんないい経験はできました。もっと過程を大事にしたいなというが今の気持ちです。まだ先があるので、そこでいろんな人に自分の力を見せて認めてもらえるように頑張っていきます」

ー下級生は頼もしい選手たちです。何か伝えていきたいことは?
「まず本当に感謝しています。そして過程を大事にして欲しいです。彼らは実力も経験もあるので、やればできる人たちばかりです。今回の結果をしっかり受け止めて、次につなげて欲しいと思います」

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「責任を果たせなかったことについて反省している」
自覚と責任をいかに結果につなげていくか、試練の年に


◆#11大倉颯太(東海大・2年・G)

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持ち続けた使命感が宙に浮いた1年だった。下級生であっても既に自分がリーダーにならなければいけないことは自覚している。プロを数多く排出し、連覇を期待される東海大が周囲からどう見られるかも重々わかっている。しかし、その使命感や熱意をチームとして体現するためには、何かが足りなかったのだろう。春から秋までずっと怪我が続いたことも、影響力を示すための障害になった。
東海大の浮沈は大学バスケット界にとっても大きな意味を持つ。苦い経験を経てもう一回り大きくなれるか、来季に期待したい。



ー試合を終えて。
「僕たちは勝たなければいけないチームだったし、勝てるチームだった。トーナメントの白か黒かしかないという試合で負けてしまったということは、相手のほうが良かったということです」

ー今年は怪我が続いたシーズンでした。インカレにかけての自身のコンディションはどうだったのでしょうか?
「リーグ戦で迷惑をかけたので準備をしてきました。体調は100%問題ないところまで回復していました。インカレ3試合も悪くはなかったですし、僕にはこのチームを勝たせなければならない責任がありました。それを果たせなかったので、それはリーグも含めてこのチームでの役割、責任を果たせなかったと反省しています」

ーチームとしても苦しい1年でした。
「今季はなかなか勝てない状況で何度もチームとして立ち上がろうとしました。でもそれで立ち上がれなかったのが事実で、それが何故かというとわかりません。僕たちとしては最大限の準備や努力をしましたが、どこかでダメで、リーグ戦も浮き沈みして、今日の結果につながりました。自分がコートに立って変えなければいけないけれどできなったし、何をすればいいのかを明確にはわからななかった。チームも努力していたけれど立ち上がれなかったリーグ戦だったし、今日の試合がすべてだったと思います。責任があるけれど果たせなかった。結果がすべてです。僕としては悔やまれる試合ですし、今後の自分のキャリアに残る悔しい一戦でした」

ー変わろうとして変われなかった?
「何も変われたものはないと思います。僕たちは勝たなければいけないチームで、陸さんは勝てるチームに仕上げてくれました。それでも個人的には今シーズンを通していい状況が一つもありませんでした。トーナメントに負けて、オールジャパン予選で負けて、リーグ戦でも負けました。このインカレもベスト4にも残れていません。それ止まりのチームだったと思います」

191213ookura1.jpgー個人としては司令塔としての2年目でしたが、何を考えてどう高めようとしていたのでしょうか?
「1年のときはわりと感覚でやっていました。今年はこう来たらこうなる、という細かな部分を一つひとつ身に付けて、すべてを見直したという感じです。ガードとして、というよりはプレイヤーとしてすべてをレベルアップしたという感覚です。そこに関しては成長はあったと思います」

ー来年は勝つために何をすべきだと思っていますか?
「昨年、自分が1年のときは4年生に助けてもらってやるべきことをできていました。今年に入って自分が今度はリーダーになろうと思って自分の100%、すべてを注ぎ込んでやってきたつもりです。でもこんな結果になってしまいました。僕も含めて阿蓮(#86八村)も佐土原(#23)も西田さん(#19)も津屋さん(#28)もみんながこのシーズンがどうだったかを見ています。この事実を踏まえて、スタートからどういう気持ちでシーズンに入っていかないといけないかとか、チームを引っ張り上げていかなければいけないか、またどこに誰がついてきて、チームをどんな風に引っ張り上げていかなければいけないのか、そういうことを全部やらないといけないと思います。それが僕の仕事になると思います」



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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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