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2019.12.11 (Wed)
【2019 インカレ】12/11レポート(2回戦・Bコート)

写真:日本体育大は次第に中京大を引き離していった。
青山学院大と白鴎大が接戦をものにし
筑波大と日本体育大は余裕を持って勝利
Bコートでは1回戦に続きB、Cブロックの2回戦の4試合が行われ、いずれも関東勢がベスト8を決めた。唯一の地方校・中京大は、日本体育大に前半5点差で折り返したが、後半に一気に点差をつけられてしまった。筑波大は最後に控えの選手も出場し、中央大に勝利。白鴎大と青山学院大は競り合いになりながらも勝ち切り、神奈川大と拓殖大は終盤まで追い詰めたが惜敗。その結果青学大、日体大、筑波大、白鴎大の4校がベスト8に進んだ。
筑波大が1Qからシュートを決め続け中央大を圧倒

中央大はサイズで劣り攻めあぐねた。しかし#12樋口は安定した統率力がみえ、#21渡部もシュートに果敢に向かうなど来年につながる収穫はあったはずだ。その中でも#2大﨑が13点、#22足立も苦しい時間に粘り強さをみせ、#71沼倉はリバウンドで見せた。4年生の意地と、下級生の伸び代を感じさせる試合だった。
写真:20点チームハイの筑波大・山口。中央大・渡部とは出身校が同じで「後輩に負けられない」と意気込んでいた。
青山学院大が拓殖大のシューター陣の猛攻を振り切る

4Q、#2斉藤のシュートが安定し開始4分で15点差をつける。拓殖大は外角がなかなか入らない。残り4分半でようやく#41杉野のジャンパー、#99多田の3P決まり再び追い上げようとするも、青学大は#21納見のドライブなどで再び点差をつける。残り2分の拓殖大のタイムアウト後、3Pで食らいつくが、青学大は#7ナナー(4年・CF)がダンクを披露し寄せ付けず、67-79でベスト8に進んだ。
拓殖大は持ち味のシュート力を序盤から発揮し、一時は12-0と大きくリードした。青学大は#2斉藤のシュートを中心に得点し逆転を許したが、サイズが劣る中#41杉野もリバウンドで奮闘。ディフェンスではゾーンが効き、青学大を苦しめる時間も多かった。
写真:インサイドは青学大・ナナーと拓殖大・杉野。得点はほぼ互角。リバウンドでフィジカルの強いナナーが上回った。
後半に点差をつけた日本体育大が100点ゲームの快勝

写真:ダブルチームで囲まれながらも30得点の日体大・バム。前半厳しい時間にバスケットカウントも決めた。
白鴎大の#2中川が勢いをつけ、終始リードを守りきる

4Qも白鴎大の勢いは止まらずパスを速く回しながら攻撃を組み立て、速攻、オフェンスリバウンド優勢に。#77前田(4年・F)は神奈川大の#75小酒部にべったり張り付き自由にプレーをさせない。負けじと#75小酒部は振り切り、ファウルをもらっていくがフリースローの確率が上がらず。なかなか点差が詰まらないが、#75小酒部がタップでバスケットカウント、#11工(1年・PF・高崎商)がリバウンドからねじ込み、残り2分半で7点差。お互いディフェンスもハードになりファウルゲームに。白鴎大は#77前田がタップ、#2中川がドライブを決め再び点差をつけ、神奈川大はシュートを決めにいくも、追いつくには時間が足りず。74-62で白鴎大が勝利しベスト8に進んだ。

写真上:前田が「シェッハのために誰より頑張りたいのはブラだと思う」と語っていたが、それを証明するようなハードワークと集中を見せた白鴎大・ブラ。
写真下:倒れた4年生の尾形を助け起こす小酒部と小梁。入れ替え戦からインカレにかけては4年生がチームを引っ張るプレーを連発した。
※以下のインタビューは「続きを読む」へ。
中央大・沼倉選手
拓殖大・多田選手
神奈川大・小酒部選手
[続きを読む]
【INTERVIEW】「学生主体の意味を4年間で学んだ」
最上級生として、どうチームに貢献するか
◆#71沼倉壮輝(中央大・4年・PF)

サイズのある筑波大が相手でありながら、序盤から持ち味のリバウンドを見せてくれた。1部の壁は厚いことを感じながらも、自信の持てる武器を最後の大会でぶつけることができたのは、4年間ゴール下でチームに貢献し、力を培ってきた証拠でもある。ラストイヤーは1部昇格、インカレ出場を決め結果は残したが、決して楽なシーズンではなかったはず。静かに黙々と、献身的にプレーをする姿が後輩たちに伝わっていることを願う。
-2試合のインカレを振り返って。
「掲げていた目標はインカレベスト4でした。リーグ戦が終わり、インカレとなった後、対戦相手のスカウティングをしました。とくに筑波はしましたね。今年2部でやってきて、昨年1部でやっていた経験はありましたが、やっぱり力の差が違いました」
-リーグ戦は後半に波がありましたが、しっかりと1部昇格とインカレを決めました。
「リーグ戦全体を通して、4年生が試合にあまり絡めませんでした。下級生が主体で頑張ってくれました。全体の得点を見ても下級生の割合が多くて。その中で4年はどこで貢献できるのかを、意識してやっていました」

「そうですね、自信があったのはリバウンドだけでした。あとはもう、本当に自信持てなくて。大学では、高校までは先生の指導が主体でバスケットをしてきて、それが大学でガラッと変わりました。ヘッドコーチが仕事の関係上あまり練習に来られないということで、学生主体で練習を作っていました。実際、4年間やってきて、とくに最上級生の自分たちがチームを作るとなった時に、色々なことがあってチームがあまりまとまらなかったです。4年生で何回か集まって話をして、坂下(プレイングマネージャー)が選手兼学生コーチになってくれて、中心となって動いてくれました。学生主体ということを4年間で学べましたし、得られたと思います」
-同期はどんな存在でしたか?
「みんなが優しくて、怒ったりしません。今までずっとバスケットをやってきた中で、プライベートでも最も多くの時間を過ごしました。大学に入るとそういうことは多くなってくると思いますが、大切な仲間ですね」
-最後に、来年1部でプレーをする後輩に向けて一言お願いします。
「今年は1年生が入ってきて、彼らが主体で頑張ってくれました。4年も頑張ろうとしていましたが、下級生の力が大きかったです。1部昇格も決めることができましたが、インカレというトーナメント戦で1部とやって、壁の厚さも感じたと思います。また来年1部で勝って、インカレでもいい結果を出して欲しいと思います」
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「3Pを自分のものにできた」
誰よりも自主練に励むエースシューター
◆#99多田武史(拓殖大・4年・SF)

昨年のリーグ戦から、今年の2部リーグまで立て続けに3P王を取り続けた。青山学院大戦では赤穂にフェイスガードされ簡単に打てる場面は少なかったが、しっかり3本決めきるとチームは大きく沸いた。ベンチに下がると必ずボールを持つ姿があり、試合中にエアーでシュートをすることもしばしば。自主練では高校時代の仲間が「怖い」というほどの集中力を発揮し、一昨年の主将飯田(現B2リーグ信州)などと遅くまでシューティングに励んでもいた。それほどまでにシュートに向き合った4年間。多くの人が認める大学ナンバーワンシューターだった。
-青学大戦、前半は大きくリードしました。インカレを振り返って。
「青学に勝つことを目標としてやってきたので、シンプルに悔しいですね。池内さんからも試合の入りは大胆にいこうと話しがありました。一試合を通してシュートを打てるところは打っていきましたし、ディフェンスも前からハードにやることがテーマになっていました」
-今日はゾーンも効き、ディフェンスが良かった印象です。
「そうですね、1部が相手なのでディフェンスの意識をみんなで切り替えました。平良を中心にチームをまとめて、ハードにやろうと話していましたね」
-多田選手は3Pをいいところで決めていましたが、個人としてはどうですか?
「1Qからマークがきつくなるのはわかってきて、前半はアジャストできていたと思います。ただ、後半のファウルトラブルで一旦下がり、もう一回出た時はタイミングがおかしくなりましたね。それは個人としては心残りですね」
-拓殖大での4年間を振り返って。
「1年目は監督が自分のことを使ってくれて、あまり悩みもなくといいますか、落ち込むこともなく苦労もありませんでした。でも2年目に岡田(現B1リーグ三河)とドゥドゥが入ってきて、試合に出られなくなりました。その苦しさや痛みを実感しましたね。挫折ではないですが、心が折れそうになって3、4年目の時に自分で立て直してやれたのは、自分が成長できたことだと思います」
-突破口は3Pを極めに極めたということでしょうか?
「そうですね、大学入ってから3Pを武器にすることは決めていて、池内さんからも多くの指導を受けました。極めるというか、自分のものにしていこうかなと思っていました」
-池内監督はもともとシューターでしたが、どんなアドバイスをもらっていたのでしょうか?
「1年目に自分はよくトレーニングをしていました。2年目も継続していたら、身体がでかくなって。そしたら池内さん(監督)にシューターにそんな筋肉はいらないと言われました。関係ないと思っていたのですが(笑)。ボールの軌道も厳しく教えてくれましたね。自分はキャッチングを意識してシューティングをしているので、自分で大きく変わった感覚はないですが。でも4年間で一番得られた大きなものは、自分の武器を身につけられたことですね」

「荒川(#24)、小室(#9)、平良(#58)、中尾(#12)と入学当初同期の名前を聞いた時に、すごいメンバーだなと。練習を一緒にやっても眼を見張るプレーが多くて。この中で4年間できると思うと、成長できると思いました」
-最後は2部の舞台になってしまいましたが、1年間はどうでしたか?
「1部でプレーをしたかった気持ちはありますが、2部でもプラスになった経験はあります。2部だと『多田にフェイスガードを徹底』がまずきていたので、そんなに個人としてはディフェンスのタイトさとかはあまり変わらなかったですね。サイズは違いますが、フェイスガードは変わらないので。それでもギリギリ3P王を取れて良かったです」
-多田選手は卒業となりますが、来年は後輩たちが1部で戦います。一言お願いします。
「今年1年でビックマンがいなくても戦えるということがわかったと思います。今日の試合で証明ではないですが、わかってくれたと思いますね。杉野(#41)を主将にして、それを始め平良(#16)や須崎(#8)にはディフェンスをハードにやってきたことを継続してやってほしいです」
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「チームにいい影響を与える選手になりたい」
まだまだ進化をやめないチームの大エース
◆#75小酒部 泰暉(神奈川大・3年・SF)

前田の厳しいマークを受けながらも、28得点と安定した活躍を見せてくれた。どんな大舞台でも、どんなに厳しいマークに遭っても「いつも通り」というメンタルは彼の一つの強みだ。1年生の頃はあまりプレータイムがなかったが、今となっては他チームの多くの選手が警戒するほどの選手に成長。バネのあるジャンプ、きれいなシュートフォーム、伸びのあるダンクシュートはたくさんの人を楽しませた。彼自身まだまだ伸び代は感じている様子。向上心と自分らしさを忘れず、パフォーマンスに磨きをかけていってほしい。
-インカレを振り返って。
「1回戦も危なかったです。どうにかなるとは思っていましたが。そんな中でインカレを通して4年生の力はすごいと思いました。この舞台で発揮するのは4年生の力だと実感しました」
-徹底的なマークにあいながら、インカレでも得点する姿はさすがでした。
「気持ちはいつも通りです。リーグ戦とかと一緒です」
-白鴎大戦はどのような気持ちで臨みましたか?
「勝つことは意識していました。個人的には、自分にマークが来るのは絶対なので、寄ってきたところでパスを裁くとかを意識していたのですが、なかなかうまくいかなかったです。厳しい試合になってしまいました」
-前田選手とのマッチアップもリーグ戦から見所の一つでした。
「結構仲がいいんです。試合終わった後は『これからもお互い頑張ろう』と話していました。今年の代表活動で仲良くなったのですが、ポジションも一緒でそれぞれ武器もわかりきっている中で、バチバチやろうという感じで試合していましたね」

「松脇さん(日本大#14)ですね。体が強くて。日本大はあまりディフェンスのイメージがないですが、松脇さんは厳しくマークしてきました。どこのチームも大変でしたが、個人でいうと松脇さんですね」
-シーズンを振り返って。
「チーム事情で色々あって、最初の方は大変でした。リーグ戦も勝てなくて、苦しく厳しいシーズンでした。でも4年生がチームを引っ張ってくれました。声かけや相手の対策をたくさん考えてくれて助かりました。このインカレも出ている4年生が粘りを見せてくれて。心強かったです。そういうチームが強いと思いました」
-これからどんな選手になっていきたいと思っていますか?
「フィジカルをつけすぎず、自分の運動量が落ちない範囲でやっていきたいです。つけながらも、ピックなどのスキルを身につけたいです。自分に寄ってきた時にさばけるパスの技術もですし、それがどこにいってもチームにいい影響を与える選手だと思います」
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