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2019.10.26 (Sat)

【2019リーグ2部】プレイヤーズインタビュー・#4山﨑 純(慶應義塾大・4年・G)

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10月17日時点でようやく4勝をあげた慶應義塾大。上に並ぶチームとの勝率はわずかな差だが、順位は3部の自動降格圏内である11位と、苦しい戦いが続いている。昨年は4年生を中心にサイズはなくてもよくまとまったチームで、5位。持てるものが多くはなくても勝っていけると証明した。続く今年度は春から試合経験の少なかった選手たちが少しずつ成長し、早慶戦は完勝。いい形で春を終え、秋に入れるはずだった。しかし昨年以上の混戦となった2部リーグは、ほとんどのチームが予測のつかない戦いを繰り広げ、リーグが終盤に入った今も中盤から下位まで安定しない戦いが続く。

山﨑:結果的に見るとここまでの負けは競った試合を落としていて、苦しい状況です。OBの方にも早慶戦のときの勢いがないというアドバイスをいただいたりしていますが、自分もそれに気づかないくらいでした。それだけ追い込まれていたのかなと感じています。

正直実力だと思うところはあります。春も早慶戦は勝ちましたが、それ以外の結果はいいゲームはしたかもしれないけど、今と同じで競って負ける試合が多かった。早慶戦に勝ててOBも期待してくれていましたが、自分たちの完成度がまだそれに応えられるほどまで高まっていないのかなと思います。

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一発の戦いで1部の早稲田大に勝てる力はある。しかし長いリーグ戦で調子を維持して勝ち切るには、また違う力が必要なのだ。今年度の主将として慶應義塾のキャプテンナンバー・4番を背負う山﨑は、高校時代には全国優勝し、この世代を代表するガードであり、経歴も能力も申し分のない選手。だがその彼をもってしてもこのリーグの荒波を越えていくのはそう簡単ではない。

山﨑:勝たせることが自分の仕事だと思っています。経験の少ない選手が多い中で自分が言葉で言うことも大事だし、プレーでも引っ張って競った試合を勝たせていく必要があります。その中で勝ちグセというものがついてくると思いますが、そこができていないというのは事実ですね。

昨年は先輩方もいたのでオフェンス中心でも良かったんですが、今年はディフェンスやリバウンド、ルーズボールのところでももっとお手本になるというか、気持ちを出して当たってやりきりたいなとは思っています。4年生は工藤や泉に関しては出せる精一杯のことをやってくれていると思います。そこに最後は自分や髙田が今以上のプレーをやらなければいけないと感じています。


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全国区のプレイヤーだった山﨑は、高校まではバスケットにかけてきたと言っても過言ではない。土浦日大高校時代は全国で優勝するために、練習を増やすことを監督に進言するほど、打ち込んだ。ただ、バスケット以外にも世界を広げたいと慶應義塾の門を叩いたことは、部のブログにも詳しく記されている。文武両道を掲げる慶應義塾大での学びは、彼に大きな視野を開いたい違いない。一方で、一度はやりきったと思ったバスケットを大学でも4年間続けてきて、最後のシーズンに彼は何を残そうとしているのか。

山﨑:何かを見せるというよりは、自分で納得して終わりたいなと思っています。結果はもちろん目指しますし、その上で自分がやりきったと言えるかどうか。4年生全員でやりきったと言えることが大事ですね。

小さく続けた「負けられない」という一言。その言葉には重みがあった。背負うものが小さくないことを理解しているつぶやきだった。

そして10月22日、台風によるスケジュール変更によって振り返られたこの日の試合の相手は、その時点で2位の中央大。1巡目では24点差で敗れたこの相手に、慶應義塾大は61―72で勝利。山﨑が19点、髙田が27点をあげ、両エースがチームを牽引した5勝目は、上位のチームにも勝てると示した試合となった。

ここからリーグ戦の残りは5試合。順位は依然として変わらず、背水の陣は続く。どのような結果が出るのかはわからない。しかしそれでも力を尽くしてやりきれるかどうか。

山﨑の戦いはまだ、続く。



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(2019.10.17インタビュー)


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