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2019.11.03 (Sun)
【2019リーグ1部】11/2レポート(青山学院大学会場)

専修大が延長で2年ぶりに東海大に勝利
青山学院大は初のホームゲームを開催
1部リーグ戦も残りあと4試合。第19、20節は青山学院大初のホームゲームとして設定され、学園祭開催中の青山キャンパスでの試合となり、観客席が緑色で染まった。ホームゲームに華を添えるように、この日は残りの2試合も接戦で大盛り上がりとなった。
もう一つの水戸会場では、優勝を決めている大東文化大が日本体育大に敗れて連勝は17でストップ。調子を上げてきた日本体育大は中盤にいるが、残りの試合でさらなる順位浮上も可能だ。2位以下がいまだ確定しない状況で、終盤戦も目が離せない。
写真:青山学院大は選手入場のあと、整列して校歌を歌った。
◆専修大VS東海大
【専修大が延長までもつれたシーソーゲームを制す】

先制は東海大#19西田(3年・SG)のシュートで始まり、先行する。専修大は#23キング(2年・G)のオフェンスリバウンド、#46寺澤(2年・F)のドライブ、東海大は#22笹倉(4年・G)への合わせ、#19西田、#86八村(2年・C)のスリーも決まり、#19西田の速攻もあって一気にリード。専修大は#12西野(3年・F)の3P、#30アブ(4年・C)のブロックで対抗し、#34盛實(4年・G)の3P、#30アブのジャンパーが決まると追い上げた。#34盛實の3Pのバスケットカウントで残り2分半に専修大は同点にすると、フリースローを得て逆転。東海大は#0寺嶋(4年・PG)が高いフローターで専修大の高さをものともせず返すが、専修大も交代した#0ケイタ(1年・C・日体柏)にゴール下の得点があり、シーソー状態に。1Qは19―21で東海大リード。

3Q、東海大は#22笹倉がボールをカットして走り、フリースローなどで逃げるが、専修大もディフェンスで東海大のターンオーバーを誘い、こちらも得意の走りで稼いで接戦は続く。東海大は#11大倉颯太がアンスポーツマンライクファウルでベンチへ。専修大はフリースローを中心に得点していき、#12西野、#23キングのシュートも続いてリード。東海大は残り3分で#11大倉颯太を戻して対応。#0寺嶋から#23佐土原(2年・PF)につなぐパスも続いて52―52の同点に戻して3Q終了。

延長戦、東海大は#86八村をコートに戻し、最初に得点が決まった。しかしこのプレーを打ち消したのは、この日前半からシュートが好調だった#34盛實。2本の3Pと#30アブのオフェンスリバウンドが出た専修大が流れを掌握。東海大はシュートを打っていくが決めることができない。#23キングのフリースロー、#12西野へのアシストパスなど、専修大が勢いを切らさず93―81。専修大が2年ぶりに東海大から勝ち星を掴んだ。
写真上:ダンクを見せた東海大・平岩。両チーム最多の14リバウンド。
写真下:専修大はこの日アブの粘りも良かった。ディフェンスを受けつつも集中して決めた。
◆筑波大VS神奈川大

4Q、神奈川大は#75小酒部がブロック、3Pと立て続けに見せ、ディフェンスから#21岡部(3年・PG)の速攻が出ると開始2分で55―53の2点差。さらに#3小針(2年・PG)のフリースローで1点差に迫る。筑波大は#23半澤(2年・SG)が返すものの、#75小酒部の3Pでついに同点。#88牧(4年・SG)の3Pも決まるが、勢いは神奈川大。#11工(1年・PF・高岡商)のフリースロー、#51横山(1年・SG・実践学園)のドライブで神奈川大が逆転すると、#3小針の3P、ジャンパーが続いて残り3分で60—66の神奈川大6点リードに変わった。筑波大はここでタイムアウトを取ると、#75井上(2年・C)のゴール下、#88牧のバスケットカウントが出て、追い上げる。神奈川大は残り1分、ディフェンスが厳しい中でも#75小酒部にボールを回す。しかし体勢を崩しつつのシュートはファウルコールはなし。ボールを奪った筑波大は#27山口が決めて67―66と逆転。残り25.6秒、神奈川大は最後のタイムアウト。しかしマークを受けつつの#75小酒部のシュートは決まらず、ファウルに行くも笛がならないままタイムアップ。筑波大が辛くも勝利を収めた。

写真上:水曜日の試合に続き30点オーバー、35点の神奈川大・小酒部。筑波のビッグマンに対してリバウンドも10を記録。
写真下:筑波大・増田は「いい方向にいくためもがくしかない」と解決策をさぐる。
◆青山学院大VS法政大

1Qは青学大が#2斉藤(3年・PF)の3P、#7ナナー(4年・CF)もゴール下でターンからシュート。一方の法政大は開始5分で司令塔の#30水野(3年・PG)が負傷退場し、苦しい状態に。しかし青学大もシュートが入らず、14―9で1Q終了。2Q、青学大は立ち上がりに#52赤穂(3年・PG)の連続得点。法政大は#2澁谷(1年・SG・洛南)のシュートなどで返す。青学大はシュート精度を欠いて得点が止まってしまい、その間に法政大がコツコツ縮め、#34濱田(3年・SG)、#14小野(2年・PG)の3Pが決まって31―27と追い上げて前半終了。
3Q、立ち上がりは法政大#14小野のレイアップが決まるが、その先が続かず青学大が#7ナナーのインサイドで加点。法政大は1対1を仕掛けるが、インサイドの高さに阻まれる場面が目立つ。10点の壁が大きいが、法政大は最後に3Pが決まり、45―37の8点差にして3Q終了。4Q開始早々、#36相原(2年・SF)が2本目のダンクを決めて会場は大盛り上がり。法政大も果敢に攻め続け、#14小野がドライブを仕掛け、#1川島(2年・SG)も早い展開に絡んでいくと、#34濱田のスリーも決まった。しかし#21納見(4年・PG)のスリーが決まると、再び青学大の流れとなり、法政大の追撃を振り切って66―59で青山学院大が勝利。
写真:豪快なランニングダンクを2本決めた青山学院大・相原。試合に復帰以後、抜群の身体能力でチームに勢いをもたらしている。
第19戦試合終了時(11/2)
優勝・大東文化大学 17勝2敗
青山学院大学 13勝5敗
筑波大学 13勝6敗
専修大学 13勝6敗
東海大学 12勝7敗
日本体育大学 12勝7敗
日本大学 11勝8敗
白鴎大学 9勝9敗
早稲田大学 4勝15敗
神奈川大学 4勝15敗
法政大学 3勝16敗
明治大学 2勝17敗
※延期試合があるため、合計試合数はチームによって異なります。
※専修大・盛實選手、キング選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「ディフェンス部分を見直したことが大きい」
守りあってのオフェンスという認識を新たに
◆#34盛實海翔(専修大・4年・主将・G)

3P4本を含む22点。14本を打った中なのでものすごくいいという訳ではない、と言いつつも取ったら取り返す展開の中、勝負どころに決められる強さが勝利を引き寄せた。
終盤戦になって再び専修大らしい派手な大量得点が入る試合も見せているが、特に何かが変わったということではないという。ちょっとした意識の変化や2カ月の中で起こる波の変化をうまく御しきれなかったというところに、リーグ戦の難しさも感じる。ただ、東海大には過去十数年を見てもほとんど勝っていないだけに、この1勝を大きな弾みとして残りの試合で一つでも上を狙いたい。
―立ち上がりから悪くない感じで、接戦で進んでいった試合だったのではないでしょうか。
「相手はディフェンス主体のチームですが、自分たちも負けないようにディフェンスから入ってオフェンスがダメでもディフェンスを引きずらないようにというのを、監督からもずっと言われていました。そこが徹底できたので前半から競った展開に持っていけたかなと思います」
―取られたら取り返すという時間がずっと続きましたが、切れてしまうような時間がほぼなかったのでは。
「みんなが我慢して我慢して、ここまでやったのなら勝つしかないという感じでした。優勝はなくなりましたが勝たないとダメなので、そこはチーム全員が切らさず、ベンチから出てくるメンバーもしっかり仕事をしてつないで、自分の仕事ができたので、最後まで切れずにできたのかなと思います」
―入って喜んだあと、すぐ決められてしまって大丈夫かな、という部分もありましたが。
「スリーポイントが入ったあとにイージーでやられてしまって、もったいなかったです」

「入ってよかったです。特別指定でプレーしたサンロッカーズのホームなのでみんなにも言われますが、そこまでホームコートという感じではないです(笑)。思い切って打っただけです」
―先週は100点ゲームが続いてよさが見えました。何かチーム的に変わった面はありますか?
「あまり変わってはいないです。ただもう一度見直してディフェンス、リバウンドが自分たちのやるべきことだし強みなので、先週もリバウンドがしっかり取れたのでああいう試合になったと思うし、今日もあの流れのまま持ってこられたかなと思います」
―リーグ中盤戦にやや下降してしまったのは、では何がいけなかったのでしょう?
「やはりディフェンスかなと思います。自分たちがやりたいオフェンスがそれでできなかったですね。2巡目の日体大戦(63-81)は特にそれが出ていましたが、やりたい攻めができず相手にリバウンドを取られて走られてしまいました。やはりディフェンス、リバウンドができないと自分たちのリズムにならないかなと思います。東海大はディフェンスがいいチームなのでそこで負けないようにと思っていました」
―残り3試合、重要な試合が続きます。
「残りは上位との試合なので、そこを勝つしかないです。上に行くためにはそこに勝たないと意味がないし、インカレに向けてしっかりやるべきことを確認しつつ、勝ちきることが大切だと思います」
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「勝つとバスケットは楽しいと思う」
自分らしいPGを体現しチームをまとめる
◆#23キング 開(専修大・2年・G)

縦に切ってくるドライブや飛び込みリバウンドなど、高い身体能力を活かし見るものを楽しませてくれる。東海大戦では12得点9リバウンドで勝利に貢献。また、キングの表情は様々で、そこも見応えがある。終盤の競った場面ではベンチで「まだ終わってない」と厳しい表情をみせたが、一転し試合後はチームメイトとスタッツを笑顔で確認する姿があった。
ここから青学大、筑波大、大東文化大と上位チームとの対戦が続く。「勝つと楽しい」と毎度インタビューで話してくれるキングの笑顔はまた見られるか。
―東海大に勝利しました。試合を振り返って。
「今の気持ちは素直に勝つことができて嬉しいです。延長戦には入りましたが、自分たちのやるべきことができたことがよかったと思います。チームで勝てたと思います」
―1巡目の東海大戦は大倉颯太選手(#11)が欠場でしたが、今日の試合は復帰し、キング選手とマッチアップでしたね。
「はい、自分の中でも要注意人物でマークしていました。ディフェンスも相当気合いを入れていました。怪我明けということでベストな状態ではなかったとは思いますが、インカレに向けて彼はいいコンディションを整えてくると思っています。今日勝てたからといって浮足立っている暇はないと思っています」
―キング選手は終盤のタイムアウトのベンチで『まだ試合は終わってない、ここディフェンス』などと気を引き締めて声をかけていましたね。
「最後のブザーが鳴るまで勝負はつきません。東海大は今日の試合もそうでしたが、点を取ってもすぐ取り返してくる相手です。やられてもすぐ切り替えていけば、勝てる可能性はあると思っていました。チームが沸いている時に締めた声をかけるのはPGの役割だと思っています。この経験が将来の糧に慣ればいいと思っています」

「そうですね、自分の持ち味であると思っています。今日は海翔さん(#34盛實)も調子がよかったですし、ガードとしてどの人に気持ちよくシュートを打ってもらいたいとか、ちょっと崩れた時は声をかけてまとめることを常に考えています。加えて自分が攻められる時は行くことを意識しています。チームとしてもいい流れだと思います」
―重富周希選手(#88)や友希選手(#9)、喜志永選手(#10)、安部選手(#5)というPGがチームにいるなかで、自分の色を出していきたいということでしょうか?
「はい。自分の強みとしては身体能力と大学界のPGの中では比較的サイズがあることです。そこの部分は自分が優位だと思っています。監督もその強みを意識して試合に使ってくれています。ガードだから自分で攻めないとかはよくないと思っていますし、リバウンドも自分より小さい相手であれば取りに行けます。積極的に飛び込んだり、中に切れ込んだりしています。それでチームが崩れることはないので、自信を持ってやっています」
―リーグ戦の中盤は負けが続いた期間もありましたね。後半になり、徐々に上がってきた印象です。
「そうですね。チームでも我慢しようという話が出ていました。簡単に勝てる相手はいないですし、ディフェンスをしっかり引き締めていかないといけません。リードされても一つずつ返していこうと意識をしています。ベンチも監督も声をかけてくれますし、そこはつながっていると思います。負けると悔しいですが、勝つとバスケは楽しいと思えます。残りの試合は上位チームとの対戦です。まず明日、青学に勝てるように頑張ります」
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